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育成

面接官トレーニングのメリットと強化したいスキルは?具体的な方法も紹介

面接官トレーニングとは、面接官としてのスキルを身につけるために行われる研修やセミナーのことです。

「面接官ごとの能力差からくる成果のばらつきを解消したい」
「新卒採用をはじめるにあたり、最近の学生の傾向を知りたい」

など、ニーズに沿ったさまざまな内容のコースが用意されています。
本記事では、面接官トレーニングの目的とメリットを簡単に解説します。トレーニングで強化したいスキルやトレーニング方法などについても紹介しますので、ぜひお役立てください。

また採用した人材が定着せずにお困りの場合は、こちらの資料もぜひご活用ください。無料でダウンロードできます。

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面接官トレーニングの目的

面接官トレーニングの目的は「面接官の見極め力の向上」と「面接官としての魅力の向上」の2つです。

売り手優位が続く近年の採用市場において自社にあった人材を確保するためには、候補者の適性を見極めつつ、就職先としての自社の魅力をアピールする必要があります。

面接官トレーニングは、面接という短時間で「見極め」と「動機付け」の2つの目的を達成できるスキルを習得するための学習の場と言えるでしょう。具体的には、面接官に研修やセミナーへ参加してもらったり、ロールプレイングで面接を練習したりするといった方法を取ります。

面接官トレーニングを実施するメリット

採用面接を行う面接官たち
面接官の業務は、履歴書や経歴書の読み込みからはじまり、面接本番での対応、評価シートへの書き込みなど多岐に渡ります。面接官トレーニングで面接のトータルの流れを習得できれば、初めて面接を担当する社員でも戸惑わずに業務を遂行できるでしょう。

また、面接官トレーニングを実施すると以下のようなメリットも期待できます。
  • 面接官ごとの成果のブレを小さくできる
  • 面接での評価基準をそろえられる
  • 内定辞退率の低下につながる

面接官ごとの成果のブレを小さくできる

面接官トレーニングは、面接官の見極め力の底上げにつながります。

採用面接の現場では、面接官の経験や能力によって採用の成果に差が出てしまうことが少なくありません。定着人材を多く採用できる面接官がいる一方で、ミスマッチを連発してしまう面接官もいます。

同じ質問項目や評価シートを使っていても、候補者をリラックスさせる会話力や、候補者の本音を引き出す対人スキルは面接官によって差があります。この差がトータルで面接の見極め精度に影響してくるのです。

面接官トレーニングによって面接に必要なスキルを習得する機会を提供すれば、面接官ごとの実力差が縮まり、成果のブレを小さくできるでしょう。

面接での評価基準をそろえられる

採用面接では、あらかじめ決定した採用要件に応じて候補者の評価項目を設定します。そして面接官は、各評価項目のどのレベルに候補者が達しているか判断し、評価シートへ記入します。

しかし面接官たちの間で統一した評価基準を設定・共有できていないと、適正な評価はできません。なぜなら「ビジネスマナー」という評価項目だけとっても、どこまでを最低限のビジネスマナーと捉えるかは面接官によって変わるためです。面接官の主観による評価が強まり、評価項目の意味がなくなってしまうでしょう。

面接官トレーニングで採用要件や評価項目が設定されている理由、求められるレベルを共有できれば、面接における評価基準がそろえられます。面接結果にも説得力が出るでしょう。

【関連記事:採用要件・人材要件の作り方とは?定義方法からペルソナの設計例まで解説

内定辞退率の低下につながる

面接官は採用市場における企業の顔でもあります。面接官の印象が、候補者のなかの企業イメージと言っても過言ではありません。

候補者の多くは複数の企業の選考を並行して受けています。他社よりも面接官の印象が悪ければ、最終選考を通過しても内定承諾に二の足を踏まれる可能性が高まってしまうでしょう。

売り手市場が続くなか、もう企業が一方的に候補者を選べる状況ではなくなっています。候補者同様、企業も他の企業と比較されているのです。

面接官として候補者に好印象を与える方法を習得できれば、候補者のなかの志望度向上や内定辞退率の低下につなげられます。

面接官トレーニングで強化したい面接スキル

面接スキルの高い面接官のイメージ
面接官として強化したいスキルは以下の4つが考えられます。
  • 面接官としてのビジネスマナー
  • 情報伝達能力(質問力)
  • 会話からの情報収集能力
  • 好印象を与える対人スキル

