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採用

求人票の書き方とは?効果的な作成方法やコツ、必須項目などを解説

求人票の内容は応募数や人材の質に直結し、採用活動の成否を大きく左右します。もし不適切な書き方をすれば、求職者からの反応がないだけでなく、企業イメージの低下を招くかもしれません。

この記事では、求人票の書き方について、必須項目や避けるべき内容、効果的な求人票にするためのコツなどを詳しく解説します。魅力的で効果の高い求人票を作成し、自社に必要な人材を獲得するために、ぜひ最後までご覧ください。

なお、自社に定着する人材を採用する方法は、以下の資料にまとめています。無料でダウンロード可能ですので、ぜひお役立てください。

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求人票とは

求人票の画像
求人票とは、企業が新しい人材を採用するための求人情報を記載した書類のことです。

ハローワークをはじめ、人材紹介・派遣会社、大学の就職課などで用いられ、基本的に決められた様式にしたがって作成します。限られたスペース内でできる限り工夫し、企業や仕事の魅力を効果的に伝えることで、求職者の「応募候補の企業」に残る必要があります。

求人票の役割や内容については、以下の記事で詳しく解説していますので、あわせてご覧ください。

【関連記事:求人票とは?役割・内容、募集要項との違いや記載事項を解説

なお、求人票と似た言葉に「募集要項」があり、基本的には書類の形式かどうかで使い分けられています。
  • 求人票:労働条件などを明示する書類
  • 募集要項:労働条件などを明示する情報(書類に限らない)
募集要項について詳しく知りたい方は、以下の記事をご覧ください。

【関連記事:【記入例あり】募集要項の書き方とは?必須項目や注意点など解説

求人票に書くべき内容(必須項目)

求人票を解説する人事担当者
人材を募集する際には、労働条件について以下の項目を最低限明示しなくてはなりません。(労働基準法第15条第1項
項目内容
業務内容(★1)「一般事務」などの一般的な職種名、求職者が担当する業務を記載
契約期間(★3)正社員の場合は「期間の定めなし」、有期雇用の場合は「期間の定めあり」として具体的な期間を記載
試用期間「試用期間なし」または「試用期間あり(3か月)」のように記載
就業場所(★2)求職者が実際に勤務する場所を記載(企業の所在地とは限らない)
就業時間「9:30~18:30」など具体的に記載
休憩時間「12:00~13:00」など具体的に記載
休日「完全週休2日制(土日祝)」などと記載
時間外労働「あり(月平均20時間)」などと記載、もしくは裁量労働制の場合はみなし労働時間について記載
賃金「月給25万円」など基本給を記載し、試用期間中に変わる場合は「ただし、試用期間中は月給20万円」などと追記
加入保険「雇用保険、労災保険、厚生年金、健康保険」など、該当するものを記載
受動喫煙防止措置の状況「屋内禁煙」「敷地内禁煙(屋外に喫煙場所設置)」などと記載
募集者の氏名または名称「○○株式会社」など雇用主となる事業者名を記載
(雇用形態)(派遣労働者として雇用する場合のみ「雇用形態:派遣労働者」などと示す)
【関連記事:中途採用の給料の決め方は?職種別の相場と給料交渉の対処法も解説
【関連記事:試用期間とは?設定方法と必要事項・解雇や労働契約上の注意点

加えて、2024年(令和6年)4月からは、上記の★の項目において以下の事項を明示する必要があります。
★1:従事すべき業務の変更の範囲雇入れ直後と、変更可能性のある範囲を記載
★2:就業場所の変更の範囲雇入れ直後と、変更可能性のある範囲を記載
★3:有期労働契約を更新する場合の基準期間の定めがある場合、契約を更新する基準(業務量や勤務成績により判断、会社の経営状況により判断、自動更新など)を記載
通算契約期間または更新回数の上限も記載
参考:厚生労働省「令和6年4月より、募集時等に明示すべき事項が追加されます」

求人票には上記項目を必ず明示しなくてはいけませんが、スペースの都合上すべて掲載できない場合は、一部を別途伝えることも可能です。しかし原則として、求職者と最初に接するタイミング(面接など)までに示すことが求められます。

