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採用

レピュテーションリスクとは?意味や具体例、人事・採用への影響を解説

日々の生活から仕事まで、一人ひとりが情報を取り扱っている今、レピュテーションリスクに対する関心が高まっています。

企業活動・経営のみならず、人事・採用の領域でも重要性が増しています。

本記事ではレピュテーションリスクの意味だけでなく、具体例や大きな問題にならないための対策をお伝えします。
活躍できる人材を獲得して採用を成功させたい方や、従業員の職場定着に関心のある方はぜひ最後までご覧ください。

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レピュテーションリスクの意味は?日本語での言い換えや使い方

Reputationと書かれた紙
レピュテーションリスクとは、風評被害にも関連する経営リスクのことです。

まずはレピュテーションリスクの意味や使われ方についてくわしく見ていきましょう。

レピュテーションとは

レピュテーションとは、日本語で「評判」を指す言葉です。ある事象についての評判をレピュテーションといい、企業活動におけるレピュテーションは、以下に関連します。
  • 企業そのものに関する評判
  • 製品・サービスに関する評判
  • 経営者に関する評判
  • 従業員に関する評判
  • 社風に関する評判
これらが単独、あるいは相互に関連しあってレピュテーションを形成します。それは、レピュテーションが主観に基づくものであるためです。

レピュテーション(評判)と評価の違いを見てみましょう。

【レピュテーション(評判)と評価の違い

レピュテーション:ある人の主観や、その集合体(主観的)
評価:ある基準に基づいて定められる良さ/悪さのレベル(客観的)
似たような言葉ですが、レピュテーションは主観的なものであり、一定の基準がある評価とは異なって、相互に関連しあって無秩序に影響を及ぼす点に注意が必要です。

レピュテーションリスクとは

レピュテーションリスクとは、よくない評判が悪影響を及ぼすリスクのことです。
企業活動におけるレピュテーションリスクとは、自社についての悪い評判・噂が社会に広まり、信用やブランド力を低下させるリスクのことを指します。

企業にとってのレピュテーションリスクは経営リスクでもあります。会社の評判が下がれば、株価の下落や取引先からの取引停止など、あらゆる困難が襲いかかってくる可能性があるからです。
経営リスクといえば、災害に遭って事業がストップしてしまうリスクや、契約関係者から訴訟を起こされるリスクなどがあります。その中でもレピュテーションリスクは、あるリスクの次に抱える二次的なリスクであるため、因果関係がはっきりしていないことが特徴です。

レピュテーションリスクと関連する言葉

レピュテーションリスクと関連する言葉として、以下が挙げられます。
  • オペレーショナルリスク
  • ブランド/ブランディング
  • 口コミ
  • レピュテーションマネジメント
一つひとつ見ていきましょう。

【オペレーショナルリスク】

オペレーショナルリスクとは、実際に業務を行う際に発生するリスクのことです。金融機関のオペレーショナルリスクが典型例として知られますが、事業会社ではどこでも発生し得るものです。

オペレーショナルリスクには以下のようなものが含まれます。
  • 事務手続き上のミス・エラー
  • システム・設備の障害
  • ルール違反・不正
  • 被災
たとえば、書類を取り違えてしまうミスは、誤った取引や個人情報の漏洩につながる可能性があります。このように危険を発生させる可能性がある業務執行上のリスクをオペレーショナルリスクといいます。

同じ経営リスクですが、実際の業務手順や職場環境など、因果関係が明確で業務に直接関連している点がレピュテーションリスクとは異なります。

【ブランド/ブランディング】

ブランドとは、企業や製品・サービスを他のものとは区別させ、独自の地位を築くための概念です。ブランドを確立させるための取り組みをブランディングといいます。

レピュテーションリスクが現実化し、企業の信用が傷つくと、ブランドイメージが低下します。ブランドイメージが下がると顧客や取引先離れが起きるだけでなく、求職者にもネガティブなイメージを与えます。

このように、レピュテーションリスクはブランドの維持に大きくかかわるのです。

【口コミ】

口コミはレピュテーションリスクに大きく影響を及ぼします。

口コミはいつの時代もレピュテーションをつくりあげる大きな要素のひとつです。口コミ以外にも客観的な情報(株価、他社の動きなど)などがレピュテーションに関係しますが、口コミはそれぞれに影響を与えて大きなレピュテーションを形作っていく特徴をもつため、レピュテーションの中でも大きな影響を持つと言えます。

ステークホルダーである顧客、取引先、従業員や地域住民などが、会社や製品・サービスについてそれぞれの思いを語り、人々の間で情報交換がなされることでレピュテーションが変化します。

