「自社の魅力が伝わらない」「応募者が集まらない」そんな悩みを抱えている採用担当者の方も多いのではないでしょうか。採用活動の成功は、優秀な人材の確保にかかっています。しかし、企業の魅力を効果的に伝え、候補者の心をつかむのは簡単ではありません。
そこで注目されているのが、企業の魅力を簡潔かつ魅力的にまとめた「採用ピッチ資料」です。本記事では、採用ピッチ資料の概要や効果的な作り方、活用方法などを網羅的に解説します。自社の魅力を引き出し、理想の候補者を獲得するため、ぜひ最後までご覧ください。
なおミイダスでは、活躍可能性の高い人材や自社にマッチする人材を採用するための、具体的な手順をまとめた資料をご用意しています。記事の内容とあわせてこちらもご活用ください。
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▼この記事でわかること
採用ピッチ資料とは?意味と目的採用ピッチ資料とは、企業が求職者に対して自社の魅力や特徴を伝えるための資料です。いわば企業のプレゼンテーション資料であり、一般的な会社案内よりも具体的でターゲットに特化した内容になっています。
以下では、採用ピッチ資料についてもう少し詳しく見ていきましょう。採用ピッチ資料の意味
採用ピッチ資料とは、求職者へ効果的にアピールするための会社説明資料を指します。ピッチは「短いプレゼンテーション」を意味する言葉です。
採用ピッチ資料は、単なる会社概要や求人情報の紹介ではなく、企業文化や職場環境、社員の価値観など、求職者が「ここで働きたい!」と思える情報を伝えるために機能します。一般的な企業案内や求人票とは異なり、ターゲット層に合わせた柔軟なカスタマイズが可能です。
たとえば、求職者の経験やスキルに応じたキャリアパス、働き方の選択肢、具体的なプロジェクト事例などを盛り込むことで、一人ひとりに響くメッセージを届けられるでしょう。また、社員インタビューやプロジェクトの舞台裏、写真や動画などを活用することで、リアルな職場環境や雰囲気を体感してもらい、企業への理解をより深められます。
さらに、企業独自のストーリーやビジョン、文化を伝えることで、他社との差別化を図ることができます。自社で働くメリットや魅力、やりがいなどが伝われば、求職者は入社後の具体的なイメージを描きやすくなり、ミスマッチ防止にも役立つはずです。
なお、採用ピッチ資料の作成には主にMicrosoft PowerPointやGoogleスライドなどが使用され、一般的にはスライド30枚以上が目安とされています。完成まで2か月程度はかかるため、余裕をもって準備を進めましょう。採用ピッチ資料の目的
採用ピッチ資料の目的は、優秀な人材に対して自社で働く魅力をしっかり伝え、入社意欲を高めることです。求職者は多くの企業を比較検討するため、他社との差別化が重要になります。採用ピッチ資料はそのための強力なツールとなるのです。
具体的には、以下の3つの目的が挙げられます。目的 概要 1. 企業理解の促進 企業の全体像や事業内容、社風、ビジョン、成長性といった根幹に関わる情報を伝え、求職者の理解と共感を得る。求める人物像や仕事のやりがい、苦労なども明確に示すことで、入社後のミスマッチを防ぐ。 2. 応募意欲の向上 働く魅力やメリット、キャリアパス、成長機会などを具体的に示し、求職者の入社意欲を高める。他社にはない企業独自の価値を明確にすることで「この会社で働きたい!」という思いを醸成する。 3. 不安や疑問の解消 求職者が抱くであろう不安や疑問に、事前に回答することで入社への心理的ハードルを下げる。よくある質問への回答や、社員の生の声を掲載することで、企業への信頼感を高める。
採用ピッチ資料は、求職者とのエンゲージメントを高め、入社後の活躍まで見据えた、採用活動全体を支える重要な役割を担います。魅力的な資料を作成することで、企業と求職者の双方にとって最適なマッチングを実現できるでしょう。
【関連記事:エンゲージメントとは?ビジネスにおける重要性や高める方法を紹介】
【関連記事:採用活動の基本からステップごとのポイント、スケジュール感を解説】採用サイトや会社紹介パンフレットとの違い
採用ピッチ資料と近いツールとして、採用サイトや会社紹介パンフレットが挙げられます。以下の表に、これら3つの違いをまとめました。採用ピッチ資料 採用サイト 会社紹介パンフレット 対象 特定の求職者 自社に興味を持つ求職者全般 顧客、取引先、投資家、ステークホルダーなど 内容 働く視点での情報(企業文化、ビジョン、福利厚生、成長機会など) 求職者に必要な企業の基本情報(企業概要、募集職種、応募方法など) 幅広く網羅的な公式情報(企業概要、事業内容、主要な製品やサービスなど) 形式 プレゼンテーション形式 Webサイト 紙媒体 印象 ストーリー性やメッセージ性を重視し、比較的カジュアルで親しみやすい印象 多くの情報を包括的に提供し、企業ごとの特色を出した一貫性のある印象 企業の信頼感やブランドイメージを伝えるため、基本的にフォーマルな印象
それぞれ役割は異なりますが、いずれも人材採用に欠かせない重要なツールです。自社の採用戦略や場面に応じて効果的に組み合わせることで、採用活動全体の成果を高めることができます。
【関連記事:採用広報の成功事例7選!成功企業に共通する工夫やトレンドを紹介】採用ピッチ資料に記載すべき項目採用ピッチ資料には、企業の基本情報から職場環境まで、求職者が知りたい情報をわかりやすく盛り込む必要があります。ここでは、記載すべき内容を「必須項目」と「任意項目」にわけて解説します。必須項目
採用ピッチ資料に必ず載せるべき必須項目は以下のとおりです。これらの項目が抜けていると、求職者は企業の基本的な情報がわからず、不安に感じてしまいます。必須項目 具体的な内容 企業概要 会社名、設立年、所在地、代表者名、従業員数などの基本情報 事業内容 提供する商品やサービスの概要、事業の強みや将来性 ミッション・ビジョン・バリュー(MVV) 企業の理念や存在意義、目指す未来、価値観、行動指針 募集ポジション 募集する職種、業務内容、役割、必要なスキルや経験、求める人物像 待遇 給与、賞与、昇給、勤務時間、休日・休暇、福利厚生など、雇用条件に関する詳細情報
まずは、求職者が安心して応募できるための基本情報を網羅することが重要です。必要な情報が揃っていなければ、求職者が応募をためらう可能性もあります。正確かつ具体的に情報を提供するよう心がけましょう。任意項目
必須項目に加え、以下のような任意項目を取り入れることで、自社の魅力や個性をさらに伝えられます。採用成功のためには、求職者が「この会社で働きたい」と思えるような情報を盛り込みましょう。任意項目 具体的な内容 社風・文化 普段の職場の様子、働き方の特徴、社内コミュニケーションの取り方、社内イベントの実例など 社員インタビュー 実際に働いている社員へのインタビュー、さまざまな部署・役職の社員紹介 成長機会・キャリアパス スキルアップやキャリアアップの機会、研修制度、資格取得支援制度など 職場環境 オフィスの特徴や設備、福利厚生施設などの紹介 トップメッセージ 企業の理念やビジョン、求職者への期待を伝える経営陣のメッセージ
こうした任意項目を加えると、求職者は企業文化や職場環境をより具体的にイメージできるようになり、応募への意欲も高まります。さらに、写真やイラストなどのビジュアル要素を活用することで、情報が整理され、記憶に残りやすくなる効果も期待できます。
企業の魅力を効果的に伝え、競合他社との差別化を図るため、任意項目も積極的に活用しましょう。採用ピッチ資料のメリットとデメリット採用ピッチ資料は、企業にとって多くの利点をもたらす一方で、作成や運用において注意すべき点も存在します。これらを理解しておくことで、採用活動をより円滑に進められるでしょう。
以下に、メリットとデメリットをそれぞれ整理して紹介します。採用ピッチ資料のメリット
採用ピッチ資料は、企業が求職者に対して自社の魅力を伝えるための強力なツールです。上手に活用すれば、採用活動を効率化し、優秀な人材を獲得する可能性が高まります。
具体的には、以下のようなメリットが挙げられます。メリット 内容 魅力的な情報発信 企業の強みや文化を効果的にアピールし、求職者の記憶に残りやすい 採用活動の効率化 同じ説明を省くことができ、事前に理解を促すことで面接をより充実させられる 他社との差別化 企業の特色を際立たせ、優秀な人材を惹きつけられる ミスマッチの防止 求める人物像や仕事内容を明確に伝え、離職リスクを減らせる 応募意欲の向上 視覚的な要素で魅力を伝え、求職者の関心を高められる
採用ピッチ資料のデメリット
採用ピッチ資料の活用にあたっては注意点も存在します。以下のようなデメリットを理解し、適切な対策を講じることで、資料の効果を最大限に引き出すことが可能です。デメリット 内容 一方通行の情報提供 資料では質問に答えられないため、面接や説明会など双方向のコミュニケーションが必要 作成コスト 資料の作成には時間と労力、スキルが求められ、外部依頼の場合は費用が発生する 更新の手間 市場やニーズの変化に応じて定期的に見直し、最新の情報を提供する必要がある ターゲットとのミスマッチ 資料がターゲット層に合わなければ大きな効果は見込めない
採用ピッチ資料は、採用活動に多くのメリットをもたらす効果的なツールですが、作成・運用にはデメリットも存在します。そこで、採用支援ツールとの組み合わせがおすすめです。
たとえば「ミイダス」では、多様な分析ツールによって自社の強みやターゲットに響く内容を見いだせます。また、応募者管理から採用後の育成までを一元化し、採用担当者の時間と手間を大幅に削減できます。少しでも興味のある方は、ぜひ以下よりお試しください。採用ピッチ資料が注目される理由採用活動ではさまざまなツールが活用されていますが、採用ピッチ資料が注目を集めている理由として、主に以下のような点が挙げられます。- 求職者のニーズの変化
- 企業の認知度向上
- 採用プロセスの効率化
- ミスマッチの防止
- 採用コストの削減
以下、一つずつ詳しく見ていきましょう。求職者のニーズの変化
近年の求職者は、企業の表面的な情報だけでなく、リアルな職場環境や企業文化、直面している課題なども含めたより深い情報を求めています。採用ピッチ資料は、こうしたニーズに応えながら企業の実態を誠実に伝えることで、求職者からの信頼獲得につながるのです。
【関連記事:働く人の価値観は変化している?活躍人材の特徴や採用方法を紹介】企業の認知度向上
採用ピッチ資料をWeb上で公開することで、企業の認知度が高まり、より多くの求職者へのアプローチが可能になります。特に、知名度の低い中小企業やスタートアップ企業にとっては、自社の魅力を効果的にアピールできる重要なツールです。結果的に、応募数の増加が期待でき、優秀な人材との接点を増やせるでしょう。
【関連記事:母集団形成とは?採用の質を高める8つのステップと14の形成方法を徹底解説】採用プロセスの効率化
採用ピッチ資料を事前に提供することで、求職者は面接前に企業情報を深く理解できます。その結果、面接時間の短縮や相互理解の促進、志望度・理解度の早期判断が可能になり、採用担当者の負担軽減にもつながります。
【関連記事:【人事必読】採用プロセスの改善・効率化方法を解説!新卒と中途採用のどちらにも効果的】ミスマッチの防止
