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育成

初めての人材育成|担当者に求められるスキルと基礎知識を解説

企業が経営戦略を実現する上で、重要なテーマの一つが「人材育成」です。社員が経営戦略に沿って業務を遂行できるよう、人事部の人材育成担当者は成長できる学習環境を用意し支えます。

人材育成の取り組みが効果を発揮するかどうかは、育成担当者の手腕次第。そのため、育成担当者の責任は大きいと言えるでしょう。

しかし、初めて育成にあたる担当者は「どのように人材育成を進めたら良いのか」「担当者として、どういったスキルを身につけるべきか」と悩み、試行錯誤しているのではないでしょうか。

そこで今回は、人材育成担当者として知っておきたい基礎知識を解説するとともに、求められるスキルや育成のポイントなどを解説します。

人材育成にあたっては、社員のモチベーション管理に課題を感じる方もいらっしゃるでしょう。ミイダスでは無料のお役立ち資料をご用意しています。こちらもぜひご活用ください。

【お役立ち資料】新卒研修時期向けのコンピテンシー診断の活用ヒント資料
【お役立ち資料】部下のモチベーションを把握する、その方法とは
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人材育成とは

空を見上げる女性(ビジネスウーマン)
人材育成とは「企業が望む方向に人材を成長させる取り組み」です。企業が安定的に利益を上げるためには、社員一人ひとりがより良い仕事をできるよう、社員を育て上げる必要があります。

人材育成担当者は、「新入社員育成」「中堅社員育成」「管理職育成」のように社員の年次や階層、職種別に最適な教育を設計し、社員に成長を促す役目を担います。

人材の成長を通じて組織がさらに成長し、経営戦略が実行される、という一連の流れを作ることが人材育成における理想と言えるでしょう。

なお人材の採用もあわせて担当されている方は、こちらの記事もあわせてご覧ください。

【関連記事:初めての面接官!やり方や注意点、質問例を解説

人材育成の目的

国際色豊かなビジネスチーム
利益を追求する企業が、時間とコストをかけて人材育成に取り組むのはなぜでしょうか。人材育成の目的は下記3点挙げられます。
・企業の成長を図る
・生産性向上
・離職防止
それぞれ見ていきましょう。

企業の成長を図る

人材育成は企業の成長を促す上で必要な施策です。『2022年版 中小企業白書・小規模企業白書』によると、「計画的なOJT研修、OFF-JT研修いずれも実施している企業では、売上高増加率が最も高い」といった結果が出ています。
OJT及びOff-JTの実施状況別に見た売上高増加率の横棒グラフ
引用:2022年版 中小企業白書・小規模企業白書 概要|中小企業庁
OJT・Off-JT両方を実施している企業の売上高増加率は9.5%。どちらも実施していない企業の売上高増加率は3.4%。両者で6.1ポイントの差が出ているのです。

企業の成長を促すには、従業員の能力開発に努めることが重要と言えます。

生産性向上

業務の生産性を高める上で、人材育成は必要不可欠です。近年、少子高齢化に伴う働き手不足が続いています。限られた時間と人的資源の中で成果を挙げるには、今いる社員のスキルの底上げが必要です。

人材育成に努めることは、企業の生き残り戦略として非常に重要と言えます。

生産性向上については下記の記事で詳しく解説しています。

【関連記事:生産性向上とは?企業ができる具体的な取り組みを解説!

離職防止

社員の多くは「スキルアップを図れる会社」で長く働きたいと考えています。

ミイダスが2023年に実施した調査で、「Q3.就業先にリスキリング・教育・研修制度があることは、あなたにとって、その企業で⻑く働きたいという考えに繋がりますか。」といった質問をしたところ、大企業社員の約6割が「教育・研修制度があることは長く働きたいという考えにつながる」と回答しています。
ミイダスのアンケート結果グラフ
終身雇用制度が崩壊した今、よりスキルアップを図れる場を求めて転職する社員も少なくありません。社員が成長できる環境を整えることは、離職を防ぎ定着率を向上させる上で欠かせない施策と言えます。

