本記事では、グリットの意味や身につける方法、さらに組織全体のパフォーマンスにおけるグリットの影響・活かし方を解説します。
組織を活性化させ、さらに業績を伸ばしたい方や従業員の能力を引き出したいと考えている方はぜひ最後までご覧ください。
グリットとは?意味とグリット理論を解説

まずはグリットの意味を確認しましょう。
「グリット」の意味
グリットの意味は、個人がもつ「粘り強さ」のようなものです。困難や浮き沈みのあるなか、成功するまでやり抜くようなイメージの言葉だと捉えられるでしょう。
「やり抜く力」というと、なにがあってもやり遂げねばならないという精神論のようなイメージを持つ人もいるかもしれませんが、グリットは単なる精神論を唱えるものではなく、ダックワース教授自身が研究の結果「グリット理論」としてまとめた学術理論に基づくものです。
「成功者には共通する」グリット理論とダックワース教授の研究とは
そんなダックワース教授が関心を持ち、研究テーマとして掲げたのは「人生における成功に関与する能力」です。
ダックワース教授は中学校教師時代に教え子たちを観察していると「IQの高さと成績には相関がないのではないか」という仮説にたどり着きます。そしてかかわり方を工夫して粘り強く学習をするように導いていると、もっとも成績の悪い生徒も理解度が向上したそうです。その経験から、「IQの数値に関係なく、諦めず勉強をすることで、誰でも基礎的な知識は必ず習得できる」と確信するようになりました。
その後、ダックワース教授は本格的な研究を開始します。現状から仮説を立て、検証するというプロセスはまさに、コンサルティングの経験と実践が大いに役立っている研究だと言えるでしょう。
ダックワース教授は、シカゴ大学の学生を対象に調査を行いました。すると、グリットを有する学生はIQに関係なく、卒業している割合が高いことが判明しました。逆に、高IQの学生でも卒業できない事例はたくさんあったようです。
アメリカの大学では、厳しい単位認定や進級試験などの制度があり、卒業することそのものが困難を極めると知られています。無事卒業できることは、困難に立ち向かってきた証拠でもあるのです。研究の結果、ダックワース教授は「成功を収めるためには、困難があってもやりぬく力が必要である」というグリット理論を提唱することになります。
グリットへの注目―グリット・ドラゴンとは
ダックワース教授はたびたび「グリット・ドラゴン」という言葉で、すさまじいグリットをもつ人々を表現しています。グリット・ドラゴンともいえる世界的な成功者を4人紹介しましょう。
- イチロー
- ヒラリー・クリントン
- マーク・ザッカーバーグ
- 山中伸弥
イチロー
子どもの頃から素振りやフィジカルトレーニングを欠かさず、小さなことをコツコツと積み重ね、困難にも負けない姿勢が発言としても残されています。
「結果が出ないとき、どういう自分でいられるか。決して諦めない姿勢が何かを生み出すきっかけをつくる」
これは、なかなかヒットが出ず苦しんだシーズンにも、結果的に200本の安打を達成した際のコメントです。グリットに満ちた言葉ではないでしょうか。
ヒラリー・クリントン
夫であるクリントン元大統領のファーストレディを務め、保険制度の改革に尽力したことで知られています。クリントン元大統領のスキャンダル発覚や大統領選に立候補して敗れる経験など、ストレスのかかる場面においても諦めたり投げ出したりしなかった人物です。
ヒラリー・クリントン氏は弁護士資格を有しており、学生時代から真面目に勉強に取り組んできたそうです。社会的弱者の救済活動など、人々の信頼を集めている裏にはグリットがあったと言えるでしょう。
マーク・ザッカーバーグ
ザッカーバーグ氏は学生時代から、「人々は自由で公然とした情報を利用できるべきだ」と考えていました。Facebookのローンチまでにも、在学したハーバード大学に関連するサービスを立ち上げていますが、情報利用に関して大学側から処分を受けたこともあります。処分されても自らの信念を貫き、Facebookを立ち上げ、世界中の人々を巻き込む巨大なプラットフォームに育て上げるには、グリットがなければできません。
山中伸弥
誰も成功させていない研究に挑むとは、実験ひとつをとっても成功させるまでに幾度もの調整や試行錯誤を重ねるものです。「9回失敗しないと、なかなか1回の成功が手に入らない」と、粘り腰で研究に挑んだそうです。
研究以外の面でも壁が立ちはだかります。臨床医の道からキャリアチェンジをし研究者になった山中教授には、資金の問題や特許の争いなど、何度も困難が訪れたと言います。ここで諦めるわけにはいかない、と努力を続けた結果、iPS細胞が世の中を大きく変えるまでになったのです。
