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採用

不採用通知のポイント・注意点を例文付きで解説【テンプレあり】

求人の応募者に不採用を告げる不採用通知は、企業の重要な業務です。通知の仕方や内容によっては、応募者に「冷たい」「通知が遅くて不親切」などのネガティブな印象を与えかねないため、注意しなければなりません。適切な不採用通知を行うことで、応募者との良好な関係を維持し、今後の採用活動や企業イメージアップにつながります。

本記事では、不採用通知の重要性やポイント、連絡手段別の特徴と注意点を詳しく解説します。記事の後半では、具体的な例文も紹介しますので、不採用通知の書き方に悩む採用担当者の方は、ぜひ最後までご覧ください。

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不採用通知の伝え方と内容が重要な理由

スマホを見て考え込むビジネスマン
不採用通知が重要な理由として「企業イメージに直結し、今後の事業や採用活動に影響を与えること」が挙げられます。

不採用通知は、受け取った応募者にショックを与えるため、配慮した対応が求められます。適切な不採用通知を怠ると悪印象や反感につながり、企業の評判を下げる要因になりかねません。

株式会社ABABAが2024年度卒業予定の学生300名を対象に行った調査によると、8割以上が志望度の高い企業からの不採用通知に「形式的で冷たい印象を受けた」と回答しています。以下の学生の声からも、早い通知や通知の内容が企業の印象を左右するとわかります。
「長期間待たされた挙句、形式的なメールで不採用を伝えられて腹が立った。」
「メールに名前の記載がなく、一斉配信されたものだと思うと悲しかった。」

引用:PR TIMES|「【ABABA総研】2024年度卒業予定の学生300名に調査 就活生の9割が志望度の高い企業を不採用になった経験があり、うち8割以上がその企業への「嫌悪感」を抱く結果に」
また、不採用通知を受け取った際、約8割の学生が「その企業を嫌いになった」と回答。そのうち約4割が「その企業の製品やサービスを今後使わない」、約2割が「その企業の製品やサービスを周りにおすすめしない」とも答えています。

不採用者は今後、自社の顧客となるケースや再び入社候補者となる可能性があるため、悪印象を与えない不採用通知は重要と言えます。

参考:PR TIMES|「【ABABA総研】2024年度卒業予定の学生300名に調査 就活生の9割が志望度の高い企業を不採用になった経験があり、うち8割以上がその企業への「嫌悪感」を抱く結果に」

不採用を通知する際に欠かせない3つのポイント

選考結果の通知
ここでは、不採用通知に欠かせない具体的なポイントを3つ解説します。

1.応募への感謝の気持ちとお礼を伝える

不採用通知には、時間と労力をかけて応募してくれたことへの感謝とお礼を必ず含めましょう。

応募者は書類作成や面接の準備など、多くの手間をかけて自社の求人へ応募しています。そうした中で、事務的で淡々とした不採用の知らせが届くと「せっかく応募したのに、冷たい」「悲しい」などとネガティブな感情や反感につながります。
▼例
・感謝を示す表現:「この度は多くの企業の中から、弊社の求人にご応募いただきまして、誠にありがとうございました」
・面接へのお礼を示す表現:「お忙しい中、ご足労いただきまして、お礼申し上げます」
上記のように、自社の求人に応募してくれたことや手間に対して感謝を示すことが大切です。丁寧な対応は、応募者との良好な関係構築につながり、今後の採用活動や企業イメージの向上にもつながります。

2.個人情報(応募書類)の取り扱い方法を明記する

応募者が提出する履歴書や職務経歴書には、多くの個人情報が記載されています。応募者が不安や不信感を抱かないように、応募書類の取り扱い方法を明確に伝えましょう。

自社で破棄するのか、郵送で返却するのかなど、応募書類の処理方法を明確に伝えます。個人情報への配慮は、企業として信頼を高めることにつながります。

3.不採用の具体的な理由は省略する

不採用の具体的な理由を伝えるのは原則として避けましょう。応募者に反感を抱かせてしまい、トラブルに発展するリスクがあるためです。

もし応募者から理由を聞かれた場合も、企業側は通知する法的義務もないため「申し訳ございませんが、回答いたしかねます」と避けるのが無難です。「どうしても」と理由を強く求められた際は「魅力的な経歴をお持ちでしたが、弊社が求める採用要件とは異なっていたためです」など、具体的な言及を避けた丁寧な表現が求められます。

