2024年4月1日より、すべての産業において時間外労働の上限規制が適用されました(一部特例あり)。働き方改革の一環として労働基準法が改正され、臨時の特別な事情がない限り、月45時間・年360時間を超える残業は認められません。
こうした動きを背景に、企業は「オーバーワーク」についてあらためて考える必要があります。働きすぎを意味するオーバーワークは、放置すれば社員の心身の健康を損ない、生産性の低下や離職につながるリスクがあるためです。
本記事では、オーバーワークの意味や原因、企業ができる具体的な対策などを詳しく解説します。社員や組織を守るだけではなく、法的・倫理的な責任を果たすためにも、ぜひ最後までご覧ください。
なお、オーバーワークの早期発見には、社員のコンディションを正しく把握することが重要です。本記事の内容とあわせて、以下のお役立ち資料もご活用ください。
こうした動きを背景に、企業は「オーバーワーク」についてあらためて考える必要があります。働きすぎを意味するオーバーワークは、放置すれば社員の心身の健康を損ない、生産性の低下や離職につながるリスクがあるためです。
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▼この記事でわかること
オーバーワークとは ?意味を解説オーバーワーク(overwork)とは、日本語に訳すと「働きすぎ」「過重労働」を意味する言葉です。働く人の能力や許容量を超えて、過度な業務や長時間労働が継続的に課せられている状態を指します。
オーバーワークは、社員の健康を脅かす深刻な問題であり、最悪の場合は過労死を招く危険もあります。企業はこの問題を真剣に認識し、適切な対策を取らなければいけません。
オーバーワークの判断基準
それでは、何時間働くとオーバーワークに該当するのでしょうか。
オーバーワークには明確な判断基準がありません。しかし厚生労働省では、過労死対策の観点から、長時間労働として以下の目安を示しています。
[長時間労働と過労死等]
長期間にわたる特に過重な労働は、著しい疲労の蓄積をもたらす最も重要な要因と考えられ、さらには脳・心臓疾患の発症に影響を及ぼすと言われています。脳・心臓疾患に係る労災認定基準においては、週40時間を超える時間外・休日労働がおおむね月45時間を超えて長くなるほど、業務と発症との関連性が徐々に強まり、発症前1か月間におおむね100時間又は発症前2か月間ないし6か月間にわたって1か月当たりおおむね80時間を超える時間外・休日労働が認められる場合は、業務と発症との関連性が強いと評価できるとされています。
引用:厚生労働省「過労死等を防止するための対策BOOK」P1つまり時間外・休日労働時間と健康障害のリスクの関係は、次のようにまとめられます。時間外・休日労働時間 健康障害のリスク 月45時間超 長くなるほど高まる 月80時間超(2~6か月平均)
もしくは100時間超(単月) 高い
「過労死ライン」
月80時間超(単月で100時間超)の時間外・休日労働は、一般的に「過労死ライン」と呼ばれています。この基準は、働く人の健康を守るために必要な睡眠時間の確保を前提に、逆算して設定されたものです。
参考:厚生労働省「過労死等を防止するための対策BOOK」P1
参考:過労死等防止調査研究センター(RECORDs)「長時間労働」
さらに2021年の「脳・心臓疾患の労災認定基準」改正では、仮にこの過労死ラインに至らない場合でも、労働時間以外の負荷要因を含めた総合評価で労災を認定することが明確化されました。
労働時間以外の負荷要因としては、以下のような例が挙げられています。
- 拘束時間が長い勤務
- 出張の多い業務
- 勤務間インターバルが短い勤務
- 身体的負荷を伴う業務 など
参考:厚生労働省「脳・心臓疾患の労災認定基準の改正概要」このように、オーバーワークの状態かどうかは、厚生労働省が提示する労働時間や負荷の目安などを参考に、総合的かつ客観的な判断が求められるでしょう。オーバーワークに関する企業の責任
オーバーワークに関する企業の責任は、2019年4月から順次施行された働き方改革関連法の影響で大きく変化しています。
冒頭で述べたように、労働基準法の改正によって、時間外労働の上限は原則月45時間・年360時間に設定されました。⼤企業は2019年4⽉から、中⼩企業は2020年4⽉から段階的に導入され、5年間の猶予が認められていた建設業・ドライバー・医師等にも2024年4月から適用されています。
参考:厚生労働省「時間外労働の上限規制 わかりやすい解説」
また2019年4月からは、年10日以上の年次有給休暇が付与される社員に対し、年5日は時季を指定して確実に取得させることがすべての企業に義務付けられました。
参考:厚生労働省「年5日の年次有給休暇の確実な取得 わかりやすい解説」
これらの法改正は、長時間労働の是正と働く人の健康維持を目的としたものです。企業には、適切な労働時間管理を徹底し、オーバーワークを未然に防ぐことが求められています。
オーバーワークによって社員の健康が損なわれた場合、企業は法的責任を追及されるおそれがあります。働き方改革関連法の遵守は、企業のコンプライアンス体制と持続的な成長に欠かせない要素です。国の最新動向にも常に目を配り、確実に対応しましょう。
参考:厚生労働省 愛知労働局「『働き方改革関連法』の概要」
参考:厚生労働省「雇用・労働『働き方改革を推進するための関係法律の整備に関する法律』について」
オーバーワークの原因オーバーワークに陥る原因は一つではなく、職場環境に関わるものと個人の特性に起因するものに大きく分けられます。企業としては、特に環境要因について適切な対策を講じなくてはなりません。
オーバーワークを引き起こす原因には、以下のようなものが挙げられます。
- 業務量の多さ
- 人手不足と非効率性
- 職場の雰囲気
- コミュニケーション不足
- テレワークなど働き方の変化
オーバーワークを防止するには、まず原因を正しく理解することが大切です。それぞれ詳しく見ていきましょう。
業務量の多さ
業務量の多さは、オーバーワークを引き起こす主要な原因の一つです。業種や職種によっては、多すぎる仕事量が常態化していることもあります。
厚生労働省「令和5年版 過労死等防止対策白書〔概要版〕」によると、週労働時間60時間以上の雇用者の割合(2022年)は、以下の業種で高い傾向が見られました。
- 運輸業、郵便業:19.3%
- 宿泊業、飲食サービス業:16.3%
- 教育、学習支援業:15.2%
また、管理職は部下のマネジメントや経営陣への報告など、通常の業務に加えてさまざまな仕事を担当するため、オーバーワークに陥りやすい傾向にあります。労働基準法上の「管理監督者」にあたる場合は時間外手当の支給対象外となり、業務のしわ寄せが来ることもあります。
加えて、新規プロジェクトの立ち上げや突発的なトラブル対応など、予定外の業務が発生することもオーバーワークの一因です。
業務負荷が高くなる要因については、以下の関連記事でも詳しく解説しています。
【 関連記事:業務負荷が高くなる要因とは?軽減する方法や企業事例を紹介 】
人手不足と非効率性
株式会社帝国データバンクの「人手不足に対する企業の動向調査(2024年1月)」によると、正社員の人手不足を感じている企業は52.6%と、半数を超える結果になりました。日本では生産年齢人口の減少が続き、多くの企業が人材の確保に苦労している状況です。
こうした労働市場を背景に、十分な人手を確保できない企業では、社員一人あたりの業務量が必然的に増大し、オーバーワークを招いてしまいます。
さらに、業務プロセスの非効率性もオーバーワークの原因となります。古くからの慣行や無駄な仕組み、アナログな作業を見直さなければ、本来不要な作業に時間を取られて労働時間も長くなってしまうのです。
人手不足の問題については、以下の解説記事もぜひご覧ください。
【 関連記事:人手不足が深刻化する日本|現状と原因、企業が実施したい6つの対策 】
職場の雰囲気
職場の雰囲気も、オーバーワークを助長する大きな要因となります。例えば、以下のような企業風土がある場合は、社員が自分の健康よりも仕事を優先しがちです。- 残業をするのが当たり前
- 長時間労働が評価につながる
- 上司よりも先に帰りにくい
- 休みを取るのに罪悪感がある
日常的に残業を迫られ、長く働くことが「頑張っている」と評価される環境では、心身の健康を損なうリスクが高まります。上司や同僚を気にして長時間働いたり、休暇取得を控えたりすると、組織的にオーバーワークの常態化を招くでしょう。コミュニケーション不足
社内のコミュニケーション不足も、オーバーワークを引き起こす要因の一つです。
仕事の分担や進捗状況の共有などが適切に行われなければ、誰かに業務が集中し、無駄な作業も発生します。何らかの問題が発生した際、相談や協力を求める体制が整っていないと、一人で抱え込んで長時間労働につながるでしょう。
さらに、上司が部下の業務量や健康状態を把握できていない場合、オーバーワークの兆候やSOSを見逃してしまいます。そのまま事態を放置していると、気づいた時には手遅れになりかねません。
テレワークなどの働き方
コロナ禍を機に、多くの企業でテレワークの導入が急速に進みました。テレワークにはメリットがある一方で、オーバーワークを引き起こすリスクも潜んでいます。なぜなら、仕事とプライベートとの切り替えが難しく、業務時間が長引く傾向にあるからです。
テレワークでは、上司や同僚と物理的に離れていることで、業務の相談がしづらくなる問題もあります。その結果、仕事を抱え込み、人知れずオーバーワークに陥る可能性があるのです。孤独感を感じたり、モチベーションが下がったりするケースもあるでしょう。
加えて、業務の進捗状況や成果が見えにくくなるため、評価への不安からつい長時間働いてしまう人もいます。オフィスで働いていれば、自分の様子や努力を見てもらえますが、テレワークではそのような機会が減ってしまうからです。
オーバーワークになりやすい人の特徴オーバーワークの原因は、環境だけではなく個人の特性にも関係します。ここでは、オーバーワークになりやすい人の特徴を5つの視点から解説します。
- 断ることや相談が苦手
- 完璧主義で責任感が強い
- 仕事の優先順位をつけられない
- 業務スキルや経験が不足している
- 無理をしている自覚がない
