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採用

接客業の人材を採用するには?有効な採用手法と求人の書き方

接客業とは、顧客と対面で直接関わる仕事全般を指します。顧客満足度に大きく影響を与える重要な役割を担うため、適性の有無が問われる仕事でもあります。店舗運営に欠かせない存在ですが、人手不足や高い離職率により、採用に苦戦している企業も少なくありません。

本記事では、接客業の採用における現状や採用成功のポイント、求人の応募数を増やす施策や定着率を高める方法について詳しく解説します。

また、ミイダスが実施した「接客業におけるコンピテンシー診断の実態調査」の結果から、接客業における人材不足の現状や離職の原因が明らかになりました。以下より無料でダウンロードできますので、接客業の人材採用でお悩みの方は、ぜひチェックしてみてください。

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接客業の採用における現状

考え込む接客業の女性
接客業はよく「離職者が多い」「人手不足」と言われますが、現在の状況はどうなのでしょうか。まずは、接客業における採用市場の現状をデータから解説します。

接客業の有効求人倍率

接客業における採用の難易度は、有効求人倍率を見ることで把握できます。

有効求人倍率とは、仕事の数(有効求人数)を働きたい人の数(有効求職者数)で割った数値で、1を超えると求職者1人に対して複数の求人があることを意味します。つまり、仕事の数に対して人材が少ない状態です。

厚生労働省が公表している令和6年7月分の「参考統計表」によると、接客業に該当する「接客・給仕職業従事者」の有効求人倍率は2.89倍でした。同時期の全職種の有効求人倍率である1.24倍(季節調整値)と比較しても、接客業の人材確保がより難しいことを示しています。

参考: 厚生労働省|「一般職業紹介状況(令和6年7月分)について 参考統計表7-1」

接客業はなぜ人手不足?離職が多い理由

続いて、接客業における離職の現状を見ていきましょう。

厚生労働省の「令和5年雇用動向調査結果の概況」で公表されている令和5年1年間の労働移動者を産業別に見ると、接客業に該当する「宿泊業、飲食サービス業」の離職者数は約142万2,700人と最も多い状況でした。

また、一般労働者の離職率は多い順に「生活関連サービス業、娯楽業」が20.8%、「サービス業(他に分類されないもの)」が19.3%、次いで「宿泊業、飲食サービス業」が18.2%です。下図の通り、接客業は他業種と比較しても離職率が高いとわかります。
令和5年雇用動向調査結果の概況の産業別入職率・離職率のグラフ
出典:厚生労働省|「-令和5年雇用動向調査結果の概況- 12ページ」
このデータから、接客業は他業種と比べて離職者数および離職率が高い傾向にあると言えます。接客業の離職が多い原因として、ミイダスの実態調査では次のような理由が挙げられていました。
【接客業の離職が多い理由の一例】
・職場の人間関係がうまくいかない
・上司・部下の相性が合わない
・職場の雰囲気が合わない
・体力的に厳しい
・適性が合わない
・労働時間が長い
・賃金が低い など
つまり、人手不足の解消には、社風の把握や適性を見極める採用、定着率を高めるための職場環境づくりが必要と言えるでしょう。接客業の人手不足への具体的な対策やポイントは後述します。

接客業における離職の理由と具体的な割合をチェックしたい方は、以下より資料をご覧ください。

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なお、飲食店において人手不足になる原因や対策については、以下の記事で詳しく解説しています。

【関連記事:飲食店で人材を採用するには?人手不足の原因や採用を成功させる方法を紹介

次の章では、接客業に求められる適性について解説します。

接客業に必要なスキルは?向いている人材の特徴

笑顔で接客をしている接客業の女性
接客業に必要なスキルや、向いている人の特徴とは何でしょうか。

先述したミイダスの実態調査によると、接客業は人材の性格や価値観、行動特性などの「コンピテンシー」が業務に影響すると実感している人が多いことがわかりました。その理由として、接客業には臨機応変さや体力、丁寧な気配りなどが求められることを挙げています。

