「自分は今後どのようなキャリアを歩むことになるのだろうか」といった漫然とした不安を抱えている社員もいるのではないでしょうか。先行き不透明なこの時代、自分の今後やキャリアについて悩んでいる社員も、少なくないはずです。
このような不安を抱えている社員をフォローする施策の一つとして「キャリアラダー」という考え方があります。本記事では、キャリアラダーとは何か、メリットや導入する流れについて紹介します。この機会にキャリアラダーについて理解を深めて、組織全体の生産性を高めていきましょう。
キャリアラダーの導入とあわせておすすめなのが、人材アセスメントツールの「ミイダス」です。ミイダスは、社員の特徴を把握したりエンゲージメントの低下を早期に発見したりするなど、人事業務をサポートするツールです。キャリアラダーとあわせて導入・運用することで、組織全体の成長をサポートします。詳細は下記をご確認ください。
このような不安を抱えている社員をフォローする施策の一つとして「キャリアラダー」という考え方があります。本記事では、キャリアラダーとは何か、メリットや導入する流れについて紹介します。この機会にキャリアラダーについて理解を深めて、組織全体の生産性を高めていきましょう。
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▼この記事でわかること
キャリアラダーとは?
キャリアラダーとは「キャリア(経歴)」と「ラダー(はしご)」を組み合わせた言葉で、社内におけるキャリア開発のプランのことです。
キャリアラダーは、段階的にはしごを登るようにキャリアを積み上げる仕組みとなっています。仕事内容を難易度や賃金ごとに細かく決め、求められる仕事内容やスキルを明確にしてキャリアを歩めるよう、道筋を明確にします。
これにより「今後どのようなキャリアを歩むことになるのか」といった漫然とした不安の解消につながり、社員のモチベーションアップや非正規社員の正社員登用などに活用できるのです。
キャリアラダーが求められる背景
キャリアラダーという概念は、アメリカで生まれたと言われています。アメリカでは貧富の差が激しく、貧しい層はキャリアアップのチャンスを得にくい、そもそも能力開発の機会を得るのが難しい、といった問題がありました。
そこで、社内で出世するにはどのような成果やスキルが求められるのか明確するため、キャリアラダーという概念が生まれたのです。あわせて、より難しい仕事や上位の役職を目指せるよう教育プログラムもセットで導入されました。
キャリアパスとの違い
キャリアパスとは、将来どのような仕事をしたいか、どのように成長したいかといった道筋のことです。
「社内における人材の育成計画」という意味では、キャリアラダーとキャリアパスは共通しています。しかしキャリアパスは、部署異動を含めたキャリア形成も視野に入れているのに対して、キャリアラダーは同じ職種の中でのキャリア開発を目的としているものです。
つまり、ゼネラリストとして組織内での出世を目指すならキャリアパス、スペシャリストとして専門的なスキルを得るならキャリアラダー、といった使い分けがされています。
【関連記事:キャリアパスとは? 意味や種類、設計方法をわかりやすく解説】
クリニカルラダーとの違い
クリニカルとは「病床の」「臨床の」といった意味の言葉です。
クリニカルラダーは「キャリアラダーの看護師に特化したバージョン」といったイメージで、看護師の人材育成に役立つ指標です。
日本でキャリアラダー導入が進んでいる分野
日本ではエンジニア、看護師、アパレル・外食産業などでキャリアラダーの導入が進んでいます。特にエンジニアは、専門性を高めてキャリアアップを目指す人が多い職種のため、同じ職種でキャリアを積み重ねていくことを前提としたキャリアラダーの考え方と親和性が高いです。
またアパレルや外食産業は、アルバイトなどの非正規が多い業種です。そこで、現場で経験を積み、マネージャーや正規雇用を目指せる制度としてキャリアラダーが導入されました。
看護の分野でも、日本赤十字社看護部は2004年から「キャリア開発ラダー」を取り入れる仕組み作りを行っており、導入が進んでいます。上記の他にも、接客・販売や経理など幅広い職種でキャリアラダーを導入している企業があります。
キャリアラダーを導入するメリット
企業がキャリアラダーの考え方を導入するメリットについてご紹介します。- 納得感のある人事評価を行いやすい
- 社員の成長を促しやすい
- 採用活動を行ううえで強みになる場合がある
- 適材適所の人材配置を実施しやすい
納得感のある人事評価を行いやすい
納得感のある人事評価を行う際に、キャリアラダーは役立ちます。
評価基準が曖昧だと「自分は頑張っているのになぜ評価されないのか」「上司のご機嫌を取るのがうまい人が出世する」と社員に思われてしまい、仕事へのモチベーションが低下してしまうでしょう。
しかしキャリアラダーの考え方を導入すれば、良い人事評価を得るのに達成すべき指標が明確になるため、モチベーションが低下しにくくなります。また評価指標が明確になるので、上司も評価のばらつきが発生しにくくなる、といったメリットもあります。
【関連記事:【事例あり】中小企業の人事評価制度とは?導入率や作り方、人事課題などを紹介】
【関連記事:部下の評価の仕方とは?評価軸・評価基準からNGな評価方法まで解説 】
社員の成長を促しやすい
キャリアラダーを導入すれば、次にどのようなことを頑張れば評価されるのか客観的にわかるため、仕事へのモチベーションを維持しやすく、社員の成長を促しやすいです。
今後のキャリアが不明瞭だと、社員の仕事へのモチベーションが低下してしまう恐れがあります。そこでキャリアラダーを導入すれば「何を達成すれば人事評価が良くなるのか」がわかるため、仕事を頑張って成長しようという意欲を保ちやすくなります。