企業のカルチャーや価値観、働き方などを具体的に伝えることで、求職者は入社後の姿をより具体的にイメージできるでしょう。採用ピッチ資料を確認した上で選考に進む人材は、企業との相性がよい可能性が高く、結果として双方のミスマッチを減らし、定着率の向上にも貢献します。
【関連記事:採用ミスマッチはなぜ起こる?原因と対策を解説】採用コストの削減
ミスマッチの可能性が高い求職者を早期に見極められるため、選考にかかる時間や費用を削減できます。一度作成した資料は繰り返し活用できるため、長期的なコスト削減も可能です。さらに、他の採用コンテンツと比べて制作費用を抑えられるため、中小企業でも取り入れやすいツールといえます。
【関連記事:採用コストとは?平均相場や増える原因、削減する方法を紹介】効果的な採用ピッチ資料の作成手順(6ステップ)質の高い採用ピッチ資料を作成するには、計画的なアプローチが重要です。以下6つのステップに沿って進めることで、効果的な資料を作成することができます。1. 目的の明確化
2. ターゲットの設定
3. コンテンツの構成
4. ビジュアルデザイン
5. フィードバックと修正
6. 公開と効果検証各ステップについて、以下に詳しく解説します。1. 目的の明確化
まずは、採用ピッチ資料を作成する目的を具体的に定めましょう。たとえば、以下のような目標が考えられます。- 特定の職種の応募者数を増やす
- 企業の文化や価値観への共感を深める
- 採用活動にかかる時間やコストを削減する
目的を明確にすることで、その後のステップがスムーズに進み、より効果的な資料作成が可能になります。2. ターゲットの設定
次に、誰に向けた資料なのか、ターゲット層を明確にしましょう。年齢、経験、スキル、価値観などの特徴を具体化することで、より響くメッセージやコンテンツを作成できます。また、そのターゲット層に対する主要な訴求ポイントも整理しておくことが重要です。3. コンテンツの構成
求職者が知りたい情報を網羅的に盛り込みながら、効果的なストーリーを組み立てます。先述の「採用ピッチ資料に記載すべき項目」を参考に、論理的で読みやすい構成に工夫しましょう。かつ、求職者が興味を持って最後まで読み進められるよう、ストーリー性を持たせることも大切です。4. ビジュアルデザイン
求職者の興味を引き、見やすく、理解しやすいデザインが求められます。具体的には、以下のような要素に気を配りましょう。- 写真やイラストの効果的な使用
- 図解やグラフによる情報の可視化
- 企業イメージに合った色使いとフォント
- 読みやすいレイアウト
これらのデザイン要素を工夫することで、求職者への訴求力が高まり、企業の魅力がより印象的に伝わるはずです。5. フィードバックと修正
作成した資料を社内外の関係者に見てもらい、率直な意見を集めましょう。客観的な視点からのフィードバックを取り入れることで、より完成度の高い資料に仕上げられます。特に、ターゲット層に近い社員からの意見は貴重です。6. 公開と効果検証
完成した資料は、採用サイトやSNS、説明会、面接など、さまざまな場面で活用できます。ただし、公開後も以下の点には注意が必要です。- 定期的な効果検証
- 最新情報への更新(特に社員数や制度面など)
採用ピッチ資料は、作成して終わりではありません。更新されていない情報は企業への信頼性を損ない、応募者の減少を招くおそれがあります。そのため、定期的に効果を検証し、PDCAサイクルを回しながら、企業の成長とともに資料も進化させていきましょう。
【関連記事:PDCAサイクルとは?基本知識、古いと言われる理由、成功事例などを解説】採用ピッチ資料の事例紹介【15選】ここでは、さまざまな企業から15の事例をピックアップして紹介します。具体的な事例を参考に、自社の採用ピッチ資料作成のヒントを見つけてみましょう。1. 株式会社SmartHR
採用ピッチ資料の先駆者として知られ、オープンな社風と企業文化、働き方を具体的に示し、公開前と比較して応募数5.3倍と大幅増加に成功しました(出典:面接用スライドを公開した結果、全部見せます! - 宮田昇始のブログ)。定期的な情報更新を行い、常に最新の情報を発信している点も注目すべきポイントです。
【資料リンク】株式会社SmartHR_会社紹介資料2. 株式会社ミラティブ
「求職者への手紙」というユニークなコンセプトで、親しみやすさと独自性を演出した採用ピッチ資料です。求職者との直接的なコミュニケーションを意識した構成とカジュアルなデザインで、共感を呼び起こします。
【資料リンク】ミラティブ「採用候補者さまへの手紙」 / mirrativ letter3. atama plus株式会社
AI教材「atama+(アタマプラス)」を開発・提供している同社では、教育テクノロジー企業としての特色を活かし、教育分野における革新性と社会貢献性の高さをアピールしています。落ち着いたデザインで、真面目さと親しみやすさのバランスが取れた資料です。
【資料リンク】3分でわかるatama plus/about atama plus4. サイボウズ株式会社
サイボウズ株式会社は「kintone」や「サイボウズ Office」などを主力製品とする企業です。スライドは計25ページですが、大きなフォントでインパクトがあり、重要なメッセージに絞ったシンプルな構成が印象に残ります。
【資料リンク】サイボウズ 開発本部採用ピッチ / Cybozu Engineer Recruit5. 株式会社FABRIC TOKYO
アパレルブランドを運営する同社では、洗練されたデザインの採用ピッチ資料を公開しています。インフォグラフィックを巧みに取り入れ、組織・働く環境やカルチャーについても豊富な情報でわかりやすく伝えている事例です。
【資料リンク】FABRIC TOKYO会社紹介資料 / We are hiring6. STORES株式会社
同社の採用ピッチ資料は、前半にトップメッセージやインタビューを掲載し、読み手を惹きつける構成になっているのが特徴です。また、現在抱えている課題についてもありのままを共有し、誠実な企業姿勢が伝わってきます。
【資料リンク】STORES BOOK7. 株式会社メルカリ
同社はミッション・バリュー・ファンデーションを明確に定めており、採用ピッチ資料でもその内容を冒頭で力強く打ち出しています。また、海外メンバーからのメッセージを多く取り入れるなど、グローバルな視点を持つ人材の獲得に積極的な姿勢が伝わる内容です。
【資料リンク】新卒採用ポジション紹介資料/new-graduate-positions-at-mercari-jp8. 株式会社ビズリーチ
労働市場の動向を踏まえつつ、人材業界の課題解決に向けた自社の取り組みをわかりやすく伝えています。「みらい投資プロジェクト」など具体的な取り組みを紹介し、最後はビジョンとミッションで締めくくることで、一貫したストーリーが印象に残る構成です。
【資料リンク】株式会社ビズリーチ 会社概要資料 / Corporate Deck9. 株式会社クラウドワークス
「個のためのインフラになる」というミッションのもと、同社が実現してきた新しい働き方を紹介し、働くことに関連する事業展開をわかりやすく解説しています。また、カルチャーや成長環境、メンバー、働き方についての情報も充実しており、個人が活躍できる環境へのこだわりが感じられます。
【資料リンク】CROWDWORKS_Company_Deck.pdf10. 株式会社カカクコム
「価格.com」や「食べログ」といった多様なメディアを展開する同社は、比較的フォーマルな印象で企業情報をまとめている点が特徴です。幅広い職種の募集に活用できる網羅性があり、安定した企業基盤と信頼性が感じられる構成となっています。
【資料リンク】【カカクコム】会社説明資料11. 株式会社マネーフォワード
フィンテック企業としてのチャレンジ精神を打ち出しながらも、親しみやすいデザインや色使いで、読み手の共感を誘う工夫が散りばめられています。特に、各ページの下部に設けられた「Point」では、求職者へのメッセージを丁寧に補足しているのが印象的です。
【資料リンク】株式会社マネーフォワード 会社紹介 / Company Profile12. 株式会社リンクアンドモチベーション
「モチベーションクラウド」などのBtoBサービスを強みとする同社では、ソフトウェアエンジニアに向けた採用ピッチ資料を公開しています。開発組織やチーム、開発環境、開発フローなどを詳細に紹介し、ターゲット層に効果的にアピールする内容です。
【資料リンク】リンクアンドモチベーション ソフトウェアエンジニア向け紹介資料 / Introduction to Link and Motivation for Software Engineers13. フリー株式会社
株式会社リンクアンドモチベーションに続き、同社もエンジニア向けの採用ピッチ資料を用意しており、開発文化や開発体制、開発サイクルなどを丁寧に紹介しています。手描き風のスライドやカジュアルな言葉選びで、独自のカルチャーを色濃く伝えています。
【資料リンク】10分でわかるfreee エンジニア向け会社説明資料14. PIVOT株式会社
ビジネスメディア「PIVOT」を運営する同社の資料では、YouTubeのサムネイル画像を効果的に活用しながら、企業のミッションに向かって挑戦する姿勢を視覚的に表現しています。全24ページと比較的コンパクトな構成ながら、力強いメッセージが印象的に伝わる内容です。
【資料リンク】PIVOT Culture Deck15. クックパッド株式会社
同社の採用ピッチ資料は、親しみやすい文章と曲線的なデザインにより、求職者を温かく迎え入れるような印象を醸し出しています。また、1ページ目にビジョンムービーへのQRコードを掲載することで、より深く企業を理解してもらえる工夫も施されています。
【資料リンク】クックパッド会社説明資料〜採用候補者さまへ〜 / cookpad-introduction採用ピッチ資料の活用方法作成した採用ピッチ資料は、さまざまな場面で活用することで効果を最大限に引き出せます。ここでは、特に効果的な5つの活用方法を紹介します。1. Web上での公開
2. スカウトメールへの添付
3. 面接前の情報提供
4. リファラル採用での活用
5. 社内での活用以下、一つずつ詳しく見ていきましょう。1. Web上での公開
採用ピッチ資料を自社の採用サイトやSNSなどで公開することで、幅広い層の求職者にアプローチできます。知名度の低い企業にとっては、自社の魅力を効果的に発信し、認知度を高めるチャンスとなるでしょう。特にSNSでの拡散効果は大きく、話題になれば潜在的な応募者にもリーチできます。
【関連記事:採用でSNSを活用するメリットは?導入・成功事例や運用のポイントを解説】2. スカウトメールへの添付
スカウトメールに採用ピッチ資料を添付し、求職者の興味を効果的に引くことも可能です。企業の魅力や具体的な情報がわかりやすく伝われば、返信率や応募数が向上し、面接設定までの時間も短縮できるでしょう。
【関連記事:スカウト型採用とは?注目されている理由やサービスの選ぶポイントを解説】3. 面接前の情報提供
