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採用

第二新卒とは?採用する3つのメリット・デメリットを解説

人材の流動化や人手不足の深刻化が進む今、転職市場における第二新卒の需要が高まっています。第二新卒とは、新卒入社した会社を3年以内に退職し、転職活動中の求職者のことです。

第二新卒採用のメリットは、年齢が若く、前職での経験が浅いからこそ、新しい環境にすぐ馴染みやすいこと。一方、早期離職の不安があるといったデメリットもあります。

この記事では、第二新卒の定義やメリット・デメリットについて詳しく解説します。第二新卒採用を成功させるポイントも解説しますので、ぜひ最後までお読みください。

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第二新卒とは?

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第二新卒とは、新卒で入社した会社を3年以内に退職し、転職を志す人材を指します。「学校から卒業後3年以内の転職希望者」を指すため、大卒者だけでなく、高卒や短大卒、専門学校卒や大学院卒の転職者も「第二新卒」に位置付けられます(参考:厚生労働省|若年者雇用を取り巻く現状

第二新卒とはいつまで?

年齢的には大卒者を基準に、25歳以下の転職希望者を第二新卒と捉えるのが一般的です。しかし大学院卒の場合は、卒業時に25歳以上ということも珍しくありません。そのため20代までが広義の第二新卒の年齢といえます。
4年生大学卒業の第二新卒…25〜26歳まで
大学院卒業の第二新卒…27〜28歳まで
法的な定義はなく、あくまで一般的に理解されている定義です。企業によって第二新卒の定義が異なる場合もあります。

新卒と第二新卒の違い

新卒とは「新規卒業者」の略称です。学校を卒業後、間を開けずに企業に就職する人を「新卒」と呼びます。新卒に年齢の上限はなく、浪人や留年した場合も新卒になります。

空白期間がなく他社経験がない点で、企業が好む存在が新卒です。採用の門戸も既卒や中途より開かれている傾向が高く見られます。

既卒と第二新卒の違い

「既卒」は学校を卒業後、一度も正社員経験がない人を指します。既卒も第二新卒も「学校を卒業後3年以内の若者」を指す点では同じですが、正社員経験の有無が、既卒と第二新卒の明確な違いです。

就活の失敗や留学などを理由に、卒業した年に正社員として就職できなかった人は既卒に該当します。また卒業後に派遣社員として働いていた場合でも、既卒として扱われる傾向があります。

中途と第二新卒の違い

中途採用とは、応募企業以外の企業や組織で勤務した経験がある人を採用することです。第二新卒と中途の違いは「社会人経験の長さ」にあります。

社会人経験を3年以上積んでいる人の採用を「中途採用」、学校卒業から3年以内の転職者を「第二新卒」と分けて呼ぶのが一般的です。

中途採用は、一定のスキルや経験がある人を即戦力として獲得することが多いため、キャリア採用と呼ばれることもあります。第二新卒の場合は、即戦力を求められることは少なく、ポテンシャル採用の意味合いがあります。

<関連記事>中途採用とは?定着・活躍する人材を採用するポイントや成功事例を紹介
<関連記事>ポテンシャル採用とは?新卒・中途採用との違いや採用ツールを紹介

フリーターと第二新卒の違い

パート・アルバイトで生計を立てている人を「フリーター」と呼びます。学生や主婦のアルバイト勤務者はフリーターとは呼びません。

第二新卒とフリーターの明確な違いは下記の通りです。
  • フリーターの年齢は15〜34歳まで
  • 正社員経験がない人を指す場合が多い
参考:厚生労働省「平成15年版労働経済の分析」第2節より

新卒・第二新卒・既卒・中途・フリーターの定義は下表の通りです。
新卒学校を卒業した年に就職する人のこと。
会社によっては卒業後3年以内の求職者を新卒扱いする場合もある。
第二新卒学校を卒業後3年以内に、新卒入社した会社を退職し転職活動する人のこと。
既卒学校を卒業後、一度も正社員として就職したことがない人
卒業後3年以内の求職者を既卒と呼ぶ。
中途学校を卒業後、一度でも就職したことがある人。
社会人経験3年以上。
フリーターパート・アルバイトで生計を立てている人。15〜34歳まで。

第二新卒を積極採用する背景 

日本では深刻な人手不足が続いており、若手の人材確保に苦戦する企業は少なくありません。足りない人材を補う機会として、第二新卒採用に注目が集まっています。

難しい新卒採用

企業の採用枠に対して就活生の数が少ない「売り手市場」が続き、予定の採用枠を埋められない定員割れが発生しています。

日本商工会議所が実施した調査によると、2021年の新卒採用において、新卒を募集した中小企業は51.0%。そのうち「予定人数を採用できた」と回答した企業は45.6%に止まりました。

