ロールモデルは社員の成長を促し、組織全体のモチベーションを高めるために重要です。しかし、企業が適切なロールモデルを見つけ、効果的に活用するのは簡単ではありません。
本記事では、ロールモデルの意味や設定方法、具体的な活用例などについて詳しく解説します。この記事を読むことで、ロールモデルを効果的に活用し、社員の成長や組織の発展につなげる方法を理解できます。どうぞ最後までご覧ください。
なお、ロールモデルとなりうるハイパフォーマー(活躍している社員)の離職を防ぐには、以下の調査資料が役立ちます。実際のデータにもとづく分析と、人材定着のための有効なアプローチがわかりますので、ぜひダウンロードしてご活用ください。
【無料ダウンロード】社内のハイパフォーマーが転職した本当の理由とは?本記事では、ロールモデルの意味や設定方法、具体的な活用例などについて詳しく解説します。この記事を読むことで、ロールモデルを効果的に活用し、社員の成長や組織の発展につなげる方法を理解できます。どうぞ最後までご覧ください。
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▼この記事でわかること
ロールモデルとは?意味や定義を簡単に解説ロールモデル(role model)とは、行動や考え方の手本となる人物を指します。この言葉は、英語の「role(役割・任務)」と「model(手本・見本)」に由来し、1940年代にアメリカの社会学者ロバート・K・マートン氏によって提唱されました。
厚生労働省の資料によると、ロールモデルは以下のように定義されています。ロールモデルとは、社員が将来において目指したいと思う、模範となる存在であり、そのスキルや具体的な行動を学んだり模倣をしたりする対象となる人材のことです。
引用:厚生労働省「メンター制度導入・ロールモデル普及マニュアル」ロールモデルは、実在の人物のほか、架空の存在でも構いません。ロールモデルの考え方を組織に導入することは、社員のキャリア自律を支援し、組織全体の発展につながります。企業内の人材育成においては、社員が目指すべき姿を示すことで、成長の道筋を伝える役割を果たします。ロールモデルは必要?設定する効果とメリット人事施策において「ロールモデルの必要性を感じない」「ロールモデルはいらない」と考える方もいるかもしれません。しかし、企業がロールモデルを設定すると、以下のような効果とメリットが得られます。- 社員の成長促進
- モチベーションの向上
- 組織の活性化
- 離職率の低下
- 多様性の推進
一つずつ詳しく見ていきましょう。社員の成長促進
企業がロールモデルを設定し、目指すべき具体的な姿を示すことで、社員は取るべき行動が明確になります。どのように行動すれば成長し、評価されるのかがわかるため、優先順位を適切に判断して業務に取り組めるでしょう。
また、ロールモデルの存在は社員の成長意欲を高めるきっかけとなります。「あの人のようになりたい」「憧れの人に近づきたい」という気持ちが、社員の自発的な成長意欲を引き出すのです。こうした前向きな姿勢は、個人のスキルアップだけでなく、組織全体のパフォーマンス向上にもつながります。
【関連記事:仕事における成長機会とは?企業側が提供できる例やメリットなどを紹介】
【関連記事:成長実感とは?実感を高める5つのマネジメント法と効果とは?】モチベーションの向上
ロールモデルを設定することは、社員のモチベーション向上にも大きな効果をもたらします。模範となる存在がいることで、社員は自身のキャリアに対してより明確なビジョンを持てます。ロールモデルの行動や考え方を間近で見て学べる環境があれば、目標が具体的になり、努力しようという意欲が自然に高まるはずです。
さらに、ロールモデルの存在はチームの雰囲気にもよい影響を与えます。身近な成功事例が示されると、他の社員も「自分にもできるかもしれない」という前向きな気持ちを持つようになり、職場全体の士気が高まります。その結果、社員のエンゲージメントが強化され、企業全体の成長につながるのです。
【関連記事:エンゲージメントとは?ビジネスにおける重要性や高める方法を紹介】
【関連記事:社員エンゲージメントとは?注目されている背景や取り組み方を紹介】組織の活性化
ロールモデルの提示は、企業として醸成したい文化を共有することを意味します。目指すべき共通の方向性が示されることで、組織の一体感が生まれていきます。
また、社内で活躍している人材をロールモデルに設定することは、他の社員にもよい刺激をもたらすでしょう。「自分にもできる」という希望が生まれれば、互いに切磋琢磨する姿勢が育まれます。結果的に、社員間のコミュニケーションが活発になり、組織全体の雰囲気も向上していくことが期待できます。
【関連記事:組織活性化とは|活性化させる方法と具体的なアイデアを解説】離職率の低下
ロールモデルを設定することで、社員は自身のキャリアプランを描きやすくなります。将来の自分の姿を具体的にイメージできれば、長く働き続ける可能性が高まるでしょう。
特に女性は、結婚・出産・育児などのライフステージの変化により、働き続けることに困難を抱えがちです。そのため、ライフイベントを乗り越えながら活躍しているロールモデルの存在は、同じような立場の女性社員にとって大きな励みとなります。
このように、明確なキャリアビジョンと将来への希望が社員に与えられることで、離職率の低下につながり、組織全体の安定性と成長が促進されるのです。
【関連記事:離職率が高い会社・業界の特徴は?要因・デメリットと離職率を下げる対策を解説】
【関連記事:人材定着とは?自社に定着しない理由と定着率を高める施策を紹介】多様性の推進
さまざまなロールモデルが存在することは、企業が多様性を受け入れる姿勢を示すものです。多様な背景や経験を持つロールモデルが示されることで、社員は自分に合った目標像を見つけやすくなり、安心して仕事に取り組めます。
また、異なる価値観やライフスタイルを尊重する文化が根付くと、社員は自分らしくイキイキと働けるようになり、企業イメージの向上につながります。その結果、多様で優秀な人材が集まりやすくなり、採用活動にも好影響をもたらすでしょう。
【関連記事:ダイバーシティとは?企業が取り組むメリットや注意点、推進ポイントを解説】企業がロールモデルを設定するにはロールモデルは社員自ら設定するのが理想ですが、企業がロールモデルとなりそうな人材を選定し、育成する場合もあります。企業がロールモデルを設定する際は、組織のビジョンや価値観に合致した人材を見つけることが重要です。また、ロールモデルとなる人材を育成するという視点も欠かせません。
ここでは、適切なロールモデルを設定するための2つのアプローチを見ていきましょう。- ハイパフォーマーからロールモデルを選定する
- 求める人物像にからロールモデルを育成する
ハイパフォーマーからロールモデルを選定する
社内のハイパフォーマー(活躍している人材)からロールモデルを選ぶことは、社員のモチベーション向上に効果的です。ハイパフォーマーはすでに社内で成果を上げ、着実に実績を重ねている存在であり、その行動や姿勢は他の社員にとって具体的な手本となります。
ただし、選定にあたっては業績の優秀さだけでなく、組織の価値観を体現していることが必要です。例えば、周囲への協力姿勢やチーム全体の成長を促す能力など、企業が大切にする理念を実践している人材を選ぶとよいでしょう。
さらに、多様なキャリアや立場の人材を選定すると、より幅広い社員が共感できるロールモデルを提示できます。こうしたハイパフォーマーの行動を共有することで、他の社員も望ましい行動を学び、成長につながっていきます。
【関連記事:ハイパフォーマーとは?特徴や分析方法、離職を防ぐ方法を徹底解説】求める人物像からロールモデルを育成する
企業として求める人物像を設定し、計画的にロールモデルとなる人材を育成していくことも重要です。
そのためにはまず、企業が目指すビジョンや目標に沿ったスキルや行動特性を明確にすることが必要です。例えば、コミュニケーション能力、課題解決力、リーダーシップなどのスキルを定め、それらを習得するための研修を実施します。加えて、ハイパフォーマーがどのような行動特性や価値観を持っているかを分析し、組織内で共有することも効果的です。
また、ロールモデルが偏らないよう、さまざまなキャリアや立場の人材をバランスよく育成しましょう。こうした計画的な育成を通じて、企業が求める人材を着実に増やすことができます。ロールモデルの具体的な活用方法企業がロールモデルを設定しても、活用方法が定まっていなければ十分な効果は得られません。そこで、実践的な活用方法を4つ紹介します。- 目標設定の参考にする
- 評価基準に採用する
- 社内報やイントラネットなどで紹介する
- 社内研修や交流イベントに招く
以下、一つずつ詳しく解説します。目標設定の参考にする
社員にとって、具体的なキャリアビジョンを描くのは簡単ではありません。しかしロールモデルがいれば、その経験や実績を参考に、より現実的な目標設定が可能になります。
例えば、ロールモデルが過去にどのような挑戦をし、どのような成果を上げてきたのかを共有することで、社員は自らの未来をイメージしやすくなります。また、ロールモデルが持つスキルや行動特性を目標として設定することで、社員は迷いなく自己成長に取り組めるはずです。
こうしたアプローチは、単なる数値目標とは異なり、個人の成長に焦点を当てた実践的な目標設定といえます。成長のプロセスを重視する文化は、社員一人ひとりの主体的な成長を促すとともに、組織活性化につながっていきます。評価基準に採用する
ロールモデルの優れた行動特性を分析し、人事考課の評価基準として取り入れるのも有効です。例えば、以下のような行動特性を評価項目に設定することが考えられます。- 常に顧客視点で提案を行っている
- 自ら新しい仕事に挑戦している
- 後輩育成のために時間を割いて取り組んでいる
- リーダーシップを発揮してチームをまとめている
- 他部署との協力体制を築いている
このように、ロールモデルの行動特性を評価基準に組み込むことで、社員は具体的な指針を得ることができます。「日々の業務で何をすべきか」「どのように行動すれば評価されるのか」が明確になるため、自身の行動改善にも取り組みやすくなるのです。
また、このアプローチもプロセスに焦点を当てた評価となるため、特に若手社員にとって取り組みやすく、着実な成長を実感できる仕組みとなるでしょう。
【関連記事:人事考課とは?意味と目的、評価基準や考課表の書き方をまとめて紹介】
【関連記事:【事例あり】中小企業の人事評価制度とは?導入率や作り方、人事課題などを紹介】社内報やイントラネットなどで紹介する
ロールモデルを設定した後、もっとも重要なのは社内への十分な周知活動です。社内報やイントラネット、社内ニュースレターなどを活用した情報発信は、社員にロールモデルの存在を広く知ってもらう有効な手段となります。
社員の共感を得るためには、以下のような内容を含めて、ロールモデルの人となりを伝えることが大切です。- これまでのキャリアパス
- 達成した具体的な成果
- 困難を乗り越えた経験
- 経験から学んだ教訓
- 仕事や会社に対する想い
紹介する際は写真や動画、インフォグラフィック(図や表、イラストなどで情報をわかりやすく表現したもの)などの視覚的な要素を活用すると、より印象に残る発信ができます。
ロールモデルを一方的に設定して紹介するだけでは、人材育成の効果は期待できません。大切なのは、社員が「自分もこうなりたい」と共感できるストーリーを提供し、具体的なキャリア形成のヒントとなるよう工夫することです。
【関連記事:社内報の自己紹介の書き方を解説!例文・テンプレートやネタも紹介】社内研修や交流イベントに招く
ロールモデルを社内研修の講師やイベントのゲストとして招くことは、人材育成において非常に効果的なアプローチです。文字や映像での紹介とは異なり、直接的な交流を通じて、社員はより深い学びと気づきを得ることができます。
研修では、ロールモデルの経験談や成功への道のりを生の声で聞くことで、参加者は具体的で実践的なヒントを得られます。また、少人数での交流イベントを企画すれば、より踏み込んだ対話の機会を提供できます。社員は自身の悩みや課題を率直に相談でき、具体的なアドバイスを直に得ることで、新たな目標や行動指針が見つかるでしょう。
このような直接的なコミュニケーションの機会は、社員のモチベーション向上にも大きく貢献するはずです。
【関連記事:新人研修カリキュラムの作り方とは?具体的な事例や面白い内容を解説】
【関連記事:集合研修とは?オンライン研修と組み合わせるメリットや内容を解説】ロールモデルにふさわしい人物とはロールモデルにふさわしい人物とは、社員が「あの人を目指したい」と思える行動特性やスキル、価値観を持ち、かつ実現可能な手本となる存在です。例えば、以下のような人物が考えられるでしょう。- 社内で活躍している人材
