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構造化面接とは?半構造化面接との違い、導入するメリットや質問例などを解説【専門家監修】

勘や経験に頼らない選考のスタンダードとして注目を集めている面接手法をご存知でしょうか。それは、Google社をはじめとするグローバル企業が導入し、日本国内でも広まってきている「構造化面接」というテクニックです。

本記事では、その構造化面接について基礎知識やメリット、導入方法、質問例などを解説します。ほかの面接手法との違いやそれぞれに向いている企業についても紹介しますので、ぜひ参考にしてみてください。

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構造化面接とは?その目的と重要性

構造化面接とは、自社の採用要件を明確にしたうえで、あらかじめ質問項目を決めておき評価する面接手法を指します。

すべての採用候補者に対して、あらかじめ同一の基準で設計された中核的な質問を行い、採用後には同じ評価尺度・基準で合否を判定します。ただし、合理的配慮が必要な候補者に対する場合や、事前に設計しておいた追加の質問をすることもできます。これらの工夫により、候補者を公平に評価するのが、構造化面接の目的です。

もともと構造化面接は、臨床心理学の分野で古くから活用されてきた面接手法のひとつで、さまざまな現場に取り入れられてきました。一見シンプルですが、質問を作成するのが難しく、実施するには入念な準備が必要です。

構造化面接が重要視される理由

Google社が導入するなど、今、構造化面接が重視されているのはなぜなのでしょうか。その理由は主に次の3つが挙げられます。
  1. 人手不足による生産性向上が重要課題であるため
  2. 採用ミスマッチを防ぐため
  3. 公正さが求められる時代へ適応するため

今後は、少子高齢化などによる深刻な人手不足が予測されています。企業が人手不足に対応するには、生産性向上が欠かせません。構造化面接では的確に人材を見極め、本来採用すべき人材の取りこぼしによる機会損失や採用ミスマッチを防げるので、生産性向上につながります。

また、昨今はさまざまな家庭の事情、ジェンダー、出身国といった多様性(ダイバーシティ)を意識して、候補者へ適切な質問を行うことの重要性が増しています。構造化面接では事前に質問を決めておくため、不適切な質問がないか複数人でチェックでき、公正な面接を実施しやすいといえます。

非構造化面接、半構造化面接との違い

構造化面接と比較されやすいのが、「非構造化面接」と「半構造化面接」です。この2つの面接手法との違いを解説します。

非構造化面接とは?

非構造化面接とは、面接官が自由に質問を投げかけて候補者を評価する手法で、自由面接とも呼ばれます。面接官がざっくばらんに質問する、一般的な面接をイメージすると分かりやすいかもしれません。

面接官と候補者が会話を通じて自由なやり取りができるので、履歴書など書類からは分からない、応募者の隠された顔を引き出しやすくなります。自社の魅力も伝えやすいでしょう。

しかし、面接官の力量に左右され、バイアスの影響を受けやすいなどのデメリットがあります。非構造化面接の質を上げるなら、適性検査や「コンピテンシー診断」などの客観性のある評価基準とあわせて行う必要があるでしょう。

半構造化面接とは?

構造化面接と非構造化面接の良いとこ取りをした手法が、半構造化面接です。候補者に投げかける初めの質問は用意しておき、そのあとに自由な質問をしていくことができます。

誰が面接官でも一定の情報が得られ、必要に応じて情報を掘り下げられるので、公平性と柔軟性のバランスが良い手法といえます。

一方で、質問項目や評価基準を事前に設定する手間や、バイアス対策が求められるなど、構造化面接と非構造化面接どちらのデメリットも補わなければいけません。評価のバラつきは、構造化面接よりは少なく、非構造化面接よりは多くなりやすいです。