グリットの構成要素

- Guts(ガッツ・度胸):何事にも立ち向かう
- Resilience(レジリエンス・回復力/復元力):諦めずに継続する
- Initiative(自発性):自らの意思で行う
- Tenacity(粘り強さ):執念深くやり抜く
Guts(ガッツ・度胸)
ビジネスの場でガッツが発揮される場面として、たとえば以下の2つが想定されます。
- 顧客から厳しい要求をされたとき
- 納期直前で大掛かりな変更が回避できないとき
納期直前で大掛かりな変更があると、顧客だけでなく社内にも影響が及びます。その際の調整役を買って出たり、通常とは異なる対応を引き受けたりすることも、ガッツの表れです。
Resilience(レジリエンス・回復力/復元力)
レジリエンスは、ストレス社会を生き抜くために必須の力だとして、近年おおいに注目されています。レジリエンスについては、以下の記事をあわせてご覧ください。
【関連記事:レジリエンスとは?高める・強化する方法や面接での見極め方を解説】
Initiative(自発性):自らの意思で行う
ビジネスの場での自発性は、日常業務の細かなところで表面化します。たとえば、文具やゴミ袋などのストックが切れそうだと気づいている場合、自ら発注したり、担当者に依頼したりする人とそうでない人がいます。気づいているにもかかわらず対応せず、誰かが動くのを待っている人ばかりの組織になると、モノがなくなって困ることもあるでしょう。
意思決定や業務そのものにおいても、自発性のある人とそうでない人とでは動きが異なります。上司の指示があるまで動かない人に比べ、自ら提案を行って動き出す人がいる場合、物事がスムーズかつ迅速に進みます。
それだけでなく、自らの意思で行動する人は、仮にうまくいかなかったとしても他人のせいにすることなく、軌道修正を行って立て直しを図れるのも強みです。「自分がAだと考えて取り組んだが、うまくいかなかったので目標達成のためにBに変更しよう」と、クヨクヨ悩むよりも成功させるための行動に意識を向けられるのです。
Tenacity(粘り強さ):執念深くやり抜く
ビジネスの場で "Tenacity" が発揮される場面として考えられる例は、比較的高い目標を掲げられた場面や長丁場のプロジェクトにかかわる場合です。
高い目標がおかれると、到底実現できそうにないと感じたり、強いプレッシャーを感じたりして投げ出したくなる場面もあります。高い目標の前にもひるまず、取り組み続ける粘り強さが求められます。
長期間の取り組みになると、途中で状況が変化したり困難が訪れたりして、集中力が途切れたり、目標を見失ったりするかもしれません。"Tenacity" を発揮して長丁場を乗り切れる人は、成果をあげられるでしょう。
良いグリット・悪いグリットとは?

良いグリット・悪いグリットについてそれぞれ確認しましょう。
良いグリット
- 情熱
- 幸福感
- 目標設定
- 自制心
- リスク・テイキング
- 謙虚さ
- 粘り強さ
- 忍耐
前向きな気持ちで「きっとうまくいくだろう」と信じられることで、リスクを取ってチャレンジしたり、冷静に結果を見極めて軌道修正でき、最悪の事態を避けられるのです。
良いグリットをもつ人物には信頼も集まり、周囲の人が協力を申し出ることも少なくないため、資源が集まって結果的に成功につながることもあるでしょう。
悪いグリット
悪いグリットの典型として「強情グリット」があります。人のアドバイスに耳を傾けず、方向転換ができずに進んでしまい、悪い循環が断ち切れなくなります。大きな戦争の際にリーダーとなって率いる人物やテロリストにも、強情グリットがみられることがあります。たとえば、アドルフ・ヒトラーは強情グリットで人々に大きなダメージを与えた人物だと言えるでしょう。
良いグリット・悪いグリットの例
経営者の場合
新しいプロジェクトを事業部長に任せる場合を想定して、経営者の良いグリットが発揮される場合、悪いグリットが出てしまう場合を見てみましょう。
「世代交代を視野に入れて、新しいプロジェクトについては自分が細かな指示をすることなく、A事業部長に任せよう。A事業部長は細かな指示をされるよりも自由な発想で強みを発揮してきた人だから、きっとそれでうまくいくだろう。A事業部長自身の不安を受け止めながら、私自身は伴走役に徹することで、学びにもなるだろう。もしも好ましくない事態が訪れたら軌道修正できることをA事業部長に伝え、いつでも相談してもらえるようにしよう。」
