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育成

仕事における成長機会とは?企業側が提供できる例やメリットなどを紹介

企業が成長するには、自社で働く従業員の成長が必要です。企業が従業員に対して用意する研修やOJTといった人材育成制度は、従業員の成長を促す重要な機会となります。

本記事では、仕事における成長機会について例をあげて解説します。従業員の成長機会を奪ってしまう組織の特徴や、成長機会の提供を成功させるポイントも紹介しますので、
人材育成でお悩みの方はぜひご一読ください。

また、リスキリングや教育・研修制度の有無が、長く働く企業を決めるうえで大切であることが下記の調査結果からも判明しました。調査結果は下記から無料で入手できます。ぜひご活用ください。

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仕事における成長機会とは?

人材が成長していくイメージ
仕事における成長機会とは、日々の業務へ取り組むなかで社会人として成長できる機会や状況のことを指します。仕事に役立つ新しいスキルや知識、経験を獲得する機会とも言い換えられるでしょう。

従業員の成長は、その人材が担える業務範囲の拡大やパフォーマンス向上につながります。戦略人事の観点からも、従業員に向けた企業の戦略的な成長機会の提供は重要な要素です。

【関連記事:戦略人事とは?意味や成功への5つのポイントを解説

「成長機会」と「成長実感」の違い

成長実感とは、仕事を通して「成長した」と従業員本人が実感できることです。

時系列で並べると「成長機会→成長→成長実感」となり、成長の前段階に位置する「成長機会」とは意味合いが異なります。

成長機会に恵まれても、結果的に成長していると認識できなければ、従業員は働きがいややりがいを感じられません。従業員の持続的な成長を促すには「成長機会」と「成長実感」の両方が求められます。

【関連記事:成長実感とは?実感を高める5つのマネジメント法と効果とは?

企業が提供できる成長機会の例

研修を受けるビジネスパーソン
企業が従業員に対して提供できる成長機会の例を、6つのカテゴリーにわけて紹介します。
  • インプット&アウトプットの場の提供
  • ひとつ上のレベルの業務への配置
  • 新しい職種・環境への異動
  • 上司や同僚からのフィードバック
  • 資格取得支援や資格手当の導入
  • 新規ツール・システムの導入
いずれの取り組みにおいても、制度やシステムを構築して、従業員が公平に成長機会を得られる状態を作ることが重要です。それぞれ詳しく紹介します。

インプット&アウトプットの場の提供

<例>
  • OJT
  • 実践演習が含まれた研修
  • 実務ですぐに活用できるスキル講座
知識やスキルの習得にはインプットとアウトプットの両方が必要です。座学研修やeラーニングでインプットの機会を作っても、実際の業務で活用できるシーンがなければ、知識やスキルは定着しません。

ビジネスマナー研修ひとつ取っても、実際に接客を担当する従業員と、お客様とはあまり関わらない従業員では、アウトプットの機会が異なります。前者のほうが「成長の機会になった」と感じやすいはずです。

成長機会として研修や講座を検討する場合は、アウトプットまで考慮して用意しましょう。

【関連記事:OJTとは?意味をわかりやすく解説!OFF-JTとの違いや研修の進め方など

ひとつ上のレベルの業務への配置

<例>
  • 部下や後輩の指導担当への任命
  • チームリーダーやマネージャーへの昇進
  • 新規プロジェクトの立ち上げへの参画
これまでより難易度の高い業務への配置転換を実施することも、成長機会の提供にあたります。これまでの経験を土台とし、より複雑で不確実性の高い業務を任せることで、従業員の視野を広げられます。

より大きなプロジェクトを任せられるリーダー人材の育成にもつながるでしょう。

【関連記事:昇進と昇格の違いを解説!社員から拒否されたときの対応も

新しい職種・環境への異動

<例>
  • 部署異動
  • 転勤
  • 海外赴任
新しい知識やスキルの獲得が必要な職種・環境への異動も成長機会の1つです。新卒一括採用を行う日本企業では、ジョブローテーションによってこのタイプの成長機会を提供しているところもあります。

これまでのスキルやノウハウが転用できない環境への異動は、従業員の経験を横に広げ、対応可能な業務範囲を拡大させます。また個人の適性を見極めるきっかけにもなるでしょう。

【関連記事:部署異動とは?実施する目的や適切に行うポイント、注意点を解説
【関連記事:ジョブローテーションとは?ビジネスでの意味やメリットデメリット、ストレス軽減の方法も解説

上司や先輩社員からのフィードバック

  • 定期的な面談の設定
  • メンター制度
従業員の仕事に対して上司や先輩社員がフィードバックを実施すると、従業員自身が良かった点・悪かった点を客観的に認識できます。次の行動に向けて考える力が養われ、成長を促す効果が期待できるでしょう。