- 自分と属性が近い人
- 著名人・歴史上の偉人
それぞれの特徴について、詳しく見ていきましょう。社内で活躍している人材
もっとも身近で効果的なロールモデルは、社内ですでに活躍している人材(ハイパフォーマー)です。同じ企業文化や価値観を共有し、似たような課題に直面している傾向があるため、社員にとって共感しやすく、具体的な学びを得やすいというメリットがあります。
例えば、業績を大きく向上させた営業担当者や、プロジェクトを成功に導いたリーダーなどは、その努力と成功体験を共有することで他の社員によい刺激をもたらします。若手社員の育成やダイバーシティ推進に課題を抱える組織では、部下の育成に熱心な管理職や、ワークライフバランスを実現している女性管理職などを選定するのも有効です。
このように、企業としてロールモデルを設定する際は、多くの社員が共感できる・憧れる存在を選ぶことで、組織全体の成長意欲を高める効果が期待できます。
なお、自社のハイパフォーマーが持つ強みや行動特性を客観的に分析し、効果的なロールモデル施策に活かすなら「ミイダス」がおすすめです。独自の診断ツール「コンピテンシー診断」を使えば、パーソナリティの特徴をはじめ計41項目にわたる特性を簡単に把握できます。
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自分と属性が近い人
ロールモデルとして、社員自身と似た属性を持つ人物を選ぶことは、より具体的な目標設定や行動変容につながります。
例えば、同じ部署やポジションで働く同僚、近い年齢やバックグラウンドを持つ人物がロールモデルである場合、その成功体験や努力はより身近に感じられます。自分の未来の姿をイメージしやすく、実現可能性を感じられるでしょう。共通点が多いほど親近感がわき、困難を乗り越えてきたストーリーにも強く共感できます。
特に女性社員にとっては、女性のリーダーや育児と仕事を両立している女性の先輩がロールモデルとなることで、自分もキャリアを築いていけるという強い自信につながります。
社内に参考になるロールモデルがいない場合は、社外にロールモデルを見つけるのも有効です。例えば、国立女性教育会館 女性教育情報センターが運営する以下のサイトでは、女性のロールモデルを複数紹介しています。こうした情報も活用してみてはいかがでしょうか。
女性情報ポータル Winet| 事例(ロールモデル) | 分野で調べる | 女性のキャリア形成支援サイト著名人・歴史上の偉人
著名人や歴史上の偉人をロールモデルにすることも、社員の成長に大きな影響を与える方法の一つです。特に、業界で大きな成功を収めた人物や社会に貢献した人物の経験は、社員にとって貴重な学びの機会となります。
例えば、著名な起業家や社会的なリーダーがどのように組織を導き、成長させてきたかの事例を学ぶと、リーダーシップやチームビルディングの重要性を理解できるでしょう。また、歴史上の偉人がどのように困難を乗り越え、目標を達成したのかを知ることで、社員は逆境に立ち向かう勇気を得ることができます。
ただし、著名人や偉人をロールモデルとする場合は、その人物の成功に至るプロセスや価値観、行動原理を深く理解することが重要です。単なる憧れや表面的な成功だけでなく、自分の状況に応用できる要素を見いだすことで、実践的なロールモデルとして活用できます。キャリア別のロールモデル例社員のキャリアステージによって、適切なロールモデル像は異なります。新入社員、中堅社員、ベテラン社員それぞれの段階で、より効果的な学びや成長につながるロールモデルを選ぶことが重要です。
以下では、各キャリアステージに適したロールモデルについて見ていきましょう。新入社員
新入社員には、入社後3~5年程度の若手社員をロールモデルに設定することが効果的です。この時期は基本的なビジネススキルの習得や職場への適応が課題であり、近い将来の目標として具体的にイメージしやすい存在が望ましいからです。
例えば、新人賞を獲得した先輩社員や、早期に重要プロジェクトを任されている若手社員が考えられます。特に、学生から社会人への転換期をうまく乗り越え、仕事の基本をしっかりと身につけた先輩社員の存在は、新入社員の不安解消や目標設定に大きく貢献します。
日々の業務では、指示を正確に理解して確実に遂行する能力や、チームメンバーとの効果的なコミュニケーションを学ぶことが重要です。さらに、失敗をどのように乗り越え、次の挑戦につなげたかといった経験を共有することで、新入社員は失敗を恐れず積極的に行動できるようになります。
このような身近なロールモデルの存在は、新入社員の成長を支え、早期離職を防ぐ効果も期待できるでしょう。
【関連記事:リアリティショックで早期離職?4つの原因や企業ができる予防策を解説】中堅社員
中堅社員には、部門のマネージャーやプロジェクトリーダーとして活躍する先輩社員をロールモデルとして設定することが有効です。この段階では、専門性の向上とリーダーシップの発揮が求められるため、より高度な職務を担う人物をロールモデルとすることで、次のステップに向けた具体的な行動指針が得られます。
特に、若手の育成に積極的に関わりながら自身の業務でも高い成果を上げている社員や、特定の分野で深い知識・スキルを発揮している社員、他部署ともうまく連携しながらプロジェクトを成功させた上司などは、理想的なロールモデルとなります。
さらに、専門資格の取得や社外での活動を通じてキャリアを広げている社員からは、新たな視野や可能性を学ぶことが可能です。こうした適切なロールモデルの存在は、中堅社員の成長を加速させ、組織全体の生産性向上にも直結します。ベテラン社員
ベテラン社員には、経営層や上級管理職をロールモデルとして設定するとよいでしょう。この段階では、組織全体のパフォーマンス向上や次世代の育成が重要な役割となるため、より広い視野と高い経営視点を持つ人物から学ぶことが大切です。
例えば、複数の部門を統括しながら組織を改革した役員や、困難な課題を解決してきた事業部長などが適しています。特に、部下への権限移譲を適切に行いながら、自らも学び続ける管理職の存在は、ベテラン社員の新たな挑戦や自己成長のモチベーションとなります。
また、社外取締役として活躍するOB・OGの存在も、キャリアの可能性を広げるうえで有効なロールモデルとなるでしょう。ベテラン社員においても適切なロールモデルを設定することで、組織全体の知見が次世代に引き継がれ、持続的な成長を促進できるのです。
【関連記事:管理職の役割とは?求められるスキルや管理職候補を育成する流れ】
【関連記事:権限委譲とは?導入の目的やメリット、やり方を解説】ロールモデルを設定する際の注意点ロールモデルの設定は、人材育成および組織の成長に大きな影響を与える取り組みです。効果を最大限に引き出すために、ここでは3つの注意点を紹介します。- 適切な人材を選定する
- 複数のロールモデルを設定してもよい
- 設定後の活用に力を入れる
一つずつ詳しく見ていきましょう。適切な人材を選定する
ロールモデルを設定するうえで重要なのは、適切な人材を選定することです。人材を選ぶ際には、単に業績が優れているだけでなく、仕事への姿勢や価値観が組織のビジョンと合っているかどうかを見極める必要があります。
そのため、選定基準を明確にすることが欠かせません。なぜその人がロールモデルとして選ばれたのか、社員にとって納得できる理由が求められます。行動や価値観はもちろん、社内のカルチャーや風土との相性も重要な判断基準となるでしょう。
特に重視すべきは、社員が「自分もこうなりたい」と自然に思えるような存在であることです。企業の求める姿を一方的に押し付けるのではなく、共感を得られる人材を選ぶことで、社員の成長意欲を高められます。複数のロールモデルを設定してもよい
ロールモデルは、必ずしも一人に絞る必要はありません。むしろ、自分が共感できる複数のロールモデルが存在することで、多様な視点や学びが得られます。 組織にはさまざまな個性や目標を持つ社員がいるため、異なる強みや経歴を持つ複数のロールモデルから刺激を得ることが効果的です。
実際に、一人のロールモデルですべての社員のニーズを満たすことは困難です。そのため、人事担当者としては複数のパターンを想定して提示するとよいでしょう。異なるスタイルのロールモデルを設定することで、より多くの社員が自分に合ったお手本を見つけられるはずです。設定後の活用に力を入れる
ロールモデルを設定しただけでは、期待する効果は得られません。人事担当者は、設定したロールモデルを具体的な人材施策に積極的に組み込み、社員の成長に活用することが重要です。具体的には、先述の「ロールモデルの具体的な活用方法」をぜひ参考にしてください。
ただし、ロールモデル施策に過度な期待を寄せることは禁物です。あくまで社員の成長をサポートする手段の一つとして捉え、バランスの取れた人材育成を心がけましょう。
【関連記事:初めての人材育成|担当者に求められるスキルと基礎知識を解説】
【関連記事:人材育成の課題とは?解決策や育成手法の選び方を解説】効果的なロールモデル施策を実現するならミイダス本記事では、ロールモデルの意味や効果、設定方法や具体的な活用例などについて詳しく解説しました。ロールモデルの存在は、社員のキャリア形成を支援し、組織全体の活性化を促進する有効な手段となります。
まずは自社の現状と課題をふまえ、目指すべき方向性に沿ったロールモデルの選定から始めましょう。ロールモデルの適切な活用により、社員の成長意欲を高め、組織全体の発展につなげることができます。本記事で紹介した方法を参考に、自社に合った人材育成を実現していきましょう。
なお、効果的なロールモデル制度を整えるには、適切なツールの活用が欠かせません。例えば、人材採用・育成支援サービスの「ミイダス」なら、ロールモデル施策に役立つ以下の独自機能を提供しています。- コンピテンシー診断:ハイパフォーマーの行動特性を分析する
- はたらきがいサーベイ:働きがいを感じている社員を見つける
これらのツールを組み合わせることで、ロールモデルとなる人材の発掘や、その特徴の分析、施策の効果測定を一貫して行うことが可能です。以下では、2つのアプローチからロールモデル施策に活用する方法を紹介します。ハイパフォーマーの行動特性を分析する「コンピテンシー診断」
ミイダス独自の診断ツール「コンピテンシー診断」を使えば、社内のハイパフォーマーの行動特性を客観的に分析できます。そうすることで、ロールモデルにふさわしい人材の発掘や、高い成果を上げている社員の共通点を明らかにすることが可能です。
例えば、パーソナリティの特徴については、以下の項目(9項目・10段階評価)で簡単に可視化できます。・ヴァイタリティ
・人あたり
・チームワーク
・創造的思考力
・問題解決力
・状況適応力
・プレッシャーへの耐力
・オーガナイズ能力
・統率力さらに、ストレス要因や職務適性、上下関係適性、仕事上の特徴なども把握できます。これらのデータは、ロールモデルの特徴として目標設定の参考にしたり、評価基準として活用したりできるでしょう。
現在、どの企業様も無料で30名まで診断可能です。まずはアカウント登録のうえ、ぜひ一度お試しください。
コンピテンシー診断を試してみる働きがいを感じている社員を見つける「はたらきがいサーベイ」
また、ミイダスの「はたらきがいサーベイ」も、ロールモデルの発掘と評価に効果的なツールです。このサーベイでは、社員の働きがいを以下3つの分類・13の要素から多角的に測定し、数値化できます。3つの分類 13の要素 1. 動機づけ・成長意欲につながるもの 1. 成長実感
2. 内部承認
3. 外部承認 2. 事業や組織への愛着・期待につながるもの 4. 経営への期待感
5. 組織への期待
6. 外部からの期待 3. 納得感につながるもの 7. 経営
8. 上司
9. コンプライアンス
10. 業務負荷
11. 成長機会
12. 報酬
13. 評価
社員の働きがいを定量的に把握することで、職場での満足度が高く安定している人材を見つけられます。企業のビジョンや価値観に共感し、高いモチベーションを維持している社員は、ロールモデルとして最適な存在といえるでしょう。
また、サーベイの分析結果は、ロールモデル選定の客観的な基準としても活用できます。社員の声にもとづく数値データにより、より説得力のあるロールモデル施策につながります。
はたらきがいサーベイを見てみる
優秀な人材をロールモデルとして長期的に確保するためには、働きがいの維持・向上が不可欠です。ハイパフォーマーの離職防止に関する調査資料もあわせてご活用いただくことで、より効果的なロールモデル施策が実現できます。以下のボタンよりぜひご覧ください。
【無料ダウンロード】社内のハイパフォーマーが転職した本当の理由とは?