同じ職場でもオーバーワークに陥る人とそうでない人がいるのは、個人差があるからです。オーバーワーク防止のためには、こうした特徴を理解することが求められます。断ることや相談が苦手
断ることが苦手な人は、自分の能力以上の仕事を引き受けてしまい、オーバーワークになりやすい傾向があります。周りの空気を読みすぎて自分の意見を言えず、優しさから人の頼みを断れないためです。
特に日本では「和を乱すのはよくない」という文化的背景から、自己主張に抵抗を感じる傾向があります。
また、周りに頼ることへの罪悪感から一人で抱え込んでしまう場合もあります。「迷惑をかけたくない」という思いが強すぎると、上司や同僚になかなか相談できません。このような人は、必要な助けを求められずオーバーワークに陥ってしまいます。
完璧主義で責任感が強い
真面目で完璧主義な人も、オーバーワークの事態を招きやすいでしょう。
このタイプの人は、仕事に真摯に取り組み高い品質を追求します。自分の仕事に強い誇りとプロ意識をもっているため、妥協を許さず、常に最高の結果を出そうと努力します。その結果、一つの業務に多くの時間を費やし、長時間労働につながってしまうのです。
さらに、強い責任感から「自分が最後までやり遂げなければ」という思いが強く、他人に任せることができません。完璧主義ゆえに、自分ですべてコントロールしようとするため、本来なら部下や同僚に任せられる業務まで自分で引き受け、業務量が増大してしまうのです。
仕事の優先順位をつけられない
タスク管理やスケジュール管理が苦手で、仕事の優先順位をつけられない人にも注意が必要です。このような人は、複数の業務を抱えるとどれから着手すべきか判断できず、非効率な働き方をしてしまいます。
重要度の低い仕事に時間を取られ、本来優先すべき業務が後回しになると、締め切り間際になって残業せざるを得なくなるでしょう。
また、自分の能力やキャパシティを把握していない人は、無理のある仕事の引き受け方をしがちです。適切な業務量や必要な時間を見積もれなければ、安易に仕事を受けてしまい、気づいた時には処理しきれない量の業務を抱えてしまうおそれがあります。
スケジュール管理に関しては、以下の記事もあわせて参考にしてください。
【 関連記事:スケジュール管理とは?重要性や管理する際のポイントを紹介 】
業務スキルや経験が不足している
業務に関するスキルが未熟な人や経験が浅い人は、オーバーワークになりやすい傾向があります。仕事の進め方がわからず、試行錯誤を繰り返して時間を取られてしまうためです。
例えば、新卒社員や中途入社者などキャリアの浅い人は、業務に必要な知識やスキルが不足しているため、簡単な作業でも時間がかかってしまいます。また、異動したばかりの人や昇進・昇格で職位が変更になった人も、新しい業務や役割に慣れるまでに時間を要するため、オーバーワークに陥りやすいでしょう。
無理をしている自覚がない
働くことが好きで、無理をしている自覚がない人も、オーバーワークになりやすい傾向があります。このような人は、仕事に対する高いモチベーションから、自分の限界を超えて働きがちです。
その結果、知らず知らずのうちにオーバーワークの状態になり、健康を損なう危険性が高まってしまいます。
また、自覚するのが難しいワーカホリック(仕事中毒)の人も要注意です。ワーカホリックとは、仕事に過度に没頭し、私生活や健康を犠牲にしてでも働き続ける状態を指します。一見、仕事熱心に見えますが、仕事への執着心や強迫観念が特徴的で、バーンアウト(燃え尽き症候群)のリスクがあります。
燃え尽き症候群(バーンアウト)については、以下の記事で詳しく解説しています。
【 関連記事:【チェックリストつき】燃え尽き症候群(バーンアウト)とは?なりやすい人や原因、組織的な対策 】
オーバーワークによる症状例オーバーワークが続くと、心身にさまざまな症状が現れてきます。これらの症状は、身体的な不調と精神的な不調に大きく分けることが可能です。個人差はあるものの、オーバーワークの期間が長引くほど深刻化していく傾向があります。
これらの症状に対して適切に対処しなければ、より深刻な健康被害を招くリスクがあります。企業は社員の状態に十分な注意を払い、オーバーワークによる症状の兆候を早期に発見することが非常に重要です。
以下では、オーバーワークによる主な症状について紹介します。
体調不良
オーバーワークによって疲れが蓄積されると、以下のような身体的影響が現れます。- 慢性的な疲労感
- 頭痛・めまい
- 倦怠感
- 眠れない
- 食欲がない
特に脳・心臓疾患の発症は、長時間労働と関連性が強いと指摘されています(参考:厚生労働省「脳・心臓疾患の労災認定」)。オーバーワークの状況下でその他にも身体的な症状が見られた場合は、健康被害の警告サインです。ただちに適切な対応が求められます。メンタル不調
オーバーワークは、身体的な健康だけではなくメンタルヘルスにも大きな影響を与えます。
例えば、以下のような自覚症状がある場合は、オーバーワークによるストレス・疲労蓄積に原因があるかもしれません。
- イライラ・不安
- 憂鬱な気分
- 落ち着かない
- やる気が出ない
- 集中力の低下
常に憂鬱な気分で、何にも興味がもてない状態が続いたら、うつ病の可能性もあります。メンタル不調には早めに気づき、深刻化する前に専門家に相談するなど、適切な対処が非常に重要です。
参考:厚生労働省「令和4年度 過労死等に関する実態把握のための労働・社会面の調査研究調査報告書(メディア)」
参考:厚生労働省 鹿児島労働局「医師による長時間労働面接指導実施マニュアル」
参考:厚生労働省「過労死等を防止するための対策BOOK」
オーバーワークによる影響とリスクオーバーワーク問題は、社員の心身の健康を損なうだけではなく、企業経営そのものに深刻な影響を及ぼします。以下の3点は、特に重大なリスクといえるでしょう。- 離職率の上昇
- 労働生産性の低下
- 企業イメージの悪化
企業はこれらのリスクを認識し、オーバーワークに対して真剣に取り組まなくてはなりません。近年、国を挙げて長時間労働の是正が進められているように、過重労働の防止は企業に求められる重要な責務にもなっています。
オーバーワークによる影響とリスクについて、詳細を見ていきましょう。
離職率の上昇
オーバーワークが常態化している職場では、社員の健康リスクが高まり、休職や退職につながります。優秀な人材ほどワークライフバランスを重視し、過度な長時間労働が続く職場には見切りをつけ、他社への転職を検討するでしょう。
企業の人材流出が進めば、深刻な人手不足に陥ります。すると、残された社員の業務負担はさらに増え、オーバーワークが加速するという悪循環につながります。人材の採用・教育にかかるコスト増大も避けられません。
何より、離職率の上昇は企業の競争力に直接的な影響を与えます。ノウハウや経験をもつ人材が流出することで、業務の質が低下し、イノベーションも生まれにくくなるためです。
離職率については、以下の記事で詳しく解説しています。あわせてご覧ください。
【 関連記事:離職率が高い会社・業界の特徴は?要因・デメリットと離職率を下げる対策を解説 】
労働生産性の低下
オーバーワークで一時的に業務量をこなせたとしても、長期的に見れば労働生産性を低下させる危険性があります。長時間労働が続くと、次のような影響が出るからです。- 疲労が蓄積され、業務効率が悪化する
- 集中力や判断力が低下し、ミスやエラーが増加する
- 仕事への意欲や熱意が失われる
- 組織へのエンゲージメントが低下する
- 創造性やイノベーションが損なわれる
目先の利益を考えて社員をたくさん働かせることは、短期的には業績アップにつながるかもしれません。しかし、長期的には上記の要因によって労働生産性の低下を招きます。企業の持続的な成長には、社員の健康を守り、働きやすい職場環境を整えることが不可欠です。
労働生産性の詳細については、以下の関連記事も参考になるでしょう。
【 関連記事:労働生産性とは?計算式と判定基準をわかりやすく解説 】
企業イメージの悪化
オーバーワークが常態化している企業は、社会的な信用を失うリスクがあります。長時間労働が続く職場は、労働基準監督署から監督指導を受けたり、労働問題としてメディアに取り上げられたりする可能性が高いためです。
参考:厚生労働省「長時間労働が疑われる事業場に対する令和4年度の監督指導結果を公表します」
特に、過労死や過労自殺などの深刻な事態が発生した場合、企業の責任が厳しく問われます。社会的な非難を浴び、企業イメージは大きく損なわれるでしょう。
働き方の評判が悪い企業は、就職先としての魅力を失い、優秀な人材の確保が難しくなります。また、取引先や顧客からの信頼を失うことでビジネスチャンスを逃すほか、投資家からの評価や資金調達にも影響を及ぼします。
このように、オーバーワークは企業にとって非常に広範囲で大きなリスクを抱えているのです。重大な問題を未然に防ぐために、社員や組織の状況は常に把握しなくてはなりません。
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【対策7選】企業がオーバーワークを防ぐ方法それでは、企業として具体的にどのようなオーバーワーク対策が可能でしょうか。以下に、効果的な7つの対策を紹介します。- 適材適所の人員配置
- 業務分担の見直し
- コミュニケーションの活性化
- 業務効率化ツールの導入
- 有給取得推進や独自制度の整備
- メンタルヘルスケア・相談体制の整備
それぞれの施策を具体的に確認していきましょう。適材適所の人員配置
適材適所の人員配置は、業務の効率化と生産性の向上に直結し、オーバーワーク防止に役立ちます。企業は社員の能力や適性を見極め、最適なポジションに配置することが重要です。
人員配置が適切でなければ、業務のしわ寄せが発生し、オーバーワークを引き起こします。能力や適性にミスマッチがある場合、仕事の質も低下して無駄な長時間労働につながります。人事担当者はこうした点を認識し、個々の力が最大限発揮される配置を実現しましょう。
適材適所の人員配置については、以下の解説記事もぜひご覧ください。
【 関連記事:適材適所の採用・人材配置とは?メリットとデメリット、実現方法を解説 】
業務分担の見直し
業務分担の偏りは、オーバーワークを引き起こす大きな原因の一つです。