面接前に採用ピッチ資料を共有することで、求職者は企業への理解を深めた状態で選考に臨めます。その結果、基本的な企業説明に費やす時間をカットでき、より本質的な対話に時間を使うことが可能です。また、人材紹介会社を活用する場合にも、求職者への効果的な情報提供ツールとして活用できます。4. リファラル採用での活用
社員が知人を紹介する際の説明資料として活用することで、リファラル採用(社員に人材を紹介してもらう採用手法)の質も高まります。紹介する社員の負担も軽減されるため、紹介を促進できるでしょう。また、紹介された候補者にとっても、企業への理解を深めたうえで応募を検討できるメリットがあります。
【関連記事:リファラル採用とは?導入のメリット・デメリットや報酬の注意点】5. 社内での活用
採用ピッチ資料は社内向けの資料としても活用できます。たとえば、以下のような場面で効果を発揮するでしょう。- 新入社員研修での企業理解の促進
- 面接官トレーニングでの認識の統一
- 社内報や全体会議での方針共有
- 営業活動での企業説明
このように社内で幅広く活用することで、社員のエンゲージメント向上や、より質の高い採用活動の実現にもつながります。採用ピッチ資料作成時の注意点効果的な採用ピッチ資料を作成するためには、いくつかの重要な注意点があります。ここでは、特に意識すべき3つのポイントについて詳しく解説します。- 求職者の視点を重視する
- 編集可能な形式で作成する
- 法的リスクに細心の注意を払う
一つずつ見ていきましょう。求職者の視点を重視する
採用ピッチ資料は、企業からの一方的な情報提供に陥ることも少なくありません。しかし、本当に効果的な資料にするためには、求職者が知りたい情報を中心に構成することが大切です。具体的には、給与・待遇、福利厚生、働き方、職場の雰囲気など、求職者が気にするリアルな情報を盛り込みましょう。
企業目線の内容では求職者の心に響きません。ターゲット層に近い社員へのヒアリングや、過去の採用活動を振り返って分析するなど、相手目線に立った情報収集が重要です。採用ピッチ資料は最初の接点となる場合も多いため、納得・共感を生む内容を心がけましょう。編集可能な形式で作成する
採用ピッチ資料は作成すれば終わりではありません。市場環境や企業の状況に応じて、柔軟に更新できる状態を保つことが重要です。そのため、GoogleスライドやMicrosoft PowerPointなどの一般的な編集ツールの使用をおすすめします。
誰でも編集しやすいツールで作成することで、担当者の交代時もスムーズな引き継ぎが可能になり、継続的な更新・改善を行いやすくなります。定期的な見直しと更新を重ねることで、より効果的な採用活動につながるはずです。法的リスクに細心の注意を払う
採用ピッチ資料の作成においては、以下のような法的観点からの配慮も欠かせません。法的観点 具体的な内容 著作権や商標の確認 画像やテキストの権利関係を確認し、適切なライセンスで使用する プライバシーの保護 社員の写真や個人情報は本人の同意を得て、個人情報保護法に基づいて適切に取り扱う 誤解を招かない表現 虚偽や誇張を避け、正しく明確な情報を提供する 情報の正確性 最新の情報を使用し、内容の信頼性を確保する 引用ルールの遵守 他社データや外部情報は出典を明記し、適切に引用する
採用ピッチ資料が他の広報・販促物と異なるのは、「注意すべき法令が増える」点です。採用活動に用いるため、雇用関係・労働関係の法令遵守にも気をつけなければなりません。
法的リスクへの配慮を怠ると、信頼性やブランドイメージを損なうおそれがあります。細心の注意を払いながら、企業の魅力を存分に伝える資料作成を目指しましょう。採用ピッチ資料を効果的に作成して活用しよう本記事では、採用ピッチ資料の概要や効果的な作り方、具体的な事例、活用方法などを詳しく解説しました。
採用ピッチ資料は、企業の魅力を求職者へ効果的に伝え、採用活動の成功を後押しする重要なツールです。求職者のニーズが多様化する今だからこそ、本当に求められている情報を的確に捉え、わかりやすく提供することで応募意欲を高められます。
質の高い採用ピッチ資料の作成は簡単ではありませんが、本記事で紹介したポイントを参考に、自社の魅力が伝わる資料作りを目指してみてください。
なお、より効果的な採用活動を実現したい場合は、採用支援ツール「ミイダス」が役立ちます。客観的な分析ツールや診断機能が充実しており、活躍する人材の分析から育成・定着までワンストップで強力にサポートします。
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以下では、採用ピッチ資料についてもう少し詳しく見ていきましょう。
採用ピッチ資料は、単なる会社概要や求人情報の紹介ではなく、企業文化や職場環境、社員の価値観など、求職者が「ここで働きたい!」と思える情報を伝えるために機能します。一般的な企業案内や求人票とは異なり、ターゲット層に合わせた柔軟なカスタマイズが可能です。
たとえば、求職者の経験やスキルに応じたキャリアパス、働き方の選択肢、具体的なプロジェクト事例などを盛り込むことで、一人ひとりに響くメッセージを届けられるでしょう。また、社員インタビューやプロジェクトの舞台裏、写真や動画などを活用することで、リアルな職場環境や雰囲気を体感してもらい、企業への理解をより深められます。
さらに、企業独自のストーリーやビジョン、文化を伝えることで、他社との差別化を図ることができます。自社で働くメリットや魅力、やりがいなどが伝われば、求職者は入社後の具体的なイメージを描きやすくなり、ミスマッチ防止にも役立つはずです。
なお、採用ピッチ資料の作成には主にMicrosoft PowerPointやGoogleスライドなどが使用され、一般的にはスライド30枚以上が目安とされています。完成まで2か月程度はかかるため、余裕をもって準備を進めましょう。
具体的には、以下の3つの目的が挙げられます。
目的 | 概要 |
---|---|
1. 企業理解の促進 | 企業の全体像や事業内容、社風、ビジョン、成長性といった根幹に関わる情報を伝え、求職者の理解と共感を得る。求める人物像や仕事のやりがい、苦労なども明確に示すことで、入社後のミスマッチを防ぐ。 |
2. 応募意欲の向上 | 働く魅力やメリット、キャリアパス、成長機会などを具体的に示し、求職者の入社意欲を高める。他社にはない企業独自の価値を明確にすることで「この会社で働きたい!」という思いを醸成する。 |
3. 不安や疑問の解消 | 求職者が抱くであろう不安や疑問に、事前に回答することで入社への心理的ハードルを下げる。よくある質問への回答や、社員の生の声を掲載することで、企業への信頼感を高める。 |
【関連記事:エンゲージメントとは?ビジネスにおける重要性や高める方法を紹介】
【関連記事:採用活動の基本からステップごとのポイント、スケジュール感を解説】
採用ピッチ資料 | 採用サイト | 会社紹介パンフレット | |
---|---|---|---|
対象 | 特定の求職者 | 自社に興味を持つ求職者全般 | 顧客、取引先、投資家、ステークホルダーなど |
内容 | 働く視点での情報(企業文化、ビジョン、福利厚生、成長機会など) | 求職者に必要な企業の基本情報(企業概要、募集職種、応募方法など) | 幅広く網羅的な公式情報(企業概要、事業内容、主要な製品やサービスなど) |
形式 | プレゼンテーション形式 | Webサイト | 紙媒体 |
印象 | ストーリー性やメッセージ性を重視し、比較的カジュアルで親しみやすい印象 | 多くの情報を包括的に提供し、企業ごとの特色を出した一貫性のある印象 | 企業の信頼感やブランドイメージを伝えるため、基本的にフォーマルな印象 |
【関連記事:採用広報の成功事例7選!成功企業に共通する工夫やトレンドを紹介】
採用ピッチ資料には、企業の基本情報から職場環境まで、求職者が知りたい情報をわかりやすく盛り込む必要があります。ここでは、記載すべき内容を「必須項目」と「任意項目」にわけて解説します。
必須項目
採用ピッチ資料に必ず載せるべき必須項目は以下のとおりです。これらの項目が抜けていると、求職者は企業の基本的な情報がわからず、不安に感じてしまいます。
必須項目 | 具体的な内容 |
---|---|
企業概要 | 会社名、設立年、所在地、代表者名、従業員数などの基本情報 |
事業内容 | 提供する商品やサービスの概要、事業の強みや将来性 |
ミッション・ビジョン・バリュー(MVV) | 企業の理念や存在意義、目指す未来、価値観、行動指針 |
募集ポジション | 募集する職種、業務内容、役割、必要なスキルや経験、求める人物像 |
待遇 | 給与、賞与、昇給、勤務時間、休日・休暇、福利厚生など、雇用条件に関する詳細情報 |
まずは、求職者が安心して応募できるための基本情報を網羅することが重要です。必要な情報が揃っていなければ、求職者が応募をためらう可能性もあります。正確かつ具体的に情報を提供するよう心がけましょう。
任意項目
必須項目に加え、以下のような任意項目を取り入れることで、自社の魅力や個性をさらに伝えられます。採用成功のためには、求職者が「この会社で働きたい」と思えるような情報を盛り込みましょう。
任意項目 | 具体的な内容 |
---|---|
社風・文化 | 普段の職場の様子、働き方の特徴、社内コミュニケーションの取り方、社内イベントの実例など |
社員インタビュー | 実際に働いている社員へのインタビュー、さまざまな部署・役職の社員紹介 |
成長機会・キャリアパス | スキルアップやキャリアアップの機会、研修制度、資格取得支援制度など |
職場環境 | オフィスの特徴や設備、福利厚生施設などの紹介 |
トップメッセージ | 企業の理念やビジョン、求職者への期待を伝える経営陣のメッセージ |
こうした任意項目を加えると、求職者は企業文化や職場環境をより具体的にイメージできるようになり、応募への意欲も高まります。さらに、写真やイラストなどのビジュアル要素を活用することで、情報が整理され、記憶に残りやすくなる効果も期待できます。
企業の魅力を効果的に伝え、競合他社との差別化を図るため、任意項目も積極的に活用しましょう。
企業の魅力を効果的に伝え、競合他社との差別化を図るため、任意項目も積極的に活用しましょう。
採用ピッチ資料のメリットとデメリット採用ピッチ資料は、企業にとって多くの利点をもたらす一方で、作成や運用において注意すべき点も存在します。これらを理解しておくことで、採用活動をより円滑に進められるでしょう。
以下に、メリットとデメリットをそれぞれ整理して紹介します。採用ピッチ資料のメリット
採用ピッチ資料は、企業が求職者に対して自社の魅力を伝えるための強力なツールです。上手に活用すれば、採用活動を効率化し、優秀な人材を獲得する可能性が高まります。
具体的には、以下のようなメリットが挙げられます。メリット 内容 魅力的な情報発信 企業の強みや文化を効果的にアピールし、求職者の記憶に残りやすい 採用活動の効率化 同じ説明を省くことができ、事前に理解を促すことで面接をより充実させられる 他社との差別化 企業の特色を際立たせ、優秀な人材を惹きつけられる ミスマッチの防止 求める人物像や仕事内容を明確に伝え、離職リスクを減らせる 応募意欲の向上 視覚的な要素で魅力を伝え、求職者の関心を高められる
採用ピッチ資料のデメリット
