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育成

自律型人材とは?意味や特徴、育成するメリット・デメリットを解説

「指示待ちの従業員が多くて困っている」
「リモートワークを導入したいけど、うまくいくか心配」
このように悩んでいませんか。

これからの時代を生き抜くためには、自律型人材の育成を強化する必要があるでしょう。

今回は自律型人材の意味や特徴、育成するメリット・デメリット、育成する方法などをご紹介します。

またミイダスでは、採用や人材育成に役立つホワイトペーパーを無料で配布しています。ぜひこちらもあわせてご活用ください。

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自律型人材とは?意味を説明

主体的に仕事をしているビジネスパーソン
自律型人材とは、上司からの指示を待たずに主体的に動ける人材を指します。自律と混同しやすい言葉として「自立」があります。それぞれの意味をあらためて確認しておきましょう。

自律と自立の違い

「自律」と「自立」の意味は次のとおりです。
自律:自分で自分の行ないを規制すること。外部からの力にしばられないで、自分の立てた規範に従って行動すること。

出典:自律(じりつ)とは? 意味や使い方 - コトバンク (kotobank.jp)
自立:他への従属から離れてひとりだちすること。一本立ち。〔文明本節用集(室町中)〕

出典:自立(じりつ)とは? 意味や使い方 - コトバンク (kotobank.jp)
「自律は組織のなかで主体性を持って行動すること」
「自立は組織から物理的に離れて行動すること」
と覚えておくと区別しやすいでしょう。

自律型人材の特徴

積極的に上司に提案するビジネスパーソン
自立型人材の特徴は次のとおりです。
  • 責任を持って行動できる
  • 自ら考えて行動できる
  • 自分らしさを持っている

責任感を持って行動できる

自律型人材は責任感を持って行動できるのが特徴です。自分で提案や判断を下し行動する場合、おのずと責任感が生まれます。もし失敗や挫折をしたとしても素直に受け止め「なぜ失敗したのか」「この失敗を次回にどう活かせるか」など改善に向けて行動できます。

自ら積極的に行動できる

自ら積極的に行動できるのも自律型人材の特徴です。管理者の指示や判断がなくても、どのように行動すれば会社に貢献できるかを考えられます。自分はこの組織においてどのような役割なのか、管理者にどのような期待を持たれているか理解しており、常に目標達成を見据えながら行動できます。

自分らしさを持っている

自分らしさを持っているのも自律型人材の特徴として挙げられます。他者の意見を聞き入れつつ、他者に流されず自分の意見も主張できます。

自律型人材が重視される3つの理由

ミーティングで積極的に意見を出すビジネスパーソン
自律型人材が重視される理由は次の3つです。

1.時代が変わった
2.働き方が変わった
3.雇用形態が変わった

それぞれの理由を確認しておきましょう。

1.時代が変わった

まずは時代の変化が理由として挙げられます。現代は常に変化がともなうVUCA時代です。
VUCAとは下記の頭文字を組み合わせた造語です。
  • 変動性(Volatility)
  • 不確実性(Uncertainty)
  • 複雑性(Complexity)
  • 曖昧性(Ambiguity)
リーマンショックや新型コロナウイルス、能登半島地震などあらゆる社会情勢の変化に対応していく必要があります。

こうした現代を生き抜くためには、安定を求めずに変化や失敗などを常に受け入れていく必要があるでしょう。そのため受動的な態度ではなく、常に能動的な対応を行える自律型人材が重視されているのです。

働き方が変わった

新型コロナウイルス流行をきっかけに、リモートワークやフレックスタイム制が普及しました。リモートワークやフレックスタイム制は時間や場所が拘束されないため、働きやすいと感じる従業員も増えたでしょう。

しかしその一方で、管理者側はオフィスのように従業員を管理できません。そのため、管理者の指示を待っている従業員が多いと業務効率が下がってしまい、リモートワークを廃止せざるを得ない会社も出てくるでしょう。

このように、働き方の多様化によって、自律型人材の存在が重要視されるようになりました。

雇用の形が変わった

時代の変化によって雇用の形が変わりつつあるのも、自律型人材が重視される理由です。
従来の日本ではスキルを問わずにたくさんの従業員を雇ったうえで、その後業務を割り当てる「メンバーシップ型雇用」が主流でした。