構造化面接・非構造化面接・半構造化面接、それぞれ向いている企業とは

では、構造化面接、非構造化面接、半構造化面接はそれぞれどのような企業に向いているのでしょうか。

<各面接手法の効果を得やすい企業例>
面接手法特徴効果を得やすい企業
構造化面接事前に決めた質問をマニュアル通りに投げかける・面接官が複数いて、評価にバラつきがある
・面接する求職者の数が多い
・採用しても早期離職が多い
・候補者1人にかかる面接の時間が長い
・面接後に誰を採用するのか悩む、あるいは人手不足のため応募があれば採用している
非構造化面接面接官の裁量に任せて自由に質問を投げかける・採用戦略がまだ固まっていない(スタートアップ企業など)
・採用を前提として応募者の入社意欲を引き出したい
・面接官が少数精鋭である
半構造化面接事前に質問を終えたら、自由に質問できる・構造化面接のように面接フローの構築に時間をかけられない
・個々の求職者に対し個別に気になるところを自由な質問でフォローしていきたい
各手法とも、ある一定の条件を満たした企業が導入すべきといった基準はありません。しかし、上表のような傾向がある場合は、各面接手法の導入を検討するのもよいでしょう。

構造化面接を導入するメリット

構造化面接のメリットは主に次の4つです。

  • 面接の公平性を高められる
  • 採用ミスマッチを防ぐことができる
  • 客観的な評価ができる
  • 採用活動の効率化を図れる

面接の公平性を高められる

構造化面接の最大のメリットは、面接の公平性でしょう。

構造化面接は、すべての候補者に対して同一の基準で設計された質問を投げかけ、事前に決めておいた評価基準に沿って、公平な視点で採用の合否を判断できます。評価基準が明確なため、特に職務に関する評価について判断理由を説明しやすい点もメリットです。

今は多様性の時代です。厚生労働省でも、家族状況や生活環境といった応募者の適性・能力とは関係ない事柄で採否を決定しないよう注意喚起を行っています。構造化面接は、事前に質問項目が決まっているため、相手への配慮がない不適切な質問をするリスクも減らせます。

採用ミスマッチを防ぐことができる

構造化面接は「採用したが、思ったようなパフォーマンスを出せる人ではなかった」といった採用ミスマッチの発生リスクを抑えられるのもメリットです。自社の採用要件に基づいて質問をし、評価をするため、自社にフィットする人材を見抜きやすいのです。候補者の特性や能力の予測がしやすくなる点もポイントです。

下図は、人材アセスメントツールを提供する「ミイダス」が調査した採用手法と入社後のパフォーマンスの相関の結果です。

<採用の手法と入社後のパフォーマンスの相関関係>
採用手法と入社後のパフォーマンスの相関結果

入社後、必ず活躍するのを完全予測1とした場合に、0.4以上の相関係数があれば「パフォーマンスと相関がある」といわれています。学歴や自由面接は0.10と相関が弱いのに対し、構造化面接の相関係数は0.40となっており、人材の活躍との相関が強いと分かります。

この調査結果からも、構造化面接は採用ミスマッチを比較的防ぐやすい手法であるといえるでしょう。

客観的な評価ができる

面接の評価では面接官の主観が影響しがちですが、これを抑えるにも構造化面接は有効です。

主観の多くは、面接官が無意識に抱いているバイアスがかかわっています。たとえば、前職の企業イメージや知名度、学歴、容姿などに、評価が左右されてしまうこともあります。

しかし、構造化面接では一定の評価基準を定めたうえで面接を実施するので、上記のような面接官の主観による評価のブレは生じにくくなります。複数人を採用する場合も、客観的かつ公平な評価のもと点数の高い人から採用できるでしょう。

採用活動の効率化を図れる

面接時間を短縮できるのもメリットです。構造化面接では事前に決めた質問項目をガイドラインに沿ってなげかけていくため、本来の話題から脱線する心配がありません。あらかじめ評価基準を定めているので、自社に合う人材も見極めやすく、内定を出すまでの判断も早くなります。

また、候補者の雰囲気や熱意などが伝わりにくいオンライン面接でも、構造化面接は評価がしやすいとされています。オンライン面接をうまく導入できれば、採用活動のさらなる効率化が図れます。

構造化面接を導入するデメリット

一方で、構造化面接にはデメリットもあります。構造化面接における4つの主なデメリットについて解説します。

質問に対する回答が偏りがちになる

第1のデメリットは、準備しておいた質問の範囲を超えた回答は得られにくい点です。構造化面接では同じ質問を投げかけるため、回答がありきたりで似たようなものに偏る可能性があるのです。