また会社と個人の方向性がズレてしまうリスクも減ります。たとえば営業部のAさんは「出世するため新規開拓に力を入れよう」と考えているのに対し、会社の方針が「既存顧客との取引増大」を目指していると、Aさんは良い評価を得にくくなってしまうでしょう。
上記は極端な例ではありますが、このような認識のズレを防ぐためにも、キャリアラダーは役立ちます。また上司としても、評価指標が明確なので、一貫性のある指導を行いやすくなります。
【関連記事:仕事における成長機会とは?企業側が提供できる例やメリットなどを紹介 】
【関連記事:成長実感とは?実感を高める5つのマネジメント法と効果とは? 】
採用活動を行ううえで強みになる場合がある
「自社ではキャリアラダーを導入している」とアピールすることで、キャリアアップ・スキルアップに関心のある求職者から関心を持たれやすくなるでしょう。
明瞭な人事制度があるため「頑張っているのに報われなかった」「キャリアに漫然とした不安を持っていた」という人が、自社に応募してくれる可能性があります。
【関連記事:失敗しない人材採用とは?意味や課題、戦略を成功させる方法】
【関連記事:中途採用が難しいとされる5つの理由|よくある失敗例や改善策も解説】
適材適所の人材配置を実施しやすい
会社がどのようなスキル・特徴を持っている人を求められるのか明確になるため、適材適所の人材配置を実現しやすくなります。
たとえば「営業部のキャリアラダーを見るとAさんは相性が良さそう」など、適材適所の人材配置の人材配置を実現しやすくなるでしょう。このように、生産性の向上や組織の士気向上といった効果が期待できます。
【関連記事:適材適所の採用・人材配置とは?メリットとデメリット、実現方法を解説 】
【関連記事:人事異動の決め方は?適材適所を実現するポイント、やってはいけないことを解説 】
適材適所の人材配置を実現するなら、キャリアラダーの考え方とあわせて人材アセスメントツール「ミイダス」の導入もおすすめです。
キャリアラダーとあわせて「ミイダス」の導入もおすすめ
人材アセスメントツール「ミイダス」は、自社の社風に合った人材を採用したり適材適所の人材配置を支援したりといった、人事業務をサポートしてくれるツールです。
社員に可能性診断(特性診断)を受験してもらうことによって、社内で活躍する人の特徴や相性の良い人の組みあわせなどがわかります。これにより「Aさんは営業部と相性が良さそう」「B部長と相性が良さそう」といった、適材適所の人材配置を実現しやすくなります。
またミイダスに登録しており、かつ可能性診断(特性診断)を受験した転職希望者の中から、自社の社風にマッチしている可能性が高い人材へ、効率的にアプローチしやすいです。これにより「スキル面では良さそうだと思ったが、入社後に会社へ馴染めずパフォーマンスを発揮できなかった」といった失敗を避けやすくなります。
ミイダスのサービス詳細は下記からダウンロードできる資料に記載しておりますので、ぜひチェックしてみてください。【無料ダウンロード】ミイダスサービス概要資料
続いて、キャリアラダーの運用とあわせてミイダスをどのように活用できるのか解説します。
適材適所の人材配置を支援できる
キャリアラダーを運用するメリットの1つに「適材適所の人材配置」を挙げました。キャリアラダーを導入することで、どの人がどの部署と相性が良さそうか判断しやすくなります。
ただしキャリアラダーが明確になったとしても、社員の特徴はあくまで人間が判断しているため、判断基準が主観的になりがちです。そこでミイダスの可能性診断(特性診断)を活用すれば、社員の特徴を客観的に把握できます。
つまり、従来であれば「社員の個性や特徴は上司が判断するもの」でしたが、ミイダスを導入することで、人間に加えてシステムが客観的に評価を行います。これにより、適材適所の人材配置をより高精度で行いやすくなるはずです。
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キャリアラダーの考え方を導入するメリットに「社員の成長を促せる」ことを挙げましたが、ミイダスを活用すればさらに社員の成長を促せます。
ミイダスでは「活躍ラーニング」という社員向けの研修サービスを提供しており、社員一人ひとりの特徴に合った講座を提供しております。通常の研修サービスでは一律に同じような講座を提供していますが、ミイダスの活躍ラーニングなら、社員ごとに合った講座を提案できる点が強みです。
活躍ラーニングについて気になった方は、下記からダウンロードできる資料にもお目通しいただけると幸いです。
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ミイダスは社員の人材配置や教育だけでなく、中途人材の採用にも役立つツールです。転職アプリ「ミイダス」に登録している転職希望者へ、効率的にアプローチできる点が特徴です。
転職希望者の多くは可能性診断(特性診断)を受験しているため、自社の診断結果をもとに、相性の良さそうな人材を見極めてアプローチできます。また有料会員ならスカウトメールも送り放題なので、追加費用を気にせず人材採用に専念できます。
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採用するための具体的なステップキャリアラダーを導入・運用するうえでの課題
キャリアラダーの導入はメリットもありますが、「導入や運用にコストがかかる」「うまく制度が機能しない恐れがある」といった課題もあります。
どういうことか、詳細を解説します。
導入・運用にコストがかかる
