「ダイバーシティ&インクルージョン」という言葉を耳にする機会が増えました。ただし、ダイバーシティとインクルージョンは似て非なるものです。
本記事では、インクルージョンの意味やダイバーシティとの違い、企業がインクルージョンを推進するメリット・デメリット、そして具体的な実践方法まで網羅的に解説します。インクルージョンは単なるスローガンではなく、企業の持続的な成長に不可欠な要素です。多様な人材が活躍できるインクルーシブな職場環境を実現するために、本記事の内容をぜひ参考にしてください。
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▼この記事でわかること
インクルージョンとは?意味を簡単に説明インクルージョン(包括、包摂)とは、多様な属性をもつすべての人々がそれぞれの個性や能力を発揮し、組織の一員として尊重され、平等に活躍できる環境をつくることを意味します。
性別・年齢・国籍・人種・宗教・障がいの有無・性的指向などにかかわらず、誰もが自分らしくいられる参画感と帰属意識をもてる状態を指します。
ポイントは、単に多様性を受け入れるだけではなく、個々の違いを尊重し、互いに協力して組織全体の成長に貢献していくことです。それぞれの能力や視点を活かし、シナジー効果を生み出すことで、組織の活性化や生産性向上につながります。ダイバーシティとの違い
インクルージョンと混同されやすい言葉として「ダイバーシティ(多様性)」が挙げられます。
ダイバーシティは、さまざまな属性をもつ人々が存在している状態を指すのに対し、インクルージョンは、その多様な人材がそれぞれの個性や能力を発揮し、組織に貢献できる環境づくりを指します。つまり、ダイバーシティが多様な状態そのものを表すのに対し、インクルージョンはその先の具体的な行動や取り組みに焦点を当てた概念です。
ダイバーシティはインクルージョンの前提条件であり、ダイバーシティがあるだけでは真の組織の成長にはつながりません。インクルージョンを推進することで、初めてダイバーシティの価値が最大限に活かされると言えます。
ダイバーシティについて詳しく知りたい方は、以下の記事もあわせてご覧ください。
【関連記事:ダイバーシティとは?企業が取り組むメリットや注意点、推進ポイントを解説】インクルージョンが注目される背景近年、インクルージョンへの関心が世界的に高まっています。この背景には、社会構造の変化や企業を取り巻く環境の変化が大きく影響しています。- グローバル化
- 少子高齢化
- SDGs
それぞれの背景を見ていきましょう。グローバル化
グローバル化の進展は、企業がインクルージョンを推進する大きな要因となっています。国境を越えた経済活動や人材の移動が活発化することで、企業はより多様なバックグラウンドをもつ従業員を抱えるようになりました。
グローバル化は企業に多様性をもたらす一方で、異文化理解や共存のための新たな課題も浮上しています。インクルージョンは、これらの課題を乗り越え、多様性を企業の強みへと転換するための重要な取り組みです。多様な人材がそれぞれの能力を最大限に発揮できる環境を整備することで、企業は持続的な成長を実現できます。少子高齢化
少子高齢化は日本社会における大きな課題であり、企業のインクルージョン推進の必要性を高める要因の一つです。近年、少子化によって生産年齢人口が減少し、多くの企業は人材不足に直面しています。また、高齢化に伴い、高齢者の雇用や活用を促進する必要性も高まっています。
少子高齢化による労働力人口の減少は、企業の成長を阻害する大きな課題です。これを解決するためには、多様な人材の活躍を促進するインクルージョンが欠かせません。
たとえば、以下のような属性の人材がそれぞれの能力を最大限に発揮できる環境を整備することで、企業は持続的な成長を実現できます。- 女性
- ミドル層
- 高齢者
- 外国人
- 障がい者
- LGBTQ+ など
少子高齢化という社会課題は、企業にとってインクルージョンを推進する重要な契機となっているのです。
【関連記事:女性の採用はデメリットが多い?必要性や採用するメリットを紹介】
【関連記事:企業がミドル層を採用する5つのポイント!面接時の注意点も解説】SDGs
SDGs(Sustainable Development Goals:持続可能な開発目標)は2015年に国連で採択された国際目標です。貧困や飢餓、教育、気候変動など、地球規模の課題解決に向けて2030年までに達成すべき17の目標と169のターゲットを設定しています。
インクルージョンはこのSDGsの達成にも大きく関わっています。特に以下の目標との関連性が強いと言えます。目標 内容 インクルージョンとの関連性 5 ジェンダー平等を実現しよう ジェンダーの平等を達成し、すべての女性と女児のエンパワーメントを図る 女性の活躍推進や、LGBTQ+を含むすべての人々の権利保障 8 働きがいも経済成長も 包摂的かつ持続可能な経済成長、およびすべての人々の完全かつ生産的な雇用と働きがいのある人間らしい雇用を促進する 多様な人材の活躍促進による経済成長、働きやすい環境づくり 10 人や国の不平等をなくそう 国内および国家間の不平等を是正する すべての人々が平等に機会を得られる社会の実現
SDGsは企業活動においても重要な指標となっています。企業はSDGsの達成に貢献することで、持続可能な社会の実現に寄与するとともに、企業価値の向上にもつながります。インクルージョンの推進はこれらのSDGsの目標達成に貢献し、企業の社会的責任を果たすことにも結びつくのです。インクルージョンを推進するメリットインクルージョンを推進するメリットは以下のとおりです。- 多様な視点を活用したイノベーションの促進
- 従業員エンゲージメントと生産性の向上
- 企業イメージの向上と優秀な人材の確保
- 離職率の低下と組織の活性化
それぞれのメリットを見ていきましょう。多様な視点を活用したイノベーションの促進
多様な人材が集まるインクルーシブな職場では、性別・年齢・国籍・文化・経験などの違いから生まれるさまざまな視点や発想がイノベーションの原動力となります。固定観念や常識にとらわれず自由な発想を推進することで、新しい製品やサービス、ビジネスモデルの創出につながります。
たとえば、以下のような多様な視点はイノベーションを促進します。視点 内容 文化的背景の違い 異なる文化圏での生活経験をもつ従業員は、多様な視点や価値観を提供し、新しい市場の開拓や製品開発に貢献する ジェンダーの多様性 男女それぞれの視点を取り入れることで、より幅広い顧客ニーズに対応した製品やサービス開発が可能になる 経験や専門性の違い 異なる分野での経験をもつ従業員が集まることで、既存の枠にとらわれない斬新なアイデアが生まれる
多様な視点を効果的に活用するためには、以下の点が重要です。- 心理的安全性を確保し、誰もが自由に発言できる環境を整備する
- 多様な意見を尊重し、建設的な議論を促進する
- 新しいアイデアを積極的に試す機会を設ける
これらの取り組みを通じて企業は競争優位性を高め、持続的な成長を実現できるでしょう。
【関連記事:イノベーションとは?種類や成功事例をもとにわかりやすく解説】
【関連記事:心理的安全性とは?意味や組織へのメリット・高め方を解説【人事必見】】従業員エンゲージメントと生産性の向上
インクルージョンは、従業員エンゲージメントと生産性の向上に大きく貢献します。従業員エンゲージメントとは従業員が企業に対し愛着や思い入れ、貢献意欲をもつ状態です。多様な人材を受け入れ、それぞれの個性を尊重する企業文化は、従業員の帰属意識や仕事へのモチベーション向上につながります。
従業員が企業に愛着をもち、積極的に業務に取り組むようになると生産性も向上します。- 異なるバックグラウンドをもつ従業員同士が協力することで、新たな発想や革新的なアイデアが生まれる可能性が高まる
- それぞれの強みを活かしたチームワークは、業務効率の改善につながり、生産性向上に貢献する
- 安心して働ける環境は従業員のストレスを軽減し、パフォーマンスの向上につながる
このようにインクルージョンは、従業員エンゲージメントと生産性の向上を通じて、企業の成長に大きく寄与します。
従業員エンゲージメントや生産性向上について詳しく知りたい方は、以下の記事もあわせてご覧ください。
【関連記事:従業員エンゲージメントとは?注目されている背景や取り組み方を紹介】
【関連記事:生産性向上とは?必要とされる背景や具体的な取り組み施策を解説!】企業イメージの向上と優秀な人材の確保
インクルージョンを推進することで、企業のイメージ向上に大きく貢献します。倫理的な企業姿勢を示すことで顧客や投資家からの信頼獲得につながり、企業価値を高められるでしょう。
また、多様な人材を受け入れる土壌があることは、優秀な人材の確保にもつながります。現代社会において、個々の価値観やライフスタイルは多様化しています。企業がそれぞれの事情に配慮した柔軟な働き方を提供することで、優秀な人材にとって魅力的な選択肢となり、採用競争において優位に立てるでしょう。
たとえば、以下は企業の多様性への取り組みを示す重要な要素です。- 女性の活躍推進
- 障がい者雇用
- LGBTQ+への理解
優秀な人材は単に給与水準だけではなく、企業文化や価値観にも注目して就職先を選びます。インクルージョンを重視する企業は優秀な人材にとって魅力的な職場となり、ひいては企業の成長と発展につながるでしょう。離職率の低下と組織の活性化
インクルージョンを推進することで従業員の帰属意識が高まり、離職率の低下につながります。多様な人材がそれぞれの個性や能力を発揮できる環境が整うと、従業員の会社に対する愛着を強め、より長く働き続けたいと考えるようになるのです。
