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コンピテンシー

コンピテンシーテストとは?例題や無料診断ツール・導入のコツを紹介

人材採用や人材配置の場面において、求職者や従業員に対して「コンピテンシーテスト(診断)」を活用するケースがあります。

コンピテンシーテストとは、仕事上の適性や能力を測る診断です。導入することで、自社にフィットした人材の採用やミスマッチを防ぐメリットがあります。

とはいえ、コンピテンシーテストにはさまざまな種類や特徴があるため、どれを選べばよいのか迷う方もいるのではないでしょうか。

コンピテンシーテストは、自社の課題をふまえて目的に沿った診断ツールを選ぶことが重要です。目的に沿わないツールを選んでしまうと、成果の見込めない可能性があります。

そこで本記事では、コンピテンシーテストの特徴や具体的なコンピテンシー項目や例題、自社にあったツールの選び方などを紹介します。

無料で利用可能なテストも紹介しますので、導入を検討している方は、ぜひ最後までご覧ください。

なお、コンピテンシー診断(特性診断)の活用ヒント資料は以下より無料でダウンロードできます。人事戦略のヒントを得るために、あわせてご活用ください。

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コンピテンシーテスト(診断)とは

コンピテンシーテストの結果を眺める人事担当者たち
コンピテンシー(Competency)とは、英語で「適性」「能力」「仕事で成果を上げる人の行動特性」などを意味する言葉です。 そのため、コンピテンシーテスト(診断)は「人材の持つ適性や能力を可視化する診断テスト」を指します。

主に仕事で発揮される適性や能力を図るため、企業側は以下の場面で役立ちます。
  • 人材採用
  • 人材配置
  • 人材評価
  • マネジメント
  • 人材育成
一方、求職者側は自分に合った仕事や職場環境などを知る目的で活用されるケースが主です。

コンピテンシーの詳細やコンピテンシー診断の活用シーン、具体的な企業の導入事例などは以下の記事で詳しく解説されています。コンピテンシーテストを検討されている方は、より理解が深まるため、ぜひご覧ください。

【関連記事:コンピテンシー診断とは?導入事例や使用方法も解説】
【関連記事:【簡単に解説】コンピテンシーとは?意味や使い方、活用事例を紹介】
【関連記事:行動特性とは?意味や活用メリット、コンピテンシー診断導入例を解説】
【関連記事:人材育成の課題とは?5つの解決策と成功事例を解説】

コンピテンシーテストの目的

コンピテンシーテストを実施することで、人材の適性や能力を可視化できます。そのため企業側は下記のような目的で、コンピテンシーテストを実施するケースが多いです。
  • 採用の効率化
  • 効率的な人材育成
  • 適材適所の人材配置
  • 組織の課題発見
たとえば社員に対してコンピテンシーテストを実施すれば「自社で活躍する人に共通する行動特性」が見えてきます。そのため、たとえば中途採用で応募者に対してコンピテンシーテストの受験を求めれば、応募者が自社で活躍できそうかどうか事前に見極めやすいのです。

また、各人材が持っている特徴が客観的にわかるため、効率的な人材育成アプローチを行ったり人事異動で適材適所の人材配置を実現したりしやすくなります。

さらにコンピテンシーテストは、組織に潜んでいる問題点を可視化するうえでも有用です。たとえば「活躍する人に共通する行動特性を備えた人材が少ない」「社員が持っている行動特性に偏りがある」といった課題を発見できます。

人材アセスメントツール「ミイダス」では、可能性診断というサービスのなかに「コンピテンシー診断(特性診断)」が含まれています。社員の行動特性を可視化できるのはもちろん、ミイダスに登録している人材の中から自社で活躍する行動特性を備えた人を効率的に洗い出せる点が強みです。

コンピテンシーテストの導入や業務活用を検討している企業は、ぜひミイダスの利用もご検討ください。無料トライアルも実施しているため、まずはお試しで利用してみませんか。

