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採用

コンサルティング業界における採用のポイント

コンサルティング業界は、高い給与水準や成長機会に恵まれることから求職者にも人気の業界です。しかし実際には、人手不足に悩むコンサルティングファームも多数あります。

コンサルタントとして活躍してもらうにはハイレベルな人材が必要となり、採用のハードルも高くなりがちです。優秀な人材を採用できずに困っている担当者も多いでしょう。

そこで本記事では、コンサルティング業界における採用のポイントをわかりやすく解説します。優秀な人材を見極めるために役立つツールも紹介しますので、ぜひ最後までご一読ください。

なお、自社にマッチする人材を採用したい方に向けて、以下のお役立ち資料もご用意しています。無料でダウンロードできますので、本記事とあわせてご活用ください。

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コンサルティング業界における採用の現状

コンサルタント業界の採用市場を説明する男性
コンサルティング業界は、コロナ禍による一時的なマイナスの影響は見られたものの、現在右肩上がりで成長を続けています。まずはこの業界の現状について押さえておきましょう。

VUCA時代・コロナ禍でコンサルティング需要増

コンサルティング市場が拡大している背景には、今の時代が「VUCA(ブーカ)」と呼ばれる状況にあることが挙げられます。VUCAとは、以下4つの頭文字を取った「将来の予測が難しい時代」を指す言葉です。
  • Volatility(変動性):状況が次々と変化していくこと
  • Uncertainty(不確実性):将来の予測が困難なこと
  • Complexity(複雑性):要素が複雑に絡み合っていること
  • Ambiguity(曖昧性):過去の事例や方法が通用しないこと
現代はビジネスの不確実性が高く、従来の成功方法が通用しにくくなっています。先行きが見通せない状況で事業を拡大させるには、専門的な知識やノウハウをもつコンサルタントの力が求められているのです。

さらにここ数年は、コロナ禍によってあらゆる企業が変革を迫られることになりました。たとえば、新しいビジネスモデルの構築や業務プロセスの改善、リモートワークのような働き方の整備など、幅広い課題が挙げられます。これらは社内だけで対応するのは難しく、外部の知見を取り入れて乗り切るしかありません。

こうした時代的な要因を背景に、企業の課題を解決に導くコンサルタントの需要はますます拡大しています。一部の外資系ファームでは大規模なリストラも報じられていますが、コンサルティング需要が急速に縮小するとは考えにくいでしょう。

市場が拡大する一方で人材不足が課題に

IDC Japan 株式会社の国内ビジネスコンサルティング市場予測(2022年5月発表)によると、2021年の同市場規模は前年比11.4%増の5,724億円に成長しました。2023年以降も高成長を維持する見込みで、2026年には8,732億円になると予測しています。

同社は、おもに企業のDX(デジタルトランスフォーメーション)支援需要が成長率を押し上げたと見ており、この動向はすべての産業分野において継続するようです。一方で、最大の課題として「デリバリー人材の不足と人材獲得に向けた競争の過熱」も指摘しています。

コンサルティング業界は、戦略系、総合系、IT系、人事系などに分けられますが、今はどの分野も採用に前向きです。しかし、コンサルタントとして活躍できる優秀な人材の確保は難しく、人手不足に直面している企業は多いでしょう。

コンサルティング業界の人材確保が難しい理由

コンサルティング業界の人材確保が難しい理由を考える男性
コンサルティング業界において、人材の確保が難しいのはなぜでしょうか。ここでは、この業界ならではの理由を3つ取り上げて解説します。
・ハイレベルな人材が求められている
・人材の見極めが難しい
・他の業界に比べて離職率が高い

ハイレベルな人材が求められている

まずは大きな理由として、ハイレベルな人材が求められていることが挙げられます。コンサルタントは、企業の課題を解決するプロフェッショナルとして、顧客の期待を上回る助言や提案をしなくてはなりません。そのため、思考力や地頭のよさ、高度な専門性など、多岐にわたる能力が必要です。

