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コンピテンシー

EQとは何かを徹底解説!IQとの違い、従業員のEQ測定・向上の方法

感情を理解し、活用する能力であるEQは、ビジネスシーンで重要視されています。

本記事では、EQの定義や構成要素、IQとの違い、そしてEQが高い人・低い人の特徴をわかりやすく解説します。さらに、EQの測定方法や、従業員のEQを高めるための効果的なトレーニング方法、研修の導入メリット・デメリットなど、人事業務に役立つポイントをお伝えします。組織内のEQを高め、より良い人間関係のもと生産性を高めましょう。

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EQとは

笑顔で話すビジネスパーソン
EQとは、Emotional Intelligence Quotientの略で、日本語では「心の知能指数」または「感情的知性(感情知能)」と呼ばれます。感情を認識し、理解し、管理する能力、そして他者の感情を理解し、良好な人間関係を築く能力を指します。

EQの定義

EQは、1990年にアメリカの心理学者であるピーター・サロベイとジョン・D・メイヤーによって提唱され、その後、ダニエル・ゴールマンの著書『EQ こころの知能指数』によって広く知られるようになりました。EQは、単なる「頭の良さ」ではなく、感情を適切に扱う能力であり、社会生活を送るうえで非常に重要な要素とされています。

EQの構成要素

EQはいくつかの構成要素から成り立っています。これらの要素が相互に作用し、個人のEQを形成します。ここでは、ゴールマンの示した5つの要素(特性)をご紹介します。

自己認識

自分の感情を正しく認識し、理解する能力です。自分の感情がどのようなときに、どのように変化するのかを把握することで、感情に振り回されずに適切な行動をとれます。

たとえば、プレゼンテーションで緊張しているときにその緊張感を自覚することが、落ち着きを取り戻す第一歩となります。

自己制御(自己管理)

自分の感情をコントロールし、適切な行動をとる能力です。感情に流されずに、冷静に状況を判断し、適切に対応できます。たとえ顧客からのクレームに怒りを感じたとしても、感情的に反論するのではなく、冷静に顧客の意見に耳を傾けるような力です。

モチベーション(内発的動機づけ)

自ら目標に向けて行動する能力です。好奇心を持って困難なことにも挑戦しようとします。前例や経験からみて難しいと思えることでも積極的に動こうとしたり、誰かから指示されたり、義務を課されたりすることなく手を挙げて動くような力です。

共感

他者の感情を理解し、共感する能力です。相手の表情や言葉、態度などから感情を読み取り、相手の気持ちを理解できる力です。たとえば、同僚が落ち込んでいるときに、その気持ちに寄り添い、適切なサポートができます。

協調(ソーシャルスキル)

良好な人間関係を築き、維持する能力です。円滑なコミュニケーションを図り、良好な人間関係を紡げます。たとえば、チームメンバーと協力して仕事を進める際に、それぞれの個性や能力を理解し、互いに尊重しながら、目標達成に向けて協力できるでしょう。

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EQとIQの違い

IQとEQの文字が書かれたふきだし
EQとIQはどちらも人の能力を表す指標ですが、その性質は異なります。それぞれが何を測るのか、どのように測定するのか、そして高い人の特徴にはどのような違いがあるのかを理解することで、EQとIQのそれぞれの特徴を理解し、自分自身の能力開発に役立てることができるでしょう。

EQとIQの定義の違い

前述したとおり、EQは自分の感情や他者の感情を理解し、それらを適切に管理・活用する能力を指します。

一方、IQはIntelligence Quotientの略で、「知能指数」と呼ばれます。論理的思考力、記憶力、計算力、言語能力など、知的な能力を測る指標です。
項目EQ(心の知能指数)IQ(知能指数)
定義感情を理解し、管理・活用する能力知的な能力(論理的思考力、記憶力など)
測定対象感情の認識、自己管理、共感性など言語理解、知覚推理、ワーキングメモリなど
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EQとIQの測定方法の違い