離職防止施策については下記の記事でより詳しく解説しています。

【関連記事:離職率が高い要因とは?デメリットや対策を解説
【関連記事:定着率を上げるには?定着率を上げる方法を紹介します

人材育成担当に必要なスキル 

人材育成担当者として、どのようなスキルを養うべきか悩む方もいるでしょう。人材育成担当者に求められる能力は以下3つあります。
・現状把握力
・目標設定力
・運営・調整する力
それぞれ見ていきましょう。

現状把握力

人材育成担当者には「現状把握力」が必要です。社員の成長に効果的な施策を講じるには、組織や人材の課題を正しく抽出しなければなりません。
  • 目標に対してどのレベルまで社員が技術を習得できているのか
  • 組織の現状として、どのような問題があるのか
これらを客観的に把握します。

もし分析のピントがずれていては、施策自体も的外れな内容になってしまうでしょう。人材育成担当者には、組織全体を俯瞰して眺め、現状を的確に掴む能力が求められます。

社内のあらゆる部門、あらゆる職種の状況を常に把握できていることが理想です。

すでに現在の人材育成に課題を感じられてる場合は、こちらの記事もぜひご覧ください。

【関連記事:人材育成の課題とは?5つの解決策と成功事例を解説

目標設定力

適切に目標設定する力も必要です。目標が不明確だと、社員が目的意識を持って各種研修に臨めません。また、人材育成の方向性がブレる心配もあるため、目標設定力は非常に重要だと言えます。

最適な目標設定には「スキルマップ」の活用がおすすめです。スキルマップとは、社員各人の現在の業務内容に関するスキルレベルを一覧に表したものです。

スキルマップを活用すると、個人・グループ・部門単位で、現在のスキルがどのレベルにあるのかが一目でわかります。能力の可視化によって目標までの道のりを把握しやすくなるでしょう。

また、目標を細分化し、スモールステップで社員のやる気を引き出す工夫も大切です。

運営・調整する力

研修の実施にあたっては、多方面に協力を仰がなければなりません。

外部講師に依頼したり、受講者の上司に調整を求めたりするほか、通常業務を離れて研修参加を募る場合には、実施時期や講義時間などに配慮も必要でしょう。

研修関係者に対する細かな配慮がなければ、研修に対する理解が得られません。社内全体の人材育成に対する士気を高める意味でも、人材育成担当の運営調整力は非常に重要と言えるでしょう。

人材育成を構成する3つの要素

ビル群を見上げる
「人材育成」を効果的に進めるためには、以下の3つの要素を三位一体で行う必要があります。
・キャリア開発
・能力開発
・組織開発
それぞれについて解説します。

キャリア開発とは

キャリア開発とは、中長期的に社員の職業能力を磨き、人材配置やキャリアプランを構築する取り組みのことを指します。社員自身の希望と会社のビジョンを意識しながら、計画的にキャリアを形成させる考え方がキャリア開発です。

キャリア開発における代表的な施策例は下記の通りです。
  • 自己申告制度:社員から今後のキャリアの方向性や異動希望があれば申告してもらう
  • キャリア開発研修:自らの職業生活を振り返り、どうあるべきかを考える機会・きっかけ作りとして研修を行う
  • キャリアカウンセリング:専門家によるカウンセリングを実施し、社員自身にキャリアを考えさせる機会にする
  • ヒューマンアセスメント:面談や適性検査などを通じて社員の資質や適性を客観的に捉える など

能力開発とは 

能力開発とは個人の能力を向上させるための施策です。自社が求める人材に育成するために、OJTやOff-JT、SDの推進などを企画し実施します(各手法の紹介は後述)。

能力開発の大まかな流れは下図をご覧ください。
能力開発の流れ

組織開発とは

組織開発とは、コミュニケーションの活性化、帰属意識の醸成などを通じて、組織のパフォーマンスを高める取り組みのことです。個人主義的傾向が強まってきたことや、高齢者や外国人といった雇用の多様化を背景に、組織としてまとまりを持たせる必要性が高まったため、組織開発が注目を集めています。