また、インクルージョンは組織の活性化にも大きく貢献します。多様な視点や発想が生まれることで、新しいアイデアやイノベーションが生まれやすくなるでしょう。
具体的には以下のような効果が期待できます。- 多様な視点の活用による創造性の向上
- 活発な意見交換による意思決定の質向上
- 新しい知識やスキルの獲得による組織全体の能力向上
これらの相乗効果により、組織全体の生産性向上や業績向上にもつながります。従業員一人ひとりが尊重され、安心して力を発揮できる環境をつくることは、企業の持続的な成長にとって不可欠と言えるでしょう。
離職率について詳しく知りたい方は以下の記事もあわせてご覧ください。
【関連記事:離職率が高い会社・業界の特徴は?要因・デメリットと離職率を下げる対策を解説】
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インクルージョンを推進するデメリット・課題一方、企業においてインクルージョンの推進は以下のような課題を抱えています。- 導入・運用コストの増加
- 制度変更や研修実施
- 従業員の理解不足と反発
- 効果測定の難しさ
それぞれの課題を見ていきましょう。導入・運用コストの増加
インクルージョンを進めるには相応のコストが発生します。具体的には、以下のようなものが挙げられます。費用項目 内容 研修費用 従業員への研修、管理職向けの研修など 環境整備費用 ハラスメント相談窓口の設置、設備のバリアフリー化など コンサルティング費用 専門家によるアドバイス、制度設計の支援など 採用費用 多様な人材の採用活動にかかる費用 システム導入費用 勤怠管理システムなど、多様な働き方を支援するシステム導入費用
特に研修や環境整備は一度実施すれば終わりではなく、継続的に実施・改善していく必要があります。そのため、中長期的な視点で予算を確保することが重要です。
たとえば研修では、無意識の偏見(アンコンシャス・バイアス)に関する研修や異文化理解研修などが考えられます。これらは多様な人材が互いに理解し合い、尊重し合うための基盤を作るうえで非常に重要です。
また環境整備としては、車椅子利用者に対応するためのスロープ設置や授乳室の設置などが挙げられます。これらは多様な人材が安心して働ける環境をつくるうえで不可欠です。
インクルージョンを進めるには、さまざまなコストが発生します。しかし、多様な人材が活躍できる環境を整備することで、結果的に企業の競争力向上や持続的な成長につながります。したがってこれらのコストは企業にとって、将来的な投資とも考えられるでしょう。
アンコンシャスバイアスについて詳しく知りたい方は、以下の記事もあわせてご覧ください。
【関連記事:アンコンシャスバイアスとは?職場での例や企業ができる対処法を解説】制度変更や研修実施
インクルージョンを推進するには、制度変更や研修の実施が不可欠です。既存の制度が特定の属性の従業員にとって不利に働いていないかを確認し、必要に応じて変更する必要があります。
たとえば、以下のような制度変更が考えられます。制度 変更例 勤務時間制度 フレックスタイム制、時短勤務制度の導入・拡充 休暇制度 育児・介護休暇、生理休暇の導入・取得促進 評価制度 多様な成果を評価する指標の導入 福利厚生制度 多様なニーズに対応した福利厚生の提供
制度変更とあわせて、研修を通じて従業員の意識改革を図ることも重要です。研修ではインクルージョンの意義やメリット、アンコンシャス・バイアスへの気づき、多様な人材とのコミュニケーション方法などを学ぶ機会を提供します。
研修の実施にあたっては、以下の点を意識する必要があります。- 研修内容を具体的にし、実践に活かせるようにする
- 参加型の研修を取り入れ、双方向のコミュニケーションを促進する
- 研修後のフォローアップ体制を整え、継続的な意識改革を促す
これらの制度変更と研修を組み合わせることで、企業文化全体の変革を促し、真にインクルージョンが根付いた組織づくりを進められるでしょう。従業員の理解不足と反発
インクルージョン推進にあたっては、従業員の理解不足や反発が生じる可能性もあります。これまでの企業文化や慣習になじんでいる従業員にとって、新しい価値観や多様な働き方を理解し受け入れることは簡単ではないでしょう。
たとえば、以下のような理解不足・反発が起こるおそれがあります。例 対策 インクルージョンの意味や目的が理解されていない 社内研修や説明会の実施、社内報での啓発活動 多様な人材への対応に戸惑いを感じている 個性や文化の違いを理解するための研修、相談窓口の設置 インクルージョンが業務に悪影響を与えるという誤解がある メリットや成功事例の紹介、現場の声の共有 能力主義に反するという意見がある 公平な評価制度の構築、透明性の確保 新しい制度やルールの変更に抵抗がある 変更の目的とメリットの説明、段階的な導入、意見交換の場の提供
従業員のなかには、インクルージョン推進によって特別な配慮が必要な人材が優遇され、自分たちの評価や待遇が悪くなると懸念する人もいるかもしれません。また、新しい制度やルールへの変更に抵抗を感じ、現状維持を望む声も出てくる可能性があります。
このような理解不足や反発に対処するためには、経営層が率先してインクルージョンの重要性を伝え、従業員との対話を重ねることが重要です。また、研修や教育を通じて多様性への理解を深め、互いを尊重し合う職場風土を醸成していく必要があります。効果測定の難しさ
インクルージョン施策の効果測定は、その性質上、簡単ではありません。なぜなら定量的な指標の設定が難しく、施策の効果は間接的に現れる場合が多いからです。売上や利益などの数値で直接的に表れにくい「意識の変化」や「企業文化の醸成」などの側面をどのように評価するかが課題となります。
これらの課題を克服するためには、定性的な評価と定量的な評価を組み合わせ、多角的な視点から効果を検証していく必要があります。たとえば従業員へのアンケート調査やインタビューを通じて、働きやすさや組織風土の変化を把握するなどの定性的な評価を取り入れることが重要です。また定量的な指標についても、複数の指標を組み合わせて分析することで、より精度の高い効果測定が可能になります。社内でインクルージョンを浸透させる方法こまでインクルージョンのメリット・デメリットを説明しました。実際に企業でインクルージョンを浸透させる方法は以下のとおりです。- 経営層のコミットメントと明確なビジョン
- 多様な人材の採用と育成
- 働きやすい環境づくり
- 相互理解を深めるための研修・教育
- ハラスメント対策の徹底
それぞれの方法を紹介します。経営層のコミットメントと明確なビジョン
インクルージョンを推進するうえで、経営層のコミットメントと明確なビジョンは不可欠です。トップダウンで推進することで企業全体への浸透を促し、具体的な施策を実行しやすくなります。
そのためまず経営層は、インクルージョンの重要性を理解し、企業理念や経営戦略に組み込む必要があります。そのうえで目指す姿や達成目標を明確に示し、全社的に共有することが重要です。項目 内容 理念への反映 企業理念にインクルージョンの考え方を組み込む 経営戦略との連携 経営戦略におけるインクルージョンの位置づけを明確にする 目標設定 定量的・定性的な目標を設定し、進捗状況を定期的に確認する 社内への発信 研修や社内報などを活用し、経営層のメッセージを社内に発信する
目標設定においては数値化できる目標を掲げることで、進捗状況を把握しやすく、効果的な施策を展開できます。たとえば「管理職への女性登用比率◯%」といった具体的な目標を設けることで、従業員の意識改革や行動変容を促せるでしょう。
また、経営層が率先してインクルージョンに関する研修に参加したり、社内イベントでメッセージを発信したりすることで従業員の意識改革を促進し、企業文化の醸成につなげられます。
これらの取り組みを通じて、全社一丸となってインクルージョンを推進していく体制を構築することが重要です。多様な人材の採用と育成
インクルージョンを実現するには、多様な人材の採用と育成が不可欠です。採用においては性別・年齢・国籍・障がいの有無・性的指向・宗教など、あらゆる属性の人材を対象とする必要があります。
たとえば、以下のような項目の見直しを行いましょう。項目 説明 募集要項の見直し 属性による制限を設けず、能力や適性に基づいた選考基準を設定する 採用チャネルの多様化 従来の採用経路に加え、ダイバーシティに特化した求人サイトやイベントなどを活用する 面接官の研修 アンコンシャス・バイアスを認識し、公正な選考を行うための研修を実施する
採用後には多様な人材が活躍できるよう育成が必要です。個々の強みを活かせる研修プログラムやキャリアアップの機会を平等に提供することが重要です。- 研修プログラム:個々のニーズに合わせた研修や、異文化理解を深める研修などを実施する
- メンター制度:経験豊富な従業員が新入や若手の育成をサポートする制度を導入する
- キャリア支援:多様なキャリアパスを用意し、個々の目標達成を支援する
これらの取り組みを通じて、多様な人材が能力を最大限に発揮できる環境を整備することで、企業全体の成長を促進します。
【関連記事:メンターとは?制度の導入で得られる効果やデメリット、成功のポイントを解説】
【関連記事:キャリアデザインとは?必要な理由や支援するメリット・デメリットを解説】働きやすい環境づくり
インクルージョンを推進するには、多様な人材が働きやすい環境を整備することが重要です。制度面と設備面の両面から、具体的な取り組みを検討しましょう。制度面 設備面 ・フレックスタイム制
・リモートワーク制度
・時短勤務制度
・休暇制度の拡充(育児休暇・介護休暇など)
・副業・兼業の容認 ・授乳室、休憩室の設置
・ユニバーサルデザインの採用(見やすい表示、使いやすい機器など)
