組織としての成長や、従業員満足度の向上に効果的な要素が「心理的安全性」です。心理的安全性とは、従業員が自由に意見や提案を出せる環境を指します。
反対に心理的安全性が低い組織は、コミュニケーション不足や従業員のストレスの要因となり、生産性の低下や離職につながるリスクがあるのです。とはいえ、効果的な施策や具体的な改善方法がわからない方もいることでしょう。
本記事では、企業の人事担当者の皆様に向けて、心理的安全性を高めるメリットや具体的な高め方について解説します。記事の後半では、心理的安全性を高める際の注意点や役立つツールも紹介しますので、ぜひ最後までご覧ください。
なお、以下の資料に従業員のコンディションや、モチベーションを把握する方法をまとめています。部下とのコミュニケーションを改善するヒントとなりますので、ぜひこの機会にご活用ください。
▼無料ダウンロード可能
【お役立ち資料:部下のモチベーションを把握する、その方法とは】
【お役立ち資料:リモート下で失敗しない既存社員のコンディションを把握する方法】
反対に心理的安全性が低い組織は、コミュニケーション不足や従業員のストレスの要因となり、生産性の低下や離職につながるリスクがあるのです。とはいえ、効果的な施策や具体的な改善方法がわからない方もいることでしょう。
本記事では、企業の人事担当者の皆様に向けて、心理的安全性を高めるメリットや具体的な高め方について解説します。記事の後半では、心理的安全性を高める際の注意点や役立つツールも紹介しますので、ぜひ最後までご覧ください。
なお、以下の資料に従業員のコンディションや、モチベーションを把握する方法をまとめています。部下とのコミュニケーションを改善するヒントとなりますので、ぜひこの機会にご活用ください。
▼無料ダウンロード可能
【お役立ち資料:部下のモチベーションを把握する、その方法とは】
【お役立ち資料:リモート下で失敗しない既存社員のコンディションを把握する方法】
▼この記事でわかること
心理的安全性とは?基本的な意味心理的安全性を正しく理解して導入するためにも、まずは基本的な定義や、よくある誤解を解説します。心理的安全性の定義
「心理的安全性」とは、心理学用語の「psychological safety(サイコロジカル・セーフティ)」を訳したものです。
ビジネスシーンで用いられる場合は、「自分の考えや意見、疑問を自由に表現できる環境のこと」を指します。組織における心理的安全性の例としては、従業員が失敗を恐れずに挑戦したり、意見を上司や同僚に率直に述べたりすることが可能な状態です。
この概念は、ハーバード大学で組織行動学を専門に研究するエイミー・エドモンドソン教授が提唱しました。
心理的安全性が高い組織では、従業員同士の意見交換や提案が活発であるため、生産性の向上や事業の成長が見込めます。健全な企業組織には欠かせない、重要な要素です。心理的安全性は「ぬるま湯組織」の原因?よくある誤解
心理的安全性と聞くと「何を言っても怒られない」「努力や結果につながらなくても許されそう」というイメージから「ぬるま湯組織では?」と感じる方もいるかもしれません。これは、よくある誤解です。
具体的な両者の違いを、以下にまとめました。傾向 心理的安全性が高い組織 ぬるま湯組織 コミュニケーション ・自由に発言・意見し、新たなアイデアを提案する
・意見が対立する可能性もある ・自分の意見を抑え、新たな提案を避ける
・意見の衝突を避ける 成長 ・従業員は能力を最大限に発揮するため、成長が見込める
・成長意欲が高い ・従業員は新たな挑戦を避けるため、成長が見込めない
・成長意欲が低い 生産性 新たなアイデアや解決策を生まれ、常に生産性の向上が見込める 既存のやり方を継続させるため、生産性の向上が見込めない 変化 ・組織の変化が大きい
・変化する社会や市場、競争への対応能力が高い ・変化の少ない安定した環境のため、変化が少ない
・変化する社会や市場、競争への対応能力が低い
心理的安全性が高い組織では、従業員は意見や提案を恐れずに表現でき、より良い業務のために新しいアイデアや提案を出す傾向にあります。そのため、事業の成長や発展につながります。常に変化する社会や市場への対応能力も高いと言えるでしょう。
一方ぬるま湯組織とは、組織内での緊張感や競争心が少なく、安定した環境が続いている状態の組織を指します。業務において改善点や違和感があったとしても、現状維持を優先するため、従業員は新たな提案や意見の衝突を避ける傾向にあるのが特徴です。
一見安定しているように見えますが、従業員の成長や組織の生産性、日々変化する社会への対応力といった観点から見ると、ぬるま湯組織はリスクがあると言えます。
心理的安全性の意味や状態を正しく理解することで、組織は日々成長し、ぬるま湯状態を避けられるでしょう。なぜ心理的安全性が注目されているのか?理由と背景心理的安全性が注目されている背景として、以下の2つが挙げられます。- Google社の調査結果の影響
- VUCAの時代の影響
Google社の調査結果の影響
Google社は、2012年に立ち上げた「プロジェクト・アリストテレス」を通じて、効果的なチームの要因を約4年間調査しました。その結果、最も重要な要素は「心理的安全性」と導き出したのです。Google社によると、心理的安全性の高いメンバーは離職率が低く、新しいアイデアを効果的に活用して収益性を向上させるなどの特徴があると発表しました。
この調査結果が共有されたことにより、近年多くの企業や組織が心理的安全性を重視するようになったのです。
※参考:Google re:Work.「『効果的なチームとは何か』を知る」内の項目「心理的安全性を高める」.GoogleよりVUCAの時代の影響
VUCA時代に対応するために注目されるようになったとも言えます。
VUCAとは以下の英単語の頭文字を取った言葉で、現代社会の不確実で複雑な状況を表しています。- Volatility(変動性)
- Uncertainty(不確実性)
- Complexity(複雑性)
- Ambiguity(曖昧性)
このような環境下で組織やチームが迅速かつ柔軟に対応するためには、メンバーの積極的な提案や改善策などが求められます。例えば、新製品の開発チームでは、市場の変動や競合他社の動きに対応するために、常に新しいアイデアや解決策が求められるでしょう。その際、心理的安全性が高い職場であれば、こうした対応が可能と言えます。
このような背景から、組織の成長および成功に直結する重要な要素として、心理的安全性が注目されているのです。心理的安全性を高める4つのメリット心理的安全性を高めると、組織においてさまざまなプラスの効果が見込まれます。
ここでは、主なメリットを4つピックアップして紹介します。1. アイデアや情報共有が活発になり、企業の成長につながる
2. 円滑なコミュニケーションで離職防止につながる
3. 業務効率化や生産性の向上が見込める
4. 課題の発見から解決・改善までのスピードが早まる【メリット1】アイデアや情報共有が活発になり、企業の成長につながる
心理的安全性の高い職場では、従業員は自分の意見やアイデア、提案などを自由に発言できます。そのため、ミーティングや議論のたびに新たな視点やアイデアが生まれ、企業の成長につながる可能性があります。例えば、新サービスの開発やマーケティング戦略など成果に直結する部分の発案が期待できるでしょう。
また、自社が抱える問題や課題に対しても、前向きに改善策や提案を出すことにもつながり、より良い組織の仕組みやサービス提供が見込めます。
結果として、生産性の向上や目標達成など、企業として成長できるのです。【メリット2】円滑なコミュニケーションで離職防止につながる
心理的安全性が高い職場では、従業員同士のコミュニケーションが円滑になります。「意見を伝えたら怒られる」「対立してしまう」などの余計な不安や恐れがないため、ストレスが少ないと言えるでしょう。
また、仕事とは関係ない雑談や相談へのハードルも下がり、お互いの人柄や価値観を知るなど相互理解の機会が得られます。良好な人間関係にも効果的です。
すると、職場の雰囲気が良くなり「この会社で働けてよかった」「成長が実感できるから、モチベーション高く働ける」などと、従業員の満足度が上がります。結果として、離職の防止にもつながるでしょう。【メリット3】業務効率化や生産性の向上が見込める
心理的安全性が高い職場では「他に良い手段はないか」「もっと無駄な工数を削減できないか」などと積極的に意見交換や提案が行われるため、業務効率化や生産性の向上などが見込めます。従来のやり方や固定概念にも縛られず、新しい手段や方法、ツールなどの導入も試してより良い業務のために成長し続けます。
社会の変化が激しい現在、その都度自社にとって最適な業務フローの構築やサービスの開発を模索し、選ぶことが欠かせません。心理的安全性が高ければ、個人的な意見の衝突を恐れず、事業の発展を見据えた本質的なアイデアや意見の提案が可能です。すると、持続可能な経営や働きやすさ向上にもつながるなどのプラスの影響が期待できます。【メリット4】課題の発見から解決・改善までのスピードが早まる
心理的安全性が高い職場において、従業員は問題点を恐れずに提起できます。すると課題の発見から解決・改善までのスピードが早まるのです。ミスや問題点が発生した場合「再発防止や解決のために」と即座に事態を共有できるため、大きな問題の発展や新たな課題防止につながります。
結果として組織全体の問題解決スピードが早まり、企業全体の生産性や競争力の向上が期待できるでしょう。
反対に心理的安全性が低い組織では、従業員はミスや問題を他人からの批判を恐れる可能性があります。すると、ミスや問題が見逃され、解決までの時間が長引く可能性があります。心理的安全性が低いと起こる3つのデメリット心理的安全性の低さによるデメリットは、職場にさまざまな悪影響を及ぼします。これらを把握することで、自社に必要な人事業務の施策や改善策のヒントが考えられるでしょう。
ここでは、主な3つのデメリットを解説します。1. 事業や従業員の成長につながらない
2. コミュニケーション不足やパワハラのリスクが高まる
3. モチベーションの低下や離職につながる【デメリット1】事業や従業員の成長につながらない
心理的安全性が低い環境では、企業の発展や競争力が低下し、事業の成長につながらないリスクがあります。
従業員同士の意見の対立や社内の上下関係、周りの目などを必要以上に気にしてしまい、自発的な意見や提案を避ける傾向にあります。すると、新たなアイデアや取り組みに結びつきません。「従来の方法でいいか」「他の方法がよいけれど、上司からの評価が下がりそうだから提案はやめよう」などと感じて業務改善されず、良くも悪くも現状維持のままだと考えられます。
従業員も自己表現が抑制されるため、個人のスキルや能力の発展が制限されるでしょう。結果として、事業の停滞はもちろん、従業員の成長も妨げられ、長期的にみると大きなリスクと言えます。【デメリット2】コミュニケーション不足やパワハラのリスクが高まる
心理的安全性が低い職場では、従業員同士でのコミュニケーションや情報共有が不十分になる可能性があります。例えば「他部署に指示を出したのに伝わっていない」「事前共有されていなかったため、作業が二度手間になった」など、認識のズレや意思疎通がスムーズに進行できない原因につながるのです。
その結果、従業員のストレスが増大し、人間関係への悪影響を及ぼします。また、一方通行なコミュニケーションになることから、パワハラなど「ハラスメント」のリスクが高まるのです。
このような社内のコミュニケーションストレスは事業にマイナスです。以下記事では、具体的な原因や対処方法を紹介していますので、合わせてご覧ください。
【関連記事:社内のコミュニケーションストレスの原因は?軽減方法を解説】
また、ハラスメントの具体的な概要や基準、防止策は以下で紹介しています。
【関連記事:ハラスメントとは?定義と判断基準、発生した場合の対応方法を紹介】【デメリット3】モチベーションの低下や離職につながる
心理的安全性が低い職場では、従業員のモチベーションが低下して業務のパフォーマンスが低下する可能性があります。強い不安やストレスが高まるため、突然の休職や離職につながるケースもあります。
従業員が自分の意見や提案が尊重されないと感じると「何を言っても無駄」「この会社では成長できない」などと、仕事への情熱を失ったり、会社に不満が生まれたりするでしょう。また、自分の努力や意見が反映されない環境や将来性がない会社には、長く留まりたくないと感じるものです。
結果として生産性の低下や早期離職につながり、採用コストや既存社員の負担が増加します。すると、無駄なコスト発生や社内の雰囲気の悪化など、さらに事業への悪循環が発生してしまうでしょう。
採用コストが増加する原因や削減方法は、以下の記事でも解説しています。
【関連記事:採用コストの削減方法とは?コストが増えてしまう原因や減らすコツを紹介】心理的安全性が低い職場で従業員が抱えがちな不安ここまで読み、従業員がどのような状態のときに「心理的安全性が低い」と言えるのか、疑問を抱く方もいるでしょう。
心理的安全性を提唱したエイミー・エドモンドソン教授は、スピーチフォーラム「TED」にて、心理的安全性の低い方が抱く主な不安には、以下の4つがあると発表しました。不安の種類 定義(心理状態) 具体的な例 「無知」と思われたくない 知識や情報を持っていないと他者に思われることを恐れている状態 上司や同僚に率直な質問をしない、確認できない など 「無能」と思われたくない 自分のスキルや能力が不十分であると思われることを恐れている状態 自分の考えを伝えない、ミスを隠す など 「邪魔」と思われたくない 自分が他人から邪魔だと思われることを恐れている状態 周りに助けを求められない、新たな提案や意見を伝えない など 「否定的」と思われたくない ネガティブな人間だと思われることを恐れている状態 批判的な意見を抑える、問題点を指摘しない など
上記の不安やリスクを恐れて積極的に行動しない組織の状態は、事業の成長や発展の阻害につながってしまうでしょう。
これらの不安を防止・解消して成果や成長につなげるには、従業員がお互いにネガティブな意見や感情も受け入れ、意見や提案を有効に活用する文化を育てることが重要です。社内の心理的安全性を知るには?測定方法社内の心理的安全性をどのように知り、測定するのでしょうか。
先述した心理的安全性を提唱するエイミー・エドモンドソン教授は、チームメンバーの心理的安全性を測定する方法として、以下の質問をチームメンバーに投げかけると言います。1. このチームでミスをした場合、非難されがちである。
2. このチームのメンバーは、込み入った問題提起をすることができる。
3. このチームのメンバーは、異質なものを排除したり疎んだりする傾向がある。
4. このチームでは、多少のリスクを取っても大丈夫だと思える。
5. このチームのメンバーには、応援要請やSOSを出しにくい。
6. このチームのメンバーは、私の努力や成果をむげにすることはない。
7. このチームで働くにおいて、私のスキル・能力・才能は、重宝され、役立っている。(出典:Edmondson, A. (1999). Psychological safety and learning behavior in work teams. Administrative Science Quarterly, 44(2), 350–383. 本稿筆者訳)