厚生労働省の資料によると、ロールモデルは以下のように定義されています。
引用:厚生労働省「メンター制度導入・ロールモデル普及マニュアル」
人事施策において「ロールモデルの必要性を感じない」「ロールモデルはいらない」と考える方もいるかもしれません。しかし、企業がロールモデルを設定すると、以下のような効果とメリットが得られます。
- 社員の成長促進
- モチベーションの向上
- 組織の活性化
- 離職率の低下
- 多様性の推進
一つずつ詳しく見ていきましょう。
社員の成長促進
企業がロールモデルを設定し、目指すべき具体的な姿を示すことで、社員は取るべき行動が明確になります。どのように行動すれば成長し、評価されるのかがわかるため、優先順位を適切に判断して業務に取り組めるでしょう。
また、ロールモデルの存在は社員の成長意欲を高めるきっかけとなります。「あの人のようになりたい」「憧れの人に近づきたい」という気持ちが、社員の自発的な成長意欲を引き出すのです。こうした前向きな姿勢は、個人のスキルアップだけでなく、組織全体のパフォーマンス向上にもつながります。
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また、ロールモデルの存在は社員の成長意欲を高めるきっかけとなります。「あの人のようになりたい」「憧れの人に近づきたい」という気持ちが、社員の自発的な成長意欲を引き出すのです。こうした前向きな姿勢は、個人のスキルアップだけでなく、組織全体のパフォーマンス向上にもつながります。
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モチベーションの向上
ロールモデルを設定することは、社員のモチベーション向上にも大きな効果をもたらします。模範となる存在がいることで、社員は自身のキャリアに対してより明確なビジョンを持てます。ロールモデルの行動や考え方を間近で見て学べる環境があれば、目標が具体的になり、努力しようという意欲が自然に高まるはずです。
さらに、ロールモデルの存在はチームの雰囲気にもよい影響を与えます。身近な成功事例が示されると、他の社員も「自分にもできるかもしれない」という前向きな気持ちを持つようになり、職場全体の士気が高まります。その結果、社員のエンゲージメントが強化され、企業全体の成長につながるのです。
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さらに、ロールモデルの存在はチームの雰囲気にもよい影響を与えます。身近な成功事例が示されると、他の社員も「自分にもできるかもしれない」という前向きな気持ちを持つようになり、職場全体の士気が高まります。その結果、社員のエンゲージメントが強化され、企業全体の成長につながるのです。
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組織の活性化
ロールモデルの提示は、企業として醸成したい文化を共有することを意味します。目指すべき共通の方向性が示されることで、組織の一体感が生まれていきます。
また、社内で活躍している人材をロールモデルに設定することは、他の社員にもよい刺激をもたらすでしょう。「自分にもできる」という希望が生まれれば、互いに切磋琢磨する姿勢が育まれます。結果的に、社員間のコミュニケーションが活発になり、組織全体の雰囲気も向上していくことが期待できます。
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また、社内で活躍している人材をロールモデルに設定することは、他の社員にもよい刺激をもたらすでしょう。「自分にもできる」という希望が生まれれば、互いに切磋琢磨する姿勢が育まれます。結果的に、社員間のコミュニケーションが活発になり、組織全体の雰囲気も向上していくことが期待できます。
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離職率の低下
ロールモデルを設定することで、社員は自身のキャリアプランを描きやすくなります。将来の自分の姿を具体的にイメージできれば、長く働き続ける可能性が高まるでしょう。
特に女性は、結婚・出産・育児などのライフステージの変化により、働き続けることに困難を抱えがちです。そのため、ライフイベントを乗り越えながら活躍しているロールモデルの存在は、同じような立場の女性社員にとって大きな励みとなります。
このように、明確なキャリアビジョンと将来への希望が社員に与えられることで、離職率の低下につながり、組織全体の安定性と成長が促進されるのです。
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特に女性は、結婚・出産・育児などのライフステージの変化により、働き続けることに困難を抱えがちです。そのため、ライフイベントを乗り越えながら活躍しているロールモデルの存在は、同じような立場の女性社員にとって大きな励みとなります。
このように、明確なキャリアビジョンと将来への希望が社員に与えられることで、離職率の低下につながり、組織全体の安定性と成長が促進されるのです。
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多様性の推進
さまざまなロールモデルが存在することは、企業が多様性を受け入れる姿勢を示すものです。多様な背景や経験を持つロールモデルが示されることで、社員は自分に合った目標像を見つけやすくなり、安心して仕事に取り組めます。
また、異なる価値観やライフスタイルを尊重する文化が根付くと、社員は自分らしくイキイキと働けるようになり、企業イメージの向上につながります。その結果、多様で優秀な人材が集まりやすくなり、採用活動にも好影響をもたらすでしょう。
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また、異なる価値観やライフスタイルを尊重する文化が根付くと、社員は自分らしくイキイキと働けるようになり、企業イメージの向上につながります。その結果、多様で優秀な人材が集まりやすくなり、採用活動にも好影響をもたらすでしょう。
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企業がロールモデルを設定するにはロールモデルは社員自ら設定するのが理想ですが、企業がロールモデルとなりそうな人材を選定し、育成する場合もあります。企業がロールモデルを設定する際は、組織のビジョンや価値観に合致した人材を見つけることが重要です。また、ロールモデルとなる人材を育成するという視点も欠かせません。
ここでは、適切なロールモデルを設定するための2つのアプローチを見ていきましょう。- ハイパフォーマーからロールモデルを選定する
- 求める人物像にからロールモデルを育成する
ハイパフォーマーからロールモデルを選定する
社内のハイパフォーマー(活躍している人材)からロールモデルを選ぶことは、社員のモチベーション向上に効果的です。ハイパフォーマーはすでに社内で成果を上げ、着実に実績を重ねている存在であり、その行動や姿勢は他の社員にとって具体的な手本となります。
ただし、選定にあたっては業績の優秀さだけでなく、組織の価値観を体現していることが必要です。例えば、周囲への協力姿勢やチーム全体の成長を促す能力など、企業が大切にする理念を実践している人材を選ぶとよいでしょう。
さらに、多様なキャリアや立場の人材を選定すると、より幅広い社員が共感できるロールモデルを提示できます。こうしたハイパフォーマーの行動を共有することで、他の社員も望ましい行動を学び、成長につながっていきます。
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企業として求める人物像を設定し、計画的にロールモデルとなる人材を育成していくことも重要です。
そのためにはまず、企業が目指すビジョンや目標に沿ったスキルや行動特性を明確にすることが必要です。例えば、コミュニケーション能力、課題解決力、リーダーシップなどのスキルを定め、それらを習得するための研修を実施します。加えて、ハイパフォーマーがどのような行動特性や価値観を持っているかを分析し、組織内で共有することも効果的です。
また、ロールモデルが偏らないよう、さまざまなキャリアや立場の人材をバランスよく育成しましょう。こうした計画的な育成を通じて、企業が求める人材を着実に増やすことができます。ロールモデルの具体的な活用方法企業がロールモデルを設定しても、活用方法が定まっていなければ十分な効果は得られません。そこで、実践的な活用方法を4つ紹介します。- 目標設定の参考にする
- 評価基準に採用する
- 社内報やイントラネットなどで紹介する
- 社内研修や交流イベントに招く
以下、一つずつ詳しく解説します。目標設定の参考にする
社員にとって、具体的なキャリアビジョンを描くのは簡単ではありません。しかしロールモデルがいれば、その経験や実績を参考に、より現実的な目標設定が可能になります。
例えば、ロールモデルが過去にどのような挑戦をし、どのような成果を上げてきたのかを共有することで、社員は自らの未来をイメージしやすくなります。また、ロールモデルが持つスキルや行動特性を目標として設定することで、社員は迷いなく自己成長に取り組めるはずです。
こうしたアプローチは、単なる数値目標とは異なり、個人の成長に焦点を当てた実践的な目標設定といえます。成長のプロセスを重視する文化は、社員一人ひとりの主体的な成長を促すとともに、組織活性化につながっていきます。評価基準に採用する
ロールモデルの優れた行動特性を分析し、人事考課の評価基準として取り入れるのも有効です。例えば、以下のような行動特性を評価項目に設定することが考えられます。- 常に顧客視点で提案を行っている
- 自ら新しい仕事に挑戦している
- 後輩育成のために時間を割いて取り組んでいる
- リーダーシップを発揮してチームをまとめている
- 他部署との協力体制を築いている
このように、ロールモデルの行動特性を評価基準に組み込むことで、社員は具体的な指針を得ることができます。「日々の業務で何をすべきか」「どのように行動すれば評価されるのか」が明確になるため、自身の行動改善にも取り組みやすくなるのです。
また、このアプローチもプロセスに焦点を当てた評価となるため、特に若手社員にとって取り組みやすく、着実な成長を実感できる仕組みとなるでしょう。
【関連記事:人事考課とは?意味と目的、評価基準や考課表の書き方をまとめて紹介】
【関連記事:【事例あり】中小企業の人事評価制度とは?導入率や作り方、人事課題などを紹介】社内報やイントラネットなどで紹介する
ロールモデルを設定した後、もっとも重要なのは社内への十分な周知活動です。社内報やイントラネット、社内ニュースレターなどを活用した情報発信は、社員にロールモデルの存在を広く知ってもらう有効な手段となります。
社員の共感を得るためには、以下のような内容を含めて、ロールモデルの人となりを伝えることが大切です。- これまでのキャリアパス
- 達成した具体的な成果
- 困難を乗り越えた経験
- 経験から学んだ教訓
- 仕事や会社に対する想い
紹介する際は写真や動画、インフォグラフィック(図や表、イラストなどで情報をわかりやすく表現したもの)などの視覚的な要素を活用すると、より印象に残る発信ができます。