また直属上司よりも気軽にアドバイスをもらえる先輩社員、いわゆる「メンター」の配置も成長機会の提供になります。

【関連記事:フィードバックとは?意味や重要性、効果的に実践するためのテクニックを紹介
【関連記事:メンターとは?制度の導入で得られる効果やデメリット、成功のポイントを解説

資格取得支援や資格手当の導入

<例>
  • 資格取得を金銭的に補助する制度の導入
  • 仕事に有益な資格に対する手当
資格取得が任せられる仕事の範囲やアウトプットに直結する業界・職種の場合は、企業が従業員の自己研鑽を金銭的にサポート・評価することも重要です。「成長を応援してくれる」「努力を認めてくれる」といった社内の雰囲気が従業員の成長促進につながります。

ただし、すべての資格が業務に役立つわけではないため、企業として取得を推奨する資格を洗い出して従業員側に伝える必要はあるでしょう。

新規ツール・システムの導入

<例>
  • リモートワークに必要なITツールの導入
  • 業務効率化システムの導入
新しいITツールやシステムを導入する際は、従業員はツールの使い方のほか、新ツールに関連した知識やスキルの習得(リスキリング)が必要になります。このようなケースも成長機会の提供と言えるでしょう。

またツールで業務のルーチン部分を効率化できれば、空いた時間をコア業務に集中できます。結果的に、業務を通じた成長機会の最大化にもつながります。

【関連記事:リスキリングとは?必要とされる背景、導入方法、日本企業の課題を解説

従業員へ成長機会を提供するメリット

成長機会の提供は、企業・従業員の双方にとってメリットがあります。

<企業側のメリット>
  • 従業員のパフォーマンスが向上する
  • 効果的な人材育成ができる
<従業員側のメリット>
  • 新しいスキルや知識を得られる
  • キャリアアップが実現できる
従業員のパフォーマンス向上や効率的な人材育成の実現によって、企業側は生産性アップによる業績向上が期待できます。従業員側は、スキルアップやキャリアアップを通じて、自分が望むキャリアを実現したり年収アップが期待できたりします。

企業が従業員の成長意欲に応えることは、従業員エンゲージメントを高める点でも重要です。
2023年8月にミイダスが公表した「働きがい」に関する調査では、今の仕事に働きがいを感じている人のうち、4人に1人が「自分が成長できているから」を理由としてあげています。つまり成長機会の提供は、従業員のなかの仕事や会社への満足度にも影響すると言えるのです。

【関連記事:従業員エンゲージメントとは?注目されている背景や取り組み方を紹介

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従業員の成長機会を奪ってしまう組織の特徴

成長ができずに悩む従業員
従業員へ成長機会を積極的に提供しようとする組織がある一方で、逆に成長機会を奪ってしまう組織もあります。

従業員の成長機会を阻害する組織の特徴を見てみましょう。

従業員に仕事を任せない

プレイングマネージャーが多い組織では、「自分がやったほうが早いから」「間に合わないから」などの理由で上司が部下の仕事を代替してしまうケースがあります。

組織全体で見れば効率的ではありますが、部下がレベルの高い業務に携わる機会が減るため、結果的に成長機会を妨げてしまいます。

未経験の業務をはじめから効率良くこなせる人材はいません。育成の一環と捉え、忍耐強く見守る姿勢が求められます。

適切な目標やアドバイスを与えない

目標設定が曖昧だったり、必要なアドバイスを与えなかったりも、成長機会の阻害につながります。

業務の目標を適切に設定できていないと、従業員は「とりあえずやれば良い」と考えてしまい、業務経験を成長につなげられません。また業務のアウトプットに対するアドバイスや評価がなければ、軌道修正や改善も困難です。

業務を任せる段階で、業務を担当させる目的や必要性について動機付けを行うことが大切です。

成長機会の提供を成功させるポイント

成長機会のイメージ
成長機会を提供しても、従業員に成長意欲が薄ければ効果は限定されてしまいます。企業は制度やシステムを整えるだけでなく、従業員の内面にも配慮する必要があるでしょう。

成長機会の提供を成功させるポイントを紹介します。
  • 企業と従業員の利害を一致させる
  • 幅広い人材へ成長の機会を用意する
  • 挑戦を褒める企業風土を作る
  • 小さな成功も評価する
  • 従業員のキャリア志向を理解する

