「社員が活き活きと働ける職場環境を整えたい」「風通しの良い組織にしたい」と悩むとき、「組織活性化」というビジネス用語を耳にする人もいるでしょう。しかし、この言葉の意味が抽象的で、具体的にどのような状態を指すのか悩む方もいるかもしれません。
本記事では組織活性化の意味や活性化した組織の特徴について解説します。活性化施策の進め方についても触れますので、職場改善の一歩として役立てていただけると幸いです。
ミイダスでは組織活性化施策にお悩みの方向けに、エンゲージメントサーベイを活用した組織活性化の進め方を解説した資料を用意しています。ご活用ください。
【無料ダウンロード】NewsPick Biz&ミイダス ウェビナーレポート 〜組織活性化のススメ〜本記事では組織活性化の意味や活性化した組織の特徴について解説します。活性化施策の進め方についても触れますので、職場改善の一歩として役立てていただけると幸いです。
ミイダスでは組織活性化施策にお悩みの方向けに、エンゲージメントサーベイを活用した組織活性化の進め方を解説した資料を用意しています。ご活用ください。
▼この記事でわかること
組織活性化とは仕事に対する活力を高める施策組織活性化とは、組織のメンバー一人ひとりが組織のビジョンや理念を理解して主体的に取り組めるよう、環境を整える施策の総称です。たとえば社員旅行や飲み会などのイベントも、社員間のコミュニケーションを盛り上げる組織活性化施策の一つと言えます。
また経営者が社内報でメッセージを発信することも、ビジョンを共有する目的で行われる組織活性化施策の一つです。
組織活性化の目的は業績向上にあります。組織の一体感を醸成して従業員のモチベーションを高めることで、離職防止や生産性向上、イノベーションの創出につなげます。
ただし、施策の効果は一朝一夕で現れるものではありません。PDCAサイクルを回しながら長期的な視点で改善し続ける努力が必要です。
「組織活性化」とほぼ同じ意味合いで用いられるマネジメント用語に「組織開発」があります。「組織開発」については下記の記事で詳しく解説していますので、合わせてご覧ください。
【関連記事:組織開発とは?基本の流れと目的別フレームワークを解説】元気のない職場に共通する特徴組織活性化が必要な組織には、いくつかの特徴があります。営業・人材コンサルタントの大塚 寿氏は著書『職場活性化の「すごい!」手法 モチベーションを一気に高める48の処方箋』の中で、元気のない職場に共通する17のサインを以下のように指摘しています。・そういえば、最近オフィスが静かになった
・同じフロアの人間にもメールで連絡する
・社内でもっとも活性化している場所は喫煙室だ
・指示や想いが相手に伝わらないと思うことがある
・社員も管理職も含めて、他人を気遣う人が減った
・人と人との“かかわり”が希薄になったと感じる
・ランチタイムは自分の席で弁当を食べる人間が増えている
・派遣社員大塚○子さんを「派遣さん」と呼ぶ
・「○○君×××やっといて」などと管理職の指示が短い
・会社の人間と飲む機会が減った
・自分で考えず、指示がないと動けない社員が増えている
・新人は「やりたいこと」に固執し、「すべきこと」の意識がない
・若手が年長者に対しても「うん、うん」と返答している
・若手社員がすぐ辞める
・年々新人のレベルが下がっている
・うつ病で休職する社員が珍しくなくなった
・なんか職場が元気じゃない
引用:『職場活性化の「すごい!」手法 モチベーションを一気に高める48の処方箋 』大塚寿(著)(Kindle の位置No.15-19)
こうした状況を放置すれば、組織の生産性や競争力に深刻な影響を及ぼしかねません。職場の活性化に向けて、コミュニケーションの活性化や人材育成の強化、ワークライフバランスの推進など、多面的な取り組みが求められるでしょう。活性化している組織の特徴とは?組織が活性化すると、どのような状態になるのでしょうか。活性化している組織には、以下4つの共通した特徴があります。- 従業員に経営理念やビジョンが浸透している
- 従業員の主体性が高い
- 従業員同士のコミュニケーションが活発である
- 業務の生産性が高い
それぞれ見ていきましょう。従業員に経営理念やビジョンが浸透している
活性化している組織には、経営理念やビジョンが従業員に深く浸透している特徴があります。組織の存在意義や目指すべき方向性を従業員それぞれが理解し、共感しているのです。
スターバックスを例に見てみましょう。同社では「この一杯から広がる 心かよわせる瞬間 それぞれのコミュニティとともにー 人と人とのつながりが生み出す 無限の可能性を信じ、育みます」という経営理念を、入社時研修や継続的な社内教育を通じて従業員に浸透させています。
この経営理念をもとに、店舗スタッフは顧客満足を最優先し、一人ひとりに合わせた細やかなサービスを提供。店舗を地域コミュニティの一部とし、交流の場としての役割を目指しています。
スターバックスの事例から、経営理念の浸透が組織の一体感を高め、全員の主体的な行動を促していることがわかるでしょう。
参考:OUR MISSION 私たちがここにいる理由 | STARBUCKS
経営理念やクレドについては下記の記事で詳しく解説しています。
【関連記事:経営理念とは?意味や重要性、作り方、有名企業の事例を紹介】
【関連記事:クレドとは?作り方やメリット、注意点、実践方法をわかりやすく解説】
従業員の主体性が高い
活性化している組織の従業員は、主体的にビジョン実現や目標達成に向けて取り組む特徴があります。経営理念やビジョンを自分ごととして捉えているからこそ、進んで行動に移せるのです。
たとえばトヨタ自動車では「カイゼン」の考え方が浸透しており、従業員一人ひとりが常に業務改善を意識しています。ある工場ではカイゼン活動の結果、作業時間の短縮に成功し、生産性を大幅に向上させたそうです。
主体的に取り組む従業員は、課題解決に向けてアイデアを出し、イノベーションを生み出す原動力となります。また自分の役割と責任を自覚し、高い当事者意識を持って仕事に励むことで、組織全体のパフォーマンス向上につながるのです。
参考:TOYOTA|トヨタグローバルビジョン
参考:TOYOTA|どんな工程でも、誰でも使える?!施工シミュレータの開発~より多くの現場作業員をラクにしたい。施工カイゼン PART3~
メンバー全員がリーダーシップを発揮し、主体的に業務へ臨む状態を意味する「シェアドリーダーシップ」については下記の記事で詳しく解説します。
【関連記事:シェアド リーダーシップとは?メリットデメリット・実現方法を解説】従業員同士のコミュニケーションが活発
活性化した組織は、部署や職種を越えた活発なコミュニケーションを実現しています。グーグルでは「TGIF」と呼ばれる全社ミーティングを毎週金曜日に開催。従業員と経営陣が自由に対話する機会を設けています。
企業規模が大きくなると、マネジメント層に現場の声が届きにくくなりがちです。しかし「TGIF」では、ユーザー層に近い若手社員の考えがトップに届く効果を得ているといいます。
部署や職種を越えた情報共有や対話の促進は、組織全体の連携を深めるだけでなく問題解決やイノベーションの創出にもつながるでしょう。業務の生産性が高い
活性化している組織は、業務の生産性が高い特徴があります。たとえばアマゾンの物流センターでは、最新のテクノロジーを駆使して商品の仕分けや梱包を自動化しています。
仕分け作業の自動化により、倉庫内作業の効率が向上。個人の力量に頼らない仕組みを構築できているため、従業員の負担軽減にもつながっています。
テクノロジーの活用と業務プロセスの最適化により、生産性と従業員の働きやすさを両立させることが、組織の活性化の鍵となるでしょう。
活性化した組織の特徴について確認しました。では組織を活性化させるには、まず何から始めれば良いのでしょうか。
次項では、組織活性化の取り組み方について解説します。
業務の生産性については下記の記事でより詳しく解説しています。あわせてお読みください。
【関連記事:生産性向上とは?必要とされる背景や具体的な取り組み施策を解説!】
【関連記事:ホーソン実験とは?実験内容と生産性向上のヒントを解説】
組織活性化の取り組み手順組織活性化は以下の3ステップで進めます。
1.組織のビジョンを明確にして共有する
2.課題を洗い出す
3.アクションプランの立案・実行する
それぞれ解説します。1.組織のビジョンを明確にして共有する
組織を活性化させるには、まず「何のために働くのか」という根本的な問いに立ち返ることが重要です。会社におけるミッションを明確にして、一人ひとりがなすべき役割を認識することで、主体的に行動できるようになります。
組織のビジョンを組織全体で共有することが大切です。
経営陣は経営に対する熱い思いや描く未来像を積極的に語りましょう。創業時に大切にしたことや成長のきっかけとなった出来事などのエピソードを通して理念を語ると、従業員により伝わりやすくなります。2.課題を洗い出す
組織における課題を洗い出しましょう。ヒアリング調査やサーベイを通じて組織やチームの状態を分析し、組織課題を明確にします。
ヒアリング調査の際、いきなり「何か問題はないか?」と尋ねても、すんなり意見が出てこないかもしれません。とくに社内の人間関係に課題を感じている場合、意見があっても声を上げにくいことも多いものです。
そこで活用したいのが、サーベイなどのアセスメントツールです。サーベイで社員の本音を拾い上げ、結果をもとに問いかければ、対面での話し合いの場でも本音を引き出しやすくなります。
なおミイダスでは、組織の状態を客観的に把握するツール「はたらきがいサーベイ」を提供しています。会社が従業員に対して「はたらきがい」を提供できているかも分析可能です。
はたらきがいサーベイについては、下記の記事で詳しく解説しています。
【関連記事:無料で使える「ミイダスはたらきがいサーベイ」とは?導入のメリットや使い方を紹介】ミイダスは自社にフィットする人材を特定してアプローチできる
「アセスメントリクルーティング」採用ツールです。
まずは無料トライアルをお試しください。
アカウントを登録してフィッティング人材分析機能を利用する※アカウントの登録及びご登録後のご利用は無料です。
3.アクションプランの立案・実行する
課題解決に向けたアクションプランを立案しましょう。組織のビジョンと現状のギャップを埋めるのに必要な対処方法を考えていきます。