また、応募者の年齢や性別を理由に断ることは、違法となるため注意してください(男女雇用法均等法および、雇用対策法より)。

参考:厚生労働省|「募集・採用における年齢制限禁止について」

ただし、人材紹介会社を通じて応募があった場合は、今後の人材マッチングのために、不採用の理由を人材紹介会社の担当者に伝えるとよいでしょう。

不採用通知の連絡手段と特徴

パソコンのキーボードとスマホ
不採用通知の方法は複数ありますが、現在はメールでの通知が主流です。それぞれの特徴やポイントを理解し、状況に応じて最適な方法を選択することが求められます。

ここでは、主な連絡手段である、メール、郵送、電話の特徴と伝え方のポイントを解説します。

【メール】特徴・伝え方のポイント

不採用通知メールは、郵送や電話に比べて手間がかからず、迅速に結果を伝えられる方法です。先述した株式会社ABABAの調査では、約9割の就活生が「不採用通知をメールで受け取った」と回答していることからも、現在はメールでの不採用通知が主流と言えます。

求職者が多い場合も対応しやすく便利な方法ですが、一方で宛名や送付先のミスには注意が必要です。また「結果が来ない」というクレームを避けるためにも、件名はパッと見て選考結果だとわかるように工夫し、多くのメールに埋もれさせない配慮も重要です。

テンプレート化して事務的で冷たい印象を与えないよう、メールの文面に名前を含める、温かみのある表現や伝え方をするなど、最適な文面に調整しましょう。

参考:PR TIMES|「【ABABA総研】2024年度卒業予定の学生300名に調査 就活生の9割が志望度の高い企業を不採用になった経験があり、うち8割以上がその企業への「嫌悪感」を抱く結果に」

【郵送】特徴・伝え方のポイント

不採用通知の郵送は、応募書類を一緒に返送する際に有効な手段です。ただし、届くまでに数日かかるため、早めの送付手続きが求められます。また、郵送手続きの手間や、宛先の記載ミスによるトラブルなども考慮しなければなりません。

不採用通知は個人的な情報のため、封筒には「親展」と記載します。中身が特定できる「不採用通知」などの明記は避けてください。また、応募書類とあわせて不採用通知を送る場合、特定記録を利用することもおすすめです。郵送した証拠が残るため、もしも応募者から「通知が来ない」と言われても、自社の対応に問題がないことを証明できます。

応募者のプライバシーを守りつつ、丁寧な対応を心がけることが求められます。

【電話】特徴・伝え方のポイント

不採用通知の電話は、迅速に結果を伝えたい場合におすすめの手段です。

ただし、お互いに時間を要するため手間になることに加えて、企業側の心理的な負担が大きい方法と言えます。言い方によっては応募者から悪印象を抱かれたり、誤解を生じさせたりするリスクもあります。電話では顔が見えないため、特に声の印象が大切です。

応募者に配慮して、冷たく事務的な印象を与えない声のトーンや言葉遣いを意識しましょう。

また、応募者から理由を求められた際の対応にも注意しなければなりません。応募者の態度に動揺し、うっかり不採用の理由を口外したり、しどろもどろな対応になったりしないよう、簡潔かつ丁寧に結果を伝えましょう。

【関連記事:【例文あり】効果的な採用連絡の手段は?メール・電話など面接結果の伝え方4種を解説

不採用を通知する際の注意点

不採用と書かれた紙を持つ手
ここでは、採用担当者が知っておきたい、不採用を通知する際の注意点を3つ解説します。

不採用通知のタイミングは「選考後一週間以内」

不採用通知は、選考後なるべく早く伝えることが重要です。応募者は「いつ結果が来るのだろうか」と、早く知りたいと考えています。不採用であれば、次の就職活動に向けて準備しなければならないため、なおさらです。