企業と従業員の利害を一致させる

従業員の成長は企業にとってメリットになりますが、従業員の成長を企業がただ享受するだけの関係になると、転職の引き金になる恐れがあります。

「昇進して責任が増えたのに、給与はほとんど変わらない」
「スキルを習得しても、業務範囲が増えるだけで給与に反映されない」

心身の負担と給与のアンバランスは、よくある離職理由の1つです。従業員の成長によって企業と従業員の双方にメリットがある形にすることが重要です。

【関連記事:離職率が高い会社・業界の特徴は?要因・デメリットと離職率を下げる対策を解説

幅広い人材へ成長の機会を用意する

管理職候補以外にも幅広く成長の機会を用意することが大切です。

従来の日本企業では、ジョブローテーションや昇進の対象者は特定の年齢層の人材、とくに男性の正社員に偏っていました。しかし、働き方の多様化が進むなかで、特定の年齢層・階級の人にのみ成長機会を与えるだけでは不十分です。

昇進・昇格への年齢や勤続年数の制限をなくしたり、ブランクのある人材への教育・研修を充実させたりなど、従業員の多様性にあわせた成長機会の提供が求められます。

【関連記事:女性採用のメリット8つ!成長する企業は女性を採用している理由

挑戦を褒める企業風土を作る

成長には失敗がつきものです。はじめての業務やポジションで最初からうまくいく人は少ないでしょう。

しかし、小さなミスを必要以上に責める組織では、成長機会を提供しても誰も挑戦してくれません。従業員の成長を促すなら、挑戦を褒める企業風土が不可欠です。

目標を細分化して小さな成功を評価する

従業員個人の目標を設定する際に、ストレッチ目標やチャレンジ目標を設定する企業もあります。しかし設定した目標の難易度が高すぎると、従業員が挫折してしまう可能性も高まります。

最終目標までの過程を細分化し、小さな目標を複数設定・評価できる体制作りが有効です。最終目標までのうまくいったアプローチや工夫が成功体験になり、モチベーションを下げることなく持続的な成長を促せます。

【関連記事:モチベーションとは?やる気を引き出す動機づけ要因とモチベーションマネジメントの手法を解説

従業員のキャリア志向を理解する

どのようなキャリアパスを描いており、どの方向へスキルや知識を伸ばしたいかは従業員によって異なります。成長機会を提供する際は、企業側の意向を押し付けるのではなく、まずは従業員のキャリア志向を理解することが大切です。

たとえ企業側が良かれと思って提供した成長機会であっても、従業員の目指したい方向と大きくズレていれば離職のきっかけになる恐れがあります。1on1ミーティングなどキャリアについて話し合う機会を設けましょう。

【関連記事:1on1ミーティングは意味ない?失敗する理由と成功させる方法

効果的な成長機会の提供には「ミイダス」を活用しよう

企業による成長機会の具体例や、成長機会の提供を成功させるポイントなどについて紹介してきました。企業成長の実現には、従業員の持続的な成長が不可欠です。社員の成長意欲を喚起するような成長機会の提供を検討しましょう。

とはいえ、企業側が良かれと思った成長機会でも、従業員が本当に満足しているとは限りません。

そこで活用をおすすめしたいのが人材アセスメントサービス「ミイダス」です。

「ミイダス」では、従業員や組織の現状を簡単に把握・分析できる以下の機能を提供しています。
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ミイダスの「はたらきがいサーベイ」で成長機会への納得感を可視化

「はたらきがいサーベイ」画面
ミイダスの「はたらきがいサーベイ」は、成長機会を含む13の要素(下図)で従業員の満足度や働きがいを定量的に評価できるツールです。成長機会に対する従業員の納得感もデータで確認できます。
ミイダスの考えるはたらきがい13要素
  • 社員の意見を主観と客観で分けて収集し、従業員の本音を高精度で分析できる
  • 「従業員が会社や組織に対して求めるもの」が見える化され、解消すべき課題や優先度が明確になる
  • 従業員の不満やパフォーマンス低下をいち早くキャッチし、必要なアクションを取れる

「はたらく人ファーストアワード2023」も開催

さらにミイダスでは、朝日新聞社と共同で「はたらく人ファーストアワード2023」を開催します。これは、従業員を大切にしている企業をたたえ、その取り組みを発信していくことで「はたらく人」一人ひとりを「ファースト」にした働き方の推進を目指すものです。
  • 主催および共催:ミイダス株式会社、株式会社朝日新聞社
  • 応募期間:2023年8月2日〜11月17日
  • 授賞式:2024年1月末予定
<はたらく人ファースト宣言>
・はたらく人の多様なはたらきがいを尊重しています、または今後尊重していきます。
・はたらく人の声を聞く機会を設けています、または今後設けていきます。
・はたらく人の声をもとに改善に努めています、または今後努めていきます。
従業員への成長機会の提供に取り組んでいる企業様は、ぜひ「はたらく人ファーストアワード」にご応募ください。

「はたらく人ファーストアワード2023」の詳細を確認する


また今回のアワード開催に際して、朝日新聞デジタルにて以下の対談記事が公開されました。こちらもぜひご覧ください。

企業が「はたらく人ファースト」になるためには? 事例から見えたヒント

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