コンサルティングファームは、コンサルタント=「人」そのものが商品であり財産です。だからこそ人材採用は妥協できず、おのずと採用要件も高くなる傾向があります。

思考力や地頭のよさは、短期間で簡単に習得できるものではありません。さらに分野に特化した専門性があれば、人材の市場価値は非常に高くなります。こうした強みを兼ね備えている優秀な人材は、どの企業からも高く評価され、獲得が難しいといえるでしょう。

人材の見極めが難しい

コンサルティング業界は求職者から人気が高く、他の業界と比べると応募数は集めやすいかもしれません。

しかし、多くのコンサルティングファームで求められるのは、思考力やコミュニケーション能力など、目に見えない部分の総合力が高い人材です。加えて、粘り強く取り組む力や、高い視座を持つプロ意識などが、入社後の活躍につながります。

そのため、従来の書類選考や限られた時間の面接だけでは、人材の見極めが困難です。適切な採用要件や評価基準などが定まっていなければ、なかなか採用成功には至りません。

他の業界に比べて離職率が高い

厚生労働省「令和3年雇用動向調査結果の概況」によると、全国の主要産業の事業所における離職率は13.9%です。コンサルティング業界の離職率はこれを上回るといわれ、他の業界よりも人材の流出が課題となっています。

その理由は、おもに以下の理由が考えられるでしょう。
  • 実力主義の世界であること
  • 長時間労働の傾向があること
  • ストレスを感じやすい仕事であること
コンサルティング業界は、常に成果が求められる実力主義の世界です。とくに外資系では「Up or Out(アップオアアウト:昇進か、もしくは退職か)」という風潮も見られます。そのような環境で働き続けることに、強いプレッシャーを感じる人もいるでしょう。

また、長時間労働の傾向があることも一因です。コンサルタントはプロジェクトを並行しながら進めるため、繁忙期が重なる時期や納期付近は非常に忙しくなります。

さらに、大きなストレスがかかりやすい仕事でもあります。企業にとって重要な局面で助言するという難しさがあり、スケジュールの変更や追加要件の発生も多い傾向にあります。また、自分が希望するプロジェクトを担当できるとは限りません。

最近は働きやすさの改善に取り組むコンサルティングファームも増えているようですが、こうした複数の要因から、採用した人材を定着させる難しさがうかがえます。

コンサルティング業界の採用基準とは

コンサルティング業界の採用基準を挙げるイメージ
では、コンサルティング業界で求められる採用基準とは、具体的にどのようなものでしょうか。人材確保が難しいからこそ、ブレのない基準を定め、採用ミスマッチを防がなくてはなりません。

以下では、優秀なコンサルタント候補を採用するために必要な要素を7つ紹介します。すべてを兼ね備えていれば理想的ですが、まずは自社における優先度を考えて採用要件に反映させましょう。
1.論理的思考力
2.コミュニケーション能力
3.チームワーク力
4.専門性
5.語学力
6.タフさ
7.プロ意識

1. 論理的思考力

コンサルタントとして成果を出すためには、論理的思考力が欠かせません。論理的思考は「ロジカルシンキング」とも呼ばれます。

コンサルタントは、顧客が抱える課題に対して論理的に分析し、筋道を立てて最適な解決策を導き出す必要があります。プロジェクトはビジネス上の重要な判断に関わるものが多く、あらゆる情報を適切に分析しなくてはなりません。感覚的な判断や根拠に乏しい提案では、顧客の信頼も失ってしまうでしょう。

論理的思考力は、ビジネスパーソンの基本スキルではありますが、コンサルティング業界ではとくに必須の条件です。そのうえで、MECEやロジックツリーなど、基礎的なフレームワークを理解・活用できることが前提となります。

2. コミュニケーション能力

コンサルティング業界では、コミュニケーション能力も重視されます。なぜなら、コンサルタントは顧客と信頼関係を築いたうえで、要望や問題点を十分に引き出し、お互いに協力しながら進めていく必要があるからです。

