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「アセスメント」の使い方を簡単にわかりやすく解説【例文あり・分野別】
アセスメントはさまざまな分野で利用されており、分野によって呼び方や実施方法が異なります。
今回はアセスメントの意味や分野別の使い方、さらに採用活動の課題を改善に導く人材アセスメントについてご紹介します。単語意味や分野別の活用方法について、より詳しい情報はこちらの記事もご参考下さい。
【 アセスメントとは?意味や使われ方を詳しく解説 】
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アセスメントの意味を解説「アセスメント」という言葉の意味を例文や類義語などで説明します。「アセスメント」とは?
アセスメントとは、「評価」や「査定」などを意味する言葉です。語源は英単語の「assessment」で、人や物の評価や判断、また課税や資産などの評価および査定などを意味します。
ビジネスにおいても、アセスメントは「客観的な評価をして事前に対策を打つこと」などの意味で使われます。アセスメントを利用する分野は広く、分野により内容が異なりますが、ほとんどの場合「対象物の情報を収集し、客観的な評価をする」という考え方に変わりはありません。「アセスメント」の使い方・例文
アセスメントは聞きなれない言葉のため、文章の中での使い方が分かりにくいと感じる方も多いです。そこで今回は例文を用いて「アセスメント」という言葉の使い方を紹介します。
【例文1】
「採用活動のために、求職者のアセスメントを行う」
→企業の人事部で使われる例文です。採用活動に活かすため、求職者のスキルや特性を分析・評価することを「アセスメント」と呼んでいます。
【例文2】
「アセスメントをした結果、この患者は熱中症だと分かった」
→看護や医療の現場で使われる例文です。この例文では、患者の状態を評価(アセスメント)し、熱中症であるという結論にたどり着きました。
このように「アセスメントを行う」という形で使われることが多いです。ただし、分野によって何をアセスメントするのか、対象は異なります。この記事の後半では分野別のアセスメントの使い方も紹介しています。「アセスメント」の類義語
アセスメントと混同されがちな類義語は「エバリュエーション」や「モニタリング」です。
「エバリュエーション」はアセスメントと同じように「評価」という意味があります。しかし、すでに実施した物事を事後評価する際に使われることが多い言葉です。例えば、施策をしたあと、成果や改善点などを分析するのがエバリュエーションです。
一方「モニタリング」は現状の把握を意味します。予定通りに施策を行えているか、サービスを提供できているかをモニタリング(把握)します。モニタリングの対象は現在進行している施策やサービスであり、「定期的に現状把握をする」という意味が含まれているのです。
アセスメントと意味が似ていますが、それぞれに相違点があることを覚えておきましょう。
アセスメントは、人材や環境、建物など、一定地点での状態を把握して分析することを意味します。アセスメントを行う際は、モニタリングよりも深く分析をした上での現状把握が重要です。日常生活で「アセスメント」を使う場面・例
日常生活で「アセスメント」という言葉を使う機会は少ないかもしれません。しかし、実はビジネスや医療現場など以外でもアセスメントを行っている場面は多いのです。
アセスメントとは、現状を把握・分析して物事を深く理解すること。これを簡単に理解するために、日常生活でアセスメントを使っている例を2つ紹介します。例1. 学校に行きたくない小学生の子ども
小学生の子どもがいきなり「学校に行きたくない」と言い出したら、どうしますか?まずは、体調が悪いのか、なぜ行きたくないのか、子どもに質問をするのではないでしょうか。手を額に当てて、熱を測ってみたり、昨日の子どもの様子を思い出してみたりするかもしれません。そして、子どもを学校に行かせるか、休ませるかの決断をするでしょう。
一見、日常生活の何気ないシーンですが、この例ではアセスメント(評価)を行っています。できるだけ主観的な「学校は行くべきだ/休んでもいい」という意見を取り除き、判断材料となる情報を集めます。そして、集めた情報から客観的な評価を心がけるのです。これは日常生活でアセスメントを使っている例だと言えるでしょう。例2. 家を購入するとき
家を購入するときも、アセスメントを行います。多くの人にとって人生で一番大きな買い物ですので、決断への評価も慎重になる人がほとんどです。
家を購入するときに評価の対象とすべきものは、- 駅からの距離
- 学区
- 住宅ローン
- 世帯収入
- 家族構成
- 貯金
などがあります。「間取りが好きだからこの家を買いたい」と主観的に思っていても、アセスメントを行った結果、現在の収入金額での購入は現実的ではないかもしれません。
良い選択をするには、主観的な情報だけでなく、客観的な情報に基づいた分析が必要です。ビジネスにおいてもアセスメントは、組織にとってより良い選択をする手助けになるものだと言えます。「アセスメント」が使われるようになった由来「アセスメント」という言葉が日本に浸透したのは、1980年代ごろだと言われています。今ではさまざまな分野でアセスメントが行われるようになりましたが、最初は公共事業の環境的負荷を評価する「環境アセスメント」から始まりました。
日本政府が環境アセスメントを行い始めたのは1972年です。1997年には「環境影響評価法」が制定され、環境アセスメントが法制化されています。この法律は「環境アセスメント法」とも呼ばれており、アセスメントが日本で広がる大きなきっかけとなりました。
近年では、ビジネス現場におけるアセスメントの重要性が増しています。人事分野のアセスメントは年功序列から成果主義へのシフトによって、そして環境アセスメントはSDGsなどの基準に合わせるために必要不可欠なものとなりつつあるのです。分野別のアセスメントの使い方
アセスメントはさまざまな分野で使われています。代表的なものとして以下の分野を挙げてみました。- 人材アセスメント
- リスクアセスメント
- 環境アセスメント
- 看護・福祉アセスメント
- 政策アセスメント
- アセスメントシート
- 保育アセスメント
- 心理アセスメント
分野によってどのような目的で何を評価するのかは異なります。それぞれの概要を見ていきましょう。人材アセスメント
人事分野で行われるのが「人材アセスメント」です。採用や昇格・昇進の対象となる社員に心理テストやシミュレーション、適性検査などを行います。人材アセスメントの結果を利用すると、客観的な視点を取り入れた採用や人材配置が可能になります。
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採用や人材配置の判断をする際に、上司や人事担当者の主観を完全に排除することは難しく、解決すべき課題にしている企業もあるのではないでしょうか。評価する基準が曖昧だったり、評価基準の解釈が人によって異なったりするケースは多いです。