上記の7つの質問に対して、チームメンバーがどの程度該当するか評価し、心理的安全性の度合いを確認します。
このような評価方法をふまえてアンケートやヒアリングを実施すれば、従業員やチームメンバーの心理的安全性が把握できるでしょう。心理的安全性に重要な4つの要素ここまで、職場の心理的安全性をつくることは、事業の発展や成長に効果を発揮するとお伝えしました。
とはいえ「社内の心理的安全性を高めるには、何が重要なのか?」と疑問に感じる方もいるのではないでしょうか。
心理的安全性を構築するためのサービスを提供する株式会社ZENTechでは、心理的安全性をつくるには、以下を重要な要素と定義しています。1. 「話しやすさ」:メンバーが自分の意見を自由に表現できる環境。業務における報告や相談、質問や雑談などが気軽にできる状態。他の3つの要素の土台となる。
2. 「助け合い」:メンバーがお互いに助け合える環境。業務以外のトラブルや困難なども含めて共有し、最適な解決策や対処方法を見つけられる状態。
3. 「挑戦」:新しいアイデアを共有し、挑戦できる環境。また、メンバーは失敗しても経験と前向きに受け止め、それを改善・検証して学びの機会と捉えられる状態。
4. 「新奇歓迎」:メンバーがお互いの強みや才能を認め合う環境。参考:石井 遼介著.『心理的安全性のつくりかた』.日本能率協会マネジメントセンター.2020年9月,P49-57より
まずは上記4つの要素をふまえて、社内の心理的安全性の現状を把握するのがよいでしょう。【人事必見】社内の心理的安全性を高める4つの施策・アイデア組織の心理的安全性を高めるために、企業の人事部やチームリーダーはどのような取り組みができるのでしょうか。
ここでは、心理的安全性を高めるために効果的な施策やアイデアを紹介します。自社にとって効果的な施策を選ぶヒントになるでしょう。1. 上司と部下の相性を考慮した人材配置・育成を行う
2. 適切な人事評価の基準や評価方法を設定する
3. コミュニケーションを活性化させる取り組みやイベントを開催する
4. お互いの適性や資質を把握する他者理解の場を設ける1. 上司と部下の相性を考慮した人材配置・育成を行う
心理的安全性を高めるためには、上司と部下の相性を考慮した人材配置やチームの構築が重要です。相性が良いと、部下は上司に対して自分の意見を伝えやすくなります。また、上司も部下の意見を受け入れ、尊重しやすくなるでしょう。
以下の表をご覧ください。以下は、「ミイダス」の「コンピテンシー診断」で把握できる、上司・部下のタイプの各特徴です。上司と部下にはタイプが存在し、行動や考え方には特徴があることがわかります。
また以下の図の通り、それぞれのタイプには相性の良し悪しもあるのです。このように、考え方や情報の受け止め方、行動には違いがあります。上司と部下の相性が悪いと、例えば「上司にアイデアを提案しても、すぐに却下される」「部下と意見が合わず、指示を聞かない」など、社内の雰囲気が悪くなり、心理的安全性が低くなる原因となり得るのです。
次第に業務へのモチベーションの低下や人間関係の悪化から、離職につながる可能性が高まってしまいます。
育成の面でも、上司が部下の資質や強みを理解した育成や声のかけ方・指示が重要です。そのため人事側は、上司と部下の相性を考慮した配置ができれば、コミュニケーションが円滑になり、心理的安全性の向上が見込めます。
現在ミイダスでは、この上司と部下のタイプが把握できるコンピテンシー診断を15名まで無料で提供しています。心理的安全性を向上させるヒントとして、まずは社内やチームの上司や部下のタイプを把握してみませんか?ミイダスは人材の資質や特徴を把握できる
「コンピテンシー診断」を提供しています。
まずは無料トライアルをお試しください。
アカウントを登録してコンピテンシー診断を試してみる※アカウントの登録及びご登録後のご利用は無料です。
2. 明確な人事評価の基準や評価方法、目標を設定する
心理的安全性の向上には、人事評価の基準や方法、組織の目標が明確であることも重要です。
どのような基準で会社から評価されているかが理解できていなければ、従業員の不安や不満を生み出す要因になります。すると、会社と従業員の信頼関係が築けずに「本音や意見を言わない、最低限の仕事しかしない」といった行動につながる原因にもなりかねません。
また、企業やチームとしての目標や求められる行動があいまいだと「どのような意見や提案を言えばよいのかわからない」と感じ、消極的になる可能性があります。
そのため、公正で納得感のある人事評価や評価方法を設定し、従業員に周知するとよいでしょう。基準が明確であれば、取るべき行動や企業が求める人物像が理解しやすくなり、積極的な行動につながります。
なお、組織で具体的な目標を立てる際は、「OKR(Objectives and Key Results)」がおすすめです。OKRとは「目標」と「成果指標」をそれぞれ設定する評価手法です。目標を明確にし、達成度を測ることで、従業員は取るべき行動や役割が理解できるでしょう。3. コミュニケーションを活性化させる取り組みやイベントを開催する
社内のコミュニケーションの活性化を促すイベントの開催も、心理的安全性の向上に効果を発揮します。
上司や先輩社員・後輩社員と対話する機会を設けると、お互いの考え方や価値観を知る相互理解が可能になるからです。「上司の指示の意図は、こうだろう」「部下はこの言い方が最適だ」などがわかるため、スムーズなコミュニケーションに役立ちます。
社内でコミュニケーションを活性化させる取り組みには、以下のようなものがあります。- 上司と部下で、定期的な1on1ミーティングを実施
- 新人をサポートするためのOJTやメンター制度を導入
- レクリエーション・交流会を開催 など
例えば、上司と部下と一対一で話す機会となる1on1ミーティングは、ちょっとした業務の相談や疑問を聞く機会となります。上司の適切なフィードバックがあれば、小さな違和感や不安の防止にもつながり、信頼関係の構築もできるでしょう。ただし、1on1ミーティングを成功させるためには、重要なポイントがあります。
1on1ミーティングの失敗を防ぐポイントは、以下の記事で詳しく解説しています。
【関連記事:1on1ミーティングは意味ない?失敗する理由と成功させる方法】
また、社内に馴染んでいない新入社員のサポートや、他部署との交流を目的とした交流会も効果的です。距離が縮まり、お互いの新たな一面を知ることにつながります。
新入社員のフォローであるOJTやメンター制度の導入方法やポイントは、以下の記事で解説しています。
【関連記事:OJTとは?意味をわかりやすく解説!OFF-JTとの違いや研修の進め方など】
【関連記事:メンターとは?制度の導入で得られる効果やデメリット、成功のポイントを解説】4. お互いの適性や資質を把握する他者理解の場を設ける
従業員同士の相互理解も心理的安全性の向上に重要です。
お互いの適性や資質、強みや人柄などを知ることで、成果が期待できる指示の出し方や意見の提案などの判断に役立ちます。例えば、データや結果を重視するタイプの部下には、主観的な指示や意見ではなく、客観的な指標や資料を元に指示を出すことが効果的でしょう。意見の対立や認識のズレを防止でき、無駄なトラブルや対人ストレスを防げます。
なお、人材の適性や資質を把握する方法には「適性検査」や「コンピテンシー診断(テスト)」がおすすめです。主観ではなく客観的な指標に基づいて可視化されるため、本人や他者も理解しやすいでしょう。
例えば、「ミイダス」が提供するコンピテンシー診断では、以下5つの分野の特徴と傾向が分析できます。- マネジメント資質
- パーソナリティの特徴
- 職務適性
- 上下関係適性
- ストレス要因
コンピテンシー項目(行動特性の項目)の傾向を、10段階の数値で可視化します(全41項目)。そのため、従業員の適性やストレスに感じやすい要素などが把握可能です。
コンピテンシーの詳しい概要は、以下の記事をご覧ください。
【関連記事:【簡単に解説】コンピテンシーとは?意味や使い方、活用事例を紹介】
このように、適性検査やコンピテンシー診断の診断結果をシェアすることで、手軽にメンバー間の理解を深められます。
適性検査やコンピテンシー診断(テスト)でわかることや導入方法については、以下の記事で解説しています。従業員同士の相互理解に役立つでしょう。
【関連記事:【適性検査とは?】30種類の検査の特徴と選び方を一挙解説】
【関連記事:コンピテンシー診断とは?ツールの使用方法や導入事例も解説】
【関連記事:コンピテンシーテストとは?例題や無料診断ツール・導入のコツを紹介】心理的安全性の向上が期待できる!コミュニケーション方法先述した通り、部下やチームメンバーが意見や提案を積極的に出したり、主体的にチャレンジしたりするためには「話しやすさ」が重要とお伝えしました。では、どのようなコミュニケーションを取るのが効果的なのでしょうか。
ここでは、話しやすさを向上させるコミュニケーションのポイントを3つ紹介します。- 対面・オンラインともに話しやすい雰囲気を作る
- 定期的に感謝を伝える
- チャレンジを促す・応援する
上記のポイントを意識して、メンバーの反応や効果を確かめながら、心理的安全性を高めましょう。対面・オンラインともに話しやすい雰囲気を作る
従業員同士が対面・オンラインともに話しやすい雰囲気を意識したコミュニケーションを取りましょう。会議やディスカッションの場で、全員が意見を述べやすい環境をつくることが求められます。
例えば、ミーティングの最初に上司やチームリーダーは「全員の意見が重要なので、ぜひ意見を聞かせてください」という旨を明確に伝え、従業員が自由に発言できるように促すとよいでしょう。
他にも、以下のようなことを意識すると、相手は話しやすく感じるはずです。- 無表情ではなく、笑顔で対応する
- 目を見て話す
- 話を聞きながら、適度に相づちを打つ
- 一方的に話すのではなく、傾聴を心がける
- 意見を伝える際は、まず相手の取り組みや考え方を肯定した後に伝える(否定や反対意見から入らない)
このような点を意識すると「話しても大丈夫だ」「また相談しよう」と部下やメンバーは感じ、組織は話しやすい雰囲気に近づきます。
また、近年ではリモートワークが普及しています。オンラインでのやり取りでは対面に比べてるとやや感情が伝わりにくいという特徴もあるため、相づちや表情などは、ややオーバーにリアクションを取るくらいで丁度よいでしょう。定期的に感謝を伝える
定期的に上司や部下、チームメンバーに言葉で感謝を伝えることも重要です。お互いに信頼関係を深め、より良いチームワークを生み出すことが期待できます。
例えば上司が「いつも資料が見やすくて助かります」と伝えると、相手は「自分の働きをきちんと見てくれている」と感じることにつながり、自信を持って仕事に取り組めるはずです。チャレンジを促す・応援する
新しいアイデアや取り組みを試すメンバーに対して、失敗を恐れずにチャレンジを促したり応援したりできる環境をつくることが重要です。
例えば、部下からの過去に実績がない提案が出たときは、より実現可能にするためのフィードバックを行うと、部下は「応援してくれている」と感じて、新たな挑戦につながるでしょう。
ポイントは「失敗から学ぶこと」を尊重し、失敗を経験の一部と捉える文化を育てることです。メンバーは、より積極的に行動することにつながります。心理的安全性を高める際に注意すべきこと心理的安全性を高めるには、注意すべきポイントがあります。以下に注意しなければ、ここまで解説した施策やアイデアを導入しても、思うような成果につながらないかもしれません。
注意すべきポイントは以下の3つです。- 馴れ合い
- 成長の妨げとなる「楽」は選ばない
- 適性のある人材に、チームリーダーを任命する
心理的安全性づくりは、注意しなければ「馴れ合い」に陥ってしまう可能性があります。人間関係が良好なのは良いことですが、一方で反対意見を言えなかったり都合の良いように規則を無視したりする馴れ合いは、組織の成長を阻害してしまいます。新たなアイデアや意見も出にくくなるため、注意が必要です。
また、自由に意見や提案ができるとしても「事業の成長につながるか?楽を選びたいのでは?」と注意してメンバーの意見を聞きましょう。
あわせて、それらを冷静に観察・分析できるマネジメント資質のある人材を見極めて、管理職やチームリーダーに任命しましょう。
以下の記事では、管理職やチームリーダーに重要なマネジメントの意味や、向いている人の特徴を詳しく解説しています。リーダー選出の参考として、ぜひご覧ください。
【関連記事:マネジメントとは?意味や業務内容、求められるスキル、向いている人の特徴を紹介】ミイダスの「コンピテンシー診断」は心理的安全性が高い職場づくりに役立つ!職場の心理的安全性を高めることは、事業の成長や変化の激しい現代社会を生き抜くために欠かせません。心理的安全性の向上に重要なのは「話しやすさ」と「従業員同士の相互理解」と言えます。
まずは、人事や組織のリーダーが率先して、お互いの適性や資質を理解することと、話しやすい態度や行動を取ることがポイントです。本記事で紹介した施策やアイデアを参考に、職場の心理的安全性を向上させましょう。
なお、本記事でも紹介した「ミイダス」は、人材の適性や資質を可視化する「コンピテンシー診断」を提供しています。コンピテンシー診断の結果を共有すると、従業員同士の相互理解が簡単に実現できます。
また、従業員の適性や上司と部下との相性に考慮した人材配置や、マネジメント資質がある人材を管理職やチームリーダーに任命することも可能です。このようなツールを使用することも、心理的安全性の向上に効果的でしょう。
さらにミイダスでは、従業員のコンディションをグラフで簡単に可視化する「組織サーベイ」も提供しています。組織の心理的安全性の状況を把握するヒントとなるはずです。
その他にも、採用や育成に役立つ機能が充実しています。以下でミイダスの機能一覧が確認できます。
>>ミイダスの機能一覧を見てみる
また、ミイダスをご利用されている方向けに、コンピテンシー診断の効果的な活用方法を解説した「コンピテンシー活用講座」も提供しています。「コンピテンシー診断を使いこなせるかわからない」と不安な方も安心です。
以下より1分で概要を確認できますので、ミイダスのコンピテンシー診断が気になる方は、ぜひご覧ください。なお、現在ミイダスでは15名まで無料でコンピテンシー診断を試せます。まずは、従業員の適性や資質を確認してみませんか。
以下よりお試しください。
ビジネスシーンで用いられる場合は、「自分の考えや意見、疑問を自由に表現できる環境のこと」を指します。組織における心理的安全性の例としては、従業員が失敗を恐れずに挑戦したり、意見を上司や同僚に率直に述べたりすることが可能な状態です。
この概念は、ハーバード大学で組織行動学を専門に研究するエイミー・エドモンドソン教授が提唱しました。
心理的安全性が高い組織では、従業員同士の意見交換や提案が活発であるため、生産性の向上や事業の成長が見込めます。健全な企業組織には欠かせない、重要な要素です。
具体的な両者の違いを、以下にまとめました。
傾向 | 心理的安全性が高い組織 | ぬるま湯組織 |
---|---|---|
コミュニケーション | ・自由に発言・意見し、新たなアイデアを提案する ・意見が対立する可能性もある | ・自分の意見を抑え、新たな提案を避ける ・意見の衝突を避ける |
成長 | ・従業員は能力を最大限に発揮するため、成長が見込める ・成長意欲が高い | ・従業員は新たな挑戦を避けるため、成長が見込めない ・成長意欲が低い |