ロールモデルを一方的に設定して紹介するだけでは、人材育成の効果は期待できません。大切なのは、社員が「自分もこうなりたい」と共感できるストーリーを提供し、具体的なキャリア形成のヒントとなるよう工夫することです。
【関連記事:社内報の自己紹介の書き方を解説!例文・テンプレートやネタも紹介】社内研修や交流イベントに招く
ロールモデルを社内研修の講師やイベントのゲストとして招くことは、人材育成において非常に効果的なアプローチです。文字や映像での紹介とは異なり、直接的な交流を通じて、社員はより深い学びと気づきを得ることができます。
研修では、ロールモデルの経験談や成功への道のりを生の声で聞くことで、参加者は具体的で実践的なヒントを得られます。また、少人数での交流イベントを企画すれば、より踏み込んだ対話の機会を提供できます。社員は自身の悩みや課題を率直に相談でき、具体的なアドバイスを直に得ることで、新たな目標や行動指針が見つかるでしょう。
このような直接的なコミュニケーションの機会は、社員のモチベーション向上にも大きく貢献するはずです。
【関連記事:新人研修カリキュラムの作り方とは?具体的な事例や面白い内容を解説】
【関連記事:集合研修とは?オンライン研修と組み合わせるメリットや内容を解説】ロールモデルにふさわしい人物とはロールモデルにふさわしい人物とは、社員が「あの人を目指したい」と思える行動特性やスキル、価値観を持ち、かつ実現可能な手本となる存在です。例えば、以下のような人物が考えられるでしょう。- 社内で活躍している人材
- 自分と属性が近い人
- 著名人・歴史上の偉人
それぞれの特徴について、詳しく見ていきましょう。社内で活躍している人材
もっとも身近で効果的なロールモデルは、社内ですでに活躍している人材(ハイパフォーマー)です。同じ企業文化や価値観を共有し、似たような課題に直面している傾向があるため、社員にとって共感しやすく、具体的な学びを得やすいというメリットがあります。
例えば、業績を大きく向上させた営業担当者や、プロジェクトを成功に導いたリーダーなどは、その努力と成功体験を共有することで他の社員によい刺激をもたらします。若手社員の育成やダイバーシティ推進に課題を抱える組織では、部下の育成に熱心な管理職や、ワークライフバランスを実現している女性管理職などを選定するのも有効です。
このように、企業としてロールモデルを設定する際は、多くの社員が共感できる・憧れる存在を選ぶことで、組織全体の成長意欲を高める効果が期待できます。
なお、自社のハイパフォーマーが持つ強みや行動特性を客観的に分析し、効果的なロールモデル施策に活かすなら「ミイダス」がおすすめです。独自の診断ツール「コンピテンシー診断」を使えば、パーソナリティの特徴をはじめ計41項目にわたる特性を簡単に把握できます。
今なら無料で30名まで診断可能です。少しでも興味をお持ちの方は、以下よりアカウント登録のうえぜひお試しください。ミイダスは、幅広い機能を備えた人材アセスメント採用サービスです。
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自分と属性が近い人
ロールモデルとして、社員自身と似た属性を持つ人物を選ぶことは、より具体的な目標設定や行動変容につながります。
例えば、同じ部署やポジションで働く同僚、近い年齢やバックグラウンドを持つ人物がロールモデルである場合、その成功体験や努力はより身近に感じられます。自分の未来の姿をイメージしやすく、実現可能性を感じられるでしょう。共通点が多いほど親近感がわき、困難を乗り越えてきたストーリーにも強く共感できます。
特に女性社員にとっては、女性のリーダーや育児と仕事を両立している女性の先輩がロールモデルとなることで、自分もキャリアを築いていけるという強い自信につながります。
社内に参考になるロールモデルがいない場合は、社外にロールモデルを見つけるのも有効です。例えば、国立女性教育会館 女性教育情報センターが運営する以下のサイトでは、女性のロールモデルを複数紹介しています。こうした情報も活用してみてはいかがでしょうか。
女性情報ポータル Winet| 事例(ロールモデル) | 分野で調べる | 女性のキャリア形成支援サイト著名人・歴史上の偉人
著名人や歴史上の偉人をロールモデルにすることも、社員の成長に大きな影響を与える方法の一つです。特に、業界で大きな成功を収めた人物や社会に貢献した人物の経験は、社員にとって貴重な学びの機会となります。
例えば、著名な起業家や社会的なリーダーがどのように組織を導き、成長させてきたかの事例を学ぶと、リーダーシップやチームビルディングの重要性を理解できるでしょう。また、歴史上の偉人がどのように困難を乗り越え、目標を達成したのかを知ることで、社員は逆境に立ち向かう勇気を得ることができます。
ただし、著名人や偉人をロールモデルとする場合は、その人物の成功に至るプロセスや価値観、行動原理を深く理解することが重要です。単なる憧れや表面的な成功だけでなく、自分の状況に応用できる要素を見いだすことで、実践的なロールモデルとして活用できます。キャリア別のロールモデル例社員のキャリアステージによって、適切なロールモデル像は異なります。新入社員、中堅社員、ベテラン社員それぞれの段階で、より効果的な学びや成長につながるロールモデルを選ぶことが重要です。
以下では、各キャリアステージに適したロールモデルについて見ていきましょう。新入社員
新入社員には、入社後3~5年程度の若手社員をロールモデルに設定することが効果的です。この時期は基本的なビジネススキルの習得や職場への適応が課題であり、近い将来の目標として具体的にイメージしやすい存在が望ましいからです。
例えば、新人賞を獲得した先輩社員や、早期に重要プロジェクトを任されている若手社員が考えられます。特に、学生から社会人への転換期をうまく乗り越え、仕事の基本をしっかりと身につけた先輩社員の存在は、新入社員の不安解消や目標設定に大きく貢献します。
日々の業務では、指示を正確に理解して確実に遂行する能力や、チームメンバーとの効果的なコミュニケーションを学ぶことが重要です。さらに、失敗をどのように乗り越え、次の挑戦につなげたかといった経験を共有することで、新入社員は失敗を恐れず積極的に行動できるようになります。
このような身近なロールモデルの存在は、新入社員の成長を支え、早期離職を防ぐ効果も期待できるでしょう。
【関連記事:リアリティショックで早期離職?4つの原因や企業ができる予防策を解説】中堅社員
中堅社員には、部門のマネージャーやプロジェクトリーダーとして活躍する先輩社員をロールモデルとして設定することが有効です。この段階では、専門性の向上とリーダーシップの発揮が求められるため、より高度な職務を担う人物をロールモデルとすることで、次のステップに向けた具体的な行動指針が得られます。
特に、若手の育成に積極的に関わりながら自身の業務でも高い成果を上げている社員や、特定の分野で深い知識・スキルを発揮している社員、他部署ともうまく連携しながらプロジェクトを成功させた上司などは、理想的なロールモデルとなります。
さらに、専門資格の取得や社外での活動を通じてキャリアを広げている社員からは、新たな視野や可能性を学ぶことが可能です。こうした適切なロールモデルの存在は、中堅社員の成長を加速させ、組織全体の生産性向上にも直結します。ベテラン社員
ベテラン社員には、経営層や上級管理職をロールモデルとして設定するとよいでしょう。この段階では、組織全体のパフォーマンス向上や次世代の育成が重要な役割となるため、より広い視野と高い経営視点を持つ人物から学ぶことが大切です。
例えば、複数の部門を統括しながら組織を改革した役員や、困難な課題を解決してきた事業部長などが適しています。特に、部下への権限移譲を適切に行いながら、自らも学び続ける管理職の存在は、ベテラン社員の新たな挑戦や自己成長のモチベーションとなります。
また、社外取締役として活躍するOB・OGの存在も、キャリアの可能性を広げるうえで有効なロールモデルとなるでしょう。ベテラン社員においても適切なロールモデルを設定することで、組織全体の知見が次世代に引き継がれ、持続的な成長を促進できるのです。
【関連記事:管理職の役割とは?求められるスキルや管理職候補を育成する流れ】
【関連記事:権限委譲とは?導入の目的やメリット、やり方を解説】ロールモデルを設定する際の注意点ロールモデルの設定は、人材育成および組織の成長に大きな影響を与える取り組みです。効果を最大限に引き出すために、ここでは3つの注意点を紹介します。- 適切な人材を選定する
- 複数のロールモデルを設定してもよい
- 設定後の活用に力を入れる
一つずつ詳しく見ていきましょう。適切な人材を選定する
ロールモデルを設定するうえで重要なのは、適切な人材を選定することです。人材を選ぶ際には、単に業績が優れているだけでなく、仕事への姿勢や価値観が組織のビジョンと合っているかどうかを見極める必要があります。
そのため、選定基準を明確にすることが欠かせません。なぜその人がロールモデルとして選ばれたのか、社員にとって納得できる理由が求められます。行動や価値観はもちろん、社内のカルチャーや風土との相性も重要な判断基準となるでしょう。
特に重視すべきは、社員が「自分もこうなりたい」と自然に思えるような存在であることです。企業の求める姿を一方的に押し付けるのではなく、共感を得られる人材を選ぶことで、社員の成長意欲を高められます。複数のロールモデルを設定してもよい
ロールモデルは、必ずしも一人に絞る必要はありません。むしろ、自分が共感できる複数のロールモデルが存在することで、多様な視点や学びが得られます。 組織にはさまざまな個性や目標を持つ社員がいるため、異なる強みや経歴を持つ複数のロールモデルから刺激を得ることが効果的です。
実際に、一人のロールモデルですべての社員のニーズを満たすことは困難です。そのため、人事担当者としては複数のパターンを想定して提示するとよいでしょう。異なるスタイルのロールモデルを設定することで、より多くの社員が自分に合ったお手本を見つけられるはずです。設定後の活用に力を入れる
ロールモデルを設定しただけでは、期待する効果は得られません。人事担当者は、設定したロールモデルを具体的な人材施策に積極的に組み込み、社員の成長に活用することが重要です。具体的には、先述の「ロールモデルの具体的な活用方法」をぜひ参考にしてください。
ただし、ロールモデル施策に過度な期待を寄せることは禁物です。あくまで社員の成長をサポートする手段の一つとして捉え、バランスの取れた人材育成を心がけましょう。
【関連記事:初めての人材育成|担当者に求められるスキルと基礎知識を解説】
【関連記事:人材育成の課題とは?解決策や育成手法の選び方を解説】効果的なロールモデル施策を実現するならミイダス本記事では、ロールモデルの意味や効果、設定方法や具体的な活用例などについて詳しく解説しました。ロールモデルの存在は、社員のキャリア形成を支援し、組織全体の活性化を促進する有効な手段となります。
まずは自社の現状と課題をふまえ、目指すべき方向性に沿ったロールモデルの選定から始めましょう。ロールモデルの適切な活用により、社員の成長意欲を高め、組織全体の発展につなげることができます。本記事で紹介した方法を参考に、自社に合った人材育成を実現していきましょう。
なお、効果的なロールモデル制度を整えるには、適切なツールの活用が欠かせません。例えば、人材採用・育成支援サービスの「ミイダス」なら、ロールモデル施策に役立つ以下の独自機能を提供しています。- コンピテンシー診断:ハイパフォーマーの行動特性を分析する
- はたらきがいサーベイ:働きがいを感じている社員を見つける
