人事評価で用いられる手法に「相対評価」があります。「相対評価は時代遅れだ」という意見もある一方で、相対評価は現代でも多用されています。
本記事では、相対評価と絶対評価の違いを明確にし、それぞれの特徴やメリット、デメリットについてわかりやすく解説していきます。人事評価・評価制度に携わる方や興味のある方はぜひ最後までご覧ください。
マネジメントだけではなく採用選考時の人材評価については以下の資料をぜひお役立てください。
本記事では、相対評価と絶対評価の違いを明確にし、それぞれの特徴やメリット、デメリットについてわかりやすく解説していきます。人事評価・評価制度に携わる方や興味のある方はぜひ最後までご覧ください。
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▼この記事でわかること
相対評価と絶対評価、それぞれの意味とは?まずは相対評価の意味を確認しましょう。
相対評価を知るうえで欠かせないのは「絶対評価」です。絶対評価を相対評価の対概念として比較することで、意味を捉えやすくなるでしょう。
なお、相対評価も絶対評価も学校現場や仕事では頻繁に用いられています。
相対評価とは
相対評価とは「ほかと比べること」で評価する手法を指します。
比べるのは同じカテゴリーや集団に属するほかのモノが対象です。比べたうえで順位・序列を明らかにし、評価の良し悪しやレベルを決定します。
ランクを設け、各ランクの人数配分をあらかじめ定めておく方法がよく用いられます。実務的にはたとえば以下のように評価を行います。
<例>
ある集団のメンバーの能力を高い方から順位付けし、以下のように配分してA~Cの3段階に分ける
A:上位10%
B:AとC以外
C:下位10%相対評価は人にもモノにも用いられます。
モノに対する相対評価の例として、カレーの辛さや音量で考えてみましょう。以下はいずれも相対評価をしているといえます。- 同じ人が5種類のカレーを比べ、辛いと感じた順にランキングを作成する
- スイッチを押して同じ高さの音を聞き、音量の大きさ順に並べる
人に対する相対評価の例は以下のとおりです。- 偏差値の高い順に成績を並べる
- 短距離走を行い、タイムの順位で上位5名が決勝進出となる
人に対する相対評価を行う際は、会社全体・部署・職種・経験年数・職位などで集団をつくり、集団内での序列を確認することになります。
絶対評価とは
絶対評価は「ある基準に対する到達度」で評価する手法です。
相対評価と異なり、ほかと比べることはないため、同種のもの同士・メンバー間の順位付けは行われません。基準をクリアしているのか、基準に対してどの程度の状況にあるのかを確認できます。
絶対評価も、人・モノどちらにも用いられます。
相対評価で用いたカレーの辛さや音量で、モノの絶対評価を考えてみましょう。以下がモノに対する絶対評価の例です。
- 同じ人が5種類のカレーを食べ、辛さを10段階で表す。6以上を「激辛」と定める
- 同じ高さの音が異なる音量で流れる。音量を測定し、基準値を超えたものを「騒音」と認定する
人に対する絶対評価の例は以下のとおりです。- 試験の合格点を定めておき、合格点を超えれば全員合格とする
- 短距離走を行い、タイムを測定。タイムが6秒台以下の人をSランク、7秒台の人をAランク、8秒台以上の人をBランクとする
絶対評価は他者比較による評価ではないため、上記の例でいえば全員不合格になる可能性や全員がBランクになる可能性もあります。
相対評価と絶対評価の要素をともにもつ例として、一部の国家資格の合格基準があります。
正答すべき割合を設ける一方で、受験者の得点状況によって合格基準点が上下し、合格者数や合格率をコントロールする方式です。
人事領域で相対評価・絶対評価の用いられる場面・例人事領域で相対評価や絶対評価が用いられる場面を考えてみましょう。
人事における評価といえば人事考課を指すことが多いものですが、制度としての人事考課だけではなく日々のマネジメントにおいても評価は常に行われています。
評価の方法にはさまざまなバリエーションがあります。
近年話題の360度評価について知りたい方はこちらの記事もあわせてご覧ください。
【関連記事:360度評価は意味がない?メリット・デメリット、導入方法を解説】
人事領域で相対評価が行われる場面
人事領域で相対評価が行われる場合として以下が考えられます。- 査定を行い、賞与の支給額に反映させる場合
- 社員同士が競い合う関係をつくるため、ランキングを作成する場合
- 成績の良い(悪い)メンバーから選抜チームを作る場合
具体的な場面を挙げて解説します。【査定を行い、賞与の支給額に反映させる場合】
給与(基本給)は労働法令や雇用契約書にしたがって定めるため、歩合制やインセンティブ報酬などを除けば給与は査定によって毎回大きく異なることはありません。
しかし、賞与の支給は必ずしなければならないものではなく、業績によって賞与の予算が異なる企業がほとんどだといえます。
基準に達した人全員に高い賞与を支給してしまうと、準備している予算では足りなくなるおそれがあります。そこで相対評価を行い、支給額を調整するのです。
このように、費用や人数をコントロールする必要がある場合、相対評価が用いられることがあります。
【社員同士が競い合う関係をつくるため、ランキングを作成する場合】
相対評価が行われる目的は、費用や人数のコントロールだけではありません。
社員同士が切磋琢磨し、ライバルとして意識しあうことで業績を向上させようとする場合にも用いられることがあります。
たとえば、営業職・販売職などでは売上数や売上高によるランキングを作る場合です。
ランキングを作り、貼り出したりデータを共有したりすることで、お互いの成績が明らかになります。
営業職・販売職以外の職種でも、以下のようなランキング作成が考えられます。
- 技術職:事故・不良品の発生数
- バックオフィス職:業務時間・コストの削減成功数
- サービス職:顧客からのサンクスレターの受領数、指名数 など
【成績の良い(悪い)メンバーから選抜チームを作る場合】
選抜チームを作る場合、人数のコントロールという目的もありますが、社内にいるメンバーのなかでより成績の良い集団を形成したいとき、相対評価が用いられます。
チームの活動内容・目的によってどの部分の成績・データに着目するかが異なります。たとえば以下の場面が考えられるでしょう。- 納期短縮のため、残業時間が少なく現部署での経験年数の長いメンバーから順に集めてプロジェクトを行う
- 新規事業の創設を行うため、これまでの提案書提出数の多い順にメンバーを抽出してチームをつくる
- 事故削減のため、事故報告書のデータをもとにけがや損失の多い順にランキングを作成し、けがや損失の多い人から指導を行う
相対評価は時代遅れだといわれることもありますが、このように現代でも活用が想定できる評価手法なのです。人事領域で絶対評価が行われる場面
人事領域で絶対評価が行われる場合として以下が考えられます。- 日々のマネジメントで到達度を確認する場合
- 社内資格を設けて担当者を制限する場合
- プロジェクトマネジメントをあわせて行う場合