採用ピッチ資料の活用にあたっては注意点も存在します。以下のようなデメリットを理解し、適切な対策を講じることで、資料の効果を最大限に引き出すことが可能です。デメリット 内容 一方通行の情報提供 資料では質問に答えられないため、面接や説明会など双方向のコミュニケーションが必要 作成コスト 資料の作成には時間と労力、スキルが求められ、外部依頼の場合は費用が発生する 更新の手間 市場やニーズの変化に応じて定期的に見直し、最新の情報を提供する必要がある ターゲットとのミスマッチ 資料がターゲット層に合わなければ大きな効果は見込めない
採用ピッチ資料は、採用活動に多くのメリットをもたらす効果的なツールですが、作成・運用にはデメリットも存在します。そこで、採用支援ツールとの組み合わせがおすすめです。
たとえば「ミイダス」では、多様な分析ツールによって自社の強みやターゲットに響く内容を見いだせます。また、応募者管理から採用後の育成までを一元化し、採用担当者の時間と手間を大幅に削減できます。少しでも興味のある方は、ぜひ以下よりお試しください。採用ピッチ資料が注目される理由採用活動ではさまざまなツールが活用されていますが、採用ピッチ資料が注目を集めている理由として、主に以下のような点が挙げられます。- 求職者のニーズの変化
- 企業の認知度向上
- 採用プロセスの効率化
- ミスマッチの防止
- 採用コストの削減
以下、一つずつ詳しく見ていきましょう。求職者のニーズの変化
近年の求職者は、企業の表面的な情報だけでなく、リアルな職場環境や企業文化、直面している課題なども含めたより深い情報を求めています。採用ピッチ資料は、こうしたニーズに応えながら企業の実態を誠実に伝えることで、求職者からの信頼獲得につながるのです。
【関連記事:働く人の価値観は変化している?活躍人材の特徴や採用方法を紹介】企業の認知度向上
採用ピッチ資料をWeb上で公開することで、企業の認知度が高まり、より多くの求職者へのアプローチが可能になります。特に、知名度の低い中小企業やスタートアップ企業にとっては、自社の魅力を効果的にアピールできる重要なツールです。結果的に、応募数の増加が期待でき、優秀な人材との接点を増やせるでしょう。
【関連記事:母集団形成とは?採用の質を高める8つのステップと14の形成方法を徹底解説】採用プロセスの効率化
採用ピッチ資料を事前に提供することで、求職者は面接前に企業情報を深く理解できます。その結果、面接時間の短縮や相互理解の促進、志望度・理解度の早期判断が可能になり、採用担当者の負担軽減にもつながります。
【関連記事:【人事必読】採用プロセスの改善・効率化方法を解説!新卒と中途採用のどちらにも効果的】ミスマッチの防止
企業のカルチャーや価値観、働き方などを具体的に伝えることで、求職者は入社後の姿をより具体的にイメージできるでしょう。採用ピッチ資料を確認した上で選考に進む人材は、企業との相性がよい可能性が高く、結果として双方のミスマッチを減らし、定着率の向上にも貢献します。
【関連記事:採用ミスマッチはなぜ起こる?原因と対策を解説】採用コストの削減
ミスマッチの可能性が高い求職者を早期に見極められるため、選考にかかる時間や費用を削減できます。一度作成した資料は繰り返し活用できるため、長期的なコスト削減も可能です。さらに、他の採用コンテンツと比べて制作費用を抑えられるため、中小企業でも取り入れやすいツールといえます。
【関連記事:採用コストとは?平均相場や増える原因、削減する方法を紹介】効果的な採用ピッチ資料の作成手順(6ステップ)質の高い採用ピッチ資料を作成するには、計画的なアプローチが重要です。以下6つのステップに沿って進めることで、効果的な資料を作成することができます。1. 目的の明確化
2. ターゲットの設定
3. コンテンツの構成
4. ビジュアルデザイン
5. フィードバックと修正
6. 公開と効果検証各ステップについて、以下に詳しく解説します。1. 目的の明確化
まずは、採用ピッチ資料を作成する目的を具体的に定めましょう。たとえば、以下のような目標が考えられます。- 特定の職種の応募者数を増やす
- 企業の文化や価値観への共感を深める
- 採用活動にかかる時間やコストを削減する
目的を明確にすることで、その後のステップがスムーズに進み、より効果的な資料作成が可能になります。2. ターゲットの設定
次に、誰に向けた資料なのか、ターゲット層を明確にしましょう。年齢、経験、スキル、価値観などの特徴を具体化することで、より響くメッセージやコンテンツを作成できます。また、そのターゲット層に対する主要な訴求ポイントも整理しておくことが重要です。3. コンテンツの構成
求職者が知りたい情報を網羅的に盛り込みながら、効果的なストーリーを組み立てます。先述の「採用ピッチ資料に記載すべき項目」を参考に、論理的で読みやすい構成に工夫しましょう。かつ、求職者が興味を持って最後まで読み進められるよう、ストーリー性を持たせることも大切です。4. ビジュアルデザイン
求職者の興味を引き、見やすく、理解しやすいデザインが求められます。具体的には、以下のような要素に気を配りましょう。- 写真やイラストの効果的な使用
- 図解やグラフによる情報の可視化
- 企業イメージに合った色使いとフォント
- 読みやすいレイアウト
これらのデザイン要素を工夫することで、求職者への訴求力が高まり、企業の魅力がより印象的に伝わるはずです。5. フィードバックと修正
作成した資料を社内外の関係者に見てもらい、率直な意見を集めましょう。客観的な視点からのフィードバックを取り入れることで、より完成度の高い資料に仕上げられます。特に、ターゲット層に近い社員からの意見は貴重です。6. 公開と効果検証
完成した資料は、採用サイトやSNS、説明会、面接など、さまざまな場面で活用できます。ただし、公開後も以下の点には注意が必要です。- 定期的な効果検証
- 最新情報への更新(特に社員数や制度面など)
採用ピッチ資料は、作成して終わりではありません。更新されていない情報は企業への信頼性を損ない、応募者の減少を招くおそれがあります。そのため、定期的に効果を検証し、PDCAサイクルを回しながら、企業の成長とともに資料も進化させていきましょう。
【関連記事:PDCAサイクルとは?基本知識、古いと言われる理由、成功事例などを解説】採用ピッチ資料の事例紹介【15選】ここでは、さまざまな企業から15の事例をピックアップして紹介します。具体的な事例を参考に、自社の採用ピッチ資料作成のヒントを見つけてみましょう。1. 株式会社SmartHR
採用ピッチ資料の先駆者として知られ、オープンな社風と企業文化、働き方を具体的に示し、公開前と比較して応募数5.3倍と大幅増加に成功しました(出典:面接用スライドを公開した結果、全部見せます! - 宮田昇始のブログ)。定期的な情報更新を行い、常に最新の情報を発信している点も注目すべきポイントです。
【資料リンク】株式会社SmartHR_会社紹介資料2. 株式会社ミラティブ
「求職者への手紙」というユニークなコンセプトで、親しみやすさと独自性を演出した採用ピッチ資料です。求職者との直接的なコミュニケーションを意識した構成とカジュアルなデザインで、共感を呼び起こします。
【資料リンク】ミラティブ「採用候補者さまへの手紙」 / mirrativ letter3. atama plus株式会社
AI教材「atama+(アタマプラス)」を開発・提供している同社では、教育テクノロジー企業としての特色を活かし、教育分野における革新性と社会貢献性の高さをアピールしています。落ち着いたデザインで、真面目さと親しみやすさのバランスが取れた資料です。
【資料リンク】3分でわかるatama plus/about atama plus4. サイボウズ株式会社
サイボウズ株式会社は「kintone」や「サイボウズ Office」などを主力製品とする企業です。スライドは計25ページですが、大きなフォントでインパクトがあり、重要なメッセージに絞ったシンプルな構成が印象に残ります。
【資料リンク】サイボウズ 開発本部採用ピッチ / Cybozu Engineer Recruit5. 株式会社FABRIC TOKYO
アパレルブランドを運営する同社では、洗練されたデザインの採用ピッチ資料を公開しています。インフォグラフィックを巧みに取り入れ、組織・働く環境やカルチャーについても豊富な情報でわかりやすく伝えている事例です。
【資料リンク】FABRIC TOKYO会社紹介資料 / We are hiring6. STORES株式会社
同社の採用ピッチ資料は、前半にトップメッセージやインタビューを掲載し、読み手を惹きつける構成になっているのが特徴です。また、現在抱えている課題についてもありのままを共有し、誠実な企業姿勢が伝わってきます。
【資料リンク】STORES BOOK7. 株式会社メルカリ
同社はミッション・バリュー・ファンデーションを明確に定めており、採用ピッチ資料でもその内容を冒頭で力強く打ち出しています。また、海外メンバーからのメッセージを多く取り入れるなど、グローバルな視点を持つ人材の獲得に積極的な姿勢が伝わる内容です。
【資料リンク】新卒採用ポジション紹介資料/new-graduate-positions-at-mercari-jp8. 株式会社ビズリーチ
労働市場の動向を踏まえつつ、人材業界の課題解決に向けた自社の取り組みをわかりやすく伝えています。「みらい投資プロジェクト」など具体的な取り組みを紹介し、最後はビジョンとミッションで締めくくることで、一貫したストーリーが印象に残る構成です。
【資料リンク】株式会社ビズリーチ 会社概要資料 / Corporate Deck9. 株式会社クラウドワークス
「個のためのインフラになる」というミッションのもと、同社が実現してきた新しい働き方を紹介し、働くことに関連する事業展開をわかりやすく解説しています。また、カルチャーや成長環境、メンバー、働き方についての情報も充実しており、個人が活躍できる環境へのこだわりが感じられます。
【資料リンク】CROWDWORKS_Company_Deck.pdf10. 株式会社カカクコム
「価格.com」や「食べログ」といった多様なメディアを展開する同社は、比較的フォーマルな印象で企業情報をまとめている点が特徴です。幅広い職種の募集に活用できる網羅性があり、安定した企業基盤と信頼性が感じられる構成となっています。
【資料リンク】【カカクコム】会社説明資料11. 株式会社マネーフォワード
フィンテック企業としてのチャレンジ精神を打ち出しながらも、親しみやすいデザインや色使いで、読み手の共感を誘う工夫が散りばめられています。特に、各ページの下部に設けられた「Point」では、求職者へのメッセージを丁寧に補足しているのが印象的です。
【資料リンク】株式会社マネーフォワード 会社紹介 / Company Profile12. 株式会社リンクアンドモチベーション
「モチベーションクラウド」などのBtoBサービスを強みとする同社では、ソフトウェアエンジニアに向けた採用ピッチ資料を公開しています。開発組織やチーム、開発環境、開発フローなどを詳細に紹介し、ターゲット層に効果的にアピールする内容です。
【資料リンク】リンクアンドモチベーション ソフトウェアエンジニア向け紹介資料 / Introduction to Link and Motivation for Software Engineers13. フリー株式会社