良い口コミが増えればレピュテーションリスクは下がり、悪い口コミが増えればレピュテーションが下がると言っても過言ではないほど、口コミはレピュテーションリスクに重大な影響を与えるのです。

【レピュテーションマネジメント】

レピュテーションマネジメントとは、レピュテーションを管理すること、すなわち評判の維持・向上にむけた取り組みのことを指します。

くわしくは次の章で解説します。

レピュテーションを管理する「レピュテーションマネジメント」

5つ星を目指す人
レピュテーションを管理するレピュテーションマネジメントは「攻めのレピュテーションマネジメント」「守りのレピュテーションマネジメント」にわかれます。いずれもPRが鍵を握っています。

PRとは

ところで、PRとは広報や何らかの宣伝を指すものだと思っていないでしょうか。その意味もありますが、PR (Public Relations) とは、「何かを伝える」意味だけをもつ概念ではありません。ステークホルダーとの関係性を築くことが本来の意味です。

「伝える」だけでなく、ステークホルダーの声を受けとめることも重要なPRの要素です。

PRの活動では、以下の対象と良好な関係を築くことを目指します。
  • 顧客
  • 報道関係者
  • 株主
  • 地域・社会
  • 従業員・求職者
  • 取引先
これらすべてをステークホルダーと考え、双方向のコミュニケーションを行います。
採用広報・採用PRという言葉がありますが、一般消費者や社会に向けたPRによって採用活動に影響を及ぼすこともあるため、コーポレートPRと採用領域のPRは相互にかかわっています。

攻めのレピュテーションマネジメント

攻めのレピュテーションマネジメントとは、現在よりもレピュテーションを高めようとすることです。会社や製品・サービスについてよりよいイメージを醸成しようと努めます。

具体的な事例として思い浮かびやすいのは、Web上の評価・口コミサイトで良い口コミを集めようとする取り組みです。口コミそのものを集めるだけでなく、サービスを向上させて自然とレピュテーションが高まるような取り組みも含まれます。

たとえば、以下のような取り組みは攻めのレピュテーションマネジメントです。
  • ホテルの受付方法を刷新し、利便性を高める
  • レストランの顧客アンケートを行い、評判の高かった限定メニューを定番化する
  • SNSでこまめに情報発信を行い、自社の会社名や製品名を想起されやすくする
  • 子どもたちを招くイベントを行い、地域貢献に努める
  • SDGs・ESGの取り組みを積極的に行い、アピールする
これらは経営に大きな問題がない場合に行われるため、「平常時のレピュテーションマネジメント」ともいえます。広報だけでなく、イベントを開催したり、アンケートを実施したりと活発に交流するところも特徴です。

ESG経営については以下の記事でもくわしく解説しています。

【関連記事:ESG経営とは?取り組み例・人材採用へのメリットも簡単に解説

守りのレピュテーションマネジメント

守りのレピュテーションマネジメントとは、攻めのレピュテーションマネジメントとは異なり、何らかの問題が起きたときにレピュテーションを維持しようとする取り組みを指します。緊急時のレピュテーションマネジメント・危機管理的レピュテーションマネジメントともいえます。

なんらかの危機に瀕した際、いち早く対応し、再発防止策を講じ、ステークホルダーに向けた情報発信を行い、安心を取り戻すための活動を行う必要があります。

製造業の企業が既に出荷した製品について不具合を発見した際の事例で考えてみましょう。
たとえば、以下の流れで対応を行うことが想定できます。
不具合について情報を得る部門を設置しておく(お客様相談室の設置)

不具合情報をキャッチして担当部署に連絡を行う(対応フローの整備)

対策本部の設置・情報収集をしながら、不具合製品の回収(状況確認)

不具合による身体的・心理的被害への初動対応(顧客対応)

一連の経緯を関係各所に報告・ニュースリリース(危機管理広報)

回収・問い合わせに対応しながら、さらなる被害がないか確認

再発防止策の検討・決定

ステークホルダーへの報告・ニュースリリース
必要があれば賠償など法的な対応を実施
評判を維持するうえでのレピュテーションマネジメントでは、リスクを把握し、対応フローを整備しておくこと(リスクマネジメント)と事実確認のもと迅速に正しい情報を伝える「危機管理広報」(クライシスマネジメント)が重要です。

いずれも、情報収集を行い、被害を受けた人の思いを受けとめるという「聴くPR」がきわめて大きな要素になります。情報を発信するうえでも、被害を受けた人の心証を損ねるようではレピュテーションが大きく低下しかねません。