EQの測定には、主に自己申告式の質問紙が用いられます。代表的なテストとしては、MSCEIT(Mayer-Salovey-Caruso Emotional Intelligence Test)や社会性の測定もできるESCI(Emotional and Social Competency Inventory)などがあります。これらのテストでは、さまざまな状況における感情の理解度や対応能力を測定します。

IQの測定には、WAIS-IV(ウェクスラー成人知能検査-第四版)やWISC-V(ウェクスラー児童知能検査-第五版)などの知能検査が用いられます。これらの検査では、図形推理、言語理解、ワーキングメモリなど、さまざまな認知能力を測定します。

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EQとIQが高い人の特徴

EQが高い人は、自己管理や人間関係の構築をスムーズにできる傾向があります。さらに、モチベーションが高く、目標達成に向けて努力できるでしょう。くわしくは後述します。

IQが高い人は、論理的思考力や問題解決能力に優れ、複雑な問題を効率的に解決できます。また、学習能力が高く、新しい知識やスキルを迅速に習得することも可能です。さらに、情報処理能力が高く、大量の情報を効率的に処理できる傾向があるでしょう。

EQが高い人の特徴

優しく教える上司と部下
EQが高い人は、自身の感情や他者の感情を理解し、適切に管理できます。EQは仕事やプライベートのさまざまな場面で活かされ、良好な人間関係の構築や目標達成につながります。具体的には、以下のような特徴が見られます。

仕事での行動特性

EQが高い人は、職場において高いパフォーマンスを発揮するだけでなく、周囲のモチベーション向上にも貢献します。以下のような特性を持つと考えられます。
  • 高いコミュニケーション能力を持ち、積極的に同僚や上司と意見交換を行う。
  • 共感力が高いため、チームメンバーの感情を理解し、適切にサポートできる。
  • ストレスマネジメント能力に優れ、プレッシャーのかかる状況でも冷静さを保ち、的確な判断ができる。
  • リーダーシップを発揮し、チームをまとめ、目標達成に向けて導くことができる。
  • 建設的なフィードバックを提供し、チームメンバーの成長を促進する。
【関連記事:行動特性とは?意味や活用メリット、コンピテンシー診断(特性診断)導入例を解説

EQの重要性は職場によって異なる

EQの重要性は、職種や職場環境によって異なります。たとえば、顧客と接する機会が多い営業職や接客業では、高いEQが求められることがほとんどです。また、チームワークが重要な職場では、メンバー間の良好な人間関係を築くうえでEQが不可欠です。

一方、ルーティーンワーク中心で人との接触が少ない職場では、EQの重要性は相対的に低くなる場合もあります。

ただし、職種だけではEQの重要性が判断できないことも多く、社外の人との接触機会が少なくても、社内での調整役となることの多い管理部門では高いEQが望ましい場合もあります。職場の体制や風土によると考えて良いでしょう。

プライベートでの傾向

EQが高い人は、プライベートにおいても良好な人間関係を築き、以下のような傾向がみられます。
  • 良好な人間関係を築き、友人や家族との絆を大切にしている。
  • 高い自己肯定感を持ち、自信を持って行動できる。
  • 感情のコントロールが得意で、ネガティブな感情に振り回されない。
  • 共感力が高いため、他者の気持ちを理解し、適切な対応ができる。
  • 問題解決能力に優れ、困難な状況でも冷静に解決策を見つけ出すことができる。
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EQが低い人の特徴

考え事をするビジネスパーソン
EQが低い人は、自身の感情や他者の感情を理解・管理することが苦手です。そのため、職場やプライベートでさまざまな問題を引き起こす可能性があります。具体的には、以下のような特徴がみられます。

感情のコントロールが苦手

EQが低い人は、感情の起伏が激しく、些細なことで怒ったり、落ち込んだりすることがあります。また、自分の感情をコントロールすることが難しいため、感情的に爆発したり、衝動的な行動をとってしまったりすることもあります。

共感力の欠如

EQが低い人は、他者の気持ちを理解することが苦手です。そのため、相手の立場に立って物事を考えることができず、自分の意見ばかりを主張したり、相手の気持ちを無視した言動をとってしまったりすることがあります。また、非言語コミュニケーションを読み取るのが苦手で、空気を読めない行動をとることもあります。