・静かな作業スペースの確保
・多言語対応の案内表示
制度面では従業員のライフスタイルや、状況に合わせた柔軟な働き方を可能にする制度を導入する必要があります。
フレックスタイム制やリモートワーク制度は、育児や介護、通院などさまざまな事情を抱える従業員にとって、仕事とプライベートを両立しやすくする効果が期待できます。また時短勤務制度や休暇制度の拡充も、従業員の負担を軽減し、働きやすい環境づくりに貢献します。
設備面では身体的な制約をもつ従業員や、子育て中の従業員などさまざまなニーズに対応できる設備を整える必要があります。
バリアフリー設備の導入は、車椅子利用者や視覚障がい者など移動に困難を抱える従業員にとって不可欠です。また授乳室や休憩室の設置は、子育て中の従業員の負担を軽減し、安心して働ける環境づくりにつながるでしょう。さらにユニバーサルデザインを採用することで、あらゆる従業員にとって使いやすい環境を構築できます。
これらの取り組みを通じて、多様な従業員がそれぞれの能力を最大限に発揮できるインクルーシブな職場環境を実現しましょう。
【関連記事:副業禁止を解禁するには?メリット・デメリットや解禁方法、企業の実例を解説】相互理解を深めるための研修・教育
インクルージョンを推進するうえで、従業員同士の相互理解は欠かせません。多様な背景をもつ従業員がお互いの違いを尊重し協力し合うためには、研修や教育を通して意識改革を促すことが重要です。- アンコンシャスバイアス研修
- ダイバーシティ&インクルージョン研修
- 異文化理解研修
- ハラスメント防止研修
- 具体的なケーススタディ など
これらの研修は座学だけでなく、グループワークやロールプレイングなどを取り入れることで、より効果的に学べます。またeラーニングを活用することで、時間や場所を選ばずに受講できる機会を提供することも可能です。研修後のフォローアップとして定期的なアンケート調査や面談を実施し、理解度や意識の変化を把握するとよいでしょう。
研修・教育を通して従業員一人ひとりがインクルージョンの重要性を理解し、主体的に行動することで、真に多様性を活かせる組織文化を醸成できます。ハラスメント対策の徹底
インクルージョンを推進するうえで、ハラスメント対策は必要不可欠です。多様な人材が安心して働くためには、ハラスメントのない安全な職場づくりを徹底する必要があります。ハラスメントは個人の尊厳を傷つけて働きがいを損なうだけではなく、企業の生産性や評判にも悪影響をおよぼします。
ハラスメント対策として、以下のような取り組みが有効です。- 社内研修の実施:ハラスメントの定義や種類、防止策などを学ぶ研修を実施する
- 相談窓口の設置:ハラスメントに関する相談を受け付ける窓口を設置し、適切な対応を行う
- 懲戒規定の整備:ハラスメント行為に対する懲戒規定を整備し、厳正な対応を行う
- 周知徹底:ハラスメント防止に関する規定や相談窓口の情報を社内に周知徹底する
これらの対策を講じることでハラスメントの発生を未然に防ぎ、誰もが安心して働ける職場環境づくりを目指します。
ハラスメントについて詳しく知りたい方は、以下の記事もあわせてご覧ください。
【関連記事:ハラスメントとは?定義と判断基準、発生した場合の対応方法を紹介】
【関連記事:アカハラ(アカデミックハラスメント)とは?意味や種類、防止対策を紹介】ンクルージョンを浸透させるなら、ミイダスインクルージョンを浸透させるには、経営層のリーダーシップはもちろん、従業員同士の相互理解が欠かせません。そこで有効なのがミイダスのコンピテンシー診断とバイアス診断ゲームです。それぞれのサービスを簡単に紹介します。コンピテンシー診断
コンピテンシー診断とは、個人の行動特性や思考傾向を分析し、仕事における能力の有無や程度を明らかにするテストです。ミイダスのコンピテンシー診断では、あらかじめ用意された質問に回答してもらうことで、従業員一人ひとりの特性を把握できます。
コンピテンシー診断で把握できる項目は以下のとおりです。- パーソナリティの特徴
- 行動特性
- ストレス要因
- 職務適性
- 上下関係適性 など
インクルージョンの浸透は、個人の仕事の能力や経験を認知するだけでは難しいでしょう。従業員一人ひとりのパーソナリティの特徴や行動特性を把握し、従業員のエンゲージメントや職場の心理的安全性などを高める必要があるのです。
コンピテンシー診断を試してみるバイアス診断ゲーム
バイアス診断ゲームとは、個人が無意識にもつ認知バイアスを診断できるサービスです。インクルージョンの推進にあたって、経営層や従業員全員に自身のバイアスを認知してもらうことは必須と言えます。バイアス診断ゲームを活用すれば、自身がもっているアンコンシャスバイアスを把握できます。
以下はバイアス診断ゲームで明らかにできるバイアスの一例です。バイアス診断の種類 特徴 フレーミング効果 表現方法によって判断が変わりにくいかどうか 現状維持 未知のものや未体験のものを受け入れたくないと思い現状維持をしたいかどうか サンクコスト効果 一度リソースを投資したものの回収できないとわかったとしても投資し続けてしまうかどうか 現在志向 将来の利益よりも目の前の利益に価値を置くかどうか 衝動制御 自分の衝動をコントロールし集中力を持続させるかどうか 予測態度 不確かで見通しが悪い状態でも冷静に規則性や法則性を判断しようとするかどうか リスク許容度 リスクを取ることに対する許容度 協力行動 集団内で行動するときの利益の考え方 全体注意 多くの情報から必要な情報を選択するときに俯瞰的に考えて意思決定するかどうか 焦点注意 多くの情報から必要な情報を選択するときに全体よりも細部の情報にこだわって意思決定するかどうか 否定的感情 物事に対するネガティブな感情の抱きやすさ
これらを含む全22項目のバイアスを診断することが可能です。
インクルージョンの推進には、経営層のコミットメントや多様な人材の採用と育成、働きやすい環境づくり、相互理解を深める研修などを行う必要があります。効果測定の難しさやコスト増加などの課題もありますが、長い目で見れば従業員エンゲージメントや企業イメージ向上などのメリットが期待できます。
ミイダスのコンピテンシー診断は30名まで無料で診断可能です。自社のインクルージョン推進を行う際はミイダスの活用をぜひご検討ください。
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性別・年齢・国籍・人種・宗教・障がいの有無・性的指向などにかかわらず、誰もが自分らしくいられる参画感と帰属意識をもてる状態を指します。
ポイントは、単に多様性を受け入れるだけではなく、個々の違いを尊重し、互いに協力して組織全体の成長に貢献していくことです。それぞれの能力や視点を活かし、シナジー効果を生み出すことで、組織の活性化や生産性向上につながります。
ダイバーシティは、さまざまな属性をもつ人々が存在している状態を指すのに対し、インクルージョンは、その多様な人材がそれぞれの個性や能力を発揮し、組織に貢献できる環境づくりを指します。つまり、ダイバーシティが多様な状態そのものを表すのに対し、インクルージョンはその先の具体的な行動や取り組みに焦点を当てた概念です。
ダイバーシティはインクルージョンの前提条件であり、ダイバーシティがあるだけでは真の組織の成長にはつながりません。インクルージョンを推進することで、初めてダイバーシティの価値が最大限に活かされると言えます。
ダイバーシティについて詳しく知りたい方は、以下の記事もあわせてご覧ください。
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近年、インクルージョンへの関心が世界的に高まっています。この背景には、社会構造の変化や企業を取り巻く環境の変化が大きく影響しています。
- グローバル化
- 少子高齢化
- SDGs
それぞれの背景を見ていきましょう。
グローバル化
グローバル化の進展は、企業がインクルージョンを推進する大きな要因となっています。国境を越えた経済活動や人材の移動が活発化することで、企業はより多様なバックグラウンドをもつ従業員を抱えるようになりました。
グローバル化は企業に多様性をもたらす一方で、異文化理解や共存のための新たな課題も浮上しています。インクルージョンは、これらの課題を乗り越え、多様性を企業の強みへと転換するための重要な取り組みです。多様な人材がそれぞれの能力を最大限に発揮できる環境を整備することで、企業は持続的な成長を実現できます。
グローバル化は企業に多様性をもたらす一方で、異文化理解や共存のための新たな課題も浮上しています。インクルージョンは、これらの課題を乗り越え、多様性を企業の強みへと転換するための重要な取り組みです。多様な人材がそれぞれの能力を最大限に発揮できる環境を整備することで、企業は持続的な成長を実現できます。
少子高齢化
少子高齢化は日本社会における大きな課題であり、企業のインクルージョン推進の必要性を高める要因の一つです。近年、少子化によって生産年齢人口が減少し、多くの企業は人材不足に直面しています。また、高齢化に伴い、高齢者の雇用や活用を促進する必要性も高まっています。
少子高齢化による労働力人口の減少は、企業の成長を阻害する大きな課題です。これを解決するためには、多様な人材の活躍を促進するインクルージョンが欠かせません。
たとえば、以下のような属性の人材がそれぞれの能力を最大限に発揮できる環境を整備することで、企業は持続的な成長を実現できます。
少子高齢化による労働力人口の減少は、企業の成長を阻害する大きな課題です。これを解決するためには、多様な人材の活躍を促進するインクルージョンが欠かせません。