具体的な場面を挙げて解説します。【日々のマネジメントで到達度を確認する場合】
個人の能力を純粋に評価する場合に絶対評価が用いられます。人事考課のタイミングだけではなく、日々の細かなマネジメントにおいても絶対評価が行われることがあります。
たとえば、以下の場面が想定されます。- 未経験の新人に新しい技術や手順を一つずつ教え、クリアしたら次のステップに進ませる
- メンターが目標への取り組みに伴走型支援を行う
- MBOを取り入れて評価する
絶対評価ではある基準のもとに評価を行うため、チェックリストのようなものを用いて基準に達しているかを確認する場合もあります。
メンタリングは厳密に言えば評価を行うものではありませんが、その時点でのメンティーの状況を把握するために到達度を確認する場合は、絶対評価的な視点であると考えられます。
評価制度として導入されることも多いMBOは、目標管理制度の定番です。個人目標への到達度を確認し、次の行動指針を立てていきます。【社内資格を設けて担当者を制限する場合】
製品やサービスの質を保つために独自に社内資格を設け、その業務や工程を担当できる人を定める場合にも絶対評価が用いられます。
たとえば、以下のような認定資格が考えられます。- 工業製品の生産において、基準値以内の薄さに削り出すことができれば認定資格を得られ、その工程を担当できる
- 珈琲やお茶に関する知識を身につけ、テイスティングや抽出の実技試験に合格した人のみを認定し、キッチンで飲み物を用意できる
- 個人情報保護や情報セキュリティに関する研修を受け、自社の規程やポリシーを把握しているか認定試験で確認し、合格者のみが各部門に周知・徹底するための教育を担当できる
製品・サービスの質や経営の安全性を高めることで会社のブランド価値を向上させようとする取り組みだともいえます。【プロジェクトマネジメントをあわせて行う場合】
人事評価を工程管理とあわせて行う手法も存在します。OKRと呼ばれ、絶対評価が関与しています。
OKRはGoogle社などで用いられ、達成すべき目標(Objectives)と目標達成度を測る主要な指標(Key Results)を決めて評価するものです。組織の目標と個人の目標が同じ方向であり、個々人の人事評価に用いられるかどうかにかかわらず、生産性を高めるのにすぐれているといわれる手法です。
個人の目標は組織の目標に紐づいているため、個人の目標到達度を見ればチームとしての成果にどの程度近づいているのか、進捗はどの程度なのかがわかります。
生産性の向上についてはこちらの記事をご一読ください。
【関連記事:生産性向上とは?必要とされる背景や具体的な取り組み施策を解説!】
相対評価・絶対評価のメリット・デメリット相対評価・絶対評価にはそれぞれメリットとデメリットがあります。いずれの特徴も把握したうえで自社の目的に合った方法を選ぶことが重要です。
人事領域における相対評価・絶対評価のメリット・デメリットをそれぞれ確認していきましょう。相対評価のメリット
相対評価のメリットは以下のとおりです。- 組織内の評価のばらつきを抑えられる
- 費用(人件費)を調整できる
- 社員同士が切磋琢磨する
- 評価の結果を客観的に理解しやすい
【組織内の評価のばらつきを抑えられる】
相対評価を人事考課で用いる場合、ランキング形式で表されるか、何段階かにわけて評価されるかのいずれかとなります。段階に分ける場合は各階層の構成比もあらかじめ定めておくため、成績が優秀な人ばかりになったり、逆に成績下位の人ばかりになったりすることはありません。
評価のばらつきがないことで、メンバー同士の小さな差にも気づくチャンスが生まれます。社員の優れている点を見出し、課題を設定したりするきっかけにもなるでしょう。【費用(人件費)を調整できる】
人事考課に相対評価を取り入れている場合、費用の調整がしやすいこともメリットです。
評価のばらつきが抑えられていることで、給与査定に伴って必要となる予算を見積もることが可能となり「成績上位者が多いため費用が膨らんでしまった」という事態を避けられます。【社員同士が切磋琢磨する】
相対評価を行う場合、社員は組織内のメンバーと自らが比較されることを意識するようになります。そのため自然と競争原理が働き、部署内・社内で社員同士が競い合うことでよりよい実績を生む可能性があります。
高い成績の人がたたえられることもあり、給与アップや昇進という目に見える評価だけではなく、心理的に認められることでより満足感を高めることにもなるでしょう。自分よりも高い成績の人がいるとわかり、よりモチベーションが高まる可能性もあります。
【評価の結果を客観的に理解しやすい】
相対評価の場合、組織内のメンバーと比較することで評価を行うため、得られる結果を客観的に理解できます。順位やランクは統一の基準で定められ、恣意的に覆せるものではないからです。
公正に評価を行えるため、評価に対する不公平感が生まれにくいといえるでしょう。
相対評価のデメリット
相対評価のデメリットは以下のとおりです。- 個人の能力や成長を評価しにくい
- モチベーション低下を招く可能性がある
- 序列ができ社員間の溝ができる場合がある
- 所属する組織により評価が分かれる
【個人の能力や成長を評価しにくい】
相対評価はあくまで「他者との比較」により優劣をつける評価です。そのため、その人のみが取り組んだ内容や個人的な課題への取り組みなど、比較不可能な事柄に対する評価には向きません。
本人にとって重要な課題であっても、メンバー全員が同じ課題を抱えているとはいえない場合には他の評価方法をとる方がよいでしょう。
【モチベーション低下を招く可能性がある】
相対評価を続けていくと、成績上位者・下位者が固定化されやすい点はデメリットにつながります。
「どうせ頑張っても成績は上がらない」と努力をやめてしまう人や、「努力しなくてもいつも成績上位だから手を抜こう」と考える人がいると、チーム全体にモチベーション低下の流れが起きるかもしれません。
【序列ができ社員間の溝ができる場合がある】
相対評価では社員同士を順位付けするため、たとえ微々たる差でも序列が生まれてしまいます。わずかの差が序列を生み出し、日々ともに働く人間関係にマイナスの影響を与える可能性もあるでしょう。ひどい場合は同僚の足を引っ張るような行動につながるかもしれません。
また、小さな得点差がどのような理由によるものかを説明しきれず、評価への不信感を生むこともあり得ます。
【所属する組織により評価が分かれる】
相対評価は組織内での序列やメンバーとの比較を行って評価する手法であり、組織が変われば評価が大きく異なる可能性もあります。
たとえば同種の仕事を経験し、転職してきた人物が前所属先では常に成績上位だったとしても、転職後は下位に甘んじるということもあり得るのです。
所属組織により評価が180度異なる場合、自信を失ったり能力を過大評価してしまったりするおそれがあるでしょう。
絶対評価のメリット
絶対評価のメリットは以下のとおりです。- 個人の成長を後押しできる
- 評価基準への納得感がある
- 段階的なステップアップが可能
- 過剰な競争がない