これらのツールを組み合わせることで、ロールモデルとなる人材の発掘や、その特徴の分析、施策の効果測定を一貫して行うことが可能です。以下では、2つのアプローチからロールモデル施策に活用する方法を紹介します。ハイパフォーマーの行動特性を分析する「コンピテンシー診断」
ミイダス独自の診断ツール「コンピテンシー診断」を使えば、社内のハイパフォーマーの行動特性を客観的に分析できます。そうすることで、ロールモデルにふさわしい人材の発掘や、高い成果を上げている社員の共通点を明らかにすることが可能です。
例えば、パーソナリティの特徴については、以下の項目(9項目・10段階評価)で簡単に可視化できます。・ヴァイタリティ
・人あたり
・チームワーク
・創造的思考力
・問題解決力
・状況適応力
・プレッシャーへの耐力
・オーガナイズ能力
・統率力さらに、ストレス要因や職務適性、上下関係適性、仕事上の特徴なども把握できます。これらのデータは、ロールモデルの特徴として目標設定の参考にしたり、評価基準として活用したりできるでしょう。
現在、どの企業様も無料で30名まで診断可能です。まずはアカウント登録のうえ、ぜひ一度お試しください。
コンピテンシー診断を試してみる働きがいを感じている社員を見つける「はたらきがいサーベイ」
また、ミイダスの「はたらきがいサーベイ」も、ロールモデルの発掘と評価に効果的なツールです。このサーベイでは、社員の働きがいを以下3つの分類・13の要素から多角的に測定し、数値化できます。3つの分類 13の要素 1. 動機づけ・成長意欲につながるもの 1. 成長実感
2. 内部承認
3. 外部承認 2. 事業や組織への愛着・期待につながるもの 4. 経営への期待感
5. 組織への期待
6. 外部からの期待 3. 納得感につながるもの 7. 経営
8. 上司
9. コンプライアンス
10. 業務負荷
11. 成長機会
12. 報酬
13. 評価
社員の働きがいを定量的に把握することで、職場での満足度が高く安定している人材を見つけられます。企業のビジョンや価値観に共感し、高いモチベーションを維持している社員は、ロールモデルとして最適な存在といえるでしょう。
また、サーベイの分析結果は、ロールモデル選定の客観的な基準としても活用できます。社員の声にもとづく数値データにより、より説得力のあるロールモデル施策につながります。
はたらきがいサーベイを見てみる
優秀な人材をロールモデルとして長期的に確保するためには、働きがいの維持・向上が不可欠です。ハイパフォーマーの離職防止に関する調査資料もあわせてご活用いただくことで、より効果的なロールモデル施策が実現できます。以下のボタンよりぜひご覧ください。
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ここでは、適切なロールモデルを設定するための2つのアプローチを見ていきましょう。
ただし、選定にあたっては業績の優秀さだけでなく、組織の価値観を体現していることが必要です。例えば、周囲への協力姿勢やチーム全体の成長を促す能力など、企業が大切にする理念を実践している人材を選ぶとよいでしょう。
さらに、多様なキャリアや立場の人材を選定すると、より幅広い社員が共感できるロールモデルを提示できます。こうしたハイパフォーマーの行動を共有することで、他の社員も望ましい行動を学び、成長につながっていきます。
【関連記事:ハイパフォーマーとは?特徴や分析方法、離職を防ぐ方法を徹底解説】
そのためにはまず、企業が目指すビジョンや目標に沿ったスキルや行動特性を明確にすることが必要です。例えば、コミュニケーション能力、課題解決力、リーダーシップなどのスキルを定め、それらを習得するための研修を実施します。加えて、ハイパフォーマーがどのような行動特性や価値観を持っているかを分析し、組織内で共有することも効果的です。
また、ロールモデルが偏らないよう、さまざまなキャリアや立場の人材をバランスよく育成しましょう。こうした計画的な育成を通じて、企業が求める人材を着実に増やすことができます。
企業がロールモデルを設定しても、活用方法が定まっていなければ十分な効果は得られません。そこで、実践的な活用方法を4つ紹介します。
- 目標設定の参考にする
- 評価基準に採用する
- 社内報やイントラネットなどで紹介する
- 社内研修や交流イベントに招く
以下、一つずつ詳しく解説します。
目標設定の参考にする
社員にとって、具体的なキャリアビジョンを描くのは簡単ではありません。しかしロールモデルがいれば、その経験や実績を参考に、より現実的な目標設定が可能になります。
例えば、ロールモデルが過去にどのような挑戦をし、どのような成果を上げてきたのかを共有することで、社員は自らの未来をイメージしやすくなります。また、ロールモデルが持つスキルや行動特性を目標として設定することで、社員は迷いなく自己成長に取り組めるはずです。
こうしたアプローチは、単なる数値目標とは異なり、個人の成長に焦点を当てた実践的な目標設定といえます。成長のプロセスを重視する文化は、社員一人ひとりの主体的な成長を促すとともに、組織活性化につながっていきます。
例えば、ロールモデルが過去にどのような挑戦をし、どのような成果を上げてきたのかを共有することで、社員は自らの未来をイメージしやすくなります。また、ロールモデルが持つスキルや行動特性を目標として設定することで、社員は迷いなく自己成長に取り組めるはずです。
こうしたアプローチは、単なる数値目標とは異なり、個人の成長に焦点を当てた実践的な目標設定といえます。成長のプロセスを重視する文化は、社員一人ひとりの主体的な成長を促すとともに、組織活性化につながっていきます。
評価基準に採用する
ロールモデルの優れた行動特性を分析し、人事考課の評価基準として取り入れるのも有効です。例えば、以下のような行動特性を評価項目に設定することが考えられます。
- 常に顧客視点で提案を行っている
- 自ら新しい仕事に挑戦している
- 後輩育成のために時間を割いて取り組んでいる
- リーダーシップを発揮してチームをまとめている
- 他部署との協力体制を築いている
このように、ロールモデルの行動特性を評価基準に組み込むことで、社員は具体的な指針を得ることができます。「日々の業務で何をすべきか」「どのように行動すれば評価されるのか」が明確になるため、自身の行動改善にも取り組みやすくなるのです。
また、このアプローチもプロセスに焦点を当てた評価となるため、特に若手社員にとって取り組みやすく、着実な成長を実感できる仕組みとなるでしょう。
【関連記事:人事考課とは?意味と目的、評価基準や考課表の書き方をまとめて紹介】
【関連記事:【事例あり】中小企業の人事評価制度とは?導入率や作り方、人事課題などを紹介】
また、このアプローチもプロセスに焦点を当てた評価となるため、特に若手社員にとって取り組みやすく、着実な成長を実感できる仕組みとなるでしょう。
【関連記事:人事考課とは?意味と目的、評価基準や考課表の書き方をまとめて紹介】
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社内報やイントラネットなどで紹介する
ロールモデルを設定した後、もっとも重要なのは社内への十分な周知活動です。社内報やイントラネット、社内ニュースレターなどを活用した情報発信は、社員にロールモデルの存在を広く知ってもらう有効な手段となります。
社員の共感を得るためには、以下のような内容を含めて、ロールモデルの人となりを伝えることが大切です。
社員の共感を得るためには、以下のような内容を含めて、ロールモデルの人となりを伝えることが大切です。
- これまでのキャリアパス
- 達成した具体的な成果
- 困難を乗り越えた経験
- 経験から学んだ教訓
- 仕事や会社に対する想い
紹介する際は写真や動画、インフォグラフィック(図や表、イラストなどで情報をわかりやすく表現したもの)などの視覚的な要素を活用すると、より印象に残る発信ができます。
ロールモデルを一方的に設定して紹介するだけでは、人材育成の効果は期待できません。大切なのは、社員が「自分もこうなりたい」と共感できるストーリーを提供し、具体的なキャリア形成のヒントとなるよう工夫することです。
【関連記事:社内報の自己紹介の書き方を解説!例文・テンプレートやネタも紹介】
ロールモデルを一方的に設定して紹介するだけでは、人材育成の効果は期待できません。大切なのは、社員が「自分もこうなりたい」と共感できるストーリーを提供し、具体的なキャリア形成のヒントとなるよう工夫することです。
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社内研修や交流イベントに招く
ロールモデルを社内研修の講師やイベントのゲストとして招くことは、人材育成において非常に効果的なアプローチです。文字や映像での紹介とは異なり、直接的な交流を通じて、社員はより深い学びと気づきを得ることができます。
研修では、ロールモデルの経験談や成功への道のりを生の声で聞くことで、参加者は具体的で実践的なヒントを得られます。また、少人数での交流イベントを企画すれば、より踏み込んだ対話の機会を提供できます。社員は自身の悩みや課題を率直に相談でき、具体的なアドバイスを直に得ることで、新たな目標や行動指針が見つかるでしょう。
このような直接的なコミュニケーションの機会は、社員のモチベーション向上にも大きく貢献するはずです。
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研修では、ロールモデルの経験談や成功への道のりを生の声で聞くことで、参加者は具体的で実践的なヒントを得られます。また、少人数での交流イベントを企画すれば、より踏み込んだ対話の機会を提供できます。社員は自身の悩みや課題を率直に相談でき、具体的なアドバイスを直に得ることで、新たな目標や行動指針が見つかるでしょう。
このような直接的なコミュニケーションの機会は、社員のモチベーション向上にも大きく貢献するはずです。
【関連記事:新人研修カリキュラムの作り方とは?具体的な事例や面白い内容を解説】
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ロールモデルにふさわしい人物とはロールモデルにふさわしい人物とは、社員が「あの人を目指したい」と思える行動特性やスキル、価値観を持ち、かつ実現可能な手本となる存在です。例えば、以下のような人物が考えられるでしょう。- 社内で活躍している人材
- 自分と属性が近い人
- 著名人・歴史上の偉人
それぞれの特徴について、詳しく見ていきましょう。社内で活躍している人材
もっとも身近で効果的なロールモデルは、社内ですでに活躍している人材(ハイパフォーマー)です。同じ企業文化や価値観を共有し、似たような課題に直面している傾向があるため、社員にとって共感しやすく、具体的な学びを得やすいというメリットがあります。
例えば、業績を大きく向上させた営業担当者や、プロジェクトを成功に導いたリーダーなどは、その努力と成功体験を共有することで他の社員によい刺激をもたらします。若手社員の育成やダイバーシティ推進に課題を抱える組織では、部下の育成に熱心な管理職や、ワークライフバランスを実現している女性管理職などを選定するのも有効です。
このように、企業としてロールモデルを設定する際は、多くの社員が共感できる・憧れる存在を選ぶことで、組織全体の成長意欲を高める効果が期待できます。