具体的な取り組み例は下記の通りです。
  • アクティブ・ラーニング:少人数のグループを編成し、そこで実際に生じている問題の解決策を検討する手法
  • ナレッジ・マネジメント:個人の知識、仕事で得た知見を、組織全体で共有し活用する施策
  • 1on1ミーティング:信頼関係を築くため、部下と上司の対話を活発にする施策 など
キャリア開発が行われれば、社員は自分の将来像を思い描き、能力開発に自発的に取り組むようになるでしょう。また組織開発が行われると、社員間の関係性が向上し、キャリア開発・能力開発がより効果的に進むことが期待できます。

そのため、人材育成では「キャリア開発」「能力開発」「組織開発」の3つを三位一体で進めることが必要なのです。

組織開発については下記の記事で詳しく解説しています。合わせてお読みください。

【関連記事:組織開発とは?基本の流れと目的別フレームワークを解説

人材育成を始める方法

ビジネスイメージ―成功へのステップ
ここでは、自社で人材育成を始める大まかな流れを解説します。大まかな手順は下記の通りです。
1. 現状を把握する
2. 理想的な社員像を考える
3. 必要なスキルを整理する
4. 教育手段を検討する
順番に解説します。

手順①現状を把握する

まずは組織の現状を把握し、自社が抱える課題を特定していきます。現状を把握できれば、育成によって補うべきスキルが明確になります。

例として下記の内容を洗い出しましょう。
  • 誰がどのような業務を担っているのか
  • どのように仕事を進めているのか
  • 各年次・各階層の人数は足りているのか
  • 生産性が高いのか・低いのか など
また、社内の中堅層・現場の若手にヒアリングして、今すぐにでも解消したい課題を把握します。教育で解消できるかどうかも検討します。

手順②「理想の社員像」を明確にする

各年次・階層における「理想の社員像」を明確にしましょう。目指す方向性が不明確なままでは、社員の成長を促す効果的な研修内容や手法を選択できません。

経営者に「求める人材像」を聞くのも良いでしょう。しかし、あまりに現状とかけ離れていると、社員が学ぶ意欲を失ってしまう可能性があります。

そのため現場のニーズも把握し、人材像に反映させることをおすすめします。現場の実態に即した理想像を作ることが大切です。

現状把握や理想の社員像の定義には、アセスメントツールの活用がおすすめです。ミイダスのアセスメントツールを活用すれば、組織の特徴や自社で活躍する人材の特徴などをデータで可視化できます。ぜひご活用ください。

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手順③必要なスキルを整理する

「理想の社員像」を実現するために、社員に身につけて欲しいスキルを洗い出します。育成担当者の視点だけでなく、現場の上司など多角的な視点でスキルを洗い出すと、真に必要なスキルを見出しやすくなるでしょう。

「誰を」「いつまでに」「どのスキルから優先的に」を明確にし、目標までの道筋を立てます。

手順④教育手段を検討する

教育手段は集合研修だけではありません。後述しますが、現場で行うものやオンラインで行うものなど、さまざまあります。

実務的なスキルを習得するなら、現場の実務で学ぶ研修方法が最適でしょう。汎用性の高いスキルを習得するなら、現場から離れた座学研修がおすすめです。

状況に応じて柔軟に教育手段を検討しましょう。

【関連記事:人材アセスメントを企業研修に活かすには?
【関連記事:コンピテンシーを人材育成に取り入れるメリットや導入方法、注意点を解説

人材育成のポイント(階層別)

笑顔のビジネスマン
社員の成長を効果的に促すには、社員の年次や階層に応じて、最適な人材育成体系を模索する必要があります。

ここでは「新入社員」「中堅社員」「管理職」の3つの階層別に育成ポイントを端的に解説しますので、参考にしてみてください。

新入社員育成のポイント

新入社員の育成ポイントは下記3点です。
  • 社会人としての心構えを身につける
  • 基礎的なビジネススキル習得
  • フォロー体制を整える

<ポイント①社会人としての心構えを身につける>

学生から社会人になって間もない新入社員の中には、学生気分が抜けない社員もいるでしょう。しかし、お客様を相手に業務を担う以上、いつまでも学生気分でいることは許されません。