たとえば部門間の連携がうまくいっていない場合には、他部署と交流する機会を作り、コミュニケーションを円滑にする施策が有効です。「会議の場が盛り上がらない」「誰も意見を出さない」といった課題を抱える場合には、事前に議題を共有したりファシリテーターを置いたりといった、会議前の準備を改善するのも良いでしょう。
アクションプランには、組織全体で取り組む行動と、個々の社員が試みる行動の両方を盛り込むことが大切です。
続いて具体的なアイデア例を見ていきましょう。組織活性化の具体的なアイデア・事例5選組織を活性化させる具体的なアイデアを5つ紹介します。実際に企業で実施されている例も取り上げていますので、参考にしてみてください。・メンター制度を導入する
・職場コミュニケーションの費用を会社が負担する
・社内ラジオや館内放送で盛り上げる
・フリーアドレス制度を導入する
・1on1ミーティングや斜め1on1を実施する
それぞれ解説します。メンター制度を導入する
メンター制度は、新入社員の早期離職防止やモチベーション向上に効果的な組織活性化手法です。新入社員の悩みや疑問に耳を傾けて問題解決をサポートするメンターの存在は、新入社員にとって心強い支えとなります。
しかしメンター制度の課題は、メンター役の個人差による影響が大きいことです。制度の運用がメンターの裁量に任されていると、うまく機能しない可能性があります。
営業・人材コンサルタントの大塚寿氏は著書の中で、メンター制度を効果的に運用するために一定のルールを設けることを推奨しています。たとえば、メンティーは必ず5つ質問しなければならないというルールを設定するのです。
「質問しなければならない」「答えなければならない」義務と責任をメンターとメンティー双方に課すことで、質問しにくい雰囲気を打破できると述べています。
明確にルールを設定することで、メンター制度の効果的な運用が可能となるでしょう。新入社員の定着率を高め、組織の活性化につながるために、メンター制度の導入を検討してはいかがでしょうか。
参考:『職場活性化の「すごい!」手法 モチベーションを一気に高める48の処方箋』大塚 寿(著) (Kindle の位置No.789)
メンター制度については下記の記事で詳しく解説しています。
【関連記事:メンターとは?制度の導入で得られる効果やデメリット、成功のポイントを解説】
【関連記事:メンターとメンティーの違いは?それぞれの意味やメンター制度導入のポイントを紹介】
職場コミュニケーションの費用を会社が負担する|Sansan株式会社
Sansan株式会社では、社内コミュニケーションを促進するために「Know Me」制度を導入しています。この制度は、部内・部外のメンバー3人1組で飲み会やランチをすると、飲食費が補助されるというものです。
「Know Me」制度には4種類あり、他部署で「過去に飲んだことがない人」同士の飲食費を補助する制度、同じ部門でグループが異なるメンバーが利用できる制度、部門を越えてランダムに組み合わせが決まる制度などがあります。
この制度を利用したランチ会をきっかけに、普段の業務では触れることがない部分を知れたり、社内の知り合いが増えたりといった効果が出ているそうです。同じ部署だけど別グループという程よい距離感があるため、プライベートな話題も楽しめるといった声もあります。
社内のコミュニケーションをより活性化させたいと悩む企業は、このような補助制度の導入が効果的かもしれません。社員同士の交流を深めることで、協力体制の強化やアイデアの創出につながるでしょう。
参考:社内制度について Sansan株式会社
参考:社内コミュニケーションを促進する「Know Me」が進化|mimi
社内のコミュニケーションにお悩みの方は下記の記事でより詳しく解説しています。お役立てください。
【関連記事:社内のコミュニケーションストレスの原因は?軽減方法を解説】
【関連記事:アサーションとは?職場で実践するメリットやトレーニング方法などを解説】
社内ラジオや館内放送で盛り上げる|DeNA
社内ラジオや館内放送で、社内を活気づける企業もあります。DeNAでは、プロのMC田口 尚平氏が、社内の各部署からゲストの社員を招き、ゲストとの対話を約30分間にわたって繰り広げるラジオ番組を放送しているそうです。
番組は毎週水曜日に更新され、メールやSlackで社員に更新が知らされる流れになっています。オフィスのラウンジでも過去分を毎日放送しており、会社や人を知るきっかけ作りに一役買っているようです。
ラジオ番組の制作が難しい場合、臨時ニュースを社内放送で流すのも効果的です。自社や自部門のビッグニュースを館内で放送するだけでも、社内の空気を盛り上げられるでしょう。
大型契約の締結や新商品の発表、部門目標の達成等などの情報を放送すれば、社員のモチベーションアップにつながります。
社内の一体感を高めるのに効果的です。
参考:DeNA|オフィスでも放送!コロナ禍で難しくなった、"社員を知る機会"を「社内ラジオ」で取り戻す
参考:『職場活性化の「すごい!」手法 モチベーションを一気に高める48の処方箋』大塚 寿(著) (Kindle の位置No.1509)フリーアドレス制度を導入する
フリーアドレス制度の導入は、社内コミュニケーションの促進に効果的です。フリーアドレス制度とは、固定席を設けず従業員が毎日自由に座る場所を選ぶ仕組みのこと。
固定席をなくして従業員が自由に座る場所を選べるようにすることで、部門の垣根を越えた会話が生まれ、職場の雰囲気が明るくなります。またコミュニケーションが活性化しやすくなり、新しいアイデアが生まれやすくなるでしょう。
ただし、すべての席を一度にフリーアドレス化するのではなく、段階的な実施が望ましいです。世代によっては抵抗感を覚える社員もいるためです。
リラックススペースやコミュニケーションの場を併設し、パソコンやインターネット環境を整えることで、緊張感と居心地の良さを両立させた空間を作り出せます。
参考:株式会社テクノアスカ|フリーアドレス制度を導入しました!1on1ミーティングや斜め1on1を実施する
「1on1ミーティング」は、直属の上司と部下が定期的に面談を行う制度で、部下の育成を効果的に行うことを目的としています。単なる目標や成果の確認ではなく、互いの感じていることや考えを話し合う場として実施するのです。
LINEヤフー株式会社では毎週1回、原則30分の1on1を実施しています。定期的に実施するため、面談が「振り返り」や「自省」の機会になっているそうです。
また直属の上司と部下ではなく、業務上つながりのない「斜めの関係」で行う1on1も組織活性化に効果的だといいます。
「斜め1on1」では、メンティーがメンターをリストから自由に選択できる仕組みを作っている会社もあります。メンターのプロフィールを載せたリストを配布し、目指すキャリアを持ったメンターや年齢の近いメンターを選んで相談できるようにすることで、胸の内を明かしやすい環境を整えているのです。
1on1ミーティングを導入することで上司と部下、またはメンターとメンティーの関係性を強化し、組織の活性化につながるでしょう。
1on1ミーティングについては下記の記事でも詳しく解説しています。
【関連記事:1on1ミーティングは意味ない?失敗する理由と成功させる方法】
ユニークなインセンティブ制度を設ける
インセンティブ制度とは、従業員の行動や実績を評価して月給やボーナスとは別に報酬を与える制度のことです。インセンティブ制度は、従業員のモチベーションを引き出すのに役立ちます。
成績を評価する制度ばかりでなく、「遊び心」を感じさせる制度を用意するのもおすすめです。メディアからの注目を集めたり、自社の知名度が上がったりすることで優秀な人材の獲得につながる効果も期待できるでしょう。
株式会社サニーサイドアップでは、ユニークな制度が多数あり、社内の雰囲気を盛り上げています。具体例は以下の通りです。- 「幸せは歩いてこない」制度…月間平均1万歩歩くと報奨金3,200円をもらえる制度
- 「寝る子は育つ」制度…毎月平均7時間以上の睡眠をとったメンバーに3,200円を支給する
- 「目指せ!A身体」制度…健康診断で総合「A」判定を獲得した社員には32,000円を支給する制度 など
なかには、メンバー自らが考案した制度もあるのだそうです。仕事にせよプライベートにせよ、努力を認められるのは嬉しいものです。
会社が従業員の努力を認め、それを報酬につなげるこのような取り組みは、従業員のやる気を引き出し、働きやすい職場づくりにつながるでしょう。
参考:株式会社SUNNY SIDE UP|32 BENEFITS サニーサイドアップ32の制度組織活性化に役立つフレームワーク組織活性化施策を実施する際に役立つフレームワークを3種紹介します。- ミッション・ビジョン・バリュー
- アプリシエイティブ・インクワイアリー
- マッキンゼーの7S
それぞれ解説します。MVV(ミッション・ビジョン・バリュー)
MVVとは「Mission(ミッション)」、「Vision(ビジョン)」、「Value(バリュー)」の頭文字をとったフレームワークです。
MVVに沿って組織の方針を明文化することで、従業員が業務を遂行する際の指針となります。各自が自身の仕事の意義と目的を意識しやすくなるでしょう。
Mission(ミッション)
ミッションでは、社会の中での役割・存在意義を表します。組織が何のために存在しているのか、社会においてどのような役割を果たすのかを明確にします。
Vision(ビジョン)
ビジョンでは、組織が目指すゴールや将来像、ありたい姿を明文化します。
Value(バリュー)
組織の構成員が共通して持つべき価値観を明文化します。
具体例を見てみましょう。以下は日立グループのMVVです。
◆ミッション
優れた自主技術・製品の開発を通じて社会に貢献する
◆バリュー
和・誠・開拓者精神
◆ビジョン
日立は、社会が直面する課題にイノベーションで応えます。優れたチームワークとグローバル市場での豊富な経験によって、活気あふれる世界を目指します
引用:株式会社 日立製作所|日立グループ・アイデンティティ
アプリシエイティブ・インクワイアリー
アプリシエイティブ・インクワイアリーは、アメリカで誕生した組織活性化のアプローチ手法です。部署や職場の強みに光を当て、強みを最大限に引き出すことを目指すフレームワークです。
appreciative(アプリシエイティブ)は、appreciate(感謝する、鑑賞する、正しく理解する、価値を認める)という動詞が形容詞になったもの。
一方、inquiry(質問する、探求する)の頭文字で、問いかけを通して人や組織の真に価値があるものを認識し、探求する、という意味です。