生産性 | 新たなアイデアや解決策を生まれ、常に生産性の向上が見込める | 既存のやり方を継続させるため、生産性の向上が見込めない |
変化 | ・組織の変化が大きい ・変化する社会や市場、競争への対応能力が高い | ・変化の少ない安定した環境のため、変化が少ない ・変化する社会や市場、競争への対応能力が低い |
一方ぬるま湯組織とは、組織内での緊張感や競争心が少なく、安定した環境が続いている状態の組織を指します。業務において改善点や違和感があったとしても、現状維持を優先するため、従業員は新たな提案や意見の衝突を避ける傾向にあるのが特徴です。
一見安定しているように見えますが、従業員の成長や組織の生産性、日々変化する社会への対応力といった観点から見ると、ぬるま湯組織はリスクがあると言えます。
心理的安全性の意味や状態を正しく理解することで、組織は日々成長し、ぬるま湯状態を避けられるでしょう。
心理的安全性が注目されている背景として、以下の2つが挙げられます。
- Google社の調査結果の影響
- VUCAの時代の影響
Google社の調査結果の影響
Google社は、2012年に立ち上げた「プロジェクト・アリストテレス」を通じて、効果的なチームの要因を約4年間調査しました。その結果、最も重要な要素は「心理的安全性」と導き出したのです。Google社によると、心理的安全性の高いメンバーは離職率が低く、新しいアイデアを効果的に活用して収益性を向上させるなどの特徴があると発表しました。
この調査結果が共有されたことにより、近年多くの企業や組織が心理的安全性を重視するようになったのです。
※参考:Google re:Work.「『効果的なチームとは何か』を知る」内の項目「心理的安全性を高める」.Googleより
この調査結果が共有されたことにより、近年多くの企業や組織が心理的安全性を重視するようになったのです。
※参考:Google re:Work.「『効果的なチームとは何か』を知る」内の項目「心理的安全性を高める」.Googleより
VUCAの時代の影響
VUCA時代に対応するために注目されるようになったとも言えます。
VUCAとは以下の英単語の頭文字を取った言葉で、現代社会の不確実で複雑な状況を表しています。
VUCAとは以下の英単語の頭文字を取った言葉で、現代社会の不確実で複雑な状況を表しています。
- Volatility(変動性)
- Uncertainty(不確実性)
- Complexity(複雑性)
- Ambiguity(曖昧性)
このような環境下で組織やチームが迅速かつ柔軟に対応するためには、メンバーの積極的な提案や改善策などが求められます。例えば、新製品の開発チームでは、市場の変動や競合他社の動きに対応するために、常に新しいアイデアや解決策が求められるでしょう。その際、心理的安全性が高い職場であれば、こうした対応が可能と言えます。
このような背景から、組織の成長および成功に直結する重要な要素として、心理的安全性が注目されているのです。
このような背景から、組織の成長および成功に直結する重要な要素として、心理的安全性が注目されているのです。
心理的安全性を高める4つのメリット心理的安全性を高めると、組織においてさまざまなプラスの効果が見込まれます。
ここでは、主なメリットを4つピックアップして紹介します。1. アイデアや情報共有が活発になり、企業の成長につながる
2. 円滑なコミュニケーションで離職防止につながる
3. 業務効率化や生産性の向上が見込める
4. 課題の発見から解決・改善までのスピードが早まる【メリット1】アイデアや情報共有が活発になり、企業の成長につながる
心理的安全性の高い職場では、従業員は自分の意見やアイデア、提案などを自由に発言できます。そのため、ミーティングや議論のたびに新たな視点やアイデアが生まれ、企業の成長につながる可能性があります。例えば、新サービスの開発やマーケティング戦略など成果に直結する部分の発案が期待できるでしょう。
また、自社が抱える問題や課題に対しても、前向きに改善策や提案を出すことにもつながり、より良い組織の仕組みやサービス提供が見込めます。
結果として、生産性の向上や目標達成など、企業として成長できるのです。【メリット2】円滑なコミュニケーションで離職防止につながる
心理的安全性が高い職場では、従業員同士のコミュニケーションが円滑になります。「意見を伝えたら怒られる」「対立してしまう」などの余計な不安や恐れがないため、ストレスが少ないと言えるでしょう。
また、仕事とは関係ない雑談や相談へのハードルも下がり、お互いの人柄や価値観を知るなど相互理解の機会が得られます。良好な人間関係にも効果的です。
すると、職場の雰囲気が良くなり「この会社で働けてよかった」「成長が実感できるから、モチベーション高く働ける」などと、従業員の満足度が上がります。結果として、離職の防止にもつながるでしょう。【メリット3】業務効率化や生産性の向上が見込める
心理的安全性が高い職場では「他に良い手段はないか」「もっと無駄な工数を削減できないか」などと積極的に意見交換や提案が行われるため、業務効率化や生産性の向上などが見込めます。従来のやり方や固定概念にも縛られず、新しい手段や方法、ツールなどの導入も試してより良い業務のために成長し続けます。
社会の変化が激しい現在、その都度自社にとって最適な業務フローの構築やサービスの開発を模索し、選ぶことが欠かせません。心理的安全性が高ければ、個人的な意見の衝突を恐れず、事業の発展を見据えた本質的なアイデアや意見の提案が可能です。すると、持続可能な経営や働きやすさ向上にもつながるなどのプラスの影響が期待できます。【メリット4】課題の発見から解決・改善までのスピードが早まる
心理的安全性が高い職場において、従業員は問題点を恐れずに提起できます。すると課題の発見から解決・改善までのスピードが早まるのです。ミスや問題点が発生した場合「再発防止や解決のために」と即座に事態を共有できるため、大きな問題の発展や新たな課題防止につながります。
結果として組織全体の問題解決スピードが早まり、企業全体の生産性や競争力の向上が期待できるでしょう。
反対に心理的安全性が低い組織では、従業員はミスや問題を他人からの批判を恐れる可能性があります。すると、ミスや問題が見逃され、解決までの時間が長引く可能性があります。心理的安全性が低いと起こる3つのデメリット心理的安全性の低さによるデメリットは、職場にさまざまな悪影響を及ぼします。これらを把握することで、自社に必要な人事業務の施策や改善策のヒントが考えられるでしょう。
ここでは、主な3つのデメリットを解説します。1. 事業や従業員の成長につながらない
2. コミュニケーション不足やパワハラのリスクが高まる
3. モチベーションの低下や離職につながる【デメリット1】事業や従業員の成長につながらない
心理的安全性が低い環境では、企業の発展や競争力が低下し、事業の成長につながらないリスクがあります。
従業員同士の意見の対立や社内の上下関係、周りの目などを必要以上に気にしてしまい、自発的な意見や提案を避ける傾向にあります。すると、新たなアイデアや取り組みに結びつきません。「従来の方法でいいか」「他の方法がよいけれど、上司からの評価が下がりそうだから提案はやめよう」などと感じて業務改善されず、良くも悪くも現状維持のままだと考えられます。
従業員も自己表現が抑制されるため、個人のスキルや能力の発展が制限されるでしょう。結果として、事業の停滞はもちろん、従業員の成長も妨げられ、長期的にみると大きなリスクと言えます。【デメリット2】コミュニケーション不足やパワハラのリスクが高まる
心理的安全性が低い職場では、従業員同士でのコミュニケーションや情報共有が不十分になる可能性があります。例えば「他部署に指示を出したのに伝わっていない」「事前共有されていなかったため、作業が二度手間になった」など、認識のズレや意思疎通がスムーズに進行できない原因につながるのです。
その結果、従業員のストレスが増大し、人間関係への悪影響を及ぼします。また、一方通行なコミュニケーションになることから、パワハラなど「ハラスメント」のリスクが高まるのです。
このような社内のコミュニケーションストレスは事業にマイナスです。以下記事では、具体的な原因や対処方法を紹介していますので、合わせてご覧ください。
【関連記事:社内のコミュニケーションストレスの原因は?軽減方法を解説】
また、ハラスメントの具体的な概要や基準、防止策は以下で紹介しています。
【関連記事:ハラスメントとは?定義と判断基準、発生した場合の対応方法を紹介】【デメリット3】モチベーションの低下や離職につながる
心理的安全性が低い職場では、従業員のモチベーションが低下して業務のパフォーマンスが低下する可能性があります。強い不安やストレスが高まるため、突然の休職や離職につながるケースもあります。
従業員が自分の意見や提案が尊重されないと感じると「何を言っても無駄」「この会社では成長できない」などと、仕事への情熱を失ったり、会社に不満が生まれたりするでしょう。また、自分の努力や意見が反映されない環境や将来性がない会社には、長く留まりたくないと感じるものです。
結果として生産性の低下や早期離職につながり、採用コストや既存社員の負担が増加します。すると、無駄なコスト発生や社内の雰囲気の悪化など、さらに事業への悪循環が発生してしまうでしょう。
採用コストが増加する原因や削減方法は、以下の記事でも解説しています。
【関連記事:採用コストの削減方法とは?コストが増えてしまう原因や減らすコツを紹介】心理的安全性が低い職場で従業員が抱えがちな不安ここまで読み、従業員がどのような状態のときに「心理的安全性が低い」と言えるのか、疑問を抱く方もいるでしょう。
心理的安全性を提唱したエイミー・エドモンドソン教授は、スピーチフォーラム「TED」にて、心理的安全性の低い方が抱く主な不安には、以下の4つがあると発表しました。不安の種類 定義(心理状態) 具体的な例 「無知」と思われたくない 知識や情報を持っていないと他者に思われることを恐れている状態 上司や同僚に率直な質問をしない、確認できない など 「無能」と思われたくない 自分のスキルや能力が不十分であると思われることを恐れている状態 自分の考えを伝えない、ミスを隠す など 「邪魔」と思われたくない 自分が他人から邪魔だと思われることを恐れている状態 周りに助けを求められない、新たな提案や意見を伝えない など 「否定的」と思われたくない ネガティブな人間だと思われることを恐れている状態 批判的な意見を抑える、問題点を指摘しない など
上記の不安やリスクを恐れて積極的に行動しない組織の状態は、事業の成長や発展の阻害につながってしまうでしょう。
これらの不安を防止・解消して成果や成長につなげるには、従業員がお互いにネガティブな意見や感情も受け入れ、意見や提案を有効に活用する文化を育てることが重要です。社内の心理的安全性を知るには?測定方法社内の心理的安全性をどのように知り、測定するのでしょうか。
先述した心理的安全性を提唱するエイミー・エドモンドソン教授は、チームメンバーの心理的安全性を測定する方法として、以下の質問をチームメンバーに投げかけると言います。1. このチームでミスをした場合、非難されがちである。
2. このチームのメンバーは、込み入った問題提起をすることができる。
3. このチームのメンバーは、異質なものを排除したり疎んだりする傾向がある。
4. このチームでは、多少のリスクを取っても大丈夫だと思える。
5. このチームのメンバーには、応援要請やSOSを出しにくい。
6. このチームのメンバーは、私の努力や成果をむげにすることはない。
7. このチームで働くにおいて、私のスキル・能力・才能は、重宝され、役立っている。(出典:Edmondson, A. (1999). Psychological safety and learning behavior in work teams. Administrative Science Quarterly, 44(2), 350–383. 本稿筆者訳)
上記の7つの質問に対して、チームメンバーがどの程度該当するか評価し、心理的安全性の度合いを確認します。
このような評価方法をふまえてアンケートやヒアリングを実施すれば、従業員やチームメンバーの心理的安全性が把握できるでしょう。心理的安全性に重要な4つの要素ここまで、職場の心理的安全性をつくることは、事業の発展や成長に効果を発揮するとお伝えしました。
とはいえ「社内の心理的安全性を高めるには、何が重要なのか?」と疑問に感じる方もいるのではないでしょうか。
心理的安全性を構築するためのサービスを提供する株式会社ZENTechでは、心理的安全性をつくるには、以下を重要な要素と定義しています。1. 「話しやすさ」:メンバーが自分の意見を自由に表現できる環境。業務における報告や相談、質問や雑談などが気軽にできる状態。他の3つの要素の土台となる。
2. 「助け合い」:メンバーがお互いに助け合える環境。業務以外のトラブルや困難なども含めて共有し、最適な解決策や対処方法を見つけられる状態。
3. 「挑戦」:新しいアイデアを共有し、挑戦できる環境。また、メンバーは失敗しても経験と前向きに受け止め、それを改善・検証して学びの機会と捉えられる状態。
4. 「新奇歓迎」:メンバーがお互いの強みや才能を認め合う環境。参考:石井 遼介著.『心理的安全性のつくりかた』.日本能率協会マネジメントセンター.2020年9月,P49-57より
まずは上記4つの要素をふまえて、社内の心理的安全性の現状を把握するのがよいでしょう。【人事必見】社内の心理的安全性を高める4つの施策・アイデア組織の心理的安全性を高めるために、企業の人事部やチームリーダーはどのような取り組みができるのでしょうか。
ここでは、心理的安全性を高めるために効果的な施策やアイデアを紹介します。自社にとって効果的な施策を選ぶヒントになるでしょう。1. 上司と部下の相性を考慮した人材配置・育成を行う
2. 適切な人事評価の基準や評価方法を設定する
3. コミュニケーションを活性化させる取り組みやイベントを開催する
4. お互いの適性や資質を把握する他者理解の場を設ける1. 上司と部下の相性を考慮した人材配置・育成を行う
心理的安全性を高めるためには、上司と部下の相性を考慮した人材配置やチームの構築が重要です。相性が良いと、部下は上司に対して自分の意見を伝えやすくなります。また、上司も部下の意見を受け入れ、尊重しやすくなるでしょう。
以下の表をご覧ください。以下は、「ミイダス」の「コンピテンシー診断」で把握できる、上司・部下のタイプの各特徴です。上司と部下にはタイプが存在し、行動や考え方には特徴があることがわかります。
また以下の図の通り、それぞれのタイプには相性の良し悪しもあるのです。このように、考え方や情報の受け止め方、行動には違いがあります。上司と部下の相性が悪いと、例えば「上司にアイデアを提案しても、すぐに却下される」「部下と意見が合わず、指示を聞かない」など、社内の雰囲気が悪くなり、心理的安全性が低くなる原因となり得るのです。
次第に業務へのモチベーションの低下や人間関係の悪化から、離職につながる可能性が高まってしまいます。
育成の面でも、上司が部下の資質や強みを理解した育成や声のかけ方・指示が重要です。そのため人事側は、上司と部下の相性を考慮した配置ができれば、コミュニケーションが円滑になり、心理的安全性の向上が見込めます。