そこで求められるのが「意識改革」です。プロフェッショナルとしての自覚を持たせる目的で、新人研修にてマインドセット研修を実施する企業も多くみられます。

<ポイント②基礎的なビジネススキル習得>

基礎的なビジネススキルの習得も欠かせません。例えば下記の通りです。
  • ビジネスマナー(電話応対・名刺交換・挨拶など)
  • コンプライアンス
  • PCスキルの基礎(Excel・PowerPointなど)など
最低限必要なスキルを集合研修で習得し、OJT研修で実務的なスキルを高めるのが最もオーソドックスな流れと言えます。

<ポイント③フォロー体制を整える>

新入社員に対しては、できる限りフォロー体制を強固に備えたいものです。新卒、中途問わず、慣れない業務にストレスを抱える社員は少なくありません。

フォロー方法としては、新卒社員には年齢や社歴の近い先輩社員をフォローに付ける「メンター制度」を導入したり、同期同士の交流の場を設けたりといった工夫が求められます。

仕事や社内の人間関係などについての悩みを相談できる存在がいれば、不安は徐々に解消されていくでしょう。これらの取り組みは定着率向上にもつながります。

中堅社員育成のポイント 

中堅社員とは、入社3年目以降で、係長・課長などの役職についていない社員を指します。

業務において、ある程度自分一人で完遂できる能力と責任を持つ中堅社員に対しては、管理職へのステップアップも視野に入れた育成がおすすめです。

取り組むテーマの具体例は下記の通りです。
  • リーダーとしての役割
  • マネジメントスキル
  • セルフマネジメントスキル
  • 部下や後輩指導の考え方及び方法
  • 職場における問題解決の考え方及び方法 など
新入社員と管理職に対する研修はほとんどの企業で実施されていますが、中堅層に対する研修を実施している企業は実は多くない現状があります。しかし中堅社員は、チームリーダーやサブリーダーとしてチームを牽引していく立場になる人も多いでしょう。

組織の中核となる人材だからこそ、十分な教育を行うことにより、企業全体の成長につながります。

管理職育成のポイント 

ひと口に「管理職」といっても、「管理職になったばかりの社員」と「新任以外の管理職」では求められるスキルが異なります。そのため、経験年数や役職に応じた研修内容を検討する必要があるでしょう。

研修テーマ例は下記の通りです。

【管理職になったばかりの社員】
・管理職としての役割と心構え
・人事評価・面談の方法
・労務管理、ハラスメント防止、メンタルヘルス管理
・リスク管理 など

【新任以外の管理職】
・多様な人材のマネジメント力
・経営に必要な視座と意思決定力 など

会社や組織が期待する能力を伸ばしてもらうには、個人の努力だけに任せるだけでは不十分です。そのため管理職とはいえ、育成にあたってはサポート体制を築くことが求められます。

代表的な人材育成手法9選

虫眼鏡とビジネスアイコン
人材育成担当者として最低限知っておきたい人材育成手法を9つご紹介します。それぞれのメリット・デメリットを理解して、最適な手法を選択しましょう。

OJT

OJTは「On-the-Job Training」の略。職場での実務を通じて知識や技術を身につける育成手法のことを指します。

経験豊富な上司や先輩社員が、実際の業務を題材に教育します。

【メリット】
・業務に密着した指導ができるため、実践的なスキルを身につけられる
・OFF‐JTと組み合わせることにより、座学の知識と実践のスキルを融合させられる
・育成側の成長にもつながる

