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育成

昇進試験とは?行う目的や実施方法を解説

昇進とは、一般社員から係長、そして課長といったように職位が上がることを指します。肩書きのある役職を任せるには、求められる能力やスキル、経験などが伴っている必要があります。企業がそれらを見極めるために行うのが昇進試験です。

本記事では、昇進試験を行う目的や、実施する方法を解説します。自社の昇進試験についてお悩みの方はご参考ください。

なおミイダスでは人材育成に役立つ資料を無料で提供しております。ぜひあわせてご活用ください。

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昇進試験とは?簡単に定義を確認

昇進していくビジネスパーソン
昇進試験とは、従業員の職位を上げる目的で行われる試験です。

たとえば、課長から部長に職位が上がる際に昇進試験を行います。昇進試験ではおもに部長を任せられるスキルや経験、能力があるかを見極める必要があります。

昇進と混同されやすい言葉

昇進と混同されやすい言葉は以下のとおりです。
  • 昇格
  • 昇級
  • 昇任
それぞれ「昇進」とほぼ同じ意味ですが、昇進試験の理解を深めるためにも、それぞれの意味を理解しておきましょう。

昇格

昇格とは、「職能資格制度」を導入している企業において、従業員の職務遂行能力が向上した結果、「等級」が上がることを言います。たとえば「主任1級から主任2級に昇格した」というように使われます。

昇進と昇格の違いをくわしく知りたい方は、以下の記事もあわせてご覧ください。

【関連記事:昇進と昇格の違いを解説!社員から拒否されたときの対応も

昇任

昇任とは、昇進とほぼ同じ意味で職位が上がる際に使用します。ただし、使うのは学校や自衛隊などといった公務員の場合で、一般企業ではすることはあまりないでしょう。

企業が昇進試験を設ける目的

企業が昇進試験を設ける目的は以下のとおりです。
  • 人材を育成するため
  • 管理職の適性を把握するため
  • 公平性を保つため

人材を育成するため

昇進試験を導入する目的として、人材育成が挙げられます。従業員は昇進試験があると認識することで、「昇進したい」という意欲が湧き、仕事に対する姿勢が前向きになる可能性があります。積極的に業務に取り組むようになるため、人材の育成もしやすくなるでしょう。

管理職の適性を把握するため

管理職の適性を把握するために昇進試験を実施するケースが多いでしょう。管理職は業務を効率よく進める、仕事が丁寧といった実務の質だけでは決められません。

それに加えて、周りからの信頼やコミュニケーション力、問題解決力なども必要になってきます。それらを把握するためにも昇進試験を実施するのです。

公平性を保つため

公平性を保つことも昇進試験を実施する目的の1つです。昇進すると、給与が上がったり仕事の幅が広がったりします。そのため、試験を行わずに役員の主観的な評価で昇進を決めてしまうと、従業員から反感を買ってしまうでしょう。適性検査や試験、小論文などあらゆる角度から公平に見極める必要があるのです。

昇進試験を実施する5つの方法

3人のフィギュア
自社で昇進試験を導入する方法は以下のとおりです。
1. 適性検査
2. 面接
3. 小論文
4. プレゼンテーション
5. 人事評価・人事考課
それぞれの方法を説明します。

1. 適性検査

1つ目の方法として適性検査が挙げられます。適性検査とは、従業員がその職位に適性があるか客観的に分析するテストです。優秀な従業員に昇進してほしいと思っても、管理職に就くよりもプレーヤーとして働くほうが活躍する人材かもしれません。

また客観的なデータではなく、上司の主観で決めてしまうと、昇進後双方にミスマッチが生じる可能性があります。適性検査の実施は必須と言っても過言ではないでしょう。

昇進試験では、たとえば以下のような適性検査を用います。
適性検査の種類内容
能力適性検査業務をスムーズに進める能力があるかどうかチェックする検査
性格適性検査行動特性や特徴、パーソナリティなどをチェックする検査
指向(態度)適性検査興味のある業務やキャリアの考え方などをチェックする検査
適性検査にはさまざまな種類があります。適性検査についてくわしく知りたい方は、以下の記事もあわせてご覧ください。