最終的な成果には、担当するコンサルタントと顧客の相性も影響します。コンサルティングはいわばサービス業であり、人あたりのよさや傾聴力といった強みがある人材は、頼もしい存在として活躍する可能性が高いでしょう。

顧客のビジネス拡大・改善のためには、ときには耳の痛い指摘をしなくてはなりません。そのような場合でも、コミュニケーション能力の高い人材なら、関係性を保ったまま必要な助言ができます。さらに、継続的な依頼や新規の紹介にもつながりやすいでしょう。

コミュニケーション能力については、以下の記事でもくわしく解説しています。ぜひ参考にしてください。

【関連記事「コミュニケーション能力とは?高い人の特徴・鍛え方と採用時の見極め方」】

3. チームワーク力

コンサルティング業界では多くの場合、複数のメンバーとチームを組んでプロジェクトを進行します。そのため、チームワーク力は非常に重要なスキルです。

チームワークにおいては、チーム内の自分の役割を考えながら、全体がうまく回るための行動が求められます。こまめなコミュニケーションを欠かさず、全員で協力しながら進めることでプロジェクトの成功につながります。

近年ではグローバルなプロジェクトも増え、異なる文化や言語、価値観をもつ仲間と一緒に取り組むケースも多くなりました。そのような環境では、多様性を理解し、チーム全体が一丸となって動くためにどうすればよいかと考える姿勢も必要です。

4. 専門性

コンサルタント業界では、専門性の高さが大きな強みとなります。顧客の課題を解決するには、特定の分野に関する専門知識が必要とされるため、入社時点で身につけている人材は非常に有利です。

コンサルティングファームは、以下のようにいくつかの分野に分けられます。
  • 戦略系コンサルタント
  • 総合系コンサルタント
  • IT系コンサルタント
  • 人事系コンサルタント
  • シンクタンク系コンサルタント
  • 財務アドバイザリー系コンサルタント
  • 監査法人系コンサルタント
  • 国内独立系コンサルタント
  • 企業・事業再生系コンサルタント
未経験からコンサルタントとして通用する専門知識やスキルを習得するには、一定以上の業務経験が必要です。その点で、いずれかの分野で専門性をもつ人材は、すぐに活躍する可能性が高いといえます。

専門性に長けたコンサルタントは顧客からの信頼を得やすく、円滑なプロジェクト進行につながります。ビジネス上の課題や市場の状況も正確にとらえることができ、最適な解決策を導き出せるでしょう。

5. 語学力

コンサルティング業界では、外資系コンサルティングファームに限らず、語学力の必要性が増しています。なかでも英語力は、これからのコンサルティング業界で活躍するには必須のスキルです。

言語の壁があると、グローバルなプロジェクトではコミュニケーションが難しくなります。たとえば、メールや報告書、リモート会議など、基本的に英語でやり取りされる環境では、内容を理解するだけで必死になるかもしれません。日常会話レベルではなく、ビジネスレベルの語学力も必要です。

入社時点で語学力を身につけていなくても、語学学習の支援制度を用意しているコンサルティングファームもあります。その場合は、入社後に自分自身で継続的に学ぶ努力が求められるでしょう。

6. タフさ

コンサルティング業界のプロジェクトでは、さまざまな困難に直面します。強いプレッシャーを感じる状況でも、諦めず前向きに取り組めるタフさが非常に重要です。

たとえば、解決の難易度が高いテーマや、顧客との意見の食い違い、納期に追われるストレスなど、大変な場面は多岐にわたります。それでもタフなコンサルタントなら、粘り強く挑戦し、プロジェクトを成功に導けるはずです。

タフさとは、ストレス耐性や、精神的回復力を指す「レジリエンス」とも関係します。くわしくは以下の記事をご覧ください。

【関連記事「職場でのストレスの原因・対処法は?職場環境・業務内容・人間関係の3つの要因から生じる」】
【関連記事「レジリエンスとは?高める・強化する方法や面接での見極め方を解説」】