そのため、できれば「選考後3日以内」、遅くとも「一週間以内」に通知するのが望ましいでしょう。

募集要項や面接後に選考結果を通知するタイミングを伝えておくと、応募者にとって親切な対応となります。催促やトラブルの発生防止にもつながり、企業としての信頼を高めます。通知が遅れてしまうと企業の印象が悪くなり、クレームや悪評に発展するリスクが高まるため、注意が必要です。

宛名や住所、連絡先にミスがないかを確認する

不採用通知の際は、宛名や送付先などに間違いがないか、十分に確認しましょう。宛名のミスは失礼にあたり、企業イメージを下げる原因となるためです。送付先のミスは通知漏れに加えて個人情報に関わるため、トラブルに発展する可能性があります。

誤字脱字や表記ミスのない書類は、企業としての誠実さや安心感につながるため、送付前にしっかりとチェックを行い、ミスを防ぐ仕組みを整えましょう。

【関連記事:【人事必読】採用プロセスの改善・効率化方法を解説!新卒と中途採用のどちらにも効果的

伝え方・表現に配慮し、悪印象を与えない

不採用通知は、応募者にショックを与えるものだと念頭に置き、伝え方や表現に配慮することが重要です。いかにも一斉送信とわかるようなテンプレート化した文面は、応募者に冷たさや事務的な印象を与え、悪印象につながります。

定型文に頼り過ぎず、本文に応募者の名前を含めたり、面接時の印象を一言追記したりするなど、応募者に寄り添った文面を作成すると好印象を与えられるでしょう。
▼例
・「〇〇様の今後のご活躍を心よりお祈りしております。選考の過程で感じた弊社の〇〇プロジェクトへの深い理解と真摯な姿勢に、心から感謝いたします。」
・「面接を通じて、〇〇様のお人柄と柔軟な思考力に感銘を受けました。今回は採用には至りませんでしたが、今後のキャリアにおいてその能力を存分に発揮されることを確信しております。」
こうした文章を含めることで、応募者は「受けてよかった」「また機会があれば応募したい」と思ってもらいやすくなり、よい関係の維持や企業イメージアップにつながります。応募者のショックを少しでも和らげるような、丁寧で温かみのある伝え方を心がけましょう。

不採用通知の例文(テンプレ)を紹介【メール・電話】

不採用通知の文面
ここからは、これまで解説した内容をふまえて、不採用通知の例文を紹介します。通知に含める基本的な項目は以下の通りです。
  • 件名(メールの場合):応募者が一目で内容を理解できるよう「選考結果のお知らせ」など明確な件名にする
  • 応募者名(メール・郵送の場合):応募者の名前を正確に記載する
  • 応募への感謝:応募者が自社に応募してくれたことへの感謝を伝える
  • 選考結果:本文に「不採用」の文言は使わず「ご期待に添いかねる結果となりました」「採用を見送らせていただきます」などの表現にする
  • 応募者への配慮:応募者の精神的な負担を考慮し、ねぎらいの言葉を添える。
  • 応募書類の処理:応募書類の取り扱い方法(返却か破棄か)を伝える
  • 今後のエール:応募者の今後の活躍を祈念する言葉を伝える
今回はメールと電話の例文を紹介しますが、郵送の場合も同様の内容で問題ありません。自社や応募者の状況にあわせて、下記の例文を適宜変更して活用してみてください。

書類選考後のメール例文(応募書類の返却がある場合)

書類選考後で応募書類の返却がある場合の例文は、下記の通りです。淡々とした印象を与えないよう、応募者に配慮した表現も含めています。
件名:選考結果のお知らせ【株式会社□□】

〇〇 〇〇様

この度は、弊社の求人にご応募いただきまして、誠にありがとうございます。

今回は〇〇様からご応募をいただき、心より感謝申し上げます。

書類選考の結果、誠に残念ではございますが、今回は採用を見送らせていただくことになりました。

〇〇様の豊富なご経験は高く評価いたしましたが、今回は予想を上回る他の候補者との比較の中で、このような判断となりました。

ご期待に添えない結果となり、申し訳ございません。

お預かりしております応募書類は、履歴書に記載しておりますご住所に郵送いたします。

〇〇様の今後のご活躍を心よりお祈り申し上げます。

株式会社□□
採用担当△△

採用面接後のメール例文(応募書類の返却がない場合)