しかし、人材アセスメントを利用すれば、評価者の主観が入らない客観的な人事活動を行えます。会社や組織などで求める人材と、実際に採用・配属する人材のズレが少なくなり、採用コストの削減や離職率の改善を期待できるのです。人材アセスメントを利用することで、客観的で効率の良い人材配置が行えます。採用において人材アセスメントは必要ですが、同時に「組織アセスメント」も重要です。組織アセスメントでは、企業の風土や文化、組織内にどのようなタイプの人が多いかなどを明らかにし、組織の性格を分析します。
多くの企業で「自社がどのような組織で、どのような人材が適しているか」を分析できていません。そのため、人材アセスメントで客観的な分析をしても、得られたデータを活かすことができないケースもあります。人材アセスメントを効率的に活用するには、客観的に組織を評価する組織アセスメントも重要です。ミイダスは自社にフィットする人材を特定してアプローチできる
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リスクアセスメント
「リスクアセスメント」は、職場での労働災害を防ぐために利用されます。職場環境で起こりうる危険や有害性を客観的に評価・予測し、どこにリスクがあるかを調べて労働災害を未然に予防します。
2005年には労働安全衛生法が改正され、製造業等ではリスクアセスメントの実施が努力義務化されました。工場で大きな機械を使用する場合など、労災の危険性が高いときは特にリスクアセスメントの実施が重要です。
リスクアセスメントを実施している会社では労働災害が減少し、結果的に労働災害によるコストを削減できるため、収益の改善にも役立っています。環境アセスメント
「環境アセスメント」とは、大規模な開発事業を行う際、自然に対する影響を事前に評価し、その結果に基づき環境の保護に配慮した開発事業をすることです。日本語では「環境影響評価」と呼びます。
事業者は大規模な開発事業を単独で行わず、影響を及ぼすであろう関係自治体や住民などに意見を聴き、さらに専門家の意見も交えて事業内容を検討します。会社や組織は環境を保護するために、事業が環境に及ぼす影響を事前に評価して対策を打つ必要があります。看護・福祉アセスメント
看護や福祉の分野でもアセスメントは利用されています。患者の情報を集め、必要な処置やサービスを見極めるのに有効です。解決すべき問題を正確に、そして客観的に把握することで症状の進行を防げます。
看護・福祉アセスメントでは、SOAPというモデルがよく使用されます。例えば看護の現場で患者のアセスメントをするときは、「患者が痛みを訴えている」などの主観的情報と、血圧や体温などの客観的情報の両方を把握する必要があります。どちらか一方の情報でアセスメントを実行すると、偏りがある判断になってしまい、気付きにくい症状を見逃してしまう原因にもなりかねません。
患者の情報を収集し、それに基づいた問題点の分析、そして計画を実施するまでが看護・福祉アセスメントです。計画を実施したあとは、アセスメント結果の見直しまで行うと今回の学びを次回に活かせます。政策アセスメント
新しく実施する政策の企画立案について、設定した目標に対し必要性や効率性、有効性などの観点から評価する方法です。政策アセスメントの対象は、予算や税制、財政投融資のほか、既存政策の見直しなども含まれます。
また政策アセスメントの実施により、政策の意図および効果を事前に予測し、国民へ企画立案の過程を明らかにします。さらに本当に必要な政策へ予算を投入できるため、無駄なコストを排除できます。アセスメントシート
介護の分野で利用されているシートで、ケアマネージャーが適切なケアプランを実施するために用います。アセスメントシートでは、ケアマネージャーが介護の対象者と家族にヒアリングを行い、日常の状況や心身の状態を把握して記録します。
介護の現場では現状をしっかりと把握し、客観的な評価が求められるため、アセスメントシートを利用してサービスの食い違いを防ぐ必要があるのです。保育アセスメント
保育の分野では、子どもたちの指導計画や個別計画を立てたり、接し方を考えたりするのにアセスメントが使われます。子どもの様子を観察するだけなく、家庭での様子のヒアリングや、成長・発達の記録も参考にしてアセスメントを行うのです。
例えば「おもちゃを片付けてね」と伝えてもなかなか行動できない場合、さまざまな情報からアセスメントを行い、接し方を考えます。片付ける場所を理解できていない場合は、本棚や引き出しなどの定位置を教えてあげます。
また、次におもちゃで遊べるのがいつになるのか分かっていない場合は、「ご飯のあとにまた遊ぼうね」と教えてあげるなどの対応ができるでしょう。複数の情報を使って判断することで、より効果的な子どもとのコミュニケーションが期待できます。心理アセスメント
心理アセスメントとは、カウンセリングや心のケアが必要な患者に対し、現状や適切な処方を明らかにするために行われるアセスメントです。
身体的な問題がある場合、病院に行くと血液検査やレントゲンなどの医学検査を行い、医師が診察をします。これと同じように、心理的な不調がある患者に対して、面接や心理検査、観察などを通して「診察」をするのが心理アセスメントです。人材アセスメントの使い方・使う場面
今回は、人事分野で活用される人材アセスメントに注目して使い方を紹介します。まず、人材アセスメントを使うと効果的な場面を3つ紹介します。- 客観的な視点で採用をしたいときに使う
- 適材適所の人材配置をしたいときに使う
- 社員のモチベーションをあげたいときに使う
それぞれ見ていきましょう。客観的な視点で採用をしたいときに使う
客観的な視点を持って採用をしたいときは、人材アセスメントが活躍します。企業の最も大きな資産は人材と言っても過言ではありません。自社に合った優秀な人材がいれば、生産性が上がり、業績アップも期待できます。反対に離職率が高かったり、人材不足だったりすると、企業の業績が下がる原因となります。
それでは「自社に合った優秀な人材」を採用するコツは何でしょうか?答えは「自社に合った人材」がどのような特徴を持っているのかを把握し、評価基準として取り入れることです。求職者に対して適性検査をはじめとする人材アセスメントを行うことで、自社に必要な特徴を持っている人かどうかを判断できます。
人材アセスメントをせずに採用すると、評価基準が曖昧になる可能性があります。通常の面接などでは、どうしても担当者の主観が入ってしまうため、企業の業績アップにつながる人材を選べるとは限りません。人材アセスメントを行うことで、客観的に「自社に合った優秀な人材」を採用できるのです。適材適所の人材配置をしたいときに使う
人材アセスメントを活用すると適材適所の人材配置が可能となります。
どの社員をどの部署に異動させ、どのような業務を任せるか決めるのが人材配置です。求められる業務と配置された人材のスキルに差があると業務に支障をきたし、さらに人間関係にも影響を与えかねません。配属された社員のスキルが必要以上のものであるときも、能力が足りていないときも、両方のケースで問題が発生するでしょう。
そのため、人材配置をする際は、そのポジションで必要とされるスキルレベルを設定しておき、そのレベルに応じた社員の配置が求められます。人材アセスメントを行うことで、社員のスキルを客観的に評価できるのです。