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コンピテンシーテストの受験形式

コンピテンシーテストのテスト会場
コンピテンシーテストの導入を検討する際、実施形態や実施場所などが気になる方もいるでしょう。主な受験形式は以下の3つです。
  • Webテスト形式
  • テストセンター形式
  • ペーパーテスト形式
それぞれの受験場所や受験方法の特徴を、以下の表にまとめました。
受験場所受験方法
Webテスト形式企業が指定した受験会場か、自宅指定した専用のパソコンか、所有するパソコン
テストセンター形式全国各地に設置された、専用の受験会場外部機関が用意した専用のパソコン
ペーパーテスト形式企業が指定した受験会場筆記(記述、マークシートなど)
Webテスト形式は、インターネット環境があれば実施できるため、企業側が指定した場所での開催はもちろん、受験者が自宅でテストを受験できるメリットがあります。自宅受験が可能な場合、会場の用意や日程設定などの手間が省ける反面、受験者の様子が見えないため、不正による対策を考慮する必要があるでしょう。

一方、テストセンター形式の外部機関によるテストの開催は、受験者による不正防止になるといえます。会場の用意や集計までを委託できるため効率化が図れるメリットもありますが、一方で費用が高くなる傾向にあります。

実施頻度やコストなどもふまえて、最適な形式を選択するとよいでしょう。

コンピテンシーテストでわかることは?項目や例題を紹介

toB_法人ログイン後画面_診断説明
コンピテンシーテストによって、診断できる項目や可視化される資質はさまざまです。どのような診断項目や例題があるかを具体的にイメージできれば、最適なコンピテンシーテストを選定する際に役立つでしょう。

以下では例として、ミイダスコンピテンシー診断(特性診断)でわかることや項目、例題を紹介します。

コンピテンシーテスト(診断)でわかること

ミイダスのコンピテンシー診断(特性診断)では、大きく分けて以下の4つの資質や傾向を数値で可視化します。

そのうち、細かな項目が計52項目あり、それぞれ10段階で行動特性や思考性などの強弱が分析可能です。
  • マネジメントスタイル:マネジメントスタイルを分析
  • パーソナリティの傾向:パーソナリティの特徴と傾向の度合いを分析
  • 上司・部下としての傾向:社員の上司・部下としての傾向や相性を可視化
  • ストレス要因:ストレスに感じやすい活動や条件、環境を予測
たとえば「マネジメントスタイル」の結果から、マネジメント能力が求められるリーダーや管理職の向き不向きがわかります。将来のリーダー候補の選出や採用、人材育成などに活用可能です。

「上司・部下としての傾向」では、上司と部下の相性がわかります。上司と部下それぞれに診断を受験してもらうことで、人事配置の場面で役立ち、ミスマッチ防止に役立つでしょう。

上記の「パーソナリティの傾向」では、以下で解説するコンピテンシー項目の度合いが数値で可視化されます。

コンピテンシー診断(特性診断)項目

ミイダスのコンピテンシー診断(特性診断)は、以下のとおりです。
コンピテンシー診断(特性診断)項目コンピテンシー診断(特性診断)定義(高得点ほど、この傾向が強く、低得点ほどこの傾向が弱い)
マネジメントスタイル:長期的なビジョン達成に向けてメンバーや状況を把握した上で、自分が具体的に指揮をとる。

:短期的な目標達成に向けてスケジュールやタスクを設定した上で、メンバーの自主性を尊重し委ねる。
リーダーシップ:自分が先頭に立ってメンバーを牽引するほうが得意である。