また約2割の企業が「募集したが全く採用できなかった」と答えています。

第二新卒採用に注目が集まる背景には、新卒採用だけでは若手の人材確保が難しい状況があるのです。

参考:「人手不足の状況および新卒採用・インターンシップの実施状況」の集計結果について|日本商工会議所

入社3年以内に3割が辞める

就職後3年以内の離職率(高卒)を示したグラフ
就職後3年以内の離職率(大卒)を示したグラフ
引用元:学歴別就職後3年以内離職率の推移|厚生労働省
ようやく採用できても、入社後3年も経たないうちに退職する社員は一定数います。

令和4年発表の厚生労働省の調査によると、平成31年3月に卒業した新規学卒就職者のうち、就職後3年以内の離職率は、新規高卒就職者が35.9%(前年度と比較して1.0ポイント低下)、新規大学卒就職者が31.5%(同0.3ポイント上昇)にも昇ります。

10人に3人が離職しているのです。

第二新卒採用は新卒採用に継ぐ人材獲得のチャンスと言えます。足りない人材を補うためには、第二新卒の採用はとくに中小企業にとって欠かせない採用戦略と言えるでしょう。

参考:新規学卒就職者の離職状況を公表します|厚生労働省

第二新卒が離職する理由

第二新卒の転職者はなぜ、前職を早期離職したのでしょうか。ここでは離職理由について見ていきます。

厚生労働省の「2021年(令和3年)雇用動向調査結果の概要」では、令和3年1年間の転職入職者が前職を辞めた理由を年齢別にまとめています。
転職者が前職を辞めた理由をまとめたアンケートデータ
出典:「2021年(令和3年)雇用動向調査結果の概要」3ページより
第二新卒世代にあたる20〜24歳の離職理由で、特に多く見られた理由は下記の通りです。
【20〜24歳の離職理由】
「労働時間、休日等の労働条件が悪かった」
「職場の人間関係が好ましくなかった」
「給料等収入が少なかった」
その他の理由(出向など)を除くと、「労働時間や休日などの労働条件の悪さ」と「職場の人間関係」が、男女ともにそれぞれ1位と2位にランクインしています。「仕事に興味を持てない」「向いていない」といった仕事への直接的な不満よりも、働く環境に対する不満を離職の原因とする人が多い傾向が見られました。

離職理由について、もう少し掘り下げてみましょう。

労働条件が悪かった・給料等収入が少なかった

労働政策研究機構は、新卒で入社した会社を3年以内に離職(早期離職)した背景・要因について、対象者にヒアリング調査を実施。その調査結果によると「企業側と若者側の認識齟齬」や「提示されていた条件と実際の労働条件が不一致」が事例として挙げられていました。

企業側に要因がある場合と若者側に要因がある場合、それぞれの事例を見てみましょう。
【企業側要因】
・採用前に提示した情報と現実の労働条件等が明らかに異なっていた
・口約束や過度なアピールによって企業側が採用選考時に若者の期待値を上げすぎた など
【若者側要因】
・雇用主は正確な情報を提供したつもりであっても、若者には「話が違う」と受け取られてしまった
・顧客ニーズに応えるため、土日出勤や夜勤を制度化したが、若者は契約時の労働条件がずっと続くと思い込んでいた
・若者が自分で雇用契約の内容を確認しないまま入職してしまう など
参考:若年者の離職状況と 離職後のキャリア形成 ・ 第2回若年者の能力開発と職場への定着に関する調査 (ヒアリング調査)21ページ

職場の人間関係

「上司との関係」に悩み、離職する者も多いようです。就職後3年以内に離職した者について、「同僚への不満」を理由とした人よりも「上司への不満」を理由とした人の割合のほうが多いといった調査も出ています。

コミュニケーションが不足するあまり、上司の意図を悪く捉えてしまったり、飲み会への過度な誘いに疲弊してしまったりといったこともあるのでしょう。

目上の相手だからこそ、不満があっても伝えられない。そうしたストレスが離職につながっているようです。

第二新卒の労働意欲は?