しかし人手不足や働き方の多様性にともない、専門的なスキルを持った人材を雇う「ジョブ型雇用」が導入されるようになりました。そのため、スキル習得や向上のために主体的に行動ができる自律型人材が注目されているのです。

ジョブ型雇用についてくわしく知りたい方は下記の記事もあわせてご覧ください。
【関連記事:ジョブ型雇用の特徴とは?メリット・デメリット、導入の注意点を解説 

自律型人材を育成するメリット

MERITと書かれたブロック
自律型人材を育成するメリットは次のとおりです。
  • 業務の効率化が期待できる
  • 管理者の負担を軽減できる
  • テレワークに対応しやすくなる
  • アイデアが生まれやすくなる
それぞれのメリットを見ていきましょう。

業務の効率化が期待できる

自律型人材を育成すると、業務の効率化が期待できます。従業員一人ひとりが自律していると効率的なアイデアを生み出したり、管理者の指示を待たずに行動したりしてくれます。

そのため業務をこなすスピードが早くなり、対応できる仕事も増やすことができるでしょう。

管理者の負担を軽減できる

自律型人材を増やすことで管理者の負担を軽減できます。常に管理者の指示がないと対応できない従業員が多いと業務効率が下がるのに加えて、管理者の負担も増えてしまいます。

自律型人材は自ら考えて行動できるため、管理者が指示を仰がなくても業務を遂行してくれるのです。

テレワークに対応しやすくなる

自律型人材が多いとテレワークにも対応しやすくなるでしょう。

テレワークはオフィス出社に比べて、組織やチームのマネジメントがしにくいという課題があります。従業員が自律していれば「どの業務を優先的に行えばよいか」「優先順位が把握できたから、今度は今日のスケジュールを組もう」など能動的に業務をこなしてくれます。

自律型人材を増やし、多様な働き方を導入できるようになることで事業の拡大にもつながるでしょう。

アイデアが生まれやすくなる

社内に自律型人材が増えると、新しいアイデアが生まれやすくなるでしょう。

自律型人材は管理者の指示を待たずに行動します。自分の責任で業務を遂行し、失敗や挫折を繰り返すことで「別のやり方を導入すればもっと効率が上がりそう」「この過程をなくせば従業員の負担が減らせそう」といった提案が出てくるのです。

自律型人材を育成するデメリット

Demeritoと書かれた黒板
自律型人材を育成するにはデメリットも存在します。
  • 育成に時間やコストが生じる
  • 育成担当に負担がかかる

育成に時間やコストが生じる

自律型人材を育成するためには、もちろん時間や費用がかかります。もともと周りを見て行動できたり、積極的な提案ができたりする人材ならば幾分かスムーズに育成できるかもしれません。

しかし、一から主体性をもって行動できるように育成するには、かなり時間がかかります。また、適性がなければ途中で育成をストップせざるをえない状況も出てくるでしょう。

育成担当に負担がかかる

育成担当に負担がかかるというデメリットがあります。先述のとおり、自律型人材を育成するには時間がかかります。

自律型人材が活躍しやすい組織

自立型人材が活躍しやすい組織として「ホラクラシー組織」と「ティール組織」があります。どのような組織なのかそれぞれの特徴をご紹介します。

ホラクラシー組織

ホラクラシー組織とは役職や階級のない組織を指します。部長や課長、リーダーといった概念はなく、チーム全体が対等なのが特徴です。

役職や階級がないことで従業員一人ひとりが責任感を持って行動できるようになり、意見を出しやすい環境もつくれるでしょう。

ホラクラシー組織についてくわしく知りたい方は、下記の記事もあわせてご覧ください。
【関連記事:ホラクラシー組織とは?語源やメリット・デメリット、企業の導入事例を解説 

ティール組織

ティール組織とは、経営者や管理者が存在する組織のあり方を廃止し、従業員の個々人が経営目標の達成に向けて主体性のある行動を取る組織を指します。

そもそも経営者や管理者が存在しないため、従業員一人ひとりに責任感が生まれます。

自律型人材を育成する方法

定規に乗るミニチュア
自律型人材を育成する方法は次のとおりです。
  • 自律型人材の要件定義と目標設定を行う
  • 心理的安全性を確保する
  • 企業理念や会社のビジョンを浸透させる
  • 内省する時間を設ける
  • 自発的に学習しようと思える環境をつくる