担当者によって評価のばらつきが出ると、適材適所の人材配置ができず、組織としての生産性を下げる可能性があります。そこで人材アセスメントを行い、社員のスキルを正確に把握することで配属先のミスマッチを予防できるのです。社員のモチベーションをあげたいときに使う
人材アセスメントは、社員のモチベーションアップにも役立ちます。せっかく採用した人材が転職してしまったり、思ったよりも成果を出せなかったりする課題を持つ方もいるのではないでしょうか。人材アセスメントを使うと、社員のモチベーションが上がり、生産性向上の効果も期待できるのです。
人材アセスメントをすると、これまで気付くことのできなかった、社員の特性や能力が分かります。例えば挑戦心に溢れる人の場合、新規プロジェクトのリーダーを任せてみるとモチベーションが上がるかもしれません。また、一人で集中して働くのが好きな人には、モノづくりなどのタスクを与えてみても良いでしょう。
本人の長所・短所や性格に合った業務を与えることで、社員のモチベーションアップにつながり、離職率の改善を期待できます。せっかく採用して教育をしてきた人材を留めておくには、人材アセスメントで社員一人一人の特性を把握することが大切です。
部下のモチベーションを把握する詳しい方法は、以下の無料ダウンロード資料にまとめてあります。具体的な施策の推進方法などを知りたい方は、ぜひご活用ください。人材アセスメントを導入する方法人材アセスメントを導入する際は、以下のようなステップで行います。
1.人材アセスメントの導入目的を明確にする
2.目的に合うアセスメントツールを選択する
3.人材アセスメントを行い、結果を分析する
人材アセスメントを導入する際は、まず目的を明確にします。- 採用のミスマッチを防ぎたい
- 社員一人一人の特性に適した人材配置をしたい
- 離職率を減らしたい
上記のように、組織のコンディションによってアセスメントの使い方は異なります。現状の課題点を明確にし、目標数値を設定するといいでしょう。
次に、目的に合うアセスメントツールを選択します。アセスメントツールによって評価項目や評価方法が異なります。複数ある評価項目の中で、目的を達成するために必要なものを選択し、優先順位をつけましょう。
例えば、アセスメントツールの評価項目には以下のものがあります。- 個人特性:社員の考え方やストレス耐性などの個人的な特徴を評価
- 組織適性:組織を構成する社員との関係や組織に適合するかを評価
- 意思決定能力:問題提起能力や問題分析能力を評価
- 対人関係能力:コミュニケーション能力を評価
- 業務遂行能力:日常業務を推進する能力を評価
会社の目的に合った人材アセスメントを行うことで、採用活動の効率化や業務の生産性アップを目指しましょう。また、アセスメントでの評価をしたあとは、振り返りや結果の分析をすることも大切です。アセスメント結果に基づいて施策を行うことで課題の解決につながります。人材アセスメントのやり方やツール
人材アセスメントでよく使われるツールを紹介します。インタビュー・面接
インタビューや面接は、採用の際はもちろん、社内で異動を決めるときなどにも行われます。新しいツールを導入する必要がなく、手軽に始められる方法です。
しかし、担当者の主観を取り除き、客観的なアセスメントを行うことは非常に困難だと言えます。インタビューや面接を受けている側は、自分を良く見せようとする感情が働き、本当の自分を表現できないリスクも考えられるでしょう。360度評価
360度評価では、対象者の周りにいる社員にヒアリングをし、アセスメントを行います。従来のように上司からの評価を重要視すると、その上司の主観を取り除くことができず、客観的な評価をしているとは言い切れません。そのため360度評価では、上司だけでなく同僚や部下などの意見も評価に反映します。
しかし、社員同士が協力して、お互いの評価を高め合うリスクもあります。多くの人の意見を評価に活かしているため上司だけの意見を聞くよりも客観的ですが、人に頼っている分、100%主観や思い込みを取り除くことは困難です。アセスメントツール
アセスメントツールを使用すると、オンラインで簡単に診断を受けられ、客観的な評価を得られます。先ほど紹介したインタビューや360度評価のデメリットは、社内の人によってアセスメントが行われるため、本当に客観的な評価をするのが難しい点にあります。その点、アセスメントツールを導入すれば、アルゴリズムが解析した客観的な評価を知ることができるのです。
他の手法に比べ、導入コストも小さく始められます。アセスメントに詳しい人事担当者が少ない場合などでもすぐに導入できるため、初めてアセスメントを導入する企業にも最適の方法です。実際に導入を進めたい場合はこちらの記事もご参考下さい。
【 アセスメントツールとは?5つの導入メリット・選び方の3つのポイントなどを完全解説 】ミイダスのアセスメント採用ミイダスは、人材アセスメントツールを提供している中途採用・転職サービス。39万社の法人企業が導入し、70万人以上の転職希望者が登録中です。社員一人一人のコンピテンシー(マネジメント資質・上司・部下の相性・ストレス要因などその人の特性)を分析できます。
また、組織体質を可視化し、組織にどのようなコンピテンシーを持った社員が多いのかを分析することも可能です。組織の特徴を把握し、どのような人が自社に合っているのかを知る一助になります。
採用・配置への活用や、組織マネジメント・メンバーの指導にも活かすことができます。適材適所の採用、効率的な採用に課題を感じている方は、ぜひ無料の「フィッティング人材分析機能」をお試しください。
ビジネスにおいても、アセスメントは「客観的な評価をして事前に対策を打つこと」などの意味で使われます。アセスメントを利用する分野は広く、分野により内容が異なりますが、ほとんどの場合「対象物の情報を収集し、客観的な評価をする」という考え方に変わりはありません。
【例文1】
「採用活動のために、求職者のアセスメントを行う」
→企業の人事部で使われる例文です。採用活動に活かすため、求職者のスキルや特性を分析・評価することを「アセスメント」と呼んでいます。
【例文2】
「アセスメントをした結果、この患者は熱中症だと分かった」
→看護や医療の現場で使われる例文です。この例文では、患者の状態を評価(アセスメント)し、熱中症であるという結論にたどり着きました。
このように「アセスメントを行う」という形で使われることが多いです。ただし、分野によって何をアセスメントするのか、対象は異なります。この記事の後半では分野別のアセスメントの使い方も紹介しています。
「エバリュエーション」はアセスメントと同じように「評価」という意味があります。しかし、すでに実施した物事を事後評価する際に使われることが多い言葉です。例えば、施策をしたあと、成果や改善点などを分析するのがエバリュエーションです。
一方「モニタリング」は現状の把握を意味します。予定通りに施策を行えているか、サービスを提供できているかをモニタリング(把握)します。モニタリングの対象は現在進行している施策やサービスであり、「定期的に現状把握をする」という意味が含まれているのです。
