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採用

レジリエンスとは?高める・強化する方法や面接での見極め方を解説

レジリエンスとは、逆境・脅威・困難に直面した際の適応力や回復力を指す言葉です。

レジリエンスが高く、いかなる困難にも適切に対処できる人材は、企業の発展にとって貴重な存在になります。

また、レジリエンスは後天的に強化できるスキルなので、人材育成を工夫すればタフな人材を生み出せるでしょう。

本記事では、既存社員のレジリエンスをさらに高めたり強化したりする方法や、求職者のレジリエンスを面接で見極める方法について解説します。

企業の財産となる人材を増やしたいと考えている方は、ぜひ参考にしてください。

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レジリエンスの概要

笑顔の男性
レジリエンス(resilience)は、一般的に「弾力」「回復力」「復元力」と訳されます。

元は心理学で使われる用語で「精神的回復力」を意味しており、ナチス・ドイツが「ホロコースト」で生まれた孤児を追跡調査した時に生まれた概念です。

孤児たちの中にはPTSD(Post Traumatic Stress Disorder:心的外傷後ストレス障害)を発症する子とそうでない子がおり、その違いは、
  • ストレスなどの外的要因を跳ね返す回復力
  • 環境や状況に順応していく適応力
にあると判明しました。

このように、ストレスの受け止め方の根源となる「回復力」と「適応力」がレジリエンスの本質なのです。

現代ではビジネス用語として浸透し、レジリエンスを身につけた人材は「レジリエント」とも呼ばれます。

レジリエンスがビジネスシーンで注目されている理由

クエスチョンマークを指差す男性
ビジネスの世界でレジリエンスが注目を集める背景には、以下2つの観点が挙げられます。
  • VUCA時代の到来
  • 労働環境の変化に伴うメンタルヘルス問題
一つずつ見ていきましょう。

VUCA時代の到来

VUCA(ブーカ)とは、4つの要因の頭文字を取った単語です。
  • Volatility(変動性)
  • Uncertainty(不確実性)
  • Complexity(複雑性)
  • Ambiguity(曖昧性)
ビジネスシーンでは「社会経済環境が極めて予測困難な時代」といった認識で使われます。

自然環境の変化・テクノロジーの発展・新型コロナウイルス感染拡大などの要因により、将来の予測が困難な時代となりました。

こうした急激な変化にも柔軟に対応し、逆境を乗り越えられる力、すなわちレジリエンスに大きな注目が集まっています。

労働環境の変化に伴うメンタルヘルス問題

バブル崩壊以前における日本企業の労働環境は、終身雇用・年功序列が当然の風土でした。

しかし、バブル崩壊後に成果主義の人事評価が新たに取り入れられ、一般的になったことで、労働者のメンタルヘルス問題が深刻化しています。

厚生労働省の調査によると、令和2年11月1日から令和3年10月31日までの期間に、メンタルヘルス不調により連続1か月以上休業した労働者、又は退職した労働者がいた事業所の割合は10.1%にのぼります。
厚生労働省 令和3年「労働安全衛生調査(実態調査)」の結果表
出典:厚生労働省 令和3年「労働安全衛生調査(実態調査)」の概況

また同調査では、現在の仕事や職業生活に関することで、強い不安やストレスとなっていると感じる事柄がある労働者の割合は53.3%となっています。

上記の結果から、企業のメンタルヘルス問題は非常に深刻であり、なおかつレジリエンスを高めたり強化したりする対策が急務だと言えるでしょう。

レジリエンスが高い人の特徴5選

堂々とした姿の女性
レジリエンスが高い人、すなわちレジリエントには以下の特徴があります。
  • 思考に柔軟性がある
  • 自責思考と他責思考のバランスが取れている
  • 粘り強い
  • 人間関係が良好
  • 自尊感情・自己効力感が高い
全てを兼ね備えている必要はありませんが、当てはまる項目が多いほど精神的にタフな人材だと言えます。

