マニュアルを用意せず、面接官の自由な質問で応募者を見極める「非構造化面接(自由面接)」。応募者の反応に応じて柔軟に面接を展開できるため、応募者の隠された一面を引き出しやすい面接方法です。
この記事では、次の内容を解説します。
この記事では、次の内容を解説します。
- 非構造化面接(自由面接)について
- 非構造化面接のメリット・デメリット
- 非構造化面接が向く企業・向かない企業
- 構造化面接と半構造化面接について
- 構造化面接での質問例
- 要件定義とコンピテンシーの紹介
▼この記事でわかること
非構造面接(自由面接)とは、マニュアルのない面接方法非構造化面接(自由面接)とは、マニュアルを用意せず、面接官のスキルだけで面接を進めていく方法です。
非構造化面接では、「志望動機は?」「自己PRをしてください」などの決まった質問から、応募者の回答に応じてさらに突っ込んだ質問をしていくのが一般的です。面接官がその場の会話の流れに沿って自由に質問できるため、履歴書や職務経歴書からは見えてこない応募者の本質を探れるという特徴があります。
ただし、非構造化面接を行う面接官には、言葉のキャッチボールを通じて相手を深堀りする高度な面接スキルが求められます。担当者の技量により結果に差が生じやすい面接方法といえるでしょう。
非構造化面接(自由面接)のメリット非構造化面接のおもなメリットは、次の3つです。- 応募者の隠された顔を引き出しやすい
- 自社の魅力を伝えやすい
- 採用戦略の変更にも柔軟に対応できる
応募者の隠された顔を引き出しやすい
非構造化面接は、応募者の本質を引き出しやすいというメリットがあります。なぜなら、対話や会話に近いリラックスした雰囲気を構築できるためです。
面接では、どの応募者もポジティブな面を強調し、ネガティブな面は隠そうとします。そのため、決められた質問のみで行う面接では、応募者の本質的な価値を見極めるのは難しいでしょう。
一方で、会話によって応募者と信頼関係を築きやすい非構造化面接は、応募者の隠された一面を発見しやすくなります。
自社の魅力を伝えやすい
非構造化面接は、企業側が採用したいと考えている応募者に対して、自社の魅力をアピールする機会にもなります。
採用面接というと企業側に主導権があるように見えますが、応募者側からすると、まだ入社したい候補の1社に過ぎないケースも少なくありません。
つまり、入社して欲しいと考えている応募者には、自社を選ぶメリットの提示が必要です。応募者ごとに内容を自由に変更できる非構造化面接なら、採用後のポジションや仕事内容の話題を出し、入社への動機づけする機会にできます。また面接で応募者と良好な関係を築ければ、企業の好感度を上げるきっかけにもなるでしょう。
採用戦略の変更にも柔軟に対応できる
採用戦略が途中で変更になっても、非構造化面接なら柔軟に対応できます。
採用戦略では、3〜5年ほどの中期的なスパンで自社に必要な人材や予算を決めるのが理想です。しかし、なかには急な欠員や事業環境の急変などで戦略を変更せざるを得ないケースもあるでしょう。
そのようなときに、あらかじめ質問を作成する面接方法では対応が遅れてしまう可能性があります。
面接官のスキルがいかせる非構造化面接なら、急な戦略変更にもスムーズに対応でき、求める人材の確保へ素早く動けます。
非構造化面接(自由面接)のデメリット非構造化面接のデメリットは次の4つです。- 面接官の力量に左右される
- バイアスの影響を受けやすい
- 評価項目の見直しが難しい
- 企業のイメージダウンにつながるリスクもある
面接官の力量に左右される
応募者との対話を通じて本質を掘り下げていく非構造化面接では、面接官に高度な面接スキルが求められます。
上図は、採用方法と入社後のパフォーマンスの相関を調査したグラフです。実務試験や構造化面接が入社後のパフォーマンスとの相関が強いのに対し、自由面接(非構造化面接)での評価と、入社後のパフォーマンスは相関が弱いことが見て取れます。
非構造化面接では、面接官の力が足りないと表面的な質疑応答で面接が終わってしまい、応募者の見極めが不十分になるリスクを含んでいます。
面接ノウハウのマニュアル化も難しいため、非構造化面接だけで「誰が面接を担当しても求める人材に近い人を安定して見極められる」という状態を作るのは困難といえるでしょう。バイアスの影響を受けやすい
人が人を判断する面が強い非構造化面接では、面接官の性格や個性によるバイアス(偏り)で判断ミスが生じやすくなります。
面接観が陥りやすい心理効果の一例としては、次のようなものが挙げられます。
- ハロー効果:学歴や経歴が優秀だと、ほかの点まで優秀だと思いこんでしまうこと。
- 対比誤差:直前に面接した応募者を基準に優劣を付けてしまうこと。
- 類似性バイアス:自分と似た部分がある応募者を高く評価してしまうこと。
- 寛大化傾向:話が盛り上がった応募者に甘い評価をしてしまうこと。
バイアスの存在を理解していても、実際の面接の場でフラットな視点を保つのはなかなか難しいものです。複数人での面接や複数回の面接、後述する構造化面接の導入などの対策が必要になります。
バイアスによる採用ミスについては以下の記事でも解説しているので、ぜひご覧ください。