また、以下の項目に関して定めがある場合は明示する必要があります(ただし書面交付以外も可)。
  • 退職手当
  • 賞与など
  • 食費、作業用品などの負担
  • 安全衛生
  • 職業訓練
  • 災害補償など
  • 表彰や制裁
  • 休職
参考:厚生労働省「労働基準関係リーフレット『労働基準法の基礎知識』」

求人票を書く際は、このような必須項目を考慮しつつ、指定された様式にあわせて作成します。

求人票に書いてはいけない内容・NG表現

NGと書かれた文字
人材採用を行う際は、以下の2点を基本的な考え方として守らなくてはなりません。
  • 応募者の基本的人権を尊重すること
  • 応募者の適性・能力に基づいた基準により行うこと
引用:厚生労働省「公正な採用選考の基本」

就職差別につながる内容や表現は避ける必要があります。具体的には、以下のような例が挙げられます。
項目内容NG例
性別男女雇用機会均等法に基づき、性別を限定・指定した募集や表現はNG(適用外職種を除く)・女性募集
・男性歓迎
・保母さん
・営業マン
年齢雇用対策法に基づき、年齢制限は原則禁止(例外事由を除く)

※参考:厚生労働省「募集・採用における年齢制限禁止について」
・30歳までの方
・若手歓迎
・35歳以上の場合は経験者のみ
居住地、本籍、国籍労働基準法に基づき、居住地や出身地、通勤時間を指定した募集はNG
人種や国籍、民族、肌の色に関する記載も不可
・○○県にお住まいの方
・通勤○時間以内の方
・○○出身の方
・外国人歓迎
・国籍不問
身体的特徴、心身の障害労働基準法に基づき、性格や身体条件、心身の障害や病気などを指定・想起させる募集や表現はNG

※参考:厚生労働省「雇用分野における差別禁止・合理的配慮|障害者差別禁止指針 概要」
・明るい性格の方
・真面目な方
・体力に自信のある方
・心身ともに健康な方
・ブラインドタッチのスキル
記載内容の注意点については、こちらの記事でも解説しています。

【関連記事:ポリコレに企業が取り組む意義やメリットとは?人事が採用で気をつけたい点も解説

その他、求人票に関する以下のような行為も禁止です。
  • 最低賃金未満の求人
  • 虚偽・誇大な内容の掲載
  • 他社求人票の無断転用
  • 虚偽の内容
  • 実際と異なる誇張表現
  • 他社求人票の無断転用
最低賃金を下回る給与で人材を募集することはできません。金額は都道府県ごとに設定されており、毎年10月頃に改定されるため必ず確認しましょう。

参考:厚生労働省「最低賃金制度」サイト
参考:厚生労働省「地域別最低賃金の全国一覧」

公正な採用については、以下の関連記事もぜひあわせてご覧ください。

【関連記事:採用基準とは?設定すべき理由や重視すべき項目、おすすめサービスを紹介
【関連記事:求人における年齢制限のリアル|求める人材からの応募を集めるには?

求人票の効果的な書き方とコツ【記載例あり】

求人票の書き方を教える人事担当者
ここでは、効果的な求人票を作成するための書き方とコツを4つ解説します。
  • 「正しく・わかりやすく・誠実に」が大原則
  • 仕事内容は具体的に書く
  • 写真や動画、従業員インタビューでイメージを伝える
  • 自社を分析し、他社にはない魅力をアピールする

「正しく・わかりやすく・誠実に」が大原則

求人票の作成では「正しく・わかりやすく・誠実に」の徹底が大切です。

虚偽の内容や誇張した表現は避けなくてはいけません。仮に注目を集めたとしても、早期離職につながり、長期的に見て企業イメージを損なう可能性があります。

また、専門的な業界用語や難しい言葉を避け、誰にでもわかる内容と表現が求められます。求職者目線を心がけ、不安要素を減らす努力が大切です。

さらに「企業側が応募者を選ぶ」というような表現は避け、誠実さが伝わる内容に整える必要があります。
▼良い記載例
「未経験でも、先輩社員がサポートします」
「残業は月平均10時間程度で、家庭との両立もしやすい環境です」