なお、メンタル面だけでなく、ハードワークに耐えられる体力面でのタフさも重要です。「頑張りどき」に踏ん張れるかどうかがプロジェクトの完遂につながるため、心身ともにタフな人材はコンサルティング業界で重宝されます。

7. プロ意識

最後に、コンサルティング業界で強く求められるのはプロ意識です。逆にいえば、プロ意識に欠けた人材はコンサルタントに向いていません。ビジネスの最前線における重要な役割を任せられないからです。

プロ意識がある人材は、顧客の期待にしっかり応えられます。なぜなら、一つひとつのプロジェクトに最善を尽くすことはもちろん、自己研鑽や情報収集に励むなど、日頃の行動の積み重ねによって成長し続けられるからです。

また、プロ意識は適切な自己管理にもつながります。業務の優先順位づけや効率的な予定管理だけでなく、自分のパフォーマンスを最大限高めるための休息も重視するようになります。そのような好循環によって、仕事全体にポジティブな影響をおよぼすでしょう。

以上、コンサルティング業界で求められる要素を7つ解説しました。

しかし、採用活動のなかでこれらをすべて正しく把握・評価するのは困難です。

そこで活用したいのが、人材アセスメント採用サービス「ミイダス」です。ミイダスが独自に開発した「コンピテンシー診断」を用いれば、人材の特徴をデータで可視化できるため、簡単かつ客観的に候補者を見極められます。
ミイダスのコンピテンシー診断の画面例
「コンピテンシー」とは、活躍している人材の行動特性を指します。コンサルタントとして活躍できる優秀な人材を見極めるには、候補者の行動特性を把握して評価することが重要です。

ミイダスの調査(下図参照)によると、コンピテンシーを把握して採用をおこなうほうが、活躍人材を見抜けるという結果も示されています。
ミイダスの調査結果のグラフ
ミイダスなら、すでにコンピテンシー診断を受験済みの候補者のなかから、自社の採用基準に合う人材を検索し、そのまま直接スカウトできます。コンピテンシー診断は既存社員も受けられるため(15名まで無料)、まずは自社で活躍中のコンサルタントの特徴を分析してみてはいかがでしょうか。

少しでもご興味のある方は、以下より無料アカウント登録のうえ一度お試しください。

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コンピテンシーを人事領域で活用するメリットやコンピテンシー診断の導入方法について知りたい方は、以下の関連記事も参考になるでしょう。

【関連記事「【簡単に解説】コンピテンシーとは?意味や使い方、活用事例を紹介」】
【関連記事「コンピテンシーとは?4つの活用シーンや分析ツールの導入事例を紹介」】
【関連記事「コンピテンシー診断とは?導入事例や使用方法も解説」】

コンサルティング業界における採用成功のポイント

コンサルティング業界における採用成功のポイントを説明する女性
コンサルティング業界において、採用を成功させるためのポイントは以下の3つです。自社で活躍できる優秀な人材を獲得するため、戦略的に採用活動を進めましょう。
1. 適切な採用要件を定義する
2. 「攻め」の採用手法を取り入れる
3. 「ケース面接」で行動特性を見極める

1.  適切な採用要件を定義する

採用活動でもっとも重要なのは、自社に合う人物像を理解し、適切な採用要件を定義することです。コンサルティング業界に限らず、どの分野でも大切なステップといえます。

とくにコンサルティング業界では、さまざまな要素を兼ね備えたハイレベルな人材が求められます。先述した7つの要素の優先順位を明確にしたうえで、自社のカルチャーにフィットするかどうかも見極めなくてはなりません。

採用要件を明確に定義できれば、ミスマッチを防ぐだけでなく、採用工数・コストの削減も期待できます。人手不足や時間のなさを理由に、採用要件が定まらないままスタートすると、欲しい人材を逃すだけでなく、かえって無駄な対応が増えかねません。