候補者のなかには、質問される内容を予測して返答する言葉を練習してくる人や、本音を隠して回答する人もいます。候補者の内面を深く知れるような質問を用意し、本質とは異なる回答をしていないか見極める工夫が求められます。

質問の設計に時間がかかる

事前準備に非常に手間がかかるのも、構造化面接のデメリットです。質問の設計は、採用基準や評価基準を決めるところから始まります。決める内容は多岐にわたるうえ、配属先の部署や人事部、上層部と意識をすり合わせる手間も必要です。

苦労して質問を作成しても、同じ質問を毎年使い回すことはできません。採用の目的が変わったり、候補者同士で情報共有が行われたりする可能性があるからです。

このように、構造化面接には一時的に工数はかかります。しかし、体制が整えば採用ミスマッチを減らせるので、長期的な視点で見れば採用活動の効率化が期待できます。

面接で入社意欲を高める効果が得にくい

面接は「ここではたらきたい」という入社意欲を高める役割もありますが、構造化面接はその役割を果たすのが難しくなります。

決められた質問を次々と投げかけるので、雰囲気が固くなりやすいためです。固い雰囲気の面接は、候補者の内面を引き出しにくいうえに、冷たい印象を与えるかもしれません。

この対策として、構造化面接では笑顔や柔らかい口調を意識するのがおすすめです。面接とは別にコミュニケーションをとる機会を設けるなど、選考プロセスの見直しも試みましょう。

候補者の潜在能力や特性を見極めるのが難しい

構造化面接は、潜在能力や特性などが把握できるように質問を設計しますが、短時間の面接だけでは完全には把握できません。

候補者の内面を見極めたい場合は、次のような手法を組み合わせると効果が期待できます。
  1. 面接を複数回に分けて、別の面接手法でもアプローチする
  2. 業務の適性やストレス耐性を測るアセスメントツールを活用する
  3. 本人の明示同意を得た上で、職務関連事項に限定して前職での勤務態度や実績を照会するリファレンスチェックを実施する
  4. グループワークを取り入れる⋯⋯など

たとえば、アセスメントツールのひとつであるミイダスの「コンピテンシー診断(特性診断)」では、求職者の行動特性やストレス耐性などを客観的なデータをもとに分析できます。構造化面接の実施を検討中の方は、ぜひご活用ください。

関連記事:ミイダス コンピテンシー診断(特性診断)の活用方法を解説【事例付き】

構造化面接の導入方法

構造化面接のメリットを引き出す鍵となるのは、導入する前の入念な準備です。具体的には、次の5ステップで導入を進めるのがおすすめです。各ステップについて解説します。

  • ステップ1:採用基準を定める
  • ステップ2:評価項目と評価基準を検討する
  • ステップ3:質問を決める
  • ステップ4:面接官のトレーニングをする
  • ステップ5:面接を実施し、評価する 

ステップ1:採用要件を定める

まずは、採用要件を定めます。採用要件とは、自社が求める人材像の基準を明確にしたものです。
  1. どのような労働条件を定めるか
  2. どのようなスキル・価値観を持っているか
  3. 自社に必要な人柄や行動特性は何か

上記3点を中心に、できるだけ詳しく決めていきましょう。求人募集をする職種が複数ある場合は、それぞれ採用要件を定めます。

ポイントとしては、「コンピテンシー」を参考に採用要件を決めることです。コンピテンシーとは、自社で活躍する人材に共通する行動特性や思考特性を意味します。

コンピテンシーを参考にする具体的な方法は本記事下部の「構造化面接の効果を上げるには、ツールの活用がおすすめ」で紹介します。

関連記事:コンピテンシーとは?成果に直結する「行動特性」の活用メリットと導入のポイント【専門家監修】

ステップ2:評価項目と評価基準を検討する

次に「候補者の何を評価するのか」という評価項目を設定します。代表例は「コミュニケーション力」「思考力」「業務推進力」「主体性」「協調性」などですが、自社の採用要件に合わせて設定しましょう。

評価項目が決まったら、「どの尺度で評価するのか」という評価基準を決めます。仮に「コミュニケーション力」を判断したい場合、評価する尺度を「非常に良い」「良い」「普通」「悪い」などの段階に分けます。唯一の最適解はありませんが、実務では3〜7段階での設計が多くみられます。

