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育成

非認知能力とは?高い人の特徴や伸ばし方を紹介

非認知能力とは、リーダーシップやコミュニケーション能力が高いなど数値では表すことができない能力のことです。
 
子どもを育てるときに注目すべき能力のひとつとして注目を浴びていますが、大人になっても伸ばせる能力です。従業員の非認知能力を高めるためには、高い人の特徴や自身の能力を把握することが大切です。

今回は、非認知能力の概要や注目を浴びている理由、高い人の特徴や伸ばす方法などを解説します。なお、ミイダスでは採用や人材育成に役立つ資料を無料で配布しております。ぜひこちらもあわせてご活用ください。

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非認知能力とは?意味を簡単に説明

非認知能力が高いビジネスパーソンのイメージ
非認知能力とは、学力のように数値化できない能力のことです。
  • リーダーシップがある
  • コミュニケーションが上手
  • 興味・関心が強い
上記のような能力は非認知能力です。

認知能力

認知能力とは、IQや学力、体力など数値化できる能力のことです。認知能力は非認知能力と比べて、小さい頃から学力テストや体力テストなどで定期的に数値を測定しているため、私たちにとって身近な存在と言えます。

非認知能力の種類

まずは「非認知能力とは何か」をイメージしやすいように代表的な例をご紹介します。
非認知能力の名称具体的な能力
クリエイティビティ創造力、独創力
メタ認知客観的思考力、行動力、判断力
意欲集中力、やる気
社会的能力リーダーシップ、コミュニケーション、協調性
セルフコントロール自己抑制、理性、精神力
具体的な能力の一覧を見ると、身近に感じる言葉も多いはずです。

非認知能力が重視されている理由

背を向けているビジネスパーソン
現代において非認知能力が重視されている理由は下記のとおりです。
  • VUCA時代
  • ダイバーシティ
  • AIの普及
それぞれの理由を見ていきましょう。

VUCA時代

非認知能力が重視されている理由として、VUCA時代が挙げられます。

VUCAとは、下記の頭文字を組み合わせた造語です。
  • 変動性(Volatility)
  • 不確実性(Uncertainty)
  • 複雑性(Complexity)
  • 曖昧性(Ambiguity)
私たちはリーマンショックや新型コロナウイルス、自然災害などさまざまな社会情勢の変化に対応していく必要があります。

認知能力が高くても、VUCA時代に対応できるわけではありません。変化を恐れることなく、柔軟に物事を見る能力を高めることが重視されているのです。

ダイバーシティ

ダイバーシティも非認知能力が関係しているでしょう。昔の採用では学歴が重視される傾向にありました。

しかし時代が変わっていくにつれて、学歴が高いからといって、協調性やコミュニケーション、意欲などがなければ会社で活躍することは難しいと考えられるようになったのです。

また、ダイバーシティが当たり前になりつつある世の中で、自分とは違う意見や価値観を受け入れる力が必要です。

ビジネスで活躍する人材を育成するためには一人ひとりの非認知能力を高めることは大前提となってくるでしょう。

【関連記事:ダイバーシティとは?企業が取り組むメリットや注意点、推進ポイントを解説

AIの普及

AI(人工知能)の普及も、非認知能力が重視されている理由の一つです。

AIができることは下記のとおりです。
  • 自然言語処理
  • 分析・予測
  • 単純作業
  • 画像や音声認識
一方AIは
  • 共感力
  • 判断力
  • 創造力
  • 意欲
といった非認知能力は苦手とされています。「AIが私たちの仕事を奪う時代が来るかもしれない」とも言われているのもあり、AIにはできず人間にはある能力を伸ばしていく必要があると考えられます。

非認知能力が高い人の特徴

非認知能力が高いビジネスパーソンたちのイメージ
非認知能力が高い人の特徴は下記のとおりです。
  • 精神が安定している
  • 自己肯定感が高い
  • 自己認識が高い
  • 主体性がある
  • 諦めないで最後まで粘れる
  • 共感性が高い
  • さまざまな人を巻き込んで、コミュニケーションが取れる
あくまでも上記は一例です。それぞれの特徴を説明します。