そのため、企業は業務分担の現状を可視化し、特定の社員に負担が偏っていないか、定期的にチェックする必要があります。その際、単に量的な側面(担当顧客やタスクの数など)だけではなく、業務の難易度や必要なスキルなども考慮しましょう。
業務分担の見直しにあたっては、社員の能力や経験、適性をふまえた検討が大切です。一律に業務を割り振るのではなく、一人ひとりの強みを活かせる配分が理想的といえます。
コミュニケーションの活性化
オーバーワークを招く要因の一つに、コミュニケーション不足が挙げられます。企業は、コミュニケーションの活性化に積極的に取り組まなくてはなりません。
例えば、以下のような施策が考えられます。
- 定期的な1on1ミーティングの実施
- メンター制度の導入
- チームビルディング研修の開催
自社に合った取り組みを通じて、社員間のコミュニケーションを円滑にし、信頼関係を築くことが重要です。コミュニケーションが活発な風通しのよい職場は、オーバーワークの防止だけではなく、組織の成長にもポジティブな影響をもたらすでしょう。
業務効率化ツールの導入
アナログな作業や無駄な会議、時代に合わない手順なども、オーバーワークの原因となります。こうした非効率的な業務プロセスが蔓延していると、社員は長時間働かざるを得なくなり、オーバーワークを招いてしまいます。
そのため、企業は業務効率化ツールの導入を積極的に検討し、業務プロセスの最適化を図ることが重要です。例えば、以下のようなものが考えられます。タスク管理ツール 業務の進捗状況を可視化し、優先順位を適切に設定する プロジェクト管理ツール メンバー間の情報共有や、スケジュール管理を円滑にする コミュニケーションツール メールなどの煩雑なやり取りを減らし、迅速な意思決定や情報共有を行う RPA(ロボティック・プロセス・オートメーション) 定型的な作業を自動化し、工数を大幅に削減する
ただし、業務効率化ツールの導入にあたっては、目的を明確にし、自社の状況に合ったツールを選定することが大切です。ツールの導入だけではなく、運用ルールの設定や社員への教育なども欠かせません。有給取得推進や独自制度の整備
有給休暇の取得は、社員のワークライフバランスを保ち、オーバーワークを防ぐうえで非常に重要です。企業にはまず、国で義務化された年5日の有給を確実に取得させることが求められます。
管理職は自ら率先して休暇を取得し、部下の休暇取得を支援する姿勢を示すことが大切です。長時間労働が評価されるのではなく、安心して休める風土を作らなくてはなりません。
さらに、社員が休暇を取得しやすくなるような独自制度やインセンティブを整備するのも効果的です。十分にリフレッシュできた社員は、高いモチベーションで働けるようになり、創造性やイノベーションも生まれやすくなります。
導入企業が増えている「リフレッシュ休暇」については、以下の解説記事をご覧ください。
【 関連記事:リフレッシュ休暇とは?制度内容やメリット・デメリット、導入ポイントについて解説 】メンタルヘルスケア・相談体制の整備
オーバーワークは、社員のメンタルヘルスに大きな影響を与えます。長時間労働やストレスの蓄積によって、うつ病をはじめとした心の病につながるリスクが高まるのです。
メンタルヘルスの問題は、個人の問題にとどまらず、チームや組織全体の生産性や士気にも悪影響を及ぼします。メンタル面の不調による休職や離職は、企業にとって大きな損失となり、業績にも影響を与えかねません。
そのため、企業はメンタルヘルスケアの重要性を認識し、予防と早期対応に努める必要があります。ストレスチェックの実施や、カウンセリング体制の整備、メンタルヘルス研修の実施など、社員の心の健康を守る取り組みが求められます。
また、厚生労働省が運営する「こころの耳」などの外部リソースを活用し、社員への情報提供や支援を行うことも有効です。以下のセルフチェック機能も活用してみてください。
5分でできる職場のストレスセルフチェック|こころの耳
働く人の疲労蓄積度セルフチェック(働く人用)|こころの耳
定期的なモニタリング
オーバーワークの対策は、一度実施すれば終わりではありません。組織の状況は常に変化しており、人員や業務内容、働き方なども刻々と変わっていきます。そのため、定期的に組織の状況をモニタリングし、オーバーワークのリスクを早期発見することが重要です。
企業は、労働時間の管理や業務量の把握、社員の健康状態のチェックなど、多角的にデータを収集して分析する必要があります。また、社員との面談やアンケートを通じて、現場の声を吸い上げることも欠かせません。
定期的なモニタリングの結果を踏まえ、オーバーワーク対策の効果を検証し、必要に応じて改善を図ることが求められます。
オーバーワークの早期発見にはアセスメントツールのミイダス本記事では、オーバーワークの意味と原因を詳しく解説し、企業ができる予防策などをお伝えしました。
オーバーワークは、社員の心身の健康を損なうだけではなく、企業の生産性や競争力にも大きな影響を与える重大な問題です。オーバーワークを防ぐためには、個人の働き方を見直すだけではなく、組織全体で取り組む必要があります。そして何より、オーバーワークの兆候を早期に発見し、適切に対応することが重要です。
ミイダスでは、オーバーワークの早期発見と予防に活用できるアセスメントツールを提供しています。各種ツールを効果的に活用すれば、適切な対策を実行できるでしょう。
組織サーベイ
例えば、独自の診断機能「組織サーベイ」なら、社員が抱えるストレスの内容や組織の問題を簡単に把握できます。
具体的には、以下6つのカテゴリ別にデータレポートが表示されます。短時間(1回5分程度)で済む簡単なアンケートのため、社員も回答しやすく、定期的なコンディション把握に最適です。
- やりがい
- ミッション
- 健康
- 支援
- 人間関係
- 組織
はたらきがいサーベイ
はたらきがいサーベイでは、企業が社員の働きがいを引き出す環境を整えられているのか、データで定量的に評価できます。
なかには「業務負荷(労働時間、休日、福利厚生などに対する納得度)」に関する項目もあるため、オーバーワークの状況に関してダイレクトに分析可能です。
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オーバーワークは、社員の健康を脅かす深刻な問題であり、最悪の場合は過労死を招く危険もあります。企業はこの問題を真剣に認識し、適切な対策を取らなければいけません。
オーバーワークには明確な判断基準がありません。しかし厚生労働省では、過労死対策の観点から、長時間労働として以下の目安を示しています。
長期間にわたる特に過重な労働は、著しい疲労の蓄積をもたらす最も重要な要因と考えられ、さらには脳・心臓疾患の発症に影響を及ぼすと言われています。脳・心臓疾患に係る労災認定基準においては、週40時間を超える時間外・休日労働がおおむね月45時間を超えて長くなるほど、業務と発症との関連性が徐々に強まり、発症前1か月間におおむね100時間又は発症前2か月間ないし6か月間にわたって1か月当たりおおむね80時間を超える時間外・休日労働が認められる場合は、業務と発症との関連性が強いと評価できるとされています。
引用:厚生労働省「過労死等を防止するための対策BOOK」P1
時間外・休日労働時間 | 健康障害のリスク |
月45時間超 | 長くなるほど高まる |
月80時間超(2~6か月平均) もしくは100時間超(単月) | 高い 「過労死ライン」 |
参考:厚生労働省「過労死等を防止するための対策BOOK」P1
参考:過労死等防止調査研究センター(RECORDs)「長時間労働」
労働時間以外の負荷要因としては、以下のような例が挙げられています。
冒頭で述べたように、労働基準法の改正によって、時間外労働の上限は原則月45時間・年360時間に設定されました。⼤企業は2019年4⽉から、中⼩企業は2020年4⽉から段階的に導入され、5年間の猶予が認められていた建設業・ドライバー・医師等にも2024年4月から適用されています。
参考:厚生労働省「時間外労働の上限規制 わかりやすい解説」
また2019年4月からは、年10日以上の年次有給休暇が付与される社員に対し、年5日は時季を指定して確実に取得させることがすべての企業に義務付けられました。
参考:厚生労働省「年5日の年次有給休暇の確実な取得 わかりやすい解説」
これらの法改正は、長時間労働の是正と働く人の健康維持を目的としたものです。企業には、適切な労働時間管理を徹底し、オーバーワークを未然に防ぐことが求められています。
オーバーワークによって社員の健康が損なわれた場合、企業は法的責任を追及されるおそれがあります。働き方改革関連法の遵守は、企業のコンプライアンス体制と持続的な成長に欠かせない要素です。国の最新動向にも常に目を配り、確実に対応しましょう。
参考:厚生労働省 愛知労働局「『働き方改革関連法』の概要」
参考:厚生労働省「雇用・労働『働き方改革を推進するための関係法律の整備に関する法律』について」
オーバーワークに陥る原因は一つではなく、職場環境に関わるものと個人の特性に起因するものに大きく分けられます。企業としては、特に環境要因について適切な対策を講じなくてはなりません。
オーバーワークを引き起こす原因には、以下のようなものが挙げられます。
オーバーワークを引き起こす原因には、以下のようなものが挙げられます。
- 業務量の多さ
- 人手不足と非効率性
- 職場の雰囲気
- コミュニケーション不足
- テレワークなど働き方の変化
オーバーワークを防止するには、まず原因を正しく理解することが大切です。それぞれ詳しく見ていきましょう。
業務量の多さ
業務量の多さは、オーバーワークを引き起こす主要な原因の一つです。業種や職種によっては、多すぎる仕事量が常態化していることもあります。
厚生労働省「令和5年版 過労死等防止対策白書〔概要版〕」によると、週労働時間60時間以上の雇用者の割合(2022年)は、以下の業種で高い傾向が見られました。
厚生労働省「令和5年版 過労死等防止対策白書〔概要版〕」によると、週労働時間60時間以上の雇用者の割合(2022年)は、以下の業種で高い傾向が見られました。
- 運輸業、郵便業:19.3%
- 宿泊業、飲食サービス業:16.3%
- 教育、学習支援業:15.2%