一概には言えませんが、新卒や既卒と比べて、第二新卒の職業観や労働意欲は高いといえます。独立行政法人労働政策研究・研修機構が実施した「第二新卒者の採用実態調査」では、4割ほどの企業が「職業観や労働意欲の面で、第二新卒者は新卒者より優れている」と評価していました。

一度失敗、挫折を経験しているからこそ、次の企業では絶対に活躍したい・貢献したいという気持ちが強いのかもしれません。なんとなくの流れで就職しやすい新卒よりも真剣度は高いといえます。
 
ただし、一度離職を経験していることで、転職への抵抗感が薄れている可能性は否定できません。早期離職のリスクを選考でしっかり見極める必要があります。

ポイントは「入社意欲の高さ」と「自社との相性」です。志望動機やそれに関連する回答に一貫性があるか、人柄や価値観が自社の文化とマッチしているかといった点をチェックしていくとよいでしょう。

第二新卒を採用するメリット

MERITと書かれたメモと赤鉛筆
企業が第二新卒を採用するメリットは下記3点です。
  • 通年採用できる
  • 人材育成のコストが抑えられる
  • 企業風土に馴染みやすい

通年採用できる

第二新卒では通年採用が可能です。企業側のタイミングで採用活動時期や入社時期を決められるメリットがあります。

また、第二新卒の場合、内定までのプロセスも比較的シンプルかつ短期間で済みます。

新卒採用のように、会社説明会を実施して多数の応募者を選考したり、内定から入社までの期間をフォローしたりするといった手間もかかりません。中途採用とほぼ同じ要領で応募から数週間で内定・入社と一気に進められるため、採用工数を大幅に抑えられます。

人材育成のコストが抑えられる

第二新卒者は基本的なビジネスマナーを身につけている点もメリットの一つです。新卒入社した会社ですでに社会人の基礎を学んでいるため、新入社員研修の手間とコストがかかりません。

新卒や既卒と比べて、独り立ちまでの期間も短く、スピーディに進められるでしょう。

企業風土に馴染みやすい

自社の社風や文化に馴染みやすい点もメリットです。第二新卒の場合、社会人経験があるといっても前職の在籍期間が短く、仕事への価値観が固まりきっていないため、異なる社風や文化も受け入れやすいでしょう。

一方、社会人経験が長い中途採用では、前職の文化や仕事の進め方を引きずってしまう傾向があります。そのため、入社後の組織に馴染まず、離職するケースも少なくはありません。

第二新卒ならこのリスクは低くなります。

企業が第二新卒を採用するデメリット

デメリットと書かれた7体のこけし人形
一方、 第二新卒を採用するデメリットは下記の通りです。
  • 即戦力としては期待できない
  • 前職と比べられやすい
  • すぐに辞めてしまう心配がある

即戦力としては期待できない

第二新卒の場合、基本的なビジネススキルは習得できていても、即戦力として生かせる経験や実績はさほど多くありません。社会人経験は1〜3年程度のため、中途採用のような活躍はすぐには期待できないでしょう。

採用後は前職で身に付けているスキルを基本に、自社でしっかり育成する姿勢が求められます。

前職と比べられやすい

新卒の場合は、今いる企業しか就業経験がないため、比較対象がありません。そのため、「会社とはこういうものだ」と自社の職場環境を受け入れやすい傾向があります。しかし第二新卒には、前職という比較対象があります。

入社後間もないうちは「前職よりも良い職場に就職できた」と思っていても、時間が経つにつれ、「有給は前職のほうが取りやすかった」「前職のほうが人間関係はまだ良かった」といった不満を持つかもしれません。

これは第二新卒だけではなく、中途採用においても起こりえる現象です。どの職場にも良い点、悪い点はあるものですが、求職者本人がどこまで不満を許容できるかが課題と言えます。

入社後のミスマッチを防ぐためにも、面接時には前職における不満を聞き出し確認しましょう。自社が前職と同じ不満を感じさせる要素を持つ場合には、早期離職の原因になりかねません。

すぐに辞めてしまう心配がある

第二新卒者は前職を1〜3年で退職しています。なかには数ヶ月で退職しているケースもあるため、就業期間の短さに不安を感じる企業担当者も少なくありません。

しかし「前職を短期間で辞めているから忍耐力がない」「またすぐに辞めてしまうだろう」と判断するのは早計です。スキルアップ目的で転職を試みる求職者もいます。

先入観に捉われず、会社に定着する人材かどうかを客観的な視点で見極めることが大切です。定着人材の見極めには、構造化面接の導入やアセスメントツールの活用が効果的です。

以下の記事で詳しく解説していますので、ぜひ合わせてご覧ください。

<関連記事>アセスメントツールとは?5つの導入メリット・選び方の3つのポイントなどを完全解説
<関連記事>構造化面接は採用に有効?効果やメリット、質問例をまとめて解説
<関連記事>コンピテンシーとは?4つの活用シーンや分析ツールの導入事例を紹介

第二新卒採用を成功させるには?