精神が安定している

精神が安定している人は、セルフコントロール(自己制御)という非認知能力が高いと言えます。

イレギュラーな対応が必要になったり、ストレスがかかる仕事を任されたりしても、感情を乱すことなく対応ができます。

自己肯定感が高い

自己肯定感が高いのは非認知能力が高い人の特徴です。

自己肯定感が低い場合、上司からアドバイスをもらっても「自分は何でこんなに仕事ができないんだろう」とひどく落ち込む傾向にあります。

自己肯定感が高いと「今回のミスを反省して、次回の仕事に活かそう」というように前向きな考え方ができます。

自己認識が高い

自己認識とは、今抱いている感情や自分の立場、役割などを客観的に理解できる能力のことです。

自己認識が高いと、電車が混んでいる際「自分は混んでいる電車に乗るといらつくんだな」「自分はコミュニケーションが得意と周りから思われている。もっと交流を増やしてみよう」と自分の得意・不得意を客観的な視点で考えることができます。

自己認識が低い場合、感情に捉われてしまいコントロールができません。

ビジネスシーンにおいて、怒りの感情をコントロールすること(アンガーマネジメント)は重要です。アンガーマネジメントについてくわしく知りたい方は下記の記事もあわせてご覧ください。

【関連記事:アンガーマネジメントとは?やり方や職場に取り入れるメリット、注意点を解説 

主体性がある

主体性がある人も非認知能力が高い特徴の一つです。主体性がある人は、自分の意思や判断に基づき行動できます。

その理由として、自分の意思や判断に対して自信があり、もし失敗したとしても前向きに捉えることができます。

また、その失敗を誰かのせいにせず「自分が勉強不足だった」「もっと細かく説明すべきだった」など、自責思考であるのも特徴です。

主体性についてくわしく知りたい方は、下記の記事もあわせてご覧ください。

【関連記事:仕事における主体性とは?重要視される理由や高める方法を解説 

諦めないで最後まで粘れる

忍耐力があるのも非認知能力が高い人の特徴です。ある壁にぶつかったとき、忍耐力がないとすぐに諦めてしまったり、楽なほうに走ってしまったりします。

しかし諦めないで最後まで粘れる人は壁にぶつかっても、それを突破することができます。ビジネスシーンならば「新規営業で何度も断られても諦めない」「お客様の要望が叶うように何度も試行錯誤する」などが挙げられます。

共感性が高い

共感性が高いのも非認知能力が高い人の特徴です。共感性が高い人は相手の話を傾聴したり、ただ自分の意見を伝えるのではなく寄り添ったりすることができます。

また、自分の意見と異なった相手に対してもただ否定するのではなく、受け入れたうえで一緒に最適解を求めることができるのです。

さまざまな人を巻き込んで、コミュニケーションが取れる

さまざまな人を巻き込んで、コミュニケーションが取れるのは非認知能力が高い証拠です。

自分と似た意見をもつ人だけではなく、考え方が異なる人ともスムーズにコミュニケーションが取れるのは誰しもが真似できることではありません。

また「こういう意見もあるんだ」と他者の考えや価値観を受け入れる能力も高いと考えられます。

非認知能力を把握する方法

非認知能力を把握する方法は下記のとおりです。
  • ルーブリックシート
  • コンピテンシー診断

ルーブリックシート

GlobalSIGHT合同会社が作成したルーブリックシートでは、非認知能力を可視化できます。

日本生涯学習研究所が提示している9つの非認知能力を評価対象としています。
  • 主体性
  • 問題解決能力
  • 批判的思考力
  • コミュニケーション能力
  • 自己管理能力
  • 探究心
  • 独自性
  • 自己肯定感
  • 協働力
上記のルーブリック評価シートをもとにそれぞれの能力を4(S)〜0(D)で評価します。ルーブリック評価シートでは「持続性」「安定性」を重視しています。