アプリシエイティブ・インクワイアリーでは、皆が望む未来に向けて価値や強みを発揮させるには、どうしたら良いかを話します。具体的には以下4つのプロセスを経て、組織の強みを探求します。
【4Dサイクル】- Discovery 強み・価値を発見する
- Dream どうありたいか最大の可能性を描く
- Design 現実的達成状態を共有する
- Destiny 新しい取り組みを始める
参考:『図解 組織開発入門 組織づくりの基礎をイチから学びたい人のための「理論と実践」100のツボ』(p.148). Kindle 版. マッキンゼーの7S
「組織活性化に向けて何から着手すれば良いかわからない」
「施策を講じても、思うように変革できない」
このような場合には、マッキンゼーの7Sが役立ちます。
マッキンゼーの7Sとは、世界有数の戦略コンサルティングファームであるマッキンゼー・アンド・カンパニーが提唱したフレームワークです。7つのSに沿って組織の状態を分析すると、組織の現状を把握しやすくなり、何から着手すべきか見えてきます。
7つのSには組織のソフト面では4つ、ハード面には3つあります。
■ソフトのS
・Shared value (共通の価値観・理念)企業のビジョンや理念を打ち立てられているか、浸透しているか
・Style(経営スタイル・社風)組織文化のこと 経営者のワンマン型組織なのかそうではないのか、など
・Staff(人材)従業員が持つ個々の能力
・Skill(スキル・能力)組織としての営業力や技術力、マーケティング力
■ハードのS
・Strategy(戦略)
・Structure(組織)戦略を実行するためのあるべき組織とは何か
・System(システム・制度)…人事制度や報酬制度といった社内規定
ハード面に比べて、「人」に関するソフト面の対策はうちにくいかもしれません。それでも7つのSをバランス良く検討し、対策を模索するのが大切です。企業の継続的な発展に組織活性化は必要不可欠変化の激しいビジネス環境において、企業が継続的に発展し続けるには組織活性化が欠かせません。環境の変化に柔軟に対応するには、従業員一人ひとりが主体的に行動できる風土と環境を整える必要があります。
まずは自社の現状を客観的に分析し、課題を洗い出すところから始めましょう。目的意識を持って取り組まなければ、闇雲に施策を実施しても効果を期待できません。
課題が明らかになったら、具体的な対策を検討します。先に紹介した施策例を参考に打つべき施策を検討してみてください。
組織活性化の効果は一朝一夕に現れるわけではありません。長期的な視点を持ち、PDCAサイクルを回しながら、都度見直しと改善を行うことが重要です。従業員の”はたらきがい”を分析する「はたらきがいサーベイ」
多くの企業が組織活性化施策を実施していますが、「実際どの程度効果が出ているのかわからない」「社員が本音を話してくれないから、施策の効果が測れない」といった悩みを抱えているのではないでしょうか。
こうした課題を解決するために、ミイダスの「はたらきがいサーベイ」をご活用ください。はたらきがいサーベイは、従業員が会社と仕事に誇りを持って働けているかを定量的に分析するサーベイツールです。
具体的には、以下の項目について分析できます。- 従業員が会社に何を求めているか
- どれほど求められているか
- 現状の満足度はどの程度か
- 組織の健康状態はどうか
- どの課題から解決すべきか など
アンケート項目は以下の3つの分類とそのもととなる13の要素で構成。多角的な視点で従業員の本音に迫れるでしょう。
はたらきがいサーベイを通じて、従業員のはたらきがいに関する詳細な情報を得られれば、組織活性化施策の効果を適切に測定し、改善につなげていくことが可能になります。
ぜひ、貴社の組織活性化にお役立てください。はたらきがいサーベイはアカウント登録すれば、無料で利用可能です。無料アカウント登録はこちらから。
また経営者が社内報でメッセージを発信することも、ビジョンを共有する目的で行われる組織活性化施策の一つです。
組織活性化の目的は業績向上にあります。組織の一体感を醸成して従業員のモチベーションを高めることで、離職防止や生産性向上、イノベーションの創出につなげます。
ただし、施策の効果は一朝一夕で現れるものではありません。PDCAサイクルを回しながら長期的な視点で改善し続ける努力が必要です。
「組織活性化」とほぼ同じ意味合いで用いられるマネジメント用語に「組織開発」があります。「組織開発」については下記の記事で詳しく解説していますので、合わせてご覧ください。
【関連記事:組織開発とは?基本の流れと目的別フレームワークを解説】
組織活性化が必要な組織には、いくつかの特徴があります。営業・人材コンサルタントの大塚 寿氏は著書『職場活性化の「すごい!」手法 モチベーションを一気に高める48の処方箋』の中で、元気のない職場に共通する17のサインを以下のように指摘しています。
・そういえば、最近オフィスが静かになった ・同じフロアの人間にもメールで連絡する ・社内でもっとも活性化している場所は喫煙室だ ・指示や想いが相手に伝わらないと思うことがある ・社員も管理職も含めて、他人を気遣う人が減った ・人と人との“かかわり”が希薄になったと感じる ・ランチタイムは自分の席で弁当を食べる人間が増えている ・派遣社員大塚○子さんを「派遣さん」と呼ぶ ・「○○君×××やっといて」などと管理職の指示が短い ・会社の人間と飲む機会が減った ・自分で考えず、指示がないと動けない社員が増えている ・新人は「やりたいこと」に固執し、「すべきこと」の意識がない ・若手が年長者に対しても「うん、うん」と返答している ・若手社員がすぐ辞める ・年々新人のレベルが下がっている ・うつ病で休職する社員が珍しくなくなった ・なんか職場が元気じゃない 引用:『職場活性化の「すごい!」手法 モチベーションを一気に高める48の処方箋 』大塚寿(著)(Kindle の位置No.15-19) |
こうした状況を放置すれば、組織の生産性や競争力に深刻な影響を及ぼしかねません。職場の活性化に向けて、コミュニケーションの活性化や人材育成の強化、ワークライフバランスの推進など、多面的な取り組みが求められるでしょう。
活性化している組織の特徴とは?組織が活性化すると、どのような状態になるのでしょうか。活性化している組織には、以下4つの共通した特徴があります。- 従業員に経営理念やビジョンが浸透している
- 従業員の主体性が高い
- 従業員同士のコミュニケーションが活発である
- 業務の生産性が高い
それぞれ見ていきましょう。従業員に経営理念やビジョンが浸透している
活性化している組織には、経営理念やビジョンが従業員に深く浸透している特徴があります。組織の存在意義や目指すべき方向性を従業員それぞれが理解し、共感しているのです。
スターバックスを例に見てみましょう。同社では「この一杯から広がる 心かよわせる瞬間 それぞれのコミュニティとともにー 人と人とのつながりが生み出す 無限の可能性を信じ、育みます」という経営理念を、入社時研修や継続的な社内教育を通じて従業員に浸透させています。
この経営理念をもとに、店舗スタッフは顧客満足を最優先し、一人ひとりに合わせた細やかなサービスを提供。店舗を地域コミュニティの一部とし、交流の場としての役割を目指しています。
スターバックスの事例から、経営理念の浸透が組織の一体感を高め、全員の主体的な行動を促していることがわかるでしょう。
参考:OUR MISSION 私たちがここにいる理由 | STARBUCKS
経営理念やクレドについては下記の記事で詳しく解説しています。
【関連記事:経営理念とは?意味や重要性、作り方、有名企業の事例を紹介】
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従業員の主体性が高い
活性化している組織の従業員は、主体的にビジョン実現や目標達成に向けて取り組む特徴があります。経営理念やビジョンを自分ごととして捉えているからこそ、進んで行動に移せるのです。
たとえばトヨタ自動車では「カイゼン」の考え方が浸透しており、従業員一人ひとりが常に業務改善を意識しています。ある工場ではカイゼン活動の結果、作業時間の短縮に成功し、生産性を大幅に向上させたそうです。
主体的に取り組む従業員は、課題解決に向けてアイデアを出し、イノベーションを生み出す原動力となります。また自分の役割と責任を自覚し、高い当事者意識を持って仕事に励むことで、組織全体のパフォーマンス向上につながるのです。
参考:TOYOTA|トヨタグローバルビジョン
参考:TOYOTA|どんな工程でも、誰でも使える?!施工シミュレータの開発~より多くの現場作業員をラクにしたい。施工カイゼン PART3~
メンバー全員がリーダーシップを発揮し、主体的に業務へ臨む状態を意味する「シェアドリーダーシップ」については下記の記事で詳しく解説します。
【関連記事:シェアド リーダーシップとは?メリットデメリット・実現方法を解説】従業員同士のコミュニケーションが活発
活性化した組織は、部署や職種を越えた活発なコミュニケーションを実現しています。グーグルでは「TGIF」と呼ばれる全社ミーティングを毎週金曜日に開催。従業員と経営陣が自由に対話する機会を設けています。
企業規模が大きくなると、マネジメント層に現場の声が届きにくくなりがちです。しかし「TGIF」では、ユーザー層に近い若手社員の考えがトップに届く効果を得ているといいます。
部署や職種を越えた情報共有や対話の促進は、組織全体の連携を深めるだけでなく問題解決やイノベーションの創出にもつながるでしょう。業務の生産性が高い
活性化している組織は、業務の生産性が高い特徴があります。たとえばアマゾンの物流センターでは、最新のテクノロジーを駆使して商品の仕分けや梱包を自動化しています。
仕分け作業の自動化により、倉庫内作業の効率が向上。個人の力量に頼らない仕組みを構築できているため、従業員の負担軽減にもつながっています。
テクノロジーの活用と業務プロセスの最適化により、生産性と従業員の働きやすさを両立させることが、組織の活性化の鍵となるでしょう。
活性化した組織の特徴について確認しました。では組織を活性化させるには、まず何から始めれば良いのでしょうか。
次項では、組織活性化の取り組み方について解説します。
業務の生産性については下記の記事でより詳しく解説しています。あわせてお読みください。
【関連記事:生産性向上とは?必要とされる背景や具体的な取り組み施策を解説!】
【関連記事:ホーソン実験とは?実験内容と生産性向上のヒントを解説】
組織活性化の取り組み手順組織活性化は以下の3ステップで進めます。