アセスメントと意味が似ていますが、それぞれに相違点があることを覚えておきましょう。
アセスメントは、人材や環境、建物など、一定地点での状態を把握して分析することを意味します。アセスメントを行う際は、モニタリングよりも深く分析をした上での現状把握が重要です。

アセスメントとは、現状を把握・分析して物事を深く理解すること。これを簡単に理解するために、日常生活でアセスメントを使っている例を2つ紹介します。
例1. 学校に行きたくない小学生の子ども
一見、日常生活の何気ないシーンですが、この例ではアセスメント(評価)を行っています。できるだけ主観的な「学校は行くべきだ/休んでもいい」という意見を取り除き、判断材料となる情報を集めます。そして、集めた情報から客観的な評価を心がけるのです。これは日常生活でアセスメントを使っている例だと言えるでしょう。
例2. 家を購入するとき
家を購入するときに評価の対象とすべきものは、
- 駅からの距離
- 学区
- 住宅ローン
- 世帯収入
- 家族構成
- 貯金
良い選択をするには、主観的な情報だけでなく、客観的な情報に基づいた分析が必要です。ビジネスにおいてもアセスメントは、組織にとってより良い選択をする手助けになるものだと言えます。
「アセスメント」が使われるようになった由来「アセスメント」という言葉が日本に浸透したのは、1980年代ごろだと言われています。今ではさまざまな分野でアセスメントが行われるようになりましたが、最初は公共事業の環境的負荷を評価する「環境アセスメント」から始まりました。
日本政府が環境アセスメントを行い始めたのは1972年です。1997年には「環境影響評価法」が制定され、環境アセスメントが法制化されています。この法律は「環境アセスメント法」とも呼ばれており、アセスメントが日本で広がる大きなきっかけとなりました。
近年では、ビジネス現場におけるアセスメントの重要性が増しています。人事分野のアセスメントは年功序列から成果主義へのシフトによって、そして環境アセスメントはSDGsなどの基準に合わせるために必要不可欠なものとなりつつあるのです。分野別のアセスメントの使い方
アセスメントはさまざまな分野で使われています。代表的なものとして以下の分野を挙げてみました。- 人材アセスメント
- リスクアセスメント
- 環境アセスメント
- 看護・福祉アセスメント
- 政策アセスメント
- アセスメントシート
- 保育アセスメント
- 心理アセスメント
分野によってどのような目的で何を評価するのかは異なります。それぞれの概要を見ていきましょう。人材アセスメント
人事分野で行われるのが「人材アセスメント」です。採用や昇格・昇進の対象となる社員に心理テストやシミュレーション、適性検査などを行います。人材アセスメントの結果を利用すると、客観的な視点を取り入れた採用や人材配置が可能になります。
HR業界注目のアセスメントリクルーティングについては詳しい資料を無料ダウンロードいただけますので併せてご覧ください。
【 詳細資料:アセスメントリクルーティングとは 】
採用や人材配置の判断をする際に、上司や人事担当者の主観を完全に排除することは難しく、解決すべき課題にしている企業もあるのではないでしょうか。評価する基準が曖昧だったり、評価基準の解釈が人によって異なったりするケースは多いです。
しかし、人材アセスメントを利用すれば、評価者の主観が入らない客観的な人事活動を行えます。会社や組織などで求める人材と、実際に採用・配属する人材のズレが少なくなり、採用コストの削減や離職率の改善を期待できるのです。人材アセスメントを利用することで、客観的で効率の良い人材配置が行えます。採用において人材アセスメントは必要ですが、同時に「組織アセスメント」も重要です。組織アセスメントでは、企業の風土や文化、組織内にどのようなタイプの人が多いかなどを明らかにし、組織の性格を分析します。
多くの企業で「自社がどのような組織で、どのような人材が適しているか」を分析できていません。そのため、人材アセスメントで客観的な分析をしても、得られたデータを活かすことができないケースもあります。人材アセスメントを効率的に活用するには、客観的に組織を評価する組織アセスメントも重要です。ミイダスは自社にフィットする人材を特定してアプローチできる
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リスクアセスメント
「リスクアセスメント」は、職場での労働災害を防ぐために利用されます。職場環境で起こりうる危険や有害性を客観的に評価・予測し、どこにリスクがあるかを調べて労働災害を未然に予防します。
2005年には労働安全衛生法が改正され、製造業等ではリスクアセスメントの実施が努力義務化されました。工場で大きな機械を使用する場合など、労災の危険性が高いときは特にリスクアセスメントの実施が重要です。
リスクアセスメントを実施している会社では労働災害が減少し、結果的に労働災害によるコストを削減できるため、収益の改善にも役立っています。環境アセスメント
「環境アセスメント」とは、大規模な開発事業を行う際、自然に対する影響を事前に評価し、その結果に基づき環境の保護に配慮した開発事業をすることです。日本語では「環境影響評価」と呼びます。
事業者は大規模な開発事業を単独で行わず、影響を及ぼすであろう関係自治体や住民などに意見を聴き、さらに専門家の意見も交えて事業内容を検討します。会社や組織は環境を保護するために、事業が環境に及ぼす影響を事前に評価して対策を打つ必要があります。看護・福祉アセスメント
看護や福祉の分野でもアセスメントは利用されています。患者の情報を集め、必要な処置やサービスを見極めるのに有効です。解決すべき問題を正確に、そして客観的に把握することで症状の進行を防げます。
看護・福祉アセスメントでは、SOAPというモデルがよく使用されます。例えば看護の現場で患者のアセスメントをするときは、「患者が痛みを訴えている」などの主観的情報と、血圧や体温などの客観的情報の両方を把握する必要があります。どちらか一方の情報でアセスメントを実行すると、偏りがある判断になってしまい、気付きにくい症状を見逃してしまう原因にもなりかねません。
患者の情報を収集し、それに基づいた問題点の分析、そして計画を実施するまでが看護・福祉アセスメントです。計画を実施したあとは、アセスメント結果の見直しまで行うと今回の学びを次回に活かせます。政策アセスメント
新しく実施する政策の企画立案について、設定した目標に対し必要性や効率性、有効性などの観点から評価する方法です。政策アセスメントの対象は、予算や税制、財政投融資のほか、既存政策の見直しなども含まれます。
また政策アセスメントの実施により、政策の意図および効果を事前に予測し、国民へ企画立案の過程を明らかにします。さらに本当に必要な政策へ予算を投入できるため、無駄なコストを排除できます。アセスメントシート
介護の分野で利用されているシートで、ケアマネージャーが適切なケアプランを実施するために用います。アセスメントシートでは、ケアマネージャーが介護の対象者と家族にヒアリングを行い、日常の状況や心身の状態を把握して記録します。
