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育成

OJTとは?意味やOFF-JTとの違い・研修の進め方を解説

OJT(On-the-Job Training:職場内訓練)は、企業の人材育成において欠かせない手法です。しかし、適切に実施しなければ効率が悪く、育成の成果は十分に得られません。新人教育にOJTを導入したものの、期待した成果が出ずに悩んでいる人事担当者もいるでしょう。

本記事では、これからOJTを導入したい、あるいはすでに導入済みの人事担当者に向けて、OJTの基礎知識と効果的な進め方、うまくいかない原因などをわかりやすく解説します。

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OJT(OJT研修)とは?わかりやすく意味を解説

まずは基本的な知識として、OJTの意味や歴史、国内での実施率、実施期間の目安について押さえておきましょう。

OJTとは

OJT(オージェーティー)とは「On-the-Job Training(オン・ザ・ジョブ・トレーニング)」を略した言葉で、日本語では「職場内訓練」「実地研修」などと訳されます。より伝わりやすいように「OJT研修」と呼ばれる場合もあります。

OJTは、職場で実際に働きながら業務への理解を深め、仕事に必要な知識やスキルを習得させる、新人教育の代表的な手法です。

具体的には、上司や先輩がトレーナーとして新入社員・新規配属の社員につき、計画されたプログラムに沿って指導します。座学では身につけにくい実践的なスキル・知識を習得させられるため、多くの企業が採用している教育手法です。

OJTの歴史

OJTは、第一次世界大戦中のアメリカで生まれました。当時のアメリカでは、軍艦の増産に伴い、各造船所に配置された大量の新人作業員を急いで育成する必要があったのです。しかし、従来の職業訓練施設では間に合わない状況でした。

そこで、緊急要因訓練の責任者に任命されたチャールズ・R・アレン氏は、造船所の現場監督を指導者とし、すべて現場で訓練する方法を開発します。

彼の提唱した「4段階職業指導法」の基本ステップは、以下の通りです。
  1. Show:やってみせる
  2. Tell:説明する
  3. Do:やらせてみる
  4. Check:評価・指導する

それから20数年後の第二次世界大戦中、この4段階職業指導法は企業内研修「TWI(Training Within Industry)」として発展しました。それが高度経済成長期の日本に輸入され、OJTが一気に広まったのです。

その後、時代の変化に伴って少しずつ形を変えつつも、OJTは多くの企業内研修における基本的な手法として定着しています。

OJT実施機関の目安

OJTを実施する期間は3ヶ月〜1年が目安といわれますが、とくに決まっているわけではありません。短い場合は1日〜1週間程度で実施する場合もあるようです。

OJTに必要な期間は企業によって異なり、何をどこまで教え、どのレベルを「独り立ち」とみなすのかによります。加えて、現場で指導にあたるトレーナーの負担も考慮しなければなりません。

近年では人材確保の難しさもあり、教育に力を入れようとOJTの期間を長くする企業もあります。しかし、あまり長期間に及ぶとOJTの効果やモチベーションが低下するため、自社に合った効率的な計画を立てるようにしましょう。

OJT以外に研修は必要?

企業によっては、OJTに加えて社内研修を実施する場合もあります。OJTは実務を覚えるうえで有効ですが、実務ではあまり使わない知識は学びにくいため、OJT以外にも研修をおこなうと、社員のスキルアップ向上がスムーズに実現できます。

たとえばOJTでは、先輩独自の営業ノウハウや具体的な仕事の進め方を学べます。しかし、営業マナーや営業活動のコツなど、体系立てた知識は得られにくいです。

OJTに加えて「営業講師を招く」「外部の営業研修を受講してもらう」など研修を実施することで、社員のスキルアップを支援する取り組みが有効といえます。OJTでは伝えきれないビジネススキルについては、OJTに加えて社員向けの研修サービスの利用も選択肢のひとつとなります。

たとえば、ミイダスの「活躍ラーニング」なら、社員一人ひとりの行動特性にもとづいたおすすめ講座がレコメンドされるため、スキルアップに最適です[※1]