1.組織のビジョンを明確にして共有する
2.課題を洗い出す
3.アクションプランの立案・実行する
それぞれ解説します。1.組織のビジョンを明確にして共有する
組織を活性化させるには、まず「何のために働くのか」という根本的な問いに立ち返ることが重要です。会社におけるミッションを明確にして、一人ひとりがなすべき役割を認識することで、主体的に行動できるようになります。
組織のビジョンを組織全体で共有することが大切です。
経営陣は経営に対する熱い思いや描く未来像を積極的に語りましょう。創業時に大切にしたことや成長のきっかけとなった出来事などのエピソードを通して理念を語ると、従業員により伝わりやすくなります。2.課題を洗い出す
組織における課題を洗い出しましょう。ヒアリング調査やサーベイを通じて組織やチームの状態を分析し、組織課題を明確にします。
ヒアリング調査の際、いきなり「何か問題はないか?」と尋ねても、すんなり意見が出てこないかもしれません。とくに社内の人間関係に課題を感じている場合、意見があっても声を上げにくいことも多いものです。
そこで活用したいのが、サーベイなどのアセスメントツールです。サーベイで社員の本音を拾い上げ、結果をもとに問いかければ、対面での話し合いの場でも本音を引き出しやすくなります。
なおミイダスでは、組織の状態を客観的に把握するツール「はたらきがいサーベイ」を提供しています。会社が従業員に対して「はたらきがい」を提供できているかも分析可能です。
はたらきがいサーベイについては、下記の記事で詳しく解説しています。
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3.アクションプランの立案・実行する
課題解決に向けたアクションプランを立案しましょう。組織のビジョンと現状のギャップを埋めるのに必要な対処方法を考えていきます。
たとえば部門間の連携がうまくいっていない場合には、他部署と交流する機会を作り、コミュニケーションを円滑にする施策が有効です。「会議の場が盛り上がらない」「誰も意見を出さない」といった課題を抱える場合には、事前に議題を共有したりファシリテーターを置いたりといった、会議前の準備を改善するのも良いでしょう。
アクションプランには、組織全体で取り組む行動と、個々の社員が試みる行動の両方を盛り込むことが大切です。
続いて具体的なアイデア例を見ていきましょう。組織活性化の具体的なアイデア・事例5選組織を活性化させる具体的なアイデアを5つ紹介します。実際に企業で実施されている例も取り上げていますので、参考にしてみてください。・メンター制度を導入する
・職場コミュニケーションの費用を会社が負担する
・社内ラジオや館内放送で盛り上げる
・フリーアドレス制度を導入する
・1on1ミーティングや斜め1on1を実施する
それぞれ解説します。メンター制度を導入する
メンター制度は、新入社員の早期離職防止やモチベーション向上に効果的な組織活性化手法です。新入社員の悩みや疑問に耳を傾けて問題解決をサポートするメンターの存在は、新入社員にとって心強い支えとなります。
しかしメンター制度の課題は、メンター役の個人差による影響が大きいことです。制度の運用がメンターの裁量に任されていると、うまく機能しない可能性があります。
営業・人材コンサルタントの大塚寿氏は著書の中で、メンター制度を効果的に運用するために一定のルールを設けることを推奨しています。たとえば、メンティーは必ず5つ質問しなければならないというルールを設定するのです。
「質問しなければならない」「答えなければならない」義務と責任をメンターとメンティー双方に課すことで、質問しにくい雰囲気を打破できると述べています。
明確にルールを設定することで、メンター制度の効果的な運用が可能となるでしょう。新入社員の定着率を高め、組織の活性化につながるために、メンター制度の導入を検討してはいかがでしょうか。
参考:『職場活性化の「すごい!」手法 モチベーションを一気に高める48の処方箋』大塚 寿(著) (Kindle の位置No.789)
メンター制度については下記の記事で詳しく解説しています。
【関連記事:メンターとは?制度の導入で得られる効果やデメリット、成功のポイントを解説】
【関連記事:メンターとメンティーの違いは?それぞれの意味やメンター制度導入のポイントを紹介】
職場コミュニケーションの費用を会社が負担する|Sansan株式会社
Sansan株式会社では、社内コミュニケーションを促進するために「Know Me」制度を導入しています。この制度は、部内・部外のメンバー3人1組で飲み会やランチをすると、飲食費が補助されるというものです。
「Know Me」制度には4種類あり、他部署で「過去に飲んだことがない人」同士の飲食費を補助する制度、同じ部門でグループが異なるメンバーが利用できる制度、部門を越えてランダムに組み合わせが決まる制度などがあります。
この制度を利用したランチ会をきっかけに、普段の業務では触れることがない部分を知れたり、社内の知り合いが増えたりといった効果が出ているそうです。同じ部署だけど別グループという程よい距離感があるため、プライベートな話題も楽しめるといった声もあります。
社内のコミュニケーションをより活性化させたいと悩む企業は、このような補助制度の導入が効果的かもしれません。社員同士の交流を深めることで、協力体制の強化やアイデアの創出につながるでしょう。
参考:社内制度について Sansan株式会社
参考:社内コミュニケーションを促進する「Know Me」が進化|mimi
社内のコミュニケーションにお悩みの方は下記の記事でより詳しく解説しています。お役立てください。
【関連記事:社内のコミュニケーションストレスの原因は?軽減方法を解説】
【関連記事:アサーションとは?職場で実践するメリットやトレーニング方法などを解説】
社内ラジオや館内放送で盛り上げる|DeNA
社内ラジオや館内放送で、社内を活気づける企業もあります。DeNAでは、プロのMC田口 尚平氏が、社内の各部署からゲストの社員を招き、ゲストとの対話を約30分間にわたって繰り広げるラジオ番組を放送しているそうです。
番組は毎週水曜日に更新され、メールやSlackで社員に更新が知らされる流れになっています。オフィスのラウンジでも過去分を毎日放送しており、会社や人を知るきっかけ作りに一役買っているようです。
ラジオ番組の制作が難しい場合、臨時ニュースを社内放送で流すのも効果的です。自社や自部門のビッグニュースを館内で放送するだけでも、社内の空気を盛り上げられるでしょう。
大型契約の締結や新商品の発表、部門目標の達成等などの情報を放送すれば、社員のモチベーションアップにつながります。
社内の一体感を高めるのに効果的です。
参考:DeNA|オフィスでも放送!コロナ禍で難しくなった、"社員を知る機会"を「社内ラジオ」で取り戻す
参考:『職場活性化の「すごい!」手法 モチベーションを一気に高める48の処方箋』大塚 寿(著) (Kindle の位置No.1509)フリーアドレス制度を導入する
フリーアドレス制度の導入は、社内コミュニケーションの促進に効果的です。フリーアドレス制度とは、固定席を設けず従業員が毎日自由に座る場所を選ぶ仕組みのこと。
固定席をなくして従業員が自由に座る場所を選べるようにすることで、部門の垣根を越えた会話が生まれ、職場の雰囲気が明るくなります。またコミュニケーションが活性化しやすくなり、新しいアイデアが生まれやすくなるでしょう。
ただし、すべての席を一度にフリーアドレス化するのではなく、段階的な実施が望ましいです。世代によっては抵抗感を覚える社員もいるためです。
リラックススペースやコミュニケーションの場を併設し、パソコンやインターネット環境を整えることで、緊張感と居心地の良さを両立させた空間を作り出せます。
参考:株式会社テクノアスカ|フリーアドレス制度を導入しました!1on1ミーティングや斜め1on1を実施する
「1on1ミーティング」は、直属の上司と部下が定期的に面談を行う制度で、部下の育成を効果的に行うことを目的としています。単なる目標や成果の確認ではなく、互いの感じていることや考えを話し合う場として実施するのです。
LINEヤフー株式会社では毎週1回、原則30分の1on1を実施しています。定期的に実施するため、面談が「振り返り」や「自省」の機会になっているそうです。
また直属の上司と部下ではなく、業務上つながりのない「斜めの関係」で行う1on1も組織活性化に効果的だといいます。
「斜め1on1」では、メンティーがメンターをリストから自由に選択できる仕組みを作っている会社もあります。メンターのプロフィールを載せたリストを配布し、目指すキャリアを持ったメンターや年齢の近いメンターを選んで相談できるようにすることで、胸の内を明かしやすい環境を整えているのです。
1on1ミーティングを導入することで上司と部下、またはメンターとメンティーの関係性を強化し、組織の活性化につながるでしょう。
1on1ミーティングについては下記の記事でも詳しく解説しています。
【関連記事:1on1ミーティングは意味ない?失敗する理由と成功させる方法】
ユニークなインセンティブ制度を設ける
インセンティブ制度とは、従業員の行動や実績を評価して月給やボーナスとは別に報酬を与える制度のことです。インセンティブ制度は、従業員のモチベーションを引き出すのに役立ちます。
成績を評価する制度ばかりでなく、「遊び心」を感じさせる制度を用意するのもおすすめです。メディアからの注目を集めたり、自社の知名度が上がったりすることで優秀な人材の獲得につながる効果も期待できるでしょう。
株式会社サニーサイドアップでは、ユニークな制度が多数あり、社内の雰囲気を盛り上げています。具体例は以下の通りです。- 「幸せは歩いてこない」制度…月間平均1万歩歩くと報奨金3,200円をもらえる制度
- 「寝る子は育つ」制度…毎月平均7時間以上の睡眠をとったメンバーに3,200円を支給する
- 「目指せ!A身体」制度…健康診断で総合「A」判定を獲得した社員には32,000円を支給する制度 など
なかには、メンバー自らが考案した制度もあるのだそうです。仕事にせよプライベートにせよ、努力を認められるのは嬉しいものです。
会社が従業員の努力を認め、それを報酬につなげるこのような取り組みは、従業員のやる気を引き出し、働きやすい職場づくりにつながるでしょう。
参考:株式会社SUNNY SIDE UP|32 BENEFITS サニーサイドアップ32の制度組織活性化に役立つフレームワーク組織活性化施策を実施する際に役立つフレームワークを3種紹介します。- ミッション・ビジョン・バリュー