なお、自社のハイパフォーマーが持つ強みや行動特性を客観的に分析し、効果的なロールモデル施策に活かすなら「ミイダス」がおすすめです。独自の診断ツール「コンピテンシー診断」を使えば、パーソナリティの特徴をはじめ計41項目にわたる特性を簡単に把握できます。
今なら無料で30名まで診断可能です。少しでも興味をお持ちの方は、以下よりアカウント登録のうえぜひお試しください。ミイダスは、幅広い機能を備えた人材アセスメント採用サービスです。
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自分と属性が近い人
ロールモデルとして、社員自身と似た属性を持つ人物を選ぶことは、より具体的な目標設定や行動変容につながります。
例えば、同じ部署やポジションで働く同僚、近い年齢やバックグラウンドを持つ人物がロールモデルである場合、その成功体験や努力はより身近に感じられます。自分の未来の姿をイメージしやすく、実現可能性を感じられるでしょう。共通点が多いほど親近感がわき、困難を乗り越えてきたストーリーにも強く共感できます。
特に女性社員にとっては、女性のリーダーや育児と仕事を両立している女性の先輩がロールモデルとなることで、自分もキャリアを築いていけるという強い自信につながります。
社内に参考になるロールモデルがいない場合は、社外にロールモデルを見つけるのも有効です。例えば、国立女性教育会館 女性教育情報センターが運営する以下のサイトでは、女性のロールモデルを複数紹介しています。こうした情報も活用してみてはいかがでしょうか。
女性情報ポータル Winet| 事例(ロールモデル) | 分野で調べる | 女性のキャリア形成支援サイト著名人・歴史上の偉人
著名人や歴史上の偉人をロールモデルにすることも、社員の成長に大きな影響を与える方法の一つです。特に、業界で大きな成功を収めた人物や社会に貢献した人物の経験は、社員にとって貴重な学びの機会となります。
例えば、著名な起業家や社会的なリーダーがどのように組織を導き、成長させてきたかの事例を学ぶと、リーダーシップやチームビルディングの重要性を理解できるでしょう。また、歴史上の偉人がどのように困難を乗り越え、目標を達成したのかを知ることで、社員は逆境に立ち向かう勇気を得ることができます。
ただし、著名人や偉人をロールモデルとする場合は、その人物の成功に至るプロセスや価値観、行動原理を深く理解することが重要です。単なる憧れや表面的な成功だけでなく、自分の状況に応用できる要素を見いだすことで、実践的なロールモデルとして活用できます。キャリア別のロールモデル例社員のキャリアステージによって、適切なロールモデル像は異なります。新入社員、中堅社員、ベテラン社員それぞれの段階で、より効果的な学びや成長につながるロールモデルを選ぶことが重要です。
以下では、各キャリアステージに適したロールモデルについて見ていきましょう。新入社員
新入社員には、入社後3~5年程度の若手社員をロールモデルに設定することが効果的です。この時期は基本的なビジネススキルの習得や職場への適応が課題であり、近い将来の目標として具体的にイメージしやすい存在が望ましいからです。
例えば、新人賞を獲得した先輩社員や、早期に重要プロジェクトを任されている若手社員が考えられます。特に、学生から社会人への転換期をうまく乗り越え、仕事の基本をしっかりと身につけた先輩社員の存在は、新入社員の不安解消や目標設定に大きく貢献します。
日々の業務では、指示を正確に理解して確実に遂行する能力や、チームメンバーとの効果的なコミュニケーションを学ぶことが重要です。さらに、失敗をどのように乗り越え、次の挑戦につなげたかといった経験を共有することで、新入社員は失敗を恐れず積極的に行動できるようになります。
このような身近なロールモデルの存在は、新入社員の成長を支え、早期離職を防ぐ効果も期待できるでしょう。
【関連記事:リアリティショックで早期離職?4つの原因や企業ができる予防策を解説】中堅社員
中堅社員には、部門のマネージャーやプロジェクトリーダーとして活躍する先輩社員をロールモデルとして設定することが有効です。この段階では、専門性の向上とリーダーシップの発揮が求められるため、より高度な職務を担う人物をロールモデルとすることで、次のステップに向けた具体的な行動指針が得られます。
特に、若手の育成に積極的に関わりながら自身の業務でも高い成果を上げている社員や、特定の分野で深い知識・スキルを発揮している社員、他部署ともうまく連携しながらプロジェクトを成功させた上司などは、理想的なロールモデルとなります。
さらに、専門資格の取得や社外での活動を通じてキャリアを広げている社員からは、新たな視野や可能性を学ぶことが可能です。こうした適切なロールモデルの存在は、中堅社員の成長を加速させ、組織全体の生産性向上にも直結します。ベテラン社員
ベテラン社員には、経営層や上級管理職をロールモデルとして設定するとよいでしょう。この段階では、組織全体のパフォーマンス向上や次世代の育成が重要な役割となるため、より広い視野と高い経営視点を持つ人物から学ぶことが大切です。
例えば、複数の部門を統括しながら組織を改革した役員や、困難な課題を解決してきた事業部長などが適しています。特に、部下への権限移譲を適切に行いながら、自らも学び続ける管理職の存在は、ベテラン社員の新たな挑戦や自己成長のモチベーションとなります。
また、社外取締役として活躍するOB・OGの存在も、キャリアの可能性を広げるうえで有効なロールモデルとなるでしょう。ベテラン社員においても適切なロールモデルを設定することで、組織全体の知見が次世代に引き継がれ、持続的な成長を促進できるのです。
【関連記事:管理職の役割とは?求められるスキルや管理職候補を育成する流れ】
【関連記事:権限委譲とは?導入の目的やメリット、やり方を解説】ロールモデルを設定する際の注意点ロールモデルの設定は、人材育成および組織の成長に大きな影響を与える取り組みです。効果を最大限に引き出すために、ここでは3つの注意点を紹介します。- 適切な人材を選定する
- 複数のロールモデルを設定してもよい
- 設定後の活用に力を入れる
一つずつ詳しく見ていきましょう。適切な人材を選定する
ロールモデルを設定するうえで重要なのは、適切な人材を選定することです。人材を選ぶ際には、単に業績が優れているだけでなく、仕事への姿勢や価値観が組織のビジョンと合っているかどうかを見極める必要があります。
そのため、選定基準を明確にすることが欠かせません。なぜその人がロールモデルとして選ばれたのか、社員にとって納得できる理由が求められます。行動や価値観はもちろん、社内のカルチャーや風土との相性も重要な判断基準となるでしょう。
特に重視すべきは、社員が「自分もこうなりたい」と自然に思えるような存在であることです。企業の求める姿を一方的に押し付けるのではなく、共感を得られる人材を選ぶことで、社員の成長意欲を高められます。複数のロールモデルを設定してもよい
ロールモデルは、必ずしも一人に絞る必要はありません。むしろ、自分が共感できる複数のロールモデルが存在することで、多様な視点や学びが得られます。 組織にはさまざまな個性や目標を持つ社員がいるため、異なる強みや経歴を持つ複数のロールモデルから刺激を得ることが効果的です。
実際に、一人のロールモデルですべての社員のニーズを満たすことは困難です。そのため、人事担当者としては複数のパターンを想定して提示するとよいでしょう。異なるスタイルのロールモデルを設定することで、より多くの社員が自分に合ったお手本を見つけられるはずです。設定後の活用に力を入れる
ロールモデルを設定しただけでは、期待する効果は得られません。人事担当者は、設定したロールモデルを具体的な人材施策に積極的に組み込み、社員の成長に活用することが重要です。具体的には、先述の「ロールモデルの具体的な活用方法」をぜひ参考にしてください。
ただし、ロールモデル施策に過度な期待を寄せることは禁物です。あくまで社員の成長をサポートする手段の一つとして捉え、バランスの取れた人材育成を心がけましょう。
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まずは自社の現状と課題をふまえ、目指すべき方向性に沿ったロールモデルの選定から始めましょう。ロールモデルの適切な活用により、社員の成長意欲を高め、組織全体の発展につなげることができます。本記事で紹介した方法を参考に、自社に合った人材育成を実現していきましょう。
なお、効果的なロールモデル制度を整えるには、適切なツールの活用が欠かせません。例えば、人材採用・育成支援サービスの「ミイダス」なら、ロールモデル施策に役立つ以下の独自機能を提供しています。- コンピテンシー診断:ハイパフォーマーの行動特性を分析する
- はたらきがいサーベイ:働きがいを感じている社員を見つける
これらのツールを組み合わせることで、ロールモデルとなる人材の発掘や、その特徴の分析、施策の効果測定を一貫して行うことが可能です。以下では、2つのアプローチからロールモデル施策に活用する方法を紹介します。ハイパフォーマーの行動特性を分析する「コンピテンシー診断」
ミイダス独自の診断ツール「コンピテンシー診断」を使えば、社内のハイパフォーマーの行動特性を客観的に分析できます。そうすることで、ロールモデルにふさわしい人材の発掘や、高い成果を上げている社員の共通点を明らかにすることが可能です。
例えば、パーソナリティの特徴については、以下の項目(9項目・10段階評価)で簡単に可視化できます。・ヴァイタリティ
・人あたり
・チームワーク
・創造的思考力
・問題解決力
・状況適応力
・プレッシャーへの耐力
・オーガナイズ能力
・統率力さらに、ストレス要因や職務適性、上下関係適性、仕事上の特徴なども把握できます。これらのデータは、ロールモデルの特徴として目標設定の参考にしたり、評価基準として活用したりできるでしょう。
現在、どの企業様も無料で30名まで診断可能です。まずはアカウント登録のうえ、ぜひ一度お試しください。
コンピテンシー診断を試してみる働きがいを感じている社員を見つける「はたらきがいサーベイ」
また、ミイダスの「はたらきがいサーベイ」も、ロールモデルの発掘と評価に効果的なツールです。このサーベイでは、社員の働きがいを以下3つの分類・13の要素から多角的に測定し、数値化できます。3つの分類 13の要素 1. 動機づけ・成長意欲につながるもの 1. 成長実感
2. 内部承認
3. 外部承認 2. 事業や組織への愛着・期待につながるもの 4. 経営への期待感
5. 組織への期待
6. 外部からの期待 3. 納得感につながるもの 7. 経営
8. 上司
9. コンプライアンス
10. 業務負荷
11. 成長機会
12. 報酬
13. 評価
社員の働きがいを定量的に把握することで、職場での満足度が高く安定している人材を見つけられます。企業のビジョンや価値観に共感し、高いモチベーションを維持している社員は、ロールモデルとして最適な存在といえるでしょう。
また、サーベイの分析結果は、ロールモデル選定の客観的な基準としても活用できます。社員の声にもとづく数値データにより、より説得力のあるロールモデル施策につながります。
はたらきがいサーベイを見てみる
優秀な人材をロールモデルとして長期的に確保するためには、働きがいの維持・向上が不可欠です。ハイパフォーマーの離職防止に関する調査資料もあわせてご活用いただくことで、より効果的なロールモデル施策が実現できます。以下のボタンよりぜひご覧ください。
【無料ダウンロード】社内のハイパフォーマーが転職した本当の理由とは?