【個人の成長を後押しできる】
絶対評価では他者比較を必要としないため、個人ごとに目標を変えて運用できるのが最大のメリットです。
担当者がひとりしかいないものや個人にのみ与えられる課題への取り組みも拾い上げて評価できるため、頑張りが認められやすく、個々人の成長がわかりやすいでしょう。
【評価基準への納得感がある】
絶対評価の場合、序列を設けて評価するのではなく、純粋に目標値に対する到達度を測ります。
そのため「◯さんより優れているから」という理由ではなく「売上が◯円だったから」「◯◯ができているから」という明確な理由での評価となります。評価の根拠が明確であれば、評価の透明性が高まり、評価への納得感をもてるでしょう。
【段階的なステップアップが可能】
相対評価の場合、個々人のレベルの違いを前提として大きなくくりで評価しなければなりません。絶対評価の場合は小さなステップを設けて着実にクリアさせる形でステップアップが可能です。
成長実感をもちながら能力を高められる点で、社員のやりがいにもつながるでしょう。
【過剰な競争がない】
社員同士が競い合える点は相対評価のメリットでもありますが、過剰に競争原理が働くと緊張状態が生まれることや、安心して働けない人が出ることがあります。
絶対評価ではあくまで「その人自身の到達度」「成長量」を評価するため、社員は自らの能力開発に集中できます。自らの目標を理解しやすいことで、努力すべきポイントも明確になるでしょう。
絶対評価のデメリット
絶対評価のデメリットは以下のとおりです。- 評価のばらつきが生まれやすい
- 評価者ごとの評価の歪みが起きやすい
- 組織内での位置を確認しづらい
- 個人の評価と組織の評価がリンクしない可能性がある
【評価のばらつきが生まれやすい】
絶対評価の場合、評価項目や内容が個々に異なります。そのため、成績の良し悪しが偏る可能性があります。
仮に成績を良い方からA・B・Cで表し、A評価を受けるとインセンティブ賞与が支給されるとすると、A評価の人物が大半になった場合費用が膨れ上がるおそれがあります。評価の結果が出てから費用の調整をすると社員には不信感が生まれ、実務上不可能な部分もあります。
良い評価・悪い評価のいずれにも傾く可能性があり、悪い評価を受ける人ばかりになるとやる気を失う社員が増え、組織全体の雰囲気を損なうおそれもあるでしょう。
【評価者ごとの評価の歪みが起きやすい】
絶対評価ではメンバー間の比較による評価ではなく、評価者が社員の能力や成長を評価します。
評価基準を慎重に設定したとしても、人の手で評価を行う限り評価者ごとの評価のばらつきは起きてしまうものです。社員が評価者によるばらつきを感じると、評価に対する納得感が薄れるでしょう。
【組織内での位置を確認しづらい】
絶対評価では組織内での優劣がはっきりしないため、組織内での合格点ともいえる基準が見えにくい点もデメリットです。
「もう少し練習して◯◯さんに追いつこう」「平均は◯点だから、この業務への取り組み方を変えて成績を伸ばそう」など、組織内での位置を照準にすることができません。
客観的にクリアせざるを得ない基準値がはっきりしている場合は絶対評価でもかまいませんが、組織全体のレベルアップを図りたい場合は工夫が必要です。
【個人の評価と組織の評価がリンクしない可能性がある】
絶対評価では個人目標への取り組みを評価できることがメリットになりますが、組織全体の目標とやや離れた個人目標を立ててしまうと、組織の評価や方針に無関係な点を評価指標としてしまう可能性があります。
組織全体の方針・目標にリンクさせて目標を立てる方式(OKRなど)を取り入れながら、個人の目標・評価が組織の方向性とズレがないようにしましょう。
実際の人事評価の事例や項目の作り方については、こちらの記事を参考にしてください。
【関連記事:【事例あり】中小企業の人事評価制度とは?導入率や作り方、人事課題などを紹介】
人事評価の目的と相対評価・絶対評価の使い方相対評価と絶対評価はそれぞれにメリット・デメリットがあることを確認しました。
実際に人事評価でどちらを用いるべきか考えるうえで大切なのは、人事評価の目的に立ち返ることです。人事評価の目的にかなう相対評価・絶対評価の使い方について解説します。
人事評価の目的
人事評価の究極の目的は「組織のパフォーマンスを高めること」です。会社全体の生産性を高め、よりよい成果をあげていくために必要な人材要件を定め、それをもとに評価を行います。
個々人の能力開発や新人育成、ダイバーシティの推進などあらゆる面で人事評価を行いますが、一つひとつの評価項目や基準について「組織全体の生産性向上に資するか」という視点で捉えることで、人事評価の目的からブレずに評価制度を運用できるでしょう。
相対評価を用いるべきか、絶対評価を用いるべきかという問いについても、組織全体のパフォーマンス向上につなげられるよりよい選択を行うことになります。
相対評価を用いる場合の注意点
相対評価を用いる場合、以下のポイントに注意しましょう。- 個人の取り組みや特性に配慮する
- 社員同士・評価者と被評価者のコミュニケーションを見直す
- 評価制度とその他の人事制度との関係性を定める
相対評価では個人の伸びしろの把握や特性に配慮した評価が難しいところがあります。絶対評価と併用したり、定性的な評価で一人ひとりの成長を確認したりすると良いでしょう。相対評価をメインとして運用する場合でも、個人的に注力したことを日々上司が見ていたり、ねぎらったりされることで安心感が生まれ、モチベーションを保つことができます。
相対評価によって社員間の競争が起きるとストレスを感じる人もいます。評価者や上司には日々の些細なことが見えておらず、ストレスが溜まって調子を崩してからでなければわからないこともあります。ストレス源となるような様子がないかよく観察したり、メンター制度を活用したり、社員間のコミュニケーションを促すイベントを行ったりと、良い関係づくりも同時に行いましょう。
【関連記事:社内のコミュニケーションストレスの原因は?軽減方法を解説】
また、相対評価は給与査定と紐づくことが多いものです。相対評価の結果がどのように労働条件に関係するのかわからなければ、社員は疑心暗鬼になり評価に関して足の引っ張り合いが起こる可能性も否定しきれません。
勤怠や昇進・昇格、その他の社内規程を含め人事制度を網羅的に確認し、相対評価の結果がどの程度給与や賞与に影響を及ぼすのか慎重に定め、社員に正しい情報を伝えることが必要です。
絶対評価を用いる場合の注意点
絶対評価を用いる場合、以下のポイントに注意しましょう。- 評価基準を最適化し、評価者教育を行う
- 評価内容や結果に客観性をもたせる
- 会社全体と歩調を合わせる
絶対評価では評価基準が曖昧になり、主観が入り込んで評価者ごとに評価のズレが生じやすい点が問題です。評価基準を明文化し、極力評価者間のズレが起きないよう定期的に評価者にも研修を行いましょう。
評価基準を工夫しても評価内容に客観性をもたせるうえでは工夫が必要です。相対評価との併用や目標の数値化を図り、到達度合いが誰の目にも明らかで確認しやすくなると良いでしょう。