【関連記事:行動特性とは?意味や活用メリット、コンピテンシー診断導入例を解説
【関連記事:【簡単に解説】コンピテンシーとは?意味や使い方、活用事例を紹介

こうした内容をふまえると、接客業に向いている人材は、以下のような特徴を持っている人です。
【接客業に向いている人の特徴】
・急なトラブルが発生しても、冷静に対応できる
・コミュニケーション能力が高く、人と話すのが苦にならない
・体力があり、体を動かすことが好き
・細かな配慮が得意 など
例えばレストランでの接客では、お客様の注文に素早く対応したり、料理の提供時間が遅れた際には適切な声かけをしたりと、臨機応変な対応が求められます。また、長時間の立ち仕事でも疲れを見せずに笑顔で応対できる体力も必要でしょう。

反対に、上記の特徴と異なり、臨機応変な対応が苦手な人やコミュニケーションを取ることが苦痛に感じる人を採用してしまうと、離職につながる可能性が高まります。

このように、接客業の採用には、人材の持つ資質や価値観といったコンピテンシーを見極めることが、採用の成功につながると言えます。接客業に求められる具体的なコンピテンシーとその割合を知りたい方は、以下の資料をダウンロードしてご覧ください。

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接客業の採用を成功させるポイント

求人を探すイメージ
接客業の採用を成功させるには、次の3つのポイントがあります。
  • 求める人材の特徴を明確にし、適切な採用要件を設ける
  • 人材を見極める適性検査やコンピテンシー検査を導入する
  • 複数の採用手法を活用する
特に2つ目の適性検査やコンピテンシー検査の導入は、効率良く人材を見極める有効な方法です。1つずつ解説します。

求める人材の特徴を明確にし、適切な採用要件を設ける

自社で活躍する接客業の人材の特徴を明確にして、採用要件に反映させましょう。

自社で成果を出している人材(ハイパフォーマー)のスキルや能力などを分析し、特徴を挙げていきます。ハイパフォーマーの特徴を採用要件に含めることで、入社後に活躍できる人材の見極めや、ターゲットに刺さる効果的な自社のアピールが可能です。

例えば「お客様の要望に柔軟に対応できる」「顧客から指名(リピート率)が〇%以上」など行動の特徴や成果を洗い出すことで、自社の接客業務で活躍できる人材像を具体化できます。

【関連記事:ハイパフォーマーとは?特徴や分析方法、離職を防ぐ方法を徹底解説

また、言語化した人材の特徴を採用ページや募集要項に記載することで、応募者は自社の求める人物像を理解しやすくなるため、ミスマッチの防止にもつながります。

採用要件の作り方や自社のカルチャーと適合する人材の採用基準の設け方は、以下の記事で詳しく解説していますので、あわせてご一読ください。

【関連記事:採用要件・人材要件の作り方とは?定義方法からペルソナの設計例まで解説
【関連記事:カルチャーフィットとは?企業と人材の相性を見極める採用基準を解説

人材を見極める適性検査やコンピテンシー検査を導入する

自社で長期的に活躍する人材を見極めるには、経験やスキルに加えて、行動特性や思考特性を把握することが重要です。採用選考時に適性検査やコンピテンシー検査を導入することで、面接官の勘や主観に頼らず、より客観的で信頼性の高い評価ができます。

例えば、ミイダスの「コンピテンシー診断」は、接客業に必要な「状況適応力」や「人あたり」といったパーソナリティの特徴や、職務適性、ストレス要因など、人材の資質や特徴を数値で可視化します。面接では見極めが難しいコンピテンシーや適性を事前に把握でき、入社後の活躍が期待できる人材を見つけることが可能です。

結果として、離職率の改善や定着率向上の効果が期待でき、人手不足の問題解決につながるでしょう。

ミイダスのコンピテンシー診断の仕組みや導入事例を確認したい方は、以下の記事をご覧ください。

【関連記事:コンピテンシー診断とは?ツールの使用方法や導入事例も解説

複数の採用手法を活用する

自社にフィットする人材と出会うためには、複数の採用手法を活用することが効果的です。採用手法には、以下の通りさまざまな方法があります。
【採用手法の一例】
・自社のホームページ
・ハローワーク
・求人広告媒体(求人検索エンジン、採用サイトなど)
・求人情報誌
・折り込みチラシ
・張り紙
・SNS
・人材紹介会社
・リファラル採用(従業員による紹介)
・ダイレクトリクルーティング など
自社の接客業の特徴やコスト面などを考慮して、最適な手法を取り入れましょう。