一直線に進むビジネスパーソンたち
第二新卒採用を成功させるにはコツが必要です。下記2つのポイントを押さえて採用活動を進めましょう。
  • 第二新卒専用の採用基準を設定する
  • 手厚い育成計画を立てる
それぞれ分かりやすく解説します。

第二新卒専用の採用基準を設定する

第二新卒専用の採用基準を設定しましょう。第二新卒は大枠では中途採用に位置付けられますが、中途採用に求めるスキルや経験を第二新卒には期待できません。とはいえ、第二新卒は新卒とも異なります。

第二新卒のビジネススキルのレベルには幅があるもの。入社してすぐ離職し、社会人経験がほとんどない第二新卒もいれば、2年以上の実務経験を積む第二新卒もいます。

「前職の風土に染まっていない」「イチから人材を育てたい」このような希望がある場合には、1年目で退職した第二新卒が望ましいでしょう。「研修コストを極力かけたくない」といった希望がある場合には、最低限のビジネススキルを身につけている第二新卒が望ましいと言えます。

採用のミスマッチを防ぐには、どのような第二新卒を求めるのか、採用基準を明確にして臨むことが大切です。

手厚い育成計画を立てる

第二新卒は新卒に比べれば、最低限のビジネスマナーは身についているかもしれません。しかし中途採用のように、即戦力として自走できるほどのスキルや経験を持ち合わせていることはほぼないでしょう。

そのため、採用した第二新卒に定着してもらうには、手厚い教育が必要なのです。すぐに相談できるメンターや教育担当をつけたり、足りないスキルを一緒に洗い出したりして、適宜研修を受けさせるのも良いでしょう。

また、自社の理念や文化を浸透させる教育も必要です。教育体制がしっかりしていないと早期離職につながりかねません。求職者のスキルや経験に期待しすぎず、自社で一から教育する意識で備えましょう。

メンター制度については下記の記事で詳しく解説しています。

<関連記事>メンター制度の導入で得られる効果やデメリット、制度を成功させるポイントを解説

第二新卒を採用する流れ 

4つのステップを書き出す
第二新卒を採用する流れについて解説します。

第二新卒採用も中途採用と同じプロセスで進めます。他者に優秀な人材を取られてしまわないよう、効率良くスピーディーに進めましょう。

採用計画を立てる

まず採用計画を立てましょう。採用計画は採用活動の指標となります。下記項目を明確にして、採用計画を立案しましょう。
  • なぜ人員が必要なのか
  • いつまでに採用すべきか
  • どのような方法で進めるか
  • 何人採用すべきか
  • どの部署に必要なのか
  • どのような人材像なのか
<関連記事>採用計画の立て方とは?採用手法の選び方や注意点など詳しく解説

採用基準の設定

続いて採用基準を明確にしましょう。採用基準は自社に最適な人材を見極める上で欠かせません。

採用活動において注意したいのは、面接官の先入観や思い込みで採否を判断してしまうこと。

「公平な目で見よう」とどれほど意識しても、人間が評価する以上、知らず知らずのうちに印象で求職者を評価してしまうものです。印象による評価が採用のミスマッチへとつながるケースが非常に多いのです。

そのため、面接官によって判断がブレないよう、採用基準を明確に設定する必要があります。
採用基準の設定方法には2パターンあります。

「ありたい姿」から採用基準を設定する方法と「すでに活躍している社員」をモデルに採用基準を設定する方法です。
【ありたい姿から採用基準を設定する方法】
・経営方針・事業計画を確認する
・現場責任者、該当部署の社員にヒアリング
・求める人材の基準をリストアップする
【すでに活躍している人材から設定する方法】
・活躍している社員を複数人リストアップする
・なぜ活躍できているのか、思考性や行動特性に着目して洗い出す
詳しくは下記の記事で解説していますので、合わせてご覧ください。

<関連記事>採用要件・人材要件の作り方とは?定義方法からペルソナの設計例まで解説

採用手法の決定

採用計画・採用基準が決まったら、採用手法を検討しましょう。

採用手法によって、かかる時間やコストが大幅に変わります。自社の状況に合わせて最適な手法を選びましょう。

手法を選択する際の確認ポイントは以下のとおりです。
  • 予算
  • 採用人数
  • 採用までに許される時間
  • 工数 など
採用手法については後半で詳しく解説します。

求人広告の作成・募集

続いて求人広告を作成します。第二新卒層をターゲットに、自社の強みや魅力を盛り込みましょう。

ポイントは求職者が入社後の業務をイメージできるかどうかです。

転職先の風土に馴染めるか不安に感じる求職者は少なくありません。求職者の不安を払拭し、応募を後押しするためにも、自社の社風や雰囲気などはできるだけ詳しく伝えるようにしましょう。

社員が働く様子がわかる写真を掲載したり、社員に働き方や会社の印象などをインタビューし、掲載するのも効果的です。

また、掲載にあたっては下記ポイントにも注意が必要です。
  • 法の改正などに準じているか
  • 社内制度が変わっている場合にはその内容が反映されているか
  • 労働条件が正しく記載されているか
企業側と求職者の間に認識の齟齬が生まれないよう、十分な配慮が求められます。