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OJTで研修・教育を行う目的

OJTには、以下4つの重要な目的があります。OJTを実施する際には、常にこれらの目的意識を忘れずに進めていきましょう。

  • 新入社員や新規配属社員の早期戦力化
  • 業務の効率化
  • 新入社員の不安解消
  • 新入社員の離職防止(定着率アップ)

新入社員や新規配属社員の早期戦力化

OJTの大きな目的は、新しい社員の早期戦略化です。歴史を振り返ってみても、OJTが生まれた本来の目的は「新人をできるだけ早く育成すること」でした。

OJTでは上司や先輩の指導のもと、基本的にマンツーマンで実務を学べます。つまり、座学や自己啓発だけでは身につきにくい実践的なスキルを、個人のレベルに合わせて教育できる手法です。疑問や不明点もその都度確認できるため、新人の早期戦力化に有効といえるでしょう。

業務の効率化

OJTは、組織全体の業務効率化にもつながります。「トレーニー(指導される側)」が実務を通じて知識やノウハウを学べるだけでなく「トレーナー(指導する側)」も業務の目的や仕事の流れを再確認する機会になるからです。

新人ならではの視線や指摘によって、既存プロセスの問題点や非効率な部分に気づける場合もあります。

新入社員の不安解消

OJTには、新入社員の不安を取り除く目的もあります。何も知らない状態からのスタートでも、先輩からのきめ細かなサポートがあれば、業務に関する不安を軽減できるでしょう。

また、トレーナーと1対1で密にコミュニケーションが取れるため、慣れない環境での精神的な不安を和らげる効果も期待できます。

とくにコロナ禍以降は、リモートワークを推奨する企業が増え、なにげない雑談や相談の機会も減っています。そのようななかで特定の相談相手がいることは、不安や悩みを解消するために非常に重要です。

新入社員の離職防止(定着率アップ)

身近な先輩や上司から丁寧な指導を受けた新入社員は、長く定着する可能性が高くなります。なぜなら、順調にスキルや知識が身につき、早期に成果が出ることで仕事への自信が生まれるからです。

入社後早い段階での成功体験は、社内での居場所の確立や、その後のモチベーション維持、定着(離職防止)に役立ちます。

また、トレーナーの存在が精神的な支えになり、そのつながりを通じて社内での人脈を築きやすくもなるでしょう。

OJTのメリット・デメリット

OJTの4つの目的を理解したところで、ここからはOJTのメリット・デメリットを紹介します。OJTを新しく導入する際は、両方を考慮して検討することが大切です。

OJTのメリット

OJTには、大きく分けて以下4つのメリットが挙げられます。

  • 一人ひとりにきめ細かく指導できる
  • トレーナーのスキルアップになる
  • 職場のコミュニケーションが活性化する
  • 教育コストを抑えられる

一人ひとりにきめ細かく指導できる

OJTは原則としてマンツーマンで実施するため、トレーニーの能力や個性、仕事の特性に合わせて教える内容やスピードを最適化できます。

一度に大勢に対して実施する集合研修では、プログラムを個別に調整できません。しかしOJTなら、個人に合った研修プログラムを用意し、きめ細かく効率的に指導できます。その結果、トレーニーの早期戦力化が期待できるでしょう。

トレーナーのスキルアップになる

OJTを実施することで、指導するトレーナーのスキルアップも可能です。指導者としてのノウハウ(ティーチングやモチベート、ロジカルコミュニケーションなど)が身につくほか、本来の業務とOJTを同時進行するため、スケジュール管理能力も鍛えられます。

職場のコミュニケーションが活性化する

上司と部下、先輩と後輩の間で日常的に指導や相談が行われるため、職場内のコミュニケーションが活性化します。常に相談できる身近な先輩の存在は、新入社員の孤立防止にもつながるでしょう。

教育コストを抑えられる

OJTはコスト面でも優れています。社員がトレーナーを務めるため、研修会場や社外講師などの手配が不要になり、研修コストを削減可能です。また、実務を通じて育成が行われることも、教育コストの効率を高めてくれます。