絶対評価で個人の頑張りを評価しようとしすぎるあまり、会社全体の方向性からそれていくのも好ましくありません。経営方針や経営計画を参照したり、MBOやOKRなどの手法を取り入れたりして会社全体の目指すものと個人の評価項目とをリンクさせることがおすすめです。
相対評価・絶対評価のいずれかひとつではなく組み合わせて用いたり、どちらの評価方法を採っても下位者の生産性を高め、組織の力がアップする工夫が必要です。
そのためには従業員一人ひとりの特性やニーズ、思いを客観的に把握しながら、会社の方向性に沿って取りまとめ、能力開発やモチベーションアップに取り組めるミイダスのようなツールを導入することも一案です。
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コンピテンシーの視点を評価に取り入れる評価方法だけではなく、評価を行ううえでの視点もきわめて重要なことです。
コンピテンシーとは、成果をあげる社員の行動特性を指します。成果をあげる社員の特性がわかれば、その特性をもつ人物を増やしたり、社員の育成時に注力するポイントを定めたりできるため、会社全体で成果をあげやすくなるのです。
コンピテンシーの視点を人事評価に取り入れるには、成果をあげる社員を観察・分析し、行動や判断の傾向・クセを言語化したコンピテンシーモデルをつくる必要があります。
コンピテンシーモデルに近づけるように社員をマネジメントしたり、採用を行う際にはコンピテンシーモデルを採用基準として設けておいたりすることで組織内の人材バランスが整い、生産性がグッと高まります。
コンピテンシーは行動特性をベースにしている点が特徴です。行動特性は人の行動・思考パターンのようなもので、性格とは異なる概念です。性格を調べようとする場合、思いや信念を尋ねるため、回答者の恣意的な選択で本来の思いとは異なる回答をしてしまうおそれがあります。
行動特性を調べる場合、実際の行動場面を想起させる質問を行うため、自らの考えで回答を曲げづらく、客観的なデータを得られます。
コンピテンシー評価やアセスメントのあり方については以下の記事をあわせてご覧ください。
【関連記事:コンピテンシー評価とは?項目例や導入方法、メリット・デメリットなどを解説】
【関連記事:アセスメントでできることとは?採用・人事評価・人材配置での活用について解説】
ミイダスのコンピテンシー診断で相対評価も絶対評価も効果的に42万4,950社(2022年12月時点)が導入する「ミイダス」では、コンピテンシーの視点を取り入れた人事評価が可能です。コンピテンシーを調べ、コンピテンシーモデルの作成に役立つコンピテンシー診断が利用できるだけではなく、コンピテンシー診断を利用した採用・人材育成・人材配置・マネジメントが一気通貫で行えます。
採用したい人物像のモデルを作成し、モデルに近い人物に自動でアプローチできる機能や、定期的な従業員のモニタリングでコンピテンシーの変化を見出すことで、適材適所の配置やさらなる育成のヒント獲得につながる機能もあります。
また、ミイダスご契約企業様のみお使いいただける、コンピテンシーを活用して人事の力を高める「活躍ラーニング」という学習コンテンツも用意しています。
各講座については以下の紹介動画もぜひご覧ください。
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組織のパフォーマンスを最大化させる人事評価を効果的に行うには、コンピテンシー診断を活用できるミイダスがおすすめです。コンピテンシー診断は15名まで無料で利用できます。ぜひミイダスのコンピテンシー診断をお試しください。
相対評価を知るうえで欠かせないのは「絶対評価」です。絶対評価を相対評価の対概念として比較することで、意味を捉えやすくなるでしょう。
なお、相対評価も絶対評価も学校現場や仕事では頻繁に用いられています。
比べるのは同じカテゴリーや集団に属するほかのモノが対象です。比べたうえで順位・序列を明らかにし、評価の良し悪しやレベルを決定します。
ランクを設け、各ランクの人数配分をあらかじめ定めておく方法がよく用いられます。実務的にはたとえば以下のように評価を行います。
ある集団のメンバーの能力を高い方から順位付けし、以下のように配分してA~Cの3段階に分ける
A:上位10%
B:AとC以外
C:下位10%
モノに対する相対評価の例として、カレーの辛さや音量で考えてみましょう。以下はいずれも相対評価をしているといえます。
相対評価と異なり、ほかと比べることはないため、同種のもの同士・メンバー間の順位付けは行われません。基準をクリアしているのか、基準に対してどの程度の状況にあるのかを確認できます。
絶対評価も、人・モノどちらにも用いられます。
相対評価で用いたカレーの辛さや音量で、モノの絶対評価を考えてみましょう。以下がモノに対する絶対評価の例です。
相対評価と絶対評価の要素をともにもつ例として、一部の国家資格の合格基準があります。
正答すべき割合を設ける一方で、受験者の得点状況によって合格基準点が上下し、合格者数や合格率をコントロールする方式です。
人事領域で相対評価や絶対評価が用いられる場面を考えてみましょう。
人事における評価といえば人事考課を指すことが多いものですが、制度としての人事考課だけではなく日々のマネジメントにおいても評価は常に行われています。
評価の方法にはさまざまなバリエーションがあります。
近年話題の360度評価について知りたい方はこちらの記事もあわせてご覧ください。
【関連記事:360度評価は意味がない?メリット・デメリット、導入方法を解説】
人事における評価といえば人事考課を指すことが多いものですが、制度としての人事考課だけではなく日々のマネジメントにおいても評価は常に行われています。
評価の方法にはさまざまなバリエーションがあります。
近年話題の360度評価について知りたい方はこちらの記事もあわせてご覧ください。
【関連記事:360度評価は意味がない?メリット・デメリット、導入方法を解説】
人事領域で相対評価が行われる場面
人事領域で相対評価が行われる場合として以下が考えられます。
- 査定を行い、賞与の支給額に反映させる場合
- 社員同士が競い合う関係をつくるため、ランキングを作成する場合
- 成績の良い(悪い)メンバーから選抜チームを作る場合
具体的な場面を挙げて解説します。
【査定を行い、賞与の支給額に反映させる場合】
給与(基本給)は労働法令や雇用契約書にしたがって定めるため、歩合制やインセンティブ報酬などを除けば給与は査定によって毎回大きく異なることはありません。
しかし、賞与の支給は必ずしなければならないものではなく、業績によって賞与の予算が異なる企業がほとんどだといえます。
基準に達した人全員に高い賞与を支給してしまうと、準備している予算では足りなくなるおそれがあります。そこで相対評価を行い、支給額を調整するのです。
このように、費用や人数をコントロールする必要がある場合、相対評価が用いられることがあります。
しかし、賞与の支給は必ずしなければならないものではなく、業績によって賞与の予算が異なる企業がほとんどだといえます。