例えば、業績を大きく向上させた営業担当者や、プロジェクトを成功に導いたリーダーなどは、その努力と成功体験を共有することで他の社員によい刺激をもたらします。若手社員の育成やダイバーシティ推進に課題を抱える組織では、部下の育成に熱心な管理職や、ワークライフバランスを実現している女性管理職などを選定するのも有効です。
このように、企業としてロールモデルを設定する際は、多くの社員が共感できる・憧れる存在を選ぶことで、組織全体の成長意欲を高める効果が期待できます。
なお、自社のハイパフォーマーが持つ強みや行動特性を客観的に分析し、効果的なロールモデル施策に活かすなら「ミイダス」がおすすめです。独自の診断ツール「コンピテンシー診断」を使えば、パーソナリティの特徴をはじめ計41項目にわたる特性を簡単に把握できます。
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ミイダスは、幅広い機能を備えた人材アセスメント採用サービスです。
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アカウントを登録してコンピテンシー診断を試してみる※アカウントの登録及びご登録後のご利用は無料です。
例えば、同じ部署やポジションで働く同僚、近い年齢やバックグラウンドを持つ人物がロールモデルである場合、その成功体験や努力はより身近に感じられます。自分の未来の姿をイメージしやすく、実現可能性を感じられるでしょう。共通点が多いほど親近感がわき、困難を乗り越えてきたストーリーにも強く共感できます。
特に女性社員にとっては、女性のリーダーや育児と仕事を両立している女性の先輩がロールモデルとなることで、自分もキャリアを築いていけるという強い自信につながります。
社内に参考になるロールモデルがいない場合は、社外にロールモデルを見つけるのも有効です。例えば、国立女性教育会館 女性教育情報センターが運営する以下のサイトでは、女性のロールモデルを複数紹介しています。こうした情報も活用してみてはいかがでしょうか。
女性情報ポータル Winet| 事例(ロールモデル) | 分野で調べる | 女性のキャリア形成支援サイト
例えば、著名な起業家や社会的なリーダーがどのように組織を導き、成長させてきたかの事例を学ぶと、リーダーシップやチームビルディングの重要性を理解できるでしょう。また、歴史上の偉人がどのように困難を乗り越え、目標を達成したのかを知ることで、社員は逆境に立ち向かう勇気を得ることができます。
ただし、著名人や偉人をロールモデルとする場合は、その人物の成功に至るプロセスや価値観、行動原理を深く理解することが重要です。単なる憧れや表面的な成功だけでなく、自分の状況に応用できる要素を見いだすことで、実践的なロールモデルとして活用できます。
社員のキャリアステージによって、適切なロールモデル像は異なります。新入社員、中堅社員、ベテラン社員それぞれの段階で、より効果的な学びや成長につながるロールモデルを選ぶことが重要です。
以下では、各キャリアステージに適したロールモデルについて見ていきましょう。
以下では、各キャリアステージに適したロールモデルについて見ていきましょう。
新入社員
新入社員には、入社後3~5年程度の若手社員をロールモデルに設定することが効果的です。この時期は基本的なビジネススキルの習得や職場への適応が課題であり、近い将来の目標として具体的にイメージしやすい存在が望ましいからです。
例えば、新人賞を獲得した先輩社員や、早期に重要プロジェクトを任されている若手社員が考えられます。特に、学生から社会人への転換期をうまく乗り越え、仕事の基本をしっかりと身につけた先輩社員の存在は、新入社員の不安解消や目標設定に大きく貢献します。
日々の業務では、指示を正確に理解して確実に遂行する能力や、チームメンバーとの効果的なコミュニケーションを学ぶことが重要です。さらに、失敗をどのように乗り越え、次の挑戦につなげたかといった経験を共有することで、新入社員は失敗を恐れず積極的に行動できるようになります。
このような身近なロールモデルの存在は、新入社員の成長を支え、早期離職を防ぐ効果も期待できるでしょう。
【関連記事:リアリティショックで早期離職?4つの原因や企業ができる予防策を解説】
例えば、新人賞を獲得した先輩社員や、早期に重要プロジェクトを任されている若手社員が考えられます。特に、学生から社会人への転換期をうまく乗り越え、仕事の基本をしっかりと身につけた先輩社員の存在は、新入社員の不安解消や目標設定に大きく貢献します。
日々の業務では、指示を正確に理解して確実に遂行する能力や、チームメンバーとの効果的なコミュニケーションを学ぶことが重要です。さらに、失敗をどのように乗り越え、次の挑戦につなげたかといった経験を共有することで、新入社員は失敗を恐れず積極的に行動できるようになります。
このような身近なロールモデルの存在は、新入社員の成長を支え、早期離職を防ぐ効果も期待できるでしょう。
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中堅社員
中堅社員には、部門のマネージャーやプロジェクトリーダーとして活躍する先輩社員をロールモデルとして設定することが有効です。この段階では、専門性の向上とリーダーシップの発揮が求められるため、より高度な職務を担う人物をロールモデルとすることで、次のステップに向けた具体的な行動指針が得られます。
特に、若手の育成に積極的に関わりながら自身の業務でも高い成果を上げている社員や、特定の分野で深い知識・スキルを発揮している社員、他部署ともうまく連携しながらプロジェクトを成功させた上司などは、理想的なロールモデルとなります。
さらに、専門資格の取得や社外での活動を通じてキャリアを広げている社員からは、新たな視野や可能性を学ぶことが可能です。こうした適切なロールモデルの存在は、中堅社員の成長を加速させ、組織全体の生産性向上にも直結します。
特に、若手の育成に積極的に関わりながら自身の業務でも高い成果を上げている社員や、特定の分野で深い知識・スキルを発揮している社員、他部署ともうまく連携しながらプロジェクトを成功させた上司などは、理想的なロールモデルとなります。
さらに、専門資格の取得や社外での活動を通じてキャリアを広げている社員からは、新たな視野や可能性を学ぶことが可能です。こうした適切なロールモデルの存在は、中堅社員の成長を加速させ、組織全体の生産性向上にも直結します。
ベテラン社員
ベテラン社員には、経営層や上級管理職をロールモデルとして設定するとよいでしょう。この段階では、組織全体のパフォーマンス向上や次世代の育成が重要な役割となるため、より広い視野と高い経営視点を持つ人物から学ぶことが大切です。
例えば、複数の部門を統括しながら組織を改革した役員や、困難な課題を解決してきた事業部長などが適しています。特に、部下への権限移譲を適切に行いながら、自らも学び続ける管理職の存在は、ベテラン社員の新たな挑戦や自己成長のモチベーションとなります。
また、社外取締役として活躍するOB・OGの存在も、キャリアの可能性を広げるうえで有効なロールモデルとなるでしょう。ベテラン社員においても適切なロールモデルを設定することで、組織全体の知見が次世代に引き継がれ、持続的な成長を促進できるのです。
【関連記事:管理職の役割とは?求められるスキルや管理職候補を育成する流れ】
【関連記事:権限委譲とは?導入の目的やメリット、やり方を解説】
例えば、複数の部門を統括しながら組織を改革した役員や、困難な課題を解決してきた事業部長などが適しています。特に、部下への権限移譲を適切に行いながら、自らも学び続ける管理職の存在は、ベテラン社員の新たな挑戦や自己成長のモチベーションとなります。
また、社外取締役として活躍するOB・OGの存在も、キャリアの可能性を広げるうえで有効なロールモデルとなるでしょう。ベテラン社員においても適切なロールモデルを設定することで、組織全体の知見が次世代に引き継がれ、持続的な成長を促進できるのです。
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ロールモデルを設定する際の注意点ロールモデルの設定は、人材育成および組織の成長に大きな影響を与える取り組みです。効果を最大限に引き出すために、ここでは3つの注意点を紹介します。- 適切な人材を選定する
- 複数のロールモデルを設定してもよい
- 設定後の活用に力を入れる
一つずつ詳しく見ていきましょう。適切な人材を選定する
ロールモデルを設定するうえで重要なのは、適切な人材を選定することです。人材を選ぶ際には、単に業績が優れているだけでなく、仕事への姿勢や価値観が組織のビジョンと合っているかどうかを見極める必要があります。
そのため、選定基準を明確にすることが欠かせません。なぜその人がロールモデルとして選ばれたのか、社員にとって納得できる理由が求められます。行動や価値観はもちろん、社内のカルチャーや風土との相性も重要な判断基準となるでしょう。
特に重視すべきは、社員が「自分もこうなりたい」と自然に思えるような存在であることです。企業の求める姿を一方的に押し付けるのではなく、共感を得られる人材を選ぶことで、社員の成長意欲を高められます。複数のロールモデルを設定してもよい
ロールモデルは、必ずしも一人に絞る必要はありません。むしろ、自分が共感できる複数のロールモデルが存在することで、多様な視点や学びが得られます。 組織にはさまざまな個性や目標を持つ社員がいるため、異なる強みや経歴を持つ複数のロールモデルから刺激を得ることが効果的です。
実際に、一人のロールモデルですべての社員のニーズを満たすことは困難です。そのため、人事担当者としては複数のパターンを想定して提示するとよいでしょう。異なるスタイルのロールモデルを設定することで、より多くの社員が自分に合ったお手本を見つけられるはずです。設定後の活用に力を入れる