キャリアラダーの考え方を導入する際は、各段階で必要なスキルや条件を詳細に、過不足なく言語化する必要があります。同じポジションでも、部署や指揮命令系統によって求められるスキルが少し異なる場合があるため、調整が必要です。
たとえば法人向けの営業部門と個人向けの営業部門では、求められるスキルが少し異なります。
また人事評価制度とのすり合わせや教育プログラムの導入も必要です。部署や職種が多いとさらに手間がかかります。加えて、キャリアラダーの導入後は定期的に改善を行っていかなければなりません。
このようにキャリアラダーの導入・運用には様々なコストが発生するため、粘り強く取り組む必要があります。
企業によってはうまく機能しない恐れがある
企業によってはキャリアラダーという制度自体が合わない場合があります。
たとえば文系総合職の場合、営業で入社しても人事や経理に異動となったり、営業より企画が主な仕事になったりするはずです。仕事内容が変化しやすいため、同じ職種でのスキルアップや昇進を前提としているキャリアラダーの考え方自体が馴染みません。
新卒を総合職で採用する場合、キャリアラダーよりキャリアパスの方がうまく機能するでしょう。
キャリアラダーを導入する流れ
キャリアラダーの導入を考えている方に向けて、導入の流れをご紹介します。
1.キャリアラダーを導入する目的を明確にする
2.段階ごとに求められるスキルを定義する
3.人事評価制度との連動を行う
4.教育プログラムを整備する
5.制度の詳細を社員に周知徹底する
6.定期的に改善を行う
1.キャリアラダーを導入する目的を明確にする
まずはキャリアラダーを導入する目的を明確にしましょう。目的が曖昧なまま導入を目指すと、一貫性のない制度になってしまう恐れがあります。
- 人事評価の指標を明確にして、人によって評価がズレないようにする
- 社員のエンゲージメントを高める
- 適材適所の人材配置を実現する
このように目的を明確にすることで、どのようなキャリアラダーを設定すべきかが変わってきます。
たとえば社員のエンゲージメントを高めるなら、次のステップへ移るための指標は「頑張れば手が届く」ような目標にしなければ効果がありません。また適材適所の人材配置の実現を目指すなら、社員に求めるスキルや特徴をより明確にしていくことが求められます。2.段階ごとに求められるスキルを定義する
キャリアラダーの導入目的が決まったら、次は「各段階の定義」を行う必要があります。仕事の難易度に応じて段階を細分化し、定義していきましょう。
たとえば営業職の場合、新入社員は「日常業務を自分一人で回せる」ことを次のキャリアに進むための指標として設定する、といったケースが挙げられます。
なお、次の段階に進むのに求められるスキルが高度すぎるとモチベーション低下を招きかねません。たとえば新入社員に「1人で営業からサービスの導入、予算管理までミスなく対応する」ことを指標とした場合、達成できる人はほとんどいないでしょう。
このようにハードルの高い指標を設定すると「頑張っても無理」と社員のモチベーション低下につながるリスクがあります。前後の段階で、求められるスキルに差が開きすぎないよう注意が必要です。
3.人事評価制度との連動を行う
キャリアラダーを導入した後は、社員が次のステップに移るごとに人事評価制度へ反映させる必要があります。「キャリアラダーを登っていっても人事評価に反映されない」と思われてしまうと、社員のモチベーションを下げてしまう要因となってしまうからです。
キャリアラダーで定めた条件をクリアできたかどうかを、人事評価を行う際の評価項目として設定しましょう。
またキャリアラダーで定める評価項目は、客観性のあるものにしなければなりません。評価項目が曖昧だと、上司によって評価にズレが発生しやすく、人事評価への不満につながってしまう恐れがあるからです。
4.教育プログラムを整備する
キャリアラダーの段階ごとに、必要な知識やスキルを身につけられる教育プログラムを提供しましょう。次の段階へ進むためにどのようなスキルが求められるのか、実際に教育プログラムを受講することで体感できるはずです。
たとえば現場のプレイヤーから管理職(マネージャー)へステップアップするには、マネジメントのスキルが必要になるはずです。社員がスキルアップしやすいよう、マネジメント講座を提供したり、マネジメント経験を少しずつ積んでいけるような実践の機会を提供したりすることが求められます。
5.制度の詳細を社員に周知徹底する
キャリアラダーの考え方を導入する目的が明確に決まり、制度の詳細が決まったら、次はキャリアラダー制度を導入する旨を社員に伝えましょう。このとき、社員全員に制度の概要や導入の意図が伝わるよう工夫しなければなりません。
キャリアラダーの考え方が社員に理解されず「そんな制度が自社にあったのか」とならないよう、朝礼や社内報などで周知徹底を心がけましょう。社員との面談や部署内のミーティングなどで議題に挙げるのもおすすめです。
6.定期的に改善を行う
キャリアラダーは「導入すれば終わり」というものではありません。導入から一定期間が経過したら、改善点はないか、やりにくい点はないか、導入当初の目的を達成できているか、といった点を検証すべきです。
定期的に問題点を発見・検証することで、実態に即したキャリアラダーを運用できるようになり、社員の成長促進や適材適所の人材配置などをより高い精度で行えるようになるでしょう。
【関連記事:PDCAサイクルとは?基本知識、古いと言われる理由、成功事例などを解説】
キャリアラダーを活用して組織改善をすすめよう
本記事ではキャリアラダーの概要についてご紹介しました。次に目指すべき指標を、はしごのように明確にすることで、社員はキャリアを積み上げることに対する具体的なイメージを持てます。これにより、社員の成長促進や適材適所の人材配置などを行いやすくなるはずです。