基準に達した人全員に高い賞与を支給してしまうと、準備している予算では足りなくなるおそれがあります。そこで相対評価を行い、支給額を調整するのです。
このように、費用や人数をコントロールする必要がある場合、相対評価が用いられることがあります。
【社員同士が競い合う関係をつくるため、ランキングを作成する場合】
相対評価が行われる目的は、費用や人数のコントロールだけではありません。
社員同士が切磋琢磨し、ライバルとして意識しあうことで業績を向上させようとする場合にも用いられることがあります。
たとえば、営業職・販売職などでは売上数や売上高によるランキングを作る場合です。
ランキングを作り、貼り出したりデータを共有したりすることで、お互いの成績が明らかになります。
営業職・販売職以外の職種でも、以下のようなランキング作成が考えられます。
社員同士が切磋琢磨し、ライバルとして意識しあうことで業績を向上させようとする場合にも用いられることがあります。
たとえば、営業職・販売職などでは売上数や売上高によるランキングを作る場合です。
ランキングを作り、貼り出したりデータを共有したりすることで、お互いの成績が明らかになります。
営業職・販売職以外の職種でも、以下のようなランキング作成が考えられます。
- 技術職:事故・不良品の発生数
- バックオフィス職:業務時間・コストの削減成功数
- サービス職:顧客からのサンクスレターの受領数、指名数 など
【成績の良い(悪い)メンバーから選抜チームを作る場合】
選抜チームを作る場合、人数のコントロールという目的もありますが、社内にいるメンバーのなかでより成績の良い集団を形成したいとき、相対評価が用いられます。
チームの活動内容・目的によってどの部分の成績・データに着目するかが異なります。たとえば以下の場面が考えられるでしょう。
チームの活動内容・目的によってどの部分の成績・データに着目するかが異なります。たとえば以下の場面が考えられるでしょう。
- 納期短縮のため、残業時間が少なく現部署での経験年数の長いメンバーから順に集めてプロジェクトを行う
- 新規事業の創設を行うため、これまでの提案書提出数の多い順にメンバーを抽出してチームをつくる
- 事故削減のため、事故報告書のデータをもとにけがや損失の多い順にランキングを作成し、けがや損失の多い人から指導を行う
相対評価は時代遅れだといわれることもありますが、このように現代でも活用が想定できる評価手法なのです。
人事領域で絶対評価が行われる場面
人事領域で絶対評価が行われる場合として以下が考えられます。
- 日々のマネジメントで到達度を確認する場合
- 社内資格を設けて担当者を制限する場合
- プロジェクトマネジメントをあわせて行う場合
具体的な場面を挙げて解説します。
【日々のマネジメントで到達度を確認する場合】
個人の能力を純粋に評価する場合に絶対評価が用いられます。人事考課のタイミングだけではなく、日々の細かなマネジメントにおいても絶対評価が行われることがあります。
たとえば、以下の場面が想定されます。
たとえば、以下の場面が想定されます。
- 未経験の新人に新しい技術や手順を一つずつ教え、クリアしたら次のステップに進ませる
- メンターが目標への取り組みに伴走型支援を行う
- MBOを取り入れて評価する
絶対評価ではある基準のもとに評価を行うため、チェックリストのようなものを用いて基準に達しているかを確認する場合もあります。
メンタリングは厳密に言えば評価を行うものではありませんが、その時点でのメンティーの状況を把握するために到達度を確認する場合は、絶対評価的な視点であると考えられます。
評価制度として導入されることも多いMBOは、目標管理制度の定番です。個人目標への到達度を確認し、次の行動指針を立てていきます。
メンタリングは厳密に言えば評価を行うものではありませんが、その時点でのメンティーの状況を把握するために到達度を確認する場合は、絶対評価的な視点であると考えられます。
評価制度として導入されることも多いMBOは、目標管理制度の定番です。個人目標への到達度を確認し、次の行動指針を立てていきます。
【社内資格を設けて担当者を制限する場合】
製品やサービスの質を保つために独自に社内資格を設け、その業務や工程を担当できる人を定める場合にも絶対評価が用いられます。
たとえば、以下のような認定資格が考えられます。
たとえば、以下のような認定資格が考えられます。
- 工業製品の生産において、基準値以内の薄さに削り出すことができれば認定資格を得られ、その工程を担当できる
- 珈琲やお茶に関する知識を身につけ、テイスティングや抽出の実技試験に合格した人のみを認定し、キッチンで飲み物を用意できる
- 個人情報保護や情報セキュリティに関する研修を受け、自社の規程やポリシーを把握しているか認定試験で確認し、合格者のみが各部門に周知・徹底するための教育を担当できる
製品・サービスの質や経営の安全性を高めることで会社のブランド価値を向上させようとする取り組みだともいえます。
【プロジェクトマネジメントをあわせて行う場合】
人事評価を工程管理とあわせて行う手法も存在します。OKRと呼ばれ、絶対評価が関与しています。
OKRはGoogle社などで用いられ、達成すべき目標(Objectives)と目標達成度を測る主要な指標(Key Results)を決めて評価するものです。組織の目標と個人の目標が同じ方向であり、個々人の人事評価に用いられるかどうかにかかわらず、生産性を高めるのにすぐれているといわれる手法です。
個人の目標は組織の目標に紐づいているため、個人の目標到達度を見ればチームとしての成果にどの程度近づいているのか、進捗はどの程度なのかがわかります。
生産性の向上についてはこちらの記事をご一読ください。
【関連記事:生産性向上とは?必要とされる背景や具体的な取り組み施策を解説!】
OKRはGoogle社などで用いられ、達成すべき目標(Objectives)と目標達成度を測る主要な指標(Key Results)を決めて評価するものです。組織の目標と個人の目標が同じ方向であり、個々人の人事評価に用いられるかどうかにかかわらず、生産性を高めるのにすぐれているといわれる手法です。
個人の目標は組織の目標に紐づいているため、個人の目標到達度を見ればチームとしての成果にどの程度近づいているのか、進捗はどの程度なのかがわかります。
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相対評価・絶対評価のメリット・デメリット相対評価・絶対評価にはそれぞれメリットとデメリットがあります。いずれの特徴も把握したうえで自社の目的に合った方法を選ぶことが重要です。
人事領域における相対評価・絶対評価のメリット・デメリットをそれぞれ確認していきましょう。相対評価のメリット
相対評価のメリットは以下のとおりです。- 組織内の評価のばらつきを抑えられる
- 費用(人件費)を調整できる
- 社員同士が切磋琢磨する
- 評価の結果を客観的に理解しやすい
【組織内の評価のばらつきを抑えられる】