採用要件を定義する方法や、採用工数・コストについては、以下の記事でくわしく解説しています。採用活動の軸となる重要なステップですので、ぜひ参考にしてください。

【関連記事「採用要件・人材要件の作り方とは?定義方法からペルソナの設計例まで解説」】
【関連記事「採用工数とは?見直せばコスト削減や採用成功につながる!」】
【関連記事「採用コストの削減方法とは?コストが増えてしまう原因や減らすコツを紹介」】

なお、コンサルティング業界では、未経験採用やポテンシャル採用も多く見られます。コンサルタントとしての職歴がなくても、必要な素質があり、特定の分野に関する知識やスキル、類似の成果を上げた経験があれば、活躍が期待できるでしょう。

未経験採用やポテンシャル採用を成功させるためのヒントは、以下の記事で紹介しています。こちらもあわせてご覧ください。

【関連記事「未経験者採用を成功させるには?業界動向やメリット、見極めポイントを解説」】
【関連記事「ポテンシャル採用とは?新卒・中途採用との違いやメリット、企業事例を紹介」】
【関連記事「ポテンシャル採用は何歳まで?メリット・デメリットや導入ポイントを紹介」】

2. 「攻め」の採用手法を取り入れる

自社ホームページや求人サイトで応募を集める「待ち」の採用活動では、自社が求める人材に出会える保証はありません。効率よく確実に採用を成功させたければ、優秀な人材を積極的に発掘する「攻め」の姿勢に切り替える必要があります。

たとえば、以下のような採用手法を取り入れ、主体的に動くことが大切です。
ダイレクトリクルーティング(スカウト)求職者のデータベースのなかから、自社にマッチする人材を探して直接アプローチする
ソーシャルリクルーティング(SNS採用)TwitterやInstagram、LinkedIn、Facebookなどのプラットフォームを活用し、企業PR、候補者との交流・情報収集、DMでのスカウトなどをおこなう
リファラル採用社員が自分の知り合いや友人を紹介することで、新しい人材の採用につなげる
アルムナイ採用以前自社で働いたことがある卒業生(アルムナイ)を再び雇用する
採用ミートアップ採用を目的としたカジュアルな交流会(オンラインも可)を実施し、相互理解のうえで採用につなげる
これらを含めた採用手法については、以下の記事でもよりくわしく解説しています。ご興味のある方はこちらもご覧ください。

【関連記事「人柄重視の採用手法とは?企業が性格を見極める方法と面接のコツを解説」】

3. 「ケース面接」で行動特性を見極める

コンサルティング業界の採用活動では「ケース面接」がよく実施されます。

ケース面接とは、実際に企業や組織が抱える課題を候補者に提示し、与えられた時間内に解決策を提案させる面接です。実際の業務に即した形で論理的思考や問題解決能力を評価できるため、多くのコンサルティングファームで実施されています。

ケース面接で重要なのは、評価基準をきちんと定めておくことです。候補者は自由に回答できるため、事前に基準を設けていなければ、面接官によって評価がブレてしまいます。

そのため、最初の採用要件をもとに、評価対象となる行動特性を共有しておきましょう。たとえば「結論から先に述べている」「相手の表情を確認しながら話している」「残り時間が短くなっても焦らない」などは、論理的思考やコミュニケーション能力、タフさとして評価できます。

公平な評価をおこなうには、事前に用意した質問と評価基準に沿って進める「構造化面接」も適しています。ケース面接においても、構造化面接もしくは半構造化面接を組み合わせることが可能です。くわしくは以下の記事をご覧ください。

【関連記事「構造化面接は採用に有効?効果やメリット、質問例をまとめて解説」】

人材の見極めにはアセスメントツール「ミイダス」が有効

ミイダスのサービスイメージ
優秀な人材の確保が難しいコンサルティング業界では、採用ミスマッチを防ぎ、効率のよい採用活動が重要です。そのためにも、人材を客観的に精度高く見極められるアセスメントツールの活用をおすすめします。