関連記事「根拠のない「見る眼」は危険、面接に潜むバイアスとは?具体例と対策を解説」
評価項目の見直しが難しい
面接官の裁量に任された面接スタイルだからこそ、評価項目の見直しが難しいのも非構造化面接のデメリットです。
なぜなら、非構造化面接では評価項目に対する質問方法が面接官に委ねられるためです。
たとえば「転勤に前向きか」という項目があると仮定します。スキルのある面接官ならば、転職理由などから応募者の本音を引き出せるでしょう。しかし、スキル不足の面接官は「転勤はできますか?」のような誘導尋問をしてしまうかもしれません。
どちらの面接でも評価項目は合格と結論付けられる可能性が高いですが、その見極めの精度には大きな落差があります。この差が積み重なれば、ゆくゆくはミスマッチにつながってしまうでしょう。
しかし、「この質問をして、このような答えがあったら合格とする」という基準を用意しない非構造化面接では、評価項目を見直してミスマッチを回避する根本的な改善が難しいのが現状です。
企業のイメージダウンにつながるリスクもある
あらかじめ質問が用意されていないため、面接官の失言によって企業のイメージが損なわれるリスクも考えられます。
厚生労働省は、採用選考にあたって次の基本的な考え方を示しています。
- 応募者の基本的人権を尊重すること
- 応募者の適性・能力に基づいて行うこと
(引用:厚生労働省「公正な採用選考の基本」より)
出生地や信条といった仕事と無関係の事柄に踏み込む質問は不適切とわかっていても、面接の流れで失言してしまう可能性は排除できません。
もし応募者が不快に感じれば、内定を出しても辞退されるだけではなく、SNSや口コミサイトに投稿されるリスクも潜んでいるのです。
非構造化面接(自由面接)が向いている企業・避けるべき企業非構造化面接のメリットとデメリットを踏まえたうえで、非構造化面接が向いている企業と、避けるべき企業を整理します。非構造化面接が向いている企業
次のような条件に当てはまる企業は、非構造化面接が向いています。- 採用戦略がまだ固まっていない(スタートアップ企業など)
- 採用を前提として応募者を口説きたい
- 面接官が少数精鋭である
非構造化面接は、面接官のスキルに左右されます。逆にいうと、面接官に高度な面接スキルがあり、今後も離職の予定がないなら問題はありません。
例えば面接官を会社代表や役員が担っており、自社に合う人材を適切に採用できているケースなどが当てはまるでしょう。
また、すでに採用がほぼ確実な人材に対してイメージアップを図りたい場合も、非構造化面接が適しています。
非構造化面接を避けるべき企業
非構造化面接の導入を避けるべき企業は次の通りです。- 入社後のミスマッチが多い
- 面接官のスキルや経験に差がある
- 採用活動を効率化したい
面接官のスキルはすぐに向上できません。入社後の定着率が悪いなど、非構造化面接のデメリットがすでに見えているならば、別の方法を模索すべきといえます。
また、会話が脱線しやすい非構造化面接は、どうしても面接時間が長くなりがちです。話題が拡がったことで見える一面もありますが、多数の応募者を見極めたい場合は非効率です。
短時間で効率よく面接を行う必要があるならば、次に紹介する構造化面接や半構造化面接が合っている可能性があります。
非構造化面接(自由面接)以外の面接方法非構造化面接とは別の面接方法として、次の2つが挙げられます。- 構造化面接
- 半構造化面接
どちらも非構造化面接の割合を減らして、マニュアルに沿った面接を行っていく方法です。
「どのような質問をし、その回答によってどう評価するか」という基準があらかじめ明確になるため、非構造化面接の最大のデメリットである“面接官ごとの結果のばらつき”が軽減できます。
それぞれの面接方法について詳しく見てみましょう。
構造化面接
構造化面接では、面接官は最初から最後までマニュアルに沿って面接を行います。構造化面接の流れは次の通りです。- 採用の要件定義
- 重視すべき項目に関する質問と回答の基準を作成
- 面接にて評価項目に基づいた起点質問をする
- 質問の回答をさらに掘り下げる質問をする(フォローアップ質問)
- 合否判定
面接での評価項目に対して、質問と評価基準が事前に明確化されています。面接官のバイアスが入る余地は少なく、どの面接官でも客観的かつ公平に応募者を評価できます。
そのため、新卒採用の一次面接のような、大勢の応募者を面接する際にフィルターとして使用されることが多いでしょう。
ただし、作成する質問によってはただの確認で終わってしまうリスクがあり、加えて応募者の隠された一面を発見するのは難しい面接方法です。
関連記事「構造化面接は採用に有効?利用方法をご紹介」
半構造化面接
半構造化面接は、非構造化面接と構造化面接を組み合わせた方法です。共通の質問を用意して面接を進めたうえで、さらに掘り進めたい部分について自由質問を取り入れます。
応募者の能力や特性を評価し、さらに気になった点を深堀りできるバランスの良い面接方法です。
ただし、自由な質疑応答の部分を重視しすぎると非構造化面接のデメリットが出てきてしまうため、面接官の力量も重要になります。
構造化面接の質問例では、実際の構造化面接ではどのような質問をするのでしょうか?