相対評価を人事考課で用いる場合、ランキング形式で表されるか、何段階かにわけて評価されるかのいずれかとなります。段階に分ける場合は各階層の構成比もあらかじめ定めておくため、成績が優秀な人ばかりになったり、逆に成績下位の人ばかりになったりすることはありません。
評価のばらつきがないことで、メンバー同士の小さな差にも気づくチャンスが生まれます。社員の優れている点を見出し、課題を設定したりするきっかけにもなるでしょう。【費用(人件費)を調整できる】
人事考課に相対評価を取り入れている場合、費用の調整がしやすいこともメリットです。
評価のばらつきが抑えられていることで、給与査定に伴って必要となる予算を見積もることが可能となり「成績上位者が多いため費用が膨らんでしまった」という事態を避けられます。【社員同士が切磋琢磨する】
相対評価を行う場合、社員は組織内のメンバーと自らが比較されることを意識するようになります。そのため自然と競争原理が働き、部署内・社内で社員同士が競い合うことでよりよい実績を生む可能性があります。
高い成績の人がたたえられることもあり、給与アップや昇進という目に見える評価だけではなく、心理的に認められることでより満足感を高めることにもなるでしょう。自分よりも高い成績の人がいるとわかり、よりモチベーションが高まる可能性もあります。
【評価の結果を客観的に理解しやすい】
相対評価の場合、組織内のメンバーと比較することで評価を行うため、得られる結果を客観的に理解できます。順位やランクは統一の基準で定められ、恣意的に覆せるものではないからです。
公正に評価を行えるため、評価に対する不公平感が生まれにくいといえるでしょう。
相対評価のデメリット
相対評価のデメリットは以下のとおりです。- 個人の能力や成長を評価しにくい
- モチベーション低下を招く可能性がある
- 序列ができ社員間の溝ができる場合がある
- 所属する組織により評価が分かれる
【個人の能力や成長を評価しにくい】
相対評価はあくまで「他者との比較」により優劣をつける評価です。そのため、その人のみが取り組んだ内容や個人的な課題への取り組みなど、比較不可能な事柄に対する評価には向きません。
本人にとって重要な課題であっても、メンバー全員が同じ課題を抱えているとはいえない場合には他の評価方法をとる方がよいでしょう。
【モチベーション低下を招く可能性がある】
相対評価を続けていくと、成績上位者・下位者が固定化されやすい点はデメリットにつながります。
「どうせ頑張っても成績は上がらない」と努力をやめてしまう人や、「努力しなくてもいつも成績上位だから手を抜こう」と考える人がいると、チーム全体にモチベーション低下の流れが起きるかもしれません。
【序列ができ社員間の溝ができる場合がある】
相対評価では社員同士を順位付けするため、たとえ微々たる差でも序列が生まれてしまいます。わずかの差が序列を生み出し、日々ともに働く人間関係にマイナスの影響を与える可能性もあるでしょう。ひどい場合は同僚の足を引っ張るような行動につながるかもしれません。
また、小さな得点差がどのような理由によるものかを説明しきれず、評価への不信感を生むこともあり得ます。
【所属する組織により評価が分かれる】
相対評価は組織内での序列やメンバーとの比較を行って評価する手法であり、組織が変われば評価が大きく異なる可能性もあります。
たとえば同種の仕事を経験し、転職してきた人物が前所属先では常に成績上位だったとしても、転職後は下位に甘んじるということもあり得るのです。
所属組織により評価が180度異なる場合、自信を失ったり能力を過大評価してしまったりするおそれがあるでしょう。
絶対評価のメリット
絶対評価のメリットは以下のとおりです。- 個人の成長を後押しできる
- 評価基準への納得感がある
- 段階的なステップアップが可能
- 過剰な競争がない
【個人の成長を後押しできる】
絶対評価では他者比較を必要としないため、個人ごとに目標を変えて運用できるのが最大のメリットです。
担当者がひとりしかいないものや個人にのみ与えられる課題への取り組みも拾い上げて評価できるため、頑張りが認められやすく、個々人の成長がわかりやすいでしょう。
【評価基準への納得感がある】
絶対評価の場合、序列を設けて評価するのではなく、純粋に目標値に対する到達度を測ります。
そのため「◯さんより優れているから」という理由ではなく「売上が◯円だったから」「◯◯ができているから」という明確な理由での評価となります。評価の根拠が明確であれば、評価の透明性が高まり、評価への納得感をもてるでしょう。
【段階的なステップアップが可能】
相対評価の場合、個々人のレベルの違いを前提として大きなくくりで評価しなければなりません。絶対評価の場合は小さなステップを設けて着実にクリアさせる形でステップアップが可能です。
成長実感をもちながら能力を高められる点で、社員のやりがいにもつながるでしょう。
【過剰な競争がない】
社員同士が競い合える点は相対評価のメリットでもありますが、過剰に競争原理が働くと緊張状態が生まれることや、安心して働けない人が出ることがあります。
絶対評価ではあくまで「その人自身の到達度」「成長量」を評価するため、社員は自らの能力開発に集中できます。自らの目標を理解しやすいことで、努力すべきポイントも明確になるでしょう。
絶対評価のデメリット
絶対評価のデメリットは以下のとおりです。- 評価のばらつきが生まれやすい
- 評価者ごとの評価の歪みが起きやすい
- 組織内での位置を確認しづらい
- 個人の評価と組織の評価がリンクしない可能性がある
【評価のばらつきが生まれやすい】
絶対評価の場合、評価項目や内容が個々に異なります。そのため、成績の良し悪しが偏る可能性があります。
仮に成績を良い方からA・B・Cで表し、A評価を受けるとインセンティブ賞与が支給されるとすると、A評価の人物が大半になった場合費用が膨れ上がるおそれがあります。評価の結果が出てから費用の調整をすると社員には不信感が生まれ、実務上不可能な部分もあります。
良い評価・悪い評価のいずれにも傾く可能性があり、悪い評価を受ける人ばかりになるとやる気を失う社員が増え、組織全体の雰囲気を損なうおそれもあるでしょう。
【評価者ごとの評価の歪みが起きやすい】
絶対評価ではメンバー間の比較による評価ではなく、評価者が社員の能力や成長を評価します。
評価基準を慎重に設定したとしても、人の手で評価を行う限り評価者ごとの評価のばらつきは起きてしまうものです。社員が評価者によるばらつきを感じると、評価に対する納得感が薄れるでしょう。
【組織内での位置を確認しづらい】
絶対評価では組織内での優劣がはっきりしないため、組織内での合格点ともいえる基準が見えにくい点もデメリットです。
「もう少し練習して◯◯さんに追いつこう」「平均は◯点だから、この業務への取り組み方を変えて成績を伸ばそう」など、組織内での位置を照準にすることができません。
客観的にクリアせざるを得ない基準値がはっきりしている場合は絶対評価でもかまいませんが、組織全体のレベルアップを図りたい場合は工夫が必要です。
【個人の評価と組織の評価がリンクしない可能性がある】