OJTのデメリット

さまざまなメリットがある一方で、OJTにはデメリットもあります。とくに注意したいのは、OJTの効果を引き下げる要因にもなりうる以下の2つです。

  • 現場の負担が増える
  • トレーナーの能力や意欲に左右される

現場の負担が増える

OJTによって、現場の負担が増えるのは間違いありません。とくに新入社員のOJTはゼロベースからの教育となり、一時的とはいえトレーナーには大きな負担が強いられます。本来の業務が勤務時間内に終えられず時間外労働が発生してしまうと、コスト的にはかえって非効率です。

また、トレーナーが常に忙しそうにしていれば、トレーニーも声をかけにくいでしょう。OJTの制度はあっても、実際に機能していなければ意味がありません。あらかじめトレーナーの業務負荷を減らし、指導する余裕をもたせるなど、現場に無理させない工夫と配慮が求められます。

トレーナーの能力や意欲に左右される

OJTの育成効果は、トレーナーの能力や意欲に大きく左右されます。OJTが社内で仕組み化されていない、あるいはノウハウが蓄積されていない場合は、指導が属人化しやすく、成果にもバラつきが出やすいでしょう。

さらに、トレーナーの指導力に明らかな問題があると、期待するような成果が得られず、トレーニーのモチベーションを著しく低下させる可能性もあります。

OJTとOFF-JTの違い

OJTと似た言葉に「OFF-JT」があります。OJTとの違いに着目しながら見ていきましょう。

OFF-JTとは

OFF-JT(オフジェーティー)とは「Off-the-Job Training(オフ・ザ・ジョブ・トレーニング)」の略で、日本語ではおもに「職場外研修」と呼ばれます。

OFF-JTとは、職場や通常の業務を離れた場所で実施する教育手法です。人事部による新入社員研修や、職種別のスキルアップ研修などが典型例ですが、最近ではeラーニングのようにオンラインで学ぶ手法も存在します。

OJTでは実践的な知識・ノウハウを学びますが、OFF-JTでは通常業務で習得できない知識や情報のインプットが中心です。企業の新人研修では、OFF-JTが導入的な役割を果たすケースが多く見られます。

OJTとOFF-JTの違いとは

OJTとOFF-JTの違いを以下のとおりです。

<OJTとOFF-JTの違い>
観点OJTOFF-JT
場所実務を行う現場(職場内)研修会場やオンライン(職場外)
内容・業務に直結する知識やノウハウ
・個人の習熟度に合わせた内容
・アウトプットが中心
・汎用的な知識やスキル
・確立された教育プログラム
・インプットが中心
期間中~長期的短期的
トレーナー先輩社員や上司外部講師や人事担当者など
コスト比較的低い比較的高い

OJTとOFF-JTにはそれぞれ異なる特徴があり、どちらか一方が優れているわけではありません。両方を組み合わせて実施することで、効果的な育成が期待できるでしょう。

関連記事:人材育成の課題とは?5つの解決策と成功事例を解説

OJT導入の具体的な方法

OJTは、場当たり的に進めても思うような成果は得られません。

すでにOJTを導入している企業でも、あまり成果が上げられていない場合は、以下を参考にして全体を見直してみましょう。

1. OJTの目標を決定する
2. OJT全体の計画書を作る
3. トレーナーを選ぶ
4. OJTを実施する
5. 状況を確認し、改善する

1. OJTの目標を決定する

まず重要なのは、OJTを通して達成したい目標をしっかり定めることです。トレーニーにどのように成長してほしいのか、どのような知識やスキルを身につければ活躍できるのか、理想の人物像を考えることから始めましょう。

OJTを成功させるには、現場へのヒアリングが欠かせません。人事担当者だけではなく、必ず各現場と連携しながら進めてください。そして、OJTを実施する部署ごとに細分化して目指すゴールを決定します。

なお、OJTの目標を定める際に役立つのが、すでに自社で活躍している社員のコンピテンシー(行動特性)を把握することです。成果を上げている社員を理想のモデルとして、逆算的に研修内容を決めていくと、もっとも効率のよい人材育成ができます。