また、管理職は部下のマネジメントや経営陣への報告など、通常の業務に加えてさまざまな仕事を担当するため、オーバーワークに陥りやすい傾向にあります。労働基準法上の「管理監督者」にあたる場合は時間外手当の支給対象外となり、業務のしわ寄せが来ることもあります。
加えて、新規プロジェクトの立ち上げや突発的なトラブル対応など、予定外の業務が発生することもオーバーワークの一因です。
業務負荷が高くなる要因については、以下の関連記事でも詳しく解説しています。
【 関連記事:業務負荷が高くなる要因とは?軽減する方法や企業事例を紹介 】
加えて、新規プロジェクトの立ち上げや突発的なトラブル対応など、予定外の業務が発生することもオーバーワークの一因です。
業務負荷が高くなる要因については、以下の関連記事でも詳しく解説しています。
【 関連記事:業務負荷が高くなる要因とは?軽減する方法や企業事例を紹介 】
人手不足と非効率性
株式会社帝国データバンクの「人手不足に対する企業の動向調査(2024年1月)」によると、正社員の人手不足を感じている企業は52.6%と、半数を超える結果になりました。日本では生産年齢人口の減少が続き、多くの企業が人材の確保に苦労している状況です。
こうした労働市場を背景に、十分な人手を確保できない企業では、社員一人あたりの業務量が必然的に増大し、オーバーワークを招いてしまいます。
さらに、業務プロセスの非効率性もオーバーワークの原因となります。古くからの慣行や無駄な仕組み、アナログな作業を見直さなければ、本来不要な作業に時間を取られて労働時間も長くなってしまうのです。
人手不足の問題については、以下の解説記事もぜひご覧ください。
【 関連記事:人手不足が深刻化する日本|現状と原因、企業が実施したい6つの対策 】
こうした労働市場を背景に、十分な人手を確保できない企業では、社員一人あたりの業務量が必然的に増大し、オーバーワークを招いてしまいます。
さらに、業務プロセスの非効率性もオーバーワークの原因となります。古くからの慣行や無駄な仕組み、アナログな作業を見直さなければ、本来不要な作業に時間を取られて労働時間も長くなってしまうのです。
人手不足の問題については、以下の解説記事もぜひご覧ください。
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職場の雰囲気
職場の雰囲気も、オーバーワークを助長する大きな要因となります。例えば、以下のような企業風土がある場合は、社員が自分の健康よりも仕事を優先しがちです。
- 残業をするのが当たり前
- 長時間労働が評価につながる
- 上司よりも先に帰りにくい
- 休みを取るのに罪悪感がある
日常的に残業を迫られ、長く働くことが「頑張っている」と評価される環境では、心身の健康を損なうリスクが高まります。上司や同僚を気にして長時間働いたり、休暇取得を控えたりすると、組織的にオーバーワークの常態化を招くでしょう。
コミュニケーション不足
社内のコミュニケーション不足も、オーバーワークを引き起こす要因の一つです。
仕事の分担や進捗状況の共有などが適切に行われなければ、誰かに業務が集中し、無駄な作業も発生します。何らかの問題が発生した際、相談や協力を求める体制が整っていないと、一人で抱え込んで長時間労働につながるでしょう。
さらに、上司が部下の業務量や健康状態を把握できていない場合、オーバーワークの兆候やSOSを見逃してしまいます。そのまま事態を放置していると、気づいた時には手遅れになりかねません。
仕事の分担や進捗状況の共有などが適切に行われなければ、誰かに業務が集中し、無駄な作業も発生します。何らかの問題が発生した際、相談や協力を求める体制が整っていないと、一人で抱え込んで長時間労働につながるでしょう。
さらに、上司が部下の業務量や健康状態を把握できていない場合、オーバーワークの兆候やSOSを見逃してしまいます。そのまま事態を放置していると、気づいた時には手遅れになりかねません。
テレワークなどの働き方
コロナ禍を機に、多くの企業でテレワークの導入が急速に進みました。テレワークにはメリットがある一方で、オーバーワークを引き起こすリスクも潜んでいます。なぜなら、仕事とプライベートとの切り替えが難しく、業務時間が長引く傾向にあるからです。
テレワークでは、上司や同僚と物理的に離れていることで、業務の相談がしづらくなる問題もあります。その結果、仕事を抱え込み、人知れずオーバーワークに陥る可能性があるのです。孤独感を感じたり、モチベーションが下がったりするケースもあるでしょう。
加えて、業務の進捗状況や成果が見えにくくなるため、評価への不安からつい長時間働いてしまう人もいます。オフィスで働いていれば、自分の様子や努力を見てもらえますが、テレワークではそのような機会が減ってしまうからです。
テレワークでは、上司や同僚と物理的に離れていることで、業務の相談がしづらくなる問題もあります。その結果、仕事を抱え込み、人知れずオーバーワークに陥る可能性があるのです。孤独感を感じたり、モチベーションが下がったりするケースもあるでしょう。
加えて、業務の進捗状況や成果が見えにくくなるため、評価への不安からつい長時間働いてしまう人もいます。オフィスで働いていれば、自分の様子や努力を見てもらえますが、テレワークではそのような機会が減ってしまうからです。
オーバーワークになりやすい人の特徴オーバーワークの原因は、環境だけではなく個人の特性にも関係します。ここでは、オーバーワークになりやすい人の特徴を5つの視点から解説します。
- 断ることや相談が苦手
- 完璧主義で責任感が強い
- 仕事の優先順位をつけられない
- 業務スキルや経験が不足している
- 無理をしている自覚がない
同じ職場でもオーバーワークに陥る人とそうでない人がいるのは、個人差があるからです。オーバーワーク防止のためには、こうした特徴を理解することが求められます。断ることや相談が苦手
断ることが苦手な人は、自分の能力以上の仕事を引き受けてしまい、オーバーワークになりやすい傾向があります。周りの空気を読みすぎて自分の意見を言えず、優しさから人の頼みを断れないためです。
特に日本では「和を乱すのはよくない」という文化的背景から、自己主張に抵抗を感じる傾向があります。
また、周りに頼ることへの罪悪感から一人で抱え込んでしまう場合もあります。「迷惑をかけたくない」という思いが強すぎると、上司や同僚になかなか相談できません。このような人は、必要な助けを求められずオーバーワークに陥ってしまいます。
完璧主義で責任感が強い
真面目で完璧主義な人も、オーバーワークの事態を招きやすいでしょう。
このタイプの人は、仕事に真摯に取り組み高い品質を追求します。自分の仕事に強い誇りとプロ意識をもっているため、妥協を許さず、常に最高の結果を出そうと努力します。その結果、一つの業務に多くの時間を費やし、長時間労働につながってしまうのです。
さらに、強い責任感から「自分が最後までやり遂げなければ」という思いが強く、他人に任せることができません。完璧主義ゆえに、自分ですべてコントロールしようとするため、本来なら部下や同僚に任せられる業務まで自分で引き受け、業務量が増大してしまうのです。
仕事の優先順位をつけられない
タスク管理やスケジュール管理が苦手で、仕事の優先順位をつけられない人にも注意が必要です。このような人は、複数の業務を抱えるとどれから着手すべきか判断できず、非効率な働き方をしてしまいます。
重要度の低い仕事に時間を取られ、本来優先すべき業務が後回しになると、締め切り間際になって残業せざるを得なくなるでしょう。
また、自分の能力やキャパシティを把握していない人は、無理のある仕事の引き受け方をしがちです。適切な業務量や必要な時間を見積もれなければ、安易に仕事を受けてしまい、気づいた時には処理しきれない量の業務を抱えてしまうおそれがあります。
スケジュール管理に関しては、以下の記事もあわせて参考にしてください。
【 関連記事:スケジュール管理とは?重要性や管理する際のポイントを紹介 】
業務スキルや経験が不足している
業務に関するスキルが未熟な人や経験が浅い人は、オーバーワークになりやすい傾向があります。仕事の進め方がわからず、試行錯誤を繰り返して時間を取られてしまうためです。
例えば、新卒社員や中途入社者などキャリアの浅い人は、業務に必要な知識やスキルが不足しているため、簡単な作業でも時間がかかってしまいます。また、異動したばかりの人や昇進・昇格で職位が変更になった人も、新しい業務や役割に慣れるまでに時間を要するため、オーバーワークに陥りやすいでしょう。
無理をしている自覚がない
働くことが好きで、無理をしている自覚がない人も、オーバーワークになりやすい傾向があります。このような人は、仕事に対する高いモチベーションから、自分の限界を超えて働きがちです。
その結果、知らず知らずのうちにオーバーワークの状態になり、健康を損なう危険性が高まってしまいます。
また、自覚するのが難しいワーカホリック(仕事中毒)の人も要注意です。ワーカホリックとは、仕事に過度に没頭し、私生活や健康を犠牲にしてでも働き続ける状態を指します。一見、仕事熱心に見えますが、仕事への執着心や強迫観念が特徴的で、バーンアウト(燃え尽き症候群)のリスクがあります。
燃え尽き症候群(バーンアウト)については、以下の記事で詳しく解説しています。
【 関連記事:【チェックリストつき】燃え尽き症候群(バーンアウト)とは?なりやすい人や原因、組織的な対策 】
オーバーワークによる症状例オーバーワークが続くと、心身にさまざまな症状が現れてきます。これらの症状は、身体的な不調と精神的な不調に大きく分けることが可能です。個人差はあるものの、オーバーワークの期間が長引くほど深刻化していく傾向があります。
これらの症状に対して適切に対処しなければ、より深刻な健康被害を招くリスクがあります。企業は社員の状態に十分な注意を払い、オーバーワークによる症状の兆候を早期に発見することが非常に重要です。
以下では、オーバーワークによる主な症状について紹介します。
体調不良
オーバーワークによって疲れが蓄積されると、以下のような身体的影響が現れます。- 慢性的な疲労感
- 頭痛・めまい
- 倦怠感
- 眠れない
- 食欲がない
特に脳・心臓疾患の発症は、長時間労働と関連性が強いと指摘されています(参考:厚生労働省「脳・心臓疾患の労災認定」)。オーバーワークの状況下でその他にも身体的な症状が見られた場合は、健康被害の警告サインです。ただちに適切な対応が求められます。メンタル不調