危機管理とも関係が深いCSRについては、下記記事で解説しております。

【関連記事:CSRとは?SDGsとの違いや活動の例と人材採用に活かすポイントを解説

レピュテーションリスクが注目される背景

口コミのイメージ
昔から口コミがあったにもかかわらず、レピュテーションリスクが大きく注目されているのはなぜでしょうか。それには、現代における情報の重みや動き、そして人々の価値観の変化が関係しています。

SNS・口コミサイトとレピュテーション

誰もがSNSを利用したり、口コミサイトから情報を得たり、投稿したりすることが簡単になったことは、レピュテーションの影響力に最も強く関与していると言えるでしょう。

総務省の情報通信白書(令和4年版)によれば、SNSを利用したことのある人は合計68.5%でした。世代交代がすすむにつれ、SNS利用者はさらに増えると考えられます。また、店舗や家電製品などさまざまな領域で口コミを投稿できるWebサイトやアプリが増えています。
SNSの利用状況(日本)
(参考・画像引用:「SNSの利用状況(日本)」令和4年 情報通信に関する現状報告の概要|総務省

SNSや口コミサイトの最大の特徴は、個人が容易に意見を発信できる点です。個人が意見を発信できることで、企業や製品・サービスのレピュテーションを左右する意見が世の中にあふれるようになりました。

このことで、良いと思っていたレピュテーションが低下していたり、必ずしも大手でなくてもレピュテーションが向上したりすることもあるのです。広告だけがものを言う時代ではなくなってきたことは明白です。

SNSや口コミサイトの普及は、個人が情報のやりとりに参画するようになったことだけでなく、情報の「量」と「質」にも変化をもたらしています。

日々SNSやWebサイトで大量の情報がやりとりされることになり、企業の側にも多様な意見が数多く寄せられることになりました。マスメディアが台頭していた時代には、「大衆の意見」として意見が集約されやすい傾向がありました。

しかし、現代では個人が意見を発信するハードルが格段に下がり、他者と異なる意見を発する人も増えてきています。多様な意見が市場に存在し、レピュテーションも一律には管理できなくなってきているともいえます。

価値観の変化とレピュテーション

レピュテーションリスクの注目に影響を及ぼしているのは、情報の重みの変化だけではありません。人々の価値観が変化していることも大きな要因です。

「モノ消費からコト消費へ」という言葉があるとおり、とくに現代の日本では、物質的に満たされた人々が体験価値や情緒的価値を重視する傾向が強まっています。

大手企業のブランドがあれば安泰だ、と考えられていた時代もありました。大手企業の製品を手に入れることで一定のステータスや安心感があるとみなされたためです。

しかし、製品による健康被害や環境被害、不正などの事件発覚をきっかけに、一般消費者の購買行動にも、企業間取引にも「コト」の重要性が増してきました。同じようなものであればより細やかなサポートを受けられる企業から購入したい、すばらしい顧客体験ができるところから買い求めたい、という価値観が広まっているのです。

人事・採用領域のPR・広報とレピュテーションリスク

レピュテーションリスクには従業員や求職者も敏感です。人事・採用領域のPRも、会社全体のPR・広報と連動し、協力関係を築いて統一感のある情報を提供する必要があります。

人事・採用領域のPR・広報については以下の記事も参考にしてください。

【関連記事:採用でSNSを活用するメリットは?導入・成功事例や運用のポイントを解説

【関連記事:採用広報の成功事例7選!成功企業に共通する工夫やトレンドを紹介

レピュテーションリスクの人事・採用活動への影響

業績を確認する求職者
人事・採用活動にとって、具体的にレピュテーションリスクはどのように影響を及ぼすのでしょうか。

たとえば、以下のようなネガティブな影響が考えられます。
  • 応募数が減る
  • 内定承諾が減る(辞退が増える)
  • 早期離職が増える
  • 従業員エンゲージメントが低下する
  • 生産性が下がる ……など

応募数が減る

求職者は、採用情報のみならず会社全体の広報やIRについても情報を集めている場合があります。就職・転職を考えて企業研究をしている際、この先の業績低下が予想されたり、経営がクリーンでないと感じたり、消費者や取引先から良くない噂を聞いたりする企業には応募をためらってしまうでしょう。

レピュテーションリスクが高い企業では、応募数が減る可能性があるといえます。

求人への応募を集める方法については、こちらの記事もあわせてご覧ください。

【関連記事:求人への応募を集める効果的な方法とは?マッチングで採用を根本改善

内定承諾が減る(辞退が増える)

求職者は多くの場合、複数の企業へ同時に応募し選考を進めています。最終的にどの企業に入社するかは、条件や本人のキャリアプラン、あるいは勤務地など、個人によって選ぶ基準が異なるでしょう。