それでは一つずつ見ていきましょう。

思考に柔軟性がある

思考に柔軟性がある方は、理不尽なことがあっても一喜一憂せず、物事を客観的に捉える能力に優れます。

仮に仕事が上手くいかなくても、自身の成長につながる要素と捉え、自分自身の変化に目を向けて行動していく力を持っています。

また、状況にあわせて目標を柔軟に変化させ、自分の力ではどうしようもない出来事に直面した時は、素直に人を頼ることも厭わないのです。

自責思考と他責思考のバランスが取れている

自責思考がある人は、仕事に対する当事者意識や責任感が強く、常に「自分が行動して解決する」といった意欲に溢れています。

とはいえ、自責思考が強すぎると、全ての物事を自分のせいだと考えがち。その点、レジリエントは自責思考と他責思考のバランスに長けています。

問題が起きた際は反省と改善を繰り返し、気に病むことは滅多にありません。また、自分ではどうにもならない問題については、他責思考で割り切って考えます。

自分がコントロールできる範囲を弁え、上手に思考を切り替えられるのがレジリエントの特徴と言えるでしょう。

粘り強い

レジリエントは粘り強く、物事に取り組む傾向にあります。

どれだけ失敗を繰り返しても、その中に自己の成長を見出し、「いつか必ずできるようになる」と前向きな挑戦を続けられるのです。

人間関係が良好

人間関係において自分と他人を尊重できる方は、レジリエンスが高い傾向にあります。

コミュニケーションを大切にすることでチームワークが良好になり、自分一人では解決できない問題にも対処できます。

これにより、必要以上にストレスを抱え込まなくなるほか、より質の高い業務運営につながり、自己評価が高くなるのです。

さらに、レジリエントは否定的な言葉や愚痴は口にせず、人の長所を見つける力にも長けています。これも良好な人間関係を持つが故の特徴です。

自尊感情・自己効力感が高い

レジリエントは自尊感情や自己効力感が高い傾向にあります。

自尊感情:自分自身は価値がある者だと思う感覚
自己効力感:自身の強みを理解し、自分を信じる力

他者を尊重できると人間関係も円滑になり、自己犠牲的な行動を取ることもなくなります。加えて自己効力感が高いと、最後まで自分を信じて困難を乗り切れるのです。

ポジティブな人格が形成できると、自然と仕事で好循環が生まれます。自尊感情と自己効力感は、レジリエンスになくてはならない要素と言えるでしょう。

レジリエンスが低い人の特徴5選

パソコンの前で悩んでいる男性
レジリエンスが低い人には、以下の特徴が当てはまります。
  • 目の前の状況に一喜一憂する
  • 切り替えが苦手
  • 他責思考が強い
  • 諦めが早い
  • 一人で抱え込む
特に「目の前の状況に一喜一憂する」「切り替えが苦手」「一人で抱え込む」の3つは、日本人によく見られる特徴でもあります。