オーバーワークは、身体的な健康だけではなくメンタルヘルスにも大きな影響を与えます。
例えば、以下のような自覚症状がある場合は、オーバーワークによるストレス・疲労蓄積に原因があるかもしれません。
- イライラ・不安
- 憂鬱な気分
- 落ち着かない
- やる気が出ない
- 集中力の低下
常に憂鬱な気分で、何にも興味がもてない状態が続いたら、うつ病の可能性もあります。メンタル不調には早めに気づき、深刻化する前に専門家に相談するなど、適切な対処が非常に重要です。
参考:厚生労働省「令和4年度 過労死等に関する実態把握のための労働・社会面の調査研究調査報告書(メディア)」
参考:厚生労働省 鹿児島労働局「医師による長時間労働面接指導実施マニュアル」
参考:厚生労働省「過労死等を防止するための対策BOOK」
オーバーワークによる影響とリスクオーバーワーク問題は、社員の心身の健康を損なうだけではなく、企業経営そのものに深刻な影響を及ぼします。以下の3点は、特に重大なリスクといえるでしょう。- 離職率の上昇
- 労働生産性の低下
- 企業イメージの悪化
企業はこれらのリスクを認識し、オーバーワークに対して真剣に取り組まなくてはなりません。近年、国を挙げて長時間労働の是正が進められているように、過重労働の防止は企業に求められる重要な責務にもなっています。
オーバーワークによる影響とリスクについて、詳細を見ていきましょう。
離職率の上昇
オーバーワークが常態化している職場では、社員の健康リスクが高まり、休職や退職につながります。優秀な人材ほどワークライフバランスを重視し、過度な長時間労働が続く職場には見切りをつけ、他社への転職を検討するでしょう。
企業の人材流出が進めば、深刻な人手不足に陥ります。すると、残された社員の業務負担はさらに増え、オーバーワークが加速するという悪循環につながります。人材の採用・教育にかかるコスト増大も避けられません。
何より、離職率の上昇は企業の競争力に直接的な影響を与えます。ノウハウや経験をもつ人材が流出することで、業務の質が低下し、イノベーションも生まれにくくなるためです。
離職率については、以下の記事で詳しく解説しています。あわせてご覧ください。
【 関連記事:離職率が高い会社・業界の特徴は?要因・デメリットと離職率を下げる対策を解説 】
労働生産性の低下
オーバーワークで一時的に業務量をこなせたとしても、長期的に見れば労働生産性を低下させる危険性があります。長時間労働が続くと、次のような影響が出るからです。- 疲労が蓄積され、業務効率が悪化する
- 集中力や判断力が低下し、ミスやエラーが増加する
- 仕事への意欲や熱意が失われる
- 組織へのエンゲージメントが低下する
- 創造性やイノベーションが損なわれる
目先の利益を考えて社員をたくさん働かせることは、短期的には業績アップにつながるかもしれません。しかし、長期的には上記の要因によって労働生産性の低下を招きます。企業の持続的な成長には、社員の健康を守り、働きやすい職場環境を整えることが不可欠です。
労働生産性の詳細については、以下の関連記事も参考になるでしょう。
【 関連記事:労働生産性とは?計算式と判定基準をわかりやすく解説 】
企業イメージの悪化
オーバーワークが常態化している企業は、社会的な信用を失うリスクがあります。長時間労働が続く職場は、労働基準監督署から監督指導を受けたり、労働問題としてメディアに取り上げられたりする可能性が高いためです。
参考:厚生労働省「長時間労働が疑われる事業場に対する令和4年度の監督指導結果を公表します」
特に、過労死や過労自殺などの深刻な事態が発生した場合、企業の責任が厳しく問われます。社会的な非難を浴び、企業イメージは大きく損なわれるでしょう。
働き方の評判が悪い企業は、就職先としての魅力を失い、優秀な人材の確保が難しくなります。また、取引先や顧客からの信頼を失うことでビジネスチャンスを逃すほか、投資家からの評価や資金調達にも影響を及ぼします。
このように、オーバーワークは企業にとって非常に広範囲で大きなリスクを抱えているのです。重大な問題を未然に防ぐために、社員や組織の状況は常に把握しなくてはなりません。
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【対策7選】企業がオーバーワークを防ぐ方法それでは、企業として具体的にどのようなオーバーワーク対策が可能でしょうか。以下に、効果的な7つの対策を紹介します。- 適材適所の人員配置
- 業務分担の見直し
- コミュニケーションの活性化
- 業務効率化ツールの導入
- 有給取得推進や独自制度の整備
- メンタルヘルスケア・相談体制の整備
それぞれの施策を具体的に確認していきましょう。適材適所の人員配置
適材適所の人員配置は、業務の効率化と生産性の向上に直結し、オーバーワーク防止に役立ちます。企業は社員の能力や適性を見極め、最適なポジションに配置することが重要です。
人員配置が適切でなければ、業務のしわ寄せが発生し、オーバーワークを引き起こします。能力や適性にミスマッチがある場合、仕事の質も低下して無駄な長時間労働につながります。人事担当者はこうした点を認識し、個々の力が最大限発揮される配置を実現しましょう。
適材適所の人員配置については、以下の解説記事もぜひご覧ください。
【 関連記事:適材適所の採用・人材配置とは?メリットとデメリット、実現方法を解説 】
業務分担の見直し
業務分担の偏りは、オーバーワークを引き起こす大きな原因の一つです。
そのため、企業は業務分担の現状を可視化し、特定の社員に負担が偏っていないか、定期的にチェックする必要があります。その際、単に量的な側面(担当顧客やタスクの数など)だけではなく、業務の難易度や必要なスキルなども考慮しましょう。
業務分担の見直しにあたっては、社員の能力や経験、適性をふまえた検討が大切です。一律に業務を割り振るのではなく、一人ひとりの強みを活かせる配分が理想的といえます。
コミュニケーションの活性化
オーバーワークを招く要因の一つに、コミュニケーション不足が挙げられます。企業は、コミュニケーションの活性化に積極的に取り組まなくてはなりません。
例えば、以下のような施策が考えられます。
- 定期的な1on1ミーティングの実施
- メンター制度の導入
- チームビルディング研修の開催
自社に合った取り組みを通じて、社員間のコミュニケーションを円滑にし、信頼関係を築くことが重要です。コミュニケーションが活発な風通しのよい職場は、オーバーワークの防止だけではなく、組織の成長にもポジティブな影響をもたらすでしょう。
業務効率化ツールの導入
アナログな作業や無駄な会議、時代に合わない手順なども、オーバーワークの原因となります。こうした非効率的な業務プロセスが蔓延していると、社員は長時間働かざるを得なくなり、オーバーワークを招いてしまいます。
そのため、企業は業務効率化ツールの導入を積極的に検討し、業務プロセスの最適化を図ることが重要です。例えば、以下のようなものが考えられます。タスク管理ツール 業務の進捗状況を可視化し、優先順位を適切に設定する プロジェクト管理ツール メンバー間の情報共有や、スケジュール管理を円滑にする コミュニケーションツール メールなどの煩雑なやり取りを減らし、迅速な意思決定や情報共有を行う RPA(ロボティック・プロセス・オートメーション) 定型的な作業を自動化し、工数を大幅に削減する
ただし、業務効率化ツールの導入にあたっては、目的を明確にし、自社の状況に合ったツールを選定することが大切です。ツールの導入だけではなく、運用ルールの設定や社員への教育なども欠かせません。有給取得推進や独自制度の整備
有給休暇の取得は、社員のワークライフバランスを保ち、オーバーワークを防ぐうえで非常に重要です。企業にはまず、国で義務化された年5日の有給を確実に取得させることが求められます。
管理職は自ら率先して休暇を取得し、部下の休暇取得を支援する姿勢を示すことが大切です。長時間労働が評価されるのではなく、安心して休める風土を作らなくてはなりません。
さらに、社員が休暇を取得しやすくなるような独自制度やインセンティブを整備するのも効果的です。十分にリフレッシュできた社員は、高いモチベーションで働けるようになり、創造性やイノベーションも生まれやすくなります。
導入企業が増えている「リフレッシュ休暇」については、以下の解説記事をご覧ください。
【 関連記事:リフレッシュ休暇とは?制度内容やメリット・デメリット、導入ポイントについて解説 】メンタルヘルスケア・相談体制の整備
オーバーワークは、社員のメンタルヘルスに大きな影響を与えます。長時間労働やストレスの蓄積によって、うつ病をはじめとした心の病につながるリスクが高まるのです。
メンタルヘルスの問題は、個人の問題にとどまらず、チームや組織全体の生産性や士気にも悪影響を及ぼします。メンタル面の不調による休職や離職は、企業にとって大きな損失となり、業績にも影響を与えかねません。
そのため、企業はメンタルヘルスケアの重要性を認識し、予防と早期対応に努める必要があります。ストレスチェックの実施や、カウンセリング体制の整備、メンタルヘルス研修の実施など、社員の心の健康を守る取り組みが求められます。
また、厚生労働省が運営する「こころの耳」などの外部リソースを活用し、社員への情報提供や支援を行うことも有効です。以下のセルフチェック機能も活用してみてください。
5分でできる職場のストレスセルフチェック|こころの耳
働く人の疲労蓄積度セルフチェック(働く人用)|こころの耳
定期的なモニタリング
オーバーワークの対策は、一度実施すれば終わりではありません。組織の状況は常に変化しており、人員や業務内容、働き方なども刻々と変わっていきます。そのため、定期的に組織の状況をモニタリングし、オーバーワークのリスクを早期発見することが重要です。
企業は、労働時間の管理や業務量の把握、社員の健康状態のチェックなど、多角的にデータを収集して分析する必要があります。また、社員との面談やアンケートを通じて、現場の声を吸い上げることも欠かせません。
定期的なモニタリングの結果を踏まえ、オーバーワーク対策の効果を検証し、必要に応じて改善を図ることが求められます。
オーバーワークの早期発見にはアセスメントツールのミイダス本記事では、オーバーワークの意味と原因を詳しく解説し、企業ができる予防策などをお伝えしました。