コミュニケーション能力の低さ

EQが低い人は、円滑なコミュニケーションをとることが難しい傾向にあります。自分の気持ちをうまく伝えられなかったり、相手の言っていることを理解できなかったりするため、誤解やトラブルを生じさせることもあるでしょう。

また、批判や反対意見に耳を傾けることができず、議論が平行線をたどってしまうこともあります。

ストレスへの耐性の低さ

EQが低い人は、ストレスに弱く、プレッシャーに押しつぶされてしまうことがあります。

また、ストレスをうまく解消できないため、心身に不調をきたしたり、周囲に八つ当たりしてしまったりすることもあります。うまくストレスを発散できず、抱え込んでしまう人もいます。

人間関係の構築・維持の困難さ

EQが低い人は、良好な人間関係を築き、維持することが苦手です。感情のコントロールが苦手で、共感力も低いため、周囲の人と衝突したり、誤解が生じやすかったりします。結果として、孤立したり、人間関係のトラブルに悩まされたりすることが多くなります。

EQが低いことによる影響は、個人だけでなく、組織全体にも及ぶ可能性があります。そのため、EQを高めるための努力は、個人と組織の双方にとって重要なことなのです。

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EQの測定方法

PCに向かうビジネスパーソン
EQを測定する方法は複数あります。ここでは、代表的な方法をいくつか紹介します。

EQを測定するテストの種類

EQを測定するテストには、大きく分けて自己申告式と他者評価式があります。自己申告式テストは、自分自身のEQを評価するもので、設問に答えることでEQのレベルを測ります。手軽に実施できるというメリットがありますが、自己評価によるバイアスがかかりやすい点がデメリットです。

一方、他者評価式テストは、周囲の人からの評価によってEQを測定するものです。客観的な評価を得られるというメリットがありますが、評価者によって結果が異なる可能性がある点がデメリットです。

EQテストを選択する際には、これらのメリット・デメリットを考慮し、目的に合ったテストを選ぶことが重要です。

代表的なEQテスト

数多くのEQテストが存在しますが、ここでは、自己申告式の代表的なものを紹介します。
テスト名特徴
MSCEIT(Mayer-Salovey-Caruso Emotional Intelligence Test)能力としてのEQを測定するテスト。
感情の知覚、感情の活用、感情の理解、感情の管理の4つのブランチで構成される。
TEIQue(Trait Emotional Intelligence Questionnaire)個人の特性としてのEQを測定するテスト。
感情の知覚、感情の活用、感情の理解、感情の管理の4つの尺度で構成される。
EQ-i 2.0自己申告式のEQテスト。
自己認識、自己管理、社会的認識、人間関係管理の4つの領域と、全体的なEQスコアを測定する。
これらのテストは、それぞれ測定するEQの側面や特徴が異なります。そのため、目的に合ったテストを選択することが重要です。また、これらのテストではEQのすべてを網羅的に測れるものではないという点に留意する必要があります。

コンピテンシー診断で行動特性を把握する

EQを測定するうえで、コンピテンシー診断も有効な手段となります。コンピテンシーとは、高い成果をあげる人に共通してみられる行動特性のことです。コンピテンシー診断では、観察可能な行動を分析することで、個人の強みや弱みを把握できます。

EQと関連性の高いコンピテンシーとして、たとえば、自己認識、自己制御、共感性、影響力などが挙げられます。これらのコンピテンシーを評価することで、EQを高めるための具体的な行動目標を設定することも可能です。コンピテンシー診断は、EQを高めるための具体的な行動変容を促すうえで役立つツールと言えるでしょう。

【関連記事:コンピテンシー診断とは?ツールの使用方法や導入事例も解説
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従業員のEQを高める方法

研修
従業員のEQを高めることは、職場環境の改善や生産性の向上につながります。しかし、EQは一朝一夕に向上するものではなく、継続的な努力が必要です。特性に合わせた育成・研修、具体的なトレーニング方法の導入など、多角的なアプローチを行いましょう。