キャリアラダーをうまく導入して、組織の改善や成長につなげていきましょう。また、キャリアラダーとあわせて人材アセスメントツール「ミイダス」の導入もおすすめです。
ミイダスを活用すれば、適材適所の人材配置を行いやすくなったり社員のスキルアップを後押ししやすくなったりといったメリットを得られます。中途採用にも活用できるうえ、有料会員になれば追加費用が発生しない点も魅力です。
気になった方は、ぜひ下記からミイダスのサービス概要資料をダウンロードしてみてください。
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キャリアラダーは、段階的にはしごを登るようにキャリアを積み上げる仕組みとなっています。仕事内容を難易度や賃金ごとに細かく決め、求められる仕事内容やスキルを明確にしてキャリアを歩めるよう、道筋を明確にします。
これにより「今後どのようなキャリアを歩むことになるのか」といった漫然とした不安の解消につながり、社員のモチベーションアップや非正規社員の正社員登用などに活用できるのです。
そこで、社内で出世するにはどのような成果やスキルが求められるのか明確するため、キャリアラダーという概念が生まれたのです。あわせて、より難しい仕事や上位の役職を目指せるよう教育プログラムもセットで導入されました。
「社内における人材の育成計画」という意味では、キャリアラダーとキャリアパスは共通しています。しかしキャリアパスは、部署異動を含めたキャリア形成も視野に入れているのに対して、キャリアラダーは同じ職種の中でのキャリア開発を目的としているものです。
つまり、ゼネラリストとして組織内での出世を目指すならキャリアパス、スペシャリストとして専門的なスキルを得るならキャリアラダー、といった使い分けがされています。
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クリニカルラダーは「キャリアラダーの看護師に特化したバージョン」といったイメージで、看護師の人材育成に役立つ指標です。
またアパレルや外食産業は、アルバイトなどの非正規が多い業種です。そこで、現場で経験を積み、マネージャーや正規雇用を目指せる制度としてキャリアラダーが導入されました。
看護の分野でも、日本赤十字社看護部は2004年から「キャリア開発ラダー」を取り入れる仕組み作りを行っており、導入が進んでいます。上記の他にも、接客・販売や経理など幅広い職種でキャリアラダーを導入している企業があります。

企業がキャリアラダーの考え方を導入するメリットについてご紹介します。
- 納得感のある人事評価を行いやすい
- 社員の成長を促しやすい
- 採用活動を行ううえで強みになる場合がある
- 適材適所の人材配置を実施しやすい
納得感のある人事評価を行いやすい
納得感のある人事評価を行う際に、キャリアラダーは役立ちます。
評価基準が曖昧だと「自分は頑張っているのになぜ評価されないのか」「上司のご機嫌を取るのがうまい人が出世する」と社員に思われてしまい、仕事へのモチベーションが低下してしまうでしょう。
しかしキャリアラダーの考え方を導入すれば、良い人事評価を得るのに達成すべき指標が明確になるため、モチベーションが低下しにくくなります。また評価指標が明確になるので、上司も評価のばらつきが発生しにくくなる、といったメリットもあります。
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評価基準が曖昧だと「自分は頑張っているのになぜ評価されないのか」「上司のご機嫌を取るのがうまい人が出世する」と社員に思われてしまい、仕事へのモチベーションが低下してしまうでしょう。
しかしキャリアラダーの考え方を導入すれば、良い人事評価を得るのに達成すべき指標が明確になるため、モチベーションが低下しにくくなります。また評価指標が明確になるので、上司も評価のばらつきが発生しにくくなる、といったメリットもあります。
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社員の成長を促しやすい
キャリアラダーを導入すれば、次にどのようなことを頑張れば評価されるのか客観的にわかるため、仕事へのモチベーションを維持しやすく、社員の成長を促しやすいです。
今後のキャリアが不明瞭だと、社員の仕事へのモチベーションが低下してしまう恐れがあります。そこでキャリアラダーを導入すれば「何を達成すれば人事評価が良くなるのか」がわかるため、仕事を頑張って成長しようという意欲を保ちやすくなります。
また会社と個人の方向性がズレてしまうリスクも減ります。たとえば営業部のAさんは「出世するため新規開拓に力を入れよう」と考えているのに対し、会社の方針が「既存顧客との取引増大」を目指していると、Aさんは良い評価を得にくくなってしまうでしょう。
上記は極端な例ではありますが、このような認識のズレを防ぐためにも、キャリアラダーは役立ちます。また上司としても、評価指標が明確なので、一貫性のある指導を行いやすくなります。
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今後のキャリアが不明瞭だと、社員の仕事へのモチベーションが低下してしまう恐れがあります。そこでキャリアラダーを導入すれば「何を達成すれば人事評価が良くなるのか」がわかるため、仕事を頑張って成長しようという意欲を保ちやすくなります。
また会社と個人の方向性がズレてしまうリスクも減ります。たとえば営業部のAさんは「出世するため新規開拓に力を入れよう」と考えているのに対し、会社の方針が「既存顧客との取引増大」を目指していると、Aさんは良い評価を得にくくなってしまうでしょう。
