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コンピテンシー

コンピテンシー面接の導入マニュアルを紹介!具体的な流れや質問例とは

近年「コンピテンシー面接」を導入する企業が増えています。コンピテンシー面接とは、自社で活躍している人材の「行動や思考」に着目し、候補者にその要素があるかどうかで評価する面接です。即戦力となる優秀な人材を採用しやすいことから、注目度が高まっています。

本記事では、企業がコンピテンシー面接を導入する手順についてわかりやすく解説します。事前準備編と面接当日編に分け、流れに沿ったマニュアルとなっているため、採用活動を初めて担当する方でもイメージしやすいでしょう。終盤には、参考になる本や便利なツールも紹介しています。ぜひ最後までご覧ください。

なお、社風に合った人材や活躍する人材を採用したい方に向けて、以下のお役立ち資料もご用意しています。無料でご利用いただけますので、ぜひあわせてご活用ください。

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また、初めて採用担当になった方には、以下の関連記事もおすすめです。

【関連記事:採用担当になったら何から始める?仕事内容の基本と採用成功のコツ】

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コンピテンシー面接とは

コンピテンシー面接を行う採用担当者
コンピテンシー面接とは、コンピテンシー(competency:仕事で成果を出している人材の行動特性)を評価基準にした、採用面接です。つまり「優秀な人材の行動パターンや考え方を持っているかどうか」で評価する面接と言えるでしょう。なお、優秀な人材は「ハイパフォーマー」とも呼ばれます。

コンピテンシー面接では、候補者の「過去の経験」に焦点を当て、質問を繰り返しながら深掘りしていきます。そうすることで、採用基準となる行動特性にどれだけ当てはまるのかを確認する手法です。

コンピテンシーや行動特性については、以下の記事でもくわしく解説しています。さらに理解を深めたい方はあわせてご覧ください。

【関連記事:【簡単に解説】コンピテンシーとは?意味や使い方、活用事例を紹介】
【関連記事:コンピテンシーとは?4つの活用シーンや分析ツールの導入事例を紹介】
【関連記事:行動特性とは?意味や活用メリット、コンピテンシー診断導入例を解説】

コンピテンシー面接と一般的な面接の違い

では、コンピテンシー面接と一般的な面接はどのように違うのでしょうか。以下の表に、両者の違いをまとめました。
コンピテンシー面接一般的な面接
面接の進め方決められた手順に沿って質問を重ね、候補者の行動特性を見極める履歴書や職務経歴書の内容をもとに質問し、候補者自身についてプレゼンしてもらう
質問の内容過去の行動やそこに至った思考志望動機や自己PR、職歴、スキル、今後のキャリアプラン
評価方法客観的
コンピテンシーレベルに沿った5段階評価など
主観的
受け答えの内容や印象をふまえた総合評価
一般的な面接では、履歴書や職務経歴書の内容をもとに面接官が質問します。そこに学歴や職歴、面接時の印象などを含めて評価するため、面接官によるバラつきが起こりやすいのも事実です。

一方コンピテンシー面接では、候補者の「過去の行動や思考」に着目し、決められた手順で質問を繰り返していきます。同じような経験に対しても、具体的かつ段階的に深掘りすることで、その人ならではの行動特性を明らかにしていくのです。

コンピテンシー面接のメリット

コンピテンシー面接のメリットとしては、主に以下の3つが挙げられます。
  • 候補者の本質を見極めやすい
  • 入社後の活躍可能性が高い
  • ブレのない評価ができる

候補者の本質を見極めやすい

一般的な面接では、応募書類や自己PR、受け答えの印象など、表面的な部分から候補者を評価することになります。一方コンピテンシー面接では、候補者の過去の経験から行動パターンや考え方の特徴を探るため、その人の「パーソナリティ」や「行動特性」の理解につながります。

人材アセスメント採用サービス「ミイダス」の調査によると、活躍人材を見抜ける人の87.3%(見抜けない人の約2倍)が「コンピテンシー」を把握して採用を実施していることがわかりました。面接時にもコンピテンシーを活用することで、候補者の本質を見極められると言えるでしょう。
ミイダスの採用面接に関する調査結果グラフ