ほぼ同じような条件で複数の企業が候補に上がった場合は、求職者はよりレピュテーションリスクの低い企業を選ぶ可能性があります。とくに思い当たる理由がないのにもかかわらず内定辞退が増えている場合は、レピュテーションリスクが高くないか確認しても良いでしょう。

内定承諾率をアップさせたいと考えている方には、こちらの記事もおすすめです。

【関連記事:「ここで働きたい」と思わせるには?企業が意識したいポイントを解説

早期離職が増える

入社後短期間で退職する人が増えている場合も、レピュテーションリスクの高まりが原因である可能性があります。

入社してから判明するレピュテーションリスクもあります。たとえば以下のような場合です。
  • 公開されている情報と実態に大きな乖離があった
  • 不正が横行していた
  • 従業員の育成ができておらず、仕事を教えてもらえない
従業員や退職者の口コミサイトにもこのようなネガティブな経験談が多く綴られています。勤めている企業がレピュテーションリスクを抱え、対策が不十分であると感じる従業員は、転職を考えてしまうかもしれません。

従業員の離職に頭を悩ませている方は、こちらの記事もご一読ください。

【関連記事:社員が仕事を辞める理由とは?離職する人の特徴や前兆、対策を紹介

従業員エンゲージメントが低下する

従業員エンゲージメントには、会社の理念に対する理解度や帰属意識、そして仕事に邁進しようという行動意欲がかかわっています。

レピュテーションリスクが高まると、従業員の思いは以下のように変化する可能性があります。
  • 理念や方針に疑念を抱く
  • この会社の従業員だと思われたくない、好ましくない人々と自分を一緒にされたくない
  • 会社や仲間のために頑張って成果をあげようとは思えない
従業員エンゲージメントが低下すると、経営にも悪影響を及ぼしたり、士気が下がって離職が増えたり、新たな人材の応募が減ったりするかもしれません。

従業員エンゲージメントについては、こちらの記事でもくわしく解説しています。

【関連記事:従業員エンゲージメントとは?注目されている背景や取り組み方を紹介

生産性が下がる

レピュテーションリスクが高まり、従業員エンゲージメントが下がると生産性が低下することも知られています。
従業員エンゲージメントの低下により、個々の従業員の意欲が下がるだけでなく、職場内での協力・連携がしづらくなり、業務が円滑に進みにくくなるためです。

最近生産性が下がっていると思われる場合はレピュテーションリスクが高まっていないか確認しても良いでしょう。

生産性はさまざまな要素の影響を受けて変動しますが、生産性を高める工夫をし、生産性が高まるはずの状況下で生産性が低下している場合は注意が必要です。

生産性については、以下の記事もぜひご覧ください。

【関連記事:生産性向上とは?必要とされる背景や具体的な取り組み施策を解説!

レピュテーションリスクが現実化するきっかけ・具体例

トラブルに巻き込まれたビジネスパーソン
レピュテーションリスクが現実のものになるきっかけとしては、抱えていた危険が何らかの事件や事故に発展したり、会社の損失につながったりすることが挙げられます。

たとえば以下のようなことがレピュテーションリスクを現実化させるきっかけになります。
  • 風評被害
  • 製品・サービスの不具合や質低下
  • SNS・Web上の投稿
  • 不祥事
  • 内部告発
  • 業界・同業他社の動向
具体例とともに見ていきましょう。

風評被害

根拠の有無にかかわらず、風評被害を受けることはレピュテーションリスクが現実化しやすい典型パターンです。

東日本大震災による原子力発電所事故の影響で、農作物や海産物の風評被害を受けた地域があります。農水産物、たとえば米や野菜など、他の地域でも栽培できるものは、同種のものとの差別化が難しいものです。風評被害を乗り越えるために、血のにじむような努力を重ねる現地の人々の姿が知られています。

製品・サービスの不具合や質低下

製品やサービスの不具合が起きたり、質が下がったとの評判が立ったりするとレピュテーションリスクが顕在化しやすくなります。

たとえば自動車のリコールが起きた場合は深刻です。人の安全にも関係することから、消費者だけでなく取引先も慎重に構えるでしょう。リコールが起きた原因に体制の問題があると考える従業員は退職したり、同業他社に引き抜かれたりして優秀な人材を失うことにもなりかねません。