それぞれ詳しく見ていきましょう。

目の前の状況に一喜一憂する

どんな物事にも一喜一憂すると感情の消耗が激しく、意欲が減退したり疲れが溜まりやすくなったりします。

それだけでなく、失敗した「結果」だけが目につくため、努力した「過程」を認められない性質になってしまうのです。

切り替えが苦手

レジリエンスが低いと一度の失敗を引きずってしまい、ネガティブな感情に支配されてしまいます。

すると、次の失敗を極度に恐れてしまい、行動に移す機会を失ったり自分から逃げ出したりする悪循環に陥ってしまうのです。

他責思考が強い

何かに失敗した時、なんでも人のせいにする他責思考が強いと、何に対しても受け身、かつ消極的な姿勢で取り組むようになります。

それだけではなく、他責思考は表情や態度に表れるため、周囲からの人望を失い、自分のモチベーションを下げてしまう恐れもあるでしょう。

諦めが早い

レジリエンスが低い人は、気分の落ち込みや失敗に対し、さまざまな理由を並べて諦めてしまうクセがあります。

その結果、成功体験が蓄積されずにマイナス思考に支配され、さらにレジリエンスが低下する悪循環に陥ります。

一人で抱え込む

レジリエンスが低いと人に頼るのが苦手になり、さまざまな物事を一人で抱え込んでしまいます。

すると、自然と職場のメンバーと交わす会話も少なくなり、周囲もどう対処したら良いのか分からなくなるかもしれません。

なかには、すぐに上司へ報告すべき問題を抱え込むケースもあります。助けを求められない人は、いずれ自分にも周囲にも深刻な影響を及ぼすのです。

レジリエンスを構成する「危険因子」と「保護因子」

レジリエントと書かれたピース
レジリエンスの理解を深めるには、「危険因子」と「保護因子」の理解が不可欠です。

危険因子

危険因子はストレス発生の原因となるものを指し、主に以下の要素が挙げられます。
  • 戦争
  • 病気やケガ
  • 貧困
  • 災害
  • 問題のある家庭環境
  • 人間関係のトラブル など
危険因子となる要素は、人によって解釈が異なる場合があります。こうした危険因子に対し、高いレジリエンスを発揮できると適切な対処が可能です。

保護因子

保護因子とは、ストレスから立ち直るのに必要な要素です。
  • 個人の性格・思考
  • 周囲からの支援
  • 良好な人間関係 など
保護要因が多いほど、高いレジリエンスを発揮できます。自己の性格や思考を見つめ、改善点があれば都度見直していくことで、周囲からの反応も良好なものとなるでしょう。

レジリエンスを高める・強化する4つのトレーニング方法

ダンベルでトレーニングをするイメージ
ここからは、レジリエンスが高い人・低い人を問わず、レジリエンスを高めたり強化したりするトレーニング方法を紹介します。
  • ABCDE理論を熟知する
  • 思考力を鍛える
  • 小さな成功体験を積み上げる
  • 他者に相談する
上記4つを心がけることで、優秀な社員はより高いレジリエンスを発揮できます。また、レジリエンスが低い人材をレジリエントに引き上げられる可能性もあるのです。

それでは詳細を見ていきましょう。

ABCDE理論を熟知する

ABCDE理論とは、感情をコントロールするための考え方です。このABCDEとは、以下5つの言葉の頭文字を取ったものです。
  • A(Affairs,Activating Event):出来事
  • B(Belief):受け止め方
  • C(Consequence):結論
  • D(Dispute):自問自答
  • E(Effective New Belief,Effective New Philosophy):Dによる効果
ここで例として、上司にミスを指摘された部下を想定してABCDE理論を展開してみましょう。
A:(出来事)
上司からミスを指摘された。

B:(受け止め方)
上司は普段から細かく指摘してくる。他のチームメンバーはそこまで指摘されていない気がする。

C:(結論)
自分ばかり指摘され続けていると、意図的に目をつけられている気がして怒りを覚える。

D:(自問自答)
本当に自分ばかり指摘されているのだろうか。周りを見る余裕がないだけで、実は他の人も同様に注意を受けているのではないだろうか。そもそも自分のミスが多すぎるのではないか。

E:(Dによる効果)
上司はミスについては指摘するものの、人格を否定するようなことは一切言わない。自分もこれまでのミスを振り返り、今後気をつけるようにしよう。
このように、目の前の事実を客観的に見つめ直し、物事を多面的に捉えるのがABCDE理論です。

上記の思考法を指導し実践を促すことで、社員のレジリエンス向上に役立てられるでしょう。

思考力を鍛える

ここで言う思考力とは、
  • 絶対に失敗してはならない
  • 特殊な業務に就いているから、他人のアドバイスは一切参考にならない
  • あの人はミスが多く、全く信用できない
といった「べき思考」を改善し、物事を柔軟に捉える力を指します。

例えば、上記の思考を柔軟にすると以下のようになります。
「絶対に失敗してはならない」
→なるべくミスをしないように頑張るけれど、失敗したらその時考えよう。

「特殊な業務に就いているから、他人のアドバイスは一切参考にならない」
→自分の業務は少し特殊だけど、他の人のアドバイスでためになるポイントがあるはずだ。

「あの人はミスが多く、全く信用できない」
→最近ミスが多いから疲れているのかな。なにか手伝えることがないか聞いてみよう。
物事を白か黒だけで判断すると感情の起伏が激しくなり、チャレンジする意欲が減退する原因になります。