たとえば、以下のような属性の人材がそれぞれの能力を最大限に発揮できる環境を整備することで、企業は持続的な成長を実現できます。
- 女性
- ミドル層
- 高齢者
- 外国人
- 障がい者
- LGBTQ+ など
少子高齢化という社会課題は、企業にとってインクルージョンを推進する重要な契機となっているのです。
【関連記事:女性の採用はデメリットが多い?必要性や採用するメリットを紹介】
【関連記事:企業がミドル層を採用する5つのポイント!面接時の注意点も解説】
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SDGs
SDGs(Sustainable Development Goals:持続可能な開発目標)は2015年に国連で採択された国際目標です。貧困や飢餓、教育、気候変動など、地球規模の課題解決に向けて2030年までに達成すべき17の目標と169のターゲットを設定しています。
インクルージョンはこのSDGsの達成にも大きく関わっています。特に以下の目標との関連性が強いと言えます。
インクルージョンはこのSDGsの達成にも大きく関わっています。特に以下の目標との関連性が強いと言えます。
目標 | 内容 | インクルージョンとの関連性 |
5 ジェンダー平等を実現しよう | ジェンダーの平等を達成し、すべての女性と女児のエンパワーメントを図る | 女性の活躍推進や、LGBTQ+を含むすべての人々の権利保障 |
8 働きがいも経済成長も | 包摂的かつ持続可能な経済成長、およびすべての人々の完全かつ生産的な雇用と働きがいのある人間らしい雇用を促進する | 多様な人材の活躍促進による経済成長、働きやすい環境づくり |
10 人や国の不平等をなくそう | 国内および国家間の不平等を是正する | すべての人々が平等に機会を得られる社会の実現 |
SDGsは企業活動においても重要な指標となっています。企業はSDGsの達成に貢献することで、持続可能な社会の実現に寄与するとともに、企業価値の向上にもつながります。インクルージョンの推進はこれらのSDGsの目標達成に貢献し、企業の社会的責任を果たすことにも結びつくのです。
インクルージョンを推進するメリットインクルージョンを推進するメリットは以下のとおりです。- 多様な視点を活用したイノベーションの促進
- 従業員エンゲージメントと生産性の向上
- 企業イメージの向上と優秀な人材の確保
- 離職率の低下と組織の活性化
それぞれのメリットを見ていきましょう。多様な視点を活用したイノベーションの促進
多様な人材が集まるインクルーシブな職場では、性別・年齢・国籍・文化・経験などの違いから生まれるさまざまな視点や発想がイノベーションの原動力となります。固定観念や常識にとらわれず自由な発想を推進することで、新しい製品やサービス、ビジネスモデルの創出につながります。
たとえば、以下のような多様な視点はイノベーションを促進します。視点 内容 文化的背景の違い 異なる文化圏での生活経験をもつ従業員は、多様な視点や価値観を提供し、新しい市場の開拓や製品開発に貢献する ジェンダーの多様性 男女それぞれの視点を取り入れることで、より幅広い顧客ニーズに対応した製品やサービス開発が可能になる 経験や専門性の違い 異なる分野での経験をもつ従業員が集まることで、既存の枠にとらわれない斬新なアイデアが生まれる
多様な視点を効果的に活用するためには、以下の点が重要です。- 心理的安全性を確保し、誰もが自由に発言できる環境を整備する
- 多様な意見を尊重し、建設的な議論を促進する
- 新しいアイデアを積極的に試す機会を設ける
これらの取り組みを通じて企業は競争優位性を高め、持続的な成長を実現できるでしょう。
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インクルージョンは、従業員エンゲージメントと生産性の向上に大きく貢献します。従業員エンゲージメントとは従業員が企業に対し愛着や思い入れ、貢献意欲をもつ状態です。多様な人材を受け入れ、それぞれの個性を尊重する企業文化は、従業員の帰属意識や仕事へのモチベーション向上につながります。
従業員が企業に愛着をもち、積極的に業務に取り組むようになると生産性も向上します。- 異なるバックグラウンドをもつ従業員同士が協力することで、新たな発想や革新的なアイデアが生まれる可能性が高まる
- それぞれの強みを活かしたチームワークは、業務効率の改善につながり、生産性向上に貢献する
- 安心して働ける環境は従業員のストレスを軽減し、パフォーマンスの向上につながる
このようにインクルージョンは、従業員エンゲージメントと生産性の向上を通じて、企業の成長に大きく寄与します。
従業員エンゲージメントや生産性向上について詳しく知りたい方は、以下の記事もあわせてご覧ください。
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【関連記事:生産性向上とは?必要とされる背景や具体的な取り組み施策を解説!】企業イメージの向上と優秀な人材の確保
インクルージョンを推進することで、企業のイメージ向上に大きく貢献します。倫理的な企業姿勢を示すことで顧客や投資家からの信頼獲得につながり、企業価値を高められるでしょう。
また、多様な人材を受け入れる土壌があることは、優秀な人材の確保にもつながります。現代社会において、個々の価値観やライフスタイルは多様化しています。企業がそれぞれの事情に配慮した柔軟な働き方を提供することで、優秀な人材にとって魅力的な選択肢となり、採用競争において優位に立てるでしょう。
たとえば、以下は企業の多様性への取り組みを示す重要な要素です。- 女性の活躍推進
- 障がい者雇用
- LGBTQ+への理解
優秀な人材は単に給与水準だけではなく、企業文化や価値観にも注目して就職先を選びます。インクルージョンを重視する企業は優秀な人材にとって魅力的な職場となり、ひいては企業の成長と発展につながるでしょう。離職率の低下と組織の活性化
インクルージョンを推進することで従業員の帰属意識が高まり、離職率の低下につながります。多様な人材がそれぞれの個性や能力を発揮できる環境が整うと、従業員の会社に対する愛着を強め、より長く働き続けたいと考えるようになるのです。
また、インクルージョンは組織の活性化にも大きく貢献します。多様な視点や発想が生まれることで、新しいアイデアやイノベーションが生まれやすくなるでしょう。
具体的には以下のような効果が期待できます。- 多様な視点の活用による創造性の向上
- 活発な意見交換による意思決定の質向上
- 新しい知識やスキルの獲得による組織全体の能力向上
これらの相乗効果により、組織全体の生産性向上や業績向上にもつながります。従業員一人ひとりが尊重され、安心して力を発揮できる環境をつくることは、企業の持続的な成長にとって不可欠と言えるでしょう。
離職率について詳しく知りたい方は以下の記事もあわせてご覧ください。
【関連記事:離職率が高い会社・業界の特徴は?要因・デメリットと離職率を下げる対策を解説】
ミイダスでは従業員エンゲージメントに関する資料を無料で提供しています。インクルージョンを推進したいとお考えの企業は、ぜひこちらもあわせてご活用ください。
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インクルージョンを推進するデメリット・課題一方、企業においてインクルージョンの推進は以下のような課題を抱えています。- 導入・運用コストの増加
- 制度変更や研修実施
- 従業員の理解不足と反発
- 効果測定の難しさ
それぞれの課題を見ていきましょう。導入・運用コストの増加
インクルージョンを進めるには相応のコストが発生します。具体的には、以下のようなものが挙げられます。費用項目 内容 研修費用 従業員への研修、管理職向けの研修など 環境整備費用 ハラスメント相談窓口の設置、設備のバリアフリー化など コンサルティング費用 専門家によるアドバイス、制度設計の支援など 採用費用 多様な人材の採用活動にかかる費用 システム導入費用 勤怠管理システムなど、多様な働き方を支援するシステム導入費用
特に研修や環境整備は一度実施すれば終わりではなく、継続的に実施・改善していく必要があります。そのため、中長期的な視点で予算を確保することが重要です。
たとえば研修では、無意識の偏見(アンコンシャス・バイアス)に関する研修や異文化理解研修などが考えられます。これらは多様な人材が互いに理解し合い、尊重し合うための基盤を作るうえで非常に重要です。
また環境整備としては、車椅子利用者に対応するためのスロープ設置や授乳室の設置などが挙げられます。これらは多様な人材が安心して働ける環境をつくるうえで不可欠です。
インクルージョンを進めるには、さまざまなコストが発生します。しかし、多様な人材が活躍できる環境を整備することで、結果的に企業の競争力向上や持続的な成長につながります。したがってこれらのコストは企業にとって、将来的な投資とも考えられるでしょう。
アンコンシャスバイアスについて詳しく知りたい方は、以下の記事もあわせてご覧ください。
【関連記事:アンコンシャスバイアスとは?職場での例や企業ができる対処法を解説】制度変更や研修実施
インクルージョンを推進するには、制度変更や研修の実施が不可欠です。既存の制度が特定の属性の従業員にとって不利に働いていないかを確認し、必要に応じて変更する必要があります。
たとえば、以下のような制度変更が考えられます。制度 変更例 勤務時間制度 フレックスタイム制、時短勤務制度の導入・拡充 休暇制度 育児・介護休暇、生理休暇の導入・取得促進 評価制度 多様な成果を評価する指標の導入 福利厚生制度 多様なニーズに対応した福利厚生の提供