コンピテンシーを把握するツールとしては、人材アセスメントサービスの「ミイダス」がおすすめです。独自のオンラインテスト「コンピテンシー診断(特性診断)」なら、自社で活躍している社員の特徴を簡単に可視化できます[※1][※2]。OJTの目標を定める際の指針となってくれるでしょう。

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2. OJT全体の計画書を作る

次に、OJT全体の計画書を作成します。前項で決めた目標を達成するため、具体的な研修内容、期間とスケジュールなどを一通り決定しましょう。

OJTは中長期的に取り組むため、計画を立てずに始めてしまうと育成が順調に進まず、現場の負担ばかりが増してしまいます。1ヶ月、3ヶ月といった単位で、目標達成に向けてのマイルストーン(中間目標地点)を定めておくことも重要です。

研修内容は、新入社員の独り立ちに必要な基準から、身につけるべき知識やスキルを見越して基本方針を決定します。なお、実際は個人の習熟状況に合わせて進めていくため、このステップで細部まで固める必要はありません。

3. トレーナーを選ぶ

そして非常に重要なのが、OJTで指導するトレーナーの選出です。

先述したように、OJTの成果はトレーナーの能力や意欲に左右されてしまいます。基本的には部署の先輩社員や上司がトレーナーを務めますが、適性があるかどうかを十分に考慮して決定しましょう。OJTのトレーナーに向いていない人は、後ほどくわしく解説します。

4. OJTを実施する

目標を決めて計画書を作成し、トレーナーが決定した後は、いよいよOJTの実践です。開始前にはトレーナーと方針を確認し、新入社員の受け入れ体制を整えたうえで、目標や計画に沿って進めていきます。

トレーナーの業務負担を減らす必要があれば、早い段階で調整しておきましょう。

5. 状況を確認し、改善する

OJTを進めていくと、壁にぶつかる場面が出てくるかもしれません。問題が発生した場合は当事者間だけで解決しようとせず、上長や人事と連携しながら軌道修正しましょう。

人事担当者は、各部署のOJTを総合的にマネジメントする立場にあります。社員の育成をサポートし、現場でのトラブルを防ぐには、こまめな状況把握が重要です。加えて、OJTの進め方も適宜アップデートしていくことが求められます。

【OJTの効果を向上するには】オンラインツールの活用により知識を補完する

実際の業務においては、OJTだけでは伝えきれない知識があるのが実情です。社員にはさらにスキルアップを目指してほしい場合には、OJT以外の社員研修の実施を検討するとよいでしょう。

社内で研修を実施したり、教えられる人員がいない場合は外部から講師を招いたり、社員研修サービスを活用したりするのもおすすめです。

しかし、講師を招いたり研修サービスを活用したりするのは、手間やお金がかかります。コストをあまりかけず質の高い社員研修を実施するなら、オンラインツールを活用するのもおすすめです。

たとえばミイダスの「活躍ラーニング」なら、講座を動画で視聴できるため、業務のすき間時間で手軽に受講できます[※1]。可能性診断の結果を活用しており、社員一人ひとりの特徴に合った研修がおすすめされます。これにより、社員ごとに合った研修を受けられるため、さらなるスキルアップが期待できるでしょう。

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OJTの進め方(基本の4ステップ)

OJTは、具体的には以下の4ステップで進めていきます。これは、OJTの歴史でふれた、アレン氏の「4段階職業指導法」に従った進め方です。このサイクルを何度も繰り返すことで、実務に必要なスキルを効率よく身につけられます。

1. やってみせる(Show)
2. 説明する(Tell)
3. やらせてみる(Do)
4. 評価・指導する(Check)
日本では、山本五十六(太平洋戦争開戦時の連合艦隊司令長官)が残した「やってみせ、言って聞かせて、させてみて、ほめてやらねば、人は動かじ」という言葉が有名です。この考え方は、まさにOJTと通ずるものがあるでしょう。

1. やってみせる(Show)

まずはトレーナーが見本となって、実務をやってみせます。ここでの目的は、仕事の全体像を理解してもらうことです。言葉での説明よりも「見せる」ことでイメージをつかんでもらいます。

