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人材アセスメント

アセスメントとは?意味や使い方をわかりやすく解説【例文あり・分野別】

アセスメントとは、人やものごとを客観的に評価・分析することを意味する言葉です。ビジネスや医療、福祉など幅広い分野で活用されており、主観に左右されない公正な判断を可能にします。

本記事では、アセスメントの基本的な意味から例文、分野別の使い方まで詳しく解説します。アセスメントについて理解を深め、業務に役立てるためにぜひ最後までご覧ください。

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アセスメントの意味を解説

アセスメントの分析結果を確認する様子
アセスメントという言葉の意味と、類義語との違いを紹介します。

「アセスメント」とは?

アセスメント(assessment)とは、「評価」や「査定」などを意味する言葉です。目的に応じて必要な情報を収集・分析し、適切な判断や対応につなげるプロセスを指します。

アセスメントの特徴は、明確な根拠となるデータや事実にもとづいて客観的な評価を行うことです。個人の感情や先入観に影響されず、一定の基準にしたがって信頼性の高い判断ができるようになります。

ビジネスの場面では、現状を正確に把握し、将来起こりうる課題を予測して事前に対策を講じるための方法として位置づけられています。アセスメントが活用される分野は多岐にわたりますが、「必要な情報を体系的に収集し、客観的な分析にもとづいて適切な判断を行う」ことに変わりはありません。

「アセスメント」の類義語

アセスメントと混同されやすい言葉に「エバリュエーション」と「モニタリング」があります。以下の表に違いを整理しました。
用語日本語訳意味・特徴アセスメントとの違い
アセスメント
(assessment)
評価・査定目的に応じて情報を収集・分析し、一定時点での状況を把握して次の判断や対応につなげる
エバリュエーション
(evaluation)
評価・事後評価実施済みの施策や活動を振り返り、成果や改善点を明らかにする「事後評価」に重きがあり、現状把握よりも結果の振り返りに使われる
モニタリング
(monitoring)
監視・観察現在進行中の施策やサービスの状況を継続的に確認する継続的な観察が主で、アセスメントほど深い分析や判断には踏み込まない

「アセスメント」の使い方と例文

医療現場でのアセスメントのイメージ
アセスメントの具体的な使い方を、例文とともに紹介します。

【例文1】「採用活動のために、求職者のアセスメントを行う」

企業の人事部で使われる例文です。求職者のスキルや特性を客観的に分析・評価することを「アセスメント」と表現しています。

【例文2】「患者の状態をアセスメントした結果、適切な治療方針が決まった」

医療現場で使われる例文です。患者の症状や状態を総合的に評価し、治療方針を決定するプロセスを指しています。

このように「アセスメントを行う」「アセスメントする」という形で使われることが一般的です。

日常生活でのアセスメント例

「アセスメント」という言葉は聞きなれないかもしれませんが、実は私たちの日常生活でも自然に行っています。以下のような場面で、無意識のうちにアセスメントを実践しているのです。

【例1】子どもが「学校に行きたくない」と言ったとき
体調チェック、前日の様子の振り返り、理由の聞き取りなど、感情的な判断を避けて客観的な情報を集め、適切な対応を決める。

【例2】家の購入を検討するとき
立地、価格、収入、家族構成、将来設計などを総合的に分析し、「気に入った」という主観だけでなく客観的データにもとづいて判断する。

このように、アセスメントとは「主観に頼らず、必要な情報を集めて客観的に分析し、より良い判断につなげる」プロセスです。ビジネスや医療現場だけでなく、日常の重要な決断においても活用されている身近な手法と言えます。

アセスメントが必要な理由

「?」の文字と虫眼鏡とバインダー
アセスメントという概念が日本に浸透したのは1980年代頃と言われており、最初は公共事業の環境負荷を評価する「環境アセスメント」から始まりました。1972年に日本政府が初めて環境アセスメントを実施し、1997年には「環境影響評価法」が制定されて法制化されました。この法律をきっかけに、アセスメントという言葉は日本で広く認知されるようになりました。

近年では、ビジネスの現場においてもアセスメントの重要性が増しています。その理由として、以下の要因が挙げられます。

客観的判断の実現

個人の経験や直感だけでは、重要な意思決定の場面で見落としやミスが生じるかもしれません。データにもとづく客観的な評価により、事業リスクや採用ミスマッチを防げます。

説明責任の確保

組織の運営においては、判断の根拠を明確に示す必要があります。そのため、アセスメント結果が客観的な根拠となり、リスク管理や法令遵守にも役立つのです。

多様化への対応

働き方や価値観の多様化により、従来の画一的な評価では実態を把握するのが難しくなっています。一人ひとりの状況を正確に把握するためにアセスメントが必要です。

採用精度の向上

人材採用に失敗すると、採用・研修にかけたコストが無駄になってしまいます。そこで、採用前にアセスメントを実施し、応募者が自社で活躍できるかを客観的に評価するニーズが高まっています。

分野別アセスメントの使い方【5種類】

5までの数字が書かれたブロック
アセスメントはさまざまな分野で活用されています。主要な5つの分野での使い方を詳しく見ていきましょう。
  • 人材アセスメント
  • 組織アセスメント
  • 看護アセスメント
  • 介護アセスメント
  • 福祉アセスメント