入社後の活躍可能性が高い

さらに「ミイダス」によると、職務経験年数や学歴などは、入社後の活躍との相関性は低いことが明らかになっています。
ミイダスの採用手法と入社後のパフォーマンス相関関係グラフ
コンピテンシー面接では、優秀な人材の行動特性を基準に評価するため、採用した人材は同じように活躍する可能性が高くなります。これは企業にとって大きなメリットでしょう。

ブレのない評価ができる

コンピテンシー面接では、自社で活躍するために必要な行動特性を把握した後、質問内容と評価基準を決めておきます。面接は手順通りに進められるため、面接官による評価のブレを防ぐことが可能です。

このように、決められたマニュアルに沿って進める面接を「構造化面接」と呼びます。くわしく知りたい方は以下の記事をご覧ください。
【関連記事:構造化面接は採用に有効?効果やメリット、質問例をまとめて解説】

なぜ今コンピテンシー面接が重要視されるのか

コンピテンシー面接が重要視される理由を考える人事担当者
日本で「コンピテンシー」が広まったのは、バブル経済が崩壊した後の1990年代のことです。年功序列から成果主義へと移り変わる中、多くの企業でコンピテンシーの考え方が導入されるようになりました。

それが今あらためて脚光を浴び、採用面接に取り入れられているのはなぜでしょうか。ここでは、大きく2つの理由を挙げて説明します。
・労働人口が減っているから
・VUCAの時代だから

労働人口が減っているから

背景の1つには、労働人口の減少が挙げられます。

内閣府「令和4年版高齢社会白書(全体版)」によると、2021年時点の日本の総人口は以下のように推計されています。

▼日本の総人口の推移(推計)
・2021年時点:約1億2,550万人
・2053年時点:約1憶9,924万人
・2065年時点:約8,808万人

15~64歳の人口も減少傾向で、2021年には7,450万人(総人口の59.4%)となっており、今後は全体に占める割合がますます減っていく見込みです。

このように、日本社会を支える世代の減少は著しく、すでに労働人口の不足が問題になっています。多くの企業が人材確保に苦労しており、その中で確実に採用を成功させるため、精度の高い面接手法が選ばれていると言えそうです。

VUCAの時代だから

もう1つは、現代が「VUCA」と呼ばれる時代だからです。「VUCA」とは、以下4つの言葉の頭文字を取った言葉で「将来の見通しが難しい時代」を意味します。
  • Volatility(変動性):次々と状況が変わっていくこと
  • Uncertainty(不確実性):将来の予測が難しいこと
  • Complexity(複雑性):複雑に要素が絡み合っていること
  • Ambiguity(曖昧性):明確な解決方法が見つからず曖昧なこと
こうした不確かな時代には、これまで評価されてきた学歴や職歴、スキルの高さではなく、自分の頭で考えて行動できる力が求められます。そのため採用活動では、人材の「行動パターンや思考」をできる限り引き出し、本質的な部分を見抜くことが重要なのです。

【事前準備編】コンピテンシー面接の導入手順

コンピテンシー面接の導入手順5ステップを表したイメージ
ここからは、コンピテンシー面接を導入するためのマニュアルとして、具体的にどのように進めればよいかを順に解説していきます。

コンピテンシー面接は、何より事前の準備が肝心です。手間はかかりますが、採用を成功させるために、以下のステップに沿って着実に進めましょう。
1. 自社で活躍している人材を選ぶ
2. 採用ポジションごとにコンピテンシーを言語化する
3. 求める行動特性に優先順位をつけ、採用要件を定義する
4. 面接時の質問を作成する
5. 評価シートを用意する

1. 自社で活躍している人材を選ぶ

最初に必要なのは「自社で活躍している人材(ハイパフォーマー)を選ぶ」ことです。企業によって「活躍」の定義は異なりますが、以下のような特徴に当てはまる社員を探すとよいでしょう。
  • 高い業績を上げている
  • 高いスキルや知識を身につけている
  • 豊富な経験やノウハウを業務に活用している
たとえば、営業職の場合は以下のような基準が目安となります。
ミイダスの営業職ハイパフォーマーについての資料
活躍している人材は、業績に直結する貢献だけでなく、周りのモチベーションを向上させたりチームワークを円滑にしたりと、組織へのよい影響をもたらします。そうした観点からも「このような社員を増やしたい」と思える人材を選ぶことが大切です。