出典:【新発見!】非認知能力を評価する「ルーブリックシート」。これから求められる非認知能力を可視化、評価するために。

コンピテンシー診断

コンピテンシー診断とは、その人の行動や思考を分析し、仕事における能力の有無や程度を明らかにする診断です。あらかじめ決められた質問に回答していくことで、

「課題を与えられたら必ず達成しようと努力する」
「他人の意見を尊重できる」
「摩擦を起こさずに人と接することができる」

など、自分の非認知能力(行動特性)を数値で把握できます。

コンピテンシー診断についてくわしく知りたい方は、下記の記事もあわせてご覧ください。

【関連記事:コンピテンシー診断とは?ツールの使用方法や導入事例も解説 

従業員の非認知能力を伸ばす方法

非認知能力は子どもだけではなく、大人になってからも伸ばすことができます。またその方法はいたってシンプルです。

非認知能力を伸ばす方法は下記のとおりです。
  • 非認知能力を把握する
  • 目標を設定し行動する
  • フィードバックを実施する
  • 一つのことを習慣化する
  • 多くの人と関わる機会を設ける
  • 本をたくさん読む
それぞれの方法を見ていきましょう。

非認知能力を把握する

まずは従業員一人ひとりの非認知能力を把握することが、非認知能力を伸ばす近道です。非認知能力はたくさんの種類があり、人によって伸ばせるものは異なります。

上記で紹介したルーブリックシートやコンピテンシー診断などを実施し、数値化することで、それぞれの能力を伸ばせる方法を見い出せるでしょう。

コンピテンシー診断についてくわしく知りたい方は、下記の記事もあわせてご覧ください。

【関連記事:コンピテンシー診断とは?ツールの使用方法や導入事例も解説 

目標を設定し行動する

自分の非認知能力を把握したら、その能力を伸ばすための目標を設定しアクションを起こしましょう。

たとえば、コミュニケーション能力が元々高いことがわかり、数年後は営業職に転職したいという目標を掲げたとします。

その目標を達成するために「月2回異業種交流会に参加してみる」「本やスクールに通って伝えるスキルを習得する」などやるべきことを決めて行動してみましょう。

フィードバックを実施する

フィードバックを実施するのも、従業員の非認知能力を伸ばす一つの方法です。

自分が強みだと思っている能力があったとしても、第三者から見ると、別の能力のほうが長けていると感じているかもしれません。

一度、第三者からの意見を聞くことで、予想外の能力を知るきっかけとなる可能性があります。

【関連記事:フィードバックとは?意味や重要性、効果的に実践するためのテクニックを紹介

一つのことを習慣化する

一つの物事を習慣化させるのも非認知能力を伸ばす方法です。一つのことを毎日続けるのは簡単なことではありません。

そのため最初は続けることを見つけるのに苦労するはずです。しかしそのなかで習慣化できることがあった場合、それはあなたにとって強みになるでしょう。

たとえば、週2回5キロのランニングを続けられたら「自分は意外と忍耐力があるのかもしれない」と発見できるきっかけになります。

多くの人と関わる機会を設ける

多くの人と関わる機会を設けることも大切です。また、その際に自分の感情や思ったことを客観的に観察する習慣をつけてみましょう。

「今、彼に言われたことに対して、私は少しイライラしてしまった。おそらく彼の上から目線の言い方がイライラする原因だと思う。」

といったように、人と話しながら心の中にいる自分と対話するイメージです。はじめは難しいですが、意識的に行うことでセルフコントロールやコミュニケーション能力の向上につながるでしょう。