面接官としてのビジネスマナー

面接はビジネスシーンの1つでもあります。候補者は社外の方であり、たとえ選考対象であっても失礼な対応は避けるべきです。
  • ビジネスにふさわしい清潔感のある格好で面接を行う
  • 候補者の目を見て話す
  • 社会人として常識的な言葉遣いを心がける
面接官が候補者に対して求めるビジネスマナーと同等の内容が、面接官自身にも求められると考えて良いでしょう。横柄な態度やハラスメントと取られるような会話はもっての外です。

また面接において法的・道義的に避けるべきタブー質問についても共有しておく必要があるでしょう。タブー質問を含めた質問例については、こちらの記事で詳しく解説しています。

【関連記事:初めての面接官!やり方や注意点、質問例を徹底解説

情報伝達能力(質問力)

面接では短時間で候補者の本質を深掘りする必要があります。そのためには、こちらの質問の意図を簡潔に候補者へ伝える情報伝達能力が必要です。

たとえば「いまのお仕事内容について簡単に教えてください」と「今のお仕事内容について、とくにやりがいを感じている部分はありますか?」では、返ってくる回答の範囲と深さが異なります。

印象の良さを維持しつつ的確に知りたい内容を伝えるスキルが、面接での見極め力向上につながります。

会話からの情報収集能力

会話を通した情報収集能力も重要です。

面接では候補者の誰もが自分を良く見せようとするものです。質問に対する回答内容だけでなく、口ぶりが前後の会話との関係性などから相手の本音を把握する力が求められます。

ただし、本音を引き出そうと尋問のような雰囲気になるのは避けるべきです。相づちやジェスチャーで話しやすい雰囲気を作りつつ、評価項目に沿った情報を引き出せるテクニックが必要です。

近年はオンライン面接が増えてきたこともあり、とくに重視される能力と言えるでしょう。

好印象を与える対人スキル

無表情の面接官よりも自然な笑顔の面接官のほうが、当然ながら候補者の印象は良くなります。

先述したとおり、候補者の志望度は面接官の印象に左右されます。どのような仕草や行動、声のトーンが相手を安心させて印象を良くするのか、面接官は把握しておく必要があるでしょう。

とくに選考辞退率の高さに課題がある企業は、面接チームの対人スキルの底上げが必要と考えられます。

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面接官トレーニングの方法

面接官研修のイメージ
面接官トレーニングとして代表的な「研修/セミナー」「ロールプレイング」「書籍」の3つを紹介します。トレーニング内容はさまざまのため、自社が実践しやすいものから取り入れると良いでしょう。

面接官研修/セミナー

面接コンサルタントによる研修、講座、セミナーを受講する方法です。

講師を招いての集合研修形式のものからオンラインのWebセミナー形式まで幅広い種類があり、オンラインであれば無料で視聴できるものもあります。たとえば『日本の人事部』のサイトでは、有料・無料の面接官向けWebセミナーが複数紹介されています。

また、採用サービスを展開する企業が用意している面接官向け講座を活用するのも1つの方法です。たとえばマイナビ研修サービス株式会社インソースの講座は、1人あたり3万円ほどで受講可能です。
  • 面接官の役割・心構え
  • 採用面接の準備・業務フロー
  • 面接でのポイント・注意点
  • 面接ロールプレイング
上記のような内容を1日の研修で体系的に学べます。

ロールプレイング

ロールプレイングは、面接官役と候補者役にわかれて模擬面接を行う方法です。候補者役から客観的な視点でアドバイスしてもらえるため、面接方法の改善や質問項目の見直しに役立ちます。

また実際の面接の流れに沿って行うため、初めて面接官を務める社員の予行練習にもなるはずです。

もし自社でロールプレイングを実施できるメンバーがいなければ、ロールプレイングをプログラムに組み込んでいる面接官研修を選ぶと良いでしょう。

面接関連の本

面接に関する知識を得たい場合は書籍も役立ちます。ここではおすすめの2つの書籍を紹介します。

『採用に強い会社は何をしているか ~52の事例から読み解く採用の原理原則』/青田 努

初めて採用担当者になった人が「参考になった本」として挙げることが多い一冊です。

1.出会う(求人募集)
2.見立てる(採用面接)
3.結ばれる(内定辞退の回避)