上記は極端な例ではありますが、このような認識のズレを防ぐためにも、キャリアラダーは役立ちます。また上司としても、評価指標が明確なので、一貫性のある指導を行いやすくなります。
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採用活動を行ううえで強みになる場合がある
「自社ではキャリアラダーを導入している」とアピールすることで、キャリアアップ・スキルアップに関心のある求職者から関心を持たれやすくなるでしょう。
明瞭な人事制度があるため「頑張っているのに報われなかった」「キャリアに漫然とした不安を持っていた」という人が、自社に応募してくれる可能性があります。
【関連記事:失敗しない人材採用とは?意味や課題、戦略を成功させる方法】
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明瞭な人事制度があるため「頑張っているのに報われなかった」「キャリアに漫然とした不安を持っていた」という人が、自社に応募してくれる可能性があります。
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適材適所の人材配置を実施しやすい
会社がどのようなスキル・特徴を持っている人を求められるのか明確になるため、適材適所の人材配置を実現しやすくなります。
たとえば「営業部のキャリアラダーを見るとAさんは相性が良さそう」など、適材適所の人材配置の人材配置を実現しやすくなるでしょう。このように、生産性の向上や組織の士気向上といった効果が期待できます。
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適材適所の人材配置を実現するなら、キャリアラダーの考え方とあわせて人材アセスメントツール「ミイダス」の導入もおすすめです。
たとえば「営業部のキャリアラダーを見るとAさんは相性が良さそう」など、適材適所の人材配置の人材配置を実現しやすくなるでしょう。このように、生産性の向上や組織の士気向上といった効果が期待できます。
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適材適所の人材配置を実現するなら、キャリアラダーの考え方とあわせて人材アセスメントツール「ミイダス」の導入もおすすめです。
キャリアラダーとあわせて「ミイダス」の導入もおすすめ
人材アセスメントツール「ミイダス」は、自社の社風に合った人材を採用したり適材適所の人材配置を支援したりといった、人事業務をサポートしてくれるツールです。
社員に可能性診断(特性診断)を受験してもらうことによって、社内で活躍する人の特徴や相性の良い人の組みあわせなどがわかります。これにより「Aさんは営業部と相性が良さそう」「B部長と相性が良さそう」といった、適材適所の人材配置を実現しやすくなります。
またミイダスに登録しており、かつ可能性診断(特性診断)を受験した転職希望者の中から、自社の社風にマッチしている可能性が高い人材へ、効率的にアプローチしやすいです。これにより「スキル面では良さそうだと思ったが、入社後に会社へ馴染めずパフォーマンスを発揮できなかった」といった失敗を避けやすくなります。
ミイダスのサービス詳細は下記からダウンロードできる資料に記載しておりますので、ぜひチェックしてみてください。【無料ダウンロード】ミイダスサービス概要資料
続いて、キャリアラダーの運用とあわせてミイダスをどのように活用できるのか解説します。
適材適所の人材配置を支援できる
キャリアラダーを運用するメリットの1つに「適材適所の人材配置」を挙げました。キャリアラダーを導入することで、どの人がどの部署と相性が良さそうか判断しやすくなります。
ただしキャリアラダーが明確になったとしても、社員の特徴はあくまで人間が判断しているため、判断基準が主観的になりがちです。そこでミイダスの可能性診断(特性診断)を活用すれば、社員の特徴を客観的に把握できます。
つまり、従来であれば「社員の個性や特徴は上司が判断するもの」でしたが、ミイダスを導入することで、人間に加えてシステムが客観的に評価を行います。これにより、適材適所の人材配置をより高精度で行いやすくなるはずです。
【無料ダウンロード】適切な人事異動・配置をするための方法とは社員一人ひとりの特徴に合った研修を提供できる
キャリアラダーの考え方を導入するメリットに「社員の成長を促せる」ことを挙げましたが、ミイダスを活用すればさらに社員の成長を促せます。
ミイダスでは「活躍ラーニング」という社員向けの研修サービスを提供しており、社員一人ひとりの特徴に合った講座を提供しております。通常の研修サービスでは一律に同じような講座を提供していますが、ミイダスの活躍ラーニングなら、社員ごとに合った講座を提案できる点が強みです。
活躍ラーニングについて気になった方は、下記からダウンロードできる資料にもお目通しいただけると幸いです。
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ミイダスは社員の人材配置や教育だけでなく、中途人材の採用にも役立つツールです。転職アプリ「ミイダス」に登録している転職希望者へ、効率的にアプローチできる点が特徴です。
転職希望者の多くは可能性診断(特性診断)を受験しているため、自社の診断結果をもとに、相性の良さそうな人材を見極めてアプローチできます。また有料会員ならスカウトメールも送り放題なので、追加費用を気にせず人材採用に専念できます。
ミイダスを活用した「自社にマッチする人材を採用する方法」について、詳しくは下記からダウンロードできる資料をご確認ください。