【デメリット】
・育成側が多忙だと十分に教育できない
・育成側の能力や意欲、育成方法によって教育の質にばらつきが出る

Off-JT

Off-JTとは「Off-The-Job Training」の略。職場から離れて行われる教育施策のことです。Off-JTは階層別研修と職種別研修・テーマ別研修に分かれます。 
  • 階層別研修:特定の階層(年齢層・役職)に必要とされる能力・知識を習得させるための研修
  • 職種別研修:技術職や営業職などの職種ごとに必要とされる能力・知識を習得させるための研修
  • テーマ別研修:全社員や希望者を対象に、考え方やスキルなど特定のテーマについて知識や能力を習得させる研修
【メリット】
・社員の持つ知識やスキルのばらつきを防ぎ、均一化できる
・社内のコミュニケーションが活性化する
・外部講師を招くことで、新たな視点・ノウハウ・技術を得られる

【デメリット】
・受講者が受け身になりやすい
・職場・ワークスペースを離れて研修を行うため、一時的に受講生は業務を止めざる得ない
・外部から講師を招く費用、会場を借りる費用などが発生してしまう
・業務への即効性を期待できない

【関連記事:OJTとは?意味をわかりやすく解説!OFF-JTとの違いや研修の進め方など

e-Learning

e-Learningとは、スマートフォンやPCを使ってオンラインで講義動画などを視聴して学習する手法です。

【メリット】
・時間や場所を問わず学習できる
・受講者の学習の進捗状況を管理できる
・教育の質を均質にできる

【デメリット】
・モチベーション維持が難しい
・インターネット環境が必須

自己啓発

社員が自発的に行う能力開発を自己啓発と呼びます。

企業によっては通信教育の受講料の一部を負担したり、公的資格取得に対して報奨金を支給するなどにより、社員の自己啓発の支援を行う会社もあります。

【メリット】
・スキルアップが早い
・モチベーションアップにつながる
・業務外で行えるため、実務への支障が小さい

【デメリット】
会社などから費用の補助がない場合、コストが大きな負担となる

ジョブローテーション

社員の教育のために一定の配属期間ごとに人材を異動させる制度がジョブローテーション制度です。

【メリット】
・ジェネラリスト人材の育成に効果的 
・社員が自分の適性を見極められる
・複数の業務を経験することで、物事を多面的に考える力がつく
・同一業務によるマンネリ化を防止できる
・従業員満足度の向上や離職率の低下につながる

【デメリット】
・一つの分野に特化したスペシャリストの育成が困難になる
・定期的に人事異動が発生するため、引継ぎ・フォローアップの人件費などの教育コストがかかる
・社員の指向に合わせて行わないと、モチベーション低下や離職につながる

MBO(目標管理制度)

Management by Objectives(目標による管理)の略。個別またはグループごとに目標を設定し、その達成度によって従業員を評価する制度のことです。 

経営学者であるピーター・ドラッカーが提唱しました。

【メリット】
・取り組む業務を整理できるため、業務効率が上がる
・自分で目標設定を行うことで、モチベーションが向上する
・評価のプロセスが透明性が高く、不満が出にくい

【デメリット】
・業務や経営状況によって、目標達成が難しくなることがある
・個人によって目標の難易度が違うため、適正評価が難しい

メンター制度

年齢の近い先輩社員が後輩社員(メンティ)に対して行う個別支援活動のこと。先輩社員が新入社員や若手社員に定期的に面談を行い、不安や悩みを聞いて精神的なサポートをします。

昨今では就業形態の変化に伴い、帰属意識や職場の人間関係が希薄化しつつあります。職場における新たな人間関係の構築とキャリア開発を促進する取り組みとして、メンター制度の関心が高まっているのです。

【メリット】
・メンティが精神的に安定した状態で業務に取り組める
・メンティがメンターの働きを見ることで、キャリアプランを描きやすくなる
・メンターの育成スキル向上にもなる

【デメリット】
・メンターのスキルによってメンティの成長度が左右される
・メンターとメンティの相性が悪いと上手くいかない

【関連記事:メンターとは?制度の導入で得られる効果やデメリット、成功のポイントを解説

ティーチング

未経験者、若手を対象として、先輩社員が後輩に自分の知識やノウハウを伝える手法です。指導者から指導を受ける側へ一方的に指示・助言する技術を指します。

【メリット】
・一度に大勢を対象に指導できる
・スピード感を持って人材の育成を行える

【デメリット】
・受講者が受動的になってしまう
・自分で考える習慣が身につきづらい
・モチベーションを下げる可能性も

コーチング

自分で考えて行動する能力をコーチと呼ばれる相談役との対話の中から引き出す自己改善技術です。相手が元々持っている優れた能力を引き出し、自発的に行動することを促すことを指します。