:自分は先頭に立たず、誰かをフォローするほうが得意である。
対人影響:相手の態度や行動に影響を与えるように働きかけるほうが得意である。

:相手の態度や行動に干渉せずにはたらく方が得意である。
調整力:周囲との調整が必要となる業務のほうが得意である。

:周囲との調整が少ない業務のほうが得意である。
決断力:自分で物事を決断しながら業務に取り組むほうが得意である。

:周囲から指示を受けながら業務に取り組むほうが得意である。
活力:周囲と競いながらエネルギッシュに業務に取り組むほうが得意である。

:競争は好まず、自分のペースと効率を重視して業務に取り組むほうが得意である。
粘り強さ:難しい問題に直面したとき、諦めずに粘り強く取り組むほうを優先する。

:難しい問題に直面したとき、その問題より簡単に解ける問題に取り組むほうを優先する。
一点集中:一つの作業に集中するほうが得意である。

:複数の作業を並行して進めるほうが得意である。
継続力:一つの目標に向けて努力を続けるほうが得意である。

:状況に応じて目標を変えながら取り組むほうが得意である。
プレッシャーへの耐性:プレッシャーやストレスが多い業務のほうが得意である。

:プレッシャーやストレスが少ない業務のほうが得意である。
対応力:臨機応変な対応が必要となる業務のほうが得意である。

:一貫性のある考えや行動を求められる業務のほうが得意である。
人あたり:相手の意見を尊重し、好印象を与えるほうが得意である。

:相手が受ける印象を気にせず自己主張するほうが得意である。
チームワーク:チームに溶け込んで、メンバーと一緒に取り組む方が得意である。

:チームの一員として働くよりも、単独で取り組む方が得意である。
人間関係の構築:状況に応じて新たに人間関係を築きながら業務に取り組むほうが得意である。

:すでにある人間関係のなかで業務に取り組むほうが得意である。
共感力:自分の都合だけでなく、周囲の事情に配慮しながら業務に取り組むほうが得意である。

:周囲に気を使わず、自分の都合を優先して業務に取り組むほうが得意である。
創造性:これまでの発想や方法にとらわれず考え、行動するほうが得意である。

:これまで通りの発想や方法にならって行動するほうが得意である。
問題解決力:自ら問題を見つけ、その解決に向けて取り組むほうが得意である。

:問題意識をあまり持たず、目の前の業務に取り組むほうが得意である。
計画性:しっかりと計画を立てて業務を進めるほうが得意である。

:計画を立てずその場その場で考えて業務を進めるほうが得意である。
分析力:高度な分析が求められる業務のほうが得意である。

:分析作業が求められない業務のほうが得意である。
概念化:抽象的な物事に興味を持ち、本質を整理して業務に活かすほうが得意である。

:具体的でわかりやすい業務に取り組むほうが得意である。
目標の立て方:失敗の可能性があっても高い目標を掲げ、挑戦を続ける傾向がある。

:失敗の可能性が低い手堅い目標を立て、安定的に活動する傾向がある。
自学:わからないことがあれば、自ら調べるなど主体的に学ぶほうが得意である。

:わからないことがあれば、誰かに教えてもらいながら学ぶほうが得意である。
使用するコンピテンシーテストによって、診断可能な項目は変わります。業種や職種によって重要視する項目や適性は異なるため、自社が可視化したい項目を診断できるコンピテンシーテストの活用が重要です。

コンピテンシーテストを導入するメリット

面接をおこなう人事担当者
コンピテンシーテストには、どのようなメリットがあるのでしょうか。
主なメリットは以下の5つです。
  • 人材を多面的に分析可能なため、適性や特徴が把握しやすい
  • 人事評価の効率化が図れる
  • 面接官ごとに評価基準を統一できる
  • 自社組織の特徴や課題を把握できる
  • 自社にフィットした人材の傾向や特徴が抽出・把握できる

人材を多面的に分析可能なため、適性や特徴が把握しやすい

1つ目のメリットは、人材を多面的に分析できるため、適性や特徴が把握しやすいことです。

さまざまなコンピテンシー項目から、人材の行動特性や適性、資質などの度合いが可視化されるため、あらゆる視点から評価できます。そのため、自社に合った人材の採用や人事評価、人材配置やマネジメントなどにも活用可能です。

また、数値データとして可視化されるため、客観的に適性や能力を把握して評価できるメリットもあります。もし、不公平で納得感のない人事評価をされていると従業員が感じた場合、不満や不信感からモチベーション低下や離職につながるリスクが発生しかねません。

公平かつ納得感のある人事評価の実現は、従業員からの信頼を得ることにもつながるでしょう。

人事評価の効率化が図れる

2つ目のメリットは、人事評価の効率化が図れることです。あらかじめコンピテンシー項目や評価基準が定められているため、イチから設定する手間が省けます。

コンピテンシーテストによっては、回答の集計が即座に行えたり、診断結果がレポートやグラフで出力できたりする機能が搭載されています。そのため、診断結果の集計や分析の手間の削減ができ、業務効率化が可能です。

もし自社が独自で定めたコンピテンシー評価を行う場合、分析のための集計は手作業で行わなければなりません。煩雑な人事業務のなか、これらの作業は業務担当者の大きな負担になり得ます。

会社の規模が大きかったり受験対象者が多かったりする場合、これらの工程が効率化できることは大きなメリットといえるでしょう。

人事評価制度の作り方については、以下の記事もご覧ください。

【関連記事:【事例あり】中小企業のための人事評価制度とは?作り方やシステムを紹介】

面接官ごとに評価基準を統一できる

3つ目のメリットは、コンピテンシーテストを活用すれば採用において面接官の評価基準を統一できる点です。

自社でコンピテンシーテストを実施して、活躍する人に共通する行動特性を把握できたと仮定しましょう。このとき、採用面接では活躍する人に共通する行動特性を応募者が持っているかどうか見極められるかが、採用の合否を分けます。