制度変更とあわせて、研修を通じて従業員の意識改革を図ることも重要です。研修ではインクルージョンの意義やメリット、アンコンシャス・バイアスへの気づき、多様な人材とのコミュニケーション方法などを学ぶ機会を提供します。
研修の実施にあたっては、以下の点を意識する必要があります。- 研修内容を具体的にし、実践に活かせるようにする
- 参加型の研修を取り入れ、双方向のコミュニケーションを促進する
- 研修後のフォローアップ体制を整え、継続的な意識改革を促す
これらの制度変更と研修を組み合わせることで、企業文化全体の変革を促し、真にインクルージョンが根付いた組織づくりを進められるでしょう。従業員の理解不足と反発
インクルージョン推進にあたっては、従業員の理解不足や反発が生じる可能性もあります。これまでの企業文化や慣習になじんでいる従業員にとって、新しい価値観や多様な働き方を理解し受け入れることは簡単ではないでしょう。
たとえば、以下のような理解不足・反発が起こるおそれがあります。例 対策 インクルージョンの意味や目的が理解されていない 社内研修や説明会の実施、社内報での啓発活動 多様な人材への対応に戸惑いを感じている 個性や文化の違いを理解するための研修、相談窓口の設置 インクルージョンが業務に悪影響を与えるという誤解がある メリットや成功事例の紹介、現場の声の共有 能力主義に反するという意見がある 公平な評価制度の構築、透明性の確保 新しい制度やルールの変更に抵抗がある 変更の目的とメリットの説明、段階的な導入、意見交換の場の提供
従業員のなかには、インクルージョン推進によって特別な配慮が必要な人材が優遇され、自分たちの評価や待遇が悪くなると懸念する人もいるかもしれません。また、新しい制度やルールへの変更に抵抗を感じ、現状維持を望む声も出てくる可能性があります。
このような理解不足や反発に対処するためには、経営層が率先してインクルージョンの重要性を伝え、従業員との対話を重ねることが重要です。また、研修や教育を通じて多様性への理解を深め、互いを尊重し合う職場風土を醸成していく必要があります。効果測定の難しさ
インクルージョン施策の効果測定は、その性質上、簡単ではありません。なぜなら定量的な指標の設定が難しく、施策の効果は間接的に現れる場合が多いからです。売上や利益などの数値で直接的に表れにくい「意識の変化」や「企業文化の醸成」などの側面をどのように評価するかが課題となります。
これらの課題を克服するためには、定性的な評価と定量的な評価を組み合わせ、多角的な視点から効果を検証していく必要があります。たとえば従業員へのアンケート調査やインタビューを通じて、働きやすさや組織風土の変化を把握するなどの定性的な評価を取り入れることが重要です。また定量的な指標についても、複数の指標を組み合わせて分析することで、より精度の高い効果測定が可能になります。社内でインクルージョンを浸透させる方法こまでインクルージョンのメリット・デメリットを説明しました。実際に企業でインクルージョンを浸透させる方法は以下のとおりです。- 経営層のコミットメントと明確なビジョン
- 多様な人材の採用と育成
- 働きやすい環境づくり
- 相互理解を深めるための研修・教育
- ハラスメント対策の徹底
それぞれの方法を紹介します。経営層のコミットメントと明確なビジョン
インクルージョンを推進するうえで、経営層のコミットメントと明確なビジョンは不可欠です。トップダウンで推進することで企業全体への浸透を促し、具体的な施策を実行しやすくなります。
そのためまず経営層は、インクルージョンの重要性を理解し、企業理念や経営戦略に組み込む必要があります。そのうえで目指す姿や達成目標を明確に示し、全社的に共有することが重要です。項目 内容 理念への反映 企業理念にインクルージョンの考え方を組み込む 経営戦略との連携 経営戦略におけるインクルージョンの位置づけを明確にする 目標設定 定量的・定性的な目標を設定し、進捗状況を定期的に確認する 社内への発信 研修や社内報などを活用し、経営層のメッセージを社内に発信する
目標設定においては数値化できる目標を掲げることで、進捗状況を把握しやすく、効果的な施策を展開できます。たとえば「管理職への女性登用比率◯%」といった具体的な目標を設けることで、従業員の意識改革や行動変容を促せるでしょう。
また、経営層が率先してインクルージョンに関する研修に参加したり、社内イベントでメッセージを発信したりすることで従業員の意識改革を促進し、企業文化の醸成につなげられます。
これらの取り組みを通じて、全社一丸となってインクルージョンを推進していく体制を構築することが重要です。多様な人材の採用と育成
インクルージョンを実現するには、多様な人材の採用と育成が不可欠です。採用においては性別・年齢・国籍・障がいの有無・性的指向・宗教など、あらゆる属性の人材を対象とする必要があります。
たとえば、以下のような項目の見直しを行いましょう。項目 説明 募集要項の見直し 属性による制限を設けず、能力や適性に基づいた選考基準を設定する 採用チャネルの多様化 従来の採用経路に加え、ダイバーシティに特化した求人サイトやイベントなどを活用する 面接官の研修 アンコンシャス・バイアスを認識し、公正な選考を行うための研修を実施する
採用後には多様な人材が活躍できるよう育成が必要です。個々の強みを活かせる研修プログラムやキャリアアップの機会を平等に提供することが重要です。- 研修プログラム:個々のニーズに合わせた研修や、異文化理解を深める研修などを実施する
- メンター制度:経験豊富な従業員が新入や若手の育成をサポートする制度を導入する
- キャリア支援:多様なキャリアパスを用意し、個々の目標達成を支援する
これらの取り組みを通じて、多様な人材が能力を最大限に発揮できる環境を整備することで、企業全体の成長を促進します。
【関連記事:メンターとは?制度の導入で得られる効果やデメリット、成功のポイントを解説】
【関連記事:キャリアデザインとは?必要な理由や支援するメリット・デメリットを解説】働きやすい環境づくり
インクルージョンを推進するには、多様な人材が働きやすい環境を整備することが重要です。制度面と設備面の両面から、具体的な取り組みを検討しましょう。制度面 設備面 ・フレックスタイム制
・リモートワーク制度
・時短勤務制度
・休暇制度の拡充(育児休暇・介護休暇など)
・副業・兼業の容認 ・授乳室、休憩室の設置
・ユニバーサルデザインの採用(見やすい表示、使いやすい機器など)
・静かな作業スペースの確保
・多言語対応の案内表示
制度面では従業員のライフスタイルや、状況に合わせた柔軟な働き方を可能にする制度を導入する必要があります。
フレックスタイム制やリモートワーク制度は、育児や介護、通院などさまざまな事情を抱える従業員にとって、仕事とプライベートを両立しやすくする効果が期待できます。また時短勤務制度や休暇制度の拡充も、従業員の負担を軽減し、働きやすい環境づくりに貢献します。
設備面では身体的な制約をもつ従業員や、子育て中の従業員などさまざまなニーズに対応できる設備を整える必要があります。
バリアフリー設備の導入は、車椅子利用者や視覚障がい者など移動に困難を抱える従業員にとって不可欠です。また授乳室や休憩室の設置は、子育て中の従業員の負担を軽減し、安心して働ける環境づくりにつながるでしょう。さらにユニバーサルデザインを採用することで、あらゆる従業員にとって使いやすい環境を構築できます。
これらの取り組みを通じて、多様な従業員がそれぞれの能力を最大限に発揮できるインクルーシブな職場環境を実現しましょう。
【関連記事:副業禁止を解禁するには?メリット・デメリットや解禁方法、企業の実例を解説】相互理解を深めるための研修・教育
インクルージョンを推進するうえで、従業員同士の相互理解は欠かせません。多様な背景をもつ従業員がお互いの違いを尊重し協力し合うためには、研修や教育を通して意識改革を促すことが重要です。- アンコンシャスバイアス研修
- ダイバーシティ&インクルージョン研修
- 異文化理解研修
- ハラスメント防止研修
- 具体的なケーススタディ など
これらの研修は座学だけでなく、グループワークやロールプレイングなどを取り入れることで、より効果的に学べます。またeラーニングを活用することで、時間や場所を選ばずに受講できる機会を提供することも可能です。研修後のフォローアップとして定期的なアンケート調査や面談を実施し、理解度や意識の変化を把握するとよいでしょう。
研修・教育を通して従業員一人ひとりがインクルージョンの重要性を理解し、主体的に行動することで、真に多様性を活かせる組織文化を醸成できます。ハラスメント対策の徹底
インクルージョンを推進するうえで、ハラスメント対策は必要不可欠です。多様な人材が安心して働くためには、ハラスメントのない安全な職場づくりを徹底する必要があります。ハラスメントは個人の尊厳を傷つけて働きがいを損なうだけではなく、企業の生産性や評判にも悪影響をおよぼします。
ハラスメント対策として、以下のような取り組みが有効です。- 社内研修の実施:ハラスメントの定義や種類、防止策などを学ぶ研修を実施する
- 相談窓口の設置:ハラスメントに関する相談を受け付ける窓口を設置し、適切な対応を行う
- 懲戒規定の整備:ハラスメント行為に対する懲戒規定を整備し、厳正な対応を行う
- 周知徹底:ハラスメント防止に関する規定や相談窓口の情報を社内に周知徹底する
これらの対策を講じることでハラスメントの発生を未然に防ぎ、誰もが安心して働ける職場環境づくりを目指します。
ハラスメントについて詳しく知りたい方は、以下の記事もあわせてご覧ください。
【関連記事:ハラスメントとは?定義と判断基準、発生した場合の対応方法を紹介】