現在ミイダスでは、この上司と部下のタイプが把握できるコンピテンシー診断を15名まで無料で提供しています。心理的安全性を向上させるヒントとして、まずは社内やチームの上司や部下のタイプを把握してみませんか?ミイダスは人材の資質や特徴を把握できる
「コンピテンシー診断」を提供しています。
まずは無料トライアルをお試しください。
アカウントを登録してコンピテンシー診断を試してみる※アカウントの登録及びご登録後のご利用は無料です。
2. 明確な人事評価の基準や評価方法、目標を設定する
心理的安全性の向上には、人事評価の基準や方法、組織の目標が明確であることも重要です。
どのような基準で会社から評価されているかが理解できていなければ、従業員の不安や不満を生み出す要因になります。すると、会社と従業員の信頼関係が築けずに「本音や意見を言わない、最低限の仕事しかしない」といった行動につながる原因にもなりかねません。
また、企業やチームとしての目標や求められる行動があいまいだと「どのような意見や提案を言えばよいのかわからない」と感じ、消極的になる可能性があります。
そのため、公正で納得感のある人事評価や評価方法を設定し、従業員に周知するとよいでしょう。基準が明確であれば、取るべき行動や企業が求める人物像が理解しやすくなり、積極的な行動につながります。
なお、組織で具体的な目標を立てる際は、「OKR(Objectives and Key Results)」がおすすめです。OKRとは「目標」と「成果指標」をそれぞれ設定する評価手法です。目標を明確にし、達成度を測ることで、従業員は取るべき行動や役割が理解できるでしょう。3. コミュニケーションを活性化させる取り組みやイベントを開催する
社内のコミュニケーションの活性化を促すイベントの開催も、心理的安全性の向上に効果を発揮します。
上司や先輩社員・後輩社員と対話する機会を設けると、お互いの考え方や価値観を知る相互理解が可能になるからです。「上司の指示の意図は、こうだろう」「部下はこの言い方が最適だ」などがわかるため、スムーズなコミュニケーションに役立ちます。
社内でコミュニケーションを活性化させる取り組みには、以下のようなものがあります。- 上司と部下で、定期的な1on1ミーティングを実施
- 新人をサポートするためのOJTやメンター制度を導入
- レクリエーション・交流会を開催 など
例えば、上司と部下と一対一で話す機会となる1on1ミーティングは、ちょっとした業務の相談や疑問を聞く機会となります。上司の適切なフィードバックがあれば、小さな違和感や不安の防止にもつながり、信頼関係の構築もできるでしょう。ただし、1on1ミーティングを成功させるためには、重要なポイントがあります。
1on1ミーティングの失敗を防ぐポイントは、以下の記事で詳しく解説しています。
【関連記事:1on1ミーティングは意味ない?失敗する理由と成功させる方法】
また、社内に馴染んでいない新入社員のサポートや、他部署との交流を目的とした交流会も効果的です。距離が縮まり、お互いの新たな一面を知ることにつながります。
新入社員のフォローであるOJTやメンター制度の導入方法やポイントは、以下の記事で解説しています。
【関連記事:OJTとは?意味をわかりやすく解説!OFF-JTとの違いや研修の進め方など】
【関連記事:メンターとは?制度の導入で得られる効果やデメリット、成功のポイントを解説】4. お互いの適性や資質を把握する他者理解の場を設ける
従業員同士の相互理解も心理的安全性の向上に重要です。
お互いの適性や資質、強みや人柄などを知ることで、成果が期待できる指示の出し方や意見の提案などの判断に役立ちます。例えば、データや結果を重視するタイプの部下には、主観的な指示や意見ではなく、客観的な指標や資料を元に指示を出すことが効果的でしょう。意見の対立や認識のズレを防止でき、無駄なトラブルや対人ストレスを防げます。
なお、人材の適性や資質を把握する方法には「適性検査」や「コンピテンシー診断(テスト)」がおすすめです。主観ではなく客観的な指標に基づいて可視化されるため、本人や他者も理解しやすいでしょう。
例えば、「ミイダス」が提供するコンピテンシー診断では、以下5つの分野の特徴と傾向が分析できます。- マネジメント資質
- パーソナリティの特徴
- 職務適性
- 上下関係適性
- ストレス要因
コンピテンシー項目(行動特性の項目)の傾向を、10段階の数値で可視化します(全41項目)。そのため、従業員の適性やストレスに感じやすい要素などが把握可能です。
コンピテンシーの詳しい概要は、以下の記事をご覧ください。
【関連記事:【簡単に解説】コンピテンシーとは?意味や使い方、活用事例を紹介】
このように、適性検査やコンピテンシー診断の診断結果をシェアすることで、手軽にメンバー間の理解を深められます。
適性検査やコンピテンシー診断(テスト)でわかることや導入方法については、以下の記事で解説しています。従業員同士の相互理解に役立つでしょう。
【関連記事:【適性検査とは?】30種類の検査の特徴と選び方を一挙解説】
【関連記事:コンピテンシー診断とは?ツールの使用方法や導入事例も解説】
【関連記事:コンピテンシーテストとは?例題や無料診断ツール・導入のコツを紹介】心理的安全性の向上が期待できる!コミュニケーション方法先述した通り、部下やチームメンバーが意見や提案を積極的に出したり、主体的にチャレンジしたりするためには「話しやすさ」が重要とお伝えしました。では、どのようなコミュニケーションを取るのが効果的なのでしょうか。
ここでは、話しやすさを向上させるコミュニケーションのポイントを3つ紹介します。- 対面・オンラインともに話しやすい雰囲気を作る
- 定期的に感謝を伝える
- チャレンジを促す・応援する
上記のポイントを意識して、メンバーの反応や効果を確かめながら、心理的安全性を高めましょう。対面・オンラインともに話しやすい雰囲気を作る
従業員同士が対面・オンラインともに話しやすい雰囲気を意識したコミュニケーションを取りましょう。会議やディスカッションの場で、全員が意見を述べやすい環境をつくることが求められます。
例えば、ミーティングの最初に上司やチームリーダーは「全員の意見が重要なので、ぜひ意見を聞かせてください」という旨を明確に伝え、従業員が自由に発言できるように促すとよいでしょう。
他にも、以下のようなことを意識すると、相手は話しやすく感じるはずです。- 無表情ではなく、笑顔で対応する
- 目を見て話す
- 話を聞きながら、適度に相づちを打つ
- 一方的に話すのではなく、傾聴を心がける
- 意見を伝える際は、まず相手の取り組みや考え方を肯定した後に伝える(否定や反対意見から入らない)
このような点を意識すると「話しても大丈夫だ」「また相談しよう」と部下やメンバーは感じ、組織は話しやすい雰囲気に近づきます。
また、近年ではリモートワークが普及しています。オンラインでのやり取りでは対面に比べてるとやや感情が伝わりにくいという特徴もあるため、相づちや表情などは、ややオーバーにリアクションを取るくらいで丁度よいでしょう。定期的に感謝を伝える
定期的に上司や部下、チームメンバーに言葉で感謝を伝えることも重要です。お互いに信頼関係を深め、より良いチームワークを生み出すことが期待できます。
例えば上司が「いつも資料が見やすくて助かります」と伝えると、相手は「自分の働きをきちんと見てくれている」と感じることにつながり、自信を持って仕事に取り組めるはずです。チャレンジを促す・応援する
新しいアイデアや取り組みを試すメンバーに対して、失敗を恐れずにチャレンジを促したり応援したりできる環境をつくることが重要です。
例えば、部下からの過去に実績がない提案が出たときは、より実現可能にするためのフィードバックを行うと、部下は「応援してくれている」と感じて、新たな挑戦につながるでしょう。
ポイントは「失敗から学ぶこと」を尊重し、失敗を経験の一部と捉える文化を育てることです。メンバーは、より積極的に行動することにつながります。心理的安全性を高める際に注意すべきこと心理的安全性を高めるには、注意すべきポイントがあります。以下に注意しなければ、ここまで解説した施策やアイデアを導入しても、思うような成果につながらないかもしれません。
注意すべきポイントは以下の3つです。- 馴れ合い
- 成長の妨げとなる「楽」は選ばない
- 適性のある人材に、チームリーダーを任命する
心理的安全性づくりは、注意しなければ「馴れ合い」に陥ってしまう可能性があります。人間関係が良好なのは良いことですが、一方で反対意見を言えなかったり都合の良いように規則を無視したりする馴れ合いは、組織の成長を阻害してしまいます。新たなアイデアや意見も出にくくなるため、注意が必要です。
また、自由に意見や提案ができるとしても「事業の成長につながるか?楽を選びたいのでは?」と注意してメンバーの意見を聞きましょう。
あわせて、それらを冷静に観察・分析できるマネジメント資質のある人材を見極めて、管理職やチームリーダーに任命しましょう。
以下の記事では、管理職やチームリーダーに重要なマネジメントの意味や、向いている人の特徴を詳しく解説しています。リーダー選出の参考として、ぜひご覧ください。
【関連記事:マネジメントとは?意味や業務内容、求められるスキル、向いている人の特徴を紹介】ミイダスの「コンピテンシー診断」は心理的安全性が高い職場づくりに役立つ!職場の心理的安全性を高めることは、事業の成長や変化の激しい現代社会を生き抜くために欠かせません。心理的安全性の向上に重要なのは「話しやすさ」と「従業員同士の相互理解」と言えます。
まずは、人事や組織のリーダーが率先して、お互いの適性や資質を理解することと、話しやすい態度や行動を取ることがポイントです。本記事で紹介した施策やアイデアを参考に、職場の心理的安全性を向上させましょう。
なお、本記事でも紹介した「ミイダス」は、人材の適性や資質を可視化する「コンピテンシー診断」を提供しています。コンピテンシー診断の結果を共有すると、従業員同士の相互理解が簡単に実現できます。
また、従業員の適性や上司と部下との相性に考慮した人材配置や、マネジメント資質がある人材を管理職やチームリーダーに任命することも可能です。このようなツールを使用することも、心理的安全性の向上に効果的でしょう。
さらにミイダスでは、従業員のコンディションをグラフで簡単に可視化する「組織サーベイ」も提供しています。組織の心理的安全性の状況を把握するヒントとなるはずです。
その他にも、採用や育成に役立つ機能が充実しています。以下でミイダスの機能一覧が確認できます。
>>ミイダスの機能一覧を見てみる
また、ミイダスをご利用されている方向けに、コンピテンシー診断の効果的な活用方法を解説した「コンピテンシー活用講座」も提供しています。「コンピテンシー診断を使いこなせるかわからない」と不安な方も安心です。
以下より1分で概要を確認できますので、ミイダスのコンピテンシー診断が気になる方は、ぜひご覧ください。なお、現在ミイダスでは15名まで無料でコンピテンシー診断を試せます。まずは、従業員の適性や資質を確認してみませんか。
以下よりお試しください。
ここでは、主なメリットを4つピックアップして紹介します。
2. 円滑なコミュニケーションで離職防止につながる
3. 業務効率化や生産性の向上が見込める
4. 課題の発見から解決・改善までのスピードが早まる
また、自社が抱える問題や課題に対しても、前向きに改善策や提案を出すことにもつながり、より良い組織の仕組みやサービス提供が見込めます。
結果として、生産性の向上や目標達成など、企業として成長できるのです。
また、仕事とは関係ない雑談や相談へのハードルも下がり、お互いの人柄や価値観を知るなど相互理解の機会が得られます。良好な人間関係にも効果的です。
すると、職場の雰囲気が良くなり「この会社で働けてよかった」「成長が実感できるから、モチベーション高く働ける」などと、従業員の満足度が上がります。結果として、離職の防止にもつながるでしょう。
社会の変化が激しい現在、その都度自社にとって最適な業務フローの構築やサービスの開発を模索し、選ぶことが欠かせません。心理的安全性が高ければ、個人的な意見の衝突を恐れず、事業の発展を見据えた本質的なアイデアや意見の提案が可能です。すると、持続可能な経営や働きやすさ向上にもつながるなどのプラスの影響が期待できます。
結果として組織全体の問題解決スピードが早まり、企業全体の生産性や競争力の向上が期待できるでしょう。
反対に心理的安全性が低い組織では、従業員はミスや問題を他人からの批判を恐れる可能性があります。すると、ミスや問題が見逃され、解決までの時間が長引く可能性があります。
心理的安全性の低さによるデメリットは、職場にさまざまな悪影響を及ぼします。これらを把握することで、自社に必要な人事業務の施策や改善策のヒントが考えられるでしょう。
ここでは、主な3つのデメリットを解説します。
ここでは、主な3つのデメリットを解説します。
1. 事業や従業員の成長につながらない
2. コミュニケーション不足やパワハラのリスクが高まる
3. モチベーションの低下や離職につながる
2. コミュニケーション不足やパワハラのリスクが高まる
3. モチベーションの低下や離職につながる
【デメリット1】事業や従業員の成長につながらない
心理的安全性が低い環境では、企業の発展や競争力が低下し、事業の成長につながらないリスクがあります。
従業員同士の意見の対立や社内の上下関係、周りの目などを必要以上に気にしてしまい、自発的な意見や提案を避ける傾向にあります。すると、新たなアイデアや取り組みに結びつきません。「従来の方法でいいか」「他の方法がよいけれど、上司からの評価が下がりそうだから提案はやめよう」などと感じて業務改善されず、良くも悪くも現状維持のままだと考えられます。
従業員も自己表現が抑制されるため、個人のスキルや能力の発展が制限されるでしょう。結果として、事業の停滞はもちろん、従業員の成長も妨げられ、長期的にみると大きなリスクと言えます。
従業員同士の意見の対立や社内の上下関係、周りの目などを必要以上に気にしてしまい、自発的な意見や提案を避ける傾向にあります。すると、新たなアイデアや取り組みに結びつきません。「従来の方法でいいか」「他の方法がよいけれど、上司からの評価が下がりそうだから提案はやめよう」などと感じて業務改善されず、良くも悪くも現状維持のままだと考えられます。
従業員も自己表現が抑制されるため、個人のスキルや能力の発展が制限されるでしょう。結果として、事業の停滞はもちろん、従業員の成長も妨げられ、長期的にみると大きなリスクと言えます。
【デメリット2】コミュニケーション不足やパワハラのリスクが高まる
心理的安全性が低い職場では、従業員同士でのコミュニケーションや情報共有が不十分になる可能性があります。例えば「他部署に指示を出したのに伝わっていない」「事前共有されていなかったため、作業が二度手間になった」など、認識のズレや意思疎通がスムーズに進行できない原因につながるのです。
その結果、従業員のストレスが増大し、人間関係への悪影響を及ぼします。また、一方通行なコミュニケーションになることから、パワハラなど「ハラスメント」のリスクが高まるのです。
このような社内のコミュニケーションストレスは事業にマイナスです。以下記事では、具体的な原因や対処方法を紹介していますので、合わせてご覧ください。
【関連記事:社内のコミュニケーションストレスの原因は?軽減方法を解説】