SNS・Web上の投稿

前述のとおり、個人による発信が活発化している今、SNSやWeb上の投稿が着火点となり、レピュテーションリスクが現実化することもあります。

よく知られているのはいわゆる「バイトテロ」や顧客による過激なイタズラ・いやがらせ投稿です。

バイトテロとは、アルバイトの従業員が自らの勤務する職場(店舗)で不衛生な行動をとったり、職場や上司を揶揄するような言動をしたりする様子を、主にSNSで発信するものです。
いくらアルバイトスタッフといえども、モラル低下に驚いた消費者がそのお店・系列店に嫌悪感をもったり、従業員が退職したりすることが相次ぎました。

また、顧客によるイタズラ投稿も大きな社会問題となりました。飲食店で問題行動を起こした様子を動画で撮影・拡散するなどして裁判になったケースもあります。事件が起きたことで会社の株価が大きくダウンし、経営にも甚大な被害をもたらしました。

不祥事

バイトテロ以外に経営陣や従業員の不祥事も大きな問題に発展します。

直接業務に関連することでなくても、大きな交通事故を起こす、痴漢事件を起こすなどの問題が発覚することで、レピュテーションリスクが現実のものになる場合があります。

経営陣の不祥事から業界全体の株価下落にまで発展し、採用活動に困難をきたす場合もあります。

内部告発

従業員からの内部告発は、大きな不祥事が発覚するパターンのひとつです。内部告発がきっかけとなり、レピュテーションリスクが顕在化することもあります。

とくに行政法にかかわる法令違反の内部告発は大きな事件に発展します。車検に関する不適切な取り扱いや工事・建築に関する法令違反、食品の原産国・原料偽装などは社会的にも注目を集め、内部告発の対象となった企業以外にも社会全体に大きな爪痕を残しました。

内部告発が起き、社会的制裁を受けている企業では、離職者も多く発生し、採用活動が困難を極めます。

業界・同業他社の動向

業界の動向もまた、レピュテーションリスクに関係します。業界全体の景気が傾いている場合、自社も業績が悪化するのではないか、と市場が判断し、株価が下がる、顧客離れが起きるなどの問題が発生します。

業界全体が等しく業績を下げている場合だけでなく、突出した製品・サービスを市場に投入し、他社を圧倒するような企業が出てきた場合、その他の企業は業績を下げることがあります。大手企業だからといって安心はできず、スタートアップ企業、ベンチャー企業、海外からの参入によっても市場の趨勢が変化することがあります。

スマホの製造から撤退する企業が続出しているのはその一例です。特定のメーカーがブランドを確立したことに加え、安価なモデルを生産するメーカーや他業種からの参入で新たな価値を生み出すメーカーが出てきたことで、家電のひとつとしてスマホを生産していたメーカーは次々に撤退しています。

レピュテーションリスクを抱える原因

右肩下がりのグラフ
レピュテーションリスクを抱える原因はひとつではありません。
以下のいくつかがかかわりあってレピュテーションリスクが発生すると考えられます。
  • 仕事のモチベーション低下
  • 多忙
  • コミュニケーション不足
  • 人間関係の悪化
  • 心身の不調
  • 適性や特性の不一致 など
【関連記事:モチベーションとは?やる気を引き出す動機づけ要因とモチベーションマネジメントの手法を解説

【関連記事:社内のコミュニケーションストレスの原因は?軽減方法を解説

たとえば、忙しいことで心身が疲れ、仕事のモチベーションが下がっているケースを考えてみましょう。

人間関係が悪化して同僚の助けを求められないことで忙しさを感じていますが、人間関係が悪い理由はコミュニケーション不足や、自分に合わない仕事・職場にあるかもしれません。

レピュテーションリスクの原因がどこにあるのかを確認し、どのような対策を講じるかを考えるために、現状を正しく知ることが大切です。

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レピュテーションリスクを下げるための対策(コツ)

ポイントを伝えるビジネスパーソン
会社が存続している限り、いくらレピュテーションの向上に努めたとしても、レピュテーションリスクをゼロにするのは難しいものです。とくに従業員や求職者の目線に立つと、長く会社にかかわっていくうえでレピュテーションリスクに敏感になっているともいえます。

人事・採用領域では、次の2つを重点的に行うと良いでしょう。
  • レピュテーションリスクを押し下げる取り組み
  • レピュテーションリスクがあってもはたらき続けたい、入社したいと思える組織づくり
レピュテーションリスクを押し下げるには、従業員の抱えている不満を早期発見することが重要です。不満が吐き出されず、一人ひとりがネガティブな思いを内に秘めている状態では、不正が横行したり、前向きでない離職が増えたりしやすくなります。

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従業員エンゲージメントを高めるメリットについては、以下の記事もあわせてご覧ください。

【関連記事:従業員のエンゲージメントを高めるメリットとその方法とは?

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