構造化面接では「志望動機は何ですか?」といった抽象的な質問は重視しません。
採用戦略に沿って見極めたい行動特性や思考傾向を設定し、その項目を評価できるような質問を作成します。
ここでは、構造化面接の質問としてよく使われる2つのタイプを紹介します。
- 過去の行動を掘り下げる質問(STARモデル)
- 仮説を基にした質問
過去の行動を掘り下げる質問(STARモデル)
1つ目は「Situation(状況)」「Task(課題)」「Action(行動)」「Result(結果)」の順番で応募者の経験談を深堀りする質問です。頭文字を取ってSTARモデルとも呼ばれます。- S:「そのプロジェクトであなたはどのような役割でしたか?」
- T:「プロジェクトの課題はなんだと考えましたか?」
- A:「そのとき、あなたはどう行動しましたか?」
- R:「結果はどうでしたか?今は、自身の行動をどう評価しますか?」
「難しかったプロジェクトは?」「面白いと感じた仕事は?」などを起点に、上記のような流れで応募者に質問、事前に設定した評価項目に基づいて応募者の特性を見極めます。
STARモデルでは前職の詳しい仕事内容も同時に聞けるため、応募者の経験値を測るのにも役立ちます。
仮説を基にした質問
仮説を基にした質問では、採用したいポジションでの業務を仮定した質問をします。- 「もしあなたがその製品の営業担当だったら、このトラブルにどう対応しますか?」
- 「なぜその対応をしようと考えましたか?」
- 「その対応のメリットと懸念点を教えてください」
といった質問の回答から、応募者の特性を測っていきます。本当に重要なのは、面接手法よりも採用の要件定義非構造化面接のデメリットを補うために、構造化面接を取り入れる企業もあります。しかし、非構造化面接も構造化面接も、求める人材を見極める方法の1つに過ぎません。
採用面接において重要なのは、面接方法よりも「どのような人材を採用したいか」という採用の要件定義です。採用の要件を明確にしないまま面接をしても、自社に定着し、成果を上げてくれる人材の採用は難しいでしょう。
とはいえ、適切な要件定義の方法で悩む企業は少なくありません。そこで近年注目されるのが、コンピテンシーです。
コンピテンシーとは、実際に業務で成果を上げている従業員に共通する行動特性や思考傾向のことです。
自社で活躍している人材を分析し、自社にあう人材の特性(コンピテンシー)を把握。その特性をベースに採用活動を行うことで、入社後の早期離職や内定辞退といったミスマッチを回避し、求める人材を効率よく採用できます。
『ミイダス』なら要件定義〜構造化面接が簡単に実施できるアセスメントリクルーティングプラットフォーム『ミイダス』は、貴社で活躍する人材からコンピテンシーを分析し、採用の要件定義から採用までをワンストップで提供します。
専門知識がない方でも構造化面接が実施できるよう、面接質問集(ミイダス質問集)も用意しています。また、「あなたのチームでハイパフォーマーが辞めたとき、あなたは何が問題だったと思いましたか?その後、何を改善しましたか?」など、求める人材を見極めるために聞くべき内容を具体的に把握可能です。
「採用にかける時間を短縮したい」「離職率を下げたい」と考えている企業は、ミイダスも方法の1つとしてぜひ討してみてください。
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非構造化面接では、「志望動機は?」「自己PRをしてください」などの決まった質問から、応募者の回答に応じてさらに突っ込んだ質問をしていくのが一般的です。面接官がその場の会話の流れに沿って自由に質問できるため、履歴書や職務経歴書からは見えてこない応募者の本質を探れるという特徴があります。
ただし、非構造化面接を行う面接官には、言葉のキャッチボールを通じて相手を深堀りする高度な面接スキルが求められます。担当者の技量により結果に差が生じやすい面接方法といえるでしょう。
非構造化面接のおもなメリットは、次の3つです。
- 応募者の隠された顔を引き出しやすい
- 自社の魅力を伝えやすい
- 採用戦略の変更にも柔軟に対応できる
応募者の隠された顔を引き出しやすい
非構造化面接は、応募者の本質を引き出しやすいというメリットがあります。なぜなら、対話や会話に近いリラックスした雰囲気を構築できるためです。
面接では、どの応募者もポジティブな面を強調し、ネガティブな面は隠そうとします。そのため、決められた質問のみで行う面接では、応募者の本質的な価値を見極めるのは難しいでしょう。
一方で、会話によって応募者と信頼関係を築きやすい非構造化面接は、応募者の隠された一面を発見しやすくなります。