【関連記事:アカハラ(アカデミックハラスメント)とは?意味や種類、防止対策を紹介】ンクルージョンを浸透させるなら、ミイダスインクルージョンを浸透させるには、経営層のリーダーシップはもちろん、従業員同士の相互理解が欠かせません。そこで有効なのがミイダスのコンピテンシー診断とバイアス診断ゲームです。それぞれのサービスを簡単に紹介します。コンピテンシー診断
コンピテンシー診断とは、個人の行動特性や思考傾向を分析し、仕事における能力の有無や程度を明らかにするテストです。ミイダスのコンピテンシー診断では、あらかじめ用意された質問に回答してもらうことで、従業員一人ひとりの特性を把握できます。
コンピテンシー診断で把握できる項目は以下のとおりです。- パーソナリティの特徴
- 行動特性
- ストレス要因
- 職務適性
- 上下関係適性 など
インクルージョンの浸透は、個人の仕事の能力や経験を認知するだけでは難しいでしょう。従業員一人ひとりのパーソナリティの特徴や行動特性を把握し、従業員のエンゲージメントや職場の心理的安全性などを高める必要があるのです。
コンピテンシー診断を試してみるバイアス診断ゲーム
バイアス診断ゲームとは、個人が無意識にもつ認知バイアスを診断できるサービスです。インクルージョンの推進にあたって、経営層や従業員全員に自身のバイアスを認知してもらうことは必須と言えます。バイアス診断ゲームを活用すれば、自身がもっているアンコンシャスバイアスを把握できます。
以下はバイアス診断ゲームで明らかにできるバイアスの一例です。バイアス診断の種類 特徴 フレーミング効果 表現方法によって判断が変わりにくいかどうか 現状維持 未知のものや未体験のものを受け入れたくないと思い現状維持をしたいかどうか サンクコスト効果 一度リソースを投資したものの回収できないとわかったとしても投資し続けてしまうかどうか 現在志向 将来の利益よりも目の前の利益に価値を置くかどうか 衝動制御 自分の衝動をコントロールし集中力を持続させるかどうか 予測態度 不確かで見通しが悪い状態でも冷静に規則性や法則性を判断しようとするかどうか リスク許容度 リスクを取ることに対する許容度 協力行動 集団内で行動するときの利益の考え方 全体注意 多くの情報から必要な情報を選択するときに俯瞰的に考えて意思決定するかどうか 焦点注意 多くの情報から必要な情報を選択するときに全体よりも細部の情報にこだわって意思決定するかどうか 否定的感情 物事に対するネガティブな感情の抱きやすさ
これらを含む全22項目のバイアスを診断することが可能です。
インクルージョンの推進には、経営層のコミットメントや多様な人材の採用と育成、働きやすい環境づくり、相互理解を深める研修などを行う必要があります。効果測定の難しさやコスト増加などの課題もありますが、長い目で見れば従業員エンゲージメントや企業イメージ向上などのメリットが期待できます。
ミイダスのコンピテンシー診断は30名まで無料で診断可能です。自社のインクルージョン推進を行う際はミイダスの活用をぜひご検討ください。
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たとえば、以下のような多様な視点はイノベーションを促進します。
視点 | 内容 |
文化的背景の違い | 異なる文化圏での生活経験をもつ従業員は、多様な視点や価値観を提供し、新しい市場の開拓や製品開発に貢献する |
ジェンダーの多様性 | 男女それぞれの視点を取り入れることで、より幅広い顧客ニーズに対応した製品やサービス開発が可能になる |
経験や専門性の違い | 異なる分野での経験をもつ従業員が集まることで、既存の枠にとらわれない斬新なアイデアが生まれる |
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従業員が企業に愛着をもち、積極的に業務に取り組むようになると生産性も向上します。
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また、多様な人材を受け入れる土壌があることは、優秀な人材の確保にもつながります。現代社会において、個々の価値観やライフスタイルは多様化しています。企業がそれぞれの事情に配慮した柔軟な働き方を提供することで、優秀な人材にとって魅力的な選択肢となり、採用競争において優位に立てるでしょう。
たとえば、以下は企業の多様性への取り組みを示す重要な要素です。
また、インクルージョンは組織の活性化にも大きく貢献します。多様な視点や発想が生まれることで、新しいアイデアやイノベーションが生まれやすくなるでしょう。
具体的には以下のような効果が期待できます。
離職率について詳しく知りたい方は以下の記事もあわせてご覧ください。
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ミイダスでは従業員エンゲージメントに関する資料を無料で提供しています。インクルージョンを推進したいとお考えの企業は、ぜひこちらもあわせてご活用ください。
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一方、企業においてインクルージョンの推進は以下のような課題を抱えています。
- 導入・運用コストの増加
- 制度変更や研修実施
- 従業員の理解不足と反発
- 効果測定の難しさ
それぞれの課題を見ていきましょう。
導入・運用コストの増加
インクルージョンを進めるには相応のコストが発生します。具体的には、以下のようなものが挙げられます。
費用項目 | 内容 |
研修費用 | 従業員への研修、管理職向けの研修など |
環境整備費用 | ハラスメント相談窓口の設置、設備のバリアフリー化など |
コンサルティング費用 | 専門家によるアドバイス、制度設計の支援など |
採用費用 | 多様な人材の採用活動にかかる費用 |
システム導入費用 | 勤怠管理システムなど、多様な働き方を支援するシステム導入費用 |
特に研修や環境整備は一度実施すれば終わりではなく、継続的に実施・改善していく必要があります。そのため、中長期的な視点で予算を確保することが重要です。
たとえば研修では、無意識の偏見(アンコンシャス・バイアス)に関する研修や異文化理解研修などが考えられます。これらは多様な人材が互いに理解し合い、尊重し合うための基盤を作るうえで非常に重要です。
また環境整備としては、車椅子利用者に対応するためのスロープ設置や授乳室の設置などが挙げられます。これらは多様な人材が安心して働ける環境をつくるうえで不可欠です。
インクルージョンを進めるには、さまざまなコストが発生します。しかし、多様な人材が活躍できる環境を整備することで、結果的に企業の競争力向上や持続的な成長につながります。したがってこれらのコストは企業にとって、将来的な投資とも考えられるでしょう。
アンコンシャスバイアスについて詳しく知りたい方は、以下の記事もあわせてご覧ください。
【関連記事:アンコンシャスバイアスとは?職場での例や企業ができる対処法を解説】
たとえば研修では、無意識の偏見(アンコンシャス・バイアス)に関する研修や異文化理解研修などが考えられます。これらは多様な人材が互いに理解し合い、尊重し合うための基盤を作るうえで非常に重要です。
また環境整備としては、車椅子利用者に対応するためのスロープ設置や授乳室の設置などが挙げられます。これらは多様な人材が安心して働ける環境をつくるうえで不可欠です。
インクルージョンを進めるには、さまざまなコストが発生します。しかし、多様な人材が活躍できる環境を整備することで、結果的に企業の競争力向上や持続的な成長につながります。したがってこれらのコストは企業にとって、将来的な投資とも考えられるでしょう。
アンコンシャスバイアスについて詳しく知りたい方は、以下の記事もあわせてご覧ください。
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制度変更や研修実施
インクルージョンを推進するには、制度変更や研修の実施が不可欠です。既存の制度が特定の属性の従業員にとって不利に働いていないかを確認し、必要に応じて変更する必要があります。
たとえば、以下のような制度変更が考えられます。
たとえば、以下のような制度変更が考えられます。
制度 | 変更例 |
勤務時間制度 | フレックスタイム制、時短勤務制度の導入・拡充 |
休暇制度 | 育児・介護休暇、生理休暇の導入・取得促進 |
評価制度 | 多様な成果を評価する指標の導入 |
福利厚生制度 | 多様なニーズに対応した福利厚生の提供 |
制度変更とあわせて、研修を通じて従業員の意識改革を図ることも重要です。研修ではインクルージョンの意義やメリット、アンコンシャス・バイアスへの気づき、多様な人材とのコミュニケーション方法などを学ぶ機会を提供します。
研修の実施にあたっては、以下の点を意識する必要があります。
研修の実施にあたっては、以下の点を意識する必要があります。
- 研修内容を具体的にし、実践に活かせるようにする
- 参加型の研修を取り入れ、双方向のコミュニケーションを促進する
- 研修後のフォローアップ体制を整え、継続的な意識改革を促す
これらの制度変更と研修を組み合わせることで、企業文化全体の変革を促し、真にインクルージョンが根付いた組織づくりを進められるでしょう。
従業員の理解不足と反発
インクルージョン推進にあたっては、従業員の理解不足や反発が生じる可能性もあります。これまでの企業文化や慣習になじんでいる従業員にとって、新しい価値観や多様な働き方を理解し受け入れることは簡単ではないでしょう。
たとえば、以下のような理解不足・反発が起こるおそれがあります。
たとえば、以下のような理解不足・反発が起こるおそれがあります。