上記のように「グレー」で物事を考えるクセづけができると精神的な回復力が身につき、ネガティブなことに対しても前向きに取り組めるのです。

生真面目かつ完璧主義である方ほど「べき思考」が強くなるので、そういった性格の傾向にある社員には思考力を鍛えるワークを実施してみましょう。

小さな成功体験を積み上げる

たとえ小さな成功でも、積み重なることで自己効力感が高まります。

成功した物事は仕事でなくても大丈夫です。「自分はできる!」と前向きになれることが大切です。
  • 上司に自分の意見がとても良いと褒められた
  • 話しかけづらい先輩に思い切って相談してみた
  • いつも二度寝してしまうが、今日はすぐに起きられた
  • ダイエットのために2つ前の駅から歩いて帰った
マネジメントの観点では、社員の実績を認めつつ、ミスがあった時は本人に原因を気づかせる問いかけを行います。

人格を尊重してもらえると「この人のために頑張ろう」と思いますよね。こうして社員のモチベーションを維持しつつ、現在の実力をほんの少し超えられるように導くのがポイントです。

他者に相談する

気持ちの整理をつけるには、他者に相談するのも有効な手段です。

思考力が身につかなかったり、成功体験に自信が持てなかったりする方は、他者の考え方に触れることで新たな気づきを得られます。すると、これまでとは異なる視点で物事を捉えられるようになるでしょう。

ただし、相談しやすい雰囲気づくりは会社全体で取り組む必要があります。風通しの良い職場づくりには、組織全体でレジリエンスに関心を持つ必要があるでしょう。

レジリエンスを高める・強化する6つのコンピテンシー

パソコンを持って分析する女性のイメージ
レジリエンスを高めたり強化したりするには、6つのコンピテンシーが重要になります。コンピテンシーとは、高い成果を納める人材が持つ行動特性を指す言葉です。

レジリエンスに関係が深いコンピテンシーは以下のとおりです。
  • 自己認識
  • 自制心
  • 現実的楽観性
  • 精神的柔軟性
  • 強みとしての徳性(キャラクター・ストレングス)
  • 関係性の力
これらのコンピテンシーを持つ人材は、すでにレジリエントとして活躍していたり、後天的にレジリエンスが高まる要素を持っていたりします。

以下で具体的な内容を見ていきましょう。

自己認識

自己の考え・感情・認識・生理的反応に注意を払う能力が「自己認識」です。

自己認識の力が身についていると、ストレスに直面した時でも感情的にならず、状況を客観的に認識して回復する一歩を踏み出せます。

自制心

「自制心」は、目標を実現させるために、自己の考え・感情・認識・生理的状態を変化させる能力です。セルフコントロールとも呼ばれます。

自制心が高いと、ストレスに直面しても思考停止にならず、目的達成に向けた適切な行動を取れるようになります。

現実的楽観性

ストレスをポジティブに変換して「自分は必ず目標を達成できる」と信じ、行動をコントロールする能力を「現実的楽観性」と呼びます。

単に楽観的なわけではなく、どんな困難も自分の糧として前向きに捉え、行動力に変えていける力です。

精神的柔軟性

物事を多角的に捉え、本質的な見方をもって柔軟に対処する能力を「精神的柔軟性」と呼びます。

ストレスを感じると焦ったり視野が狭くなったりしますが、精神的柔軟性を持っていると、さまざまな状況にも柔軟に対処可能です。

強みとしての徳性(キャラクター・ストレングス)

自己の強みを把握して最大限の力を発揮し、困難を乗り越え人生を創造していく能力を「強みとしての徳性(キャラクター・ストレングス)」と呼びます。

自己のキャラクターのみならず、他者の強みにも気づける能力です。そのため、チームで課題を解決する時にこの能力があると、目標達成へのモチベーション向上などの効果が期待できます。

関係性の力

「関係性の力」は、信頼関係を構築していく能力を指しています。

人間関係が良好だと、チームワークの質が向上するほか、困っている時に手を差し伸べてもらえる機会に恵まれます。

既存社員や求職者のレジリエンスを発掘するには「ミイダス」

ミイダスと他媒体の採用フローの違い
レジリエンスを高める・強化するコンピテンシーについて解説しましたが、社員や求職者一人一人のレジリエンスを確認していくのは骨が折れる作業です。