ステップ3:質問を決める

評価項目や評価基準に基づいた質問内容を設計します。コツは、最初に「起点となる質問」を決めることです。「あなたがこれまで一番難しいと感じた仕事は何ですか?」のような、話の糸口になる質問が起点となりやすいです。

「起点となる質問」のあとには、得られた回答をさらに掘り下げる質問もいくつか用意します。このように深掘りしていくと、内面に潜む価値観や行動パターンなどが分かる可能性があります。

なお、深堀りの質問は職務関連の行動事実・判断過程・結果確認に限定し、思想信条や私的な価値観を探るものにならないよう注意しましょう。

質問内容がある程度決まったら社内でシミュレーションを行い、改善と再検討を重ねます。このとき、評価方法や評価基準を書いた「評価基準表」や質問への回答をメモできる「面接シート」をあわせて作成しておきます。

質問の具体例は本記事下部の「構造化面接で活用できる質問例」で解説します。

ステップ4:面接官のトレーニングをする

面接官のトレーニングも十分に行いましょう。トレーニングでは、面接官に構造化面接への理解を深めてもらい、質問内容や評価基準を知り、徹底を促すことが重要です。

面接官はいきなり本番となると、固い雰囲気になりやすいので、リラックスした雰囲気で面接ができるように、本番の環境に近い状態でロールプレイングをして練習しておきましょう。気付きを得られ、問題点の改善にもつなげられます。

関連記事:面接官トレーニングとは?実施するメリットや強化すべきスキルを紹介

ステップ5:面接を実施し、評価する

いよいよ構造化面接の本番です。面接担当者は、決めておいた質問をマニュアル通りに投げかけます。回答と評価は先述の「評価基準表」や「面接シート」に記録し、客観的な採否の判断根拠として残しましょう。

その回答をもとに、主観を入れることなく、評価基準に沿って評価を判断します。もし評価基準に合わない回答があった場合は評価基準に照らして「低水準」として扱い、採点していきます。

「面接シート」に回答を記入しているため、実際に面接を担当した人ではない人事担当者や該当部署の上司なども評価に加われます。評価基準に沿った判断ができているか確認する意味でも有効です。

構造化面接で活用できる質問例

構造化面接の質問例を紹介します。構造化面接での質問パターンは主に次の2つに分けられます。

  • 過去の行動に基づく質問(STAR面接)
  • 仮説に基づく質問

過去の行動に基づく質問(STAR面接)

STAR面接とは、行動描写面接における過去行動質問を、Situation・Task・Action・Resultの流れで整理・深掘りする手法のことです。

「○○したときのことを教えてください」といった質問で、過去の業務でどのように行動し、対処してきたのかを問います。過去の行動に基づく質問は「STAR面接」という手法がベースになっています。次の4つの単語のアルファベット頭文字を取って「STAR」です。
  1. Situation:状況質問
  2. Task:課題質問
  3. Action:⁠行動質問
  4. Result:結果質問

これらの質問は、候補者が持っている価値観や思考パターンの把握につながります。候補者が過去の特定の状況で、どのように考え、行動し、どんな結果を出したのかを具体的に引き出すことで思考の深さや再現性を確認することができます。

起点となる質問と深掘りする質問の例を次に紹介します。

STAR面接の質問例

「目標達成力」を評価する質問例です。実際は、「主体性」「チームワーク」「ストレス耐性」など何を評価したいのかによって質問内容は異なるので、自社の評価基準に合わせた質問を考えましょう。

起点となる質問
  • あなたのチームが抱えていた課題は何でしたか?

深掘りする質問
  • あなたの行動がチームに与えた良い影響はありますか?
  • プロジェクトの目標がある中で、あなたが設定した1番の目標は何でしたか?
  • なぜ、それを目標としたのですか?
  • 目標達成に向けて、どのような行動をしましたか?
  • 目標の達成度はどれくらいでしたか?また、行動して良かったことは何ですか?
  • 今後はどのような目標を立てて実行していきますか?