例えば、人材紹介会社では自社の条件に沿った候補者を紹介してもらえますが、コストが高額になりやすい傾向にあります。一方、折り込みチラシや張り紙は低コストで済みますが、地域や範囲が限定されるため、幅広い候補者に届きにくい可能性があります。

各採用手法の特徴は以下の記事をご一読ください。

【関連記事:採用方法別のメリット・デメリットは?自社に最適な手法を選ぶコツ

人手不足で採用活動に時間が割けない場合は、候補者にスカウトメールを自動送信するダイレクトリクルーティングも有効です。例えば、ミイダスの自動スカウト送信機能は、コンピテンシー診断の結果をもとに、自社にフィットする候補者に絞って効率良くアプローチできます。

複数の採用手法を活用することで、自社にフィットした人材に出会える可能性を高められます。採用活動におけるSNS活用のポイントや、求人広告媒体の選び方は、以下の記事をご覧ください。

【関連記事:採用でSNSを活用するメリットは?導入・成功事例や運用のポイントを解説
【関連記事:求人広告媒体の種類や選び方、効果的な求人広告を作るための7つのチェックポイント

ミイダスでは、現在30名まで無料でコンピテンシー診断を試せます。まずは、自社の従業員の特徴を把握し、今後の採用活動に活用してみませんか。以下より気軽にお試しください。

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接客業の求人に応募を増やすコツ

募集要項と書かれたモチーフ
ここでは、接客業への応募者を増やす求人の書き方やポイントを2つ紹介します。
  • 募集要項はわかりやすく記載する
  • 自社の特徴や魅力、社風が伝わる内容を記載する
自社の魅力が伝わる求人を作成するために、ぜひ参考にしてください。

募集要項はわかりやすく記載する

求人の募集要項では、応募者にとってわかりやすい記載が重要です。特に、業務内容や求めるスキル、勤務条件などは明確に記載しましょう。応募者が自身との適合性を判断しやすくなり、採用ミスマッチやトラブルの防止、会社への信頼性の向上につながります。

例えば、以下のように具体的な業務内容や求める人物像を記載すると、応募者に伝わりやすくなります。
  • 「お客様のご要望に合わせた商品提案や接客対応を行います」
  • 「明るく親切な接客ができる方を求めています」
また、応募から採用までのフローや選考期間などを明示することで、応募者の不安を減らし、応募へのハードルを下げることが可能です。

求人票の書き方のポイントや注意点は、以下の記事で解説していますので、あわせてご一読ください。

【関連記事:求人票の役割・内容とは?募集要項との違いや記載事項、求職者が見るポイントを解説

自社の特徴や魅力、社風が伝わる内容を記載する

求人情報には、自社の特徴や魅力、社風を記載することも大切です。社内の雰囲気や魅力を伝えるために、ホームページや求人サイトには、店舗内の写真や動画、従業員のインタビュー記事などを活用すると、応募者に伝わりやすくなります。

例えば、従業員へのインタビューや応募者へのメッセージ動画が採用ページにあると、応募者は職場の雰囲気や一緒に働く様子をイメージしやすくなるでしょう。また「お客様の笑顔が何よりのやりがい」「チームワークを大切にする社風」など、仕事の魅力や会社の特徴を記載すると、応募者も求められる人物像を理解できます。

自社の社風や価値観に共感した応募者は、カルチャーフィットする可能性が高く、入社後も長期的な活躍が期待できます。

【関連記事:求人票の書き方とは?効果的な作成方法や必須項目などを解説

接客業の定着率を高める方法

ポイントのポーズを取る接客業の女性
ここでは、接客業の定着率を高めるための方法を3つ紹介します。
  • 求人と実際の仕事内容や社風のギャップを防ぐ
  • ITツールやサービスロボットを導入し、業務負担を削減する
  • 定期的なパフォーマンスの確認とフォローを実施する
人手不足への対策として、ぜひ参考にしてください。

求人と実際の仕事内容や社風のギャップを防ぐ

求人票や採用ページ、入社前の説明と実際の仕事内容や社風に相違があると、入社後の落胆から離職につながるリスクがあります。

株式会社アイデムの調査では、求人に応募した人の約8割が「入社前に聞いていた説明と違った部分を感じた」と回答しており、そのうち約6割もの人材がそのギャップが原因で退職を経験していると発表しています。