特性に合わせた育成・研修の重要性

EQ向上のための研修は、画一的なプログラムではなく、個々の特性に合わせた内容であることで高い効果を発揮します。

自己認識が低い従業員には、自己分析ツールを用いた研修、感情コントロールが苦手な従業員には、アンガーマネジメント研修など、それぞれの課題に合わせたプログラムを提供することで、効果的なEQ向上を促します。

EQ研修の導入

EQ研修を導入する際には、以下の点を考慮することが重要です。
  • 研修の目的を明確にする。
  • 組織の現状と従業員の特性を把握する。
  • 研修内容と実施方法を検討する。
  • 研修後の効果測定を行う。
効果的なEQ研修は、従業員のEQ向上だけでなく、組織全体の活性化にもつながります。くわしくは後述します。

EQを高めるための具体的なトレーニング方法

EQを高めるためには、日々の業務の中で実践できる具体的なトレーニングが有効です。以下に、代表的なトレーニング方法を紹介します。

フィードバックの活用

同僚や上司からのフィードバックは、自己認識を高めるうえで非常に重要です。定期的にフィードバックを受ける機会を設け、自分の強みや弱みを客観的に把握することで、自己成長につながります。具体的な行動を指摘してもらうことで、改善点も明確になります。

【関連記事:フィードバックとは?意味や重要性、効果的に実践するためのテクニックを紹介

感情のコントロール術

感情のコントロールは、EQの中でもとくに重要な要素です。アンガーマネジメントやストレスマネジメントの手法を学ぶことで、感情の波をコントロールし、冷静な判断力を養うことができます。

【関連記事:アンガーマネジメントとは?やり方や職場に取り入れるメリット、注意点を解説

コミュニケーションスキルの向上

良好な人間関係を築くためには、効果的なコミュニケーションスキルが不可欠です。傾聴力、共感力、アサーティブコミュニケーションなどを学ぶことで、円滑な人間関係を構築し、職場環境の改善につながります。

相手の感情を理解し、適切な対応をすることで、信頼関係も深まります。

【関連記事:コンピテンシーを人材育成に取り入れるメリットや導入方法、注意点を解説

従業員のEQ向上のメリットとデメリット

書類のチェックをする上司と部下
従業員のEQを高めることは、企業にとって多くのメリットをもたらしますが、同時にデメリットも存在します。EQ向上への取り組みを成功させるためには、メリットとデメリットの両方を理解し、適切な対策を講じる必要があります。

メリット

従業員のEQ向上によるメリットは、以下のように多岐にわたります。
  • 生産性の向上
  • 離職率の低下
  • 顧客満足度の向上
  • リーダーシップの強化
  • 組織文化の改善

生産性の向上

EQの高い従業員は、自身の感情を理解し、コントロールできます。よって、ストレスやプレッシャーにうまく対処し、高いパフォーマンスを維持できるでしょう。

また、チームメンバーとの良好な関係を築くことで、協力的な職場環境が生まれ、生産性の向上につながります。

離職率の低下

職場環境への満足度は、従業員の定着率に大きく影響します。EQの高い従業員は、良好な人間関係を築き、職場環境に満足感を得やすいだけでなく、組織全体の人間関係向上にも寄与します。結果として離職率の低下につながると考えられます。

顧客満足度の向上

EQの高い従業員は、顧客の感情を理解し、共感することに長けています。顧客のニーズに合わせた適切な対応ができるため、顧客満足度の向上に貢献します。

リーダーシップの強化

EQはリーダーシップを発揮するうえで重要な要素です。EQの高いリーダーは、チームメンバーのモチベーションを高め、目標達成に向けてチームを導くことができます。

組織文化の改善

EQの高い従業員が増えることで、組織全体にポジティブな影響が広がります。互いを尊重し、協力し合う職場環境が醸成され、組織文化の改善につながります。

【関連記事:ファシリテーターとは?役割や求められるスキル、注意点を解説

デメリット

EQ向上を目指す際には、以下のデメリットも考慮する必要があります。
  • EQ向上のための時間とコスト
  • 効果測定の難しさ
  • 過剰な共感による負担
  • EQのみに焦点を当てた人事評価の危険性