<関連記事>求人広告媒体の種類や選び方、効果的な求人広告を作るための7つのチェックポイント

選考を行う

求職者から応募が入ったら、随時選考活動を開始します。1〜4stepで選考〜内定までの流れを紹介します。

step1. 書類選考

履歴書や職務経歴書などの書類を、採用担当者や配属予定先の担当者がチェックして選考します。自己PRから見える人柄やアピールポイントが自社にマッチするかを見極めましょう。

スキルや経歴だけでなく、下記ポイントを意識して合否を判断します。
  • 志望動機に説得力があるか
  • 熱量を感じられるか
  • なぜ前職を退職したのか 
  • 自身の強みや弱み など
とくによく確認したいのが「退職理由」です。求職者の価値観や仕事に対する姿勢が表れやすい部分です。退職理由が具体的に書かれているかどうか、自己中心的な主張に終始していないかなどを確認しましょう。

step2. 適性検査

新卒同様、第二新卒の採用においても適性検査の実施をおすすめします。履歴書や面接だけではわからない求職者の能力や特性を確認できるためです。適性検査は大きく下記2種類に分けられます。
  • 能力検査:働くうえで必要な知的能力、一般常識、思考力を確認する検査
  • 性格検査:応募者の「人格」や「価値観」などを可視化する検査
社風や職務とのミスマッチを防ぐためには、性格検査での見極めが効果的です。これまで面接官の勘に頼りがちだった人材の「思考性」や「行動特性」などを、数値化して分析できます。

配属先の検討材料などにも活用できるため、能力検査と合わせて「性格検査」も実施しましょう。

ミイダスの「コンピテンシー診断」では、「職務適性」や「マネジメント資質」、「ストレス要因」、「上下関係適性」といった項目を10段階評価で確認できます。自社で活躍できる可能性があるかどうかを見る材料になりますので、ぜひご活用ください。

ミイダスは自社にフィットする人材を特定してアプローチできる
「アセスメントリクルーティング」採用ツールです。

まずは無料トライアルをお試しください。

アカウントを登録してフィッティング人材分析機能を利用する

※アカウントの登録及びご登録後のご利用は無料です。

適性検査については、下記の記事でより詳しく解説しています。合わせてご一読ください。

<関連記事>【適性検査とは?】30種類の検査の特徴と選び方を一挙解説

step3. 面接

面接では、あらかじめ設定した採用基準に照らして、求職者が基準を満たすかを確認します。質問に対する答えを深掘りするように質問を繰り返すと、求職者の価値観や思考傾向を読み取りやすくなるでしょう。

しっかりとコミュニケーションを取り、転職に対する本気度や望む条件などを確認します。

客観性を保つために、適性検査の結果と実際に受けた印象とを照らし合わせながら、総合的に採否を判断すると良いでしょう。

面接に関しては、下記の記事で詳しく解説しています。こちらもぜひご覧ください。

<関連記事>初めての面接官!やり方や注意点、質問例を徹底解説
<関連記事>面接で適切に採用判断するには?採用基準をもとに人材を見極める方法も解説
<関連記事>【面接官必見】採用面接の質問内容とは?人材を見抜く質問集80選
<関連記事>人柄重視の採用手法とは?企業が性格を見極める方法と面接のコツを解説

step4. 内定

自社が求める優秀な人材と出会えたら、できるだけ早めに内定を出しましょう。求職者の多くは複数の企業と並行して転職活動を進めているものです。

優秀な人材はほかの企業からの引き合いも多いと考えられます。スピーディに進めましょう。

内定者が在職中で、入社までに時間が空く場合には、内定者のフォローも欠かせません。内定者の不安や迷いを解消し、内定辞退を防ぐためです。

定期的にコミュニケーションを取ったり、e-Learningを活用した研修を実施したりといった働きかけも必要でしょう。

<関連記事>内定と採用の違いとは?通知の方法や取り消し、辞退の扱いについて解説
<関連記事>転職における内定通知書とは?法的効力や送り方など、人事が知っておきたい基礎知識
<関連記事>中途採用の内定者フォローとは?内定辞退を事前に防ぐために

第二新卒を採用する7つの方法

メガネをかけたショートカットの女性
第二新卒を採用する具体的な方法を以下7つご紹介します。
  • 求人サイトで募集する
  • 転職エージェントサービスを利用する
  • 採用イベントに出展する
  • リファラル採用する
  • 自社ホームページに募集要項を掲載する
  • 大学のキャリアセンターへ行く
  • アセスメントリクルーティングを活用する
それぞれくわしく解説します。