採用面接後で応募書類の返却がない場合の例文は、下記の通りです。
件名:採用選考結果のご連絡【株式会社□□】

〇〇 〇〇様

この度は、弊社の求人にご応募いただき、誠にありがとうございました。
また先日はお忙しい中、面接にお越しいただき、重ねてお礼申し上げます。

面接を通じて、〇〇様のお人柄やご経験について伺えたことを、心より感謝しております。

慎重な選考の結果、誠に残念ながら今回は採用を見送らせていただくことになりました。

本来であれば、〇〇様の培われたご経験やスキルをぜひ弊社で発揮していただきたかったのですが、他の候補者との比較の結果、このような判断に至りました。

ご希望に沿えず、誠に申し訳ございません。

なお、お預かりしました応募書類は弊社にて処分いたしますので、ご安心ください。

〇〇様の今後のご活躍を心よりお祈り申し上げます。

株式会社□□
採用担当△△

電話での例文

不採用通知を電話で行う場合の例文は下記の通りです。声のトーンや電話をかける時間帯に注意しながら、丁寧に伝えます。

もし留守電になった場合は、そのままメッセージを録音して不採用の旨を伝えるのではなく、あらためて電話をかけ直すようにしましょう。トラブル防止のためにも、直接本人に伝わるよう誠実な対応が大切です。
株式会社□□の採用担当、△△と申します。

〇〇様のお電話でよろしいでしょうか。

本日は、弊社の採用選考結果についてご連絡させていただきました。

先日はお忙しい中、面接にお越しいただき、誠にありがとうございました。

〇〇様との面接を通じて、お人柄とこれまでのご経験を詳しくお伺いすることができて、大変感謝しております。

慎重に選考を進めた結果、誠に残念ではございますが、今回は採用を見送らせていただくことになりました。

〇〇様の豊富なご経験とスキルは高く評価しておりましたが、多くの候補者との比較の中で選考基準が高まってしまい、このような判断に至りました。

ご期待に沿えず、申し訳ございません。

なお、お預かりしております応募書類につきましては、弊社にて処分いたしますので、ご安心ください。

最後になりましたが、〇〇様の今後のご活躍を心よりお祈り申し上げます。

効果的な採用活動には不採用者とつながる「タレントプール」もおすすめ

自社の採用要件に満たない応募者には、不採用通知を送ります。しかし、毎回新たに入社候補者を探すのは時間と手間がかかり、採用コストも多く発生します。少子高齢化が進み働き手が減少する現代では、今後の人材確保への対策がどの企業でも必要です。

【関連記事:採用コストの削減方法とは?コストが増えてしまう原因や減らすコツを紹介
【関連記事:人手不足が深刻化する日本|現状と原因、企業が実施したい6つの対策


そこで注目されているのが、不採用者や今後の入社候補者とのつながりを持つ「タレントプール」の構築です。タレントプールとは、採用候補者の情報を管理するデータベースを指します。追加採用の可能性がある場合や急な欠員にも、タレントプールがあれば速やかに入社候補者と連絡を取り、応募を促せます。

不採用者とも良好な関係を維持することが、今後の採用活動に有効です。

なお、採用プラットフォーム「ミイダス」では、アセスメントツールの機能に加えて、タレントプールの役割も果たします。人材の資質や特徴を可視化する「コンピテンシー診断」の結果をもとに、自社にフィットする人材にはスカウトや個別にメッセージを送ることが可能です。

【関連記事:ATS(採用管理システム)とは?採用に使うメリット・デメリットや機能、種類、選び方を解説

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適切な不採用通知と応募者との関係維持は、採用活動を成功させるカギ

パソコンの前で笑顔でメモを取る女性
本記事では、不採用通知の重要性から伝え方のポイント、注意点や例文について解説しました。

不採用通知の印象は企業イメージに直結し、今後の事業や採用活動に与える影響を念頭に置いて行うことが大切です。迅速な通知を行うことに加えて、応募者に配慮した表現や伝え方、誠実な対応が求められます。

今回紹介した注意点や例文を参考に、自社に最適な不採用通知を行い、不採用者との良好な関係を目指しましょう。

また、不採用者とのつながりを大切にするタレントプールの構築も、効果的な採用活動に有効です。

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