EQ向上のための時間とコスト

EQの向上には、研修やトレーニングの実施、適切なフィードバックの提供など、時間とコストの投資が必要です。EQだけに縛られず、人事業務全体・人材育成など広い視点を持って投資する必要があります。

効果測定の難しさ

EQの向上は、数値化して測定することが難しい場合があります。そのため、EQ向上への取り組みの効果を客観的に評価することが難しいケースもあります。

過剰な共感による負担

EQの高い人は、他者の感情に敏感で共感性が高い傾向があります。しかし、過剰に共感してしまうことで、精神的な負担を感じてしまう可能性もあります。

従業員自身の負担は結果として生産性の低下にもつながります。「対人支援業務だからEQの高い人を配置しよう」などと職種やポジションによってEQの重要性を決めるのではなく、その時点・職場の状況によって適材適所の人材配置ができるしくみが求められます。

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EQのみに焦点を当てた人事評価の危険性

EQは重要な要素ですが、人事評価においてEQのみに焦点を当てることは適切ではありません。職務遂行能力や専門知識など、他の要素もバランスよく評価する必要があります。

これらのメリットとデメリットを踏まえ、自社に最適なEQ向上への取り組みを検討することが重要です。

EQに関するよくある質問

Q&A
EQに関するよくある質問とその回答をまとめました。

EQは生まれつき決まっているのか?

EQは生まれつき完全に決まっているわけではありません。遺伝的な影響も多少はありますが、後天的な経験や学習によって大きく変化します。

幼少期の環境や人間関係、そして大人になってからの自己啓発などを通して、EQを高めることは可能です。

EQは年齢とともに変化するのか?

EQは年齢とともに変化する可能性があります。

一般的には、年齢を重ねるにつれて人生経験が豊富になり、感情をコントロールする能力や他者への共感性などが向上する傾向があります。しかし、必ずしも年齢とEQが比例するわけではなく、個人の努力や学習によって変化する部分が大きいでしょう。

EQを高めるのに最適な時期は?

EQを高めるのに最適な時期はとくにありません。いつからでもEQを高めることは可能です。

ただし、幼少期は感情や社会性の発達に重要な時期であるため、この時期に適切な教育や環境が提供されることで、EQの基礎を築きやすくなります。大人になってからも、自己啓発やトレーニングによってEQを高められます。

EQテストを受けたら低い点数だった。どうすればいい?

EQテストの点数が低かったとしても、落ち込む必要はありません。EQテストはあくまでも自己認識のためのツールであり、あなたのすべてを評価するものではありません。

低い点数が出た場合は、自分の弱点や改善点を把握する良い機会と捉え、EQを高めるための具体的な行動を始めることが重要です。EQテストではスコア形式で表示されてしまうので、結果に一喜一憂する可能性もあるでしょう。特性という形で表現されるコンピテンシー診断などを活用し、自分の強み弱みを分析することも有効です。

EQとIQ、どちらが高くあるべき?

EQとIQ、どちらが高くあるべきかという問いには、決まった答えはありません。EQとIQはどちらも重要な能力であり、状況に応じてどちらがより重要になるかが変化します。理想的には、EQとIQの両方をバランス良く高めることが重要です。

たとえば、論理的思考力が求められる場合にはIQの高さが重要視されますが、知識を説明する場面や周囲と協力してプロジェクトを進める場面ではEQも求められます。コミュニケーション能力が求められる現場ではEQの高さが重要視されますが、現代では知識の吸収が求められることも多く、IQも無関係ではありません。

従業員のEQの低さに困っている。どうすればいい?