面接では、どの応募者もポジティブな面を強調し、ネガティブな面は隠そうとします。そのため、決められた質問のみで行う面接では、応募者の本質的な価値を見極めるのは難しいでしょう。
一方で、会話によって応募者と信頼関係を築きやすい非構造化面接は、応募者の隠された一面を発見しやすくなります。
自社の魅力を伝えやすい
非構造化面接は、企業側が採用したいと考えている応募者に対して、自社の魅力をアピールする機会にもなります。
採用面接というと企業側に主導権があるように見えますが、応募者側からすると、まだ入社したい候補の1社に過ぎないケースも少なくありません。
つまり、入社して欲しいと考えている応募者には、自社を選ぶメリットの提示が必要です。応募者ごとに内容を自由に変更できる非構造化面接なら、採用後のポジションや仕事内容の話題を出し、入社への動機づけする機会にできます。また面接で応募者と良好な関係を築ければ、企業の好感度を上げるきっかけにもなるでしょう。
採用面接というと企業側に主導権があるように見えますが、応募者側からすると、まだ入社したい候補の1社に過ぎないケースも少なくありません。
つまり、入社して欲しいと考えている応募者には、自社を選ぶメリットの提示が必要です。応募者ごとに内容を自由に変更できる非構造化面接なら、採用後のポジションや仕事内容の話題を出し、入社への動機づけする機会にできます。また面接で応募者と良好な関係を築ければ、企業の好感度を上げるきっかけにもなるでしょう。
採用戦略の変更にも柔軟に対応できる
採用戦略が途中で変更になっても、非構造化面接なら柔軟に対応できます。
採用戦略では、3〜5年ほどの中期的なスパンで自社に必要な人材や予算を決めるのが理想です。しかし、なかには急な欠員や事業環境の急変などで戦略を変更せざるを得ないケースもあるでしょう。
そのようなときに、あらかじめ質問を作成する面接方法では対応が遅れてしまう可能性があります。
面接官のスキルがいかせる非構造化面接なら、急な戦略変更にもスムーズに対応でき、求める人材の確保へ素早く動けます。
採用戦略では、3〜5年ほどの中期的なスパンで自社に必要な人材や予算を決めるのが理想です。しかし、なかには急な欠員や事業環境の急変などで戦略を変更せざるを得ないケースもあるでしょう。
そのようなときに、あらかじめ質問を作成する面接方法では対応が遅れてしまう可能性があります。
面接官のスキルがいかせる非構造化面接なら、急な戦略変更にもスムーズに対応でき、求める人材の確保へ素早く動けます。
非構造化面接(自由面接)のデメリット非構造化面接のデメリットは次の4つです。- 面接官の力量に左右される
- バイアスの影響を受けやすい
- 評価項目の見直しが難しい
- 企業のイメージダウンにつながるリスクもある
面接官の力量に左右される
応募者との対話を通じて本質を掘り下げていく非構造化面接では、面接官に高度な面接スキルが求められます。
上図は、採用方法と入社後のパフォーマンスの相関を調査したグラフです。実務試験や構造化面接が入社後のパフォーマンスとの相関が強いのに対し、自由面接(非構造化面接)での評価と、入社後のパフォーマンスは相関が弱いことが見て取れます。
非構造化面接では、面接官の力が足りないと表面的な質疑応答で面接が終わってしまい、応募者の見極めが不十分になるリスクを含んでいます。
面接ノウハウのマニュアル化も難しいため、非構造化面接だけで「誰が面接を担当しても求める人材に近い人を安定して見極められる」という状態を作るのは困難といえるでしょう。バイアスの影響を受けやすい
人が人を判断する面が強い非構造化面接では、面接官の性格や個性によるバイアス(偏り)で判断ミスが生じやすくなります。
面接観が陥りやすい心理効果の一例としては、次のようなものが挙げられます。
- ハロー効果:学歴や経歴が優秀だと、ほかの点まで優秀だと思いこんでしまうこと。
- 対比誤差:直前に面接した応募者を基準に優劣を付けてしまうこと。
- 類似性バイアス:自分と似た部分がある応募者を高く評価してしまうこと。
- 寛大化傾向:話が盛り上がった応募者に甘い評価をしてしまうこと。
バイアスの存在を理解していても、実際の面接の場でフラットな視点を保つのはなかなか難しいものです。複数人での面接や複数回の面接、後述する構造化面接の導入などの対策が必要になります。
バイアスによる採用ミスについては以下の記事でも解説しているので、ぜひご覧ください。
関連記事「根拠のない「見る眼」は危険、面接に潜むバイアスとは?具体例と対策を解説」
評価項目の見直しが難しい
面接官の裁量に任された面接スタイルだからこそ、評価項目の見直しが難しいのも非構造化面接のデメリットです。
なぜなら、非構造化面接では評価項目に対する質問方法が面接官に委ねられるためです。