- アプリシエイティブ・インクワイアリー
- マッキンゼーの7S
それぞれ解説します。MVV(ミッション・ビジョン・バリュー)
MVVとは「Mission(ミッション)」、「Vision(ビジョン)」、「Value(バリュー)」の頭文字をとったフレームワークです。
MVVに沿って組織の方針を明文化することで、従業員が業務を遂行する際の指針となります。各自が自身の仕事の意義と目的を意識しやすくなるでしょう。
Mission(ミッション)
ミッションでは、社会の中での役割・存在意義を表します。組織が何のために存在しているのか、社会においてどのような役割を果たすのかを明確にします。
Vision(ビジョン)
ビジョンでは、組織が目指すゴールや将来像、ありたい姿を明文化します。
Value(バリュー)
組織の構成員が共通して持つべき価値観を明文化します。
具体例を見てみましょう。以下は日立グループのMVVです。
◆ミッション
優れた自主技術・製品の開発を通じて社会に貢献する
◆バリュー
和・誠・開拓者精神
◆ビジョン
日立は、社会が直面する課題にイノベーションで応えます。優れたチームワークとグローバル市場での豊富な経験によって、活気あふれる世界を目指します
引用:株式会社 日立製作所|日立グループ・アイデンティティ
アプリシエイティブ・インクワイアリー
アプリシエイティブ・インクワイアリーは、アメリカで誕生した組織活性化のアプローチ手法です。部署や職場の強みに光を当て、強みを最大限に引き出すことを目指すフレームワークです。
appreciative(アプリシエイティブ)は、appreciate(感謝する、鑑賞する、正しく理解する、価値を認める)という動詞が形容詞になったもの。
一方、inquiry(質問する、探求する)の頭文字で、問いかけを通して人や組織の真に価値があるものを認識し、探求する、という意味です。
アプリシエイティブ・インクワイアリーでは、皆が望む未来に向けて価値や強みを発揮させるには、どうしたら良いかを話します。具体的には以下4つのプロセスを経て、組織の強みを探求します。
【4Dサイクル】- Discovery 強み・価値を発見する
- Dream どうありたいか最大の可能性を描く
- Design 現実的達成状態を共有する
- Destiny 新しい取り組みを始める
参考:『図解 組織開発入門 組織づくりの基礎をイチから学びたい人のための「理論と実践」100のツボ』(p.148). Kindle 版. マッキンゼーの7S
「組織活性化に向けて何から着手すれば良いかわからない」
「施策を講じても、思うように変革できない」
このような場合には、マッキンゼーの7Sが役立ちます。
マッキンゼーの7Sとは、世界有数の戦略コンサルティングファームであるマッキンゼー・アンド・カンパニーが提唱したフレームワークです。7つのSに沿って組織の状態を分析すると、組織の現状を把握しやすくなり、何から着手すべきか見えてきます。
7つのSには組織のソフト面では4つ、ハード面には3つあります。
■ソフトのS
・Shared value (共通の価値観・理念)企業のビジョンや理念を打ち立てられているか、浸透しているか
・Style(経営スタイル・社風)組織文化のこと 経営者のワンマン型組織なのかそうではないのか、など
・Staff(人材)従業員が持つ個々の能力
・Skill(スキル・能力)組織としての営業力や技術力、マーケティング力
■ハードのS
・Strategy(戦略)
・Structure(組織)戦略を実行するためのあるべき組織とは何か
・System(システム・制度)…人事制度や報酬制度といった社内規定
ハード面に比べて、「人」に関するソフト面の対策はうちにくいかもしれません。それでも7つのSをバランス良く検討し、対策を模索するのが大切です。企業の継続的な発展に組織活性化は必要不可欠変化の激しいビジネス環境において、企業が継続的に発展し続けるには組織活性化が欠かせません。環境の変化に柔軟に対応するには、従業員一人ひとりが主体的に行動できる風土と環境を整える必要があります。
まずは自社の現状を客観的に分析し、課題を洗い出すところから始めましょう。目的意識を持って取り組まなければ、闇雲に施策を実施しても効果を期待できません。
課題が明らかになったら、具体的な対策を検討します。先に紹介した施策例を参考に打つべき施策を検討してみてください。
組織活性化の効果は一朝一夕に現れるわけではありません。長期的な視点を持ち、PDCAサイクルを回しながら、都度見直しと改善を行うことが重要です。従業員の”はたらきがい”を分析する「はたらきがいサーベイ」
多くの企業が組織活性化施策を実施していますが、「実際どの程度効果が出ているのかわからない」「社員が本音を話してくれないから、施策の効果が測れない」といった悩みを抱えているのではないでしょうか。
こうした課題を解決するために、ミイダスの「はたらきがいサーベイ」をご活用ください。はたらきがいサーベイは、従業員が会社と仕事に誇りを持って働けているかを定量的に分析するサーベイツールです。
具体的には、以下の項目について分析できます。- 従業員が会社に何を求めているか
- どれほど求められているか
- 現状の満足度はどの程度か
- 組織の健康状態はどうか
- どの課題から解決すべきか など
アンケート項目は以下の3つの分類とそのもととなる13の要素で構成。多角的な視点で従業員の本音に迫れるでしょう。
はたらきがいサーベイを通じて、従業員のはたらきがいに関する詳細な情報を得られれば、組織活性化施策の効果を適切に測定し、改善につなげていくことが可能になります。
ぜひ、貴社の組織活性化にお役立てください。はたらきがいサーベイはアカウント登録すれば、無料で利用可能です。無料アカウント登録はこちらから。
スターバックスを例に見てみましょう。同社では「この一杯から広がる 心かよわせる瞬間 それぞれのコミュニティとともにー 人と人とのつながりが生み出す 無限の可能性を信じ、育みます」という経営理念を、入社時研修や継続的な社内教育を通じて従業員に浸透させています。
この経営理念をもとに、店舗スタッフは顧客満足を最優先し、一人ひとりに合わせた細やかなサービスを提供。店舗を地域コミュニティの一部とし、交流の場としての役割を目指しています。
スターバックスの事例から、経営理念の浸透が組織の一体感を高め、全員の主体的な行動を促していることがわかるでしょう。
参考:OUR MISSION 私たちがここにいる理由 | STARBUCKS
経営理念やクレドについては下記の記事で詳しく解説しています。
【関連記事:経営理念とは?意味や重要性、作り方、有名企業の事例を紹介】
【関連記事:クレドとは?作り方やメリット、注意点、実践方法をわかりやすく解説】
たとえばトヨタ自動車では「カイゼン」の考え方が浸透しており、従業員一人ひとりが常に業務改善を意識しています。ある工場ではカイゼン活動の結果、作業時間の短縮に成功し、生産性を大幅に向上させたそうです。
主体的に取り組む従業員は、課題解決に向けてアイデアを出し、イノベーションを生み出す原動力となります。また自分の役割と責任を自覚し、高い当事者意識を持って仕事に励むことで、組織全体のパフォーマンス向上につながるのです。
参考:TOYOTA|トヨタグローバルビジョン
参考:TOYOTA|どんな工程でも、誰でも使える?!施工シミュレータの開発~より多くの現場作業員をラクにしたい。施工カイゼン PART3~
メンバー全員がリーダーシップを発揮し、主体的に業務へ臨む状態を意味する「シェアドリーダーシップ」については下記の記事で詳しく解説します。
【関連記事:シェアド リーダーシップとは?メリットデメリット・実現方法を解説】
企業規模が大きくなると、マネジメント層に現場の声が届きにくくなりがちです。しかし「TGIF」では、ユーザー層に近い若手社員の考えがトップに届く効果を得ているといいます。
部署や職種を越えた情報共有や対話の促進は、組織全体の連携を深めるだけでなく問題解決やイノベーションの創出にもつながるでしょう。
仕分け作業の自動化により、倉庫内作業の効率が向上。個人の力量に頼らない仕組みを構築できているため、従業員の負担軽減にもつながっています。
テクノロジーの活用と業務プロセスの最適化により、生産性と従業員の働きやすさを両立させることが、組織の活性化の鍵となるでしょう。
活性化した組織の特徴について確認しました。では組織を活性化させるには、まず何から始めれば良いのでしょうか。
次項では、組織活性化の取り組み方について解説します。
業務の生産性については下記の記事でより詳しく解説しています。あわせてお読みください。
【関連記事:生産性向上とは?必要とされる背景や具体的な取り組み施策を解説!】
【関連記事:ホーソン実験とは?実験内容と生産性向上のヒントを解説】
組織活性化は以下の3ステップで進めます。
1.組織のビジョンを明確にして共有する
2.課題を洗い出す
3.アクションプランの立案・実行する
それぞれ解説します。
1.組織のビジョンを明確にして共有する
2.課題を洗い出す
3.アクションプランの立案・実行する
それぞれ解説します。
1.組織のビジョンを明確にして共有する
組織を活性化させるには、まず「何のために働くのか」という根本的な問いに立ち返ることが重要です。会社におけるミッションを明確にして、一人ひとりがなすべき役割を認識することで、主体的に行動できるようになります。
組織のビジョンを組織全体で共有することが大切です。
経営陣は経営に対する熱い思いや描く未来像を積極的に語りましょう。創業時に大切にしたことや成長のきっかけとなった出来事などのエピソードを通して理念を語ると、従業員により伝わりやすくなります。
組織のビジョンを組織全体で共有することが大切です。
経営陣は経営に対する熱い思いや描く未来像を積極的に語りましょう。創業時に大切にしたことや成長のきっかけとなった出来事などのエピソードを通して理念を語ると、従業員により伝わりやすくなります。
2.課題を洗い出す
組織における課題を洗い出しましょう。ヒアリング調査やサーベイを通じて組織やチームの状態を分析し、組織課題を明確にします。
ヒアリング調査の際、いきなり「何か問題はないか?」と尋ねても、すんなり意見が出てこないかもしれません。とくに社内の人間関係に課題を感じている場合、意見があっても声を上げにくいことも多いものです。