面接官によっては評価基準にばらつきが生じてしまうリスクもありますが、コンピテンシーテストを事前に受けて、評価項目を採用基準として定めておけば、面接官ごとに評価基準を統一しやすいです。これにより、自社が求めている人材の取りこぼしが発生しにくくなります。

自社組織の特徴や課題を把握できる

4つ目のメリットは、自社組織の特徴や課題を把握できる点です。

従業員のコンピテンシーテストの結果を分析することで、社内全体や部署ごとの適性や資質の特徴、傾向などの把握ができます。たとえば「あの部署には同じ行動特性や資質を持った人が偏っている」「この部署は上司と部下の相性が良い」などがわかるでしょう。

すると、自社組織の強みや弱み、課題発見につながり組織の体制やマネジメントなどの改善に活かせます。

自社にフィットした人材の傾向や特徴が抽出・把握できる

5つ目のメリットは、自社にフィットした人材の傾向や特徴を抽出・把握できることです。

従業員のコンピテンシーテスト(診断)結果のうち、以下の人材に着目することで自社にフィットした人材の特徴がわかります。
  • 長く定着している人材
  • 自社で成果を出し活躍している「ハイパフォーマー」と呼ばれる人材
このような人材の行動特性や資質の特徴を分析してモデル化する「コンピテンシーモデル」を作れば、自社にフィットした人材を選定するための基準設定が可能です。

たとえば、ハイパフォーマーのコンピテンシー項目の数値に近くて共通点が多い人材は、入社後に活躍することが見込まれるでしょう。

結果として、人材のミスマッチや離職の防止になったり事業の発展につながったりすることが考えられます。

コンピテンシーモデルの具体的な設定方法については、以下の記事もご覧ください。

【関連記事:コンピテンシーモデルとは?5つのモデル化手順と注意点を徹底解説!】

また、ハイパフォーマーの行動特性や特徴を社内で共有することで、従業員は成果を出す人の行動特性や傾向の具体的なイメージができます。すると、ハイパフォーマーをロールモデルにした従業員が成果を出したり成長が速くなったりと、従業員育成にプラスの効果が見込めるでしょう。

【関連記事:コンピテンシーを人材育成に取り入れるメリットや導入方法、注意点を解説】

コンピテンシーテストの課題・デメリット

悩むビジネスマン
コンピテンシーテスト自体にデメリットはありませんが、人事業務に有効活用するには以下の課題や注意点があります。
  • 自己申告・評価のため、結果が正確ではない可能性がある
  • 診断結果によって行動や思考が制限される可能性がある
  • 導入から実践まで手間と時間がかかる
  • 診断結果から評価基準の設定が難しい

自己申告・評価のため、結果が正確ではない可能性がある

1つ目は、自己による申告・評価のため、結果が正確ではない可能性があることです。

コンピテンシーテストの多くは、受験者による自己評価です。テストの質問に対して、自分に当てはまる行動や傾向をふりかえり、自己判断で回答します。

そのため、実際の能力や行動以上に良く見せたり、逆に自己評価が低い受験者の場合は実際の能力以上に低く評価してしまったりする可能性があるのです。すると、正確ではないコンピテンシーテストの診断結果が出てしまいます。
  • 精度が高いコンピテンシーテストを選ぶ
  • コンピテンシーテストの特徴やリスクをふまえてほかの評価方法と組み合わせる
対策として上記の項目などを考えるとよいでしょう。

診断結果によって行動や思考が制限される可能性がある

2つ目は、診断結果によって行動や思考が制限される可能性があることです。

コンピテンシーテストの結果を見て、受験者は適性や資質をあらためて自覚する機会になります。なかには無自覚だった潜在的な能力がわかるため、新たな能力開発のきっかけになり、ポジティブに作用するケースもあるでしょう。

その反面「この分野の業務の適性がないから、昇進は無理だ」「好きだけど向いていないなら、転職したほうがいいかも」などと必要以上にとらわれて、ネガティブな方向に働く可能性も考えられます。

受験者はもちろん、評価者も先入観が入ってしまい、適切な人材評価や配置などで人材の可能性を閉じてしまうことにもなりかねません。

そのためコンピテンシーテストは、あくまでも人材の一部分の可能性を知るためのツールとして理解することが重要です。受験者に対しても、テストの目的や結果の見方、解釈などを正しく伝えてフォローすることが求められます。