▼悪い記載例
「根性のある方歓迎!」「やる気があればOK」(具体性に欠け、不安を与える)
「弊社の基準を満たした方のみ採用します」
求人票作成後には必ず確認し、印象の良くない内容や言い回しがないか見直してみてください。

仕事内容は具体的に書く

仕事内容は、誰が見てもどのような仕事なのかがイメージできるよう、具体的に書きましょう。

求職者は給与や勤務時間といった条件だけでなく、実際に自分がどのような仕事をするのかを想像し、総合的に判断します。特に、未経験者を募集する場合は「初めての自分にもできそう」と思ってもらえる書き方が大切です。
▼記載例
「コールセンター業務。1時間あたり15件ほどの受電対応を担当します。マニュアルに沿った対応が中心のため、未経験の方も安心してスタートできます」
また、職種にもよりますが、以下のような点について説明するとわかりやすいでしょう。
  • 業務の詳細や進め方
  • 一日の流れ
  • 扱う商品やサービス
  • 担当する顧客や取引先
求職者目線で優先順位をつけて、働く姿を少しでも想像できるような内容を目指しましょう。

写真や動画、従業員インタビューでイメージを伝える

職場の雰囲気やイメージを伝えるには、文字情報だけでなく写真や動画、従業員インタビューを活用するのがおすすめです。視覚的に伝えることで、求職者は働く自分を具体的にイメージできます。

たとえば、YouTubeやInstagramなど、SNSに投稿した動画や写真のリンクを求人票に記載するのもよいでしょう。興味を持った求職者は自然とチェックし、会社や職場の雰囲気を理解しやすくなります。

また、募集職種の先輩社員が登場するインタビュー動画があれば、仕事内容や人間関係への不安を和らげる効果が期待できます。「やりがい」や「仕事の魅力」などを社員自身の言葉で語ってもらうことで、応募意欲の向上にもつながるでしょう。

【関連記事:採用でSNSを活用するメリットは?導入・成功事例や運用ポイントを解説

自社を分析し、他社にはない魅力をアピールする

求職者の興味を引き、複数の企業の中から自社を選んでもらうためには、求人票で他社にない強みや魅力をアピールすることが大切です。

たとえば、次のような観点で他社と差別化できる部分がないかをチェックしましょう。
  • 仕事のやりがい
  • 給与、インセンティブ
  • 昇進制度やキャリアパス
  • 研修制度や資格取得サポート
  • 独自の福利厚生、各種手当
  • ワークライフバランス
これらを効果的に求人票に盛り込むことで、他社にはない魅力を理解してもらい、求職者の志望度を高めることが可能です。自社にフィット・共感する人材も集まりやすくなります。

なお、自社の魅力や強みを把握し、訴求ポイントを探す際は以下の方法が役立ちます。
  • 社員アンケートを実施する
  • 顧客・取引先にヒアリングする
  • フレームワークを使って分析する(3C分析やSWOT分析など)
【関連記事:採用広報の成功事例7選!成功企業に共通する工夫やトレンドを紹介

また、効果的な求人票を作成するには、自社の従業員や組織の現状を正しく把握することから始まります。

人材アセスメント採用サービス「ミイダス」の「コンピテンシー診断(特性診断)」は、人材の資質や特徴を可視化できるため、社内で活躍する人の特徴を客観的に把握しやすく、効果的な求人票を作成するうえで役立ちます。何人でも無料で受験が可能なため、気になる方はこの機会にぜひお試しください。(※受験にはミイダスの法人アカウントが必要です。また利用状況により一定の条件がございます)

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魅力的な求人票作成には求める人物像の明確化がカギ

虫眼鏡と人材のイメージ
効果的な求人票を作成するには、自社が求める人物像を明確にすることが欠かせません。ターゲットがあいまいでは、効果的な求人票が作成できず、採用できたとしてもミスマッチを招く可能性があります。

そのため、求めている人物像の具体的な基準を示した「採用要件」を作ることが効果的です。たとえば、次のような点を明確にします。
  • どのような労働条件にするか
  • どのようなスキル・経験を求めるか
  • 自社にフィットする思考・行動特性はどのようなものか
採用要件(人材要件)の適切な設計方法や、行動特性については、以下の記事で詳しく解説しています。