株式会社リンクアンドモチベーションに続き、同社もエンジニア向けの採用ピッチ資料を用意しており、開発文化や開発体制、開発サイクルなどを丁寧に紹介しています。手描き風のスライドやカジュアルな言葉選びで、独自のカルチャーを色濃く伝えています。
【資料リンク】10分でわかるfreee エンジニア向け会社説明資料14. PIVOT株式会社
ビジネスメディア「PIVOT」を運営する同社の資料では、YouTubeのサムネイル画像を効果的に活用しながら、企業のミッションに向かって挑戦する姿勢を視覚的に表現しています。全24ページと比較的コンパクトな構成ながら、力強いメッセージが印象的に伝わる内容です。
【資料リンク】PIVOT Culture Deck15. クックパッド株式会社
同社の採用ピッチ資料は、親しみやすい文章と曲線的なデザインにより、求職者を温かく迎え入れるような印象を醸し出しています。また、1ページ目にビジョンムービーへのQRコードを掲載することで、より深く企業を理解してもらえる工夫も施されています。
【資料リンク】クックパッド会社説明資料〜採用候補者さまへ〜 / cookpad-introduction採用ピッチ資料の活用方法作成した採用ピッチ資料は、さまざまな場面で活用することで効果を最大限に引き出せます。ここでは、特に効果的な5つの活用方法を紹介します。1. Web上での公開
2. スカウトメールへの添付
3. 面接前の情報提供
4. リファラル採用での活用
5. 社内での活用以下、一つずつ詳しく見ていきましょう。1. Web上での公開
採用ピッチ資料を自社の採用サイトやSNSなどで公開することで、幅広い層の求職者にアプローチできます。知名度の低い企業にとっては、自社の魅力を効果的に発信し、認知度を高めるチャンスとなるでしょう。特にSNSでの拡散効果は大きく、話題になれば潜在的な応募者にもリーチできます。
【関連記事:採用でSNSを活用するメリットは?導入・成功事例や運用のポイントを解説】2. スカウトメールへの添付
スカウトメールに採用ピッチ資料を添付し、求職者の興味を効果的に引くことも可能です。企業の魅力や具体的な情報がわかりやすく伝われば、返信率や応募数が向上し、面接設定までの時間も短縮できるでしょう。
【関連記事:スカウト型採用とは?注目されている理由やサービスの選ぶポイントを解説】3. 面接前の情報提供
面接前に採用ピッチ資料を共有することで、求職者は企業への理解を深めた状態で選考に臨めます。その結果、基本的な企業説明に費やす時間をカットでき、より本質的な対話に時間を使うことが可能です。また、人材紹介会社を活用する場合にも、求職者への効果的な情報提供ツールとして活用できます。4. リファラル採用での活用
社員が知人を紹介する際の説明資料として活用することで、リファラル採用(社員に人材を紹介してもらう採用手法)の質も高まります。紹介する社員の負担も軽減されるため、紹介を促進できるでしょう。また、紹介された候補者にとっても、企業への理解を深めたうえで応募を検討できるメリットがあります。
【関連記事:リファラル採用とは?導入のメリット・デメリットや報酬の注意点】5. 社内での活用
採用ピッチ資料は社内向けの資料としても活用できます。たとえば、以下のような場面で効果を発揮するでしょう。- 新入社員研修での企業理解の促進
- 面接官トレーニングでの認識の統一
- 社内報や全体会議での方針共有
- 営業活動での企業説明
このように社内で幅広く活用することで、社員のエンゲージメント向上や、より質の高い採用活動の実現にもつながります。採用ピッチ資料作成時の注意点効果的な採用ピッチ資料を作成するためには、いくつかの重要な注意点があります。ここでは、特に意識すべき3つのポイントについて詳しく解説します。- 求職者の視点を重視する
- 編集可能な形式で作成する
- 法的リスクに細心の注意を払う
一つずつ見ていきましょう。求職者の視点を重視する
採用ピッチ資料は、企業からの一方的な情報提供に陥ることも少なくありません。しかし、本当に効果的な資料にするためには、求職者が知りたい情報を中心に構成することが大切です。具体的には、給与・待遇、福利厚生、働き方、職場の雰囲気など、求職者が気にするリアルな情報を盛り込みましょう。
企業目線の内容では求職者の心に響きません。ターゲット層に近い社員へのヒアリングや、過去の採用活動を振り返って分析するなど、相手目線に立った情報収集が重要です。採用ピッチ資料は最初の接点となる場合も多いため、納得・共感を生む内容を心がけましょう。編集可能な形式で作成する
採用ピッチ資料は作成すれば終わりではありません。市場環境や企業の状況に応じて、柔軟に更新できる状態を保つことが重要です。そのため、GoogleスライドやMicrosoft PowerPointなどの一般的な編集ツールの使用をおすすめします。
誰でも編集しやすいツールで作成することで、担当者の交代時もスムーズな引き継ぎが可能になり、継続的な更新・改善を行いやすくなります。定期的な見直しと更新を重ねることで、より効果的な採用活動につながるはずです。法的リスクに細心の注意を払う
採用ピッチ資料の作成においては、以下のような法的観点からの配慮も欠かせません。法的観点 具体的な内容 著作権や商標の確認 画像やテキストの権利関係を確認し、適切なライセンスで使用する プライバシーの保護 社員の写真や個人情報は本人の同意を得て、個人情報保護法に基づいて適切に取り扱う 誤解を招かない表現 虚偽や誇張を避け、正しく明確な情報を提供する 情報の正確性 最新の情報を使用し、内容の信頼性を確保する 引用ルールの遵守 他社データや外部情報は出典を明記し、適切に引用する
採用ピッチ資料が他の広報・販促物と異なるのは、「注意すべき法令が増える」点です。採用活動に用いるため、雇用関係・労働関係の法令遵守にも気をつけなければなりません。
法的リスクへの配慮を怠ると、信頼性やブランドイメージを損なうおそれがあります。細心の注意を払いながら、企業の魅力を存分に伝える資料作成を目指しましょう。採用ピッチ資料を効果的に作成して活用しよう本記事では、採用ピッチ資料の概要や効果的な作り方、具体的な事例、活用方法などを詳しく解説しました。
採用ピッチ資料は、企業の魅力を求職者へ効果的に伝え、採用活動の成功を後押しする重要なツールです。求職者のニーズが多様化する今だからこそ、本当に求められている情報を的確に捉え、わかりやすく提供することで応募意欲を高められます。
質の高い採用ピッチ資料の作成は簡単ではありませんが、本記事で紹介したポイントを参考に、自社の魅力が伝わる資料作りを目指してみてください。
なお、より効果的な採用活動を実現したい場合は、採用支援ツール「ミイダス」が役立ちます。客観的な分析ツールや診断機能が充実しており、活躍する人材の分析から育成・定着までワンストップで強力にサポートします。
ミイダスの導入企業数は437,342社(2024年1月時点)を誇り、業界を問わず数多くの企業の採用成功を支援しています。少しでもご興味のある方は、ぜひ以下より無料トライアルをお試しください。ミイダスを試してみる
以下に、メリットとデメリットをそれぞれ整理して紹介します。
具体的には、以下のようなメリットが挙げられます。
メリット | 内容 |
---|---|
魅力的な情報発信 | 企業の強みや文化を効果的にアピールし、求職者の記憶に残りやすい |
採用活動の効率化 | 同じ説明を省くことができ、事前に理解を促すことで面接をより充実させられる |
他社との差別化 | 企業の特色を際立たせ、優秀な人材を惹きつけられる |
ミスマッチの防止 | 求める人物像や仕事内容を明確に伝え、離職リスクを減らせる |
応募意欲の向上 | 視覚的な要素で魅力を伝え、求職者の関心を高められる |
デメリット | 内容 |
---|---|
一方通行の情報提供 | 資料では質問に答えられないため、面接や説明会など双方向のコミュニケーションが必要 |
作成コスト | 資料の作成には時間と労力、スキルが求められ、外部依頼の場合は費用が発生する |
更新の手間 | 市場やニーズの変化に応じて定期的に見直し、最新の情報を提供する必要がある |
ターゲットとのミスマッチ | 資料がターゲット層に合わなければ大きな効果は見込めない |
たとえば「ミイダス」では、多様な分析ツールによって自社の強みやターゲットに響く内容を見いだせます。また、応募者管理から採用後の育成までを一元化し、採用担当者の時間と手間を大幅に削減できます。少しでも興味のある方は、ぜひ以下よりお試しください。
採用活動ではさまざまなツールが活用されていますが、採用ピッチ資料が注目を集めている理由として、主に以下のような点が挙げられます。
- 求職者のニーズの変化
- 企業の認知度向上
- 採用プロセスの効率化
- ミスマッチの防止
- 採用コストの削減
以下、一つずつ詳しく見ていきましょう。
求職者のニーズの変化
近年の求職者は、企業の表面的な情報だけでなく、リアルな職場環境や企業文化、直面している課題なども含めたより深い情報を求めています。採用ピッチ資料は、こうしたニーズに応えながら企業の実態を誠実に伝えることで、求職者からの信頼獲得につながるのです。
【関連記事:働く人の価値観は変化している?活躍人材の特徴や採用方法を紹介】
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企業の認知度向上
採用ピッチ資料をWeb上で公開することで、企業の認知度が高まり、より多くの求職者へのアプローチが可能になります。特に、知名度の低い中小企業やスタートアップ企業にとっては、自社の魅力を効果的にアピールできる重要なツールです。結果的に、応募数の増加が期待でき、優秀な人材との接点を増やせるでしょう。
【関連記事:母集団形成とは?採用の質を高める8つのステップと14の形成方法を徹底解説】
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採用プロセスの効率化
採用ピッチ資料を事前に提供することで、求職者は面接前に企業情報を深く理解できます。その結果、面接時間の短縮や相互理解の促進、志望度・理解度の早期判断が可能になり、採用担当者の負担軽減にもつながります。
【関連記事:【人事必読】採用プロセスの改善・効率化方法を解説!新卒と中途採用のどちらにも効果的】
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ミスマッチの防止
企業のカルチャーや価値観、働き方などを具体的に伝えることで、求職者は入社後の姿をより具体的にイメージできるでしょう。採用ピッチ資料を確認した上で選考に進む人材は、企業との相性がよい可能性が高く、結果として双方のミスマッチを減らし、定着率の向上にも貢献します。
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採用コストの削減
ミスマッチの可能性が高い求職者を早期に見極められるため、選考にかかる時間や費用を削減できます。一度作成した資料は繰り返し活用できるため、長期的なコスト削減も可能です。さらに、他の採用コンテンツと比べて制作費用を抑えられるため、中小企業でも取り入れやすいツールといえます。