オーバーワークは、社員の心身の健康を損なうだけではなく、企業の生産性や競争力にも大きな影響を与える重大な問題です。オーバーワークを防ぐためには、個人の働き方を見直すだけではなく、組織全体で取り組む必要があります。そして何より、オーバーワークの兆候を早期に発見し、適切に対応することが重要です。
ミイダスでは、オーバーワークの早期発見と予防に活用できるアセスメントツールを提供しています。各種ツールを効果的に活用すれば、適切な対策を実行できるでしょう。
組織サーベイ
例えば、独自の診断機能「組織サーベイ」なら、社員が抱えるストレスの内容や組織の問題を簡単に把握できます。
具体的には、以下6つのカテゴリ別にデータレポートが表示されます。短時間(1回5分程度)で済む簡単なアンケートのため、社員も回答しやすく、定期的なコンディション把握に最適です。
- やりがい
- ミッション
- 健康
- 支援
- 人間関係
- 組織
はたらきがいサーベイ
はたらきがいサーベイでは、企業が社員の働きがいを引き出す環境を整えられているのか、データで定量的に評価できます。
なかには「業務負荷(労働時間、休日、福利厚生などに対する納得度)」に関する項目もあるため、オーバーワークの状況に関してダイレクトに分析可能です。
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特に日本では「和を乱すのはよくない」という文化的背景から、自己主張に抵抗を感じる傾向があります。
また、周りに頼ることへの罪悪感から一人で抱え込んでしまう場合もあります。「迷惑をかけたくない」という思いが強すぎると、上司や同僚になかなか相談できません。このような人は、必要な助けを求められずオーバーワークに陥ってしまいます。
このタイプの人は、仕事に真摯に取り組み高い品質を追求します。自分の仕事に強い誇りとプロ意識をもっているため、妥協を許さず、常に最高の結果を出そうと努力します。その結果、一つの業務に多くの時間を費やし、長時間労働につながってしまうのです。
さらに、強い責任感から「自分が最後までやり遂げなければ」という思いが強く、他人に任せることができません。完璧主義ゆえに、自分ですべてコントロールしようとするため、本来なら部下や同僚に任せられる業務まで自分で引き受け、業務量が増大してしまうのです。
重要度の低い仕事に時間を取られ、本来優先すべき業務が後回しになると、締め切り間際になって残業せざるを得なくなるでしょう。
また、自分の能力やキャパシティを把握していない人は、無理のある仕事の引き受け方をしがちです。適切な業務量や必要な時間を見積もれなければ、安易に仕事を受けてしまい、気づいた時には処理しきれない量の業務を抱えてしまうおそれがあります。
スケジュール管理に関しては、以下の記事もあわせて参考にしてください。
【 関連記事:スケジュール管理とは?重要性や管理する際のポイントを紹介 】
例えば、新卒社員や中途入社者などキャリアの浅い人は、業務に必要な知識やスキルが不足しているため、簡単な作業でも時間がかかってしまいます。また、異動したばかりの人や昇進・昇格で職位が変更になった人も、新しい業務や役割に慣れるまでに時間を要するため、オーバーワークに陥りやすいでしょう。
その結果、知らず知らずのうちにオーバーワークの状態になり、健康を損なう危険性が高まってしまいます。
また、自覚するのが難しいワーカホリック(仕事中毒)の人も要注意です。ワーカホリックとは、仕事に過度に没頭し、私生活や健康を犠牲にしてでも働き続ける状態を指します。一見、仕事熱心に見えますが、仕事への執着心や強迫観念が特徴的で、バーンアウト(燃え尽き症候群)のリスクがあります。
燃え尽き症候群(バーンアウト)については、以下の記事で詳しく解説しています。
【 関連記事:【チェックリストつき】燃え尽き症候群(バーンアウト)とは?なりやすい人や原因、組織的な対策 】
オーバーワークが続くと、心身にさまざまな症状が現れてきます。これらの症状は、身体的な不調と精神的な不調に大きく分けることが可能です。個人差はあるものの、オーバーワークの期間が長引くほど深刻化していく傾向があります。
これらの症状に対して適切に対処しなければ、より深刻な健康被害を招くリスクがあります。企業は社員の状態に十分な注意を払い、オーバーワークによる症状の兆候を早期に発見することが非常に重要です。
以下では、オーバーワークによる主な症状について紹介します。
これらの症状に対して適切に対処しなければ、より深刻な健康被害を招くリスクがあります。企業は社員の状態に十分な注意を払い、オーバーワークによる症状の兆候を早期に発見することが非常に重要です。
以下では、オーバーワークによる主な症状について紹介します。
体調不良
オーバーワークによって疲れが蓄積されると、以下のような身体的影響が現れます。
- 慢性的な疲労感
- 頭痛・めまい
- 倦怠感
- 眠れない
- 食欲がない
特に脳・心臓疾患の発症は、長時間労働と関連性が強いと指摘されています(参考:厚生労働省「脳・心臓疾患の労災認定」)。オーバーワークの状況下でその他にも身体的な症状が見られた場合は、健康被害の警告サインです。ただちに適切な対応が求められます。
メンタル不調
オーバーワークは、身体的な健康だけではなくメンタルヘルスにも大きな影響を与えます。
例えば、以下のような自覚症状がある場合は、オーバーワークによるストレス・疲労蓄積に原因があるかもしれません。
例えば、以下のような自覚症状がある場合は、オーバーワークによるストレス・疲労蓄積に原因があるかもしれません。
- イライラ・不安
- 憂鬱な気分
- 落ち着かない
- やる気が出ない
- 集中力の低下
常に憂鬱な気分で、何にも興味がもてない状態が続いたら、うつ病の可能性もあります。メンタル不調には早めに気づき、深刻化する前に専門家に相談するなど、適切な対処が非常に重要です。
参考:厚生労働省「令和4年度 過労死等に関する実態把握のための労働・社会面の調査研究調査報告書(メディア)」
参考:厚生労働省 鹿児島労働局「医師による長時間労働面接指導実施マニュアル」
参考:厚生労働省「過労死等を防止するための対策BOOK」
参考:厚生労働省「令和4年度 過労死等に関する実態把握のための労働・社会面の調査研究調査報告書(メディア)」
参考:厚生労働省 鹿児島労働局「医師による長時間労働面接指導実施マニュアル」
参考:厚生労働省「過労死等を防止するための対策BOOK」
オーバーワークによる影響とリスクオーバーワーク問題は、社員の心身の健康を損なうだけではなく、企業経営そのものに深刻な影響を及ぼします。以下の3点は、特に重大なリスクといえるでしょう。- 離職率の上昇
- 労働生産性の低下
- 企業イメージの悪化
企業はこれらのリスクを認識し、オーバーワークに対して真剣に取り組まなくてはなりません。近年、国を挙げて長時間労働の是正が進められているように、過重労働の防止は企業に求められる重要な責務にもなっています。
オーバーワークによる影響とリスクについて、詳細を見ていきましょう。
離職率の上昇
オーバーワークが常態化している職場では、社員の健康リスクが高まり、休職や退職につながります。優秀な人材ほどワークライフバランスを重視し、過度な長時間労働が続く職場には見切りをつけ、他社への転職を検討するでしょう。
企業の人材流出が進めば、深刻な人手不足に陥ります。すると、残された社員の業務負担はさらに増え、オーバーワークが加速するという悪循環につながります。人材の採用・教育にかかるコスト増大も避けられません。
何より、離職率の上昇は企業の競争力に直接的な影響を与えます。ノウハウや経験をもつ人材が流出することで、業務の質が低下し、イノベーションも生まれにくくなるためです。
離職率については、以下の記事で詳しく解説しています。あわせてご覧ください。
【 関連記事:離職率が高い会社・業界の特徴は?要因・デメリットと離職率を下げる対策を解説 】
労働生産性の低下
オーバーワークで一時的に業務量をこなせたとしても、長期的に見れば労働生産性を低下させる危険性があります。長時間労働が続くと、次のような影響が出るからです。- 疲労が蓄積され、業務効率が悪化する
- 集中力や判断力が低下し、ミスやエラーが増加する
- 仕事への意欲や熱意が失われる
- 組織へのエンゲージメントが低下する
- 創造性やイノベーションが損なわれる
目先の利益を考えて社員をたくさん働かせることは、短期的には業績アップにつながるかもしれません。しかし、長期的には上記の要因によって労働生産性の低下を招きます。企業の持続的な成長には、社員の健康を守り、働きやすい職場環境を整えることが不可欠です。
労働生産性の詳細については、以下の関連記事も参考になるでしょう。
【 関連記事:労働生産性とは?計算式と判定基準をわかりやすく解説 】
企業イメージの悪化
オーバーワークが常態化している企業は、社会的な信用を失うリスクがあります。長時間労働が続く職場は、労働基準監督署から監督指導を受けたり、労働問題としてメディアに取り上げられたりする可能性が高いためです。
参考:厚生労働省「長時間労働が疑われる事業場に対する令和4年度の監督指導結果を公表します」
特に、過労死や過労自殺などの深刻な事態が発生した場合、企業の責任が厳しく問われます。社会的な非難を浴び、企業イメージは大きく損なわれるでしょう。
働き方の評判が悪い企業は、就職先としての魅力を失い、優秀な人材の確保が難しくなります。また、取引先や顧客からの信頼を失うことでビジネスチャンスを逃すほか、投資家からの評価や資金調達にも影響を及ぼします。
このように、オーバーワークは企業にとって非常に広範囲で大きなリスクを抱えているのです。重大な問題を未然に防ぐために、社員や組織の状況は常に把握しなくてはなりません。
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まずは無料トライアルをお試しください。
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【対策7選】企業がオーバーワークを防ぐ方法それでは、企業として具体的にどのようなオーバーワーク対策が可能でしょうか。以下に、効果的な7つの対策を紹介します。- 適材適所の人員配置