介護の現場では現状をしっかりと把握し、客観的な評価が求められるため、アセスメントシートを利用してサービスの食い違いを防ぐ必要があるのです。保育アセスメント
保育の分野では、子どもたちの指導計画や個別計画を立てたり、接し方を考えたりするのにアセスメントが使われます。子どもの様子を観察するだけなく、家庭での様子のヒアリングや、成長・発達の記録も参考にしてアセスメントを行うのです。
例えば「おもちゃを片付けてね」と伝えてもなかなか行動できない場合、さまざまな情報からアセスメントを行い、接し方を考えます。片付ける場所を理解できていない場合は、本棚や引き出しなどの定位置を教えてあげます。
また、次におもちゃで遊べるのがいつになるのか分かっていない場合は、「ご飯のあとにまた遊ぼうね」と教えてあげるなどの対応ができるでしょう。複数の情報を使って判断することで、より効果的な子どもとのコミュニケーションが期待できます。心理アセスメント
心理アセスメントとは、カウンセリングや心のケアが必要な患者に対し、現状や適切な処方を明らかにするために行われるアセスメントです。
身体的な問題がある場合、病院に行くと血液検査やレントゲンなどの医学検査を行い、医師が診察をします。これと同じように、心理的な不調がある患者に対して、面接や心理検査、観察などを通して「診察」をするのが心理アセスメントです。人材アセスメントの使い方・使う場面
今回は、人事分野で活用される人材アセスメントに注目して使い方を紹介します。まず、人材アセスメントを使うと効果的な場面を3つ紹介します。- 客観的な視点で採用をしたいときに使う
- 適材適所の人材配置をしたいときに使う
- 社員のモチベーションをあげたいときに使う
それぞれ見ていきましょう。客観的な視点で採用をしたいときに使う
客観的な視点を持って採用をしたいときは、人材アセスメントが活躍します。企業の最も大きな資産は人材と言っても過言ではありません。自社に合った優秀な人材がいれば、生産性が上がり、業績アップも期待できます。反対に離職率が高かったり、人材不足だったりすると、企業の業績が下がる原因となります。
それでは「自社に合った優秀な人材」を採用するコツは何でしょうか?答えは「自社に合った人材」がどのような特徴を持っているのかを把握し、評価基準として取り入れることです。求職者に対して適性検査をはじめとする人材アセスメントを行うことで、自社に必要な特徴を持っている人かどうかを判断できます。
人材アセスメントをせずに採用すると、評価基準が曖昧になる可能性があります。通常の面接などでは、どうしても担当者の主観が入ってしまうため、企業の業績アップにつながる人材を選べるとは限りません。人材アセスメントを行うことで、客観的に「自社に合った優秀な人材」を採用できるのです。適材適所の人材配置をしたいときに使う
人材アセスメントを活用すると適材適所の人材配置が可能となります。
どの社員をどの部署に異動させ、どのような業務を任せるか決めるのが人材配置です。求められる業務と配置された人材のスキルに差があると業務に支障をきたし、さらに人間関係にも影響を与えかねません。配属された社員のスキルが必要以上のものであるときも、能力が足りていないときも、両方のケースで問題が発生するでしょう。
そのため、人材配置をする際は、そのポジションで必要とされるスキルレベルを設定しておき、そのレベルに応じた社員の配置が求められます。人材アセスメントを行うことで、社員のスキルを客観的に評価できるのです。
担当者によって評価のばらつきが出ると、適材適所の人材配置ができず、組織としての生産性を下げる可能性があります。そこで人材アセスメントを行い、社員のスキルを正確に把握することで配属先のミスマッチを予防できるのです。社員のモチベーションをあげたいときに使う
人材アセスメントは、社員のモチベーションアップにも役立ちます。せっかく採用した人材が転職してしまったり、思ったよりも成果を出せなかったりする課題を持つ方もいるのではないでしょうか。人材アセスメントを使うと、社員のモチベーションが上がり、生産性向上の効果も期待できるのです。
人材アセスメントをすると、これまで気付くことのできなかった、社員の特性や能力が分かります。例えば挑戦心に溢れる人の場合、新規プロジェクトのリーダーを任せてみるとモチベーションが上がるかもしれません。また、一人で集中して働くのが好きな人には、モノづくりなどのタスクを与えてみても良いでしょう。
本人の長所・短所や性格に合った業務を与えることで、社員のモチベーションアップにつながり、離職率の改善を期待できます。せっかく採用して教育をしてきた人材を留めておくには、人材アセスメントで社員一人一人の特性を把握することが大切です。
部下のモチベーションを把握する詳しい方法は、以下の無料ダウンロード資料にまとめてあります。具体的な施策の推進方法などを知りたい方は、ぜひご活用ください。人材アセスメントを導入する方法人材アセスメントを導入する際は、以下のようなステップで行います。
1.人材アセスメントの導入目的を明確にする
2.目的に合うアセスメントツールを選択する
3.人材アセスメントを行い、結果を分析する
人材アセスメントを導入する際は、まず目的を明確にします。- 採用のミスマッチを防ぎたい
- 社員一人一人の特性に適した人材配置をしたい
- 離職率を減らしたい
上記のように、組織のコンディションによってアセスメントの使い方は異なります。現状の課題点を明確にし、目標数値を設定するといいでしょう。
次に、目的に合うアセスメントツールを選択します。アセスメントツールによって評価項目や評価方法が異なります。複数ある評価項目の中で、目的を達成するために必要なものを選択し、優先順位をつけましょう。
例えば、アセスメントツールの評価項目には以下のものがあります。- 個人特性:社員の考え方やストレス耐性などの個人的な特徴を評価
- 組織適性:組織を構成する社員との関係や組織に適合するかを評価
- 意思決定能力:問題提起能力や問題分析能力を評価
- 対人関係能力:コミュニケーション能力を評価
- 業務遂行能力:日常業務を推進する能力を評価
会社の目的に合った人材アセスメントを行うことで、採用活動の効率化や業務の生産性アップを目指しましょう。また、アセスメントでの評価をしたあとは、振り返りや結果の分析をすることも大切です。アセスメント結果に基づいて施策を行うことで課題の解決につながります。人材アセスメントのやり方やツール
人材アセスメントでよく使われるツールを紹介します。インタビュー・面接
インタビューや面接は、採用の際はもちろん、社内で異動を決めるときなどにも行われます。新しいツールを導入する必要がなく、手軽に始められる方法です。
しかし、担当者の主観を取り除き、客観的なアセスメントを行うことは非常に困難だと言えます。インタビューや面接を受けている側は、自分を良く見せようとする感情が働き、本当の自分を表現できないリスクも考えられるでしょう。360度評価
360度評価では、対象者の周りにいる社員にヒアリングをし、アセスメントを行います。従来のように上司からの評価を重要視すると、その上司の主観を取り除くことができず、客観的な評価をしているとは言い切れません。そのため360度評価では、上司だけでなく同僚や部下などの意見も評価に反映します。