そこで活用したいのが、サーベイなどのアセスメントツールです。サーベイで社員の本音を拾い上げ、結果をもとに問いかければ、対面での話し合いの場でも本音を引き出しやすくなります。
なおミイダスでは、組織の状態を客観的に把握するツール「はたらきがいサーベイ」を提供しています。会社が従業員に対して「はたらきがい」を提供できているかも分析可能です。
はたらきがいサーベイについては、下記の記事で詳しく解説しています。
【関連記事:無料で使える「ミイダスはたらきがいサーベイ」とは?導入のメリットや使い方を紹介】
ヒアリング調査の際、いきなり「何か問題はないか?」と尋ねても、すんなり意見が出てこないかもしれません。とくに社内の人間関係に課題を感じている場合、意見があっても声を上げにくいことも多いものです。
そこで活用したいのが、サーベイなどのアセスメントツールです。サーベイで社員の本音を拾い上げ、結果をもとに問いかければ、対面での話し合いの場でも本音を引き出しやすくなります。
なおミイダスでは、組織の状態を客観的に把握するツール「はたらきがいサーベイ」を提供しています。会社が従業員に対して「はたらきがい」を提供できているかも分析可能です。
はたらきがいサーベイについては、下記の記事で詳しく解説しています。
【関連記事:無料で使える「ミイダスはたらきがいサーベイ」とは?導入のメリットや使い方を紹介】
ミイダスは自社にフィットする人材を特定してアプローチできる
「アセスメントリクルーティング」採用ツールです。
まずは無料トライアルをお試しください。
アカウントを登録してフィッティング人材分析機能を利用する※アカウントの登録及びご登録後のご利用は無料です。
3.アクションプランの立案・実行する
課題解決に向けたアクションプランを立案しましょう。組織のビジョンと現状のギャップを埋めるのに必要な対処方法を考えていきます。
たとえば部門間の連携がうまくいっていない場合には、他部署と交流する機会を作り、コミュニケーションを円滑にする施策が有効です。「会議の場が盛り上がらない」「誰も意見を出さない」といった課題を抱える場合には、事前に議題を共有したりファシリテーターを置いたりといった、会議前の準備を改善するのも良いでしょう。
アクションプランには、組織全体で取り組む行動と、個々の社員が試みる行動の両方を盛り込むことが大切です。
続いて具体的なアイデア例を見ていきましょう。
たとえば部門間の連携がうまくいっていない場合には、他部署と交流する機会を作り、コミュニケーションを円滑にする施策が有効です。「会議の場が盛り上がらない」「誰も意見を出さない」といった課題を抱える場合には、事前に議題を共有したりファシリテーターを置いたりといった、会議前の準備を改善するのも良いでしょう。
アクションプランには、組織全体で取り組む行動と、個々の社員が試みる行動の両方を盛り込むことが大切です。
続いて具体的なアイデア例を見ていきましょう。
組織活性化の具体的なアイデア・事例5選組織を活性化させる具体的なアイデアを5つ紹介します。実際に企業で実施されている例も取り上げていますので、参考にしてみてください。・メンター制度を導入する
・職場コミュニケーションの費用を会社が負担する
・社内ラジオや館内放送で盛り上げる
・フリーアドレス制度を導入する
・1on1ミーティングや斜め1on1を実施する
それぞれ解説します。メンター制度を導入する
メンター制度は、新入社員の早期離職防止やモチベーション向上に効果的な組織活性化手法です。新入社員の悩みや疑問に耳を傾けて問題解決をサポートするメンターの存在は、新入社員にとって心強い支えとなります。
しかしメンター制度の課題は、メンター役の個人差による影響が大きいことです。制度の運用がメンターの裁量に任されていると、うまく機能しない可能性があります。
営業・人材コンサルタントの大塚寿氏は著書の中で、メンター制度を効果的に運用するために一定のルールを設けることを推奨しています。たとえば、メンティーは必ず5つ質問しなければならないというルールを設定するのです。
「質問しなければならない」「答えなければならない」義務と責任をメンターとメンティー双方に課すことで、質問しにくい雰囲気を打破できると述べています。
明確にルールを設定することで、メンター制度の効果的な運用が可能となるでしょう。新入社員の定着率を高め、組織の活性化につながるために、メンター制度の導入を検討してはいかがでしょうか。
参考:『職場活性化の「すごい!」手法 モチベーションを一気に高める48の処方箋』大塚 寿(著) (Kindle の位置No.789)
メンター制度については下記の記事で詳しく解説しています。
【関連記事:メンターとは?制度の導入で得られる効果やデメリット、成功のポイントを解説】
【関連記事:メンターとメンティーの違いは?それぞれの意味やメンター制度導入のポイントを紹介】
職場コミュニケーションの費用を会社が負担する|Sansan株式会社
Sansan株式会社では、社内コミュニケーションを促進するために「Know Me」制度を導入しています。この制度は、部内・部外のメンバー3人1組で飲み会やランチをすると、飲食費が補助されるというものです。
「Know Me」制度には4種類あり、他部署で「過去に飲んだことがない人」同士の飲食費を補助する制度、同じ部門でグループが異なるメンバーが利用できる制度、部門を越えてランダムに組み合わせが決まる制度などがあります。
この制度を利用したランチ会をきっかけに、普段の業務では触れることがない部分を知れたり、社内の知り合いが増えたりといった効果が出ているそうです。同じ部署だけど別グループという程よい距離感があるため、プライベートな話題も楽しめるといった声もあります。
社内のコミュニケーションをより活性化させたいと悩む企業は、このような補助制度の導入が効果的かもしれません。社員同士の交流を深めることで、協力体制の強化やアイデアの創出につながるでしょう。
参考:社内制度について Sansan株式会社
参考:社内コミュニケーションを促進する「Know Me」が進化|mimi
社内のコミュニケーションにお悩みの方は下記の記事でより詳しく解説しています。お役立てください。
【関連記事:社内のコミュニケーションストレスの原因は?軽減方法を解説】
【関連記事:アサーションとは?職場で実践するメリットやトレーニング方法などを解説】
社内ラジオや館内放送で盛り上げる|DeNA
社内ラジオや館内放送で、社内を活気づける企業もあります。DeNAでは、プロのMC田口 尚平氏が、社内の各部署からゲストの社員を招き、ゲストとの対話を約30分間にわたって繰り広げるラジオ番組を放送しているそうです。
番組は毎週水曜日に更新され、メールやSlackで社員に更新が知らされる流れになっています。オフィスのラウンジでも過去分を毎日放送しており、会社や人を知るきっかけ作りに一役買っているようです。
ラジオ番組の制作が難しい場合、臨時ニュースを社内放送で流すのも効果的です。自社や自部門のビッグニュースを館内で放送するだけでも、社内の空気を盛り上げられるでしょう。
大型契約の締結や新商品の発表、部門目標の達成等などの情報を放送すれば、社員のモチベーションアップにつながります。
社内の一体感を高めるのに効果的です。
参考:DeNA|オフィスでも放送!コロナ禍で難しくなった、"社員を知る機会"を「社内ラジオ」で取り戻す
参考:『職場活性化の「すごい!」手法 モチベーションを一気に高める48の処方箋』大塚 寿(著) (Kindle の位置No.1509)フリーアドレス制度を導入する
フリーアドレス制度の導入は、社内コミュニケーションの促進に効果的です。フリーアドレス制度とは、固定席を設けず従業員が毎日自由に座る場所を選ぶ仕組みのこと。
固定席をなくして従業員が自由に座る場所を選べるようにすることで、部門の垣根を越えた会話が生まれ、職場の雰囲気が明るくなります。またコミュニケーションが活性化しやすくなり、新しいアイデアが生まれやすくなるでしょう。
ただし、すべての席を一度にフリーアドレス化するのではなく、段階的な実施が望ましいです。世代によっては抵抗感を覚える社員もいるためです。
リラックススペースやコミュニケーションの場を併設し、パソコンやインターネット環境を整えることで、緊張感と居心地の良さを両立させた空間を作り出せます。
参考:株式会社テクノアスカ|フリーアドレス制度を導入しました!1on1ミーティングや斜め1on1を実施する
「1on1ミーティング」は、直属の上司と部下が定期的に面談を行う制度で、部下の育成を効果的に行うことを目的としています。単なる目標や成果の確認ではなく、互いの感じていることや考えを話し合う場として実施するのです。
LINEヤフー株式会社では毎週1回、原則30分の1on1を実施しています。定期的に実施するため、面談が「振り返り」や「自省」の機会になっているそうです。
また直属の上司と部下ではなく、業務上つながりのない「斜めの関係」で行う1on1も組織活性化に効果的だといいます。
「斜め1on1」では、メンティーがメンターをリストから自由に選択できる仕組みを作っている会社もあります。メンターのプロフィールを載せたリストを配布し、目指すキャリアを持ったメンターや年齢の近いメンターを選んで相談できるようにすることで、胸の内を明かしやすい環境を整えているのです。
1on1ミーティングを導入することで上司と部下、またはメンターとメンティーの関係性を強化し、組織の活性化につながるでしょう。
1on1ミーティングについては下記の記事でも詳しく解説しています。
【関連記事:1on1ミーティングは意味ない?失敗する理由と成功させる方法】
ユニークなインセンティブ制度を設ける
インセンティブ制度とは、従業員の行動や実績を評価して月給やボーナスとは別に報酬を与える制度のことです。インセンティブ制度は、従業員のモチベーションを引き出すのに役立ちます。
成績を評価する制度ばかりでなく、「遊び心」を感じさせる制度を用意するのもおすすめです。メディアからの注目を集めたり、自社の知名度が上がったりすることで優秀な人材の獲得につながる効果も期待できるでしょう。
株式会社サニーサイドアップでは、ユニークな制度が多数あり、社内の雰囲気を盛り上げています。具体例は以下の通りです。- 「幸せは歩いてこない」制度…月間平均1万歩歩くと報奨金3,200円をもらえる制度
- 「寝る子は育つ」制度…毎月平均7時間以上の睡眠をとったメンバーに3,200円を支給する
- 「目指せ!A身体」制度…健康診断で総合「A」判定を獲得した社員には32,000円を支給する制度 など