- 業務分担の見直し
- コミュニケーションの活性化
- 業務効率化ツールの導入
- 有給取得推進や独自制度の整備
- メンタルヘルスケア・相談体制の整備
それぞれの施策を具体的に確認していきましょう。適材適所の人員配置
適材適所の人員配置は、業務の効率化と生産性の向上に直結し、オーバーワーク防止に役立ちます。企業は社員の能力や適性を見極め、最適なポジションに配置することが重要です。
人員配置が適切でなければ、業務のしわ寄せが発生し、オーバーワークを引き起こします。能力や適性にミスマッチがある場合、仕事の質も低下して無駄な長時間労働につながります。人事担当者はこうした点を認識し、個々の力が最大限発揮される配置を実現しましょう。
適材適所の人員配置については、以下の解説記事もぜひご覧ください。
【 関連記事:適材適所の採用・人材配置とは?メリットとデメリット、実現方法を解説 】
業務分担の見直し
業務分担の偏りは、オーバーワークを引き起こす大きな原因の一つです。
そのため、企業は業務分担の現状を可視化し、特定の社員に負担が偏っていないか、定期的にチェックする必要があります。その際、単に量的な側面(担当顧客やタスクの数など)だけではなく、業務の難易度や必要なスキルなども考慮しましょう。
業務分担の見直しにあたっては、社員の能力や経験、適性をふまえた検討が大切です。一律に業務を割り振るのではなく、一人ひとりの強みを活かせる配分が理想的といえます。
コミュニケーションの活性化
オーバーワークを招く要因の一つに、コミュニケーション不足が挙げられます。企業は、コミュニケーションの活性化に積極的に取り組まなくてはなりません。
例えば、以下のような施策が考えられます。
- 定期的な1on1ミーティングの実施
- メンター制度の導入
- チームビルディング研修の開催
自社に合った取り組みを通じて、社員間のコミュニケーションを円滑にし、信頼関係を築くことが重要です。コミュニケーションが活発な風通しのよい職場は、オーバーワークの防止だけではなく、組織の成長にもポジティブな影響をもたらすでしょう。
業務効率化ツールの導入
アナログな作業や無駄な会議、時代に合わない手順なども、オーバーワークの原因となります。こうした非効率的な業務プロセスが蔓延していると、社員は長時間働かざるを得なくなり、オーバーワークを招いてしまいます。
そのため、企業は業務効率化ツールの導入を積極的に検討し、業務プロセスの最適化を図ることが重要です。例えば、以下のようなものが考えられます。タスク管理ツール 業務の進捗状況を可視化し、優先順位を適切に設定する プロジェクト管理ツール メンバー間の情報共有や、スケジュール管理を円滑にする コミュニケーションツール メールなどの煩雑なやり取りを減らし、迅速な意思決定や情報共有を行う RPA(ロボティック・プロセス・オートメーション) 定型的な作業を自動化し、工数を大幅に削減する
ただし、業務効率化ツールの導入にあたっては、目的を明確にし、自社の状況に合ったツールを選定することが大切です。ツールの導入だけではなく、運用ルールの設定や社員への教育なども欠かせません。有給取得推進や独自制度の整備
有給休暇の取得は、社員のワークライフバランスを保ち、オーバーワークを防ぐうえで非常に重要です。企業にはまず、国で義務化された年5日の有給を確実に取得させることが求められます。
管理職は自ら率先して休暇を取得し、部下の休暇取得を支援する姿勢を示すことが大切です。長時間労働が評価されるのではなく、安心して休める風土を作らなくてはなりません。
さらに、社員が休暇を取得しやすくなるような独自制度やインセンティブを整備するのも効果的です。十分にリフレッシュできた社員は、高いモチベーションで働けるようになり、創造性やイノベーションも生まれやすくなります。
導入企業が増えている「リフレッシュ休暇」については、以下の解説記事をご覧ください。
【 関連記事:リフレッシュ休暇とは?制度内容やメリット・デメリット、導入ポイントについて解説 】メンタルヘルスケア・相談体制の整備
オーバーワークは、社員のメンタルヘルスに大きな影響を与えます。長時間労働やストレスの蓄積によって、うつ病をはじめとした心の病につながるリスクが高まるのです。
メンタルヘルスの問題は、個人の問題にとどまらず、チームや組織全体の生産性や士気にも悪影響を及ぼします。メンタル面の不調による休職や離職は、企業にとって大きな損失となり、業績にも影響を与えかねません。
そのため、企業はメンタルヘルスケアの重要性を認識し、予防と早期対応に努める必要があります。ストレスチェックの実施や、カウンセリング体制の整備、メンタルヘルス研修の実施など、社員の心の健康を守る取り組みが求められます。
また、厚生労働省が運営する「こころの耳」などの外部リソースを活用し、社員への情報提供や支援を行うことも有効です。以下のセルフチェック機能も活用してみてください。
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定期的なモニタリング
オーバーワークの対策は、一度実施すれば終わりではありません。組織の状況は常に変化しており、人員や業務内容、働き方なども刻々と変わっていきます。そのため、定期的に組織の状況をモニタリングし、オーバーワークのリスクを早期発見することが重要です。
企業は、労働時間の管理や業務量の把握、社員の健康状態のチェックなど、多角的にデータを収集して分析する必要があります。また、社員との面談やアンケートを通じて、現場の声を吸い上げることも欠かせません。
定期的なモニタリングの結果を踏まえ、オーバーワーク対策の効果を検証し、必要に応じて改善を図ることが求められます。
オーバーワークの早期発見にはアセスメントツールのミイダス本記事では、オーバーワークの意味と原因を詳しく解説し、企業ができる予防策などをお伝えしました。
オーバーワークは、社員の心身の健康を損なうだけではなく、企業の生産性や競争力にも大きな影響を与える重大な問題です。オーバーワークを防ぐためには、個人の働き方を見直すだけではなく、組織全体で取り組む必要があります。そして何より、オーバーワークの兆候を早期に発見し、適切に対応することが重要です。
ミイダスでは、オーバーワークの早期発見と予防に活用できるアセスメントツールを提供しています。各種ツールを効果的に活用すれば、適切な対策を実行できるでしょう。
組織サーベイ
例えば、独自の診断機能「組織サーベイ」なら、社員が抱えるストレスの内容や組織の問題を簡単に把握できます。
具体的には、以下6つのカテゴリ別にデータレポートが表示されます。短時間(1回5分程度)で済む簡単なアンケートのため、社員も回答しやすく、定期的なコンディション把握に最適です。
- やりがい
- ミッション
- 健康
- 支援
- 人間関係
- 組織
はたらきがいサーベイ
はたらきがいサーベイでは、企業が社員の働きがいを引き出す環境を整えられているのか、データで定量的に評価できます。
なかには「業務負荷(労働時間、休日、福利厚生などに対する納得度)」に関する項目もあるため、オーバーワークの状況に関してダイレクトに分析可能です。
ミイダスでは、その他にも人事業務に役立つ豊富なアセスメント機能を提供しています。無料アカウント登録は以下より1分で完了します。ぜひ一度お試しください。
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オーバーワークによる影響とリスクについて、詳細を見ていきましょう。
企業の人材流出が進めば、深刻な人手不足に陥ります。すると、残された社員の業務負担はさらに増え、オーバーワークが加速するという悪循環につながります。人材の採用・教育にかかるコスト増大も避けられません。
何より、離職率の上昇は企業の競争力に直接的な影響を与えます。ノウハウや経験をもつ人材が流出することで、業務の質が低下し、イノベーションも生まれにくくなるためです。
離職率については、以下の記事で詳しく解説しています。あわせてご覧ください。
【 関連記事:離職率が高い会社・業界の特徴は?要因・デメリットと離職率を下げる対策を解説 】
労働生産性の詳細については、以下の関連記事も参考になるでしょう。
【 関連記事:労働生産性とは?計算式と判定基準をわかりやすく解説 】
参考:厚生労働省「長時間労働が疑われる事業場に対する令和4年度の監督指導結果を公表します」
特に、過労死や過労自殺などの深刻な事態が発生した場合、企業の責任が厳しく問われます。社会的な非難を浴び、企業イメージは大きく損なわれるでしょう。
働き方の評判が悪い企業は、就職先としての魅力を失い、優秀な人材の確保が難しくなります。また、取引先や顧客からの信頼を失うことでビジネスチャンスを逃すほか、投資家からの評価や資金調達にも影響を及ぼします。
このように、オーバーワークは企業にとって非常に広範囲で大きなリスクを抱えているのです。重大な問題を未然に防ぐために、社員や組織の状況は常に把握しなくてはなりません。
ミイダスは、社員や組織のコンディションを把握できる人材アセスメントサービスです。
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それでは、企業として具体的にどのようなオーバーワーク対策が可能でしょうか。以下に、効果的な7つの対策を紹介します。
- 適材適所の人員配置
- 業務分担の見直し
- コミュニケーションの活性化
- 業務効率化ツールの導入
- 有給取得推進や独自制度の整備
- メンタルヘルスケア・相談体制の整備
それぞれの施策を具体的に確認していきましょう。
適材適所の人員配置
適材適所の人員配置は、業務の効率化と生産性の向上に直結し、オーバーワーク防止に役立ちます。企業は社員の能力や適性を見極め、最適なポジションに配置することが重要です。
人員配置が適切でなければ、業務のしわ寄せが発生し、オーバーワークを引き起こします。能力や適性にミスマッチがある場合、仕事の質も低下して無駄な長時間労働につながります。人事担当者はこうした点を認識し、個々の力が最大限発揮される配置を実現しましょう。
適材適所の人員配置については、以下の解説記事もぜひご覧ください。
【 関連記事:適材適所の採用・人材配置とは?メリットとデメリット、実現方法を解説 】