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効果的な採用ピッチ資料の作成手順(6ステップ)質の高い採用ピッチ資料を作成するには、計画的なアプローチが重要です。以下6つのステップに沿って進めることで、効果的な資料を作成することができます。1. 目的の明確化
2. ターゲットの設定
3. コンテンツの構成
4. ビジュアルデザイン
5. フィードバックと修正
6. 公開と効果検証各ステップについて、以下に詳しく解説します。1. 目的の明確化
まずは、採用ピッチ資料を作成する目的を具体的に定めましょう。たとえば、以下のような目標が考えられます。- 特定の職種の応募者数を増やす
- 企業の文化や価値観への共感を深める
- 採用活動にかかる時間やコストを削減する
目的を明確にすることで、その後のステップがスムーズに進み、より効果的な資料作成が可能になります。2. ターゲットの設定
次に、誰に向けた資料なのか、ターゲット層を明確にしましょう。年齢、経験、スキル、価値観などの特徴を具体化することで、より響くメッセージやコンテンツを作成できます。また、そのターゲット層に対する主要な訴求ポイントも整理しておくことが重要です。3. コンテンツの構成
求職者が知りたい情報を網羅的に盛り込みながら、効果的なストーリーを組み立てます。先述の「採用ピッチ資料に記載すべき項目」を参考に、論理的で読みやすい構成に工夫しましょう。かつ、求職者が興味を持って最後まで読み進められるよう、ストーリー性を持たせることも大切です。4. ビジュアルデザイン
求職者の興味を引き、見やすく、理解しやすいデザインが求められます。具体的には、以下のような要素に気を配りましょう。- 写真やイラストの効果的な使用
- 図解やグラフによる情報の可視化
- 企業イメージに合った色使いとフォント
- 読みやすいレイアウト
これらのデザイン要素を工夫することで、求職者への訴求力が高まり、企業の魅力がより印象的に伝わるはずです。5. フィードバックと修正
作成した資料を社内外の関係者に見てもらい、率直な意見を集めましょう。客観的な視点からのフィードバックを取り入れることで、より完成度の高い資料に仕上げられます。特に、ターゲット層に近い社員からの意見は貴重です。6. 公開と効果検証
完成した資料は、採用サイトやSNS、説明会、面接など、さまざまな場面で活用できます。ただし、公開後も以下の点には注意が必要です。- 定期的な効果検証
- 最新情報への更新(特に社員数や制度面など)
採用ピッチ資料は、作成して終わりではありません。更新されていない情報は企業への信頼性を損ない、応募者の減少を招くおそれがあります。そのため、定期的に効果を検証し、PDCAサイクルを回しながら、企業の成長とともに資料も進化させていきましょう。
【関連記事:PDCAサイクルとは?基本知識、古いと言われる理由、成功事例などを解説】採用ピッチ資料の事例紹介【15選】ここでは、さまざまな企業から15の事例をピックアップして紹介します。具体的な事例を参考に、自社の採用ピッチ資料作成のヒントを見つけてみましょう。1. 株式会社SmartHR
採用ピッチ資料の先駆者として知られ、オープンな社風と企業文化、働き方を具体的に示し、公開前と比較して応募数5.3倍と大幅増加に成功しました(出典:面接用スライドを公開した結果、全部見せます! - 宮田昇始のブログ)。定期的な情報更新を行い、常に最新の情報を発信している点も注目すべきポイントです。
【資料リンク】株式会社SmartHR_会社紹介資料2. 株式会社ミラティブ
「求職者への手紙」というユニークなコンセプトで、親しみやすさと独自性を演出した採用ピッチ資料です。求職者との直接的なコミュニケーションを意識した構成とカジュアルなデザインで、共感を呼び起こします。
【資料リンク】ミラティブ「採用候補者さまへの手紙」 / mirrativ letter3. atama plus株式会社
AI教材「atama+(アタマプラス)」を開発・提供している同社では、教育テクノロジー企業としての特色を活かし、教育分野における革新性と社会貢献性の高さをアピールしています。落ち着いたデザインで、真面目さと親しみやすさのバランスが取れた資料です。
【資料リンク】3分でわかるatama plus/about atama plus4. サイボウズ株式会社
サイボウズ株式会社は「kintone」や「サイボウズ Office」などを主力製品とする企業です。スライドは計25ページですが、大きなフォントでインパクトがあり、重要なメッセージに絞ったシンプルな構成が印象に残ります。
【資料リンク】サイボウズ 開発本部採用ピッチ / Cybozu Engineer Recruit5. 株式会社FABRIC TOKYO
アパレルブランドを運営する同社では、洗練されたデザインの採用ピッチ資料を公開しています。インフォグラフィックを巧みに取り入れ、組織・働く環境やカルチャーについても豊富な情報でわかりやすく伝えている事例です。
【資料リンク】FABRIC TOKYO会社紹介資料 / We are hiring6. STORES株式会社
同社の採用ピッチ資料は、前半にトップメッセージやインタビューを掲載し、読み手を惹きつける構成になっているのが特徴です。また、現在抱えている課題についてもありのままを共有し、誠実な企業姿勢が伝わってきます。
【資料リンク】STORES BOOK7. 株式会社メルカリ
同社はミッション・バリュー・ファンデーションを明確に定めており、採用ピッチ資料でもその内容を冒頭で力強く打ち出しています。また、海外メンバーからのメッセージを多く取り入れるなど、グローバルな視点を持つ人材の獲得に積極的な姿勢が伝わる内容です。
【資料リンク】新卒採用ポジション紹介資料/new-graduate-positions-at-mercari-jp8. 株式会社ビズリーチ
労働市場の動向を踏まえつつ、人材業界の課題解決に向けた自社の取り組みをわかりやすく伝えています。「みらい投資プロジェクト」など具体的な取り組みを紹介し、最後はビジョンとミッションで締めくくることで、一貫したストーリーが印象に残る構成です。
【資料リンク】株式会社ビズリーチ 会社概要資料 / Corporate Deck9. 株式会社クラウドワークス
「個のためのインフラになる」というミッションのもと、同社が実現してきた新しい働き方を紹介し、働くことに関連する事業展開をわかりやすく解説しています。また、カルチャーや成長環境、メンバー、働き方についての情報も充実しており、個人が活躍できる環境へのこだわりが感じられます。
【資料リンク】CROWDWORKS_Company_Deck.pdf10. 株式会社カカクコム
「価格.com」や「食べログ」といった多様なメディアを展開する同社は、比較的フォーマルな印象で企業情報をまとめている点が特徴です。幅広い職種の募集に活用できる網羅性があり、安定した企業基盤と信頼性が感じられる構成となっています。
【資料リンク】【カカクコム】会社説明資料11. 株式会社マネーフォワード
フィンテック企業としてのチャレンジ精神を打ち出しながらも、親しみやすいデザインや色使いで、読み手の共感を誘う工夫が散りばめられています。特に、各ページの下部に設けられた「Point」では、求職者へのメッセージを丁寧に補足しているのが印象的です。
【資料リンク】株式会社マネーフォワード 会社紹介 / Company Profile12. 株式会社リンクアンドモチベーション
「モチベーションクラウド」などのBtoBサービスを強みとする同社では、ソフトウェアエンジニアに向けた採用ピッチ資料を公開しています。開発組織やチーム、開発環境、開発フローなどを詳細に紹介し、ターゲット層に効果的にアピールする内容です。
【資料リンク】リンクアンドモチベーション ソフトウェアエンジニア向け紹介資料 / Introduction to Link and Motivation for Software Engineers13. フリー株式会社
株式会社リンクアンドモチベーションに続き、同社もエンジニア向けの採用ピッチ資料を用意しており、開発文化や開発体制、開発サイクルなどを丁寧に紹介しています。手描き風のスライドやカジュアルな言葉選びで、独自のカルチャーを色濃く伝えています。
【資料リンク】10分でわかるfreee エンジニア向け会社説明資料14. PIVOT株式会社
ビジネスメディア「PIVOT」を運営する同社の資料では、YouTubeのサムネイル画像を効果的に活用しながら、企業のミッションに向かって挑戦する姿勢を視覚的に表現しています。全24ページと比較的コンパクトな構成ながら、力強いメッセージが印象的に伝わる内容です。
【資料リンク】PIVOT Culture Deck15. クックパッド株式会社
同社の採用ピッチ資料は、親しみやすい文章と曲線的なデザインにより、求職者を温かく迎え入れるような印象を醸し出しています。また、1ページ目にビジョンムービーへのQRコードを掲載することで、より深く企業を理解してもらえる工夫も施されています。
【資料リンク】クックパッド会社説明資料〜採用候補者さまへ〜 / cookpad-introduction採用ピッチ資料の活用方法作成した採用ピッチ資料は、さまざまな場面で活用することで効果を最大限に引き出せます。ここでは、特に効果的な5つの活用方法を紹介します。1. Web上での公開
2. スカウトメールへの添付
3. 面接前の情報提供
4. リファラル採用での活用
5. 社内での活用以下、一つずつ詳しく見ていきましょう。1. Web上での公開
採用ピッチ資料を自社の採用サイトやSNSなどで公開することで、幅広い層の求職者にアプローチできます。知名度の低い企業にとっては、自社の魅力を効果的に発信し、認知度を高めるチャンスとなるでしょう。特にSNSでの拡散効果は大きく、話題になれば潜在的な応募者にもリーチできます。
【関連記事:採用でSNSを活用するメリットは?導入・成功事例や運用のポイントを解説】2. スカウトメールへの添付
スカウトメールに採用ピッチ資料を添付し、求職者の興味を効果的に引くことも可能です。企業の魅力や具体的な情報がわかりやすく伝われば、返信率や応募数が向上し、面接設定までの時間も短縮できるでしょう。
【関連記事:スカウト型採用とは?注目されている理由やサービスの選ぶポイントを解説】3. 面接前の情報提供
面接前に採用ピッチ資料を共有することで、求職者は企業への理解を深めた状態で選考に臨めます。その結果、基本的な企業説明に費やす時間をカットでき、より本質的な対話に時間を使うことが可能です。また、人材紹介会社を活用する場合にも、求職者への効果的な情報提供ツールとして活用できます。4. リファラル採用での活用
社員が知人を紹介する際の説明資料として活用することで、リファラル採用(社員に人材を紹介してもらう採用手法)の質も高まります。紹介する社員の負担も軽減されるため、紹介を促進できるでしょう。また、紹介された候補者にとっても、企業への理解を深めたうえで応募を検討できるメリットがあります。
【関連記事:リファラル採用とは?導入のメリット・デメリットや報酬の注意点】5. 社内での活用