従業員のEQが低いとお悩みである場合、具体的な方策を考える前に適切な現状把握を行いましょう。EQが低いと感じていても、個人差があるはずです。組織内で比較的EQが高い人物を探し出し、その人物のEQをさらに引き上げる教育を行ったり、近しい特性を持つ人物を迎え入れたりすることでも組織改善につながります。

コンピテンシー診断を活用すれば、どのような人物を採用すべきか、誰をどこに配置すれば良いかもわかり、各従業員の特性にあわせた教育もできるようになります。

【関連記事:初めての人材育成|担当者に求められるスキルと基礎知識を解説

従業員のEQ向上にコンピテンシーの視点を

ミイダス コンピテンシー診断(特性診断)
EQ向上のための研修やトレーニングは、具体的な行動目標を設定することで、より効果的になります。そこで重要となるのが、コンピテンシーの視点です。

コンピテンシーとは、高い業績をあげる従業員に共通してみられる行動特性のことです。EQを高めるための研修やトレーニングにおいても、コンピテンシーを意識することで、従業員の行動変容を促し、業績向上につなげることができます。

コンピテンシーに基づいたEQ向上の取り組み方

コンピテンシーに基づいたEQ向上のためには、まず組織として求めるコンピテンシーを明確にする必要があります。組織として達成したい目標にしたがってコンピテンシーがあるイメージです。たとえば、「リーダーシップを発揮する」「チームワークを重視する」「顧客志向で行動する」といったコンピテンシーを定義し、それぞれのコンピテンシーに求められる行動レベルを設定します。しかし、人の手で設定したコンピテンシーが誤っていることもあります。そのため、コンピテンシー診断ツールを利用するのがおすすめです。

ミイダス」では、法人アカウントを作成すれば無料でコンピテンシー診断(特性診断)を利用できます。複数の従業員に受験してもらい、結果を比較してみると良いでしょう。ポイントは「求める成果をあげているかどうか」で比べることです。たとえば、営業部門であれば売上額、インサイドセールスであれば商談獲得件数、管理部門であればミスの発生の低さなどによって比べてみます。

EQの良し悪しだけに着目してしまうと、本来の目的である「生産性を高めること」や「業績向上」が置き去りになってしまいかねません。求める成果をあげている人物の特性をもとに、組織ごとに目指すモデル(コンピテンシーモデル)を作成し、モデルに近づけるような教育を行うのです。

ミイダスのコンピテンシー診断(特性診断)を用いて、コンピテンシーモデルの作成が可能です。

コンピテンシー診断(特性診断)を活用した採用・育成

コンピテンシーモデルを活用することで、EQ研修をより効果的に実施できます。コンピテンシーモデルをもとに、従業員それぞれの現状のEQレベルを把握し、目標とするレベルに到達するために必要なトレーニング内容を設計します。

ミイダスでは、ご契約企業様のみお使いいただける、コンピテンシーを活用して人事の力を高める「活躍ラーニング」という学習コンテンツも用意しています。活躍ラーニングには「コンピテンシー活用講座」と「バイアス診断ゲーム研修講座」があります。

コンピテンシー活用講座では、従業員ごとに異なる特性にあわせて、解説動画が用意されています。1講座あたり25分ほどなので、業務時間中に受講できる時間を設けても良いでしょう。

バイアス診断ゲームとは、コンピテンシー診断(特性診断)とあわせてご利用いただけるゲーム形式の診断ツールのことです。人にはそれぞれ思考の癖があり、仕事における重要な意思決定の場面でも無意識にその癖が出てしまうことがあります。バイアス診断ゲームを通じて自分自身や組織が持つ認知バイアスの強さを測定できます。

バイアス診断ゲームについてくわしく

バイアス診断ゲーム研修講座では、診断結果に応じた解説動画が用意されており、個性的なキャラクター「猫師匠」と視聴者の会話風ストーリーで難解な認知バイアスを楽しく理解し、適切な行動をとれるようにトレーニングできます。


活躍ラーニングについてくわしく見る

さらにミイダスでは、コンピテンシー診断(特性診断)の結果を活用して採用活動に活かせる「可能性診断」や採用後のマネジメントに役立つアンケート機能「ミイダス組織サーベイ」「はたらきがいサーベイ」も提供しています。

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