転職サイトで求人募集する

転職サイトでの求人募集には、転職潜在層を含む幅広いターゲットにリーチできたり、紙媒体と比べて多くの情報を掲載できたりするメリットがあります。より効果的に第二新卒の求職者に訴求するには、20代の若手社会人に特化した転職サイトや第二新卒特集を取り上げる転職サイトの活用がおすすめです。

若手の人材採用に特化したサイトは例として下記の通りです。
  • CAREER START
  • doda
  • マイナビジョブ20’s
  • 就職Shop
  • ハタラクティブ など
ハローワークでの求人募集とは異なり、転職サイトへの求人掲載には費用がかかります。しかし登録する求職者が多い分、母集団形成のしやすい点で利点のある募集方法です。予算に合わせて転職サイトの活用を検討すると良いでしょう。

転職エージェントを利用する

転職エージェントとは、転職を希望する求職者と人材を求める企業をマッチングし、転職を支援するサービスのこと。専任の担当者が求める要件に合う人材を紹介してくれます。

転職エージェントを利用するメリットは下記3点あります。
  • 面接日時の調整を代行してくれる
  • 成功報酬型なので初期費用が発生しない
  • 非公開での求人募集も可能
採用にかかる手間を省いてくれる点で非常に便利なサービスです。採用時には企業側からエージェントに紹介料として採用者の初年度年収の20~30%程度を支払う仕組みとなっています。

20代・第二新卒に特化した転職エージェントの例は下記の通りです。
  • 就職Shop
  • Re就活
  • DYM就活 など
各社比較して、自社の予算と目的に沿ったサービスを見つけましょう。

採用イベントに出展する

合同企業説明会などの採用イベントに出展し、求職者に直接アプローチする方法もあります。採用イベントに出展するメリットは、採用活動の前段階で求職者と直接話せることです。

選考活動前に相互理解を深められるため、採用のミスマッチを軽減させる効果を期待できます。気になる人材が見つかれば、その場で選考から面接まで一気に実施することも可能です。

出展コストが高いのは難点ですが、転職潜在層にも働きかけられる点で母集団形成に効果的な採用手法です。採用人数が多い場合や採用フローを短縮化したい企業は出展を検討するのも良いでしょう。

リファラル採用をする

リファラル採用とは、既存社員に人材を紹介してもらう採用活動のこと。リファラル採用で第二新卒を採用するメリットは、下記3点挙げられます。
  • 自社の社風や文化をよく知る社員からの紹介であるためマッチ度が高い
  • 転職市場にいない転職潜在層にもアプローチできる
  • 求人掲載の手間と費用を省ける
アメリカでは約85%の企業がリファラル採用を導入しています。日本ではそれほどメジャーな手法ではありませんが、深刻な人材不足に伴い、リファラル採用を導入する企業は増加傾向にあります。

参考:米国の社員リファラル採用のしくみ

自社ホームページに募集要項を掲載する

採用ページを立ち上げ、募集要項や選考プロセスなど、採用に関する情報を発信する方法もあります。ブランディングツールとしての役割も担う方法です。

採用情報だけではなく、若手社員のインタビューや体験談を掲載するのも良いでしょう。第二新卒の求職者層に訴求するには効果的と言えます。

大学のキャリアセンターへ行く

大学のキャリアセンターへ赴き、人材を紹介してもらう方法もあります。キャリアセンターは基本的に在籍している学生向けのサービスですが、卒業生を対象とした就職支援・転職支援を行う大学も多くあります。

例えば、立命館大学では人材サービスの株式会社マイナビワークスと業務提携し、満29歳までの卒業生を対象に転職支援を実施しています。

すでに繋がりのある大学や興味のある大学、採用実績のある大学に求人情報を出してみてはいかがでしょうか?無料で利用できる点も嬉しいポイントです。

参考:立命館キャリアセンター|卒業生を対象とした就職支援

アセスメントリクルーティングを活用する

アセスメントリクルーティングとは、既存社員を分析して自社で活躍できる人材の特徴をデータ化し、採用基準に反映する方法です。書類や面接では見極めづらい思考性や行動特性など、内面的な要素も採用基準に織り込めるため、ミスマッチのない適材適所な採用が叶います。

ポテンシャルやカルチャーフィットを重視したい第二新卒採用とは相性がよいでしょう。 

アセスメントリクルーティングを実施するには、アセスメントツールを取り入れるのが最も手軽です。ミイダスの場合、「フィッティング人材分析(活躍要因診断)」を社員に受験してもらうことで、自社で活躍できる人材の特徴(コンピテンシー)を可視化できます。