また、ハラスメントの具体的な概要や基準、防止策は以下で紹介しています。
【関連記事:ハラスメントとは?定義と判断基準、発生した場合の対応方法を紹介】
その結果、従業員のストレスが増大し、人間関係への悪影響を及ぼします。また、一方通行なコミュニケーションになることから、パワハラなど「ハラスメント」のリスクが高まるのです。
このような社内のコミュニケーションストレスは事業にマイナスです。以下記事では、具体的な原因や対処方法を紹介していますので、合わせてご覧ください。
【関連記事:社内のコミュニケーションストレスの原因は?軽減方法を解説】
また、ハラスメントの具体的な概要や基準、防止策は以下で紹介しています。
【関連記事:ハラスメントとは?定義と判断基準、発生した場合の対応方法を紹介】
【デメリット3】モチベーションの低下や離職につながる
心理的安全性が低い職場では、従業員のモチベーションが低下して業務のパフォーマンスが低下する可能性があります。強い不安やストレスが高まるため、突然の休職や離職につながるケースもあります。
従業員が自分の意見や提案が尊重されないと感じると「何を言っても無駄」「この会社では成長できない」などと、仕事への情熱を失ったり、会社に不満が生まれたりするでしょう。また、自分の努力や意見が反映されない環境や将来性がない会社には、長く留まりたくないと感じるものです。
結果として生産性の低下や早期離職につながり、採用コストや既存社員の負担が増加します。すると、無駄なコスト発生や社内の雰囲気の悪化など、さらに事業への悪循環が発生してしまうでしょう。
採用コストが増加する原因や削減方法は、以下の記事でも解説しています。
【関連記事:採用コストの削減方法とは?コストが増えてしまう原因や減らすコツを紹介】
従業員が自分の意見や提案が尊重されないと感じると「何を言っても無駄」「この会社では成長できない」などと、仕事への情熱を失ったり、会社に不満が生まれたりするでしょう。また、自分の努力や意見が反映されない環境や将来性がない会社には、長く留まりたくないと感じるものです。
結果として生産性の低下や早期離職につながり、採用コストや既存社員の負担が増加します。すると、無駄なコスト発生や社内の雰囲気の悪化など、さらに事業への悪循環が発生してしまうでしょう。
採用コストが増加する原因や削減方法は、以下の記事でも解説しています。
【関連記事:採用コストの削減方法とは?コストが増えてしまう原因や減らすコツを紹介】
心理的安全性が低い職場で従業員が抱えがちな不安ここまで読み、従業員がどのような状態のときに「心理的安全性が低い」と言えるのか、疑問を抱く方もいるでしょう。
心理的安全性を提唱したエイミー・エドモンドソン教授は、スピーチフォーラム「TED」にて、心理的安全性の低い方が抱く主な不安には、以下の4つがあると発表しました。不安の種類 定義(心理状態) 具体的な例 「無知」と思われたくない 知識や情報を持っていないと他者に思われることを恐れている状態 上司や同僚に率直な質問をしない、確認できない など 「無能」と思われたくない 自分のスキルや能力が不十分であると思われることを恐れている状態 自分の考えを伝えない、ミスを隠す など 「邪魔」と思われたくない 自分が他人から邪魔だと思われることを恐れている状態 周りに助けを求められない、新たな提案や意見を伝えない など 「否定的」と思われたくない ネガティブな人間だと思われることを恐れている状態 批判的な意見を抑える、問題点を指摘しない など
上記の不安やリスクを恐れて積極的に行動しない組織の状態は、事業の成長や発展の阻害につながってしまうでしょう。
これらの不安を防止・解消して成果や成長につなげるには、従業員がお互いにネガティブな意見や感情も受け入れ、意見や提案を有効に活用する文化を育てることが重要です。社内の心理的安全性を知るには?測定方法社内の心理的安全性をどのように知り、測定するのでしょうか。
先述した心理的安全性を提唱するエイミー・エドモンドソン教授は、チームメンバーの心理的安全性を測定する方法として、以下の質問をチームメンバーに投げかけると言います。1. このチームでミスをした場合、非難されがちである。
2. このチームのメンバーは、込み入った問題提起をすることができる。
3. このチームのメンバーは、異質なものを排除したり疎んだりする傾向がある。
4. このチームでは、多少のリスクを取っても大丈夫だと思える。
5. このチームのメンバーには、応援要請やSOSを出しにくい。
6. このチームのメンバーは、私の努力や成果をむげにすることはない。
7. このチームで働くにおいて、私のスキル・能力・才能は、重宝され、役立っている。(出典:Edmondson, A. (1999). Psychological safety and learning behavior in work teams. Administrative Science Quarterly, 44(2), 350–383. 本稿筆者訳)
上記の7つの質問に対して、チームメンバーがどの程度該当するか評価し、心理的安全性の度合いを確認します。
このような評価方法をふまえてアンケートやヒアリングを実施すれば、従業員やチームメンバーの心理的安全性が把握できるでしょう。心理的安全性に重要な4つの要素ここまで、職場の心理的安全性をつくることは、事業の発展や成長に効果を発揮するとお伝えしました。
とはいえ「社内の心理的安全性を高めるには、何が重要なのか?」と疑問に感じる方もいるのではないでしょうか。
心理的安全性を構築するためのサービスを提供する株式会社ZENTechでは、心理的安全性をつくるには、以下を重要な要素と定義しています。1. 「話しやすさ」:メンバーが自分の意見を自由に表現できる環境。業務における報告や相談、質問や雑談などが気軽にできる状態。他の3つの要素の土台となる。
2. 「助け合い」:メンバーがお互いに助け合える環境。業務以外のトラブルや困難なども含めて共有し、最適な解決策や対処方法を見つけられる状態。
3. 「挑戦」:新しいアイデアを共有し、挑戦できる環境。また、メンバーは失敗しても経験と前向きに受け止め、それを改善・検証して学びの機会と捉えられる状態。
4. 「新奇歓迎」:メンバーがお互いの強みや才能を認め合う環境。参考:石井 遼介著.『心理的安全性のつくりかた』.日本能率協会マネジメントセンター.2020年9月,P49-57より
まずは上記4つの要素をふまえて、社内の心理的安全性の現状を把握するのがよいでしょう。【人事必見】社内の心理的安全性を高める4つの施策・アイデア組織の心理的安全性を高めるために、企業の人事部やチームリーダーはどのような取り組みができるのでしょうか。
ここでは、心理的安全性を高めるために効果的な施策やアイデアを紹介します。自社にとって効果的な施策を選ぶヒントになるでしょう。1. 上司と部下の相性を考慮した人材配置・育成を行う
2. 適切な人事評価の基準や評価方法を設定する
3. コミュニケーションを活性化させる取り組みやイベントを開催する
4. お互いの適性や資質を把握する他者理解の場を設ける1. 上司と部下の相性を考慮した人材配置・育成を行う
心理的安全性を高めるためには、上司と部下の相性を考慮した人材配置やチームの構築が重要です。相性が良いと、部下は上司に対して自分の意見を伝えやすくなります。また、上司も部下の意見を受け入れ、尊重しやすくなるでしょう。
以下の表をご覧ください。以下は、「ミイダス」の「コンピテンシー診断」で把握できる、上司・部下のタイプの各特徴です。上司と部下にはタイプが存在し、行動や考え方には特徴があることがわかります。
また以下の図の通り、それぞれのタイプには相性の良し悪しもあるのです。このように、考え方や情報の受け止め方、行動には違いがあります。上司と部下の相性が悪いと、例えば「上司にアイデアを提案しても、すぐに却下される」「部下と意見が合わず、指示を聞かない」など、社内の雰囲気が悪くなり、心理的安全性が低くなる原因となり得るのです。
次第に業務へのモチベーションの低下や人間関係の悪化から、離職につながる可能性が高まってしまいます。
育成の面でも、上司が部下の資質や強みを理解した育成や声のかけ方・指示が重要です。そのため人事側は、上司と部下の相性を考慮した配置ができれば、コミュニケーションが円滑になり、心理的安全性の向上が見込めます。
現在ミイダスでは、この上司と部下のタイプが把握できるコンピテンシー診断を15名まで無料で提供しています。心理的安全性を向上させるヒントとして、まずは社内やチームの上司や部下のタイプを把握してみませんか?ミイダスは人材の資質や特徴を把握できる
「コンピテンシー診断」を提供しています。
まずは無料トライアルをお試しください。
アカウントを登録してコンピテンシー診断を試してみる※アカウントの登録及びご登録後のご利用は無料です。
2. 明確な人事評価の基準や評価方法、目標を設定する
心理的安全性の向上には、人事評価の基準や方法、組織の目標が明確であることも重要です。
どのような基準で会社から評価されているかが理解できていなければ、従業員の不安や不満を生み出す要因になります。すると、会社と従業員の信頼関係が築けずに「本音や意見を言わない、最低限の仕事しかしない」といった行動につながる原因にもなりかねません。
また、企業やチームとしての目標や求められる行動があいまいだと「どのような意見や提案を言えばよいのかわからない」と感じ、消極的になる可能性があります。
そのため、公正で納得感のある人事評価や評価方法を設定し、従業員に周知するとよいでしょう。基準が明確であれば、取るべき行動や企業が求める人物像が理解しやすくなり、積極的な行動につながります。
なお、組織で具体的な目標を立てる際は、「OKR(Objectives and Key Results)」がおすすめです。OKRとは「目標」と「成果指標」をそれぞれ設定する評価手法です。目標を明確にし、達成度を測ることで、従業員は取るべき行動や役割が理解できるでしょう。3. コミュニケーションを活性化させる取り組みやイベントを開催する
社内のコミュニケーションの活性化を促すイベントの開催も、心理的安全性の向上に効果を発揮します。
上司や先輩社員・後輩社員と対話する機会を設けると、お互いの考え方や価値観を知る相互理解が可能になるからです。「上司の指示の意図は、こうだろう」「部下はこの言い方が最適だ」などがわかるため、スムーズなコミュニケーションに役立ちます。
社内でコミュニケーションを活性化させる取り組みには、以下のようなものがあります。- 上司と部下で、定期的な1on1ミーティングを実施
- 新人をサポートするためのOJTやメンター制度を導入
- レクリエーション・交流会を開催 など
例えば、上司と部下と一対一で話す機会となる1on1ミーティングは、ちょっとした業務の相談や疑問を聞く機会となります。上司の適切なフィードバックがあれば、小さな違和感や不安の防止にもつながり、信頼関係の構築もできるでしょう。ただし、1on1ミーティングを成功させるためには、重要なポイントがあります。
1on1ミーティングの失敗を防ぐポイントは、以下の記事で詳しく解説しています。
【関連記事:1on1ミーティングは意味ない?失敗する理由と成功させる方法】
また、社内に馴染んでいない新入社員のサポートや、他部署との交流を目的とした交流会も効果的です。距離が縮まり、お互いの新たな一面を知ることにつながります。
新入社員のフォローであるOJTやメンター制度の導入方法やポイントは、以下の記事で解説しています。
【関連記事:OJTとは?意味をわかりやすく解説!OFF-JTとの違いや研修の進め方など】
【関連記事:メンターとは?制度の導入で得られる効果やデメリット、成功のポイントを解説】4. お互いの適性や資質を把握する他者理解の場を設ける
従業員同士の相互理解も心理的安全性の向上に重要です。
お互いの適性や資質、強みや人柄などを知ることで、成果が期待できる指示の出し方や意見の提案などの判断に役立ちます。例えば、データや結果を重視するタイプの部下には、主観的な指示や意見ではなく、客観的な指標や資料を元に指示を出すことが効果的でしょう。意見の対立や認識のズレを防止でき、無駄なトラブルや対人ストレスを防げます。
なお、人材の適性や資質を把握する方法には「適性検査」や「コンピテンシー診断(テスト)」がおすすめです。主観ではなく客観的な指標に基づいて可視化されるため、本人や他者も理解しやすいでしょう。
例えば、「ミイダス」が提供するコンピテンシー診断では、以下5つの分野の特徴と傾向が分析できます。- マネジメント資質
- パーソナリティの特徴
- 職務適性
- 上下関係適性
- ストレス要因
コンピテンシー項目(行動特性の項目)の傾向を、10段階の数値で可視化します(全41項目)。そのため、従業員の適性やストレスに感じやすい要素などが把握可能です。
コンピテンシーの詳しい概要は、以下の記事をご覧ください。
【関連記事:【簡単に解説】コンピテンシーとは?意味や使い方、活用事例を紹介】
このように、適性検査やコンピテンシー診断の診断結果をシェアすることで、手軽にメンバー間の理解を深められます。
適性検査やコンピテンシー診断(テスト)でわかることや導入方法については、以下の記事で解説しています。従業員同士の相互理解に役立つでしょう。
【関連記事:【適性検査とは?】30種類の検査の特徴と選び方を一挙解説】
【関連記事:コンピテンシー診断とは?ツールの使用方法や導入事例も解説】
【関連記事:コンピテンシーテストとは?例題や無料診断ツール・導入のコツを紹介】心理的安全性の向上が期待できる!コミュニケーション方法先述した通り、部下やチームメンバーが意見や提案を積極的に出したり、主体的にチャレンジしたりするためには「話しやすさ」が重要とお伝えしました。では、どのようなコミュニケーションを取るのが効果的なのでしょうか。
ここでは、話しやすさを向上させるコミュニケーションのポイントを3つ紹介します。- 対面・オンラインともに話しやすい雰囲気を作る
- 定期的に感謝を伝える
- チャレンジを促す・応援する
上記のポイントを意識して、メンバーの反応や効果を確かめながら、心理的安全性を高めましょう。対面・オンラインともに話しやすい雰囲気を作る
従業員同士が対面・オンラインともに話しやすい雰囲気を意識したコミュニケーションを取りましょう。会議やディスカッションの場で、全員が意見を述べやすい環境をつくることが求められます。
例えば、ミーティングの最初に上司やチームリーダーは「全員の意見が重要なので、ぜひ意見を聞かせてください」という旨を明確に伝え、従業員が自由に発言できるように促すとよいでしょう。
他にも、以下のようなことを意識すると、相手は話しやすく感じるはずです。- 無表情ではなく、笑顔で対応する
- 目を見て話す
- 話を聞きながら、適度に相づちを打つ
- 一方的に話すのではなく、傾聴を心がける
- 意見を伝える際は、まず相手の取り組みや考え方を肯定した後に伝える(否定や反対意見から入らない)
このような点を意識すると「話しても大丈夫だ」「また相談しよう」と部下やメンバーは感じ、組織は話しやすい雰囲気に近づきます。
また、近年ではリモートワークが普及しています。オンラインでのやり取りでは対面に比べてるとやや感情が伝わりにくいという特徴もあるため、相づちや表情などは、ややオーバーにリアクションを取るくらいで丁度よいでしょう。定期的に感謝を伝える