しかし、社員同士が協力して、お互いの評価を高め合うリスクもあります。多くの人の意見を評価に活かしているため上司だけの意見を聞くよりも客観的ですが、人に頼っている分、100%主観や思い込みを取り除くことは困難です。アセスメントツール
アセスメントツールを使用すると、オンラインで簡単に診断を受けられ、客観的な評価を得られます。先ほど紹介したインタビューや360度評価のデメリットは、社内の人によってアセスメントが行われるため、本当に客観的な評価をするのが難しい点にあります。その点、アセスメントツールを導入すれば、アルゴリズムが解析した客観的な評価を知ることができるのです。
他の手法に比べ、導入コストも小さく始められます。アセスメントに詳しい人事担当者が少ない場合などでもすぐに導入できるため、初めてアセスメントを導入する企業にも最適の方法です。実際に導入を進めたい場合はこちらの記事もご参考下さい。
【 アセスメントツールとは?5つの導入メリット・選び方の3つのポイントなどを完全解説 】ミイダスのアセスメント採用ミイダスは、人材アセスメントツールを提供している中途採用・転職サービス。39万社の法人企業が導入し、70万人以上の転職希望者が登録中です。社員一人一人のコンピテンシー(マネジメント資質・上司・部下の相性・ストレス要因などその人の特性)を分析できます。
また、組織体質を可視化し、組織にどのようなコンピテンシーを持った社員が多いのかを分析することも可能です。組織の特徴を把握し、どのような人が自社に合っているのかを知る一助になります。
採用・配置への活用や、組織マネジメント・メンバーの指導にも活かすことができます。適材適所の採用、効率的な採用に課題を感じている方は、ぜひ無料の「フィッティング人材分析機能」をお試しください。
日本政府が環境アセスメントを行い始めたのは1972年です。1997年には「環境影響評価法」が制定され、環境アセスメントが法制化されています。この法律は「環境アセスメント法」とも呼ばれており、アセスメントが日本で広がる大きなきっかけとなりました。
近年では、ビジネス現場におけるアセスメントの重要性が増しています。人事分野のアセスメントは年功序列から成果主義へのシフトによって、そして環境アセスメントはSDGsなどの基準に合わせるために必要不可欠なものとなりつつあるのです。

- 人材アセスメント
- リスクアセスメント
- 環境アセスメント
- 看護・福祉アセスメント
- 政策アセスメント
- アセスメントシート
- 保育アセスメント
- 心理アセスメント
人材アセスメント
HR業界注目のアセスメントリクルーティングについては詳しい資料を無料ダウンロードいただけますので併せてご覧ください。
【 詳細資料:アセスメントリクルーティングとは 】
採用や人材配置の判断をする際に、上司や人事担当者の主観を完全に排除することは難しく、解決すべき課題にしている企業もあるのではないでしょうか。評価する基準が曖昧だったり、評価基準の解釈が人によって異なったりするケースは多いです。
しかし、人材アセスメントを利用すれば、評価者の主観が入らない客観的な人事活動を行えます。会社や組織などで求める人材と、実際に採用・配属する人材のズレが少なくなり、採用コストの削減や離職率の改善を期待できるのです。人材アセスメントを利用することで、客観的で効率の良い人材配置が行えます。
多くの企業で「自社がどのような組織で、どのような人材が適しているか」を分析できていません。そのため、人材アセスメントで客観的な分析をしても、得られたデータを活かすことができないケースもあります。人材アセスメントを効率的に活用するには、客観的に組織を評価する組織アセスメントも重要です。
ミイダスは自社にフィットする人材を特定してアプローチできる
「アセスメントリクルーティング」採用ツールです。
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リスクアセスメント
2005年には労働安全衛生法が改正され、製造業等ではリスクアセスメントの実施が努力義務化されました。工場で大きな機械を使用する場合など、労災の危険性が高いときは特にリスクアセスメントの実施が重要です。
リスクアセスメントを実施している会社では労働災害が減少し、結果的に労働災害によるコストを削減できるため、収益の改善にも役立っています。
環境アセスメント
事業者は大規模な開発事業を単独で行わず、影響を及ぼすであろう関係自治体や住民などに意見を聴き、さらに専門家の意見も交えて事業内容を検討します。会社や組織は環境を保護するために、事業が環境に及ぼす影響を事前に評価して対策を打つ必要があります。
看護・福祉アセスメント
看護・福祉アセスメントでは、SOAPというモデルがよく使用されます。例えば看護の現場で患者のアセスメントをするときは、「患者が痛みを訴えている」などの主観的情報と、血圧や体温などの客観的情報の両方を把握する必要があります。どちらか一方の情報でアセスメントを実行すると、偏りがある判断になってしまい、気付きにくい症状を見逃してしまう原因にもなりかねません。
患者の情報を収集し、それに基づいた問題点の分析、そして計画を実施するまでが看護・福祉アセスメントです。計画を実施したあとは、アセスメント結果の見直しまで行うと今回の学びを次回に活かせます。
政策アセスメント
また政策アセスメントの実施により、政策の意図および効果を事前に予測し、国民へ企画立案の過程を明らかにします。さらに本当に必要な政策へ予算を投入できるため、無駄なコストを排除できます。
アセスメントシート
介護の現場では現状をしっかりと把握し、客観的な評価が求められるため、アセスメントシートを利用してサービスの食い違いを防ぐ必要があるのです。
保育アセスメント
例えば「おもちゃを片付けてね」と伝えてもなかなか行動できない場合、さまざまな情報からアセスメントを行い、接し方を考えます。片付ける場所を理解できていない場合は、本棚や引き出しなどの定位置を教えてあげます。
また、次におもちゃで遊べるのがいつになるのか分かっていない場合は、「ご飯のあとにまた遊ぼうね」と教えてあげるなどの対応ができるでしょう。複数の情報を使って判断することで、より効果的な子どもとのコミュニケーションが期待できます。
心理アセスメント
身体的な問題がある場合、病院に行くと血液検査やレントゲンなどの医学検査を行い、医師が診察をします。これと同じように、心理的な不調がある患者に対して、面接や心理検査、観察などを通して「診察」をするのが心理アセスメントです。
人材アセスメントの使い方・使う場面
今回は、人事分野で活用される人材アセスメントに注目して使い方を紹介します。まず、人材アセスメントを使うと効果的な場面を3つ紹介します。- 客観的な視点で採用をしたいときに使う
- 適材適所の人材配置をしたいときに使う
- 社員のモチベーションをあげたいときに使う
それぞれ見ていきましょう。客観的な視点で採用をしたいときに使う