なかには、メンバー自らが考案した制度もあるのだそうです。仕事にせよプライベートにせよ、努力を認められるのは嬉しいものです。
会社が従業員の努力を認め、それを報酬につなげるこのような取り組みは、従業員のやる気を引き出し、働きやすい職場づくりにつながるでしょう。
参考:株式会社SUNNY SIDE UP|32 BENEFITS サニーサイドアップ32の制度組織活性化に役立つフレームワーク組織活性化施策を実施する際に役立つフレームワークを3種紹介します。- ミッション・ビジョン・バリュー
- アプリシエイティブ・インクワイアリー
- マッキンゼーの7S
それぞれ解説します。MVV(ミッション・ビジョン・バリュー)
MVVとは「Mission(ミッション)」、「Vision(ビジョン)」、「Value(バリュー)」の頭文字をとったフレームワークです。
MVVに沿って組織の方針を明文化することで、従業員が業務を遂行する際の指針となります。各自が自身の仕事の意義と目的を意識しやすくなるでしょう。
Mission(ミッション)
ミッションでは、社会の中での役割・存在意義を表します。組織が何のために存在しているのか、社会においてどのような役割を果たすのかを明確にします。
Vision(ビジョン)
ビジョンでは、組織が目指すゴールや将来像、ありたい姿を明文化します。
Value(バリュー)
組織の構成員が共通して持つべき価値観を明文化します。
具体例を見てみましょう。以下は日立グループのMVVです。
◆ミッション
優れた自主技術・製品の開発を通じて社会に貢献する
◆バリュー
和・誠・開拓者精神
◆ビジョン
日立は、社会が直面する課題にイノベーションで応えます。優れたチームワークとグローバル市場での豊富な経験によって、活気あふれる世界を目指します
引用:株式会社 日立製作所|日立グループ・アイデンティティ
アプリシエイティブ・インクワイアリー
アプリシエイティブ・インクワイアリーは、アメリカで誕生した組織活性化のアプローチ手法です。部署や職場の強みに光を当て、強みを最大限に引き出すことを目指すフレームワークです。
appreciative(アプリシエイティブ)は、appreciate(感謝する、鑑賞する、正しく理解する、価値を認める)という動詞が形容詞になったもの。
一方、inquiry(質問する、探求する)の頭文字で、問いかけを通して人や組織の真に価値があるものを認識し、探求する、という意味です。
アプリシエイティブ・インクワイアリーでは、皆が望む未来に向けて価値や強みを発揮させるには、どうしたら良いかを話します。具体的には以下4つのプロセスを経て、組織の強みを探求します。
【4Dサイクル】- Discovery 強み・価値を発見する
- Dream どうありたいか最大の可能性を描く
- Design 現実的達成状態を共有する
- Destiny 新しい取り組みを始める
参考:『図解 組織開発入門 組織づくりの基礎をイチから学びたい人のための「理論と実践」100のツボ』(p.148). Kindle 版. マッキンゼーの7S
「組織活性化に向けて何から着手すれば良いかわからない」
「施策を講じても、思うように変革できない」
このような場合には、マッキンゼーの7Sが役立ちます。
マッキンゼーの7Sとは、世界有数の戦略コンサルティングファームであるマッキンゼー・アンド・カンパニーが提唱したフレームワークです。7つのSに沿って組織の状態を分析すると、組織の現状を把握しやすくなり、何から着手すべきか見えてきます。
7つのSには組織のソフト面では4つ、ハード面には3つあります。
■ソフトのS
・Shared value (共通の価値観・理念)企業のビジョンや理念を打ち立てられているか、浸透しているか
・Style(経営スタイル・社風)組織文化のこと 経営者のワンマン型組織なのかそうではないのか、など
・Staff(人材)従業員が持つ個々の能力
・Skill(スキル・能力)組織としての営業力や技術力、マーケティング力
■ハードのS
・Strategy(戦略)
・Structure(組織)戦略を実行するためのあるべき組織とは何か
・System(システム・制度)…人事制度や報酬制度といった社内規定
ハード面に比べて、「人」に関するソフト面の対策はうちにくいかもしれません。それでも7つのSをバランス良く検討し、対策を模索するのが大切です。企業の継続的な発展に組織活性化は必要不可欠変化の激しいビジネス環境において、企業が継続的に発展し続けるには組織活性化が欠かせません。環境の変化に柔軟に対応するには、従業員一人ひとりが主体的に行動できる風土と環境を整える必要があります。
まずは自社の現状を客観的に分析し、課題を洗い出すところから始めましょう。目的意識を持って取り組まなければ、闇雲に施策を実施しても効果を期待できません。
課題が明らかになったら、具体的な対策を検討します。先に紹介した施策例を参考に打つべき施策を検討してみてください。
組織活性化の効果は一朝一夕に現れるわけではありません。長期的な視点を持ち、PDCAサイクルを回しながら、都度見直しと改善を行うことが重要です。従業員の”はたらきがい”を分析する「はたらきがいサーベイ」
多くの企業が組織活性化施策を実施していますが、「実際どの程度効果が出ているのかわからない」「社員が本音を話してくれないから、施策の効果が測れない」といった悩みを抱えているのではないでしょうか。
こうした課題を解決するために、ミイダスの「はたらきがいサーベイ」をご活用ください。はたらきがいサーベイは、従業員が会社と仕事に誇りを持って働けているかを定量的に分析するサーベイツールです。
具体的には、以下の項目について分析できます。- 従業員が会社に何を求めているか
- どれほど求められているか
- 現状の満足度はどの程度か
- 組織の健康状態はどうか
- どの課題から解決すべきか など
アンケート項目は以下の3つの分類とそのもととなる13の要素で構成。多角的な視点で従業員の本音に迫れるでしょう。
はたらきがいサーベイを通じて、従業員のはたらきがいに関する詳細な情報を得られれば、組織活性化施策の効果を適切に測定し、改善につなげていくことが可能になります。
ぜひ、貴社の組織活性化にお役立てください。はたらきがいサーベイはアカウント登録すれば、無料で利用可能です。無料アカウント登録はこちらから。
・メンター制度を導入する ・職場コミュニケーションの費用を会社が負担する ・社内ラジオや館内放送で盛り上げる ・フリーアドレス制度を導入する ・1on1ミーティングや斜め1on1を実施する |
しかしメンター制度の課題は、メンター役の個人差による影響が大きいことです。制度の運用がメンターの裁量に任されていると、うまく機能しない可能性があります。
営業・人材コンサルタントの大塚寿氏は著書の中で、メンター制度を効果的に運用するために一定のルールを設けることを推奨しています。たとえば、メンティーは必ず5つ質問しなければならないというルールを設定するのです。
「質問しなければならない」「答えなければならない」義務と責任をメンターとメンティー双方に課すことで、質問しにくい雰囲気を打破できると述べています。
明確にルールを設定することで、メンター制度の効果的な運用が可能となるでしょう。新入社員の定着率を高め、組織の活性化につながるために、メンター制度の導入を検討してはいかがでしょうか。
参考:『職場活性化の「すごい!」手法 モチベーションを一気に高める48の処方箋』大塚 寿(著) (Kindle の位置No.789)
メンター制度については下記の記事で詳しく解説しています。
【関連記事:メンターとは?制度の導入で得られる効果やデメリット、成功のポイントを解説】
【関連記事:メンターとメンティーの違いは?それぞれの意味やメンター制度導入のポイントを紹介】
「Know Me」制度には4種類あり、他部署で「過去に飲んだことがない人」同士の飲食費を補助する制度、同じ部門でグループが異なるメンバーが利用できる制度、部門を越えてランダムに組み合わせが決まる制度などがあります。
この制度を利用したランチ会をきっかけに、普段の業務では触れることがない部分を知れたり、社内の知り合いが増えたりといった効果が出ているそうです。同じ部署だけど別グループという程よい距離感があるため、プライベートな話題も楽しめるといった声もあります。
社内のコミュニケーションをより活性化させたいと悩む企業は、このような補助制度の導入が効果的かもしれません。社員同士の交流を深めることで、協力体制の強化やアイデアの創出につながるでしょう。
参考:社内制度について Sansan株式会社
参考:社内コミュニケーションを促進する「Know Me」が進化|mimi
社内のコミュニケーションにお悩みの方は下記の記事でより詳しく解説しています。お役立てください。
【関連記事:社内のコミュニケーションストレスの原因は?軽減方法を解説】
【関連記事:アサーションとは?職場で実践するメリットやトレーニング方法などを解説】
番組は毎週水曜日に更新され、メールやSlackで社員に更新が知らされる流れになっています。オフィスのラウンジでも過去分を毎日放送しており、会社や人を知るきっかけ作りに一役買っているようです。
ラジオ番組の制作が難しい場合、臨時ニュースを社内放送で流すのも効果的です。自社や自部門のビッグニュースを館内で放送するだけでも、社内の空気を盛り上げられるでしょう。
大型契約の締結や新商品の発表、部門目標の達成等などの情報を放送すれば、社員のモチベーションアップにつながります。
社内の一体感を高めるのに効果的です。
参考:DeNA|オフィスでも放送!コロナ禍で難しくなった、"社員を知る機会"を「社内ラジオ」で取り戻す
参考:『職場活性化の「すごい!」手法 モチベーションを一気に高める48の処方箋』大塚 寿(著) (Kindle の位置No.1509)
固定席をなくして従業員が自由に座る場所を選べるようにすることで、部門の垣根を越えた会話が生まれ、職場の雰囲気が明るくなります。またコミュニケーションが活性化しやすくなり、新しいアイデアが生まれやすくなるでしょう。
ただし、すべての席を一度にフリーアドレス化するのではなく、段階的な実施が望ましいです。世代によっては抵抗感を覚える社員もいるためです。
リラックススペースやコミュニケーションの場を併設し、パソコンやインターネット環境を整えることで、緊張感と居心地の良さを両立させた空間を作り出せます。
参考:株式会社テクノアスカ|フリーアドレス制度を導入しました!
