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サボタージュとは?意味や会社で起こらないための対策を紹介

一度は耳にしたことがある「サボタージュ」。とはいえ、意味やどのようなことが原因で起きるのか知らない方も多いのではないでしょうか。

本記事では、サボタージュの意味や種類、会社でサボタージュが起きないための対策をご紹介します。なおミイダスでは採用や人材育成に役立つ資料を無料で配布しております。ぜひあわせてご活用ください。

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サボタージュとは?意味や語源を説明

サボタージュとは、労働者が会社の賃金や労働条件、ハラスメントなどに不満を感じ、わざと仕事や計画を妨害することです。サボタージュという言葉は、フランス語の「sabotage(サボタージュ)」から来ており、労働者が木製の靴下(sabot)を機械に投げ入れて故障させていたという話が語源となっています。

「サボタージュ」と「サボる」は何が違う?

「サボる」は日常においてもよく使われる言葉ですが「サボタージュ」とは意味が異なります。 「サボる」はおもに日本で用いられる言葉で、仕事や授業などの場所や活動を怠けることを意味します。

たしかに「サボる」はサボタージュから派生した言葉ですが、個人が自分の義務や責任を避けるために故意に行う行為を指すため、政治的または社会的な動機は含まれません。

サボタージュの種類

サボタージュと一口に言っても、さまざまな種類があります。
  • 積極的サボタージュ
  • 開口サボタージュ
  • 消極的サボタージュ
それぞれの特徴を簡単に説明します。

積極的サボタージュ

積極的サボタージュとは、会社の設備や機械を破壊したり、わざと不良品を生産したりすることを指します。

開口サボタージュ

開口サボタージュとは、会社の悪口を言いふらすことで取引先や顧客の信用を失わせる行為を指します。

消極的サボタージュ

消極的サボタージュとは、従業員同士が結束し業務を怠ることで、意図的に作業の効率を下げることです。上司の指示を無視したり無断で遅刻・欠勤したりすることも消極的サボタージュの例として挙げられます。

サボタージュは争議行為の一つ

サボタージュは争議行為(そうぎこうい)の一つで、争議行為とは労働者が労働条件や賃金、労働環境、雇用形態などの改善を促す行動です。争議行為にもさまざまな形態があり、内容や手法は目的や状況に応じて異なります。サボタージュ以外の争議行為については次の章で説明します。

サボタージュ以外の争議行為

争議行為のイメージ
サボタージュは争議行為の一つです。サボタージュ以外の争議行為は以下のとおりです。
  • ストライキ
  • ボイコット
  • ピケッティング
  • ロックアウト
  • ワーク・トゥ・ルール
それぞれの争議行為について見ていきましょう。

ストライキ(Strike)

ストライキとは、労働組合が団結して労働を拒否することです。労働条件や賃金、働き方の改善などについて抗議したり、交渉力を強化したりすることを目的としています。また集団になって訴えることで、雇用者や政府に対して自身の要求をより主張できるのです。

ボイコット(Boycott)

ボイコットとは一般的に、ある集団が抗議や不満を表明するために、商品やサービスの購入、イベントへの参加、または何らかの関わりを意図的に避ける行動を指します。ボイコットは、消費者や市民が直接参加する形をとることが多く、SNSやメディアを通じて迅速に情報が拡散されるため、大きな影響力を持つことがあります。

働く場面でのボイコットとは、上司の指示への抵抗を示すために指示どおりに動かないことを意味します。消極的サボタージュと異なる点は、抵抗や批判の意思と回避・不履行の内容とが具体的にリンクしている点です。たとえば、「危険な作業を強いられた」と感じる場合に仕事そのものを休んだり怠けたりすることが消極的サボタージュ、その危険な作業を行わないことがボイコットです。

ピケッティング(Picketing)

ピケッティングとは、ストライキ中の労働者や支援者が職場や特定の施設外で看板を持って立ち、自分たちの要求や抗議の理由を公に示す行為を指します。争議となった背景や要求を公衆に伝え、支持を集めるために情報を提供する効果があります。また、ピケッティングは非暴力的な抗議手段で、平和的な方法で意見を表明できるのも特徴です。

ロックアウト(Lockout)

ロックアウトとは、雇用主側が取る労働争議の一つです。労働者が職場に入ることを禁止することで、事実上仕事の提供を停止します。労働交渉が決裂した場合や労働者によるストライキに対抗して行うケースが多くみられます。行うことで労働者側に圧力をかけて交渉を行ったり、労働条件の変更に対する同意を得たりすることを目的としています。