アセスメントツールについてくわしく知りたい方は、以下の記事もぜひご覧ください。

【関連記事「アセスメントツールとは?5つの導入メリット・選び方の3つのポイントなどを完全解説」】

なかでも「ミイダス」では、自社にマッチする人材を見極めるために有効な、以下の独自機能を提供しています。
・コンピテンシー診断
・バイアス診断ゲーム

コンピテンシー診断

ミイダスの「コンピテンシー診断」は、オンライン上のテストを候補者や自社の社員に受験してもらい、その人の行動特性をデータで可視化する機能です。

たとえばパーソナリティについては、以下の項目で分析できます。項目ごとに10段階で判定され、それぞれのスコアから個人の特徴とその度合いが明らかになります。
パーソナリティ項目スコアが5以上(6~10)スコアが5以下(1~5)
ヴァイタリティ
(活動性、競争性)
体力・気力に優れている。
強い競争心を持ち、課題を与えられた時に、必ず達成しようと決意する。
落ち着いており、行動がゆっくりしている。
人との競争を意識しすぎず、自分のペースで仕事をする。
人あたり
(社会性、面倒み)
人に対してよい印象を与え、過度の防衛心を相手に抱かせない。
思いやりと節度を持った態度を取り、他人の意見を尊重することができる。
自己主張し、自分の思う方向に引っ張っていきたいと考えている。
人前でも堂々としており、自己顕示欲の強い傾向がある。
チームワーク
(社会性、協議性)
チームにうまく溶け込める。
人と摩擦を起こさずに物事を処理することができる。
他人と必要以上に関わることを好まず、単独で仕事に取り組むことを得意とする。
チームとしての考え方に縛られない。
創造的思考力
(創造性、概念性)
新しいコンセプトを作り出すことを好む。
問題にぶつかった時は柔軟に問題をとらえ、色々な角度から発想して解決策を出すのが得意である。
問題にぶつかった時には、今までの方法で解決していく。
自分の意見にこだわらず、人の出したアイデアや考えには素直に従う。
問題解決力
(データへの関心、概念性)
やさしい問題よりも難しい問題、複雑な問題にぶつかるほど意欲が出る。
問題にぶつかった時に、解決に向けて合理的な推論を行う。
難しい問題、複雑な問題はあまり好まず、単純明快な答えを好む。
問題解決する時には直感やインスピレーションなどの主観的なアプローチを取る傾向がある。
状況適応力
(社会性、人間への関心)
自分が取った行動が客観的に見て適切かどうか、距離を置いて自分を眺めることができる。
多様な仕事への適応力を持っている。
状況に応じて柔軟に対応するよりも、確立されたやり方、同じスタイルで物事を進めることを好む傾向がある。
比較的一貫した行動を取る。
プレッシャーへの耐力
(余裕、タフさ)
感情的にならず、プレッシャーやストレスを強く感じる状況でも平静を保てる。
楽観的な人だと言われる一面を持っている。
ストレスやプレッシャーに対して敏感に反応しがちである。
繊細な部分を持っているため、周囲の刺激に対する感度が高い。
オーガナイズ能力
(先見性、緻密さ)
仕事を進める上で、計画を立てるのがうまい。
問題を予見する能力があり、その問題に対して緻密な対策を用意できる。
細かい計画は得意ではないが、その場その場で対応を考えて行動する。
些細なことにこだわりすぎない。
統率力
(指導性、協議性)
メンバーの動きに注意を払い、自分からコミットしてメンバーにやる気を起こさせることができる。
メンバー一人ひとりをよく観察し、把握している。
チームをまとめ、先頭に立ってメンバーを引っ張っていくのはあまり得意ではない。
どちらかというと人の後からついていくほうである。
その他、マネジメント資質や上下関係適性、ストレス要因など、個人の特性を簡単かつ客観的に可視化できます。

通常の採用フローでは、人事担当者や面接官がここまで深く見極めることはできません。多くの企業で採用のDX化が進むなか、このようなツールの有効活用が他社に差をつけるポイントになるでしょう。