「そろそろ世代交代を考えなければならない。仕方がないが後任にはB事業部長をあてがうしかないだろう。能力に不安はあるがやむを得ない。足りない部分はしっかり私が叩き込んで覚えさせよう。B事業部長にも進退を賭けて取り組んでもらうが、大きな成果は望めないので着実なプランを選ぶしかない。危なくなったら私が全て巻き取ることにしておこう。」
悪いグリットの経営者のもとで働くB事業部長は、常に監視されているかのような状況で萎縮しながら業務を行うことになるかもしれません。「世代交代をしなければならない」と焦っていることと、B事業部長に引き継ぐという方法に固執しているのも問題です。経営者自身がネガティブな気持ちであり、リスクをとらず、B事業部長のことを信頼できていないため、結果的に成果があがらないばかりか、B事業部長が離職してしまう可能性も否定できません。
マネージャーの場合
今期の成果振り返りと来期に向けての目標設定の局面でマネージャーに表れる「良いグリット」「悪いグリット」を想定してみましょう。
「今期は立てた目標のうち7割が達成できた。残り3つは未達だが、◯◯と△△については課題が発見できたので、そこからの改善策も含めて報告しよう。来期は今期の目標のうち、達成できたものはさらに3%上回る目標を立てて、メンバーに投げかけてみよう。現状では想像できないかもしれないが、今期の厳しい目標をクリアできたメンバーと一緒なら大丈夫だろう。新人を多く迎え入れるうえで私自身チャレンジの年になるが、メンバーにフィードバックをもらいながらきっと成長できるだろう。」
「今期の目標未達についてどのように報告するか悩ましい。詫びを添えて、来期の目標は少し下げた形で願い出るしかないか。来期は新人がいつも以上に多く入ってくるので、育成の手が取られることを理由にしよう。来期こそ目標達成しなければ自分の立場が危ないので、なんとしても達成するように部下を叱咤激励するしかない。未達が起きないように頻度を高めて毎日目標の達成状況を管理することにしよう。未達の場合の指導は直接私から面談することにし、新人育成についても担当者が対応できているか逐一確認して、適任でなければ交代させよう。」
悪いグリットのマネージャーは、目標未達の現状に頭を抱え、良くない現状をどのように隠し、自らを守るのかで頭がいっぱいになっています。「目標を達成すること」がゴールになってしまい、目標設定に歪みが出ていることも問題です。この状態では部下に目配りすることもできず、部下のエンゲージメントの低下も危惧されます。
エンゲージメントについては、以下の記事でもくわしく解説しています。ぜひご一読ください。
【関連記事:従業員エンゲージメントとは?注目されている背景や取り組み方を紹介】
【関連記事:エンゲージメント向上にはアセスメントツールが効果大!活用方法や事例を紹介】
一般社員の場合
病気で休んでいる同僚の業務の穴埋めをしながら自らの業務も担っている状況の一般社員の事例を想定してみましょう。
「少し業務が溜まっているので、休んでいるCさんの業務と自分自身の業務の優先順位を整理してみよう。優先順位の低いものの締め切りを延ばしてもらうか、仲間に協力してもらえないか、課長に相談してみよう。最短の締め切りまではあと1週間あるから、今のうちに相談しておけば間に合うだろう。ここで効率化できたり、未経験の業務にチャレンジしたりすれば、自分のスキルも高まるチャンスだ。」
「どうして自分ばかりこんなに仕事を押し付けられるんだ。間に合わなくても仕方がない。締め切りまで1週間しかない。とにかく無心にやり切るしかない。そもそも無理なものを間に合わせろと言われているのだから、質なんか気にしていられない。最低限のことをして提出すればよいだろう。」
悪いグリットの一般社員は、締め切りを守ることに執着をみせていますが、その目的に目を向けられていないのが問題です。任されたのではなく「押しつけられた」と捉えており、モチベーションも低下しています。周囲もネガティブな気持ちに影響を受けてチーム全体の士気低下も心配される状態です。
モチベーションについては、以下の記事でくわしく解説しています。
【関連記事:モチベーションとは?やる気を引き出す動機づけ要因とモチベーションマネジメントの手法を解説】
グリットを高める方法・測定する方法

グリットの測定方法
ダックワース教授の調査によればグリット・スコアの全体平均値は3.21、アメリカ人の平均値は3.8でした。
非常に当てはまる | かなり当てはまる | いくらか当てはまる | あまり当てはまらない | まったく当てはまらない | |
1. 新しいアイデアやプロジェクトが出てくると、つい気を取られてしまう。 | 1 | 2 | 3 | 4 | 5 |