絶対評価では個人目標への取り組みを評価できることがメリットになりますが、組織全体の目標とやや離れた個人目標を立ててしまうと、組織の評価や方針に無関係な点を評価指標としてしまう可能性があります。
組織全体の方針・目標にリンクさせて目標を立てる方式(OKRなど)を取り入れながら、個人の目標・評価が組織の方向性とズレがないようにしましょう。
実際の人事評価の事例や項目の作り方については、こちらの記事を参考にしてください。
【関連記事:【事例あり】中小企業の人事評価制度とは?導入率や作り方、人事課題などを紹介】
人事評価の目的と相対評価・絶対評価の使い方相対評価と絶対評価はそれぞれにメリット・デメリットがあることを確認しました。
実際に人事評価でどちらを用いるべきか考えるうえで大切なのは、人事評価の目的に立ち返ることです。人事評価の目的にかなう相対評価・絶対評価の使い方について解説します。
人事評価の目的
人事評価の究極の目的は「組織のパフォーマンスを高めること」です。会社全体の生産性を高め、よりよい成果をあげていくために必要な人材要件を定め、それをもとに評価を行います。
個々人の能力開発や新人育成、ダイバーシティの推進などあらゆる面で人事評価を行いますが、一つひとつの評価項目や基準について「組織全体の生産性向上に資するか」という視点で捉えることで、人事評価の目的からブレずに評価制度を運用できるでしょう。
相対評価を用いるべきか、絶対評価を用いるべきかという問いについても、組織全体のパフォーマンス向上につなげられるよりよい選択を行うことになります。
相対評価を用いる場合の注意点
相対評価を用いる場合、以下のポイントに注意しましょう。- 個人の取り組みや特性に配慮する
- 社員同士・評価者と被評価者のコミュニケーションを見直す
- 評価制度とその他の人事制度との関係性を定める
相対評価では個人の伸びしろの把握や特性に配慮した評価が難しいところがあります。絶対評価と併用したり、定性的な評価で一人ひとりの成長を確認したりすると良いでしょう。相対評価をメインとして運用する場合でも、個人的に注力したことを日々上司が見ていたり、ねぎらったりされることで安心感が生まれ、モチベーションを保つことができます。
相対評価によって社員間の競争が起きるとストレスを感じる人もいます。評価者や上司には日々の些細なことが見えておらず、ストレスが溜まって調子を崩してからでなければわからないこともあります。ストレス源となるような様子がないかよく観察したり、メンター制度を活用したり、社員間のコミュニケーションを促すイベントを行ったりと、良い関係づくりも同時に行いましょう。
【関連記事:社内のコミュニケーションストレスの原因は?軽減方法を解説】
また、相対評価は給与査定と紐づくことが多いものです。相対評価の結果がどのように労働条件に関係するのかわからなければ、社員は疑心暗鬼になり評価に関して足の引っ張り合いが起こる可能性も否定しきれません。
勤怠や昇進・昇格、その他の社内規程を含め人事制度を網羅的に確認し、相対評価の結果がどの程度給与や賞与に影響を及ぼすのか慎重に定め、社員に正しい情報を伝えることが必要です。
絶対評価を用いる場合の注意点
絶対評価を用いる場合、以下のポイントに注意しましょう。- 評価基準を最適化し、評価者教育を行う
- 評価内容や結果に客観性をもたせる
- 会社全体と歩調を合わせる
絶対評価では評価基準が曖昧になり、主観が入り込んで評価者ごとに評価のズレが生じやすい点が問題です。評価基準を明文化し、極力評価者間のズレが起きないよう定期的に評価者にも研修を行いましょう。
評価基準を工夫しても評価内容に客観性をもたせるうえでは工夫が必要です。相対評価との併用や目標の数値化を図り、到達度合いが誰の目にも明らかで確認しやすくなると良いでしょう。
絶対評価で個人の頑張りを評価しようとしすぎるあまり、会社全体の方向性からそれていくのも好ましくありません。経営方針や経営計画を参照したり、MBOやOKRなどの手法を取り入れたりして会社全体の目指すものと個人の評価項目とをリンクさせることがおすすめです。
相対評価・絶対評価のいずれかひとつではなく組み合わせて用いたり、どちらの評価方法を採っても下位者の生産性を高め、組織の力がアップする工夫が必要です。
そのためには従業員一人ひとりの特性やニーズ、思いを客観的に把握しながら、会社の方向性に沿って取りまとめ、能力開発やモチベーションアップに取り組めるミイダスのようなツールを導入することも一案です。
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コンピテンシーとは、成果をあげる社員の行動特性を指します。成果をあげる社員の特性がわかれば、その特性をもつ人物を増やしたり、社員の育成時に注力するポイントを定めたりできるため、会社全体で成果をあげやすくなるのです。
コンピテンシーの視点を人事評価に取り入れるには、成果をあげる社員を観察・分析し、行動や判断の傾向・クセを言語化したコンピテンシーモデルをつくる必要があります。
コンピテンシーモデルに近づけるように社員をマネジメントしたり、採用を行う際にはコンピテンシーモデルを採用基準として設けておいたりすることで組織内の人材バランスが整い、生産性がグッと高まります。
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行動特性を調べる場合、実際の行動場面を想起させる質問を行うため、自らの考えで回答を曲げづらく、客観的なデータを得られます。
コンピテンシー評価やアセスメントのあり方については以下の記事をあわせてご覧ください。
【関連記事:コンピテンシー評価とは?項目例や導入方法、メリット・デメリットなどを解説】
【関連記事:アセスメントでできることとは?採用・人事評価・人材配置での活用について解説】
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評価のばらつきがないことで、メンバー同士の小さな差にも気づくチャンスが生まれます。社員の優れている点を見出し、課題を設定したりするきっかけにもなるでしょう。
評価のばらつきが抑えられていることで、給与査定に伴って必要となる予算を見積もることが可能となり「成績上位者が多いため費用が膨らんでしまった」という事態を避けられます。
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本人にとって重要な課題であっても、メンバー全員が同じ課題を抱えているとはいえない場合には他の評価方法をとる方がよいでしょう。
「どうせ頑張っても成績は上がらない」と努力をやめてしまう人や、「努力しなくてもいつも成績上位だから手を抜こう」と考える人がいると、チーム全体にモチベーション低下の流れが起きるかもしれません。
また、小さな得点差がどのような理由によるものかを説明しきれず、評価への不信感を生むこともあり得ます。
たとえば同種の仕事を経験し、転職してきた人物が前所属先では常に成績上位だったとしても、転職後は下位に甘んじるということもあり得るのです。