また、一人だけではなく、採用ポジションごとに複数名選ぶことをおすすめします。なぜなら、職種や役職によって必要な行動特性は異なり、複数名の共通点を分析する方が精度も高くなるからです。

そのほか、多くの活躍人材(ハイパフォーマー)に共通する特徴は、以下の記事でくわしく解説しています。ハイパフォーマーのイメージを把握するために、こちらもぜひご一読ください。

【関連記事:ハイパフォーマーとは?特徴や分析方法、離職を防ぐ方法を徹底解説】

2. 採用ポジションごとにコンピテンシーを言語化する

次のステップは「活躍している人材へのヒアリング」です。自社で成果を上げている人材に共通する行動特性=コンピテンシーを探るため、以下のような質問をしてみましょう。
  • 普段どのような行動をしているか
  • どのような工夫をして成果につなげているか
  • どのように考えて目標設定をしているか
  • 習慣・ルーティンにしていることはあるか
ヒアリングが完了したら、聞き出した行動特性の共通点を見つけてまとめます。コンピテンシーに「正解」はありませんし、他社を真似しても意味がありません。自社ならではのコンピテンシーを言語化したうえで、次に進みましょう。

3. 求める行動特性に優先順位をつけ、採用要件を定義する

自社のコンピテンシーが明らかになったら、それをもとに「採用要件」を決めていきます。採用要件とは「採用する人材として満たすべき基準」のことです。面接時にはこの基準をもとに候補者の合否を判断するため、採用要件は「求める人物像を示したもの」とも言い換えられます。

前のステップでコンピテンシーを言語化しましたが、それらをすべて満たす理想的な人材はなかなかいません。そこで重要なのが、求める行動特性に優先順位をつけることです。

候補者に期待する行動特性として、どこまでが必要条件(MUST)で、どこからが十分条件(WANT)なのか、しっかりと整理して採用要件に反映させましょう。

なお、採用要件を定義する方法については、以下の記事でもくわしく解説しています。

【関連記事:採用要件・人材要件の作り方とは?定義方法からペルソナの設計例まで解説】

また、理想の社員像は「コンピテンシーモデル」と呼ばれます。採用活動に有効な“お手本”を設定するために、以下の記事もぜひ参考にしてください。

【関連記事:コンピテンシーモデルとは?5つのモデル化手順と注意点を徹底解説!】

4. 面接時の質問を作成する

採用要件が完成し、候補者に求める行動特性が決まったら、それを確認するための質問内容もあらかじめ作成しておきます。

候補者の行動特性を見極めるには、関連する経験の「状況」から聞いていきましょう。たとえば、チームワークについては「チームで何かに取り組んだ経験はありますか?」、リーダーシップについては「メンバーを率いて成果につながった経験を教えてください」などの質問が考えられます。

最初に「状況」を聞き出した後は、質問を重ねて深掘りしていくことになります。具体的な進め方については、後述する【面接当日編】をご覧ください。

5. 評価シートを用意する

最後に、面接時に使用する「評価シート」を作成します。評価シートには、以下の項目を記載しておきましょう。
  • 期待する行動特性
  • 行動特性を探るための質問
  • 評価欄(5段階)
  • 備考欄
コンピテンシー面接では、後述する「コンピテンシーレベル」に沿った5段階評価が有効です。このように、事前に質問内容と評価方法を決めておき、評価シートにまで落とし込んでおくことで、ブレのない適正な評価につながります。

評価シートが完成したら、面接官に事前に共有し、コンピテンシー面接の意図や具体的な進め方を伝えることも重要です。

ここまでの準備が整ったうえで、ようやく面接の段階に進めます。コンピテンシー面接は準備がすべて、といっても過言ではありません。大変に感じるかもしれませんが、手順通りに設計することで採用の成功確率が上がります。