たとえば「転勤に前向きか」という項目があると仮定します。スキルのある面接官ならば、転職理由などから応募者の本音を引き出せるでしょう。しかし、スキル不足の面接官は「転勤はできますか?」のような誘導尋問をしてしまうかもしれません。
どちらの面接でも評価項目は合格と結論付けられる可能性が高いですが、その見極めの精度には大きな落差があります。この差が積み重なれば、ゆくゆくはミスマッチにつながってしまうでしょう。
しかし、「この質問をして、このような答えがあったら合格とする」という基準を用意しない非構造化面接では、評価項目を見直してミスマッチを回避する根本的な改善が難しいのが現状です。
企業のイメージダウンにつながるリスクもある
あらかじめ質問が用意されていないため、面接官の失言によって企業のイメージが損なわれるリスクも考えられます。
厚生労働省は、採用選考にあたって次の基本的な考え方を示しています。
- 応募者の基本的人権を尊重すること
- 応募者の適性・能力に基づいて行うこと
(引用:厚生労働省「公正な採用選考の基本」より)
出生地や信条といった仕事と無関係の事柄に踏み込む質問は不適切とわかっていても、面接の流れで失言してしまう可能性は排除できません。
もし応募者が不快に感じれば、内定を出しても辞退されるだけではなく、SNSや口コミサイトに投稿されるリスクも潜んでいるのです。
非構造化面接(自由面接)が向いている企業・避けるべき企業非構造化面接のメリットとデメリットを踏まえたうえで、非構造化面接が向いている企業と、避けるべき企業を整理します。非構造化面接が向いている企業
次のような条件に当てはまる企業は、非構造化面接が向いています。- 採用戦略がまだ固まっていない(スタートアップ企業など)
- 採用を前提として応募者を口説きたい
- 面接官が少数精鋭である
非構造化面接は、面接官のスキルに左右されます。逆にいうと、面接官に高度な面接スキルがあり、今後も離職の予定がないなら問題はありません。
例えば面接官を会社代表や役員が担っており、自社に合う人材を適切に採用できているケースなどが当てはまるでしょう。
また、すでに採用がほぼ確実な人材に対してイメージアップを図りたい場合も、非構造化面接が適しています。
非構造化面接を避けるべき企業
非構造化面接の導入を避けるべき企業は次の通りです。- 入社後のミスマッチが多い
- 面接官のスキルや経験に差がある
- 採用活動を効率化したい
面接官のスキルはすぐに向上できません。入社後の定着率が悪いなど、非構造化面接のデメリットがすでに見えているならば、別の方法を模索すべきといえます。
また、会話が脱線しやすい非構造化面接は、どうしても面接時間が長くなりがちです。話題が拡がったことで見える一面もありますが、多数の応募者を見極めたい場合は非効率です。
短時間で効率よく面接を行う必要があるならば、次に紹介する構造化面接や半構造化面接が合っている可能性があります。
非構造化面接(自由面接)以外の面接方法非構造化面接とは別の面接方法として、次の2つが挙げられます。- 構造化面接
- 半構造化面接
どちらも非構造化面接の割合を減らして、マニュアルに沿った面接を行っていく方法です。
「どのような質問をし、その回答によってどう評価するか」という基準があらかじめ明確になるため、非構造化面接の最大のデメリットである“面接官ごとの結果のばらつき”が軽減できます。
それぞれの面接方法について詳しく見てみましょう。
構造化面接
構造化面接では、面接官は最初から最後までマニュアルに沿って面接を行います。構造化面接の流れは次の通りです。- 採用の要件定義
- 重視すべき項目に関する質問と回答の基準を作成
- 面接にて評価項目に基づいた起点質問をする
- 質問の回答をさらに掘り下げる質問をする(フォローアップ質問)
- 合否判定
面接での評価項目に対して、質問と評価基準が事前に明確化されています。面接官のバイアスが入る余地は少なく、どの面接官でも客観的かつ公平に応募者を評価できます。
そのため、新卒採用の一次面接のような、大勢の応募者を面接する際にフィルターとして使用されることが多いでしょう。
ただし、作成する質問によってはただの確認で終わってしまうリスクがあり、加えて応募者の隠された一面を発見するのは難しい面接方法です。
関連記事「構造化面接は採用に有効?利用方法をご紹介」
半構造化面接
半構造化面接は、非構造化面接と構造化面接を組み合わせた方法です。共通の質問を用意して面接を進めたうえで、さらに掘り進めたい部分について自由質問を取り入れます。
応募者の能力や特性を評価し、さらに気になった点を深堀りできるバランスの良い面接方法です。
ただし、自由な質疑応答の部分を重視しすぎると非構造化面接のデメリットが出てきてしまうため、面接官の力量も重要になります。
構造化面接の質問例では、実際の構造化面接ではどのような質問をするのでしょうか?