【関連記事:【適性検査とは?】30種類の検査の特徴と選び方を一挙解説

ミイダスにも従業員の業務適性やパーソナリティ、上司・部下になったときのタイプなどを分析できる適性検査(コンピテンシー診断)を提供しています。30名まで無料で診断できるので、ぜひ一度お試しください。

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2. 面接

昇進試験では面接も重要な判断材料となります。面接を行う際は面接官のバイアス(偏見)を取り除くことが最も重要と考えられます。

昇進試験は、今まで会社に貢献してきてくれた従業員に実施するものです。「いつも頑張って働いてくれているから」といったように一層主観が入りやすくなるでしょう。採用面接と同様に、面接官を担当する人は面接を実施する前に自身のバイアスを認知する必要があるのです。

面接に潜むバイアスについてくわしく知りたい方は、以下の記事もあわせてご覧ください。

【関連記事:根拠のない「見る眼」は危険、面接に潜むバイアスとは?具体例と対策を解説

【関連記事:アンコンシャスバイアスとは?職場での例や企業ができる対処法を解説

【関連記事:バイアスとは?ビジネスでの意味や種類・企業に与える影響について解説【図解あり】

3. 小論文

面接とは別に、小論文を提出してもらう方法もあります。

小論文のテーマは以下のようなものが挙げられます。
  • チームワーク
  • 部署内での自分の役割
  • 組織全体の課題
  • 自社のマネジメントの課題
  • コンプライアンス
場合によっては、面接で話すより文章のほうが自分の気持ちをうまく伝えられる人もいるでしょう。そのため、評価をする際は面接と小論文どちらの要素も重視する必要があるのです。

4. プレゼンテーション

近年は、プレゼンテーションを昇進試験に導入する企業も増えている印象です。プレゼンテーションでは「求められていることについて、わかりやすく説明できるか」のチェックができます。

プレゼンテーションは、計画性のある準備かつ、わかりやすい営業資料作成、伝える力が求められてきます。また、管理職に近い役職になるほど相手を説得したり、リーダーシップが求められるでしょう。

そのため、プレゼンテーションはその人自身が与える役職にふさわしいか判断できると言えます。

5. 人事評価・人事考課

最後に、総合的に判断する人事評価(人事考課)を行いましょう。
  • 業績考課(成果や達成度に対する評価)
  • 能力考課(スキルやポテンシャルに対する評価)
  • 情意考課(行動や意欲に対する評価)
上記3つの評価基準をもとに公平に評価する必要があります。

人事考課についてくわしく知りたい方は、以下の記事もあわせてご覧ください。

【関連記事:人事考課とは?意味と目的、評価基準や考課表の書き方をまとめて紹介

昇進試験でチェックすべき能力

グラフと虫眼鏡
面接官が昇進試験でチェックすべき能力として、以下のようなものが挙げられます。
  • リーダーシップ
  • 判断力・決断力
  • マネジメント力
  • コミュニケーション力
  • ストレス耐性
管理職に昇進した場合、責任のある仕事を任されるため、一般社員と比べてストレス耐性が重視される傾向にあります。

とはいえ、社員がどのようなストレスに耐性を持っているかは主観ではわかりません。聞いても本人が自分のストレス耐性を把握していない可能性が高いでしょう。ミイダスのコンピテンシー診断では、決められた質問に回答するだけで、従業員のパーソナリティや行動特性、ストレス耐性などを分析できます。無料で登録可能ですので、ぜひ一度お試しください。

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昇進試験を実施する際のポイント

人差し指をさすビジネスパーソン
昇進試験を実施する際のポイントは、以下のとおりです。
  • 求める人材像を明確にしておく
  • 面接官のバイアスを把握しておく
  • 正確な評価ができるようツールを活用する
  • 実施後はフィードバックを行う
それぞれのポイントを見ていきましょう。

求める人材像を明確にしておく

昇進試験を実施する前に、自社が求める人材像を明確にしておきましょう。どのような人材にリーダーを任せたいのか自社で把握しない限り、昇進試験を実施しても意味がありません。「厳しさだけではなく、周りから信用されるようなリーダーを育てたい」「コミュニケーション力が高く、社内外どちらもでも活躍できる人材を管理者にしたい」など、自社の幹となる人材を見極めるためにも求める人材を明確にしておきましょう。