自律型人材の要件定義と目標設定を行う

まずは自律型人材の要件定義と目標設定を行いましょう。会社によって求める自律型人材の理想像は異なります。


【関連記事:採用要件・人材要件の作り方とは?定義方法からペルソナの設計例まで解説

「一から要件定義するのは時間がかかりそう……」とお悩みならば、ミイダスのコンピテンシー診断がおすすめです。

コンピテンシー診断とは、個人の行動特性や思考性を分析し、仕事における能力の有無や程度を明らかにする診断のことです。従業員にテストを受けてもらうことで、
  • 状況適応力
  • 問題解決力
  • 創造的思考力
など、従業員一人ひとりの行動特性が把握できます。自律型人材の要件定義にも役立つでしょう。

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心理的安全性を確保する

心理的安全性を確保するのも自律型人材の育成において重要です。

心理的安全性とは、自分の考えや意見を自由に発言、表現できる環境を指します。

「発言してもどうせ否定されてしまう」「こんなこと提案したら怒られるかな」といった環境では自律型人材の育成はできません。「自分の意見を受け入れてもらえるんだ」という安心感を持ってもらえる環境づくりが必要です。

心理的安全性についてくわしく知りたい方は、下記の記事もあわせてご覧ください。
【関連記事:心理的安全性とは?意味や組織へのメリット・高め方を解説【人事必見】 

企業理念や会社のビジョンを浸透させる

自律型人材を育成するためには、企業理念や会社のビジョンを浸透させましょう。経営理念とは、経営を進めるうえで企業が大切にしている価値観や考え方、行動方針などを言語化したものです。

自律型人材は、どのように会社に貢献できるかを考えながら行動します。経営理念の策定した経緯やなぜこの経営理念にしたのかなどを伝える機会を設けましょう。

【関連記事:経営理念とは?意味や重要性、作り方、有名企業の事例を紹介 

内省する時間を設ける

自律するためには振り返り、改善を繰り返していくことが大切です。管理者が一から全部指示するのではなく、業務の進め方を従業員に考えてもらう機会を与えましょう。

また、そのまま放置するのではなく、フィードバックや1on1などを定期的に実施し徐々に自信をもってもらいましょう。

【関連記事:フィードバックとは?意味や重要性、効果的に実践するためのテクニックを紹介
【関連記事:1on1ミーティングは意味ない?失敗する理由と成功させる方法 

自発的に学習したいと思える環境をつくる

自発的に学習したいと思える環境をつくりましょう。これからはすべての従業員にすべての業務を依頼するのではなく、従業員の行動特性にあわせて専門スキルを伸ばすことが重視される時代です。

そのため、従業員自身が自分の強み・弱みを理解したうえで自分に必要な勉強を選択する必要があります。先述のとおりフィードバックや1on1で現状の課題をしっかりと説明しモチベーション向上のきっかけづくりを行いましょう。

自律型人材を育成したいならミイダスの活躍ラーニング

活躍ラーニング
自律型人材を育成するには、能動的に行動してもらうきっかけづくりが大切です。ミイダスの活躍ラーニングを活用することで、自主的に学習する人材を育成できます。また、活躍ラーニングは従業員一人ひとりの行動特性(コンピテンシー)に合った講座を選べるという特徴があります。

コンピテンシーとは、その人の行動や思考の特徴を指す言葉です。活躍ラーニングとあわせてコンピテンシー診断を実施することで、従業員一人ひとりの特性(診断結果スコアの高低)に合わせて講座の選択が可能です。

そのため、それぞれの強み・弱みの強化にもつながるでしょう。また1講座約25分のオンライン講座のため、通勤時間や就寝前などのスキマ時間に学べます。

自律型人材を育成するのは時間とコスト、育成担当にも負担がかかります。効率よく育成するためにも活躍ラーニングを導入を検討してみてください。

ミイダスの活躍ラーニングの詳細を確認する

自律型人材を増やして会社の成長を図ろう

組織のイメージ
今回は自律型人材の意味や特徴、育成するメリット・デメリット、自律型人材の育成方法などをご紹介しました。

これからの時代において、企業はいかに自律型人材を育成し増やしていけるかが重要になってくるでしょう。まずはどのような自律型人材が自社に必要か十分に把握したうえで人材育成に取り組みましょう。

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