採用ピッチ資料は社内向けの資料としても活用できます。たとえば、以下のような場面で効果を発揮するでしょう。- 新入社員研修での企業理解の促進
- 面接官トレーニングでの認識の統一
- 社内報や全体会議での方針共有
- 営業活動での企業説明
このように社内で幅広く活用することで、社員のエンゲージメント向上や、より質の高い採用活動の実現にもつながります。採用ピッチ資料作成時の注意点効果的な採用ピッチ資料を作成するためには、いくつかの重要な注意点があります。ここでは、特に意識すべき3つのポイントについて詳しく解説します。- 求職者の視点を重視する
- 編集可能な形式で作成する
- 法的リスクに細心の注意を払う
一つずつ見ていきましょう。求職者の視点を重視する
採用ピッチ資料は、企業からの一方的な情報提供に陥ることも少なくありません。しかし、本当に効果的な資料にするためには、求職者が知りたい情報を中心に構成することが大切です。具体的には、給与・待遇、福利厚生、働き方、職場の雰囲気など、求職者が気にするリアルな情報を盛り込みましょう。
企業目線の内容では求職者の心に響きません。ターゲット層に近い社員へのヒアリングや、過去の採用活動を振り返って分析するなど、相手目線に立った情報収集が重要です。採用ピッチ資料は最初の接点となる場合も多いため、納得・共感を生む内容を心がけましょう。編集可能な形式で作成する
採用ピッチ資料は作成すれば終わりではありません。市場環境や企業の状況に応じて、柔軟に更新できる状態を保つことが重要です。そのため、GoogleスライドやMicrosoft PowerPointなどの一般的な編集ツールの使用をおすすめします。
誰でも編集しやすいツールで作成することで、担当者の交代時もスムーズな引き継ぎが可能になり、継続的な更新・改善を行いやすくなります。定期的な見直しと更新を重ねることで、より効果的な採用活動につながるはずです。法的リスクに細心の注意を払う
採用ピッチ資料の作成においては、以下のような法的観点からの配慮も欠かせません。法的観点 具体的な内容 著作権や商標の確認 画像やテキストの権利関係を確認し、適切なライセンスで使用する プライバシーの保護 社員の写真や個人情報は本人の同意を得て、個人情報保護法に基づいて適切に取り扱う 誤解を招かない表現 虚偽や誇張を避け、正しく明確な情報を提供する 情報の正確性 最新の情報を使用し、内容の信頼性を確保する 引用ルールの遵守 他社データや外部情報は出典を明記し、適切に引用する
採用ピッチ資料が他の広報・販促物と異なるのは、「注意すべき法令が増える」点です。採用活動に用いるため、雇用関係・労働関係の法令遵守にも気をつけなければなりません。
法的リスクへの配慮を怠ると、信頼性やブランドイメージを損なうおそれがあります。細心の注意を払いながら、企業の魅力を存分に伝える資料作成を目指しましょう。採用ピッチ資料を効果的に作成して活用しよう本記事では、採用ピッチ資料の概要や効果的な作り方、具体的な事例、活用方法などを詳しく解説しました。
採用ピッチ資料は、企業の魅力を求職者へ効果的に伝え、採用活動の成功を後押しする重要なツールです。求職者のニーズが多様化する今だからこそ、本当に求められている情報を的確に捉え、わかりやすく提供することで応募意欲を高められます。
質の高い採用ピッチ資料の作成は簡単ではありませんが、本記事で紹介したポイントを参考に、自社の魅力が伝わる資料作りを目指してみてください。
なお、より効果的な採用活動を実現したい場合は、採用支援ツール「ミイダス」が役立ちます。客観的な分析ツールや診断機能が充実しており、活躍する人材の分析から育成・定着までワンストップで強力にサポートします。
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2. ターゲットの設定
3. コンテンツの構成
4. ビジュアルデザイン
5. フィードバックと修正
6. 公開と効果検証
【関連記事:PDCAサイクルとは?基本知識、古いと言われる理由、成功事例などを解説】
ここでは、さまざまな企業から15の事例をピックアップして紹介します。具体的な事例を参考に、自社の採用ピッチ資料作成のヒントを見つけてみましょう。
1. 株式会社SmartHR
採用ピッチ資料の先駆者として知られ、オープンな社風と企業文化、働き方を具体的に示し、公開前と比較して応募数5.3倍と大幅増加に成功しました(出典:面接用スライドを公開した結果、全部見せます! - 宮田昇始のブログ)。定期的な情報更新を行い、常に最新の情報を発信している点も注目すべきポイントです。
【資料リンク】株式会社SmartHR_会社紹介資料
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2. 株式会社ミラティブ
「求職者への手紙」というユニークなコンセプトで、親しみやすさと独自性を演出した採用ピッチ資料です。求職者との直接的なコミュニケーションを意識した構成とカジュアルなデザインで、共感を呼び起こします。
【資料リンク】ミラティブ「採用候補者さまへの手紙」 / mirrativ letter
【資料リンク】ミラティブ「採用候補者さまへの手紙」 / mirrativ letter
3. atama plus株式会社
AI教材「atama+(アタマプラス)」を開発・提供している同社では、教育テクノロジー企業としての特色を活かし、教育分野における革新性と社会貢献性の高さをアピールしています。落ち着いたデザインで、真面目さと親しみやすさのバランスが取れた資料です。
【資料リンク】3分でわかるatama plus/about atama plus
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4. サイボウズ株式会社
サイボウズ株式会社は「kintone」や「サイボウズ Office」などを主力製品とする企業です。スライドは計25ページですが、大きなフォントでインパクトがあり、重要なメッセージに絞ったシンプルな構成が印象に残ります。
【資料リンク】サイボウズ 開発本部採用ピッチ / Cybozu Engineer Recruit
【資料リンク】サイボウズ 開発本部採用ピッチ / Cybozu Engineer Recruit
5. 株式会社FABRIC TOKYO
アパレルブランドを運営する同社では、洗練されたデザインの採用ピッチ資料を公開しています。インフォグラフィックを巧みに取り入れ、組織・働く環境やカルチャーについても豊富な情報でわかりやすく伝えている事例です。
【資料リンク】FABRIC TOKYO会社紹介資料 / We are hiring
【資料リンク】FABRIC TOKYO会社紹介資料 / We are hiring
6. STORES株式会社
同社の採用ピッチ資料は、前半にトップメッセージやインタビューを掲載し、読み手を惹きつける構成になっているのが特徴です。また、現在抱えている課題についてもありのままを共有し、誠実な企業姿勢が伝わってきます。
【資料リンク】STORES BOOK
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7. 株式会社メルカリ
同社はミッション・バリュー・ファンデーションを明確に定めており、採用ピッチ資料でもその内容を冒頭で力強く打ち出しています。また、海外メンバーからのメッセージを多く取り入れるなど、グローバルな視点を持つ人材の獲得に積極的な姿勢が伝わる内容です。
【資料リンク】新卒採用ポジション紹介資料/new-graduate-positions-at-mercari-jp
【資料リンク】新卒採用ポジション紹介資料/new-graduate-positions-at-mercari-jp
8. 株式会社ビズリーチ
労働市場の動向を踏まえつつ、人材業界の課題解決に向けた自社の取り組みをわかりやすく伝えています。「みらい投資プロジェクト」など具体的な取り組みを紹介し、最後はビジョンとミッションで締めくくることで、一貫したストーリーが印象に残る構成です。
【資料リンク】株式会社ビズリーチ 会社概要資料 / Corporate Deck
【資料リンク】株式会社ビズリーチ 会社概要資料 / Corporate Deck
9. 株式会社クラウドワークス
「個のためのインフラになる」というミッションのもと、同社が実現してきた新しい働き方を紹介し、働くことに関連する事業展開をわかりやすく解説しています。また、カルチャーや成長環境、メンバー、働き方についての情報も充実しており、個人が活躍できる環境へのこだわりが感じられます。
【資料リンク】CROWDWORKS_Company_Deck.pdf
【資料リンク】CROWDWORKS_Company_Deck.pdf
10. 株式会社カカクコム
「価格.com」や「食べログ」といった多様なメディアを展開する同社は、比較的フォーマルな印象で企業情報をまとめている点が特徴です。幅広い職種の募集に活用できる網羅性があり、安定した企業基盤と信頼性が感じられる構成となっています。
【資料リンク】【カカクコム】会社説明資料
【資料リンク】【カカクコム】会社説明資料
11. 株式会社マネーフォワード
フィンテック企業としてのチャレンジ精神を打ち出しながらも、親しみやすいデザインや色使いで、読み手の共感を誘う工夫が散りばめられています。特に、各ページの下部に設けられた「Point」では、求職者へのメッセージを丁寧に補足しているのが印象的です。
【資料リンク】株式会社マネーフォワード 会社紹介 / Company Profile
【資料リンク】株式会社マネーフォワード 会社紹介 / Company Profile
12. 株式会社リンクアンドモチベーション
「モチベーションクラウド」などのBtoBサービスを強みとする同社では、ソフトウェアエンジニアに向けた採用ピッチ資料を公開しています。開発組織やチーム、開発環境、開発フローなどを詳細に紹介し、ターゲット層に効果的にアピールする内容です。
【資料リンク】リンクアンドモチベーション ソフトウェアエンジニア向け紹介資料 / Introduction to Link and Motivation for Software Engineers
【資料リンク】リンクアンドモチベーション ソフトウェアエンジニア向け紹介資料 / Introduction to Link and Motivation for Software Engineers
13. フリー株式会社
株式会社リンクアンドモチベーションに続き、同社もエンジニア向けの採用ピッチ資料を用意しており、開発文化や開発体制、開発サイクルなどを丁寧に紹介しています。手描き風のスライドやカジュアルな言葉選びで、独自のカルチャーを色濃く伝えています。
【資料リンク】10分でわかるfreee エンジニア向け会社説明資料
【資料リンク】10分でわかるfreee エンジニア向け会社説明資料
14. PIVOT株式会社
ビジネスメディア「PIVOT」を運営する同社の資料では、YouTubeのサムネイル画像を効果的に活用しながら、企業のミッションに向かって挑戦する姿勢を視覚的に表現しています。全24ページと比較的コンパクトな構成ながら、力強いメッセージが印象的に伝わる内容です。