人員配置が適切でなければ、業務のしわ寄せが発生し、オーバーワークを引き起こします。能力や適性にミスマッチがある場合、仕事の質も低下して無駄な長時間労働につながります。人事担当者はこうした点を認識し、個々の力が最大限発揮される配置を実現しましょう。
適材適所の人員配置については、以下の解説記事もぜひご覧ください。
【 関連記事:適材適所の採用・人材配置とは?メリットとデメリット、実現方法を解説 】
業務分担の見直し
業務分担の偏りは、オーバーワークを引き起こす大きな原因の一つです。
そのため、企業は業務分担の現状を可視化し、特定の社員に負担が偏っていないか、定期的にチェックする必要があります。その際、単に量的な側面(担当顧客やタスクの数など)だけではなく、業務の難易度や必要なスキルなども考慮しましょう。
業務分担の見直しにあたっては、社員の能力や経験、適性をふまえた検討が大切です。一律に業務を割り振るのではなく、一人ひとりの強みを活かせる配分が理想的といえます。
そのため、企業は業務分担の現状を可視化し、特定の社員に負担が偏っていないか、定期的にチェックする必要があります。その際、単に量的な側面(担当顧客やタスクの数など)だけではなく、業務の難易度や必要なスキルなども考慮しましょう。
業務分担の見直しにあたっては、社員の能力や経験、適性をふまえた検討が大切です。一律に業務を割り振るのではなく、一人ひとりの強みを活かせる配分が理想的といえます。
コミュニケーションの活性化
オーバーワークを招く要因の一つに、コミュニケーション不足が挙げられます。企業は、コミュニケーションの活性化に積極的に取り組まなくてはなりません。
例えば、以下のような施策が考えられます。
例えば、以下のような施策が考えられます。
- 定期的な1on1ミーティングの実施
- メンター制度の導入
- チームビルディング研修の開催
自社に合った取り組みを通じて、社員間のコミュニケーションを円滑にし、信頼関係を築くことが重要です。コミュニケーションが活発な風通しのよい職場は、オーバーワークの防止だけではなく、組織の成長にもポジティブな影響をもたらすでしょう。
業務効率化ツールの導入
アナログな作業や無駄な会議、時代に合わない手順なども、オーバーワークの原因となります。こうした非効率的な業務プロセスが蔓延していると、社員は長時間働かざるを得なくなり、オーバーワークを招いてしまいます。
そのため、企業は業務効率化ツールの導入を積極的に検討し、業務プロセスの最適化を図ることが重要です。例えば、以下のようなものが考えられます。
そのため、企業は業務効率化ツールの導入を積極的に検討し、業務プロセスの最適化を図ることが重要です。例えば、以下のようなものが考えられます。
タスク管理ツール | 業務の進捗状況を可視化し、優先順位を適切に設定する |
プロジェクト管理ツール | メンバー間の情報共有や、スケジュール管理を円滑にする |
コミュニケーションツール | メールなどの煩雑なやり取りを減らし、迅速な意思決定や情報共有を行う |
RPA(ロボティック・プロセス・オートメーション) | 定型的な作業を自動化し、工数を大幅に削減する |
ただし、業務効率化ツールの導入にあたっては、目的を明確にし、自社の状況に合ったツールを選定することが大切です。ツールの導入だけではなく、運用ルールの設定や社員への教育なども欠かせません。
有給取得推進や独自制度の整備
有給休暇の取得は、社員のワークライフバランスを保ち、オーバーワークを防ぐうえで非常に重要です。企業にはまず、国で義務化された年5日の有給を確実に取得させることが求められます。
管理職は自ら率先して休暇を取得し、部下の休暇取得を支援する姿勢を示すことが大切です。長時間労働が評価されるのではなく、安心して休める風土を作らなくてはなりません。
さらに、社員が休暇を取得しやすくなるような独自制度やインセンティブを整備するのも効果的です。十分にリフレッシュできた社員は、高いモチベーションで働けるようになり、創造性やイノベーションも生まれやすくなります。
導入企業が増えている「リフレッシュ休暇」については、以下の解説記事をご覧ください。
【 関連記事:リフレッシュ休暇とは?制度内容やメリット・デメリット、導入ポイントについて解説 】
管理職は自ら率先して休暇を取得し、部下の休暇取得を支援する姿勢を示すことが大切です。長時間労働が評価されるのではなく、安心して休める風土を作らなくてはなりません。
さらに、社員が休暇を取得しやすくなるような独自制度やインセンティブを整備するのも効果的です。十分にリフレッシュできた社員は、高いモチベーションで働けるようになり、創造性やイノベーションも生まれやすくなります。
導入企業が増えている「リフレッシュ休暇」については、以下の解説記事をご覧ください。
【 関連記事:リフレッシュ休暇とは?制度内容やメリット・デメリット、導入ポイントについて解説 】
メンタルヘルスケア・相談体制の整備
オーバーワークは、社員のメンタルヘルスに大きな影響を与えます。長時間労働やストレスの蓄積によって、うつ病をはじめとした心の病につながるリスクが高まるのです。
メンタルヘルスの問題は、個人の問題にとどまらず、チームや組織全体の生産性や士気にも悪影響を及ぼします。メンタル面の不調による休職や離職は、企業にとって大きな損失となり、業績にも影響を与えかねません。
そのため、企業はメンタルヘルスケアの重要性を認識し、予防と早期対応に努める必要があります。ストレスチェックの実施や、カウンセリング体制の整備、メンタルヘルス研修の実施など、社員の心の健康を守る取り組みが求められます。
また、厚生労働省が運営する「こころの耳」などの外部リソースを活用し、社員への情報提供や支援を行うことも有効です。以下のセルフチェック機能も活用してみてください。
5分でできる職場のストレスセルフチェック|こころの耳
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メンタルヘルスの問題は、個人の問題にとどまらず、チームや組織全体の生産性や士気にも悪影響を及ぼします。メンタル面の不調による休職や離職は、企業にとって大きな損失となり、業績にも影響を与えかねません。
そのため、企業はメンタルヘルスケアの重要性を認識し、予防と早期対応に努める必要があります。ストレスチェックの実施や、カウンセリング体制の整備、メンタルヘルス研修の実施など、社員の心の健康を守る取り組みが求められます。
また、厚生労働省が運営する「こころの耳」などの外部リソースを活用し、社員への情報提供や支援を行うことも有効です。以下のセルフチェック機能も活用してみてください。
5分でできる職場のストレスセルフチェック|こころの耳
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定期的なモニタリング
オーバーワークの対策は、一度実施すれば終わりではありません。組織の状況は常に変化しており、人員や業務内容、働き方なども刻々と変わっていきます。そのため、定期的に組織の状況をモニタリングし、オーバーワークのリスクを早期発見することが重要です。
企業は、労働時間の管理や業務量の把握、社員の健康状態のチェックなど、多角的にデータを収集して分析する必要があります。また、社員との面談やアンケートを通じて、現場の声を吸い上げることも欠かせません。
定期的なモニタリングの結果を踏まえ、オーバーワーク対策の効果を検証し、必要に応じて改善を図ることが求められます。
企業は、労働時間の管理や業務量の把握、社員の健康状態のチェックなど、多角的にデータを収集して分析する必要があります。また、社員との面談やアンケートを通じて、現場の声を吸い上げることも欠かせません。
定期的なモニタリングの結果を踏まえ、オーバーワーク対策の効果を検証し、必要に応じて改善を図ることが求められます。
オーバーワークの早期発見にはアセスメントツールのミイダス本記事では、オーバーワークの意味と原因を詳しく解説し、企業ができる予防策などをお伝えしました。
オーバーワークは、社員の心身の健康を損なうだけではなく、企業の生産性や競争力にも大きな影響を与える重大な問題です。オーバーワークを防ぐためには、個人の働き方を見直すだけではなく、組織全体で取り組む必要があります。そして何より、オーバーワークの兆候を早期に発見し、適切に対応することが重要です。
ミイダスでは、オーバーワークの早期発見と予防に活用できるアセスメントツールを提供しています。各種ツールを効果的に活用すれば、適切な対策を実行できるでしょう。
組織サーベイ
例えば、独自の診断機能「組織サーベイ」なら、社員が抱えるストレスの内容や組織の問題を簡単に把握できます。
具体的には、以下6つのカテゴリ別にデータレポートが表示されます。短時間(1回5分程度)で済む簡単なアンケートのため、社員も回答しやすく、定期的なコンディション把握に最適です。
- やりがい
- ミッション
- 健康
- 支援
- 人間関係
- 組織
はたらきがいサーベイ
はたらきがいサーベイでは、企業が社員の働きがいを引き出す環境を整えられているのか、データで定量的に評価できます。
なかには「業務負荷(労働時間、休日、福利厚生などに対する納得度)」に関する項目もあるため、オーバーワークの状況に関してダイレクトに分析可能です。
ミイダスでは、その他にも人事業務に役立つ豊富なアセスメント機能を提供しています。無料アカウント登録は以下より1分で完了します。ぜひ一度お試しください。
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オーバーワークは、社員の心身の健康を損なうだけではなく、企業の生産性や競争力にも大きな影響を与える重大な問題です。オーバーワークを防ぐためには、個人の働き方を見直すだけではなく、組織全体で取り組む必要があります。そして何より、オーバーワークの兆候を早期に発見し、適切に対応することが重要です。
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なかには「業務負荷(労働時間、休日、福利厚生などに対する納得度)」に関する項目もあるため、オーバーワークの状況に関してダイレクトに分析可能です。
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