また、フィットする人材を見つけ出してダイレクトにアプローチできますし、企業側からのスカウトに対して求職者にアクションを取ってもらうことも可能です。

アセスメントツールの活用については下記の記事でより詳しく解説しています。ご興味がある方は合わせてご一読ください。

<関連記事>アセスメントツールとは?5つの導入メリット・選び方の3つのポイントなどを完全解説

第二新卒の採用面接で聞くべき質問事例

面接官と求職者
自社に定着する人材を採用するには、採用面接で人材の適性をしっかり見極める必要があります。ここでは第二新卒の採用面接で聞くべき質問内容を3つ取り上げて解説します。

質問①「前職の退職理由は?」

前職の退職理由を必ず確認しましょう。聞き出した退職理由から、再度早期離職するリスクがあるかを探ります。

とはいえ、求職者は初めから本音では話してくれないことが多いもの。一般的に採用面接では前職の不満を口にすることはタブー視されているため、仮に何か不満があって辞めている場合でも率直に話してくれることは少ないでしょう。

そのため、求職者の本音を探る目的で「ここだけの話……」「立ち入った話ですが…」「本音のところ…」などといったキーワードを使って、退職理由を聞いてみることをおすすめします。

例えば「ここだけの話、前職の職場環境において困った点はありましたか?」などが挙げられます。

求職者が前職に感じた不満を自社でも感じさせる可能性もあります。採用のミスマッチを防ぐ対策として、あえて本音を聞き出す質問も必要です。

質問②「志望動機は?」

自社の志望動機を確認し、自社で働く意欲を確認します。見極めのポイントは退職理由と志望動機に一貫性があるか否かです。

退職理由と志望動機が矛盾していては「本音で話しているのかな?他の退職理由があるのでは?」と疑わざるを得ないでしょう。

「前職ではできなかったが自社では実現できると思った」といった風に、説得力のある回答を期待して聞いてみましょう。

質問③「どのような基準で会社選びをしているか?」

会社選びの基準を確認して、会社に何を求めているかを探ります。求職者の理想と自社での現実に相違がある場合には、再度離職してしまう懸念があるからです。

会社と求職者の相性を見極めるために、会社選びにおいて大切にしていることを聞いてみましょう。

質問④「前職での成功体験・失敗体験について教えてください」

前職での成功体験や失敗体験について聞いてみましょう。過去のエピソードから求職者の仕事に対する姿勢を見極めます。引き出したエピソードからどんどん深掘りして聞いてみると、求職者の人格像が次第に鮮明になるでしょう。

例えば、
「成功へ導くためにどんな工夫をしたのか」
「なぜそのような行動を取ったのか」
「失敗から何を学んだのか」など。

求職者が自社で成果を出す行動特性や思考性を備えているかを確認する面接手法については下記の記事で詳しく解説しています。合わせてぜひご参照ください。

<関連記事>コンピテンシー面接とは?やり方や質問例も紹介

第二新卒採用に関するQ&A

Q&Aと書かれた木片とグラフ
第二新卒採用にまつわるよくある質問に答えていきます。 

第二新卒の採用に適した時期はいつ?

基本的には自社の採用計画に合わせて募集を開始すれば良いでしょう。第二新卒は通年採用なので、応募を集めやすい時期などは特にありません。

選考活動に要する期間を鑑みて、入社希望時期の2ヶ月前には募集を開始することをおすすめします。あえて時期を選ぶなら、4月と10月に入社させる予定で、7〜9月や1〜3月に募集を開始するのも良いでしょう。

4月に新卒と一緒に入社させれば、新卒と同じタイミングで研修できますし、10月は中途採用の入社が多い月でもあるため、中途採用の他のメンバーと一緒に研修を受けさせられるかもしれません。

4月、10月入社に合わせて採用活動を開始するのもおすすめです。

「第二新卒歓迎」は求人の年齢制限禁止規定に該当する?

「第二新卒歓迎」といった表現は労働施策総合推進法(旧:雇用対策法)で定める年齢制限の禁止には該当しません。

あからさまに年齢や世代を制限して「20代歓迎」「30代以下の方優遇」と表現することはNGです。「第二新卒」といっても企業によって年齢の概念に幅があるため「第二新卒歓迎」の表記は年齢を制限した募集には該当しません。

「新卒歓迎」「学生歓迎」と同様の捉え方と言えます。

<関連記事>求人における年齢制限のリアル|求める人材からの応募を集めるには?

第二新卒は「やばい」といった企業の声もあるが……?