2. 私は挫折しても簡単には諦めない。 | 5 | 4 | 3 | 2 | 1 |
3. 目標を設定しても、すぐ別の目標に乗り換えることが多い。 | 1 | 2 | 3 | 4 | 5 |
4. 私は努力家だ。 | 5 | 4 | 3 | 2 | 1 |
5. 達成まで何ヶ月もかかるようなことに、ずっと集中して取り組むことができない。 | 1 | 2 | 3 | 4 | 5 |
6. 一度始めたことは、必ずやり遂げる。 | 5 | 4 | 3 | 2 | 1 |
7. 興味の対象が毎年のように変わる。 | 1 | 2 | 3 | 4 | 5 |
8. 私は勤勉だ。 | 5 | 4 | 3 | 2 | 1 |
9. アイデアやプロジェクトに夢中になっても、すぐに興味を失ってしまうことがある。 | 1 | 2 | 3 | 4 | 5 |
10. 重要な課題を克服するために、挫折を乗り越えた経験がある。 | 5 | 4 | 3 | 2 | 1 |
グリットを高める方法
- 現在より難易度の高いことに挑む
- 小さな成功体験を重ねる
- グリットが高い人(グリッティーな人)の近くに身をおく
- 上司・経営者がグリットを認め、褒める
- 中長期的な取り組み・目標を共有する
- 挑戦する内容を吟味する
現在より難易度の高いことに挑む
難易度の高いことに取り組む際の注意点は2つです。1つ目は、安心してチャレンジできるよう周囲が支えること。依頼された側は「こんなの無理だ」「あまりに急なことだ」と感じるようなことでも、周囲がサポートしながら「きっとできる」と思えるように導くことが大切です。2つ目は、難易度を急に上げすぎないことです。「少し努力すれば手の届きそうな目標」にしておくのがポイントです。
小さな成功体験を重ねる
グリットが高い人物は過去の成功体験をもっているものです。成功体験があるからこそ「きっとできる」と思えるのでしょう。成功体験を得たと本人が感じることも重要です。周囲も本人ができていることを伝え、どんなに小さなことでも成功したと実感できるよう寄り添いましょう。
自信がつくことで諦めにくくなるため、やり遂げようとする本人を周囲が応援してくれるようになります。
グリットが高い人(グリッティーな人)の近くに身をおく
グリットを育てたい人物の教育担当者やメンターとして、グリッティ―な人物を充てるのも一案です。
上司・経営者がグリットを認め、褒める
上司や経営者は部下・従業員のグリットをおおいに認めて褒めることで、「これは良いことなのだ」と本人も周囲も理解できます。粘り強く取り組む人を見かけたら仕事ぶりを認め、褒めたり感謝を伝えたりしましょう。
中長期的な取り組み・目標を共有する
中長期的な目標をつねに示しておくことで、日々の業務では短期的な目標に向かっていても、次の目標を適切に認識し、継続して努力できるようになります。短期目標で適宜区切りをもちながらも、取り組み続ける心を育てるためにも、中長期的な目標や方針を必ず部下に伝えましょう。
挑戦する内容を吟味する
本人の持ち味を確認し、適性や特性に合った内容に変えていくことも重要です。特性の把握には「行動特性」が有用です。ミイダスのコンピテンシー診断では個々人の行動特性を可視化することが可能です。
自己申告である性格検査や適性検査で任せる仕事や配属を決めていると、実際の仕事場面での様子とズレが生じ、任せた業務にフィットしないことがあります。行動特性は起こり得るシチュエーションでの行動や思考の癖を可視化することで把握できます。
ミイダスはグリットを育てるのにも役立つ
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グリットとコンピテンシーとの合わせ技で組織の力を高める

そして、ハイパフォーマーの特性であるコンピテンシーはグリットと同様に個々人が後天的に育むことのできる力です。グリットを高めるうえでもそれぞれの特性を把握することで、どのような部分を重点的に鍛えるべきかわかります。
グリットを高め、組織のパフォーマンスを最大化するためのポイントとコンピテンシーとの関係性を解説します。
組織のパフォーマンスとグリットの関係
難しいことにチャレンジすることで、各々のスキルが高まり、さらに高い目標に挑めるようになるでしょう。ピンチに強くなり、協力関係が強まることで生産性も高まります。さらに、将来に向けたイノベーションも起こりやすい活発な組織になれるでしょう。
【関連記事:イノベーションとは?種類や成功事例をもとにわかりやすく解説】
このように、グリットは単に個人の問題だけでなく、組織全体に良い影響を及ぼすのです。