なお、コンピテンシー面接の準備をさらに楽に済ませたいなら、ミイダスが提供する「コンピテンシー診断」の活用がおすすめです。社員にWeb上のテストを受けてもらうことで、パーソナリティやストレス要因など、計41項目にわたる行動特性や思考性を簡単に「見える化」できます。

手間をかけて活躍人材へのヒアリング、コンピテンシーの分析、採用要件の定義をする必要がなくなるため、担当者の負担を大幅に軽減できます。どの企業様も15名までは診断無料ですので、以下よりご利用ください。

ミイダスなら、コンピテンシー診断で人材の特徴を可視化できます。

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コンピテンシー診断については、以下の記事でもくわしく解説しています。ご興味のある方はぜひ参考にしてください。

【関連記事:コンピテンシー診断とは?導入事例や使用方法も解説】

【面接当日編】コンピテンシー面接の進め方と質問例

コンピテンシー面接の進め方を調べるイメージ
コンピテンシー面接の準備を終えたら、いよいよ当日を迎えます。事前に準備した評価シートを用いながら、以下の流れに沿って進めましょう。それぞれ具体的な方法を紹介します。
1.「STAR法」で質問を投げかける
2.「コンピテンシーレベル」の5段階で評価する

1.「STAR法」で質問を投げかける

コンピテンシー面接では、候補者の行動特性を探るため「STAR法」で質問を繰り返すことが有効です。「STAR」とは以下4つの頭文字を取ったフレームワークで、GoogleやAmazonなどもこの手法を取り入れた採用面接を実施しています。
  • Situation(状況):どのような状況で
  • Task(課題):どのような課題を負って
  • Action(行動):どのような行動を取って
  • Result(結果):どのような結果になったのか
この順に沿って質問を重ねることで、候補者の過去の経験や考え方を深掘りすることが可能です。以下、それぞれについてくわしく解説します。

Situation(状況)

【事前準備編】でも触れた通り、最初の切り口になるのが「Situation(状況)」です。候補者が過去に経験した状況に焦点を当てることで、具体的な行動や思考の深掘りが可能になります。

コンピテンシー面接では、確認したい行動特性ごとに、次のような質問例が考えられます。
<Situation(状況)質問例>

チームワーク
・チームで何かに取り組んだ経験はありますか?

リーダーシップ
・メンバーを率いて成果につながった経験を教えてください。

計画性
・中長期的にプランを立ててやり遂げた仕事はありますか?

コミュニケーション力
・顧客とのやり取りで印象に残っている場面を聞かせてください。

ヴァイタリティ
・もっとも情熱的に挑戦したプロジェクトは何ですか?

適応力
・異動やチーム再編などで大きく環境が変わったことはありますか?

論理的思考力
・難しい課題に対する分析や提案を任せられた経験はありますか?

Task(課題)

前提条件となる「Situation(状況)」の後に聞くのは「Task(課題)」です。課題に直面した時に、どのようにそれを認識し、考え、乗り越えようとしたのか。そのプロセスをたどることで候補者の思考を分析します。

どの行動特性にフォーカスする場合も、次のような質問例が使えるでしょう。
<Task(課題)質問例>
・その中で、どのような課題が発生しましたか?
・課題となった原因は何だと思いましたか?
・課題を乗り越えるため、どのような目標を設定しましたか?
・あなたにとって、課題はどのようなものでしたか?

Action(行動)

「Action(行動)」の質問では、候補者が「Task(課題)」に対して取った具体的な行動や意図について尋ねます。実際の行動パターンを明らかにするため、とくに重要な質問です。

たとえば、次のような質問を投げかけてみてください。気になる内容があれば、さらにくわしく聞いてもOKです。
<Action(行動)質問例>
・その中で、あなたはどのような行動を取りましたか?
・課題の解決に向けて取った行動を、順に教えてください。
・そのように行動した理由はなぜですか?
・行動した中で、もっとも苦労したことは何でしたか?