定期的に上司や部下、チームメンバーに言葉で感謝を伝えることも重要です。お互いに信頼関係を深め、より良いチームワークを生み出すことが期待できます。
例えば上司が「いつも資料が見やすくて助かります」と伝えると、相手は「自分の働きをきちんと見てくれている」と感じることにつながり、自信を持って仕事に取り組めるはずです。チャレンジを促す・応援する
新しいアイデアや取り組みを試すメンバーに対して、失敗を恐れずにチャレンジを促したり応援したりできる環境をつくることが重要です。
例えば、部下からの過去に実績がない提案が出たときは、より実現可能にするためのフィードバックを行うと、部下は「応援してくれている」と感じて、新たな挑戦につながるでしょう。
ポイントは「失敗から学ぶこと」を尊重し、失敗を経験の一部と捉える文化を育てることです。メンバーは、より積極的に行動することにつながります。心理的安全性を高める際に注意すべきこと心理的安全性を高めるには、注意すべきポイントがあります。以下に注意しなければ、ここまで解説した施策やアイデアを導入しても、思うような成果につながらないかもしれません。
注意すべきポイントは以下の3つです。- 馴れ合い
- 成長の妨げとなる「楽」は選ばない
- 適性のある人材に、チームリーダーを任命する
心理的安全性づくりは、注意しなければ「馴れ合い」に陥ってしまう可能性があります。人間関係が良好なのは良いことですが、一方で反対意見を言えなかったり都合の良いように規則を無視したりする馴れ合いは、組織の成長を阻害してしまいます。新たなアイデアや意見も出にくくなるため、注意が必要です。
また、自由に意見や提案ができるとしても「事業の成長につながるか?楽を選びたいのでは?」と注意してメンバーの意見を聞きましょう。
あわせて、それらを冷静に観察・分析できるマネジメント資質のある人材を見極めて、管理職やチームリーダーに任命しましょう。
以下の記事では、管理職やチームリーダーに重要なマネジメントの意味や、向いている人の特徴を詳しく解説しています。リーダー選出の参考として、ぜひご覧ください。
【関連記事:マネジメントとは?意味や業務内容、求められるスキル、向いている人の特徴を紹介】ミイダスの「コンピテンシー診断」は心理的安全性が高い職場づくりに役立つ!職場の心理的安全性を高めることは、事業の成長や変化の激しい現代社会を生き抜くために欠かせません。心理的安全性の向上に重要なのは「話しやすさ」と「従業員同士の相互理解」と言えます。
まずは、人事や組織のリーダーが率先して、お互いの適性や資質を理解することと、話しやすい態度や行動を取ることがポイントです。本記事で紹介した施策やアイデアを参考に、職場の心理的安全性を向上させましょう。
なお、本記事でも紹介した「ミイダス」は、人材の適性や資質を可視化する「コンピテンシー診断」を提供しています。コンピテンシー診断の結果を共有すると、従業員同士の相互理解が簡単に実現できます。
また、従業員の適性や上司と部下との相性に考慮した人材配置や、マネジメント資質がある人材を管理職やチームリーダーに任命することも可能です。このようなツールを使用することも、心理的安全性の向上に効果的でしょう。
さらにミイダスでは、従業員のコンディションをグラフで簡単に可視化する「組織サーベイ」も提供しています。組織の心理的安全性の状況を把握するヒントとなるはずです。
その他にも、採用や育成に役立つ機能が充実しています。以下でミイダスの機能一覧が確認できます。
>>ミイダスの機能一覧を見てみる
また、ミイダスをご利用されている方向けに、コンピテンシー診断の効果的な活用方法を解説した「コンピテンシー活用講座」も提供しています。「コンピテンシー診断を使いこなせるかわからない」と不安な方も安心です。
以下より1分で概要を確認できますので、ミイダスのコンピテンシー診断が気になる方は、ぜひご覧ください。なお、現在ミイダスでは15名まで無料でコンピテンシー診断を試せます。まずは、従業員の適性や資質を確認してみませんか。
以下よりお試しください。
心理的安全性を提唱したエイミー・エドモンドソン教授は、スピーチフォーラム「TED」にて、心理的安全性の低い方が抱く主な不安には、以下の4つがあると発表しました。
不安の種類 | 定義(心理状態) | 具体的な例 |
---|---|---|
「無知」と思われたくない | 知識や情報を持っていないと他者に思われることを恐れている状態 | 上司や同僚に率直な質問をしない、確認できない など |
「無能」と思われたくない | 自分のスキルや能力が不十分であると思われることを恐れている状態 | 自分の考えを伝えない、ミスを隠す など |
「邪魔」と思われたくない | 自分が他人から邪魔だと思われることを恐れている状態 | 周りに助けを求められない、新たな提案や意見を伝えない など |
「否定的」と思われたくない | ネガティブな人間だと思われることを恐れている状態 | 批判的な意見を抑える、問題点を指摘しない など |
これらの不安を防止・解消して成果や成長につなげるには、従業員がお互いにネガティブな意見や感情も受け入れ、意見や提案を有効に活用する文化を育てることが重要です。
社内の心理的安全性をどのように知り、測定するのでしょうか。
先述した心理的安全性を提唱するエイミー・エドモンドソン教授は、チームメンバーの心理的安全性を測定する方法として、以下の質問をチームメンバーに投げかけると言います。
先述した心理的安全性を提唱するエイミー・エドモンドソン教授は、チームメンバーの心理的安全性を測定する方法として、以下の質問をチームメンバーに投げかけると言います。
1. このチームでミスをした場合、非難されがちである。
2. このチームのメンバーは、込み入った問題提起をすることができる。
3. このチームのメンバーは、異質なものを排除したり疎んだりする傾向がある。
4. このチームでは、多少のリスクを取っても大丈夫だと思える。
5. このチームのメンバーには、応援要請やSOSを出しにくい。
6. このチームのメンバーは、私の努力や成果をむげにすることはない。
7. このチームで働くにおいて、私のスキル・能力・才能は、重宝され、役立っている。
2. このチームのメンバーは、込み入った問題提起をすることができる。
3. このチームのメンバーは、異質なものを排除したり疎んだりする傾向がある。
4. このチームでは、多少のリスクを取っても大丈夫だと思える。
5. このチームのメンバーには、応援要請やSOSを出しにくい。
6. このチームのメンバーは、私の努力や成果をむげにすることはない。
7. このチームで働くにおいて、私のスキル・能力・才能は、重宝され、役立っている。
(出典:Edmondson, A. (1999). Psychological safety and learning behavior in work teams. Administrative Science Quarterly, 44(2), 350–383. 本稿筆者訳)
上記の7つの質問に対して、チームメンバーがどの程度該当するか評価し、心理的安全性の度合いを確認します。
このような評価方法をふまえてアンケートやヒアリングを実施すれば、従業員やチームメンバーの心理的安全性が把握できるでしょう。
上記の7つの質問に対して、チームメンバーがどの程度該当するか評価し、心理的安全性の度合いを確認します。
このような評価方法をふまえてアンケートやヒアリングを実施すれば、従業員やチームメンバーの心理的安全性が把握できるでしょう。
心理的安全性に重要な4つの要素ここまで、職場の心理的安全性をつくることは、事業の発展や成長に効果を発揮するとお伝えしました。
とはいえ「社内の心理的安全性を高めるには、何が重要なのか?」と疑問に感じる方もいるのではないでしょうか。
心理的安全性を構築するためのサービスを提供する株式会社ZENTechでは、心理的安全性をつくるには、以下を重要な要素と定義しています。1. 「話しやすさ」:メンバーが自分の意見を自由に表現できる環境。業務における報告や相談、質問や雑談などが気軽にできる状態。他の3つの要素の土台となる。
2. 「助け合い」:メンバーがお互いに助け合える環境。業務以外のトラブルや困難なども含めて共有し、最適な解決策や対処方法を見つけられる状態。
3. 「挑戦」:新しいアイデアを共有し、挑戦できる環境。また、メンバーは失敗しても経験と前向きに受け止め、それを改善・検証して学びの機会と捉えられる状態。
4. 「新奇歓迎」:メンバーがお互いの強みや才能を認め合う環境。参考:石井 遼介著.『心理的安全性のつくりかた』.日本能率協会マネジメントセンター.2020年9月,P49-57より
まずは上記4つの要素をふまえて、社内の心理的安全性の現状を把握するのがよいでしょう。【人事必見】社内の心理的安全性を高める4つの施策・アイデア組織の心理的安全性を高めるために、企業の人事部やチームリーダーはどのような取り組みができるのでしょうか。
ここでは、心理的安全性を高めるために効果的な施策やアイデアを紹介します。自社にとって効果的な施策を選ぶヒントになるでしょう。1. 上司と部下の相性を考慮した人材配置・育成を行う
2. 適切な人事評価の基準や評価方法を設定する
3. コミュニケーションを活性化させる取り組みやイベントを開催する
4. お互いの適性や資質を把握する他者理解の場を設ける1. 上司と部下の相性を考慮した人材配置・育成を行う
心理的安全性を高めるためには、上司と部下の相性を考慮した人材配置やチームの構築が重要です。相性が良いと、部下は上司に対して自分の意見を伝えやすくなります。また、上司も部下の意見を受け入れ、尊重しやすくなるでしょう。
以下の表をご覧ください。以下は、「ミイダス」の「コンピテンシー診断」で把握できる、上司・部下のタイプの各特徴です。上司と部下にはタイプが存在し、行動や考え方には特徴があることがわかります。
また以下の図の通り、それぞれのタイプには相性の良し悪しもあるのです。このように、考え方や情報の受け止め方、行動には違いがあります。上司と部下の相性が悪いと、例えば「上司にアイデアを提案しても、すぐに却下される」「部下と意見が合わず、指示を聞かない」など、社内の雰囲気が悪くなり、心理的安全性が低くなる原因となり得るのです。
次第に業務へのモチベーションの低下や人間関係の悪化から、離職につながる可能性が高まってしまいます。
育成の面でも、上司が部下の資質や強みを理解した育成や声のかけ方・指示が重要です。そのため人事側は、上司と部下の相性を考慮した配置ができれば、コミュニケーションが円滑になり、心理的安全性の向上が見込めます。
現在ミイダスでは、この上司と部下のタイプが把握できるコンピテンシー診断を15名まで無料で提供しています。心理的安全性を向上させるヒントとして、まずは社内やチームの上司や部下のタイプを把握してみませんか?ミイダスは人材の資質や特徴を把握できる
「コンピテンシー診断」を提供しています。
まずは無料トライアルをお試しください。
アカウントを登録してコンピテンシー診断を試してみる※アカウントの登録及びご登録後のご利用は無料です。
2. 明確な人事評価の基準や評価方法、目標を設定する
心理的安全性の向上には、人事評価の基準や方法、組織の目標が明確であることも重要です。
どのような基準で会社から評価されているかが理解できていなければ、従業員の不安や不満を生み出す要因になります。すると、会社と従業員の信頼関係が築けずに「本音や意見を言わない、最低限の仕事しかしない」といった行動につながる原因にもなりかねません。
また、企業やチームとしての目標や求められる行動があいまいだと「どのような意見や提案を言えばよいのかわからない」と感じ、消極的になる可能性があります。
そのため、公正で納得感のある人事評価や評価方法を設定し、従業員に周知するとよいでしょう。基準が明確であれば、取るべき行動や企業が求める人物像が理解しやすくなり、積極的な行動につながります。
なお、組織で具体的な目標を立てる際は、「OKR(Objectives and Key Results)」がおすすめです。OKRとは「目標」と「成果指標」をそれぞれ設定する評価手法です。目標を明確にし、達成度を測ることで、従業員は取るべき行動や役割が理解できるでしょう。3. コミュニケーションを活性化させる取り組みやイベントを開催する
社内のコミュニケーションの活性化を促すイベントの開催も、心理的安全性の向上に効果を発揮します。
上司や先輩社員・後輩社員と対話する機会を設けると、お互いの考え方や価値観を知る相互理解が可能になるからです。「上司の指示の意図は、こうだろう」「部下はこの言い方が最適だ」などがわかるため、スムーズなコミュニケーションに役立ちます。
社内でコミュニケーションを活性化させる取り組みには、以下のようなものがあります。- 上司と部下で、定期的な1on1ミーティングを実施
- 新人をサポートするためのOJTやメンター制度を導入
- レクリエーション・交流会を開催 など
例えば、上司と部下と一対一で話す機会となる1on1ミーティングは、ちょっとした業務の相談や疑問を聞く機会となります。上司の適切なフィードバックがあれば、小さな違和感や不安の防止にもつながり、信頼関係の構築もできるでしょう。ただし、1on1ミーティングを成功させるためには、重要なポイントがあります。
1on1ミーティングの失敗を防ぐポイントは、以下の記事で詳しく解説しています。
【関連記事:1on1ミーティングは意味ない?失敗する理由と成功させる方法】
また、社内に馴染んでいない新入社員のサポートや、他部署との交流を目的とした交流会も効果的です。距離が縮まり、お互いの新たな一面を知ることにつながります。
新入社員のフォローであるOJTやメンター制度の導入方法やポイントは、以下の記事で解説しています。
【関連記事:OJTとは?意味をわかりやすく解説!OFF-JTとの違いや研修の進め方など】
【関連記事:メンターとは?制度の導入で得られる効果やデメリット、成功のポイントを解説】4. お互いの適性や資質を把握する他者理解の場を設ける
従業員同士の相互理解も心理的安全性の向上に重要です。
お互いの適性や資質、強みや人柄などを知ることで、成果が期待できる指示の出し方や意見の提案などの判断に役立ちます。例えば、データや結果を重視するタイプの部下には、主観的な指示や意見ではなく、客観的な指標や資料を元に指示を出すことが効果的でしょう。意見の対立や認識のズレを防止でき、無駄なトラブルや対人ストレスを防げます。
なお、人材の適性や資質を把握する方法には「適性検査」や「コンピテンシー診断(テスト)」がおすすめです。主観ではなく客観的な指標に基づいて可視化されるため、本人や他者も理解しやすいでしょう。
例えば、「ミイダス」が提供するコンピテンシー診断では、以下5つの分野の特徴と傾向が分析できます。- マネジメント資質
- パーソナリティの特徴
- 職務適性
- 上下関係適性
- ストレス要因
コンピテンシー項目(行動特性の項目)の傾向を、10段階の数値で可視化します(全41項目)。そのため、従業員の適性やストレスに感じやすい要素などが把握可能です。
コンピテンシーの詳しい概要は、以下の記事をご覧ください。
【関連記事:【簡単に解説】コンピテンシーとは?意味や使い方、活用事例を紹介】
このように、適性検査やコンピテンシー診断の診断結果をシェアすることで、手軽にメンバー間の理解を深められます。