グリットとコンピテンシーとの関係
コンピテンシー項目 | コンピテンシー定義(5以上) | コンピテンシー定義(5以下) |
ヴァイタリティ | 活動的 行動することで生き生きとする。常に忙しくしていたい。 やるべきことが沢山ある状態を楽しいと思う。 競争性 勝ちたいと思う。競争を楽しみ、負けることを嫌う。 | 活動的 物事を一定のペースでやりたがる。負荷が大きすぎる仕事を好まない。 競争性 人と競争することを好まない。勝つことよりも参加することに意義を見いだす。 |
人あたり | 社会性 初対面の人と会うのも気楽である。公式の場でもくつろげる。 面倒み 他人に共感でき、思いやりがある。世話好きで他人の個人的な問題にも支援を惜しまない。 | 社会性 公式な場でないほうが気楽である。初対面の人と会う時ぎこちない。 面倒み 誰に対しても思いやりの態度を取るわけではない。他人の個人的な問題から距離を置く。 |
チームワーク | 社会性 初対面の人と会うのも気楽である。公式の場でもくつろげる。 協議性 広く相談し、他の人に意思決定の参加を求める。自分一人で決定を下すことは少ない。 | 社会性 公式な場でないほうが気楽である。初対面の人と会う時ぎこちない。 協議性 人に相談せず決定しようとする。自分ひとりで決定を下すことを好む。 |
創造的思考力 | 創造的 新しいアイデアを生み出す。新しいものを作り上げることを好む。独創的な解決法を考える。 概念性 理論に関心を持つ。抽象的な概念について話し合うことを楽しいと思う。 | 創造性 アイデアを生み出すよりも、既にあるものの上に積み上げていくほうである。新しいものを作り出したり、発明したりすることは少ない。 概念性 理論的な問題よりも実務的な問題を扱うことを好む。抽象的な概念を扱うことを嫌う。 |
問題的解決力 | データへの関心 数字を扱うことが好きで統計データを分析することを楽しむ。事実や数字に基づいて判断する。 概念性 理論に関心を持つ。抽象的な概念について話し合うことを楽しいと思う。 | データへの関心 事実や数字よりも、意見や気持ちなどを重視する。統計データ等を使うことを避けようとする。 概念性 理論的な問題よりも実務的な問題を扱うことを好む。抽象的な概念を扱うことを嫌う。 |
状況適応力 | 社会性 初対面の人と会うのも気楽である。公式の場でもくつろげる。 人間への関心 人の行動や動機を理解しようとする。人を分析することを楽しむ。 | 社会性 公式な場でないほうが気楽である。初対面の人と会う時ぎこちない。 人間への関心 人の行動の背景に関心がない。人を分析しようとしない。 |
プレッシャーへの耐力 | 余裕 リラックスできる。あまり緊張しない。概ね冷静で落ち着いている。 タフ あまり他人の言動で傷ついたりしない。侮辱を聞き流せる。自分への批判に対して鈍感である。 | 余裕 緊張しやすい。リラックスしにくい。仕事からの気分転換がなかなかできない。 タフ 感じやすく批判されると傷つきやすい。理不尽な発言や侮辱に動揺する。 |
オーガナイズ能力 | 先見性 長期的な味方をする。将来の目標を設定し、戦略的に考える。 緻密 物事の細部に目がいく。物事を順序立てて系統的に処理することを好む。細部にとらわれすぎることがある。 | 先見性 長期的な問題よりも、目の前の問題に目がいく。物事をあまり戦略的に考えない。 緻密 細かなことにとらわれない。物事を順序立てて系統的に考えることに苦手意識がある。細かい仕事を嫌う。 |
統率力 | 指導性 リーダーとなって指揮を取り、何をすべきか人に指示する。主導権を取ることを好む。 協議性 広く相談し、他の人に意思決定の参加を求める。自分一人で決定を下すことは少ない。 | 指導性 人にリードしてもらうほうが良い。何をすべきか人に指示することを好まず、指揮をとることはあまりない。 協議性 人に相談せず決定しようとする。自分ひとりで決定を下すことを好む。 |
また、コンピテンシーは会社や部署ごとに設定でき、組織の状況によっても重視するポイントが異なります。重点的に鍛えたい部分についてはより細かく客観的なデータが得られるコンピテンシー診断であぶり出し、優先順位をつけて取り組むことで成長も実感できるため、結果的にグリットを伸ばすことにもつながります。
グリットとコンピテンシーを高める「ミイダス」

また、ミイダスご契約企業様のみお使いいただける、コンピテンシーを活用して人事の力を高める「活躍ラーニング」という学習コンテンツも用意しています。
各講座については以下の紹介動画もぜひご覧ください。