【無料ダウンロード】人事が活躍人材や自社にあった人材を
採用するための具体的なステップキャリアラダーを導入・運用するうえでの課題
キャリアラダーの導入はメリットもありますが、「導入や運用にコストがかかる」「うまく制度が機能しない恐れがある」といった課題もあります。
どういうことか、詳細を解説します。
導入・運用にコストがかかる
キャリアラダーの考え方を導入する際は、各段階で必要なスキルや条件を詳細に、過不足なく言語化する必要があります。同じポジションでも、部署や指揮命令系統によって求められるスキルが少し異なる場合があるため、調整が必要です。
たとえば法人向けの営業部門と個人向けの営業部門では、求められるスキルが少し異なります。
また人事評価制度とのすり合わせや教育プログラムの導入も必要です。部署や職種が多いとさらに手間がかかります。加えて、キャリアラダーの導入後は定期的に改善を行っていかなければなりません。
このようにキャリアラダーの導入・運用には様々なコストが発生するため、粘り強く取り組む必要があります。
企業によってはうまく機能しない恐れがある
企業によってはキャリアラダーという制度自体が合わない場合があります。
たとえば文系総合職の場合、営業で入社しても人事や経理に異動となったり、営業より企画が主な仕事になったりするはずです。仕事内容が変化しやすいため、同じ職種でのスキルアップや昇進を前提としているキャリアラダーの考え方自体が馴染みません。
新卒を総合職で採用する場合、キャリアラダーよりキャリアパスの方がうまく機能するでしょう。
キャリアラダーを導入する流れ
キャリアラダーの導入を考えている方に向けて、導入の流れをご紹介します。
1.キャリアラダーを導入する目的を明確にする
2.段階ごとに求められるスキルを定義する
3.人事評価制度との連動を行う
4.教育プログラムを整備する
5.制度の詳細を社員に周知徹底する
6.定期的に改善を行う
1.キャリアラダーを導入する目的を明確にする
まずはキャリアラダーを導入する目的を明確にしましょう。目的が曖昧なまま導入を目指すと、一貫性のない制度になってしまう恐れがあります。
- 人事評価の指標を明確にして、人によって評価がズレないようにする
- 社員のエンゲージメントを高める
- 適材適所の人材配置を実現する
このように目的を明確にすることで、どのようなキャリアラダーを設定すべきかが変わってきます。
たとえば社員のエンゲージメントを高めるなら、次のステップへ移るための指標は「頑張れば手が届く」ような目標にしなければ効果がありません。また適材適所の人材配置の実現を目指すなら、社員に求めるスキルや特徴をより明確にしていくことが求められます。2.段階ごとに求められるスキルを定義する
キャリアラダーの導入目的が決まったら、次は「各段階の定義」を行う必要があります。仕事の難易度に応じて段階を細分化し、定義していきましょう。
たとえば営業職の場合、新入社員は「日常業務を自分一人で回せる」ことを次のキャリアに進むための指標として設定する、といったケースが挙げられます。
なお、次の段階に進むのに求められるスキルが高度すぎるとモチベーション低下を招きかねません。たとえば新入社員に「1人で営業からサービスの導入、予算管理までミスなく対応する」ことを指標とした場合、達成できる人はほとんどいないでしょう。
このようにハードルの高い指標を設定すると「頑張っても無理」と社員のモチベーション低下につながるリスクがあります。前後の段階で、求められるスキルに差が開きすぎないよう注意が必要です。
3.人事評価制度との連動を行う
キャリアラダーを導入した後は、社員が次のステップに移るごとに人事評価制度へ反映させる必要があります。「キャリアラダーを登っていっても人事評価に反映されない」と思われてしまうと、社員のモチベーションを下げてしまう要因となってしまうからです。
キャリアラダーで定めた条件をクリアできたかどうかを、人事評価を行う際の評価項目として設定しましょう。
またキャリアラダーで定める評価項目は、客観性のあるものにしなければなりません。評価項目が曖昧だと、上司によって評価にズレが発生しやすく、人事評価への不満につながってしまう恐れがあるからです。
4.教育プログラムを整備する
キャリアラダーの段階ごとに、必要な知識やスキルを身につけられる教育プログラムを提供しましょう。次の段階へ進むためにどのようなスキルが求められるのか、実際に教育プログラムを受講することで体感できるはずです。
たとえば現場のプレイヤーから管理職(マネージャー)へステップアップするには、マネジメントのスキルが必要になるはずです。社員がスキルアップしやすいよう、マネジメント講座を提供したり、マネジメント経験を少しずつ積んでいけるような実践の機会を提供したりすることが求められます。
5.制度の詳細を社員に周知徹底する
キャリアラダーの考え方を導入する目的が明確に決まり、制度の詳細が決まったら、次はキャリアラダー制度を導入する旨を社員に伝えましょう。このとき、社員全員に制度の概要や導入の意図が伝わるよう工夫しなければなりません。
キャリアラダーの考え方が社員に理解されず「そんな制度が自社にあったのか」とならないよう、朝礼や社内報などで周知徹底を心がけましょう。社員との面談や部署内のミーティングなどで議題に挙げるのもおすすめです。
6.定期的に改善を行う
キャリアラダーは「導入すれば終わり」というものではありません。導入から一定期間が経過したら、改善点はないか、やりにくい点はないか、導入当初の目的を達成できているか、といった点を検証すべきです。
定期的に問題点を発見・検証することで、実態に即したキャリアラダーを運用できるようになり、社員の成長促進や適材適所の人材配置などをより高い精度で行えるようになるでしょう。