ロールモデルを設定しただけでは、期待する効果は得られません。人事担当者は、設定したロールモデルを具体的な人材施策に積極的に組み込み、社員の成長に活用することが重要です。具体的には、先述の「ロールモデルの具体的な活用方法」をぜひ参考にしてください。
ただし、ロールモデル施策に過度な期待を寄せることは禁物です。あくまで社員の成長をサポートする手段の一つとして捉え、バランスの取れた人材育成を心がけましょう。
【関連記事:初めての人材育成|担当者に求められるスキルと基礎知識を解説】
【関連記事:人材育成の課題とは?解決策や育成手法の選び方を解説】効果的なロールモデル施策を実現するならミイダス本記事では、ロールモデルの意味や効果、設定方法や具体的な活用例などについて詳しく解説しました。ロールモデルの存在は、社員のキャリア形成を支援し、組織全体の活性化を促進する有効な手段となります。
まずは自社の現状と課題をふまえ、目指すべき方向性に沿ったロールモデルの選定から始めましょう。ロールモデルの適切な活用により、社員の成長意欲を高め、組織全体の発展につなげることができます。本記事で紹介した方法を参考に、自社に合った人材育成を実現していきましょう。
なお、効果的なロールモデル制度を整えるには、適切なツールの活用が欠かせません。例えば、人材採用・育成支援サービスの「ミイダス」なら、ロールモデル施策に役立つ以下の独自機能を提供しています。- コンピテンシー診断:ハイパフォーマーの行動特性を分析する
- はたらきがいサーベイ:働きがいを感じている社員を見つける
これらのツールを組み合わせることで、ロールモデルとなる人材の発掘や、その特徴の分析、施策の効果測定を一貫して行うことが可能です。以下では、2つのアプローチからロールモデル施策に活用する方法を紹介します。ハイパフォーマーの行動特性を分析する「コンピテンシー診断」
ミイダス独自の診断ツール「コンピテンシー診断」を使えば、社内のハイパフォーマーの行動特性を客観的に分析できます。そうすることで、ロールモデルにふさわしい人材の発掘や、高い成果を上げている社員の共通点を明らかにすることが可能です。
例えば、パーソナリティの特徴については、以下の項目(9項目・10段階評価)で簡単に可視化できます。・ヴァイタリティ
・人あたり
・チームワーク
・創造的思考力
・問題解決力
・状況適応力
・プレッシャーへの耐力
・オーガナイズ能力
・統率力さらに、ストレス要因や職務適性、上下関係適性、仕事上の特徴なども把握できます。これらのデータは、ロールモデルの特徴として目標設定の参考にしたり、評価基準として活用したりできるでしょう。
現在、どの企業様も無料で30名まで診断可能です。まずはアカウント登録のうえ、ぜひ一度お試しください。
コンピテンシー診断を試してみる働きがいを感じている社員を見つける「はたらきがいサーベイ」
また、ミイダスの「はたらきがいサーベイ」も、ロールモデルの発掘と評価に効果的なツールです。このサーベイでは、社員の働きがいを以下3つの分類・13の要素から多角的に測定し、数値化できます。3つの分類 13の要素 1. 動機づけ・成長意欲につながるもの 1. 成長実感
2. 内部承認
3. 外部承認 2. 事業や組織への愛着・期待につながるもの 4. 経営への期待感
5. 組織への期待
6. 外部からの期待 3. 納得感につながるもの 7. 経営
8. 上司
9. コンプライアンス
10. 業務負荷
11. 成長機会
12. 報酬
13. 評価
社員の働きがいを定量的に把握することで、職場での満足度が高く安定している人材を見つけられます。企業のビジョンや価値観に共感し、高いモチベーションを維持している社員は、ロールモデルとして最適な存在といえるでしょう。
また、サーベイの分析結果は、ロールモデル選定の客観的な基準としても活用できます。社員の声にもとづく数値データにより、より説得力のあるロールモデル施策につながります。
はたらきがいサーベイを見てみる
優秀な人材をロールモデルとして長期的に確保するためには、働きがいの維持・向上が不可欠です。ハイパフォーマーの離職防止に関する調査資料もあわせてご活用いただくことで、より効果的なロールモデル施策が実現できます。以下のボタンよりぜひご覧ください。
【無料ダウンロード】社内のハイパフォーマーが転職した本当の理由とは?
そのため、選定基準を明確にすることが欠かせません。なぜその人がロールモデルとして選ばれたのか、社員にとって納得できる理由が求められます。行動や価値観はもちろん、社内のカルチャーや風土との相性も重要な判断基準となるでしょう。
特に重視すべきは、社員が「自分もこうなりたい」と自然に思えるような存在であることです。企業の求める姿を一方的に押し付けるのではなく、共感を得られる人材を選ぶことで、社員の成長意欲を高められます。
実際に、一人のロールモデルですべての社員のニーズを満たすことは困難です。そのため、人事担当者としては複数のパターンを想定して提示するとよいでしょう。異なるスタイルのロールモデルを設定することで、より多くの社員が自分に合ったお手本を見つけられるはずです。
ただし、ロールモデル施策に過度な期待を寄せることは禁物です。あくまで社員の成長をサポートする手段の一つとして捉え、バランスの取れた人材育成を心がけましょう。
【関連記事:初めての人材育成|担当者に求められるスキルと基礎知識を解説】
【関連記事:人材育成の課題とは?解決策や育成手法の選び方を解説】
本記事では、ロールモデルの意味や効果、設定方法や具体的な活用例などについて詳しく解説しました。ロールモデルの存在は、社員のキャリア形成を支援し、組織全体の活性化を促進する有効な手段となります。
まずは自社の現状と課題をふまえ、目指すべき方向性に沿ったロールモデルの選定から始めましょう。ロールモデルの適切な活用により、社員の成長意欲を高め、組織全体の発展につなげることができます。本記事で紹介した方法を参考に、自社に合った人材育成を実現していきましょう。
なお、効果的なロールモデル制度を整えるには、適切なツールの活用が欠かせません。例えば、人材採用・育成支援サービスの「ミイダス」なら、ロールモデル施策に役立つ以下の独自機能を提供しています。
まずは自社の現状と課題をふまえ、目指すべき方向性に沿ったロールモデルの選定から始めましょう。ロールモデルの適切な活用により、社員の成長意欲を高め、組織全体の発展につなげることができます。本記事で紹介した方法を参考に、自社に合った人材育成を実現していきましょう。
なお、効果的なロールモデル制度を整えるには、適切なツールの活用が欠かせません。例えば、人材採用・育成支援サービスの「ミイダス」なら、ロールモデル施策に役立つ以下の独自機能を提供しています。
- コンピテンシー診断:ハイパフォーマーの行動特性を分析する
- はたらきがいサーベイ:働きがいを感じている社員を見つける
これらのツールを組み合わせることで、ロールモデルとなる人材の発掘や、その特徴の分析、施策の効果測定を一貫して行うことが可能です。以下では、2つのアプローチからロールモデル施策に活用する方法を紹介します。
ハイパフォーマーの行動特性を分析する「コンピテンシー診断」
ミイダス独自の診断ツール「コンピテンシー診断」を使えば、社内のハイパフォーマーの行動特性を客観的に分析できます。そうすることで、ロールモデルにふさわしい人材の発掘や、高い成果を上げている社員の共通点を明らかにすることが可能です。
例えば、パーソナリティの特徴については、以下の項目(9項目・10段階評価)で簡単に可視化できます。
例えば、パーソナリティの特徴については、以下の項目(9項目・10段階評価)で簡単に可視化できます。
・ヴァイタリティ
・人あたり
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・問題解決力
・状況適応力
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さらに、ストレス要因や職務適性、上下関係適性、仕事上の特徴なども把握できます。これらのデータは、ロールモデルの特徴として目標設定の参考にしたり、評価基準として活用したりできるでしょう。
現在、どの企業様も無料で30名まで診断可能です。まずはアカウント登録のうえ、ぜひ一度お試しください。
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働きがいを感じている社員を見つける「はたらきがいサーベイ」
また、ミイダスの「はたらきがいサーベイ」も、ロールモデルの発掘と評価に効果的なツールです。このサーベイでは、社員の働きがいを以下3つの分類・13の要素から多角的に測定し、数値化できます。
3つの分類 | 13の要素 |
1. 動機づけ・成長意欲につながるもの | 1. 成長実感 2. 内部承認 3. 外部承認 |
2. 事業や組織への愛着・期待につながるもの | 4. 経営への期待感 5. 組織への期待 6. 外部からの期待 |
3. 納得感につながるもの | 7. 経営 8. 上司 9. コンプライアンス 10. 業務負荷 11. 成長機会 12. 報酬 13. 評価 |
社員の働きがいを定量的に把握することで、職場での満足度が高く安定している人材を見つけられます。企業のビジョンや価値観に共感し、高いモチベーションを維持している社員は、ロールモデルとして最適な存在といえるでしょう。
また、サーベイの分析結果は、ロールモデル選定の客観的な基準としても活用できます。社員の声にもとづく数値データにより、より説得力のあるロールモデル施策につながります。
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優秀な人材をロールモデルとして長期的に確保するためには、働きがいの維持・向上が不可欠です。ハイパフォーマーの離職防止に関する調査資料もあわせてご活用いただくことで、より効果的なロールモデル施策が実現できます。以下のボタンよりぜひご覧ください。