ミイダスのコンピテンシー診断の詳細については、以下の解説記事もご覧ください。

【関連記事「コンピテンシー診断とは?導入事例や使用方法も解説」】

またミイダスでは、すでにコンピテンシー診断を受験した社員の特徴を分析し、自社で活躍する人材の特徴を明確にする「活躍要因診断」も提供しています。

活躍要因診断を利用すれば、有効な採用要件の設定に役立ち、自社で活躍する社員を見極めることが可能です。

さらに、ミイダスへ登録済みの候補者のなかから、自社の採用要件に当てはまる人材にそのままアプローチ(ダイレクトリクルーティング)もできます。採用コストや工数を削減できるため、採用活動の効率化に役立つでしょう。

バイアス診断ゲーム

採用活動において、候補者を正しく評価するには「認知バイアス」に注意しなくてはいけません。認知バイアスとは、直感や先入観などによって合理的に意思決定できない、無意識な思考のクセのことです。

認知バイアスには、たとえば次のようなものがあります。
  • フレーミング効果:表現方法によって判断が変わりにくいかどうか
  • 現状維持:未知のものや未体験のものを受け入れたくないと思い、現状維持をしたいかどうか
  • サンクコスト効果:一度リソースを投資したものの回収できないと分かったとしても、投資し続けてしまうかどうか
  • 現在志向:将来の利益よりも目の前の利益に価値を置くかどうか
  • 衝動制御:自分の衝動をコントロールし、集中力を持続させるかどうか
  • 予測態度:不確かで見通しが悪い状態でも、冷静に規則性や法則性を判断しようとするかどうか
  • リスク許容度:リスクを取ることに対する許容度
  • 協力行動:集団内で行動する時の利益の考え方
  • 全体注意:多くの情報から必要な情報を選択するときに、俯瞰的に考えて意思決定するかどうか
  • 焦点注意:多くの情報から必要な情報を選択するときに、全体よりも細部の情報にこだわって意思決定するかどうか
  • 否定的感情:物事に対するネガティヴな感情の抱きやすさ
これらの認知バイアスが強く影響すると、人材を正しく評価できません。完全に取り除くことは難しくても、十分に注意する必要があるのです。

そこでミイダスでは、NTTデータ研究所と共同開発した「バイアス診断ゲーム」を提供しています。以下のようなゲーム感覚の問題(約30分×2回、計60分)に解答することで、認知バイアスの強さを測定できる優れたツールです。
ミイダスのバイアス診断ゲームの画面例1
ミイダスのバイアス診断ゲームの画面例2
バイアス診断ゲームでは、上記の認知バイアスを含め、計22項目の分析が可能です。採用担当者や面接官の思考のクセをあらかじめ知り、事前に質問や評価基準を定めておくことで公平な採用につながるでしょう。

くわしくは、以下の記事もご覧ください。

【関連記事「採用面接を補うバイアス診断ゲームとは?面接だけで決めない中途採用が重要に!」】

また、バイアスについては以下の記事でも解説しています。ご興味のある方は、こちらもチェックしてみてください。

【関連記事「バイアスとは?ビジネスでの意味や種類・企業に与える影響について解説【図解あり】」】
【関連記事「根拠のない『見る眼』は危険、面接に潜むバイアスとは?具体例と対策を解説」】

ミイダスの導入成功事例【コンサルティング業界編】

ミイダスの導入成功事例を紹介するイメージ
ここからは、コンサルティング業界において、ミイダスを実際に導入している企業の成功実例を紹介します。自社の採用状況や課題と比較しながら、導入の際の参考にしてください。

[事例1]PwCコンサルティング合同会社

PwCは世界152カ国に約32万8,000人以上のプロフェッショナルを擁し(2023年4月時点)、グローバルに事業を展開するファームです。コンサルティングをはじめ、監査や税務、法務など、専門的なサービスを幅広く手がけています。

近年AIやIoTなどのテクノロジーが発達し、多くの企業がビジネスの変革に挑むなか、同社へのニーズも高まり、慢性的に人手不足の状態だったそうです。同社で働くには、特殊な資格やスキルは不要ですが、ビジネスの最先端で価値提供できるマインドセットをもつ人材を求めていました。