客観的な視点を持って採用をしたいときは、人材アセスメントが活躍します。企業の最も大きな資産は人材と言っても過言ではありません。自社に合った優秀な人材がいれば、生産性が上がり、業績アップも期待できます。反対に離職率が高かったり、人材不足だったりすると、企業の業績が下がる原因となります。
それでは「自社に合った優秀な人材」を採用するコツは何でしょうか?答えは「自社に合った人材」がどのような特徴を持っているのかを把握し、評価基準として取り入れることです。求職者に対して適性検査をはじめとする人材アセスメントを行うことで、自社に必要な特徴を持っている人かどうかを判断できます。
人材アセスメントをせずに採用すると、評価基準が曖昧になる可能性があります。通常の面接などでは、どうしても担当者の主観が入ってしまうため、企業の業績アップにつながる人材を選べるとは限りません。人材アセスメントを行うことで、客観的に「自社に合った優秀な人材」を採用できるのです。適材適所の人材配置をしたいときに使う
人材アセスメントを活用すると適材適所の人材配置が可能となります。
どの社員をどの部署に異動させ、どのような業務を任せるか決めるのが人材配置です。求められる業務と配置された人材のスキルに差があると業務に支障をきたし、さらに人間関係にも影響を与えかねません。配属された社員のスキルが必要以上のものであるときも、能力が足りていないときも、両方のケースで問題が発生するでしょう。
そのため、人材配置をする際は、そのポジションで必要とされるスキルレベルを設定しておき、そのレベルに応じた社員の配置が求められます。人材アセスメントを行うことで、社員のスキルを客観的に評価できるのです。
担当者によって評価のばらつきが出ると、適材適所の人材配置ができず、組織としての生産性を下げる可能性があります。そこで人材アセスメントを行い、社員のスキルを正確に把握することで配属先のミスマッチを予防できるのです。社員のモチベーションをあげたいときに使う
人材アセスメントは、社員のモチベーションアップにも役立ちます。せっかく採用した人材が転職してしまったり、思ったよりも成果を出せなかったりする課題を持つ方もいるのではないでしょうか。人材アセスメントを使うと、社員のモチベーションが上がり、生産性向上の効果も期待できるのです。
人材アセスメントをすると、これまで気付くことのできなかった、社員の特性や能力が分かります。例えば挑戦心に溢れる人の場合、新規プロジェクトのリーダーを任せてみるとモチベーションが上がるかもしれません。また、一人で集中して働くのが好きな人には、モノづくりなどのタスクを与えてみても良いでしょう。
本人の長所・短所や性格に合った業務を与えることで、社員のモチベーションアップにつながり、離職率の改善を期待できます。せっかく採用して教育をしてきた人材を留めておくには、人材アセスメントで社員一人一人の特性を把握することが大切です。
部下のモチベーションを把握する詳しい方法は、以下の無料ダウンロード資料にまとめてあります。具体的な施策の推進方法などを知りたい方は、ぜひご活用ください。人材アセスメントを導入する方法人材アセスメントを導入する際は、以下のようなステップで行います。
1.人材アセスメントの導入目的を明確にする
2.目的に合うアセスメントツールを選択する
3.人材アセスメントを行い、結果を分析する
人材アセスメントを導入する際は、まず目的を明確にします。- 採用のミスマッチを防ぎたい
- 社員一人一人の特性に適した人材配置をしたい
- 離職率を減らしたい
上記のように、組織のコンディションによってアセスメントの使い方は異なります。現状の課題点を明確にし、目標数値を設定するといいでしょう。
次に、目的に合うアセスメントツールを選択します。アセスメントツールによって評価項目や評価方法が異なります。複数ある評価項目の中で、目的を達成するために必要なものを選択し、優先順位をつけましょう。
例えば、アセスメントツールの評価項目には以下のものがあります。- 個人特性:社員の考え方やストレス耐性などの個人的な特徴を評価
- 組織適性:組織を構成する社員との関係や組織に適合するかを評価
- 意思決定能力:問題提起能力や問題分析能力を評価
- 対人関係能力:コミュニケーション能力を評価
- 業務遂行能力:日常業務を推進する能力を評価
会社の目的に合った人材アセスメントを行うことで、採用活動の効率化や業務の生産性アップを目指しましょう。また、アセスメントでの評価をしたあとは、振り返りや結果の分析をすることも大切です。アセスメント結果に基づいて施策を行うことで課題の解決につながります。人材アセスメントのやり方やツール
人材アセスメントでよく使われるツールを紹介します。インタビュー・面接
インタビューや面接は、採用の際はもちろん、社内で異動を決めるときなどにも行われます。新しいツールを導入する必要がなく、手軽に始められる方法です。
しかし、担当者の主観を取り除き、客観的なアセスメントを行うことは非常に困難だと言えます。インタビューや面接を受けている側は、自分を良く見せようとする感情が働き、本当の自分を表現できないリスクも考えられるでしょう。360度評価
360度評価では、対象者の周りにいる社員にヒアリングをし、アセスメントを行います。従来のように上司からの評価を重要視すると、その上司の主観を取り除くことができず、客観的な評価をしているとは言い切れません。そのため360度評価では、上司だけでなく同僚や部下などの意見も評価に反映します。
しかし、社員同士が協力して、お互いの評価を高め合うリスクもあります。多くの人の意見を評価に活かしているため上司だけの意見を聞くよりも客観的ですが、人に頼っている分、100%主観や思い込みを取り除くことは困難です。アセスメントツール
アセスメントツールを使用すると、オンラインで簡単に診断を受けられ、客観的な評価を得られます。先ほど紹介したインタビューや360度評価のデメリットは、社内の人によってアセスメントが行われるため、本当に客観的な評価をするのが難しい点にあります。その点、アセスメントツールを導入すれば、アルゴリズムが解析した客観的な評価を知ることができるのです。
他の手法に比べ、導入コストも小さく始められます。アセスメントに詳しい人事担当者が少ない場合などでもすぐに導入できるため、初めてアセスメントを導入する企業にも最適の方法です。実際に導入を進めたい場合はこちらの記事もご参考下さい。
【 アセスメントツールとは?5つの導入メリット・選び方の3つのポイントなどを完全解説 】ミイダスのアセスメント採用ミイダスは、人材アセスメントツールを提供している中途採用・転職サービス。39万社の法人企業が導入し、70万人以上の転職希望者が登録中です。社員一人一人のコンピテンシー(マネジメント資質・上司・部下の相性・ストレス要因などその人の特性)を分析できます。
また、組織体質を可視化し、組織にどのようなコンピテンシーを持った社員が多いのかを分析することも可能です。組織の特徴を把握し、どのような人が自社に合っているのかを知る一助になります。
採用・配置への活用や、組織マネジメント・メンバーの指導にも活かすことができます。適材適所の採用、効率的な採用に課題を感じている方は、ぜひ無料の「フィッティング人材分析機能」をお試しください。