【資料リンク】PIVOT Culture Deck
【資料リンク】PIVOT Culture Deck
15. クックパッド株式会社
同社の採用ピッチ資料は、親しみやすい文章と曲線的なデザインにより、求職者を温かく迎え入れるような印象を醸し出しています。また、1ページ目にビジョンムービーへのQRコードを掲載することで、より深く企業を理解してもらえる工夫も施されています。
【資料リンク】クックパッド会社説明資料〜採用候補者さまへ〜 / cookpad-introduction
【資料リンク】クックパッド会社説明資料〜採用候補者さまへ〜 / cookpad-introduction
採用ピッチ資料の活用方法作成した採用ピッチ資料は、さまざまな場面で活用することで効果を最大限に引き出せます。ここでは、特に効果的な5つの活用方法を紹介します。1. Web上での公開
2. スカウトメールへの添付
3. 面接前の情報提供
4. リファラル採用での活用
5. 社内での活用以下、一つずつ詳しく見ていきましょう。1. Web上での公開
採用ピッチ資料を自社の採用サイトやSNSなどで公開することで、幅広い層の求職者にアプローチできます。知名度の低い企業にとっては、自社の魅力を効果的に発信し、認知度を高めるチャンスとなるでしょう。特にSNSでの拡散効果は大きく、話題になれば潜在的な応募者にもリーチできます。
【関連記事:採用でSNSを活用するメリットは?導入・成功事例や運用のポイントを解説】2. スカウトメールへの添付
スカウトメールに採用ピッチ資料を添付し、求職者の興味を効果的に引くことも可能です。企業の魅力や具体的な情報がわかりやすく伝われば、返信率や応募数が向上し、面接設定までの時間も短縮できるでしょう。
【関連記事:スカウト型採用とは?注目されている理由やサービスの選ぶポイントを解説】3. 面接前の情報提供
面接前に採用ピッチ資料を共有することで、求職者は企業への理解を深めた状態で選考に臨めます。その結果、基本的な企業説明に費やす時間をカットでき、より本質的な対話に時間を使うことが可能です。また、人材紹介会社を活用する場合にも、求職者への効果的な情報提供ツールとして活用できます。4. リファラル採用での活用
社員が知人を紹介する際の説明資料として活用することで、リファラル採用(社員に人材を紹介してもらう採用手法)の質も高まります。紹介する社員の負担も軽減されるため、紹介を促進できるでしょう。また、紹介された候補者にとっても、企業への理解を深めたうえで応募を検討できるメリットがあります。
【関連記事:リファラル採用とは?導入のメリット・デメリットや報酬の注意点】5. 社内での活用
採用ピッチ資料は社内向けの資料としても活用できます。たとえば、以下のような場面で効果を発揮するでしょう。- 新入社員研修での企業理解の促進
- 面接官トレーニングでの認識の統一
- 社内報や全体会議での方針共有
- 営業活動での企業説明
このように社内で幅広く活用することで、社員のエンゲージメント向上や、より質の高い採用活動の実現にもつながります。採用ピッチ資料作成時の注意点効果的な採用ピッチ資料を作成するためには、いくつかの重要な注意点があります。ここでは、特に意識すべき3つのポイントについて詳しく解説します。- 求職者の視点を重視する
- 編集可能な形式で作成する
- 法的リスクに細心の注意を払う
一つずつ見ていきましょう。求職者の視点を重視する
採用ピッチ資料は、企業からの一方的な情報提供に陥ることも少なくありません。しかし、本当に効果的な資料にするためには、求職者が知りたい情報を中心に構成することが大切です。具体的には、給与・待遇、福利厚生、働き方、職場の雰囲気など、求職者が気にするリアルな情報を盛り込みましょう。
企業目線の内容では求職者の心に響きません。ターゲット層に近い社員へのヒアリングや、過去の採用活動を振り返って分析するなど、相手目線に立った情報収集が重要です。採用ピッチ資料は最初の接点となる場合も多いため、納得・共感を生む内容を心がけましょう。編集可能な形式で作成する
採用ピッチ資料は作成すれば終わりではありません。市場環境や企業の状況に応じて、柔軟に更新できる状態を保つことが重要です。そのため、GoogleスライドやMicrosoft PowerPointなどの一般的な編集ツールの使用をおすすめします。
誰でも編集しやすいツールで作成することで、担当者の交代時もスムーズな引き継ぎが可能になり、継続的な更新・改善を行いやすくなります。定期的な見直しと更新を重ねることで、より効果的な採用活動につながるはずです。法的リスクに細心の注意を払う
採用ピッチ資料の作成においては、以下のような法的観点からの配慮も欠かせません。法的観点 具体的な内容 著作権や商標の確認 画像やテキストの権利関係を確認し、適切なライセンスで使用する プライバシーの保護 社員の写真や個人情報は本人の同意を得て、個人情報保護法に基づいて適切に取り扱う 誤解を招かない表現 虚偽や誇張を避け、正しく明確な情報を提供する 情報の正確性 最新の情報を使用し、内容の信頼性を確保する 引用ルールの遵守 他社データや外部情報は出典を明記し、適切に引用する
採用ピッチ資料が他の広報・販促物と異なるのは、「注意すべき法令が増える」点です。採用活動に用いるため、雇用関係・労働関係の法令遵守にも気をつけなければなりません。
法的リスクへの配慮を怠ると、信頼性やブランドイメージを損なうおそれがあります。細心の注意を払いながら、企業の魅力を存分に伝える資料作成を目指しましょう。採用ピッチ資料を効果的に作成して活用しよう本記事では、採用ピッチ資料の概要や効果的な作り方、具体的な事例、活用方法などを詳しく解説しました。
採用ピッチ資料は、企業の魅力を求職者へ効果的に伝え、採用活動の成功を後押しする重要なツールです。求職者のニーズが多様化する今だからこそ、本当に求められている情報を的確に捉え、わかりやすく提供することで応募意欲を高められます。
質の高い採用ピッチ資料の作成は簡単ではありませんが、本記事で紹介したポイントを参考に、自社の魅力が伝わる資料作りを目指してみてください。
なお、より効果的な採用活動を実現したい場合は、採用支援ツール「ミイダス」が役立ちます。客観的な分析ツールや診断機能が充実しており、活躍する人材の分析から育成・定着までワンストップで強力にサポートします。
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2. スカウトメールへの添付
3. 面接前の情報提供
4. リファラル採用での活用
5. 社内での活用
【関連記事:採用でSNSを活用するメリットは?導入・成功事例や運用のポイントを解説】
【関連記事:スカウト型採用とは?注目されている理由やサービスの選ぶポイントを解説】
【関連記事:リファラル採用とは?導入のメリット・デメリットや報酬の注意点】
効果的な採用ピッチ資料を作成するためには、いくつかの重要な注意点があります。ここでは、特に意識すべき3つのポイントについて詳しく解説します。
- 求職者の視点を重視する
- 編集可能な形式で作成する
- 法的リスクに細心の注意を払う
一つずつ見ていきましょう。
求職者の視点を重視する
採用ピッチ資料は、企業からの一方的な情報提供に陥ることも少なくありません。しかし、本当に効果的な資料にするためには、求職者が知りたい情報を中心に構成することが大切です。具体的には、給与・待遇、福利厚生、働き方、職場の雰囲気など、求職者が気にするリアルな情報を盛り込みましょう。
企業目線の内容では求職者の心に響きません。ターゲット層に近い社員へのヒアリングや、過去の採用活動を振り返って分析するなど、相手目線に立った情報収集が重要です。採用ピッチ資料は最初の接点となる場合も多いため、納得・共感を生む内容を心がけましょう。
企業目線の内容では求職者の心に響きません。ターゲット層に近い社員へのヒアリングや、過去の採用活動を振り返って分析するなど、相手目線に立った情報収集が重要です。採用ピッチ資料は最初の接点となる場合も多いため、納得・共感を生む内容を心がけましょう。
編集可能な形式で作成する
採用ピッチ資料は作成すれば終わりではありません。市場環境や企業の状況に応じて、柔軟に更新できる状態を保つことが重要です。そのため、GoogleスライドやMicrosoft PowerPointなどの一般的な編集ツールの使用をおすすめします。
誰でも編集しやすいツールで作成することで、担当者の交代時もスムーズな引き継ぎが可能になり、継続的な更新・改善を行いやすくなります。定期的な見直しと更新を重ねることで、より効果的な採用活動につながるはずです。
誰でも編集しやすいツールで作成することで、担当者の交代時もスムーズな引き継ぎが可能になり、継続的な更新・改善を行いやすくなります。定期的な見直しと更新を重ねることで、より効果的な採用活動につながるはずです。
法的リスクに細心の注意を払う
採用ピッチ資料の作成においては、以下のような法的観点からの配慮も欠かせません。
法的観点 | 具体的な内容 |
---|---|
著作権や商標の確認 | 画像やテキストの権利関係を確認し、適切なライセンスで使用する |
プライバシーの保護 | 社員の写真や個人情報は本人の同意を得て、個人情報保護法に基づいて適切に取り扱う |
誤解を招かない表現 | 虚偽や誇張を避け、正しく明確な情報を提供する |
情報の正確性 | 最新の情報を使用し、内容の信頼性を確保する |
引用ルールの遵守 | 他社データや外部情報は出典を明記し、適切に引用する |
採用ピッチ資料が他の広報・販促物と異なるのは、「注意すべき法令が増える」点です。採用活動に用いるため、雇用関係・労働関係の法令遵守にも気をつけなければなりません。
法的リスクへの配慮を怠ると、信頼性やブランドイメージを損なうおそれがあります。細心の注意を払いながら、企業の魅力を存分に伝える資料作成を目指しましょう。
法的リスクへの配慮を怠ると、信頼性やブランドイメージを損なうおそれがあります。細心の注意を払いながら、企業の魅力を存分に伝える資料作成を目指しましょう。
採用ピッチ資料を効果的に作成して活用しよう本記事では、採用ピッチ資料の概要や効果的な作り方、具体的な事例、活用方法などを詳しく解説しました。
採用ピッチ資料は、企業の魅力を求職者へ効果的に伝え、採用活動の成功を後押しする重要なツールです。求職者のニーズが多様化する今だからこそ、本当に求められている情報を的確に捉え、わかりやすく提供することで応募意欲を高められます。
質の高い採用ピッチ資料の作成は簡単ではありませんが、本記事で紹介したポイントを参考に、自社の魅力が伝わる資料作りを目指してみてください。
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採用ピッチ資料は、企業の魅力を求職者へ効果的に伝え、採用活動の成功を後押しする重要なツールです。求職者のニーズが多様化する今だからこそ、本当に求められている情報を的確に捉え、わかりやすく提供することで応募意欲を高められます。
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