そこでミイダスを導入したところ、まだ積極的に転職活動をおこなっていない「転職潜在層」にもアプローチできるようになりました。また、きめ細かな条件を設定できるため、欲しい人材にピンポイントで接点を見つけ、効果的な採用活動に役立てているそうです。

この事例の詳細は、以下でくわしくご覧いただけます。

【活用事例:PwCコンサルティング合同会社「既存の採用手法からの脱却を目指して」】

[事例2]株式会社アールナイン

アールナインは、自社でも採用業務のアウトソーシング事業を主軸に展開していますが、ミイダスの導入を決断しました。その理由は、顧客のニーズに応えるためだけでなく、自社の組織づくりにもミイダスの「組織サーベイ」機能が有効だと考えたからです。

ミイダスの「組織サーベイ」とは、毎月5分程度の簡単なアンケートを実施するだけで、社員やチームのコンディションを可視化できるツールです。定点観測をおこなうことで、離職防止や組織改善に活用できます。

拡大・成長フェーズにある同社では、若手の従業員も増え、人材育成やエンゲージメントの向上が大きな課題となっていました。そこで組織サーベイを活用し、従業員を多角的に把握するようにしたのです。

ミイダス導入後は、問題のありそうなメンバーと不定期でコミュニケーションをとるようになり、定期面談でも悩みを引き出すきっかけにしています。同社では、組織サーベイを活用後3年間も離職者が出ず、組織改善に成功した事例といえるでしょう。

同社の活用事例について、くわしくは以下よりご覧ください。

【活用事例:株式会社アールナイン「ミイダス『組織サーベイ』なら、離職防止から生産性向上まで。組織改善が可能に!」】

[事例3]株式会社SoLabo

資金調達支援、自社メディア、集客メディア支援などの事業を展開するSoLaboでは、パーソルグループの安心感と導入費用の安さから、2018年にミイダスを導入しました。

同社では、採用媒体をミイダスに絞って取り組んだそうです。同社が感じたミイダスのメリットは、企業側から欲しい人材にアクションできること、質の高い求職者に出会えること、Web上で面接前に細やかなやり取りができることでした。

結果として、社員45名のうち、12名はミイダスを通じて入社するという採用成功を収めました。その後もスカウトの機能や見せ方、運用を工夫し、負担なく採用活動をおこなっているそうです。

よりくわしい内容は、以下の記事でご覧いただけます。

【活用事例:株式会社SoLabo「『ミイダス』を活用して2年間で12名採用!ミイダス運用は、毎日たったの5分間。最低限のコストと手間で、最大限の結果を生む方法」】

また、その他の企業導入事例は以下に掲載しています。コンサルティング業界以外の事例も幅広く知りたい方は、ぜひ参考にしてください。

【ミイダス企業導入事例】

コンサルティング業界の採用にはミイダスがおすすめ

ミイダスの概要資料イメージ
本記事では、コンサルティング業界における採用のポイントや、人材の見極めに役立つアセスメントサービス「ミイダス」を紹介しました。

採用活動を成功させるためには、コンサルティング業界の採用市場を把握し、人材を見極めるコツを理解したうえで、戦略的に採用活動を進めることが重要です。

コンサルティング業界は人材不足の傾向があり、労働人口の減少も考慮すると、今後も人材獲得が簡単になることはないでしょう。そのなかで優秀な人材を見つけ、確実に自社で採用するためにはツールの活用が欠かせません。

今回紹介した「ミイダス」は、採用要件の定義から、自社にフィットする人材の発掘、入社後のマネジメントまで、ワンストップで活用できる優れたツールです。無料のアカウント登録は1分で完了するため、採用活動にお悩みの方は一度お試しください。

【1分で登録完了】無料でミイダスを試してみる

また、ご契約された企業様には、ミイダスの機能をフル活用していただけるよう、無料で学べる研修コンテンツもご用意しております。こちらも合わせてご活用ください。

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