適性検査やコンピテンシー診断(テスト)でわかることや導入方法については、以下の記事で解説しています。従業員同士の相互理解に役立つでしょう。
【関連記事:【適性検査とは?】30種類の検査の特徴と選び方を一挙解説】
【関連記事:コンピテンシー診断とは?ツールの使用方法や導入事例も解説】
【関連記事:コンピテンシーテストとは?例題や無料診断ツール・導入のコツを紹介】心理的安全性の向上が期待できる!コミュニケーション方法先述した通り、部下やチームメンバーが意見や提案を積極的に出したり、主体的にチャレンジしたりするためには「話しやすさ」が重要とお伝えしました。では、どのようなコミュニケーションを取るのが効果的なのでしょうか。
ここでは、話しやすさを向上させるコミュニケーションのポイントを3つ紹介します。- 対面・オンラインともに話しやすい雰囲気を作る
- 定期的に感謝を伝える
- チャレンジを促す・応援する
上記のポイントを意識して、メンバーの反応や効果を確かめながら、心理的安全性を高めましょう。対面・オンラインともに話しやすい雰囲気を作る
従業員同士が対面・オンラインともに話しやすい雰囲気を意識したコミュニケーションを取りましょう。会議やディスカッションの場で、全員が意見を述べやすい環境をつくることが求められます。
例えば、ミーティングの最初に上司やチームリーダーは「全員の意見が重要なので、ぜひ意見を聞かせてください」という旨を明確に伝え、従業員が自由に発言できるように促すとよいでしょう。
他にも、以下のようなことを意識すると、相手は話しやすく感じるはずです。- 無表情ではなく、笑顔で対応する
- 目を見て話す
- 話を聞きながら、適度に相づちを打つ
- 一方的に話すのではなく、傾聴を心がける
- 意見を伝える際は、まず相手の取り組みや考え方を肯定した後に伝える(否定や反対意見から入らない)
このような点を意識すると「話しても大丈夫だ」「また相談しよう」と部下やメンバーは感じ、組織は話しやすい雰囲気に近づきます。
また、近年ではリモートワークが普及しています。オンラインでのやり取りでは対面に比べてるとやや感情が伝わりにくいという特徴もあるため、相づちや表情などは、ややオーバーにリアクションを取るくらいで丁度よいでしょう。定期的に感謝を伝える
定期的に上司や部下、チームメンバーに言葉で感謝を伝えることも重要です。お互いに信頼関係を深め、より良いチームワークを生み出すことが期待できます。
例えば上司が「いつも資料が見やすくて助かります」と伝えると、相手は「自分の働きをきちんと見てくれている」と感じることにつながり、自信を持って仕事に取り組めるはずです。チャレンジを促す・応援する
新しいアイデアや取り組みを試すメンバーに対して、失敗を恐れずにチャレンジを促したり応援したりできる環境をつくることが重要です。
例えば、部下からの過去に実績がない提案が出たときは、より実現可能にするためのフィードバックを行うと、部下は「応援してくれている」と感じて、新たな挑戦につながるでしょう。
ポイントは「失敗から学ぶこと」を尊重し、失敗を経験の一部と捉える文化を育てることです。メンバーは、より積極的に行動することにつながります。心理的安全性を高める際に注意すべきこと心理的安全性を高めるには、注意すべきポイントがあります。以下に注意しなければ、ここまで解説した施策やアイデアを導入しても、思うような成果につながらないかもしれません。
注意すべきポイントは以下の3つです。- 馴れ合い
- 成長の妨げとなる「楽」は選ばない
- 適性のある人材に、チームリーダーを任命する
心理的安全性づくりは、注意しなければ「馴れ合い」に陥ってしまう可能性があります。人間関係が良好なのは良いことですが、一方で反対意見を言えなかったり都合の良いように規則を無視したりする馴れ合いは、組織の成長を阻害してしまいます。新たなアイデアや意見も出にくくなるため、注意が必要です。
また、自由に意見や提案ができるとしても「事業の成長につながるか?楽を選びたいのでは?」と注意してメンバーの意見を聞きましょう。
あわせて、それらを冷静に観察・分析できるマネジメント資質のある人材を見極めて、管理職やチームリーダーに任命しましょう。
以下の記事では、管理職やチームリーダーに重要なマネジメントの意味や、向いている人の特徴を詳しく解説しています。リーダー選出の参考として、ぜひご覧ください。
【関連記事:マネジメントとは?意味や業務内容、求められるスキル、向いている人の特徴を紹介】ミイダスの「コンピテンシー診断」は心理的安全性が高い職場づくりに役立つ!職場の心理的安全性を高めることは、事業の成長や変化の激しい現代社会を生き抜くために欠かせません。心理的安全性の向上に重要なのは「話しやすさ」と「従業員同士の相互理解」と言えます。
まずは、人事や組織のリーダーが率先して、お互いの適性や資質を理解することと、話しやすい態度や行動を取ることがポイントです。本記事で紹介した施策やアイデアを参考に、職場の心理的安全性を向上させましょう。
なお、本記事でも紹介した「ミイダス」は、人材の適性や資質を可視化する「コンピテンシー診断」を提供しています。コンピテンシー診断の結果を共有すると、従業員同士の相互理解が簡単に実現できます。
また、従業員の適性や上司と部下との相性に考慮した人材配置や、マネジメント資質がある人材を管理職やチームリーダーに任命することも可能です。このようなツールを使用することも、心理的安全性の向上に効果的でしょう。
さらにミイダスでは、従業員のコンディションをグラフで簡単に可視化する「組織サーベイ」も提供しています。組織の心理的安全性の状況を把握するヒントとなるはずです。
その他にも、採用や育成に役立つ機能が充実しています。以下でミイダスの機能一覧が確認できます。
>>ミイダスの機能一覧を見てみる
また、ミイダスをご利用されている方向けに、コンピテンシー診断の効果的な活用方法を解説した「コンピテンシー活用講座」も提供しています。「コンピテンシー診断を使いこなせるかわからない」と不安な方も安心です。
以下より1分で概要を確認できますので、ミイダスのコンピテンシー診断が気になる方は、ぜひご覧ください。なお、現在ミイダスでは15名まで無料でコンピテンシー診断を試せます。まずは、従業員の適性や資質を確認してみませんか。
以下よりお試しください。
とはいえ「社内の心理的安全性を高めるには、何が重要なのか?」と疑問に感じる方もいるのではないでしょうか。
心理的安全性を構築するためのサービスを提供する株式会社ZENTechでは、心理的安全性をつくるには、以下を重要な要素と定義しています。
2. 「助け合い」:メンバーがお互いに助け合える環境。業務以外のトラブルや困難なども含めて共有し、最適な解決策や対処方法を見つけられる状態。
3. 「挑戦」:新しいアイデアを共有し、挑戦できる環境。また、メンバーは失敗しても経験と前向きに受け止め、それを改善・検証して学びの機会と捉えられる状態。
4. 「新奇歓迎」:メンバーがお互いの強みや才能を認め合う環境。
まずは上記4つの要素をふまえて、社内の心理的安全性の現状を把握するのがよいでしょう。
組織の心理的安全性を高めるために、企業の人事部やチームリーダーはどのような取り組みができるのでしょうか。
ここでは、心理的安全性を高めるために効果的な施策やアイデアを紹介します。自社にとって効果的な施策を選ぶヒントになるでしょう。
ここでは、心理的安全性を高めるために効果的な施策やアイデアを紹介します。自社にとって効果的な施策を選ぶヒントになるでしょう。
1. 上司と部下の相性を考慮した人材配置・育成を行う
2. 適切な人事評価の基準や評価方法を設定する
3. コミュニケーションを活性化させる取り組みやイベントを開催する
4. お互いの適性や資質を把握する他者理解の場を設ける
2. 適切な人事評価の基準や評価方法を設定する
3. コミュニケーションを活性化させる取り組みやイベントを開催する
4. お互いの適性や資質を把握する他者理解の場を設ける
1. 上司と部下の相性を考慮した人材配置・育成を行う
心理的安全性を高めるためには、上司と部下の相性を考慮した人材配置やチームの構築が重要です。相性が良いと、部下は上司に対して自分の意見を伝えやすくなります。また、上司も部下の意見を受け入れ、尊重しやすくなるでしょう。
以下の表をご覧ください。以下は、「ミイダス」の「コンピテンシー診断」で把握できる、上司・部下のタイプの各特徴です。
以下の表をご覧ください。以下は、「ミイダス」の「コンピテンシー診断」で把握できる、上司・部下のタイプの各特徴です。
上司と部下にはタイプが存在し、行動や考え方には特徴があることがわかります。
また以下の図の通り、それぞれのタイプには相性の良し悪しもあるのです。
また以下の図の通り、それぞれのタイプには相性の良し悪しもあるのです。
このように、考え方や情報の受け止め方、行動には違いがあります。上司と部下の相性が悪いと、例えば「上司にアイデアを提案しても、すぐに却下される」「部下と意見が合わず、指示を聞かない」など、社内の雰囲気が悪くなり、心理的安全性が低くなる原因となり得るのです。
次第に業務へのモチベーションの低下や人間関係の悪化から、離職につながる可能性が高まってしまいます。
育成の面でも、上司が部下の資質や強みを理解した育成や声のかけ方・指示が重要です。そのため人事側は、上司と部下の相性を考慮した配置ができれば、コミュニケーションが円滑になり、心理的安全性の向上が見込めます。
現在ミイダスでは、この上司と部下のタイプが把握できるコンピテンシー診断を15名まで無料で提供しています。心理的安全性を向上させるヒントとして、まずは社内やチームの上司や部下のタイプを把握してみませんか?
次第に業務へのモチベーションの低下や人間関係の悪化から、離職につながる可能性が高まってしまいます。
育成の面でも、上司が部下の資質や強みを理解した育成や声のかけ方・指示が重要です。そのため人事側は、上司と部下の相性を考慮した配置ができれば、コミュニケーションが円滑になり、心理的安全性の向上が見込めます。
現在ミイダスでは、この上司と部下のタイプが把握できるコンピテンシー診断を15名まで無料で提供しています。心理的安全性を向上させるヒントとして、まずは社内やチームの上司や部下のタイプを把握してみませんか?
ミイダスは人材の資質や特徴を把握できる
「コンピテンシー診断」を提供しています。
まずは無料トライアルをお試しください。
アカウントを登録してコンピテンシー診断を試してみる※アカウントの登録及びご登録後のご利用は無料です。
2. 明確な人事評価の基準や評価方法、目標を設定する
心理的安全性の向上には、人事評価の基準や方法、組織の目標が明確であることも重要です。
どのような基準で会社から評価されているかが理解できていなければ、従業員の不安や不満を生み出す要因になります。すると、会社と従業員の信頼関係が築けずに「本音や意見を言わない、最低限の仕事しかしない」といった行動につながる原因にもなりかねません。
また、企業やチームとしての目標や求められる行動があいまいだと「どのような意見や提案を言えばよいのかわからない」と感じ、消極的になる可能性があります。
そのため、公正で納得感のある人事評価や評価方法を設定し、従業員に周知するとよいでしょう。基準が明確であれば、取るべき行動や企業が求める人物像が理解しやすくなり、積極的な行動につながります。
なお、組織で具体的な目標を立てる際は、「OKR(Objectives and Key Results)」がおすすめです。OKRとは「目標」と「成果指標」をそれぞれ設定する評価手法です。目標を明確にし、達成度を測ることで、従業員は取るべき行動や役割が理解できるでしょう。
どのような基準で会社から評価されているかが理解できていなければ、従業員の不安や不満を生み出す要因になります。すると、会社と従業員の信頼関係が築けずに「本音や意見を言わない、最低限の仕事しかしない」といった行動につながる原因にもなりかねません。
また、企業やチームとしての目標や求められる行動があいまいだと「どのような意見や提案を言えばよいのかわからない」と感じ、消極的になる可能性があります。
そのため、公正で納得感のある人事評価や評価方法を設定し、従業員に周知するとよいでしょう。基準が明確であれば、取るべき行動や企業が求める人物像が理解しやすくなり、積極的な行動につながります。
なお、組織で具体的な目標を立てる際は、「OKR(Objectives and Key Results)」がおすすめです。OKRとは「目標」と「成果指標」をそれぞれ設定する評価手法です。目標を明確にし、達成度を測ることで、従業員は取るべき行動や役割が理解できるでしょう。
3. コミュニケーションを活性化させる取り組みやイベントを開催する
社内のコミュニケーションの活性化を促すイベントの開催も、心理的安全性の向上に効果を発揮します。
上司や先輩社員・後輩社員と対話する機会を設けると、お互いの考え方や価値観を知る相互理解が可能になるからです。「上司の指示の意図は、こうだろう」「部下はこの言い方が最適だ」などがわかるため、スムーズなコミュニケーションに役立ちます。
社内でコミュニケーションを活性化させる取り組みには、以下のようなものがあります。
上司や先輩社員・後輩社員と対話する機会を設けると、お互いの考え方や価値観を知る相互理解が可能になるからです。「上司の指示の意図は、こうだろう」「部下はこの言い方が最適だ」などがわかるため、スムーズなコミュニケーションに役立ちます。
社内でコミュニケーションを活性化させる取り組みには、以下のようなものがあります。
- 上司と部下で、定期的な1on1ミーティングを実施
- 新人をサポートするためのOJTやメンター制度を導入
- レクリエーション・交流会を開催 など
例えば、上司と部下と一対一で話す機会となる1on1ミーティングは、ちょっとした業務の相談や疑問を聞く機会となります。上司の適切なフィードバックがあれば、小さな違和感や不安の防止にもつながり、信頼関係の構築もできるでしょう。ただし、1on1ミーティングを成功させるためには、重要なポイントがあります。
1on1ミーティングの失敗を防ぐポイントは、以下の記事で詳しく解説しています。
【関連記事:1on1ミーティングは意味ない?失敗する理由と成功させる方法】
また、社内に馴染んでいない新入社員のサポートや、他部署との交流を目的とした交流会も効果的です。距離が縮まり、お互いの新たな一面を知ることにつながります。
新入社員のフォローであるOJTやメンター制度の導入方法やポイントは、以下の記事で解説しています。
【関連記事:OJTとは?意味をわかりやすく解説!OFF-JTとの違いや研修の進め方など】
【関連記事:メンターとは?制度の導入で得られる効果やデメリット、成功のポイントを解説】
1on1ミーティングの失敗を防ぐポイントは、以下の記事で詳しく解説しています。
【関連記事:1on1ミーティングは意味ない?失敗する理由と成功させる方法】
また、社内に馴染んでいない新入社員のサポートや、他部署との交流を目的とした交流会も効果的です。距離が縮まり、お互いの新たな一面を知ることにつながります。
新入社員のフォローであるOJTやメンター制度の導入方法やポイントは、以下の記事で解説しています。
【関連記事:OJTとは?意味をわかりやすく解説!OFF-JTとの違いや研修の進め方など】
【関連記事:メンターとは?制度の導入で得られる効果やデメリット、成功のポイントを解説】