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面接でレジリエンスの高い人材を見極める質問例

面接をしているイメージ
レジリエンスの高い人材を面接で見極めるには、以下6つの「ストレス耐性を決める要素」に添った質問を投げかけるのがポイントです。
  • 感知能力:ストレスの原因(ストレッサー)に気づくか否か
  • 回避能力:ストレスをどれだけ割り切れるかどうか
  • 処理能力:ストレッサーをなくしたり弱めたりできるか
  • 転換能力:ストレスをポジティブに置き換えられるか
  • 経験:過去に受けたストレスの経験・内容
  • 容量:ストレスをどれだけ抱えられるか
質問内容の具体例は以下のとおりです。
感知能力・仕事でプレッシャーを感じるのはどういう時ですか?
・今までの仕事やアルバイトでストレスを感じたのはどんな時ですか?
・最近ストレスを感じた出来事はありますか?
回避能力・ストレスを感じる頻度はどのくらいですか?
・顧客からクレームを受けた時はどんなことを感じますか?
・理不尽な出来事や要求があった時、どのように向き合いますか?
処理能力・今までに経験した挫折の内容と乗り越えた方法を教えてください。
・人間関係のトラブルには、どのように対処しますか?
・仕事でトラブルが起きた際はどのように対処しますか?
転換能力・休日はどのように過ごしていますか?
・自分なりのストレス発散方法があれば教えてください。
・仕事で失敗した時はどう考えましたか?
経験・失敗を糧に成長できたと感じたエピソードを教えてください。
・学生時代に最も悩んだことは何ですか?
・「これは頑張った」と自慢できることはありますか?
容量・ストレスに耐えきれないと感じた経験はありますか?
・自分が抱えられるストレス量はどのくらいですか?
・自分が処理できるタスク量はどのくらいですか?
質問は「例えば」をベースに組み立てるのがポイントです。

上記の質問例を見てみると、感知能力の「仕事でプレッシャーを感じるのは(例えば)どういう時ですか?」といったように「例えば」ベースで作られているのが分かります。

他にもレジリエンスを問う質問に「1つの質問に対して5回詳細を尋ねる方法」があります。

最初の質問で得られた回答に対して「○○についてより詳しく教えてください」「なぜそのように思ったのですか?」と繰り返すのがポイントです。

1つの質問に対して何度も掘り下げることで、実力やストレス耐性を見極められるため、レジリエンスの高い人材の発掘に役立ちます。

本サイトには、他にも面接官向けの質問対策に役立つ記事が揃っています。ぜひ以下の記事も参考にしてください。

【関連記事:コンピテンシー面接とは?質問例も紹介
【関連記事:面接の質問内容は?面接官が見るべきポイント
【関連記事:良い人材を採用するために面接で判断すること
【関連記事:採用面接で失敗しない人材の見極め方

レジリエンスの類義語

最後にレジリエンスの類義語を紹介いたします。
  • ストレス耐性
  • ハーディネス
  • メンタルヘルス
  • ネガティブ・ケイパビリティー
  • ストレスコーピング
レジリエンスと意味が似通った言葉が多いため、使い方も併せて見ていきましょう。

ストレス耐性

レジリエントと近しい意味の言葉に「ストレス耐性」があります。

一般的な意味は「肉体的・精神的・心理的に受けるストレスへの抵抗力」。回復や適応をレジリエンスと呼ぶのに対し、こちらはどれだけ耐えられるかを表す言葉です。

厚生労働省によると、ストレス耐性には次の要素が含まれます。
感知能力ストレスに気づくか気づかないか
回避能力ストレスを作りやすい性格かどうか
根本の処理能力ストレッサーをなくしたり、弱めたりする
転換能力ストレス状態に陥ったとき、そのストレスの意味を良い方向に捉え直すことができる
経験ストレスそのもの
容量ストレスをどのくらいためていられるか
引用:厚生労働省 働く人のメンタルヘルス・ポータルサイト こころの耳「ストレス耐性」