導入から実践まで手間と時間がかかる

3つ目は、コンピテンシーテストの導入〜実践にコストがかかることです。

どのようなコンピテンシーテストを実施するのか、社員にどのように受けてもらうか、テストの結果をどう活かすか、社内にノウハウがない場合は手間がかかるはずです。社内で完結させようとすると、コストがかかるのに効果があまり実感できない恐れがあります。外部人材の知見を借りるか、外部のサービスを活用するなど工夫が必要です。

なお、人材アセスメントツール「ミイダス」なら、追加料金は一切不要です。コンピテンシーテストから適材適所の人材配置、自社で活躍する行動特性を備えた人の洗い出しからアプローチまで効率的に実施できます。

手間をできるだけかけずにコンピテンシーテストを実施するなら、ぜひミイダスをご活用ください。

【無料ダウンロード】ミイダスサービス概要資料

診断結果から評価基準の設定が難しい

4つ目は、診断結果から適切な評価基準の設定が難しいことです。

コンピテンシーテストのメリットの1つに、自社で成果を上げているハイパフォーマーの行動特性や資質などを可視化し、共通点を把握できる点が挙げられます。人材採用や評価に活用することで、効果的な評価が見込めます。

そのため、採用基準や人事評価の基準設定を目的として、コンピテンシーテストの導入を検討する方も多いかもしれません。

しかし、診断結果を適切に分析し評価基準を明確に設定する作業は難しいといえます。

たとえば、従業員数が多い企業では、社内にハイパフォーマーが複数人存在する可能性が高いでしょう。

するとハイパフォーマーが所属する部門や部署ごとに診断結果を集計し、「どのような行動特性があるのか」「この部署で活躍するために重要なコンピテンシー項目は何か?」などと分析し、評価基準を定める必要があります。

その結果、評価基準の設定が複雑化してしまったり、時間や工数が増えて負担になったりするといえます。また、評価者の主観や先入観が入ってしまい、適切な評価基準が定められないケースもあるでしょう。

このような課題の対策としては以下が挙げられます。
  • 自社に合った評価基準の設定まで可能なコンピテンシーテストを導入する
  • 評価基準の設定方法をサポート・フィードバック機能のあるサービスを選ぶ
コンピテンシーテストを有効活用するには、診断結果から適切な評価基準を定めることと、業務効率化がポイントといえます。

おすすめのコンピテンシーテスト3選【無料で利用できるツールも紹介】

デスクの上のパソコンと植物の画像
ここまで読み「コンピテンシーテストを導入してみたいけど、どのようなテストがあるのかわからない」「有効活用できないかも」などと感じた方もいるかもしれません。

導入を検討する際、具体的な診断内容やフロー、診断結果などをイメージできなければ、適切なコンピテンシーテスト選びや導入は難しく感じられるでしょう。そのような状態で、いきなり高額なテストに有料課金をするのはリスクがあります。

そこで、人事業務に活用できるおすすめのコンピテンシーテストを3つ紹介します。無料のコンピテンシーテストも紹介していますので、まずは気軽に受験して診断のフローや精度を試してみるとよいでしょう。

ストレングスファインダー

コンピテンシーテスト名ストレングスファインダー
提供会社ギャラップ社
受験形式Webテスト形式
診断できる項目数全34資質のうち、上位5位までわかる
※5,850円のプランに課金すれば、全34資質の順位がわかる
診断項目例個別化、社交性、調和性、達成欲、規律性、責任感、指令性など
料金2,340円(2022年12月現在)、全34資質がわかる診断は5,850円
公式サイト:ストレングスファインダー

米国のギャラップ社が提供するストレングスファインダーは、才能や強みがわかる診断ツールです。Web上で全177つの質問に回答すると、全34資質のうち、自分が持つ特徴的な考え方や思考、行動を表した資質の上位5位がレポートで可視化されます。

診断後に発行されるレポートには、上位資質の持つ強みと弱みがくわしく解説されています。そのため、企業はもちろん受験者も上位5位の資質の特徴や性質をどのように活かせばよいのか、注意すればよいのかなど、理解しやすいことがメリットです。