4. お互いの適性や資質を把握する他者理解の場を設ける
従業員同士の相互理解も心理的安全性の向上に重要です。
お互いの適性や資質、強みや人柄などを知ることで、成果が期待できる指示の出し方や意見の提案などの判断に役立ちます。例えば、データや結果を重視するタイプの部下には、主観的な指示や意見ではなく、客観的な指標や資料を元に指示を出すことが効果的でしょう。意見の対立や認識のズレを防止でき、無駄なトラブルや対人ストレスを防げます。
なお、人材の適性や資質を把握する方法には「適性検査」や「コンピテンシー診断(テスト)」がおすすめです。主観ではなく客観的な指標に基づいて可視化されるため、本人や他者も理解しやすいでしょう。
例えば、「ミイダス」が提供するコンピテンシー診断では、以下5つの分野の特徴と傾向が分析できます。
お互いの適性や資質、強みや人柄などを知ることで、成果が期待できる指示の出し方や意見の提案などの判断に役立ちます。例えば、データや結果を重視するタイプの部下には、主観的な指示や意見ではなく、客観的な指標や資料を元に指示を出すことが効果的でしょう。意見の対立や認識のズレを防止でき、無駄なトラブルや対人ストレスを防げます。
なお、人材の適性や資質を把握する方法には「適性検査」や「コンピテンシー診断(テスト)」がおすすめです。主観ではなく客観的な指標に基づいて可視化されるため、本人や他者も理解しやすいでしょう。
例えば、「ミイダス」が提供するコンピテンシー診断では、以下5つの分野の特徴と傾向が分析できます。
- マネジメント資質
- パーソナリティの特徴
- 職務適性
- 上下関係適性
- ストレス要因
コンピテンシー項目(行動特性の項目)の傾向を、10段階の数値で可視化します(全41項目)。そのため、従業員の適性やストレスに感じやすい要素などが把握可能です。
コンピテンシーの詳しい概要は、以下の記事をご覧ください。
【関連記事:【簡単に解説】コンピテンシーとは?意味や使い方、活用事例を紹介】
このように、適性検査やコンピテンシー診断の診断結果をシェアすることで、手軽にメンバー間の理解を深められます。
適性検査やコンピテンシー診断(テスト)でわかることや導入方法については、以下の記事で解説しています。従業員同士の相互理解に役立つでしょう。
【関連記事:【適性検査とは?】30種類の検査の特徴と選び方を一挙解説】
【関連記事:コンピテンシー診断とは?ツールの使用方法や導入事例も解説】
【関連記事:コンピテンシーテストとは?例題や無料診断ツール・導入のコツを紹介】
コンピテンシーの詳しい概要は、以下の記事をご覧ください。
【関連記事:【簡単に解説】コンピテンシーとは?意味や使い方、活用事例を紹介】
このように、適性検査やコンピテンシー診断の診断結果をシェアすることで、手軽にメンバー間の理解を深められます。
適性検査やコンピテンシー診断(テスト)でわかることや導入方法については、以下の記事で解説しています。従業員同士の相互理解に役立つでしょう。
【関連記事:【適性検査とは?】30種類の検査の特徴と選び方を一挙解説】
【関連記事:コンピテンシー診断とは?ツールの使用方法や導入事例も解説】
【関連記事:コンピテンシーテストとは?例題や無料診断ツール・導入のコツを紹介】
心理的安全性の向上が期待できる!コミュニケーション方法先述した通り、部下やチームメンバーが意見や提案を積極的に出したり、主体的にチャレンジしたりするためには「話しやすさ」が重要とお伝えしました。では、どのようなコミュニケーションを取るのが効果的なのでしょうか。
ここでは、話しやすさを向上させるコミュニケーションのポイントを3つ紹介します。- 対面・オンラインともに話しやすい雰囲気を作る
- 定期的に感謝を伝える
- チャレンジを促す・応援する
上記のポイントを意識して、メンバーの反応や効果を確かめながら、心理的安全性を高めましょう。対面・オンラインともに話しやすい雰囲気を作る
従業員同士が対面・オンラインともに話しやすい雰囲気を意識したコミュニケーションを取りましょう。会議やディスカッションの場で、全員が意見を述べやすい環境をつくることが求められます。
例えば、ミーティングの最初に上司やチームリーダーは「全員の意見が重要なので、ぜひ意見を聞かせてください」という旨を明確に伝え、従業員が自由に発言できるように促すとよいでしょう。
他にも、以下のようなことを意識すると、相手は話しやすく感じるはずです。- 無表情ではなく、笑顔で対応する
- 目を見て話す
- 話を聞きながら、適度に相づちを打つ
- 一方的に話すのではなく、傾聴を心がける
- 意見を伝える際は、まず相手の取り組みや考え方を肯定した後に伝える(否定や反対意見から入らない)
このような点を意識すると「話しても大丈夫だ」「また相談しよう」と部下やメンバーは感じ、組織は話しやすい雰囲気に近づきます。
また、近年ではリモートワークが普及しています。オンラインでのやり取りでは対面に比べてるとやや感情が伝わりにくいという特徴もあるため、相づちや表情などは、ややオーバーにリアクションを取るくらいで丁度よいでしょう。定期的に感謝を伝える
定期的に上司や部下、チームメンバーに言葉で感謝を伝えることも重要です。お互いに信頼関係を深め、より良いチームワークを生み出すことが期待できます。
例えば上司が「いつも資料が見やすくて助かります」と伝えると、相手は「自分の働きをきちんと見てくれている」と感じることにつながり、自信を持って仕事に取り組めるはずです。チャレンジを促す・応援する
新しいアイデアや取り組みを試すメンバーに対して、失敗を恐れずにチャレンジを促したり応援したりできる環境をつくることが重要です。
例えば、部下からの過去に実績がない提案が出たときは、より実現可能にするためのフィードバックを行うと、部下は「応援してくれている」と感じて、新たな挑戦につながるでしょう。
ポイントは「失敗から学ぶこと」を尊重し、失敗を経験の一部と捉える文化を育てることです。メンバーは、より積極的に行動することにつながります。心理的安全性を高める際に注意すべきこと心理的安全性を高めるには、注意すべきポイントがあります。以下に注意しなければ、ここまで解説した施策やアイデアを導入しても、思うような成果につながらないかもしれません。
注意すべきポイントは以下の3つです。- 馴れ合い
- 成長の妨げとなる「楽」は選ばない
- 適性のある人材に、チームリーダーを任命する
心理的安全性づくりは、注意しなければ「馴れ合い」に陥ってしまう可能性があります。人間関係が良好なのは良いことですが、一方で反対意見を言えなかったり都合の良いように規則を無視したりする馴れ合いは、組織の成長を阻害してしまいます。新たなアイデアや意見も出にくくなるため、注意が必要です。
また、自由に意見や提案ができるとしても「事業の成長につながるか?楽を選びたいのでは?」と注意してメンバーの意見を聞きましょう。
あわせて、それらを冷静に観察・分析できるマネジメント資質のある人材を見極めて、管理職やチームリーダーに任命しましょう。
以下の記事では、管理職やチームリーダーに重要なマネジメントの意味や、向いている人の特徴を詳しく解説しています。リーダー選出の参考として、ぜひご覧ください。
【関連記事:マネジメントとは?意味や業務内容、求められるスキル、向いている人の特徴を紹介】ミイダスの「コンピテンシー診断」は心理的安全性が高い職場づくりに役立つ!職場の心理的安全性を高めることは、事業の成長や変化の激しい現代社会を生き抜くために欠かせません。心理的安全性の向上に重要なのは「話しやすさ」と「従業員同士の相互理解」と言えます。
まずは、人事や組織のリーダーが率先して、お互いの適性や資質を理解することと、話しやすい態度や行動を取ることがポイントです。本記事で紹介した施策やアイデアを参考に、職場の心理的安全性を向上させましょう。
なお、本記事でも紹介した「ミイダス」は、人材の適性や資質を可視化する「コンピテンシー診断」を提供しています。コンピテンシー診断の結果を共有すると、従業員同士の相互理解が簡単に実現できます。
また、従業員の適性や上司と部下との相性に考慮した人材配置や、マネジメント資質がある人材を管理職やチームリーダーに任命することも可能です。このようなツールを使用することも、心理的安全性の向上に効果的でしょう。
さらにミイダスでは、従業員のコンディションをグラフで簡単に可視化する「組織サーベイ」も提供しています。組織の心理的安全性の状況を把握するヒントとなるはずです。
その他にも、採用や育成に役立つ機能が充実しています。以下でミイダスの機能一覧が確認できます。
>>ミイダスの機能一覧を見てみる
また、ミイダスをご利用されている方向けに、コンピテンシー診断の効果的な活用方法を解説した「コンピテンシー活用講座」も提供しています。「コンピテンシー診断を使いこなせるかわからない」と不安な方も安心です。
以下より1分で概要を確認できますので、ミイダスのコンピテンシー診断が気になる方は、ぜひご覧ください。なお、現在ミイダスでは15名まで無料でコンピテンシー診断を試せます。まずは、従業員の適性や資質を確認してみませんか。
以下よりお試しください。
ここでは、話しやすさを向上させるコミュニケーションのポイントを3つ紹介します。
例えば、ミーティングの最初に上司やチームリーダーは「全員の意見が重要なので、ぜひ意見を聞かせてください」という旨を明確に伝え、従業員が自由に発言できるように促すとよいでしょう。
他にも、以下のようなことを意識すると、相手は話しやすく感じるはずです。
また、近年ではリモートワークが普及しています。オンラインでのやり取りでは対面に比べてるとやや感情が伝わりにくいという特徴もあるため、相づちや表情などは、ややオーバーにリアクションを取るくらいで丁度よいでしょう。
例えば上司が「いつも資料が見やすくて助かります」と伝えると、相手は「自分の働きをきちんと見てくれている」と感じることにつながり、自信を持って仕事に取り組めるはずです。
例えば、部下からの過去に実績がない提案が出たときは、より実現可能にするためのフィードバックを行うと、部下は「応援してくれている」と感じて、新たな挑戦につながるでしょう。
ポイントは「失敗から学ぶこと」を尊重し、失敗を経験の一部と捉える文化を育てることです。メンバーは、より積極的に行動することにつながります。
心理的安全性を高めるには、注意すべきポイントがあります。以下に注意しなければ、ここまで解説した施策やアイデアを導入しても、思うような成果につながらないかもしれません。
注意すべきポイントは以下の3つです。
注意すべきポイントは以下の3つです。
- 馴れ合い
- 成長の妨げとなる「楽」は選ばない
- 適性のある人材に、チームリーダーを任命する
心理的安全性づくりは、注意しなければ「馴れ合い」に陥ってしまう可能性があります。人間関係が良好なのは良いことですが、一方で反対意見を言えなかったり都合の良いように規則を無視したりする馴れ合いは、組織の成長を阻害してしまいます。新たなアイデアや意見も出にくくなるため、注意が必要です。
また、自由に意見や提案ができるとしても「事業の成長につながるか?楽を選びたいのでは?」と注意してメンバーの意見を聞きましょう。
あわせて、それらを冷静に観察・分析できるマネジメント資質のある人材を見極めて、管理職やチームリーダーに任命しましょう。
以下の記事では、管理職やチームリーダーに重要なマネジメントの意味や、向いている人の特徴を詳しく解説しています。リーダー選出の参考として、ぜひご覧ください。
【関連記事:マネジメントとは?意味や業務内容、求められるスキル、向いている人の特徴を紹介】
また、自由に意見や提案ができるとしても「事業の成長につながるか?楽を選びたいのでは?」と注意してメンバーの意見を聞きましょう。
あわせて、それらを冷静に観察・分析できるマネジメント資質のある人材を見極めて、管理職やチームリーダーに任命しましょう。
以下の記事では、管理職やチームリーダーに重要なマネジメントの意味や、向いている人の特徴を詳しく解説しています。リーダー選出の参考として、ぜひご覧ください。
【関連記事:マネジメントとは?意味や業務内容、求められるスキル、向いている人の特徴を紹介】
ミイダスの「コンピテンシー診断」は心理的安全性が高い職場づくりに役立つ!職場の心理的安全性を高めることは、事業の成長や変化の激しい現代社会を生き抜くために欠かせません。心理的安全性の向上に重要なのは「話しやすさ」と「従業員同士の相互理解」と言えます。
まずは、人事や組織のリーダーが率先して、お互いの適性や資質を理解することと、話しやすい態度や行動を取ることがポイントです。本記事で紹介した施策やアイデアを参考に、職場の心理的安全性を向上させましょう。
なお、本記事でも紹介した「ミイダス」は、人材の適性や資質を可視化する「コンピテンシー診断」を提供しています。コンピテンシー診断の結果を共有すると、従業員同士の相互理解が簡単に実現できます。
また、従業員の適性や上司と部下との相性に考慮した人材配置や、マネジメント資質がある人材を管理職やチームリーダーに任命することも可能です。このようなツールを使用することも、心理的安全性の向上に効果的でしょう。
さらにミイダスでは、従業員のコンディションをグラフで簡単に可視化する「組織サーベイ」も提供しています。組織の心理的安全性の状況を把握するヒントとなるはずです。
その他にも、採用や育成に役立つ機能が充実しています。以下でミイダスの機能一覧が確認できます。
>>ミイダスの機能一覧を見てみる
また、ミイダスをご利用されている方向けに、コンピテンシー診断の効果的な活用方法を解説した「コンピテンシー活用講座」も提供しています。「コンピテンシー診断を使いこなせるかわからない」と不安な方も安心です。
以下より1分で概要を確認できますので、ミイダスのコンピテンシー診断が気になる方は、ぜひご覧ください。なお、現在ミイダスでは15名まで無料でコンピテンシー診断を試せます。まずは、従業員の適性や資質を確認してみませんか。
以下よりお試しください。
まずは、人事や組織のリーダーが率先して、お互いの適性や資質を理解することと、話しやすい態度や行動を取ることがポイントです。本記事で紹介した施策やアイデアを参考に、職場の心理的安全性を向上させましょう。
なお、本記事でも紹介した「ミイダス」は、人材の適性や資質を可視化する「コンピテンシー診断」を提供しています。コンピテンシー診断の結果を共有すると、従業員同士の相互理解が簡単に実現できます。
また、従業員の適性や上司と部下との相性に考慮した人材配置や、マネジメント資質がある人材を管理職やチームリーダーに任命することも可能です。このようなツールを使用することも、心理的安全性の向上に効果的でしょう。
さらにミイダスでは、従業員のコンディションをグラフで簡単に可視化する「組織サーベイ」も提供しています。組織の心理的安全性の状況を把握するヒントとなるはずです。
その他にも、採用や育成に役立つ機能が充実しています。以下でミイダスの機能一覧が確認できます。
>>ミイダスの機能一覧を見てみる
また、ミイダスをご利用されている方向けに、コンピテンシー診断の効果的な活用方法を解説した「コンピテンシー活用講座」も提供しています。「コンピテンシー診断を使いこなせるかわからない」と不安な方も安心です。
以下より1分で概要を確認できますので、ミイダスのコンピテンシー診断が気になる方は、ぜひご覧ください。
以下よりお試しください。