例 | 対策 |
インクルージョンの意味や目的が理解されていない | 社内研修や説明会の実施、社内報での啓発活動 |
多様な人材への対応に戸惑いを感じている | 個性や文化の違いを理解するための研修、相談窓口の設置 |
インクルージョンが業務に悪影響を与えるという誤解がある | メリットや成功事例の紹介、現場の声の共有 |
能力主義に反するという意見がある | 公平な評価制度の構築、透明性の確保 |
新しい制度やルールの変更に抵抗がある | 変更の目的とメリットの説明、段階的な導入、意見交換の場の提供 |
従業員のなかには、インクルージョン推進によって特別な配慮が必要な人材が優遇され、自分たちの評価や待遇が悪くなると懸念する人もいるかもしれません。また、新しい制度やルールへの変更に抵抗を感じ、現状維持を望む声も出てくる可能性があります。
このような理解不足や反発に対処するためには、経営層が率先してインクルージョンの重要性を伝え、従業員との対話を重ねることが重要です。また、研修や教育を通じて多様性への理解を深め、互いを尊重し合う職場風土を醸成していく必要があります。
このような理解不足や反発に対処するためには、経営層が率先してインクルージョンの重要性を伝え、従業員との対話を重ねることが重要です。また、研修や教育を通じて多様性への理解を深め、互いを尊重し合う職場風土を醸成していく必要があります。
効果測定の難しさ
インクルージョン施策の効果測定は、その性質上、簡単ではありません。なぜなら定量的な指標の設定が難しく、施策の効果は間接的に現れる場合が多いからです。売上や利益などの数値で直接的に表れにくい「意識の変化」や「企業文化の醸成」などの側面をどのように評価するかが課題となります。
これらの課題を克服するためには、定性的な評価と定量的な評価を組み合わせ、多角的な視点から効果を検証していく必要があります。たとえば従業員へのアンケート調査やインタビューを通じて、働きやすさや組織風土の変化を把握するなどの定性的な評価を取り入れることが重要です。また定量的な指標についても、複数の指標を組み合わせて分析することで、より精度の高い効果測定が可能になります。
これらの課題を克服するためには、定性的な評価と定量的な評価を組み合わせ、多角的な視点から効果を検証していく必要があります。たとえば従業員へのアンケート調査やインタビューを通じて、働きやすさや組織風土の変化を把握するなどの定性的な評価を取り入れることが重要です。また定量的な指標についても、複数の指標を組み合わせて分析することで、より精度の高い効果測定が可能になります。
社内でインクルージョンを浸透させる方法こまでインクルージョンのメリット・デメリットを説明しました。実際に企業でインクルージョンを浸透させる方法は以下のとおりです。- 経営層のコミットメントと明確なビジョン
- 多様な人材の採用と育成
- 働きやすい環境づくり
- 相互理解を深めるための研修・教育
- ハラスメント対策の徹底
それぞれの方法を紹介します。経営層のコミットメントと明確なビジョン
インクルージョンを推進するうえで、経営層のコミットメントと明確なビジョンは不可欠です。トップダウンで推進することで企業全体への浸透を促し、具体的な施策を実行しやすくなります。
そのためまず経営層は、インクルージョンの重要性を理解し、企業理念や経営戦略に組み込む必要があります。そのうえで目指す姿や達成目標を明確に示し、全社的に共有することが重要です。項目 内容 理念への反映 企業理念にインクルージョンの考え方を組み込む 経営戦略との連携 経営戦略におけるインクルージョンの位置づけを明確にする 目標設定 定量的・定性的な目標を設定し、進捗状況を定期的に確認する 社内への発信 研修や社内報などを活用し、経営層のメッセージを社内に発信する
目標設定においては数値化できる目標を掲げることで、進捗状況を把握しやすく、効果的な施策を展開できます。たとえば「管理職への女性登用比率◯%」といった具体的な目標を設けることで、従業員の意識改革や行動変容を促せるでしょう。
また、経営層が率先してインクルージョンに関する研修に参加したり、社内イベントでメッセージを発信したりすることで従業員の意識改革を促進し、企業文化の醸成につなげられます。
これらの取り組みを通じて、全社一丸となってインクルージョンを推進していく体制を構築することが重要です。多様な人材の採用と育成
インクルージョンを実現するには、多様な人材の採用と育成が不可欠です。採用においては性別・年齢・国籍・障がいの有無・性的指向・宗教など、あらゆる属性の人材を対象とする必要があります。
たとえば、以下のような項目の見直しを行いましょう。項目 説明 募集要項の見直し 属性による制限を設けず、能力や適性に基づいた選考基準を設定する 採用チャネルの多様化 従来の採用経路に加え、ダイバーシティに特化した求人サイトやイベントなどを活用する 面接官の研修 アンコンシャス・バイアスを認識し、公正な選考を行うための研修を実施する
採用後には多様な人材が活躍できるよう育成が必要です。個々の強みを活かせる研修プログラムやキャリアアップの機会を平等に提供することが重要です。- 研修プログラム:個々のニーズに合わせた研修や、異文化理解を深める研修などを実施する
- メンター制度:経験豊富な従業員が新入や若手の育成をサポートする制度を導入する
- キャリア支援:多様なキャリアパスを用意し、個々の目標達成を支援する
これらの取り組みを通じて、多様な人材が能力を最大限に発揮できる環境を整備することで、企業全体の成長を促進します。
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インクルージョンを推進するには、多様な人材が働きやすい環境を整備することが重要です。制度面と設備面の両面から、具体的な取り組みを検討しましょう。制度面 設備面 ・フレックスタイム制
・リモートワーク制度
・時短勤務制度
・休暇制度の拡充(育児休暇・介護休暇など)
・副業・兼業の容認 ・授乳室、休憩室の設置
・ユニバーサルデザインの採用(見やすい表示、使いやすい機器など)
・静かな作業スペースの確保
・多言語対応の案内表示
制度面では従業員のライフスタイルや、状況に合わせた柔軟な働き方を可能にする制度を導入する必要があります。
フレックスタイム制やリモートワーク制度は、育児や介護、通院などさまざまな事情を抱える従業員にとって、仕事とプライベートを両立しやすくする効果が期待できます。また時短勤務制度や休暇制度の拡充も、従業員の負担を軽減し、働きやすい環境づくりに貢献します。
設備面では身体的な制約をもつ従業員や、子育て中の従業員などさまざまなニーズに対応できる設備を整える必要があります。
バリアフリー設備の導入は、車椅子利用者や視覚障がい者など移動に困難を抱える従業員にとって不可欠です。また授乳室や休憩室の設置は、子育て中の従業員の負担を軽減し、安心して働ける環境づくりにつながるでしょう。さらにユニバーサルデザインを採用することで、あらゆる従業員にとって使いやすい環境を構築できます。
これらの取り組みを通じて、多様な従業員がそれぞれの能力を最大限に発揮できるインクルーシブな職場環境を実現しましょう。
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インクルージョンを推進するうえで、従業員同士の相互理解は欠かせません。多様な背景をもつ従業員がお互いの違いを尊重し協力し合うためには、研修や教育を通して意識改革を促すことが重要です。- アンコンシャスバイアス研修
- ダイバーシティ&インクルージョン研修
- 異文化理解研修
- ハラスメント防止研修
- 具体的なケーススタディ など
これらの研修は座学だけでなく、グループワークやロールプレイングなどを取り入れることで、より効果的に学べます。またeラーニングを活用することで、時間や場所を選ばずに受講できる機会を提供することも可能です。研修後のフォローアップとして定期的なアンケート調査や面談を実施し、理解度や意識の変化を把握するとよいでしょう。
研修・教育を通して従業員一人ひとりがインクルージョンの重要性を理解し、主体的に行動することで、真に多様性を活かせる組織文化を醸成できます。ハラスメント対策の徹底
インクルージョンを推進するうえで、ハラスメント対策は必要不可欠です。多様な人材が安心して働くためには、ハラスメントのない安全な職場づくりを徹底する必要があります。ハラスメントは個人の尊厳を傷つけて働きがいを損なうだけではなく、企業の生産性や評判にも悪影響をおよぼします。
ハラスメント対策として、以下のような取り組みが有効です。- 社内研修の実施:ハラスメントの定義や種類、防止策などを学ぶ研修を実施する
- 相談窓口の設置:ハラスメントに関する相談を受け付ける窓口を設置し、適切な対応を行う
- 懲戒規定の整備:ハラスメント行為に対する懲戒規定を整備し、厳正な対応を行う
- 周知徹底:ハラスメント防止に関する規定や相談窓口の情報を社内に周知徹底する
これらの対策を講じることでハラスメントの発生を未然に防ぎ、誰もが安心して働ける職場環境づくりを目指します。
ハラスメントについて詳しく知りたい方は、以下の記事もあわせてご覧ください。
【関連記事:ハラスメントとは?定義と判断基準、発生した場合の対応方法を紹介】
【関連記事:アカハラ(アカデミックハラスメント)とは?意味や種類、防止対策を紹介】ンクルージョンを浸透させるなら、ミイダスインクルージョンを浸透させるには、経営層のリーダーシップはもちろん、従業員同士の相互理解が欠かせません。そこで有効なのがミイダスのコンピテンシー診断とバイアス診断ゲームです。それぞれのサービスを簡単に紹介します。コンピテンシー診断