Result(結果)

最後の「Result(結果)」では「Action(行動)」によってどうなったのかを質問します。仮に同じような経験をしていても、候補者によって捉え方や得た学び、経験に対する姿勢は異なるものです。一連の深掘り質問の締めくくりとして、行動特性を見極める大きな手がかりとしましょう。
<Result(結果)質問例>
・その行動を取った結果、どのようになりましたか?
・行動を通じて、あなたはどのような学びを得ましたか?
・行動を振り返って、よかった点と悪かった点を教えてください。
・あなたの行動に対して、周りからの評価はいかがでしたか?
このようにコンピテンシー面接では、STAR法に沿って質問していくことで、表面的な部分ではない候補者の本質を見極められます。STAR法で一通り質問を終えたら、今度は別の行動特性を探るため、同じ質問の流れを繰り返しましょう。

2.「コンピテンシーレベル」の5段階で評価する

STAR法で得られた回答に対しては、どのように評価すればよいのでしょうか。ここでは「コンピテンシーレベル」という考え方に基づき、5段階で評価する方法を紹介します。
レベル1:受動行動他の人に言われて行動する受け身の状態
主体性や目的意識、責任感が弱く「指示待ち」や「仕方なく行動する」人が多い
レベル2:通常行動与えられた仕事をミスなくこなせる状態
手順やマニュアルに沿って確実に業務を進められるが、自分なりの工夫や改善する姿勢には欠ける
レベル3:能動行動必要なことに自ら積極的に取り組む状態
指示がなくても自分の頭で考えて判断・行動でき、多くの企業はレベル3以上の人材を求めている
レベル4:創造行動業務範囲にとらわれず状況に変化をもたらす状態
自ら判断・行動するだけでなく、周囲にも発信してより広い範囲に影響を及ぼし、新たな可能性を生む
レベル5:パラダイム転換行動斬新なアイデアで固定観念や慣習を覆す状態
新しい試みにも積極的で、会社や社会を巻き込む大きな変革を起こせるが、実際には稀な人材である
面接での回答を手がかりに、候補者の行動特性がレベル1〜5のどの段階に当てはまるかをチェックし、評価シートに記入していきましょう。数値化することで、他の候補者との比較もしやすくなります。

ただし、必ずしもレベル5の人材が必要ではなく、社風に合うとも限りません。自社が採用するポジションに対してどのレベルを求めるのか、事前に確認することが大切です。

コンピテンシー面接導入時の注意点

コンピテンシー面接導入時の注意点を話し合う人事担当者たち
コンピテンシー面接にはメリットが多く、自社が求める人材を採用する手段として最適です。ただし、正しく運用しなければ思うような成果につながりません。以下では、コンピテンシー面接を導入する際に注意すべき点を紹介します。
・コンピテンシーを正しく客観的に抽出する
・面接官にコンピテンシー面接の目的や手法を伝える
・採用要件は定期的に見直す
・面接時のコミュニケーションを大切に
・全社的に連携して進める

コンピテンシーを正しく客観的に抽出する

コンピテンシー面接では、自社で活躍する人材へのヒアリングを通じて、コンピテンシーを正しく抽出することが重要です。なぜ成果につながっているのか、ときには周囲の意見を聞くことも必要になるでしょう。採用活動における重要な基準となるため、外部のツールを活用することも有効です。

面接官にコンピテンシー面接の目的や手法を伝える

面接官に対しても、コンピテンシー面接の目的や手法をきちんと共有する必要があります。手間をかけてコンピテンシー面接を導入しようとしても、肝心の面接官が理解していなければ当然うまく機能しません。口頭の説明だけではなく、場合によっては面接のロールプレイング動画を共有することも効果的です。

採用要件は定期的に見直す

採用要件は、一度設定したら終わりではありません。時代の流れとともに環境は変化するため、成果につながるコンピテンシーも変わっていくものです。定期的に見直して調整していくことが、活躍可能性の高い人材の採用につながります。

面接時のコミュニケーションを大切に

コンピテンシー面接では、候補者に対して次々と質問を重ねていくため、ともすれば「圧迫面接」と思われてしまう危険性もあります。事前に決められた手順に従って進めるとはいえ、一方的な質問ではなく「対話」のコミュニケーションを意識しましょう。