実際に採用で成功している企業事例をあげつつ、上記3つのフェーズにわけて解説しています。マッチする人材との出会い方から書かれているため、応募者不足で悩んでいる担当者の方にも参考になる内容です。

『採用に強い会社は何をしているか ~52の事例から読み解く採用の原理原則』/青田 努 著/ダイヤモンド社/2019年(Amazon)

『「使える人材」を見抜く 採用面接』/細井 智彦

こちらも初めて面接官になった人におすすめの入門書です。

面接官指導の実績豊富な著者が、応募書類の着目ポイント、ダメな質問例、聞いておくべき質問項目などを自身の経験にもとづいて解説しています。

自社の印象を落とさずに自社のネガティブ面を伝えるコツなど、とくに中途採用で役立つ具体的な内容が多いのが特徴です。実際の面接現場で応用しやすい一冊と言えるでしょう。

とくに面接での見極め精度に不安がある方におすすめです。

『「使える人材」を見抜く 採用面接』/細井 智彦 著/高橋書店/2013年(Amazon)

効果的な面接官トレーニングを実施するポイント

面接官トレーニングを実施する前に次の2つのポイントをおさえておくと、より効果的なトレーニングができます。
  • 自社の採用課題を整理・共有する
  • 認知バイアスの存在を周知する

自社の採用課題を整理・共有する

面接官トレーニングを検討するにあたり、まずは採用における自社の課題を整理しましょう。

たとえば内定辞退率が高い場合と、入社後の離職率が高い場合では、必要なトレーニングが異なってくるはずです。また面接官のなかで成果に明らかな差がある場合は面接官トレーニングが有効でしょう。しかし、全体的に問題がある場合は選考方法や採用要件といったハード部分にも課題があるかも知れません。
  • 採用活動の課題はどこか
  • その課題は面接の質の向上で改善できるか
  • 面接官のどのスキルを向上すれば改善できるか
上記を採用チーム内で共有し、面接官自身が面接官トレーニングの実施に納得感と目的意識を持てる環境を整えましょう。

認知バイアスの存在を周知する

人が人を見極める面接では、どうしても面接官の認知バイアスが評価に影響しやすくなります。認知バイアスとは、過去の経験や文化的背景などから人が自然に身につける固定観念・偏見のことです。

面接においては、たとえば同じ大学の出身者に良いイメージを持ったり、大企業出身者は優秀に見えたりすることなどが認知バイアスにあたります。

認知バイアスの強さは面接官によって異なりますが、まったく認知バイアスのない面接官は存在しません。したがって、面接官自身が認知バイアスを自覚できているかで面接の質が変わってきます。

認知バイアスについてはこちらの記事で詳しく解説しています。

【関連記事:バイアスとは?ビジネスでの意味や種類・企業に与える影響について解説【図解あり】

認知バイアスの存在を知っているだけでも影響を軽減する効果はありますが、より効果的な方法はバイアスの診断を受けることです。

たとえば「ミイダス」の「バイアス診断ゲーム」では、約30分×2回、計60分のテストで対象者の認知バイアスの傾向と強さを測定できます。面接官自身が自分の判断の癖を具体的に把握できるため、面接における候補者の見極めにも役立ちます。

【関連記事:​​採用面接を補うバイアス診断ゲームとは?面接だけで決めない中途採用が重要に!

採用に役立つアセスメントツールなら「ミイダス」

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面接官トレーニングでは、面接に必要な知識とスキルを効率よく習得できます。面接の質を向上させ、自社にあった人材の獲得へつなげましょう。

また人間の面接官の弱点を補うため、アセスメントツールの活用もおすすめします。

アセスメントリクルーティングサービスの「ミイダス」では、採用に役立つさまざまな機能を提供しています。

たとえば「コンピテンシー診断」と「バイアス診断ゲーム」という2種類の適性検査では、自社にマッチする人材かを客観的なデータにもとづいて分析可能です。

【関連記事:コンピテンシー診断とは?ツールの使用方法や導入事例も解説

また「ミイダス質問集」で構造化面接の実施もサポートします。
【関連記事:構造化面接は採用に有効?効果やメリット、質問例をまとめて解説

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