厳しく指導するというやり方とは対照的な考え方で、相手の可能性を引き出し、自分で考えて行動することをサポートすることです。

【メリット】
・自ら考え行動する力を身につけさせることができる
・特性や潜在能力を引き出せる
・モチベーションの維持・向上につながる

【デメリット】
・1対1で行われることが多いため指導に時間がかかる
・指導側のマネジメントスキルに影響を受けやすい

人材育成の基本を学ぶ推薦図書3選 

緑の雰囲気に重ねられた本
人材育成について体系的に学びたい方におすすめの専門書を3冊ご紹介します。

『企業内人材育成入門』

『企業内人材育成入門』は、人材育成に関する心理学・教育学・経営学等の基礎理論を5人の専門家が解説した入門書です。

下記に該当する人におすすめです。
  • 人材育成部門への異動が決まった方
  • 人材育成部門に十数年勤務し、そろそろ知識の整理を行いたい方
  • 人材育成に携わるすべての人
理論的な裏付けをもとに、マネジメントの現場に即した事例を挙げながら解説している点が本書の特徴です。架空のストーリー仕立てで解説されているため、より実務に結びつけてイメージしやすい内容となっています。

この本では下記の内容を学べます。
・やる気を出させる方法
・効果的な研修を作る方法
・評価はなぜ必要なのか
・学習環境をどのようにデザインするか
・キャリア開発の考え方とは など
参考:Amazon|『企業内人材育成入門』中原 淳・荒木 淳子・北村 士朗・ 長岡 健 ・ 橋本 諭著,ダイヤモンド社

『はじめて人事担当者になった時知っておくべき7つの基本。8つの主な役割。』

人事業務全般を網羅的に学べる一冊です。「人事の基本」として7つの仕事を取り上げ、人材確保や人材活用、働き方や報酬マネジメントなど、人事にとって重要となる8つの役割を解説しています。

人事労務を担当する初心者から中堅クラスまで、幅広い層に学べる内容です。人材育成に関しては第4章で端的に解説されているため、サクッと人材育成の全体像を掴むには最適です。

人材育成の章では下記の内容が解説されています。
・人材育成のポイント
・人材育成に関する業務の流れ
・キャリア開発の目的と施策
・能力開発の種類
・アクティブ・ラーニングとナレッジ・マネジメント など
参考:Amazon|『はじめて人事担当者になったとき知っておくべき、7の基本。8つの主な役割。』労務行政研究所

『「自分ごと」だと人は育つ: 博報堂で実践している新入社員OJT 1年間でトレーナーが考えること』 

日本の人事部「HRアワード2014」書籍部門 最優秀賞を受賞。博報堂では2007年から従来の新入社員教育を見直し、OJT再興に取り組みました。この本では博報堂が試行錯誤の末、編み出した新入社員育成方法を当事者自らが紹介しています。

この本のターゲットは下記の通りです。
  • 新入社員の育成を任された先輩社員
  • 新入社員の育成に関わる人材育成担当者
この本でわかることは下記の通りです。
・博報堂における新入社員OJTの取り組みがわかる
・時代に合った新しいOJTの考え方
・1年間のOJT期間の流れ
・仕事を「自分ごと化」する重要性とその方法
・教えるだけでなく「任せて・見る」「任せきる」指導の方法など
OJTに行き詰まりを感じた先輩社員や人材開発部門にヒントを提供する一冊となるでしょう。

参考:Amazon|『「自分ごと」だと人は育つ: 博報堂で実践している新入社員OJT 1年間でトレーナーが考えること』博報堂大学(編集)日経BPマーケティング

人材育成において大切なことは?