ワーク・トゥ・ルール(Work to Rule)

ワーク・トゥ・ルールとは、労働者が職務記述書や労働契約に厳密に従い、通常行っている裁量による追加作業や協力を完全に停止する行為です。停止することで組織の運営に影響を及ぼし、要求を通すための圧力をかけることを目的としています。

サボタージュが起こる5つの原因

会社に不満を持ち生産性が下がっているビジネスパーソン
サボタージュが起こる原因は以下のとおりです。
1. 賃金
2. 労働条件
3. 経営や人事
4. ハラスメント
5. 多様性への理解不足
それぞれの原因を見ていきましょう。

1. 賃金

賃金は従業員がサボタージュを起こす原因の一つです。

たとえば、以下のような原因でサボタージュが発生するケースがあります。
  • 賃金が低い
  • 従業員間での賃金格差が生じる
  • 会社都合で賃金を削減される
  • 報酬制度が不透明である
労働者が受け取っている賃金が生活費をまかなうのに十分でなかったり、同業他社と比べて賃金が低かったりすると感じた場合、サボタージュを起こすおそれがあります。賃金が低いと感じる従業員は自分たちの労働に対する報酬が適切でないと感じ、意図的に生産性を低下させるケースもあるでしょう。

2. 労働条件

労働条件が著しく悪い場合、サボタージュを起こす可能性があります。
  • 労働環境がよくない
  • 不公平な昇進や人材配置が行われる
  • 福利厚生や退職金が不十分である
  • 従業員の意見を吸い上げてくれない
  • コミュニケーションが不足している
1週間の大半を過ごす職場の環境がよくない場合、従業員はストレスが溜まってしまいます。「何のために働いているのか」と疑問に思うようになり、従業員の生産性は低下するでしょう。

3. 経営や人事

経営や人事に対して下記のような不満を抱いているとサボタージュが起きてしまうかもしれません。
  • 経営方針や理念が不透明
  • 人事評価が適正でない
  • 理由が明確でない人材配置
上記の状態を放置していると会社に対する不信感を煽ってしまうおそれがあるでしょう。

4. ハラスメント

自身がハラスメントをされていたり、他の従業員がハラスメントをされていたりするのにもかかわらず、会社がその事実に向き合おうとしない場合、サボタージュが起こるリスクがあります。
  • 職場でのいじめを受けている
  • セクシャルハラスメントやパワーハラスメントが行われている
  • 差別を受けている
ハラスメントの認識は変わりつつありますが、未だにハラスメントが日常的に行われている会社も存在します。

ハラスメントについてくわしく知りたい方は、以下の記事もあわせてご覧ください。

【関連記事:ハラスメントとは?定義と判断基準、発生した場合の対応方法を紹介

5. 多様性への理解不足

ダイバーシティ(多様性)への理解が不足している場合もサボタージュが起こるかもしれません。
  • 相互理解が欠如している
  • 差別や偏見がある
  • 特定の従業員ばかり評価される
自分の価値観が当たり前だと思っていたり、ダイバーシティに関する教育ができていなかったりする場合生じる可能性があるでしょう。

ダイバーシティについてくわしく知りたい方は、以下の記事もあわせてご覧ください。

【関連記事:ダイバーシティとは?企業が取り組むメリットや注意点、推進ポイントを解説

サボタージュが起こらないようにするための対策を解説

サボタージュの対策を考えているビジネスパーソンたち
サボタージュは労働者の権利ですが、企業側はサボタージュが起きることを未然に防がなければなりません。
  • 評価制度や賃金の見直し
  • 多様性に関する研修を実施する
  • 相談できる環境を整える
  • 社内コミュニケーションを活性化させる
  • 従業員エンゲージメントの向上
  • 組織サーベイを導入する
それぞれの対策を説明します。

評価制度や賃金の見直し

まずは評価制度や賃金の見直しを行いましょう。もし従業員が現状の評価制度や賃金に対してどのように思っているのかわからなければ、アンケートを取ってみるのも一つの方法です。評価制度はなるべく定期的に見直す時間を設けましょう。