レジリエンスの能力(以下レジリエンス力)を最大限発揮するには、ストレス耐性を高めなくてはなりません。

よって、レジリエンスとストレス耐性には密接な関係があると分かります。

ストレスを感じる原因や軽減する・和らげる方法については、以下の記事もお役立てください。

【関連記事:職場でのストレスは職場環境・業務内容・人間関係の3つの要因から生じる ~一人ひとりの特徴を可視化して把握~
【関連記事:社内のコミュニケーションでストレスを軽減するためには?
【関連記事:ストレスを和らげる部下との関係について

ハーディネス

ハーディネスとは、一般的に「頑健性」と解釈され、高いストレス環境下でも心身の健康を維持する特性を意味します。

レジリエンスが「ストレスで傷ついても回復・適応する能力」なのに対し、こちらは「ストレスに直面しても傷つかない・気にしない」特性です。

メンタルヘルス

メンタルヘルスは直訳すると「心の健康」を意味し、精神医学的な観点からストレス・精神的な疲労・悩みを軽減したり予防したりするサポートのことです。

近年はメンタルヘルス対策に乗り出す企業が増えています。人材教育の場面でもメンタルヘルス対策を取り入れれば、レジリエンスの強化が効率化できるでしょう。

メンタルヘルス対策の取組事例については、以下の厚生労働省が提供する資料にてご覧いただけます。

厚生労働省 事業場におけるメンタルヘルス対策の取組事例集

ネガティブ・ケイパビリティー

ネガティブ・ケイパビリティーとは「先の見えない問題(ストレス)に対して、性急な解決策を求めず受容できる能力」を指す言葉です。

もとは1817年にイギリスの詩人ジョン・キーツが弟に宛てた手紙の中で使用され、その後、精神科医ウィルフレッド・ビオンが心理臨床の分野で用いるようになりました。

近年では新型コロナウイルスの世界的パンデミックや、ロシアによるウクライナ侵攻によって世界経済が不安定となり、物価高騰や円安といった長期的な問題に直面しています。

このような「いつ解決するか分からない問題を耐え忍ぶ力」こそが、ネガティブ・ケイパビリティーなのです。

ストレスコーピング

ストレスコーピングとは、「対処する」「切り抜ける」といった意味のコーピングに、ストレスを付けた言葉です。特定のストレスフルな問題や状況に対する対処方法を指しています。

厚生労働省の資料によると、ストレスコーピングには「2つの型」があります。
問題解決型状況を変化させる、問題を明確にする、別の解決方法を見つけてそれをあわせて評価する
情動焦点型問題に対する情動的な反応をコントロールしたり変化させたりする、逃避したり最小化したりする、情動的な苦痛の軽減を目指す
引用:厚生労働省 働く人のメンタルヘルス・ポータルサイト こころの耳「ストレス・コーピング」

レジリエンスを分析し教育や採用に活かすなら「ミイダス」のアセスメントツールがおすすめ

ミイダスで表示される画面の例
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フレーミング効果表現方法によって判断が変わりにくいか。
現状維持未知のものや未体験のものを受け入れたくないと思い、現状維持をしたいか。
サンクコスト効果一度リソースを投資したものの回収できないとわかった場合に、投資し続けてしまうか。
現在志向将来の利益よりも目の前の利益に価値を置くか。
衝動制御自分の衝動をコントロールし、集中力を持続させるか。
予測態度不確かで見通しの悪い状況でも、冷静に規則性や法則性を判断しようとするか。
リスク許容度リスクを取ることに対する許容度。
協力行動集団内で行動するときの利益の考え方。
全体注意多くの情報から必要な情報を選択するときに、俯瞰的に考えて意思決定するか。
焦点注意多くの情報から必要な情報を選択するときに、全体よりも細部の情報にこだわって意思決定するか。
否定的感情物事に対するネガティブな感情の抱きやすさ。
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職務適性・ストレス要因・パーソナリティ・社員のマネジメント適性といった41項目を分析・可視化することで、人材育成や採用の効率化に繋がります。コンピテンシー診断の詳しい内容については、以下の記事もご覧ください。

【関連記事:コンピテンシー診断とは?内容や効果を解説

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