構造化面接では「志望動機は何ですか?」といった抽象的な質問は重視しません。
採用戦略に沿って見極めたい行動特性や思考傾向を設定し、その項目を評価できるような質問を作成します。
ここでは、構造化面接の質問としてよく使われる2つのタイプを紹介します。
- 過去の行動を掘り下げる質問(STARモデル)
- 仮説を基にした質問
過去の行動を掘り下げる質問(STARモデル)
1つ目は「Situation(状況)」「Task(課題)」「Action(行動)」「Result(結果)」の順番で応募者の経験談を深堀りする質問です。頭文字を取ってSTARモデルとも呼ばれます。- S:「そのプロジェクトであなたはどのような役割でしたか?」
- T:「プロジェクトの課題はなんだと考えましたか?」
- A:「そのとき、あなたはどう行動しましたか?」
- R:「結果はどうでしたか?今は、自身の行動をどう評価しますか?」
「難しかったプロジェクトは?」「面白いと感じた仕事は?」などを起点に、上記のような流れで応募者に質問、事前に設定した評価項目に基づいて応募者の特性を見極めます。
STARモデルでは前職の詳しい仕事内容も同時に聞けるため、応募者の経験値を測るのにも役立ちます。
仮説を基にした質問
仮説を基にした質問では、採用したいポジションでの業務を仮定した質問をします。- 「もしあなたがその製品の営業担当だったら、このトラブルにどう対応しますか?」
- 「なぜその対応をしようと考えましたか?」
- 「その対応のメリットと懸念点を教えてください」
といった質問の回答から、応募者の特性を測っていきます。本当に重要なのは、面接手法よりも採用の要件定義非構造化面接のデメリットを補うために、構造化面接を取り入れる企業もあります。しかし、非構造化面接も構造化面接も、求める人材を見極める方法の1つに過ぎません。
採用面接において重要なのは、面接方法よりも「どのような人材を採用したいか」という採用の要件定義です。採用の要件を明確にしないまま面接をしても、自社に定着し、成果を上げてくれる人材の採用は難しいでしょう。
とはいえ、適切な要件定義の方法で悩む企業は少なくありません。そこで近年注目されるのが、コンピテンシーです。
コンピテンシーとは、実際に業務で成果を上げている従業員に共通する行動特性や思考傾向のことです。
自社で活躍している人材を分析し、自社にあう人材の特性(コンピテンシー)を把握。その特性をベースに採用活動を行うことで、入社後の早期離職や内定辞退といったミスマッチを回避し、求める人材を効率よく採用できます。
『ミイダス』なら要件定義〜構造化面接が簡単に実施できるアセスメントリクルーティングプラットフォーム『ミイダス』は、貴社で活躍する人材からコンピテンシーを分析し、採用の要件定義から採用までをワンストップで提供します。
専門知識がない方でも構造化面接が実施できるよう、面接質問集(ミイダス質問集)も用意しています。また、「あなたのチームでハイパフォーマーが辞めたとき、あなたは何が問題だったと思いましたか?その後、何を改善しましたか?」など、求める人材を見極めるために聞くべき内容を具体的に把握可能です。
「採用にかける時間を短縮したい」「離職率を下げたい」と考えている企業は、ミイダスも方法の1つとしてぜひ討してみてください。
全国の優良企業32万社以上が利用!『ミイダス』の詳細はこちら。
上図は、採用方法と入社後のパフォーマンスの相関を調査したグラフです。実務試験や構造化面接が入社後のパフォーマンスとの相関が強いのに対し、自由面接(非構造化面接)での評価と、入社後のパフォーマンスは相関が弱いことが見て取れます。
非構造化面接では、面接官の力が足りないと表面的な質疑応答で面接が終わってしまい、応募者の見極めが不十分になるリスクを含んでいます。
面接ノウハウのマニュアル化も難しいため、非構造化面接だけで「誰が面接を担当しても求める人材に近い人を安定して見極められる」という状態を作るのは困難といえるでしょう。
面接観が陥りやすい心理効果の一例としては、次のようなものが挙げられます。
バイアスによる採用ミスについては以下の記事でも解説しているので、ぜひご覧ください。
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なぜなら、非構造化面接では評価項目に対する質問方法が面接官に委ねられるためです。
たとえば「転勤に前向きか」という項目があると仮定します。スキルのある面接官ならば、転職理由などから応募者の本音を引き出せるでしょう。しかし、スキル不足の面接官は「転勤はできますか?」のような誘導尋問をしてしまうかもしれません。
どちらの面接でも評価項目は合格と結論付けられる可能性が高いですが、その見極めの精度には大きな落差があります。この差が積み重なれば、ゆくゆくはミスマッチにつながってしまうでしょう。
しかし、「この質問をして、このような答えがあったら合格とする」という基準を用意しない非構造化面接では、評価項目を見直してミスマッチを回避する根本的な改善が難しいのが現状です。
厚生労働省は、採用選考にあたって次の基本的な考え方を示しています。
出生地や信条といった仕事と無関係の事柄に踏み込む質問は不適切とわかっていても、面接の流れで失言してしまう可能性は排除できません。
もし応募者が不快に感じれば、内定を出しても辞退されるだけではなく、SNSや口コミサイトに投稿されるリスクも潜んでいるのです。
非構造化面接のメリットとデメリットを踏まえたうえで、非構造化面接が向いている企業と、避けるべき企業を整理します。
非構造化面接が向いている企業
次のような条件に当てはまる企業は、非構造化面接が向いています。
- 採用戦略がまだ固まっていない(スタートアップ企業など)
- 採用を前提として応募者を口説きたい
- 面接官が少数精鋭である
非構造化面接は、面接官のスキルに左右されます。逆にいうと、面接官に高度な面接スキルがあり、今後も離職の予定がないなら問題はありません。
例えば面接官を会社代表や役員が担っており、自社に合う人材を適切に採用できているケースなどが当てはまるでしょう。
また、すでに採用がほぼ確実な人材に対してイメージアップを図りたい場合も、非構造化面接が適しています。
例えば面接官を会社代表や役員が担っており、自社に合う人材を適切に採用できているケースなどが当てはまるでしょう。
また、すでに採用がほぼ確実な人材に対してイメージアップを図りたい場合も、非構造化面接が適しています。
非構造化面接を避けるべき企業
非構造化面接の導入を避けるべき企業は次の通りです。
- 入社後のミスマッチが多い
- 面接官のスキルや経験に差がある
- 採用活動を効率化したい
面接官のスキルはすぐに向上できません。入社後の定着率が悪いなど、非構造化面接のデメリットがすでに見えているならば、別の方法を模索すべきといえます。