仮説に基づく質問(状況設定型面接)

「もし、○○だったら、どうしますか?」といった質問です。質問内容で仮定の状況を作り、その状況が起こったときに、どう対処していくのかを問います。

仮説に基づいた質問をすることで、問題解決力や自己管理力などの評価に役立ちます。仮説は、自社で実際に起こりうる状況を設定すると効果的です。今後、問題や課題が起こったときの対処の仕方を見極められます。

仮説に基づいた質問例

  • もし、自社の取引先から急遽納期を早めてほしいと依頼があった場合、あなたが上司の立場ならどう行動しますか?
  • もし、これまでに経験のない仕事を上司に依頼されたら、どうしますか?
  • トラブルが発生したとき、どのような対処をしますか?

構造化面接を実施するときの注意点

構造化面接を効果的に行うためには、いくつか注意したいポイントがあります。主な注意点を解説します。

面接官が複数でも、評価基準は一定にする

構造化面接では、面接官の主観を評価に反映させないために、決められた質問と評価基準は守るのが基本です。

しかし、人間は無意識にバイアスを抱く生き物です。「女性なら細かい作業が得意だ」「男性なら表に出る営業が向いている」など、面接官の価値観や経験で判断してしまう可能性があります。

構造化面接はバイアスがはたらきにくい手法ではありますが、ベテランの面接官が従来の面接方法から抜け出せない、などというケースがあるかもしれません。その場合は、構造化面接の重要性や自身が抱くバイアスを意識してもらうところから始めましょう。
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想定質問では、候補者の本音を見極める

「想定質問」とは、候補者が事前に回答を用意できる質問を意味します。たとえば、「志望理由は何ですか?」「あなたの長所は何ですか?」など面接で聞かれそうな質問は、あらかじめ回答を用意しやすくなります。

想定質問では、候補者が本音で話しているのか見極めなくてはなりません。なかには自分をよく見せようと取り繕った回答をする人もいるでしょう。本音ではない可能性を踏まえ、回答を深掘りしたり、違う視点から質問を投げかけてみたりといった工夫が必要です。

誘導質問は質問項目から外す

「誘導質問」は、企業や面接官が欲しい回答が得られるように質問を投げかけることです。たとえば、「残業は問題ありませんか?」「地方への異動は許容できますか?」などです。

これらは企業の都合で聞いている質問であり、候補者の特性や内面を知る質問ではありません。また、どう回答すると評価が高くなるか候補者が分かってしまうので、「候補者を公平に評価する」という構造化面接の目的から外れてしまいます。

労働条件・配置条件の観点から確認する必要がある場合は、面接において他の求職者との評価対象とするのではなく、ミスマッチを防ぐ目的であることを明示して行いましょう。その際は求人票・募集要項と同一内容で確認し、認識の齟齬が起きないようにします。

評価基準や質問を定期的に見直す

採用の目的が変わったときは評価項目と基準、質問内容を再検討しましょう。求める人物像が変われば、評価すべき項目や基準が変わるためです。

また、同じ質問を使い続けていくと候補者同士での情報が共有されることも予想されます。このような状況を防ぐには、定期的に質問内容をアップデートする必要があります。特に大勢の候補者を相手に採用活動を行う場合には、SNSやQ&Aサイトから情報漏洩をさせないよう、候補者に注意喚起することも重要です。

したがって、採用の目的が変わった場合も長く同じである場合も、構造化面接の内容は定期的に見直しましょう。

実施のルール・運用を定めて行う

構造化面接は、質問項目や評価基準を統一するだけでは不十分です。公平性や法令順守を担保するためには、実施ルールや運用方法まで含めて整備する必要があります。

たとえば、次のような書類・基準を事前に整備しておきましょう。
  1. 評価基準表
  2. 面接シート
  3. 面接官マニュアル
  4. 禁止質問一覧

また、障害、疾病、宗教、育児・介護等に関する合理的配慮が必要な候補者について、どのような対応を行うかも事前に検討しておく必要があります。

さらに、面接実施後は下記のものを紐づけて保存し、アクセス権限を制限したうえで管理することが重要です。
  1. 面接メモ
  2. 採点結果
  3. 採否判断の理由