全社的に連携して進める

コンピテンシー面接では、社内で活躍している人材を選び、各部門にヒアリングを実施しなくてはなりません。そのため、人事だけではなく関係部署との連携が必要です。普段からコミュニケーションを取り、コンピテンシー面接を導入する目的や意義などを丁寧に伝えるようにしてください。

コンピテンシー面接の導入におすすめの本

コンピテンシー面接の導入に参考になる本のイメージ
コンピテンシー面接を初めて導入する場合、体系的に手法をまとめた本が必要になるかもしれません。以下に4冊の書籍を紹介しますので、ぜひ参考にしてください。
・『コンピテンシー面接マニュアル』
・『まんがでわかるコンピテンシー面接』
・『できる人、採れてますか?―いまの面接で、「できる人」は見抜けない』
・『科学的手法で絶対に成功する採用面接 改訂版』

『コンピテンシー面接マニュアル』

■川上真史・齋藤亮三 著/弘文堂/2006年

コンピテンシー面接に関する本として代表的な一冊です。タイトルの通り実践的なマニュアルとなっており、導入の準備や進め方、評価方法などが具体的に解説されています。面接官と学生のやり取りや、大手企業の導入実例も紹介されているため、理解を深めながら実際の場面にも活用しやすいでしょう。

『コンピテンシー面接マニュアル』(Amazon)

『まんがでわかるコンピテンシー面接』

■川上真史・齋藤亮三 著/弘文堂/2018年

上記の『コンピテンシー面接マニュアル』の一部をまんが化し、重要なポイントをわかりやすく解説した本です。初めて採用担当になった方でも読みやすく、コンピテンシーの基本を学ぶことが可能です。

『まんがでわかるコンピテンシー面接』(Amazon)

『できる人、採れてますか?―いまの面接で、「できる人」は見抜けない』

■川上真史・齋藤亮三 著/弘文堂/2004年

コンピテンシー採用に関する基本的な知識が学べる本です。初版が2004年とやや古くなりますが、上記で紹介した『コンピテンシー面接マニュアル』の第一弾にあたり、あわせて読むと理解が深まるでしょう。

『できる人、採れてますか?―いまの面接で、「できる人」は見抜けない』(Amazon)

『科学的手法で絶対に成功する採用面接 改訂版』

■伊東朋子 著/幻冬舎/2015年

上記3冊とは異なる著者による、コンピテンシー面接の解説書です。経験や直感に頼らず、行動科学の観点から人材採用を成功させるヒントが紹介されています。具体的な事例や活用法も掲載されており、参考にしたい一冊と言えるでしょう。

『科学的手法で絶対に成功する採用面接 改訂版』(Amazon)

コンピテンシー面接の導入には「ミイダス」を活用しよう

ミイダスのサービス概要資料
本記事では、コンピテンシー面接を導入するためのマニュアルを、実際の流れに沿って解説しました。コンピテンシー面接を活用すれば、ブレのない評価ができるだけではなく、自社で活躍する可能性の高い人材を見極められます。採用成功のために有効な手段と言えるでしょう。

とはいえ、本文中で触れたように、コンピテンシー面接の設計にはかなりの手間がかかり、正確なコンピテンシーを抽出するのも簡単ではありません。

そこでおすすめしたいのが、人材アセスメント採用サービス「ミイダス」です。ミイダスでは、社員の行動特性を簡単に可視化できる「コンピテンシー診断」を提供しています。
ミイダスのコンピテンシー診断画面例
コンピテンシー診断を利用すれば、パーソナリティやストレス要因など、41の項目から社員の行動特性や思考性を簡単に分析できます。上図のように数値でデータ化されるので、客観的に比較しながら個人の特徴を捉えることが可能です。

さらに、全国39万人以上(2023年2月時点)のコンピテンシー診断済みの求職者から、自社に合った人を見つけられる「フィッティング人材分析」機能も提供しています。自社の社員の分析にとどまらず、マッチする人材に直接スカウトを送れるため、楽で効率のよい採用活動が可能です。

ミイダスは導入企業数424,950社(2022年12月時点)を誇り、採用活動のさまざまな場面で活用されています。コンピテンシー診断は15名まで無料でご利用いただけますので、興味のある方はぜひ一度お試しください。

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