【関連記事:採用要件・人材要件の作り方とは?定義方法からペルソナの設計例まで解説
【関連記事:行動特性とは?意味や活用メリット、コンピテンシー診断(特性診断)導入例を解説

また、採用要件を作るときは、自社で既に活躍している人材の特徴を分析するのが近道です。その際は、採用アセスメントツールの活用が役立ちます。アセスメントとは、対象に関する情報を集め、客観的な評価を行うことを指します。

アセスメントツールを使えば、人材・組織の特徴や現状をデータで分析し、第三者視点で正確に捉えることが可能です。

【関連記事:アセスメントツールとは?5つの導入メリットと選び方・具体例を解説

次の章では、採用アセスメントツール「ミイダス」について詳しく解説します。

ミイダスのアセスメントツールは求人票作成に効果的

toB_ミイダス活用マップ
アセスメント採用サービスの「ミイダス」は、採用活動に役立つさまざまな分析機能を提供しています。

ここでは、以下の3つを取り上げて詳しく紹介します。
・人材の特性を可視化し、採用要件に反映できる「コンピテンシー診断(特性診断)
・組織の現状を知り、自社の魅力や訴求ポイントを探れる「組織サーベイ
・社員の働きがいを分析し、求人票でもアピールできる「はたらきがいサーベイ

コンピテンシー診断(特性診断)

採用アセスメントツール「ミイダス」の「コンピテンシー診断(特性診断)」では、人材の適性や資質を10段階の数値で客観的に可視化できます。従業員に受検してもらうだけで、組織全体や部署ごとの傾向も把握できるため、採用要件の設定に役立ちます。

その他、以下のような個人の特性も、客観的なデータによる測定が可能です。
  • マネジメントスタイル
  • 上司・部下としての傾向
  • ストレス要因
コンピテンシー診断(特性診断)については、以下の記事でさらに詳しくお伝えしています。実際の操作画面とともに解説していますので、ぜひご覧ください。

【 関連記事:コンピテンシー診断とは?ツールの使用方法や導入事例も解説

組織サーベイ

ミイダス「組織サーベイ」イメージ画像
ミイダスでは、社員やチームのコンディションを把握できる機能「組織サーベイ」も提供しています。

1回5分程度のアンケートで、社員の本音やモチベーションの状況、抱えているストレスなどが自動でレポート化されます。そのため、問題が起きる前に素早くフォローしたり、適切な組織改善につなげられたりするのに役立つのです。

また、サーベイ結果のプラス要因に目を向ければ、自社の強みや評価すべき面がわかります。

ミイダスの組織サーベイについては、以下の解説記事もあわせてご覧ください。

【関連記事:ミイダス組織サーベイとは?使い方の流れや導入事例を紹介

組織サーベイについて見てみる

はたらきがいサーベイ

ミイダス「はたらきがいサーベイ」イメージ画像
さらにミイダスでは、アンケートを通じて社員の働きがいを可視化できる機能「はたらきがいサーベイ」を提供しています。

はたらきがいサーベイなら、社員の働きがいを多角的に把握し、自社が働きがいのある環境を整備できているかどうかも確認できます。求人票でのアピールにも活かせるでしょう。

ミイダスのはたらきがいサーベイは、どなたでも完全無料で利用できます(有料プラン未登録でもOK)。詳しく知りたい方は、以下の記事もぜひご覧ください。

【関連記事:無料で使える「ミイダスはたらきがいサーベイ」とは?導入のメリットや使い方を紹介

はたらきがいサーベイについて見てみる
ミイダスの導入企業数は全国で約44万社を誇り、採用業務を支援するさまざまなサーベイ機能が活用されています。その他の機能や実際の導入事例は、以下よりご覧ください。

ミイダスの機能一覧を見る

ミイダスの企業導入事例を見る

応募数が集まる求人票を書くには自社の分析が重要

ビジネスパーソンたち
本記事では、求人票の正しい書き方や、必須項目と避けるべき内容、効果的な求人票の書き方のコツを紹介しました。

採用活動において、求人票は企業と求職者の最初の接点です。求人票はそれぞれ様式が決まっており、スペースに記載できる内容も限られていますが、工夫次第で応募の数と質を高めることは可能です。

自社に必要な人材を獲得するために、今回紹介したポイントをぜひ実践してみてください。

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