参考:株式会社アイデム プレスリリース「約8割の人が『入社前に聞いていた説明と違う』ことに落胆した経験あり。そのうち63.9%が退職のきっかけに」

この調査結果から、入社前に聞いていた内容と実際の業務内容にギャップがあると、期待外れや不満などが生じやすくなり、離職の要因になり得ると考えられます。

そのため、求人や会社説明において、業務内容や職場環境を詳しく伝え、誤解がないように説明することが重要です。例えば飲食店の求人の場合、繁忙期の勤務体制や報酬、休日を詳しく記載するなど、入社後にギャップを感じにくい記載や説明が求められます。

ITツールやサービスロボットを導入し、業務負担を削減する

人手不足の接客業では、一人あたりの従業員の業務量が増えがちです。過度な残業や業務負荷は、離職の原因になります。そのため、ルーティンワークや事務処理の一部をRPAやITツールで自動化し、業務の一部をテクノロジーで代替することが有効です。

【関連記事:RPAとは?意味や効率化できる業務の例・導入方法を簡単に解説

例えば、よくある質問に回答するAIチャットボットをホテルの受付サイトに導入したり、レストランの料理提供にサービスロボットを活用したりすることで、業務の負担を軽減できます。すると、従業員は接客などの付加価値の高い業務に注力でき、働きやすさとサービス品質の向上につながります。

業務負荷が高くなる要因や対処法、業務負荷の軽減に成功した企業事例を確認したい方は、以下の記事もあわせてご覧ください。

【関連記事:業務負荷が高くなる要因とは?軽減する方法や企業事例を紹介

定期的なパフォーマンスの確認とフォローを実施する

従業員のパフォーマンスやモチベーションを把握し、適切にフォローすることも、定着率の向上に効果的です。特に接客業においては、従業員のパフォーマンス向上は、顧客満足度や売上アップにも影響します。従業員のパフォーマンスの把握やフォローの方法には、1on1ミーティングや従業員へのアンケート実施などが挙げられます。

【関連記事:1on1ミーティングは意味ない?失敗する理由と成功させる方法

しかし、人手不足や忙しい接客業務の中、従業員一人ひとりの様子を把握するのは難しいかもしれません。そこで、専用のツールの活用が有効です。

例えば、従業員のエンゲージメントを測定できるミイダスの「組織サーベイ」では、5分程度の簡単なアンケートに回答してもらうことで、仕事へのやりがいやストレス状況などを可視化できます。

定期的に実施することで、従業員一人ひとりの状態や変化を把握し、適切なタイミングでサポートすることが可能です。従業員の突然の休職や離職を防ぎ、良いパフォーマンスの状態を維持することにつながります。

▼ミイダスの「組織サーベイ」の管理画面
組織サーベイの画像
【関連記事:ミイダス組織サーベイとは?使い方の流れや導入事例を紹介

組織サーベイの詳細を見てみる

また、ミイダスの「はたらきがいサーベイ」では、従業員の働きがいを定量的に評価できます。従業員の満足度と会社に対する要望を同時に把握できるため、組織が優先して解決すべき課題を特定しやすくなります。

【関連記事:無料で使える「ミイダスはたらきがいサーベイ」とは?導入のメリットや使い方を紹介

このような専用ツールを用いて、従業員のパフォーマンスを定期的にチェックし、働きやすい環境を整備することが、定着率の向上につながるでしょう。

はたらきがいサーベイの詳細を見てみる

接客業の採用を成功させるには適性の見極めがカギ

ミイダスのサービス概要の画像
本記事では、接客業における人材採用の現状や有効な採用手法、応募を増やす求人の書き方、定着率を高める方法を解説しました。接客業の採用は、人材不足や高い離職率などにより難易度が高くなりがちです。だからこそ、自社に適した人材の特徴を明確にし、適性を見極めることが重要です。

ミイダスは、コンピテンシー診断や組織サーベイなど、接客業における採用や定着率の改善、業務効率化につながるサービスを提供しています。

ミイダスのサービスについて確認したい方は、以下の動画をご覧ください。

▼ミイダスのサービス紹介動画(全2分)

また接客業の人材採用にお悩みの方は、市場の現状を把握し、効果的な施策を立てるヒントとして、ぜひ以下より「接客業におけるコンピテンシー診断の実態調査」をダウンロードしてみてください。

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