第二新卒の人材が「やばい」かと言うと、そうとは限りません。もちろん第二新卒当事者が未熟なケースもあります。しかし企業側の対応に問題があり、やむを得ず離職しているケースも散見されます。

大切なのは人材の適性を見極め、組織風土や社風に馴染むかを確認すること。思い込みや勘に頼らず、人材の特徴をよく見極めましょう。

とはいえ適性を見極める以前に、下記のような第二新卒は「やばいかも?」と注意が必要かもしれません。
  • 退職理由を企業や人のせいにする
  • 「企業ブランドに惹かれて」「大手だから」など志望理由や転職の目的が不明確
  • 給与面・待遇面だけで選んでいる
  • 転職先に期待しすぎている など

すぐに辞めない第二新卒を見極める方法を知りたい!

面接で早期離職の可能性を見極めるには限界があります。求職者も採用されたい一心で良く見せようと本音を隠す可能性があるためです。

そのため、面接や書類からではわからない求職者の潜在意識や能力を知るために、客観的な数値で適性を分析する必要があるのです。ミイダスのコンピテンシー診断とバイアス診断ゲームを活用すれば、自社に定着する優秀な人材を見極め、採用できます。

ミイダスのコンピテンシー診断とは?

入社後に活躍、定着するには既存の社員や社風との相性の良さが大切です。ミイダスのコンピテンシー診断を使えば、入社前に求職者と自社の相性を確認できます。

コンピテンシーとは、活躍する社員に共通する行動特性を指します。
活躍する社員と同じ行動特性を持つ求職者に絞って採用すれば、早期離職や採用ミスマッチを防ぐ効果を期待できます。

コンピテンシー診断活用の流れは下記の通りです。
1.自社の社員にコンピテンシー診断実施
2.自社の特徴を把握
3.自社の特徴に合う人に絞ってアプローチ
自社の社員にコンピテンシー診断を実施し、社風や活躍する社員の特徴を可視化。他の企業の社員と比較しデータ分析することで、自社の風土に合う社員の定義を明確にしていきます。

続いて、ミイダスのデータベースから採用基準に沿って人材を検索し、気になる人材がいたら、その場でアプローチします。検索できる項目は全部で1,733種類です。

ビジネスパーソンとしてのスキルやストレス耐性、書類や面接では見極められない内面的な特徴まできめ細かく指定できるため、高精度で自社の特徴に合った人材を検索できます。

スマホ・タブレット専用アプリ「ミイダス リクルーター」を使えば、業務の合間にスマホを使って、求職者と面接日程の調整なども可能です。

「バイアス診断ゲーム」と併用すれば、より高精度な活躍予測ができる

コンピテンシー診断と合わせてお使いいただきたいのが「バイアス診断ゲーム」。「バイアス診断ゲーム」はミイダスがNTTデータ研究所と共同開発した日本初の認知バイアス計測ツールです。

認知バイアスとは、意思決定の場面で無意識のうちに入り込む思考の癖のこと。人は過去から蓄積されてきた経験や価値観によって、ときには道理に合わない判断を下すこともあります。

認知バイアスは仕事のクオリテティに大きく影響をもたらす面があるため、求職者の認知バイアスを事前に知ることができれば、自社で活躍する可能性を精度高く予測できると言えます。

バイアス診断ゲームは2部構成、全105問。診断の所要時間はそれぞれ30分、合計60分です。名前の通り、ゲーム感覚で診断を進めていきます。

自己申告型のコンピテンシー診断では、自身をよく見せようと、求職者が背伸びをして回答してしまうケースも見られました。バイアス診断ゲームは感覚で答えさせる診断のため、嘘の回答をしようがありません。

自己申告型診断の弱点を補えるため、コンピテンシー診断とバイアス診断ゲームを合わせて活用すると、より精度高く人材の特性を見極められるでしょう。

すぐに辞めない第二新卒を見極めたい人事担当者の方はぜひミイダスの「コンピテンシー診断」と「バイアス診断ゲーム」をご活用ください。

【登録は1分で完了】ミイダスの無料診断ツールの利用はこちらから

第二新卒にも目を向けて若手の人材を確保しよう

第二新卒の定義や採用のメリット・デメリットについて解説しました。第二新卒を採用するメリットは下記3点です。
  • 通年採用できる
  • 人材育成のコストが抑えられる
  • 企業風土に馴染みやすい
新卒採用と中途採用両方の利点を兼ね備えているのが第二新卒であり、人手不足に悩む企業にとって会社の将来を担う貴重な人材となり得るでしょう。しかし、前職を短期間で退職しているため、採用する企業としては早期離職の不安が残る点や、中途ほどのスキルを備えていないといった点がデメリットポイントです。

会社に定着し活躍してもらうには、新卒同様、手厚い育成・教育が求められるでしょう。

ミイダスは自社にフィットする人材を特定してアプローチできる
「アセスメントリクルーティング」採用ツールです。

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