【関連記事:PDCAサイクルとは?基本知識、古いと言われる理由、成功事例などを解説】
キャリアラダーを活用して組織改善をすすめよう
本記事ではキャリアラダーの概要についてご紹介しました。次に目指すべき指標を、はしごのように明確にすることで、社員はキャリアを積み上げることに対する具体的なイメージを持てます。これにより、社員の成長促進や適材適所の人材配置などを行いやすくなるはずです。
キャリアラダーをうまく導入して、組織の改善や成長につなげていきましょう。また、キャリアラダーとあわせて人材アセスメントツール「ミイダス」の導入もおすすめです。
ミイダスを活用すれば、適材適所の人材配置を行いやすくなったり社員のスキルアップを後押ししやすくなったりといったメリットを得られます。中途採用にも活用できるうえ、有料会員になれば追加費用が発生しない点も魅力です。
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ただしキャリアラダーが明確になったとしても、社員の特徴はあくまで人間が判断しているため、判断基準が主観的になりがちです。そこでミイダスの可能性診断(特性診断)を活用すれば、社員の特徴を客観的に把握できます。
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キャリアラダーの導入はメリットもありますが、「導入や運用にコストがかかる」「うまく制度が機能しない恐れがある」といった課題もあります。
どういうことか、詳細を解説します。
どういうことか、詳細を解説します。
導入・運用にコストがかかる
キャリアラダーの考え方を導入する際は、各段階で必要なスキルや条件を詳細に、過不足なく言語化する必要があります。同じポジションでも、部署や指揮命令系統によって求められるスキルが少し異なる場合があるため、調整が必要です。
たとえば法人向けの営業部門と個人向けの営業部門では、求められるスキルが少し異なります。
また人事評価制度とのすり合わせや教育プログラムの導入も必要です。部署や職種が多いとさらに手間がかかります。加えて、キャリアラダーの導入後は定期的に改善を行っていかなければなりません。
このようにキャリアラダーの導入・運用には様々なコストが発生するため、粘り強く取り組む必要があります。
たとえば法人向けの営業部門と個人向けの営業部門では、求められるスキルが少し異なります。
また人事評価制度とのすり合わせや教育プログラムの導入も必要です。部署や職種が多いとさらに手間がかかります。加えて、キャリアラダーの導入後は定期的に改善を行っていかなければなりません。
このようにキャリアラダーの導入・運用には様々なコストが発生するため、粘り強く取り組む必要があります。
企業によってはうまく機能しない恐れがある
企業によってはキャリアラダーという制度自体が合わない場合があります。
たとえば文系総合職の場合、営業で入社しても人事や経理に異動となったり、営業より企画が主な仕事になったりするはずです。仕事内容が変化しやすいため、同じ職種でのスキルアップや昇進を前提としているキャリアラダーの考え方自体が馴染みません。
新卒を総合職で採用する場合、キャリアラダーよりキャリアパスの方がうまく機能するでしょう。
たとえば文系総合職の場合、営業で入社しても人事や経理に異動となったり、営業より企画が主な仕事になったりするはずです。仕事内容が変化しやすいため、同じ職種でのスキルアップや昇進を前提としているキャリアラダーの考え方自体が馴染みません。
新卒を総合職で採用する場合、キャリアラダーよりキャリアパスの方がうまく機能するでしょう。
キャリアラダーを導入する流れ
キャリアラダーの導入を考えている方に向けて、導入の流れをご紹介します。
1.キャリアラダーを導入する目的を明確にする
2.段階ごとに求められるスキルを定義する
3.人事評価制度との連動を行う
4.教育プログラムを整備する
5.制度の詳細を社員に周知徹底する
6.定期的に改善を行う
1.キャリアラダーを導入する目的を明確にする
まずはキャリアラダーを導入する目的を明確にしましょう。目的が曖昧なまま導入を目指すと、一貫性のない制度になってしまう恐れがあります。
- 人事評価の指標を明確にして、人によって評価がズレないようにする
- 社員のエンゲージメントを高める
- 適材適所の人材配置を実現する
このように目的を明確にすることで、どのようなキャリアラダーを設定すべきかが変わってきます。
たとえば社員のエンゲージメントを高めるなら、次のステップへ移るための指標は「頑張れば手が届く」ような目標にしなければ効果がありません。また適材適所の人材配置の実現を目指すなら、社員に求めるスキルや特徴をより明確にしていくことが求められます。2.段階ごとに求められるスキルを定義する
キャリアラダーの導入目的が決まったら、次は「各段階の定義」を行う必要があります。仕事の難易度に応じて段階を細分化し、定義していきましょう。
たとえば営業職の場合、新入社員は「日常業務を自分一人で回せる」ことを次のキャリアに進むための指標として設定する、といったケースが挙げられます。
なお、次の段階に進むのに求められるスキルが高度すぎるとモチベーション低下を招きかねません。たとえば新入社員に「1人で営業からサービスの導入、予算管理までミスなく対応する」ことを指標とした場合、達成できる人はほとんどいないでしょう。
このようにハードルの高い指標を設定すると「頑張っても無理」と社員のモチベーション低下につながるリスクがあります。前後の段階で、求められるスキルに差が開きすぎないよう注意が必要です。
3.人事評価制度との連動を行う