トレーニーはトレーナーの姿を見て学ぶため、正しく丁寧な仕事ぶりを見せましょう。全体の業務の流れや手順が把握できたら、次のステップに進んでください。

2. 説明する(Tell)

次は、具体的な業務のやり方について説明します。最初のステップで全体像を見せているため、理解してもらいやすいはずです。業務の細かい内容だけでなく、自社における業務の意味・役割(位置づけ)なども一緒に伝えていきます。

また、トレーナーから一方的に説明するだけでなく、質問の時間も設けましょう。未経験のトレーニーが、いきなりすべてを理解することはできません。相手の理解度を確認しながら進めることが重要であり、OJTの成果にもつながります。

3. やらせてみる(Do)

そして、いよいよトレーニーに実践してもらう段階です。最初はできなくて当たり前、という気持ちで見守りましょう。業務上大きなリスクがないことを確認し、できるだけ一人で挑戦してもらうことで成長のスピードも上がります。

OJTでは、経験をいかに積めるかが大切です。困った時にはすぐサポートできるよう、とくに最初の頃は常に近くで見てあげましょう。

4. 評価・指導する(Check)

実践の段階を終えたら、その結果に対して評価・指導します。ほめるところは十分にほめて伸ばし、失敗しても責めることなく、成長のための前向きなフィードバックを心がけてください。改善点は具体的に伝えることもポイントです。

なお、評価・指導の内容はトレーニーの習熟度に合わせて調整しましょう。1〜4のサイクルを回すなかで段階的に成長できるよう、十分なコミュニケーションを取りながら、一緒に進めていくことが重要です。

OJTがうまくいかない理由と注意点

「OJTを導入しているけれど、うまくいかない」と感じるケースは少なくありません。具体的には、以下のような悩みが考えられます。
  1. 当初の計画通りに進まない
  2. トレーニーによって指導力にバラつきがある
  3. 現場から不満の声が上がっている
  4. 新入社員の不安が解消できていない
  5. 毎回行き当たりばったりで進めている

OJTを活かすためには、うまくいかない理由を想定し、進め方を見直す必要があります。ここでは、以下5つの原因とそれに対する注意点を解説します。

  • トレーナーの指導スキルが低い
  • トレーナーとトレーニーの相性が悪い
  • 仕組み化できていない
  • 時間的に余裕がない
  • 現場で放置状態になっている

トレーナーの指導スキルが低い

OJTを成功させるには、指導者としての適性があるトレーナーを選ぶことが不可欠です。

「個人の業績がよい、経験やスキルが豊富だから」といって、指導者に向いているとは限りません。業務を遂行する能力と人を指導する能力は、まったく別物です。後述する「OJTのトレーナーに向いていない人とは」に当てはまる場合には、別の人材を選ぶことも検討するとよいでしょう。

指導者としてのスキルは、トレーナー研修で補完することもできます。現時点で適切な人材が見つからない場合は、トレーナーを育成する研修から始めることも検討しましょう。

また、トレーナーの熱意もOJTの成果に大きく影響します。部下や後輩に対して「愛情をもって育てられるか」という観点での人選も重要です。加えて、OJTの成果を人事考課の項目に加えるなど、トレーナーの熱意を保つための評価制度も有効といえます。

トレーナーとトレーニーの相性が悪い

OJTは基本的にマンツーマンで実施するため、仮にトレーナーの指導スキルが高くても、トレーニーとの相性が悪ければ成果は望めません。

たとえば、自分で考えて行動したい自律型の部下と、細かくプロセスを管理したい指示型の上司との組み合わせでは、双方にストレスがたまります。縛られたくない部下はますます相談を避け、上司はさらにいら立ちを覚えるようになり、お互いや周りの雰囲気も悪化していくでしょう。

トレーナーを選出する際には、トレーニーとの相性を十分考慮することが重要です。

仕組み化できていない

OJTにありがちな失敗として、正しく仕組み化・マニュアル化できていないケースも多くあります。

「OJTは現場の実践スキルを教えるものだから」と、人事が適切に主導せず「丸投げ」しているようでは、なかなかうまくいきません。仮に問題なく見えたとしても、行き当たりばったりのOJTに継続性と再現性は望めないでしょう。