従業員の持つ資質の強みと弱みをふまえて、適切なポジションへの配置やマネジメントなどに活用できるでしょう。

16Personalities性格診断テスト

コンピテンシーテスト名16Personalities性格診断テスト
提供会社NERIS Analytics Limited
受験形式Webテスト形式
診断できる項目数16種類の性格タイプがわかる
診断項目例以下の5項目のパーセンテージが可視化される
意識、エネルギー、気質、戦術、アイデンティティ
料金無料
公式サイト:16Personalities性格診断テスト

NERIS Analytics Limitedが提供する「16Personalities性格診断テスト」は、Web上で無料診断できる性格診断テストです。質問は全60問あります。

下記5つの項目のうち、性格を構成している要素がパーセンテージで表示されます。
  • 意識(外向型か内向型)
  • エネルギー(直感型か現実型)
  • 気質(論理型か道理型)
  • 先述(計画型か探索型)
  • アイデンティティ(自己主張型か慎重型)
たとえば「直感型22%、現実型78%」という表示で、どちらの要素に偏っているかが数値で把握可能です。

各項目のパーセンテージによって、16つの性格タイプのうち該当するタイプに割り振られます。性格タイプは、「起業家」「管理者」「仲介者」「論理学者」など、性格をイメージできる名称のタイプで表されます。

性格タイプ別に強みや弱み、仕事の場面での傾向などが解説されているため、従業員に受験してもらえば、どのような業務やポジションが適しているかを把握・検討する際に役立つでしょう。

ミイダスのコンピテンシー診断(特性診断)

コンピテンシーテスト名コンピテンシー診断(特性診断)
提供会社ミイダス株式会社
受験形式Webテスト形式
診断項目例コンピテンシー診断(特性診断)項目例
・マネジメントスタイル
・リーダーシップ
・対人影響
・調整力
・決断力 など
料金何人でも無料で受験可能(※受験にはミイダスの法人アカウントが必要です。また利用状況により一定の条件がございます)
公式サイト:ミイダス株式会社

ミイダスが提供する「コンピテンシー診断(特性診断)」は、Web上で診断できるコンピテンシーテストです。

決まった質問に回答することで、計52項目あるコンピテンシー項目の度合いが、それぞれ10段階で表示されます。仕事の場面に特化しているため、あらゆる人事業務に活用可能です。

また部門や部署ごとに診断結果を集計し、評価基準となるコンピテンシーモデルの設定も自動で可能です。採用基準の設定はもちろん、社内組織の把握にも役立ちます。

コンピテンシー診断(特性診断)結果をもとに自社に合った評価基準を設定することは難しく、手間もかかりますが、ミイダスではスピーディーに実現できます。よって、業務効率化が図れるコンピテンシーテストといえるでしょう。

ミイダスのコンピテンシーテストは基本的に有料ですが、何人でも無料で受験可能です(※受験にはミイダスの法人アカウントが必要です。また利用状況により一定の条件がございます)。この機会にぜひ試してみてはいかがでしょうか。有料版のコンピテンシーテストを検討する際にも、役立ちます。

以下より診断可能です。

ミイダスは人材のパーソナリティの傾向や資質を可視化し自社にフィットする人材を特定できる「コンピテンシー診断(特性診断)」を提供しています。

まずは無料トライアルをお試しください。

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※アカウントの登録及びご登録後のご利用は無料です。

自社に合ったコンピテンシーテストを選定するポイント

コンピテンシーテストで人材を分析する男性
さまざまなコンピテンシーテストがありますが、自社に合ったものを導入しなければ有効活用できません。
自社に合ったコンピテンシーテストを選ぶポイントは、以下の2つです。
  • 自社の課題や導入目的を明確にする
  • 自社の規模を考慮する

自社の課題や導入目的を明確にする

コンピテンシーテスト導入前に、自社の課題や導入目的を明確にすることが重要です。

コンピテンシーテストは、それぞれ診断できるコンピテンシー項目が異なります。「テストの診断項目が多ければ、より精度が高まるのでは」と考えがちですが、自社の求めている人材に影響するコンピテンシー項目がなければ有効とはいえません。

また、人材採用や人材配置、従業員教育など活用目的によって、着目するコンピテンシー項目や評価指標は異なるでしょう。そのため、コンピテンシーテストを効果的に活用するには、まず自社が解決したい課題や導入する目的を明確にしましょう。