中小企業の人事評価制度についてくわしく知りたい方は、以下の記事もあわせてご覧ください。

【関連記事:【事例あり】中小企業の人事評価制度とは?導入率や作り方、人事課題などを紹介

ダイバーシティ(多様性)に関する研修を実施する

ダイバーシティ(多様性)に関する研修を実施し、理解を深めることも大切です。近年、多様性という言葉は認知されつつありますが、従業員によって理解度にバラつきがあるでしょう。また「自社はダイバーシティの時代においてどのような対応をしていくのか」を十分に伝えていく必要があります。

認知バイアスを自覚する

サボタージュが起こる原因として、差別や偏見が挙げられます。自分では「差別や偏見はもっていない」と思っていても、意思決定をする際に無意識にこれまでの経験や先入観で判断(認知バイアス)している可能性があるのです。

管理者やリーダーなどが自身の認知バイアスを把握することで、従業員のサボタージュを回避できるようになるでしょう。

ミイダスでは自身の認知バイアスを計測できる「バイアス診断ゲーム」を提供しています。

バイアス診断ゲームでは
  • 否定的感情
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相談できる環境を整える

従業員が相談できる環境を整えるのも対策としておすすめです。働くうえで不満を抱えていても「上司には言いにくい……」と考える人は多いでしょう。その場合に、メンタリングやコーチングの機会を設けるのがおすすめです。定期的に自分の悩みを打ち明ける場があるだけでモチベーション向上やメンタル安定につながるでしょう。

メンタリングやコーチングについてくわしく知りたい方は、以下の記事もあわせてご覧ください。

【関連記事:メンタリングとは?コーチングとの違いや注目されている理由、やり方を紹介

【関連記事:コーチングとは?意味やメリット・デメリット、導入方法を簡単に解説

社内コミュニケーションの活性化

社内コミュニケーションを活性化させることもサボタージュ防止の一つです。コミュニケーション不足は、従業員の不信感を助長させる可能性があります。1on1など定期的なミーティングや個別面談を通じて、従業員が上司と意見を交わせる機会を増やしましょう。

1on1やコミュニケーションについてくわしく知りたい方は以下の記事もご覧ください。

【関連記事:1on1ミーティングは意味ない?失敗する理由と成功させる方法

【関連記事:社内のコミュニケーションストレスの原因は?軽減方法を解説

従業員エンゲージメントの向上

従業員エンゲージメントの向上に努めましょう。従業員エンゲージメントとは、従業員が会社を理解し、信頼している状態を表します。

会社の企業理念が十分に浸透しているか把握し、していなければ経営理念について説明する機会を設けましょう。また給与や福利厚生や、働き方の選択肢が多いなどもエンゲージメント向上につながります。

エンゲージメントについてくわしく知りたい方は、以下の記事もあわせてご覧ください。

【関連記事:従業員エンゲージメントとは?注目されている背景や取り組み方を紹介

【関連記事:エンゲージメントサーベイとは?効果的に行うポイントを解説

ミイダスの組織サーベイで従業員のコンディションを把握しよう

ミイダス組織サーベイ
ここまでサボタージュが起こらないための対策をご紹介しましたが、ミイダスの組織サーベイでサボタージュ対策を行うという方法もあります。

ミイダス組織サーベイは、従業員のコンディションを定期的に把握できるツールです。従業員に簡単なアンケートに回答してもらうことで、現状抱えているストレスやモチベーションなどを可視化できます。

把握できる項目は以下のとおりです。
  • やりがい
  • ミッション
  • 健康
  • 支援
  • 人間関係
  • 組織
たとえば、職場のAさんはいつも元気に挨拶してくれるとしても、見えないところでストレスを抱えているかもしれません。ミイダス組織サーベイを導入すれば、気付きにくい従業員の悩みを把握し、スピード感を持って対応できるでしょう。

組織サーベイやバイアス診断ゲームを活用してサボタージュ対策しよう

会社の労働環境に満足しているビジネスパーソンのイメージ
本記事では、サボタージュの意味や起こる原因、企業で起きないための対策をご紹介しました。サボタージュは、労働者が会社の賃金や労働条件、ハラスメントなどに不満を感じ、故意に仕事や計画を妨害することです。

サボタージュは法律によって労働者に認められている権利であり、何か不満があれば起こすことができます。とはいえ、サボタージュは起きないようにすることが大前提です。

会社はサボタージュが起きないよう従業員が働きやすい環境を整えていく必要があります。ぜひミイダスの組織サーベイやバイアス診断ゲームなどの活用もご検討ください。

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