各種研修の企画にあたっては、しっかりとゴールイメージを描くことが大切です。目標設定が不十分だと、学習に対する目的意識を持てず、学習者の学ぶ意欲を下げてしまう恐れがあります。

研修のゴール地点となる学習目標を以下3つの観点から、より鮮明に具体的に描写することをおすすめします。
・目標行動
・評価条件
・合格基準

目標行動

目標行動とは、研修の成果として、どのような行動を取れるようになればいいのか具体的に示したものです。「〜できる」と具体的に表現すると良いでしょう。良い例・悪い例は下記の通りです。

✖️「自社の商品について理解する」
◯「自社の商品のメリット・デメリットを説明できる」

効果を測定できるよう具体的に表現しましょう。

評価条件

評価条件とは「どういった条件の下で行った行動であれば、合格とするのか」についての基準を指します。例えば「作業を完了させられる」といった目標行動を設定したならば、「作業はマニュアルを見ながらでも良い」または「何も見ないで対応する」などが評価条件になります。

とっさの判断を迫られるような場面ではマニュアルを見ている時間などないものです。その場合、「何も見ないで対応できる」ことが評価条件となるでしょう。逆に年に一度しかない作業の場合、マニュアルを丸暗記する必要はありません。

合格基準

合格基準とは、どの程度で合格とみなすのかといった基準です。評価条件において目標行動を「すべて達成できて合格」なのか「8割できていれば良い」のか基準を決めます。

闇雲に「すべて達成できたら合格」と設定しても、効率が悪い場合もあります。基準が高いほど研修に費やす時間が増えるため、検討が必要です。

上記3つの要素を鑑みて、具体性のある目標を設定しましょう。

人材育成事例|TOPPANエッジ株式会社

握手するビジネスパーソン
実際の事例を見てみましょう。ここではTOPPANエッジ株式会社の取り組みを見ていきます。

ビジネスフォームやデータ・プリントなど、情報伝達を最適化するソリューションを提供するトッパン・エッジ株式会社では、社会益・会社益・個人益の「三益一如」を経営信条に、従業員の育成に力を入れています。

自社で活躍するために必要な学びを「基盤能力開発」と「専門知識・スキル開発」の2段階に分け、構成しています。

新入社員には1年間OJTトレーナーがつけられ、必要な能力を一覧化。キャリア形成の支援を積極的に行なっています。また、通信教育として181講座を用意し、キャリアに応じて講座を自由に選択できる仕組みを整えているそうです。

参考:人材育成事例007
参考:TOPPANエッジ株式会社|主な研修メニュー

長期的な視点で取り組むことが大切

人材育成は一朝一夕で成果が現れるものではありません。長い時間をかけて、研修を行ったり、職務経験を積ませたりする中で、会社に貢献できる人材へと成長していくものです。

会社の発展を目指すのであれば、目先の成果ばかりでなく、地道に人材育成に取り組む度量が求められます。事実、人材育成の成功企業は、他社にはマネをすることもできないほどの圧倒的な競争優位を築けています。

たとえばコーヒーチェーン大手のスターバックスは、サービスをマニュアル化せず、各アルバイトの自発的な行動を重要視する戦略でブランド力を維持していると言われています。

人材育成は決して簡単ではありませんが、正しいやり方で正しくやり切れば、必ず効果が出るものです。先手を打っておけば、簡単には他社と差別化を測れます。だからこそ急がば回れなのです。中長期的にはがぜん優勢になれるでしょう

人材のスキルをデータ化するなら「ミイダス」

ミイダス・コンピテンシー診断デモ画面
人材育成は目指す方向を明確にしてこそ、足りない部分や強化すべき部分がわかり、自社の社員に効果的な育成体系を構築できます。

しかし、

「どのように方針を定めたら良いのだろう?」
「現状を把握するために、一人ひとりヒアリングをするのは大変」

このように悩む方もいるでしょう。

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活躍する社員の特徴をもとに、職種別、年次別などのロールモデルを設定すれば、人材育成で目指す方向性を明確にできるでしょう。

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