なお、人材採用や育成の際に客観的な評価を行うツールは「人材アセスメントツール」と呼ばれます。コンピテンシーテストや適性検査、性格診断などが含まれます。

それぞれの違いを知り、目的に合ったツールを選定するために、アセスメントツールや適性検査について解説した以下の記事もあわせてご覧ください。

【関連記事:アセスメントツールとは?5つの導入メリット・選び方の3つのポイントなどを完全解説】
【関連記事:【適性検査とは?】30種類の検査の特徴と選び方を一挙解説】

自社の規模を考慮する

自社の従業員人数や支店・店舗数など、規模を考慮することも重要です。

テストの実施対象者が少なければ、無料のテストでも分析や集計などは比較的簡単でしょう。しかし、実施対象者が多数の場合は多くの工数が発生し、作業も複雑になります。

また、会社の規模が大きいほど、コンピテンシーテストの役割も重要になると考えられます。

有料のテストはコストがかかりますが、診断結果の集計や分析機能など、業務効率化につながる機能や診断後のフォローが充実している傾向にあるでしょう。よって、会社の規模が大きい場合は有料ツールの検討も一案です。

自社の規模や影響の大小、業務効率化をふまえて導入を検討しましょう。

受験者によるコンピテンシーテスト対策への対応

対策を考えるビジネスマン
コンピテンシーテストを導入する際の注意点として、テスト受験者による「コンピテンシーテストの対策行為」の可能性も念頭におくことが重要です。

コンピテンシーテストは、採用や人事配置の際に実施されることが主です。受験者からすれば自分の就職先やポジションが決定してしまう重要なテストといえます。

そのため、採用の選考に合格したり希望のポジションに昇進・昇格したりすることを目的として、偽りの回答や不正などを行う可能性があります。

たとえば、ネット上で診断可能な無料の診断ツールは、事前に受験者が「この回答すれば、この結果が出る」と調べて、有利となるように回答するといった対策をされてしまう事態にもなりかねません。

そのため、企業は複数の評価方法を組み合わせたり、不正が難しくて精度の高いコンピテンシーテストを導入したりすることを検討しましょう。

なお、ミイダスではコンピテンシー診断(特性診断)に加えて「バイアス診断ゲーム」も提供しています。バイアス診断ゲームとは、思い込みや直感、慣れ、感情などによる判断である「認知バイアス」を診断するツールです。

認知バイアスは思考の癖であるため、事前の知識による対策が難しい診断といえます。そのため、コンピテンシー診断(特性診断)と組み合わせてバイアス診断ゲームを実施することも提案しています。

このように、コンピテンシー診断(特性診断)とは別に不正が難しい診断を組み合わせて実施することで、より精度の高い見極めが可能です。

「不正が難しい診断」の例として、ぜひ以下のバイアス診断ゲームの詳細や診断項目をご覧ください。

ミイダスのバイアス診断ゲームについて見てみる

精度の高いコンピテンシーテストならミイダスがおすすめ

toB_ミイダス活用マップ
今回はコンピテンシーテストについて、例題やおすすめのコンピテンシーテスト、導入ポイントなどを解説しました。

コンピテンシーテストの導入を成功させるには、自社の課題や目的に沿ったものを選定することがポイントです。

またテストの形式や特徴によっては、受験者によるテスト対策や不正が行われるリスクはあるため、ほかの診断方法を組み合わせたり、精度の高いツールを検討したりすることも重要です。

今回紹介したコンピテンシーテストのメリット・デメリットや選定のコツなどをふまえて、自社に合ったものを検討してみてください。

なお、記事内でも紹介しているミイダスでは、コンピテンシー診断(特性診断)のほかに、以下の診断や機能も提供しています。
  • コンピテンシー診断(特性診断)結果をもとに、自社にフィットした人材を検索してスカウトを自動送信できる「ミイダス人材・カルチャー分析」
  • 意思決定や思考の癖を診断する「バイアス診断ゲーム」
  • 従業員のモチベーションを可視化してマネジメントに活かす「組織サーベイ」
あらゆる人事業務を効率化し、成果を高める機能が充実しています。くわしくは、以下のミイダスの機能一覧をご覧ください。

【ミイダスの機能一覧を見てみる】

現在、コンピテンシー診断(特性診断)は何人でも無料で受験可能です(※受験にはミイダスの法人アカウントが必要です。また利用状況により一定の条件がございます)。

最適なコンピテンシーテスト選びのヒントとして、この機会に試してみてはいかがでしょうか。以下より診断可能です。

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