一方で、採用選考に関する情報は個人情報でもあるため、保存期間を定め、一定期間経過後に適切に削除・廃棄するルールまで設けておくことが望まれます。

構造化面接の効果を上げるには、ツールの活用がおすすめ

本記事で解説してきた構造化面接はメリットが多いものの「候補者の内面は把握しにくい」「採用要件や質問の設定が難しそう」など敬遠するケースもあるでしょう。そこで、おすすめなのが人材アセスメントツール「ミイダス」の活用です。

ミイダスは自社で活躍できる人材の分析から、採用要件の定義、求職者の評価、従業員の育成などを一括管理できるアセスメントツールです。採否は人が総合判断するのが原則ですが、職務関連性が検証された指標を補助資料として用いることでより総合的に自社に合う人材の採用を行うことができます。

「コンピテンシー診断(特性診断)」や「バイアス診断ゲーム」で分析ができるうえに、その結果をもとに面接の質問文を作成する機能「ミイダス質問集」がご利用いただけます。これらのサービスを活用すると、簡単に構造化面接を仕組み化できます。

コンピテンシー診断(特性診断)

「コンピテンシー」とは、自社で活躍する人材に共通する行動特性や思考特性のことです。

ミイダスの「コンピテンシー診断(特性診断)」では、パーソナリティの傾向やストレス要因など計52の項目から従業員の行動特性や思考性を分析します。
「コンピテンシー診断(特性診断)」を構造化面接に活用する方法は次の通り、簡単です。
  1. 自社の従業員に「コンピテンシー診断(特性診断)」を実施する
  2. 募集するポジションで求められるコンピテンシーを把握する
  3. 「ミイダス質問集」の検索ページで(2)のコンピテンシーを入力し、質問を抽出する

「ミイダス質問集」とは、自社や組織に合ったコンピテンシー(行動特性)を応募者が保有しているかどうか、面接で判断するために有効な質問項目をまとめたツールです。コンピテンシー要素を評価するうえで効果的な質問を100個以上用意しています。

ミイダスをご活用いただくと、構造化面接に必要な採用要件の設定から質問作成までが簡単に行えます。

関連記事:ミイダス コンピテンシー診断(特性診断)の活用方法を解説【事例付き】
関連ページ:ミイダス質問集とは - ミイダス サポートセンター

バイアス診断ゲーム

もう一つ、構造化面接に活用すると効果的なツールが、ミイダスの「バイアス診断ゲーム」です。

バイアスとは意思決定が必要な際に、無意識に入り込む思考の癖です。今までの経験や価値観によって作られるため、面接官など平等な判断をする必要がある人は、自身が持つバイアスを把握してコントロールしなければなりません。

ミイダスのバイアス診断ゲームでは、「フレーミング効果」「現状維持」「現在思考」など全22項目のバイアスを診断できます。また、ミイダスを利用している企業様の従業員は「認知バイアス」について理解を深めるための講座をすべて無料で受講できます。

関連記事:意思決定の質を高め、生産性を向上させるバイアス診断ゲーム

まとめ

構造化面接について、基礎知識や導入方法、注意点、役立つツールなどを解説してきました。

ミイダスでは、本記事で紹介した「コンピテンシー診断(特性診断)」や「バイアス診断ゲーム」、「質問集」だけでなく、1,733種類の詳細な検索項目により、書類や面接で見極めるのが難しい内面的な特徴も含めて自社にフィットする人材を探すことができます。

まずはバイアス診断ゲームやコンピテンシー診断(特性診断)から無料トライアルをお試しください。

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※本記事内で紹介されているサービスに関して、記事監修の専門家は関与しておらず、またサービスの監修もしていません。
※本記事は2026年5月(監修時期)現在の内容に基づいて記載されたものです。


監修者
記事監修者村井 真子

村井社会保険労務士事務所 代表/社会保険労務士・キャリアコンサルタント・経営学修士(MBA)

総合士業事務所で経験を積み、愛知県豊橋市にて2014年に独立開業。LGBTQ+アライ。行政協力業務を経験し、あいち産業振興機構外部専門家を務めた。地方中小企業における企業理念を人事育成に落とし込んだ人事評価制度の構築・組織設計が強み。著作に『職場問題グレーゾーンのトリセツ』『職場問題ハラスメントのトリセツ』、漫画『御社のモメゴト』の原作など。

※本記事は掲載時点の情報であり、最新のサービス内容と異なる場合があります。
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