また、会話が脱線しやすい非構造化面接は、どうしても面接時間が長くなりがちです。話題が拡がったことで見える一面もありますが、多数の応募者を見極めたい場合は非効率です。
短時間で効率よく面接を行う必要があるならば、次に紹介する構造化面接や半構造化面接が合っている可能性があります。
また、会話が脱線しやすい非構造化面接は、どうしても面接時間が長くなりがちです。話題が拡がったことで見える一面もありますが、多数の応募者を見極めたい場合は非効率です。
短時間で効率よく面接を行う必要があるならば、次に紹介する構造化面接や半構造化面接が合っている可能性があります。
非構造化面接(自由面接)以外の面接方法非構造化面接とは別の面接方法として、次の2つが挙げられます。- 構造化面接
- 半構造化面接
どちらも非構造化面接の割合を減らして、マニュアルに沿った面接を行っていく方法です。
「どのような質問をし、その回答によってどう評価するか」という基準があらかじめ明確になるため、非構造化面接の最大のデメリットである“面接官ごとの結果のばらつき”が軽減できます。
それぞれの面接方法について詳しく見てみましょう。
構造化面接
構造化面接では、面接官は最初から最後までマニュアルに沿って面接を行います。構造化面接の流れは次の通りです。- 採用の要件定義
- 重視すべき項目に関する質問と回答の基準を作成
- 面接にて評価項目に基づいた起点質問をする
- 質問の回答をさらに掘り下げる質問をする(フォローアップ質問)
- 合否判定
面接での評価項目に対して、質問と評価基準が事前に明確化されています。面接官のバイアスが入る余地は少なく、どの面接官でも客観的かつ公平に応募者を評価できます。
そのため、新卒採用の一次面接のような、大勢の応募者を面接する際にフィルターとして使用されることが多いでしょう。
ただし、作成する質問によってはただの確認で終わってしまうリスクがあり、加えて応募者の隠された一面を発見するのは難しい面接方法です。
関連記事「構造化面接は採用に有効?利用方法をご紹介」
半構造化面接
半構造化面接は、非構造化面接と構造化面接を組み合わせた方法です。共通の質問を用意して面接を進めたうえで、さらに掘り進めたい部分について自由質問を取り入れます。
応募者の能力や特性を評価し、さらに気になった点を深堀りできるバランスの良い面接方法です。
ただし、自由な質疑応答の部分を重視しすぎると非構造化面接のデメリットが出てきてしまうため、面接官の力量も重要になります。
構造化面接の質問例では、実際の構造化面接ではどのような質問をするのでしょうか?
構造化面接では「志望動機は何ですか?」といった抽象的な質問は重視しません。
採用戦略に沿って見極めたい行動特性や思考傾向を設定し、その項目を評価できるような質問を作成します。
ここでは、構造化面接の質問としてよく使われる2つのタイプを紹介します。
- 過去の行動を掘り下げる質問(STARモデル)
- 仮説を基にした質問
過去の行動を掘り下げる質問(STARモデル)
1つ目は「Situation(状況)」「Task(課題)」「Action(行動)」「Result(結果)」の順番で応募者の経験談を深堀りする質問です。頭文字を取ってSTARモデルとも呼ばれます。- S:「そのプロジェクトであなたはどのような役割でしたか?」
- T:「プロジェクトの課題はなんだと考えましたか?」
- A:「そのとき、あなたはどう行動しましたか?」
- R:「結果はどうでしたか?今は、自身の行動をどう評価しますか?」
「難しかったプロジェクトは?」「面白いと感じた仕事は?」などを起点に、上記のような流れで応募者に質問、事前に設定した評価項目に基づいて応募者の特性を見極めます。
STARモデルでは前職の詳しい仕事内容も同時に聞けるため、応募者の経験値を測るのにも役立ちます。
仮説を基にした質問
仮説を基にした質問では、採用したいポジションでの業務を仮定した質問をします。- 「もしあなたがその製品の営業担当だったら、このトラブルにどう対応しますか?」
- 「なぜその対応をしようと考えましたか?」
- 「その対応のメリットと懸念点を教えてください」
といった質問の回答から、応募者の特性を測っていきます。本当に重要なのは、面接手法よりも採用の要件定義非構造化面接のデメリットを補うために、構造化面接を取り入れる企業もあります。しかし、非構造化面接も構造化面接も、求める人材を見極める方法の1つに過ぎません。
採用面接において重要なのは、面接方法よりも「どのような人材を採用したいか」という採用の要件定義です。採用の要件を明確にしないまま面接をしても、自社に定着し、成果を上げてくれる人材の採用は難しいでしょう。
とはいえ、適切な要件定義の方法で悩む企業は少なくありません。そこで近年注目されるのが、コンピテンシーです。
コンピテンシーとは、実際に業務で成果を上げている従業員に共通する行動特性や思考傾向のことです。
自社で活躍している人材を分析し、自社にあう人材の特性(コンピテンシー)を把握。その特性をベースに採用活動を行うことで、入社後の早期離職や内定辞退といったミスマッチを回避し、求める人材を効率よく採用できます。
『ミイダス』なら要件定義〜構造化面接が簡単に実施できるアセスメントリクルーティングプラットフォーム『ミイダス』は、貴社で活躍する人材からコンピテンシーを分析し、採用の要件定義から採用までをワンストップで提供します。
専門知識がない方でも構造化面接が実施できるよう、面接質問集(ミイダス質問集)も用意しています。また、「あなたのチームでハイパフォーマーが辞めたとき、あなたは何が問題だったと思いましたか?その後、何を改善しましたか?」など、求める人材を見極めるために聞くべき内容を具体的に把握可能です。
「採用にかける時間を短縮したい」「離職率を下げたい」と考えている企業は、ミイダスも方法の1つとしてぜひ討してみてください。
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「どのような質問をし、その回答によってどう評価するか」という基準があらかじめ明確になるため、非構造化面接の最大のデメリットである“面接官ごとの結果のばらつき”が軽減できます。
それぞれの面接方法について詳しく見てみましょう。
そのため、新卒採用の一次面接のような、大勢の応募者を面接する際にフィルターとして使用されることが多いでしょう。
ただし、作成する質問によってはただの確認で終わってしまうリスクがあり、加えて応募者の隠された一面を発見するのは難しい面接方法です。
関連記事「構造化面接は採用に有効?利用方法をご紹介」
応募者の能力や特性を評価し、さらに気になった点を深堀りできるバランスの良い面接方法です。
ただし、自由な質疑応答の部分を重視しすぎると非構造化面接のデメリットが出てきてしまうため、面接官の力量も重要になります。
では、実際の構造化面接ではどのような質問をするのでしょうか?