所属組織により評価が180度異なる場合、自信を失ったり能力を過大評価してしまったりするおそれがあるでしょう。
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絶対評価ではあくまで「その人自身の到達度」「成長量」を評価するため、社員は自らの能力開発に集中できます。自らの目標を理解しやすいことで、努力すべきポイントも明確になるでしょう。
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良い評価・悪い評価のいずれにも傾く可能性があり、悪い評価を受ける人ばかりになるとやる気を失う社員が増え、組織全体の雰囲気を損なうおそれもあるでしょう。
評価基準を慎重に設定したとしても、人の手で評価を行う限り評価者ごとの評価のばらつきは起きてしまうものです。社員が評価者によるばらつきを感じると、評価に対する納得感が薄れるでしょう。
「もう少し練習して◯◯さんに追いつこう」「平均は◯点だから、この業務への取り組み方を変えて成績を伸ばそう」など、組織内での位置を照準にすることができません。
客観的にクリアせざるを得ない基準値がはっきりしている場合は絶対評価でもかまいませんが、組織全体のレベルアップを図りたい場合は工夫が必要です。
組織全体の方針・目標にリンクさせて目標を立てる方式(OKRなど)を取り入れながら、個人の目標・評価が組織の方向性とズレがないようにしましょう。
実際の人事評価の事例や項目の作り方については、こちらの記事を参考にしてください。
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相対評価と絶対評価はそれぞれにメリット・デメリットがあることを確認しました。
実際に人事評価でどちらを用いるべきか考えるうえで大切なのは、人事評価の目的に立ち返ることです。人事評価の目的にかなう相対評価・絶対評価の使い方について解説します。
実際に人事評価でどちらを用いるべきか考えるうえで大切なのは、人事評価の目的に立ち返ることです。人事評価の目的にかなう相対評価・絶対評価の使い方について解説します。
人事評価の目的
人事評価の究極の目的は「組織のパフォーマンスを高めること」です。会社全体の生産性を高め、よりよい成果をあげていくために必要な人材要件を定め、それをもとに評価を行います。
個々人の能力開発や新人育成、ダイバーシティの推進などあらゆる面で人事評価を行いますが、一つひとつの評価項目や基準について「組織全体の生産性向上に資するか」という視点で捉えることで、人事評価の目的からブレずに評価制度を運用できるでしょう。
相対評価を用いるべきか、絶対評価を用いるべきかという問いについても、組織全体のパフォーマンス向上につなげられるよりよい選択を行うことになります。
個々人の能力開発や新人育成、ダイバーシティの推進などあらゆる面で人事評価を行いますが、一つひとつの評価項目や基準について「組織全体の生産性向上に資するか」という視点で捉えることで、人事評価の目的からブレずに評価制度を運用できるでしょう。
相対評価を用いるべきか、絶対評価を用いるべきかという問いについても、組織全体のパフォーマンス向上につなげられるよりよい選択を行うことになります。
相対評価を用いる場合の注意点
相対評価を用いる場合、以下のポイントに注意しましょう。
- 個人の取り組みや特性に配慮する
- 社員同士・評価者と被評価者のコミュニケーションを見直す
- 評価制度とその他の人事制度との関係性を定める
相対評価では個人の伸びしろの把握や特性に配慮した評価が難しいところがあります。絶対評価と併用したり、定性的な評価で一人ひとりの成長を確認したりすると良いでしょう。相対評価をメインとして運用する場合でも、個人的に注力したことを日々上司が見ていたり、ねぎらったりされることで安心感が生まれ、モチベーションを保つことができます。
相対評価によって社員間の競争が起きるとストレスを感じる人もいます。評価者や上司には日々の些細なことが見えておらず、ストレスが溜まって調子を崩してからでなければわからないこともあります。ストレス源となるような様子がないかよく観察したり、メンター制度を活用したり、社員間のコミュニケーションを促すイベントを行ったりと、良い関係づくりも同時に行いましょう。
【関連記事:社内のコミュニケーションストレスの原因は?軽減方法を解説】
また、相対評価は給与査定と紐づくことが多いものです。相対評価の結果がどのように労働条件に関係するのかわからなければ、社員は疑心暗鬼になり評価に関して足の引っ張り合いが起こる可能性も否定しきれません。
勤怠や昇進・昇格、その他の社内規程を含め人事制度を網羅的に確認し、相対評価の結果がどの程度給与や賞与に影響を及ぼすのか慎重に定め、社員に正しい情報を伝えることが必要です。
相対評価によって社員間の競争が起きるとストレスを感じる人もいます。評価者や上司には日々の些細なことが見えておらず、ストレスが溜まって調子を崩してからでなければわからないこともあります。ストレス源となるような様子がないかよく観察したり、メンター制度を活用したり、社員間のコミュニケーションを促すイベントを行ったりと、良い関係づくりも同時に行いましょう。
【関連記事:社内のコミュニケーションストレスの原因は?軽減方法を解説】
また、相対評価は給与査定と紐づくことが多いものです。相対評価の結果がどのように労働条件に関係するのかわからなければ、社員は疑心暗鬼になり評価に関して足の引っ張り合いが起こる可能性も否定しきれません。
勤怠や昇進・昇格、その他の社内規程を含め人事制度を網羅的に確認し、相対評価の結果がどの程度給与や賞与に影響を及ぼすのか慎重に定め、社員に正しい情報を伝えることが必要です。
絶対評価を用いる場合の注意点
絶対評価を用いる場合、以下のポイントに注意しましょう。
- 評価基準を最適化し、評価者教育を行う
- 評価内容や結果に客観性をもたせる
- 会社全体と歩調を合わせる
絶対評価では評価基準が曖昧になり、主観が入り込んで評価者ごとに評価のズレが生じやすい点が問題です。評価基準を明文化し、極力評価者間のズレが起きないよう定期的に評価者にも研修を行いましょう。
評価基準を工夫しても評価内容に客観性をもたせるうえでは工夫が必要です。相対評価との併用や目標の数値化を図り、到達度合いが誰の目にも明らかで確認しやすくなると良いでしょう。
絶対評価で個人の頑張りを評価しようとしすぎるあまり、会社全体の方向性からそれていくのも好ましくありません。経営方針や経営計画を参照したり、MBOやOKRなどの手法を取り入れたりして会社全体の目指すものと個人の評価項目とをリンクさせることがおすすめです。
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行動特性を調べる場合、実際の行動場面を想起させる質問を行うため、自らの考えで回答を曲げづらく、客観的なデータを得られます。
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