LINEヤフー株式会社では毎週1回、原則30分の1on1を実施しています。定期的に実施するため、面談が「振り返り」や「自省」の機会になっているそうです。
また直属の上司と部下ではなく、業務上つながりのない「斜めの関係」で行う1on1も組織活性化に効果的だといいます。
「斜め1on1」では、メンティーがメンターをリストから自由に選択できる仕組みを作っている会社もあります。メンターのプロフィールを載せたリストを配布し、目指すキャリアを持ったメンターや年齢の近いメンターを選んで相談できるようにすることで、胸の内を明かしやすい環境を整えているのです。
1on1ミーティングを導入することで上司と部下、またはメンターとメンティーの関係性を強化し、組織の活性化につながるでしょう。
1on1ミーティングについては下記の記事でも詳しく解説しています。
【関連記事:1on1ミーティングは意味ない?失敗する理由と成功させる方法】
成績を評価する制度ばかりでなく、「遊び心」を感じさせる制度を用意するのもおすすめです。メディアからの注目を集めたり、自社の知名度が上がったりすることで優秀な人材の獲得につながる効果も期待できるでしょう。
株式会社サニーサイドアップでは、ユニークな制度が多数あり、社内の雰囲気を盛り上げています。具体例は以下の通りです。
会社が従業員の努力を認め、それを報酬につなげるこのような取り組みは、従業員のやる気を引き出し、働きやすい職場づくりにつながるでしょう。
参考:株式会社SUNNY SIDE UP|32 BENEFITS サニーサイドアップ32の制度
組織活性化施策を実施する際に役立つフレームワークを3種紹介します。
- ミッション・ビジョン・バリュー
- アプリシエイティブ・インクワイアリー
- マッキンゼーの7S
それぞれ解説します。
MVV(ミッション・ビジョン・バリュー)
MVVとは「Mission(ミッション)」、「Vision(ビジョン)」、「Value(バリュー)」の頭文字をとったフレームワークです。
MVVに沿って組織の方針を明文化することで、従業員が業務を遂行する際の指針となります。各自が自身の仕事の意義と目的を意識しやすくなるでしょう。
Mission(ミッション)
ミッションでは、社会の中での役割・存在意義を表します。組織が何のために存在しているのか、社会においてどのような役割を果たすのかを明確にします。
Vision(ビジョン)
ビジョンでは、組織が目指すゴールや将来像、ありたい姿を明文化します。
Value(バリュー)
組織の構成員が共通して持つべき価値観を明文化します。
具体例を見てみましょう。以下は日立グループのMVVです。
MVVに沿って組織の方針を明文化することで、従業員が業務を遂行する際の指針となります。各自が自身の仕事の意義と目的を意識しやすくなるでしょう。
Mission(ミッション)
ミッションでは、社会の中での役割・存在意義を表します。組織が何のために存在しているのか、社会においてどのような役割を果たすのかを明確にします。
Vision(ビジョン)
ビジョンでは、組織が目指すゴールや将来像、ありたい姿を明文化します。
Value(バリュー)
組織の構成員が共通して持つべき価値観を明文化します。
具体例を見てみましょう。以下は日立グループのMVVです。
◆ミッション 優れた自主技術・製品の開発を通じて社会に貢献する ◆バリュー 和・誠・開拓者精神 ◆ビジョン 日立は、社会が直面する課題にイノベーションで応えます。優れたチームワークとグローバル市場での豊富な経験によって、活気あふれる世界を目指します 引用:株式会社 日立製作所|日立グループ・アイデンティティ |
アプリシエイティブ・インクワイアリー
アプリシエイティブ・インクワイアリーは、アメリカで誕生した組織活性化のアプローチ手法です。部署や職場の強みに光を当て、強みを最大限に引き出すことを目指すフレームワークです。
appreciative(アプリシエイティブ)は、appreciate(感謝する、鑑賞する、正しく理解する、価値を認める)という動詞が形容詞になったもの。
一方、inquiry(質問する、探求する)の頭文字で、問いかけを通して人や組織の真に価値があるものを認識し、探求する、という意味です。
アプリシエイティブ・インクワイアリーでは、皆が望む未来に向けて価値や強みを発揮させるには、どうしたら良いかを話します。具体的には以下4つのプロセスを経て、組織の強みを探求します。
【4Dサイクル】
appreciative(アプリシエイティブ)は、appreciate(感謝する、鑑賞する、正しく理解する、価値を認める)という動詞が形容詞になったもの。
一方、inquiry(質問する、探求する)の頭文字で、問いかけを通して人や組織の真に価値があるものを認識し、探求する、という意味です。
アプリシエイティブ・インクワイアリーでは、皆が望む未来に向けて価値や強みを発揮させるには、どうしたら良いかを話します。具体的には以下4つのプロセスを経て、組織の強みを探求します。
【4Dサイクル】
- Discovery 強み・価値を発見する
- Dream どうありたいか最大の可能性を描く
- Design 現実的達成状態を共有する
- Destiny 新しい取り組みを始める
参考:『図解 組織開発入門 組織づくりの基礎をイチから学びたい人のための「理論と実践」100のツボ』(p.148). Kindle 版.
マッキンゼーの7S
「組織活性化に向けて何から着手すれば良いかわからない」
「施策を講じても、思うように変革できない」
このような場合には、マッキンゼーの7Sが役立ちます。
マッキンゼーの7Sとは、世界有数の戦略コンサルティングファームであるマッキンゼー・アンド・カンパニーが提唱したフレームワークです。7つのSに沿って組織の状態を分析すると、組織の現状を把握しやすくなり、何から着手すべきか見えてきます。
7つのSには組織のソフト面では4つ、ハード面には3つあります。
■ソフトのS
・Shared value (共通の価値観・理念)企業のビジョンや理念を打ち立てられているか、浸透しているか
・Style(経営スタイル・社風)組織文化のこと 経営者のワンマン型組織なのかそうではないのか、など
・Staff(人材)従業員が持つ個々の能力
・Skill(スキル・能力)組織としての営業力や技術力、マーケティング力
■ハードのS
・Strategy(戦略)
・Structure(組織)戦略を実行するためのあるべき組織とは何か
・System(システム・制度)…人事制度や報酬制度といった社内規定
ハード面に比べて、「人」に関するソフト面の対策はうちにくいかもしれません。それでも7つのSをバランス良く検討し、対策を模索するのが大切です。
「施策を講じても、思うように変革できない」
このような場合には、マッキンゼーの7Sが役立ちます。
マッキンゼーの7Sとは、世界有数の戦略コンサルティングファームであるマッキンゼー・アンド・カンパニーが提唱したフレームワークです。7つのSに沿って組織の状態を分析すると、組織の現状を把握しやすくなり、何から着手すべきか見えてきます。
7つのSには組織のソフト面では4つ、ハード面には3つあります。
■ソフトのS
・Shared value (共通の価値観・理念)企業のビジョンや理念を打ち立てられているか、浸透しているか
・Style(経営スタイル・社風)組織文化のこと 経営者のワンマン型組織なのかそうではないのか、など
・Staff(人材)従業員が持つ個々の能力
・Skill(スキル・能力)組織としての営業力や技術力、マーケティング力
■ハードのS
・Strategy(戦略)
・Structure(組織)戦略を実行するためのあるべき組織とは何か
・System(システム・制度)…人事制度や報酬制度といった社内規定
ハード面に比べて、「人」に関するソフト面の対策はうちにくいかもしれません。それでも7つのSをバランス良く検討し、対策を模索するのが大切です。
企業の継続的な発展に組織活性化は必要不可欠変化の激しいビジネス環境において、企業が継続的に発展し続けるには組織活性化が欠かせません。環境の変化に柔軟に対応するには、従業員一人ひとりが主体的に行動できる風土と環境を整える必要があります。
まずは自社の現状を客観的に分析し、課題を洗い出すところから始めましょう。目的意識を持って取り組まなければ、闇雲に施策を実施しても効果を期待できません。
課題が明らかになったら、具体的な対策を検討します。先に紹介した施策例を参考に打つべき施策を検討してみてください。
組織活性化の効果は一朝一夕に現れるわけではありません。長期的な視点を持ち、PDCAサイクルを回しながら、都度見直しと改善を行うことが重要です。従業員の”はたらきがい”を分析する「はたらきがいサーベイ」
多くの企業が組織活性化施策を実施していますが、「実際どの程度効果が出ているのかわからない」「社員が本音を話してくれないから、施策の効果が測れない」といった悩みを抱えているのではないでしょうか。
こうした課題を解決するために、ミイダスの「はたらきがいサーベイ」をご活用ください。はたらきがいサーベイは、従業員が会社と仕事に誇りを持って働けているかを定量的に分析するサーベイツールです。
具体的には、以下の項目について分析できます。- 従業員が会社に何を求めているか
- どれほど求められているか
- 現状の満足度はどの程度か
- 組織の健康状態はどうか
- どの課題から解決すべきか など
アンケート項目は以下の3つの分類とそのもととなる13の要素で構成。多角的な視点で従業員の本音に迫れるでしょう。
はたらきがいサーベイを通じて、従業員のはたらきがいに関する詳細な情報を得られれば、組織活性化施策の効果を適切に測定し、改善につなげていくことが可能になります。
ぜひ、貴社の組織活性化にお役立てください。はたらきがいサーベイはアカウント登録すれば、無料で利用可能です。無料アカウント登録はこちらから。
まずは自社の現状を客観的に分析し、課題を洗い出すところから始めましょう。目的意識を持って取り組まなければ、闇雲に施策を実施しても効果を期待できません。
課題が明らかになったら、具体的な対策を検討します。先に紹介した施策例を参考に打つべき施策を検討してみてください。
組織活性化の効果は一朝一夕に現れるわけではありません。長期的な視点を持ち、PDCAサイクルを回しながら、都度見直しと改善を行うことが重要です。
こうした課題を解決するために、ミイダスの「はたらきがいサーベイ」をご活用ください。はたらきがいサーベイは、従業員が会社と仕事に誇りを持って働けているかを定量的に分析するサーベイツールです。
具体的には、以下の項目について分析できます。
ぜひ、貴社の組織活性化にお役立てください。はたらきがいサーベイはアカウント登録すれば、無料で利用可能です。無料アカウント登録はこちらから。