構造化面接では「志望動機は何ですか?」といった抽象的な質問は重視しません。
採用戦略に沿って見極めたい行動特性や思考傾向を設定し、その項目を評価できるような質問を作成します。
ここでは、構造化面接の質問としてよく使われる2つのタイプを紹介します。
構造化面接では「志望動機は何ですか?」といった抽象的な質問は重視しません。
採用戦略に沿って見極めたい行動特性や思考傾向を設定し、その項目を評価できるような質問を作成します。
ここでは、構造化面接の質問としてよく使われる2つのタイプを紹介します。
- 過去の行動を掘り下げる質問(STARモデル)
- 仮説を基にした質問
過去の行動を掘り下げる質問(STARモデル)
1つ目は「Situation(状況)」「Task(課題)」「Action(行動)」「Result(結果)」の順番で応募者の経験談を深堀りする質問です。頭文字を取ってSTARモデルとも呼ばれます。
- S:「そのプロジェクトであなたはどのような役割でしたか?」
- T:「プロジェクトの課題はなんだと考えましたか?」
- A:「そのとき、あなたはどう行動しましたか?」
- R:「結果はどうでしたか?今は、自身の行動をどう評価しますか?」
「難しかったプロジェクトは?」「面白いと感じた仕事は?」などを起点に、上記のような流れで応募者に質問、事前に設定した評価項目に基づいて応募者の特性を見極めます。
STARモデルでは前職の詳しい仕事内容も同時に聞けるため、応募者の経験値を測るのにも役立ちます。
STARモデルでは前職の詳しい仕事内容も同時に聞けるため、応募者の経験値を測るのにも役立ちます。
仮説を基にした質問
仮説を基にした質問では、採用したいポジションでの業務を仮定した質問をします。
- 「もしあなたがその製品の営業担当だったら、このトラブルにどう対応しますか?」
- 「なぜその対応をしようと考えましたか?」
- 「その対応のメリットと懸念点を教えてください」
といった質問の回答から、応募者の特性を測っていきます。
本当に重要なのは、面接手法よりも採用の要件定義非構造化面接のデメリットを補うために、構造化面接を取り入れる企業もあります。しかし、非構造化面接も構造化面接も、求める人材を見極める方法の1つに過ぎません。
採用面接において重要なのは、面接方法よりも「どのような人材を採用したいか」という採用の要件定義です。採用の要件を明確にしないまま面接をしても、自社に定着し、成果を上げてくれる人材の採用は難しいでしょう。
とはいえ、適切な要件定義の方法で悩む企業は少なくありません。そこで近年注目されるのが、コンピテンシーです。
コンピテンシーとは、実際に業務で成果を上げている従業員に共通する行動特性や思考傾向のことです。
自社で活躍している人材を分析し、自社にあう人材の特性(コンピテンシー)を把握。その特性をベースに採用活動を行うことで、入社後の早期離職や内定辞退といったミスマッチを回避し、求める人材を効率よく採用できます。
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採用面接において重要なのは、面接方法よりも「どのような人材を採用したいか」という採用の要件定義です。採用の要件を明確にしないまま面接をしても、自社に定着し、成果を上げてくれる人材の採用は難しいでしょう。
とはいえ、適切な要件定義の方法で悩む企業は少なくありません。そこで近年注目されるのが、コンピテンシーです。
コンピテンシーとは、実際に業務で成果を上げている従業員に共通する行動特性や思考傾向のことです。
自社で活躍している人材を分析し、自社にあう人材の特性(コンピテンシー)を把握。その特性をベースに採用活動を行うことで、入社後の早期離職や内定辞退といったミスマッチを回避し、求める人材を効率よく採用できます。
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