面接官の認知バイアスを把握しておく

昇進試験において、面接官の主観は公平性を欠きます。そのため、面接を実施する前に面接官の認知バイアスを把握しておくとよいでしょう。認知バイアスとは、無意識に入り込んでしまう思考の癖のことです。認知バイアスの種類はさまざまで、人によって持っているバイアスは異なります。ミイダスのバイアス診断ゲームであれば、1人1人の認知バイアスを数値化できます。ぜひ一度お試しください。

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客観的な評価ができるようツールを活用する

昇進試験には客観的な評価が必要です。従業員に公平性がないと判断されてしまうと、企業のイメージも下がるのに加えて、離職を促してしまうおそれもあります。主観的な評価に頼らず、アセスメントツールや適性検査など客観的な評価ができるツールを活用しましょう。

【関連記事:アセスメントツールとは?5つの導入メリットと選び方・具体例を解説

実施後はフィードバックを行う

昇進試験実施後は、フィードバックを行いましょう。昇進試験は適性検査や面接、小論文など、従業員の育成に役立つものばかりです。よかった点や改善点をしっかり把握したうえで1人1人の従業員にフィードバックしましょう。

フィードバックについてくわしく知りたい方は、以下の記事もあわせてご覧ください。

【関連記事:フィードバックとは?意味や重要性、効果的に実践するためのテクニックを紹介

効果的な昇進試験を行いたいなら、ミイダス

ミイダス
昇進試験を効果的に行うためには、事前に自社に必要なリーダー像を明確にしたり、面接官のバイアスを排除したりするなどの前準備が大切です。とはいえ、一からすべてを準備するのは面接担当者に大きな負担がかかります。

ミイダスのコンピテンシー診断とバイアス診断ゲームを活用することで、昇進試験の準備の負担が軽減されるのに加えて、試験自体のクオリティも向上できるでしょう。コンピテンシー診断とバイアス診断の概要についてはそれぞれ後述します。

コンピテンシー診断

ミイダスのコンピテンシー診断とは、従業員のパーソナリティや行動特性を数値化できるツールです。

コンピテンシー診断を求職者に受検してもらうことで、
  • パーソナリティ
  • 職務適性
  • ストレス要因
  • 上下関係適性
などがわかります。昇進試験の適性検査に導入することで、昇進試験の質を上げることができるでしょう。

バイアス診断ゲーム

バイアス診断ゲームとは、仕事の意思決定の質をゆがめる認知バイアスを数値化できるゲームです。

バイアス診断ゲームで分析できる認知バイアスの一例は以下のとおりです。
分析できる認知バイアスの一例
フレーミング効果表現方法によって判断が変わりにくいかどうか
現状維持未知のものや未体験のものを受け入れたくないと思い現状維持をしたいかどうか
サンクコスト効果一度リソースを投資したものの回収できないと分かったとしても投資し続けてしまうか
現在志向将来の利益よりも目の前の利益に価値を置くかどうか
衝動制御自分の衝動をコントロールし集中力を持続させるかどうか
予測態度不確かで見通しが悪い状態でも冷静に規則性や法則性を判断しようとするかどうか
リスク許容度リスクを取ることに対する許容度
協力行動集団内で行動するときの利益の考え方
全体注意多くの情報から必要な情報を選択するときに俯瞰的に考えて意思決定するかどうか
焦点注意多くの情報から必要な情報を選択するときに全体よりも細部の情報にこだわって意思決定するかどうか
否定的感情物事に対するネガティブな感情の抱きやすさ
上記のほかに全22項目のバイアスを診断できます。バイアス診断ゲームについてくわしく知りたい方はぜひ以下のページをご参考ください。

バイアス診断ゲームの詳細を見る

昇進試験の質を上げるには、事前準備をしっかり行おう

本記事では昇進試験の意味や行う目的、実施方法などをご紹介しました。昇進試験は人材育成や管理者の適性を確認するために必要な過程です。ただし、実施する側は十分な準備を行ったうえで臨まなければなりません。

そのためには、面接官のバイアスを事前に把握したり、自社に合ったツールを導入したりする必要があるでしょう。昇進試験のクオリティを上げて、ミスマッチを減らしていきましょう。

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