コンピテンシー診断とは、個人の行動特性や思考傾向を分析し、仕事における能力の有無や程度を明らかにするテストです。ミイダスのコンピテンシー診断では、あらかじめ用意された質問に回答してもらうことで、従業員一人ひとりの特性を把握できます。
コンピテンシー診断で把握できる項目は以下のとおりです。- パーソナリティの特徴
- 行動特性
- ストレス要因
- 職務適性
- 上下関係適性 など
インクルージョンの浸透は、個人の仕事の能力や経験を認知するだけでは難しいでしょう。従業員一人ひとりのパーソナリティの特徴や行動特性を把握し、従業員のエンゲージメントや職場の心理的安全性などを高める必要があるのです。
コンピテンシー診断を試してみるバイアス診断ゲーム
バイアス診断ゲームとは、個人が無意識にもつ認知バイアスを診断できるサービスです。インクルージョンの推進にあたって、経営層や従業員全員に自身のバイアスを認知してもらうことは必須と言えます。バイアス診断ゲームを活用すれば、自身がもっているアンコンシャスバイアスを把握できます。
以下はバイアス診断ゲームで明らかにできるバイアスの一例です。バイアス診断の種類 特徴 フレーミング効果 表現方法によって判断が変わりにくいかどうか 現状維持 未知のものや未体験のものを受け入れたくないと思い現状維持をしたいかどうか サンクコスト効果 一度リソースを投資したものの回収できないとわかったとしても投資し続けてしまうかどうか 現在志向 将来の利益よりも目の前の利益に価値を置くかどうか 衝動制御 自分の衝動をコントロールし集中力を持続させるかどうか 予測態度 不確かで見通しが悪い状態でも冷静に規則性や法則性を判断しようとするかどうか リスク許容度 リスクを取ることに対する許容度 協力行動 集団内で行動するときの利益の考え方 全体注意 多くの情報から必要な情報を選択するときに俯瞰的に考えて意思決定するかどうか 焦点注意 多くの情報から必要な情報を選択するときに全体よりも細部の情報にこだわって意思決定するかどうか 否定的感情 物事に対するネガティブな感情の抱きやすさ
これらを含む全22項目のバイアスを診断することが可能です。
インクルージョンの推進には、経営層のコミットメントや多様な人材の採用と育成、働きやすい環境づくり、相互理解を深める研修などを行う必要があります。効果測定の難しさやコスト増加などの課題もありますが、長い目で見れば従業員エンゲージメントや企業イメージ向上などのメリットが期待できます。
ミイダスのコンピテンシー診断は30名まで無料で診断可能です。自社のインクルージョン推進を行う際はミイダスの活用をぜひご検討ください。
ミイダスを試してみる
そのためまず経営層は、インクルージョンの重要性を理解し、企業理念や経営戦略に組み込む必要があります。そのうえで目指す姿や達成目標を明確に示し、全社的に共有することが重要です。
項目 | 内容 |
理念への反映 | 企業理念にインクルージョンの考え方を組み込む |
経営戦略との連携 | 経営戦略におけるインクルージョンの位置づけを明確にする |
目標設定 | 定量的・定性的な目標を設定し、進捗状況を定期的に確認する |
社内への発信 | 研修や社内報などを活用し、経営層のメッセージを社内に発信する |
また、経営層が率先してインクルージョンに関する研修に参加したり、社内イベントでメッセージを発信したりすることで従業員の意識改革を促進し、企業文化の醸成につなげられます。
これらの取り組みを通じて、全社一丸となってインクルージョンを推進していく体制を構築することが重要です。
たとえば、以下のような項目の見直しを行いましょう。
項目 | 説明 |
募集要項の見直し | 属性による制限を設けず、能力や適性に基づいた選考基準を設定する |
採用チャネルの多様化 | 従来の採用経路に加え、ダイバーシティに特化した求人サイトやイベントなどを活用する |
面接官の研修 | アンコンシャス・バイアスを認識し、公正な選考を行うための研修を実施する |
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制度面 | 設備面 |
・フレックスタイム制 ・リモートワーク制度 ・時短勤務制度 ・休暇制度の拡充(育児休暇・介護休暇など) ・副業・兼業の容認 | ・授乳室、休憩室の設置 ・ユニバーサルデザインの採用(見やすい表示、使いやすい機器など) ・静かな作業スペースの確保 ・多言語対応の案内表示 |
フレックスタイム制やリモートワーク制度は、育児や介護、通院などさまざまな事情を抱える従業員にとって、仕事とプライベートを両立しやすくする効果が期待できます。また時短勤務制度や休暇制度の拡充も、従業員の負担を軽減し、働きやすい環境づくりに貢献します。
設備面では身体的な制約をもつ従業員や、子育て中の従業員などさまざまなニーズに対応できる設備を整える必要があります。
バリアフリー設備の導入は、車椅子利用者や視覚障がい者など移動に困難を抱える従業員にとって不可欠です。また授乳室や休憩室の設置は、子育て中の従業員の負担を軽減し、安心して働ける環境づくりにつながるでしょう。さらにユニバーサルデザインを採用することで、あらゆる従業員にとって使いやすい環境を構築できます。
これらの取り組みを通じて、多様な従業員がそれぞれの能力を最大限に発揮できるインクルーシブな職場環境を実現しましょう。
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研修・教育を通して従業員一人ひとりがインクルージョンの重要性を理解し、主体的に行動することで、真に多様性を活かせる組織文化を醸成できます。
ハラスメント対策として、以下のような取り組みが有効です。
ハラスメントについて詳しく知りたい方は、以下の記事もあわせてご覧ください。
【関連記事:ハラスメントとは?定義と判断基準、発生した場合の対応方法を紹介】
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インクルージョンを浸透させるには、経営層のリーダーシップはもちろん、従業員同士の相互理解が欠かせません。そこで有効なのがミイダスのコンピテンシー診断とバイアス診断ゲームです。それぞれのサービスを簡単に紹介します。
コンピテンシー診断
コンピテンシー診断とは、個人の行動特性や思考傾向を分析し、仕事における能力の有無や程度を明らかにするテストです。ミイダスのコンピテンシー診断では、あらかじめ用意された質問に回答してもらうことで、従業員一人ひとりの特性を把握できます。
コンピテンシー診断で把握できる項目は以下のとおりです。
コンピテンシー診断で把握できる項目は以下のとおりです。
- パーソナリティの特徴
- 行動特性
- ストレス要因
- 職務適性
- 上下関係適性 など
インクルージョンの浸透は、個人の仕事の能力や経験を認知するだけでは難しいでしょう。従業員一人ひとりのパーソナリティの特徴や行動特性を把握し、従業員のエンゲージメントや職場の心理的安全性などを高める必要があるのです。
コンピテンシー診断を試してみるバイアス診断ゲーム
バイアス診断ゲームとは、個人が無意識にもつ認知バイアスを診断できるサービスです。インクルージョンの推進にあたって、経営層や従業員全員に自身のバイアスを認知してもらうことは必須と言えます。バイアス診断ゲームを活用すれば、自身がもっているアンコンシャスバイアスを把握できます。
以下はバイアス診断ゲームで明らかにできるバイアスの一例です。
以下はバイアス診断ゲームで明らかにできるバイアスの一例です。
バイアス診断の種類 | 特徴 |
フレーミング効果 | 表現方法によって判断が変わりにくいかどうか |
現状維持 | 未知のものや未体験のものを受け入れたくないと思い現状維持をしたいかどうか |
サンクコスト効果 | 一度リソースを投資したものの回収できないとわかったとしても投資し続けてしまうかどうか |
現在志向 | 将来の利益よりも目の前の利益に価値を置くかどうか |
衝動制御 | 自分の衝動をコントロールし集中力を持続させるかどうか |
予測態度 | 不確かで見通しが悪い状態でも冷静に規則性や法則性を判断しようとするかどうか |
リスク許容度 | リスクを取ることに対する許容度 |
協力行動 | 集団内で行動するときの利益の考え方 |
全体注意 | 多くの情報から必要な情報を選択するときに俯瞰的に考えて意思決定するかどうか |
焦点注意 | 多くの情報から必要な情報を選択するときに全体よりも細部の情報にこだわって意思決定するかどうか |
否定的感情 | 物事に対するネガティブな感情の抱きやすさ |
これらを含む全22項目のバイアスを診断することが可能です。
インクルージョンの推進には、経営層のコミットメントや多様な人材の採用と育成、働きやすい環境づくり、相互理解を深める研修などを行う必要があります。効果測定の難しさやコスト増加などの課題もありますが、長い目で見れば従業員エンゲージメントや企業イメージ向上などのメリットが期待できます。
ミイダスのコンピテンシー診断は30名まで無料で診断可能です。自社のインクルージョン推進を行う際はミイダスの活用をぜひご検討ください。
ミイダスを試してみる インクルージョンの推進には、経営層のコミットメントや多様な人材の採用と育成、働きやすい環境づくり、相互理解を深める研修などを行う必要があります。効果測定の難しさやコスト増加などの課題もありますが、長い目で見れば従業員エンゲージメントや企業イメージ向上などのメリットが期待できます。
ミイダスのコンピテンシー診断は30名まで無料で診断可能です。自社のインクルージョン推進を行う際はミイダスの活用をぜひご検討ください。