人材アセスメント

人材アセスメントは、企業の採用や人事評価において、個人の能力や適性、行動特性を客観的に測定・評価する手法です。適性検査や性格診断、360度評価などを通じて、応募者や従業員のスキル、性格特性、職務適性といった特徴を数値化・可視化します。

人材アセスメントを活用することで、採用ミスマッチの防止や適材適所の人員配置が実現できます。面接だけではわからない個人の特徴を客観的なデータで補い、より精度の高い人事判断が可能になります。その結果、組織全体のパフォーマンス向上や離職率の改善、採用・教育コストの削減効果も期待できるでしょう。

【関連記事:人材アセスメントとは?メリットや活用方法について詳しく解説
【関連記事:アセスメントでできることとは?採用・人事評価・人材配置での活用について解説

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組織アセスメント

組織アセスメントは、企業や団体において組織全体の状況を客観的に評価する手法です。理念への共感度、組織への信頼度、従業員満足度、人間関係、組織文化、メンタルヘルスなど多角的な項目を測定し、組織の特徴や課題を浮き彫りにします。

組織アセスメントにより、生産性向上や離職率改善につながる具体的な施策を検討できます。また、組織で求める人材要件がより明確になり、人材アセスメントと組み合わせることで、会社の問題点や改善すべきポイントを正確に把握できるでしょう。

【関連記事:人材アセスメントと組織アセスメントの違いは?成功させるポイントも解説

看護アセスメント

看護アセスメントは、患者の健康状態や生活の様子を詳しく把握し、適切な看護ケアを計画するための評価方法です。体の状態を調べる検査(問診、視診、触診、打診、聴診)や体温・血圧測定などを行い、患者自身の訴えや気になる症状とあわせて総合的に判断します。

看護アセスメントを行うことで、患者一人ひとりに必要なケアや起こりうるリスクがわかり、質の高い対応ができるようになります。継続的に状態をチェックして記録することで、体調の変化を早めに気づきやすくなり、医師や看護師などチーム全体の連携もスムーズになります。

介護アセスメント

介護アセスメントは、要介護者の体や心の状態、生活環境を多角的に評価し、最も適した介護サービスを決定する方法です。ケアマネジャーが中心となり、ADL(日常生活動作)評価、認知機能測定、家族構成や価値観の把握を通じて、利用者の強みや可能性も含めた全体像を明らかにします。

介護アセスメントを通じて、利用者の個性や状況に合わせたケアプランを作ることができ、できるだけ自立した生活やQOL(生活の質)の向上を目指せます。定期的に見直すことで状態の変化に応じてサービス内容を調整でき、安心して生活できる環境を整えることが可能です。

福祉アセスメント

福祉アセスメントは、障がい者・子ども・生活困窮者など、さまざまな課題を抱える人々の状況を包括的に把握し、必要な支援につなげる評価方法です。収入や住まい、人間関係、健康状態などを詳しく調査し、課題の解決だけでなく、本人の個性を活かした支援の方向性を検討します。

福祉アセスメントによって、一人ひとりの状況に応じた支援方針を立てることができ、行政サービスや地域の資源を効果的に活用できるようになります。継続的に様子を見守りながら計画を改善していくことで、長期的な生活支援と社会参加を促進し、利用者との信頼関係づくりにも重要な役割を果たすのです。

その他の分野

アセスメントは、ここまで紹介した5つの分野に加えて、以下のような分野でも活用されています。
分野概要
リスクアセスメント職場での労働災害を防ぐため、危険や有害性を事前に評価・予測する手法
環境アセスメント大規模開発事業が自然環境に与える影響を事前に評価し、環境保護に配慮した事業計画を立てる手法
ライフサイクルアセスメント製品の原料調達から廃棄まで全工程の環境負荷を定量的に評価する手法
政策アセスメント新しい政策の必要性や効率性、有効性を事前に評価し、適切な予算配分を実現する手法
これらのアセスメントは、それぞれ異なる目的や背景を持ち、企業や団体の課題解決に役立てられています。

アセスメントの基本的な流れ

アセスメントを進める女性たち
どの分野にも共通する、アセスメントの基本的な手順は以下のとおりです。
1. 情報収集
2. 分析・評価
3. 方針決定
4. 実施と振り返り
まず、対象や目的に応じて必要なデータを幅広く集める情報収集から始まります。この段階では、客観的情報(数値データなど)と主観的情報(関係者の意見や感想など)の両方を収集し、現状を多面的に把握することが重要です。

次に収集した情報を整理し、パターンや傾向を見つけ出す分析を行います。複数の視点から検証することで、課題や強み、改善点を明確にし、偏りのない評価を実現できます。

続いて、分析結果をもとに具体的な方針を決定します。優先順位を設定し、実現可能で効果的な施策を定めることが求められます。

最後に決定した施策を実行し、その結果を振り返ります。効果を測定して課題を洗い出すことで、次回のアセスメントの精度が上がっていくでしょう。

アセスメントを活用して業務に役立てよう

本記事では、アセスメントの基本的な意味から分野別の使い方、実施手順まで詳しく解説しました。アセスメントとは、客観的なデータにもとづいて対象を評価・分析し、適切な判断や対応を行うための手法です。

人材採用や組織運営の効率化、医療現場での適切な治療方針決定、福祉分野でのきめ細やかな支援計画策定など、アセスメントの活用範囲は多岐にわたります。それぞれの目的に応じてアセスメントを導入することで、業務の品質向上と効率化を同時に達成できるでしょう。

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