キャリアラダーを導入した後は、社員が次のステップに移るごとに人事評価制度へ反映させる必要があります。「キャリアラダーを登っていっても人事評価に反映されない」と思われてしまうと、社員のモチベーションを下げてしまう要因となってしまうからです。
キャリアラダーで定めた条件をクリアできたかどうかを、人事評価を行う際の評価項目として設定しましょう。
またキャリアラダーで定める評価項目は、客観性のあるものにしなければなりません。評価項目が曖昧だと、上司によって評価にズレが発生しやすく、人事評価への不満につながってしまう恐れがあるからです。
4.教育プログラムを整備する
キャリアラダーの段階ごとに、必要な知識やスキルを身につけられる教育プログラムを提供しましょう。次の段階へ進むためにどのようなスキルが求められるのか、実際に教育プログラムを受講することで体感できるはずです。
たとえば現場のプレイヤーから管理職(マネージャー)へステップアップするには、マネジメントのスキルが必要になるはずです。社員がスキルアップしやすいよう、マネジメント講座を提供したり、マネジメント経験を少しずつ積んでいけるような実践の機会を提供したりすることが求められます。
5.制度の詳細を社員に周知徹底する
キャリアラダーの考え方を導入する目的が明確に決まり、制度の詳細が決まったら、次はキャリアラダー制度を導入する旨を社員に伝えましょう。このとき、社員全員に制度の概要や導入の意図が伝わるよう工夫しなければなりません。
キャリアラダーの考え方が社員に理解されず「そんな制度が自社にあったのか」とならないよう、朝礼や社内報などで周知徹底を心がけましょう。社員との面談や部署内のミーティングなどで議題に挙げるのもおすすめです。
6.定期的に改善を行う
キャリアラダーは「導入すれば終わり」というものではありません。導入から一定期間が経過したら、改善点はないか、やりにくい点はないか、導入当初の目的を達成できているか、といった点を検証すべきです。
定期的に問題点を発見・検証することで、実態に即したキャリアラダーを運用できるようになり、社員の成長促進や適材適所の人材配置などをより高い精度で行えるようになるでしょう。
【関連記事:PDCAサイクルとは?基本知識、古いと言われる理由、成功事例などを解説】
キャリアラダーを活用して組織改善をすすめよう
本記事ではキャリアラダーの概要についてご紹介しました。次に目指すべき指標を、はしごのように明確にすることで、社員はキャリアを積み上げることに対する具体的なイメージを持てます。これにより、社員の成長促進や適材適所の人材配置などを行いやすくなるはずです。
キャリアラダーをうまく導入して、組織の改善や成長につなげていきましょう。また、キャリアラダーとあわせて人材アセスメントツール「ミイダス」の導入もおすすめです。
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1.キャリアラダーを導入する目的を明確にする
2.段階ごとに求められるスキルを定義する
3.人事評価制度との連動を行う
4.教育プログラムを整備する
5.制度の詳細を社員に周知徹底する
6.定期的に改善を行う
たとえば社員のエンゲージメントを高めるなら、次のステップへ移るための指標は「頑張れば手が届く」ような目標にしなければ効果がありません。また適材適所の人材配置の実現を目指すなら、社員に求めるスキルや特徴をより明確にしていくことが求められます。
たとえば営業職の場合、新入社員は「日常業務を自分一人で回せる」ことを次のキャリアに進むための指標として設定する、といったケースが挙げられます。
なお、次の段階に進むのに求められるスキルが高度すぎるとモチベーション低下を招きかねません。たとえば新入社員に「1人で営業からサービスの導入、予算管理までミスなく対応する」ことを指標とした場合、達成できる人はほとんどいないでしょう。
このようにハードルの高い指標を設定すると「頑張っても無理」と社員のモチベーション低下につながるリスクがあります。前後の段階で、求められるスキルに差が開きすぎないよう注意が必要です。
キャリアラダーで定めた条件をクリアできたかどうかを、人事評価を行う際の評価項目として設定しましょう。
またキャリアラダーで定める評価項目は、客観性のあるものにしなければなりません。評価項目が曖昧だと、上司によって評価にズレが発生しやすく、人事評価への不満につながってしまう恐れがあるからです。
たとえば現場のプレイヤーから管理職(マネージャー)へステップアップするには、マネジメントのスキルが必要になるはずです。社員がスキルアップしやすいよう、マネジメント講座を提供したり、マネジメント経験を少しずつ積んでいけるような実践の機会を提供したりすることが求められます。
キャリアラダーの考え方が社員に理解されず「そんな制度が自社にあったのか」とならないよう、朝礼や社内報などで周知徹底を心がけましょう。社員との面談や部署内のミーティングなどで議題に挙げるのもおすすめです。
定期的に問題点を発見・検証することで、実態に即したキャリアラダーを運用できるようになり、社員の成長促進や適材適所の人材配置などをより高い精度で行えるようになるでしょう。
【関連記事:PDCAサイクルとは?基本知識、古いと言われる理由、成功事例などを解説】

本記事ではキャリアラダーの概要についてご紹介しました。次に目指すべき指標を、はしごのように明確にすることで、社員はキャリアを積み上げることに対する具体的なイメージを持てます。これにより、社員の成長促進や適材適所の人材配置などを行いやすくなるはずです。
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