本をたくさん読む

本をたくさん読むのも、非認知能力を伸ばすことができます。

たとえば小説を読めば、登場人物の心情を考えるようになるため共感力や想像力を養えます。また、本を一冊読むだけでも、かなりの集中力が必要です。

本を読むことを習慣化させることで、あらゆる非認知能力を伸ばせます。

ミイダスのコンピテンシー診断で非認知能力を把握しよう

非認知能力を伸ばすためには、本人がどのような非認知能力が備わっているかどうか確認することが大切です。

コンピテンシー診断を受検することで、非認知能力であるリーダーシップやコミュニケーション能力などが把握できます。

また、自社の従業員がどのような非認知能力が高い人が多いかわかれば、今後採用する人材像も明確になってくるでしょう。

ミイダスのコンピテンシー診断で把握できる非認知能力は下記のとおりです。
コンピテンシー項目コンピテンシー定義(5以上)コンピテンシー定義(5以下)
ヴァイタリティ活動的
行動することで生き生きとする。常に忙しくしていたい。
やるべきことが沢山ある状態を楽しいと思う。
競争性
勝ちたいと思う。競争を楽しみ、負けることを嫌う。
活動的
物事を一定のペースでやりたがる。負荷が大きすぎる仕事を好まない。
競争性
人と競争することを好まない。勝つことよりも参加することに意義を見出す。
人あたり社会性
初対面の人と会うのも気楽である。公式の場でもくつろげる。
面倒み
他人に共感でき、思いやりがある。世話好きで他人の個人的な問題にも支援を惜しまない。
社会性
公式な場でないほうが気楽である。初対面の人と会うときぎこちない。
面倒み
誰に対しても思いやりの態度を取るわけではない。他人の個人的な問題から距離を置く。
チームワーク社会性
初対面の人と会うのも気楽である。公式の場でもくつろげる。
協議性
広く相談し、他の人に意思決定の参加を求める。自分一人で決定を下すことは少ない。
社会性
公式な場でないほうが気楽である。初対面の人と会うときぎこちない。
協議性
人に相談せず決定しようとする。自分ひとりで決定を下す事を好む。
創造的思考力創造的
新しいアイデアを生み出す。新しいものを作り上げることを好む。独創的な解決法を考える。
概念性
理論に関心を持つ。抽象的な概念について話し合うことを楽しいと思う。
創造性
アイデアを生み出すよりも、既にあるものの上に積み上げていくほうである。新しいものを作り出したり、発明したりすることは少ない。
概念性
理論的な問題よりも実務的な問題を扱うことを好む。抽象的な概念を扱うことを嫌う。
問題的解決力データへの関心
数字を扱うことが好きで統計データを分析することを楽しむ。事実や数字に基づいて判断する。
概念性
理論に関心を持つ。抽象的な概念について話し合うことを楽しいと思う。
データへの関心
事実や数字よりも、意見や気持ちなどを重視する。統計データ等を使うことを避けようとする。
概念性
理論的な問題よりも実務的な問題を扱うことを好む。抽象的な概念を扱うことを嫌う。
状況適応力社会性
初対面の人と会うのも気楽である。公式の場でもくつろげる。
人間への関心
人の行動や動機を理解しようとする。人を分析することを楽しむ。
社会性
公式な場でないほうが気楽である。初対面の人と会うときぎこちない。
人間への関心
人の行動の背景に関心がない。人を分析しようとしない。
プレッシャーへの耐力余裕
リラックスできる。あまり緊張しない。概ね冷静で落ち着いている。
タフ
あまり他人の言動で傷ついたりしない。侮辱を聞き流せる。自分への批判に対して鈍感である。
余裕
緊張しやすい。リラックスしにくい。仕事からの気分転換がなかなかできない。
タフ
感じやすく批判されると傷つきやすい。理不尽な発言や侮辱に動揺する。
オーガナイズ能力先見性
長期的な味方をする。将来の目標を設定し、戦略的に考える。
緻密
物事の細部に目がいく。物事を順序立てて系統的に処理することを好む。細部にとらわれすぎることがある。
先見性
長期的な問題よりも、目の前の問題に目がいく。物事をあまり戦略的に考えない。
緻密
細かなことにとらわれない。物事を順序立てて系統的に考えることに苦手意識がある。細かい仕事を嫌う。
統率力指導性
リーダーとなって指揮を取り、何をすべきか人に指示する。主導権を取ることを好む。
協議性
広く相談し、他の人に意思決定の参加を求める。自分一人で決定を下すことは少ない。
指導性
人にリードしてもらうほうが良い。何をすべきか人に指示することを好まず、指揮をとることはあまりない。
協議性
人に相談せず決定しようとする。自分ひとりで決定を下す事を好む。
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一人ひとりの非認知能力を把握し伸ばしていこう

コミュニケーション能力が高いビジネスパーソンのイメージ
今回は、非認知能力の概要や高い人の特徴、伸ばし方についてご紹介しました。

変化が多い時代において、非認知能力を高めることは不可欠と言っても過言ではありません。

ルーブリックシートやコンピテンシー診断などで従業員の非認知能力を把握し、それぞれに合った伸ばし方を模索していきましょう。

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