それでは「自社に合った優秀な人材」を採用するコツは何でしょうか?答えは「自社に合った人材」がどのような特徴を持っているのかを把握し、評価基準として取り入れることです。求職者に対して適性検査をはじめとする人材アセスメントを行うことで、自社に必要な特徴を持っている人かどうかを判断できます。
人材アセスメントをせずに採用すると、評価基準が曖昧になる可能性があります。通常の面接などでは、どうしても担当者の主観が入ってしまうため、企業の業績アップにつながる人材を選べるとは限りません。人材アセスメントを行うことで、客観的に「自社に合った優秀な人材」を採用できるのです。
どの社員をどの部署に異動させ、どのような業務を任せるか決めるのが人材配置です。求められる業務と配置された人材のスキルに差があると業務に支障をきたし、さらに人間関係にも影響を与えかねません。配属された社員のスキルが必要以上のものであるときも、能力が足りていないときも、両方のケースで問題が発生するでしょう。
そのため、人材配置をする際は、そのポジションで必要とされるスキルレベルを設定しておき、そのレベルに応じた社員の配置が求められます。人材アセスメントを行うことで、社員のスキルを客観的に評価できるのです。
担当者によって評価のばらつきが出ると、適材適所の人材配置ができず、組織としての生産性を下げる可能性があります。そこで人材アセスメントを行い、社員のスキルを正確に把握することで配属先のミスマッチを予防できるのです。
人材アセスメントをすると、これまで気付くことのできなかった、社員の特性や能力が分かります。例えば挑戦心に溢れる人の場合、新規プロジェクトのリーダーを任せてみるとモチベーションが上がるかもしれません。また、一人で集中して働くのが好きな人には、モノづくりなどのタスクを与えてみても良いでしょう。
本人の長所・短所や性格に合った業務を与えることで、社員のモチベーションアップにつながり、離職率の改善を期待できます。せっかく採用して教育をしてきた人材を留めておくには、人材アセスメントで社員一人一人の特性を把握することが大切です。
部下のモチベーションを把握する詳しい方法は、以下の無料ダウンロード資料にまとめてあります。具体的な施策の推進方法などを知りたい方は、ぜひご活用ください。
1.人材アセスメントの導入目的を明確にする
2.目的に合うアセスメントツールを選択する
3.人材アセスメントを行い、結果を分析する
人材アセスメントを導入する際は、まず目的を明確にします。
- 採用のミスマッチを防ぎたい
- 社員一人一人の特性に適した人材配置をしたい
- 離職率を減らしたい
次に、目的に合うアセスメントツールを選択します。アセスメントツールによって評価項目や評価方法が異なります。複数ある評価項目の中で、目的を達成するために必要なものを選択し、優先順位をつけましょう。
例えば、アセスメントツールの評価項目には以下のものがあります。
- 個人特性:社員の考え方やストレス耐性などの個人的な特徴を評価
- 組織適性:組織を構成する社員との関係や組織に適合するかを評価
- 意思決定能力:問題提起能力や問題分析能力を評価
- 対人関係能力:コミュニケーション能力を評価
- 業務遂行能力:日常業務を推進する能力を評価
人材アセスメントのやり方やツール
人材アセスメントでよく使われるツールを紹介します。インタビュー・面接
インタビューや面接は、採用の際はもちろん、社内で異動を決めるときなどにも行われます。新しいツールを導入する必要がなく、手軽に始められる方法です。
しかし、担当者の主観を取り除き、客観的なアセスメントを行うことは非常に困難だと言えます。インタビューや面接を受けている側は、自分を良く見せようとする感情が働き、本当の自分を表現できないリスクも考えられるでしょう。360度評価
360度評価では、対象者の周りにいる社員にヒアリングをし、アセスメントを行います。従来のように上司からの評価を重要視すると、その上司の主観を取り除くことができず、客観的な評価をしているとは言い切れません。そのため360度評価では、上司だけでなく同僚や部下などの意見も評価に反映します。
しかし、社員同士が協力して、お互いの評価を高め合うリスクもあります。多くの人の意見を評価に活かしているため上司だけの意見を聞くよりも客観的ですが、人に頼っている分、100%主観や思い込みを取り除くことは困難です。アセスメントツール
アセスメントツールを使用すると、オンラインで簡単に診断を受けられ、客観的な評価を得られます。先ほど紹介したインタビューや360度評価のデメリットは、社内の人によってアセスメントが行われるため、本当に客観的な評価をするのが難しい点にあります。その点、アセスメントツールを導入すれば、アルゴリズムが解析した客観的な評価を知ることができるのです。
他の手法に比べ、導入コストも小さく始められます。アセスメントに詳しい人事担当者が少ない場合などでもすぐに導入できるため、初めてアセスメントを導入する企業にも最適の方法です。実際に導入を進めたい場合はこちらの記事もご参考下さい。
【 アセスメントツールとは?5つの導入メリット・選び方の3つのポイントなどを完全解説 】ミイダスのアセスメント採用ミイダスは、人材アセスメントツールを提供している中途採用・転職サービス。39万社の法人企業が導入し、70万人以上の転職希望者が登録中です。社員一人一人のコンピテンシー(マネジメント資質・上司・部下の相性・ストレス要因などその人の特性)を分析できます。
また、組織体質を可視化し、組織にどのようなコンピテンシーを持った社員が多いのかを分析することも可能です。組織の特徴を把握し、どのような人が自社に合っているのかを知る一助になります。
採用・配置への活用や、組織マネジメント・メンバーの指導にも活かすことができます。適材適所の採用、効率的な採用に課題を感じている方は、ぜひ無料の「フィッティング人材分析機能」をお試しください。

しかし、担当者の主観を取り除き、客観的なアセスメントを行うことは非常に困難だと言えます。インタビューや面接を受けている側は、自分を良く見せようとする感情が働き、本当の自分を表現できないリスクも考えられるでしょう。
しかし、社員同士が協力して、お互いの評価を高め合うリスクもあります。多くの人の意見を評価に活かしているため上司だけの意見を聞くよりも客観的ですが、人に頼っている分、100%主観や思い込みを取り除くことは困難です。
他の手法に比べ、導入コストも小さく始められます。アセスメントに詳しい人事担当者が少ない場合などでもすぐに導入できるため、初めてアセスメントを導入する企業にも最適の方法です。実際に導入を進めたい場合はこちらの記事もご参考下さい。
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また、組織体質を可視化し、組織にどのようなコンピテンシーを持った社員が多いのかを分析することも可能です。組織の特徴を把握し、どのような人が自社に合っているのかを知る一助になります。
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