OJTの成果を最大限引き出すためには、目標や計画を立てたうえで、基本の4ステップにしたがって進めることが重要です。はじめの導入時は労力がかかりますが、一度自社ならではのOJTを仕組み化できれば、その後の育成がスムーズになります。現場と人事との連携もしっかり取っていきましょう。

時間的に余裕がない

OJTに力を入れたくても、時間的に余裕がない人事担当者は多いかもしれません。とくに人手不足に悩む中小企業では、多忙なのが実態ではないでしょうか。

限られた時間の中でOJTを成功させるには、自社の現状に合わせた無理のない設計が必要です。具体的には、以下のような方法が考えられます。
  1. OJTの実施期間を見直す(長くする・短くする)
  2. OFF-JTとうまく組み合わせる
  3. 仕組み化でOJTの効率を上げる
  4. 新入社員の採用ペースを見直す
  5. 人材育成に役立つツールやシステムを活用する

なかでも、今の時代に積極的に活用したいのは、人材育成に役立つツールやシステムです。

たとえば「ミイダス」の「コンピテンシー診断(特性診断)」なら、社員の行動特性を簡単にデータで確認できるうえ、上下関係の相性やストレス要因なども一目でわかります[※1][※2]。トレーナーの選出時にも大いに役立つでしょう。

時間の余裕がない企業こそ、便利な外部ツールを上手に使い、効率よくOJTを進めることがポイントです。

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現場で放置状態になっている

OJTという名の放置状態になっていることもよくあります。トレーナーが「背中を見て学べ」というタイプだったり、時間や心に余裕がなかったりすると、新入社員をほったらかしにしがちです。OJTは実務かつマンツーマンでの指導が基本になるため、周りも気づきにくいかもしれません。

放置されたトレーニーは不安を覚え、仕事のモチベーションが下がってしまいます。当然、OJTの育成効果は期待できず、離職してしまうリスクも高まるでしょう。

そのような事態を防ぐには、トレーナーとトレーニーの両方に対する十分なフォローが重要です。定期的な面談や普段のコミュニケーションから、問題が発生していないかをこまめに把握することが求められます。

OJTのトレーナーに向いていない人とは

OJTのトレーナー選びは、OJTの成否を決めるほど重要なポイントです。

ここでは、OJTのトレーナーに向いていない人の特徴を解説します。当てはまる場合は、すぐにトレーナーに選出するのではなく、まずはトレーナーとしての育成を試みたうえで適任かどうか見極めていくとよいでしょう。

  • 業務上の経験やスキルが不足している
  • コミュニケーション能力が低い
  • 目的や方針を理解できていない

業務上の経験やスキルが不足している

OJTで指導する立場として、トレーナーには一定以上の業務経験やスキルが求められます。そうでなければ、指導内容にも説得力がなく、トレーニーも不安を覚えてしまいます。もちろん、教える側も大きな負担とプレッシャーになるはずです。

とはいえ、トレーニーの身近な相談相手にもなるため、あまりに年齢やキャリア、立場が離れすぎていると望ましくありません。ある程度の経験やスキルがあり、かつ新人の頃の不安や悩みにも共感できる人材が適任でしょう。比較的若手のトレーナーであれば、OJTを通じて本人の成長も期待できます。

コミュニケーション能力が低い

OJT期間中は、基本的にトレーニーと一緒に行動するため、トレーナーのコミュニケーション能力が低ければ円滑に進みません。とくに「否定から入る」タイプは要注意です。

適切なコミュニケーションは「伝える」「受け取る」「読み取る」の3つで成立します。OJTでも一方的に教えるのではなく、相手の成長を親身に考え、双方向にスムーズな意思疎通ができる人材を選びましょう。

関連記事:コミュニケーション能力とは?高い人の特徴・鍛え方と採用時の見極め方

目的や方針を理解できていない

OJTの目的をおさらいすると、以下の通りです。
  1. 新入社員や新規配属社員の早期戦力化
  2. 業務の効率化
  3. 新入社員の不安解消
  4. 新入社員の離職防止(定着率アップ)

これらの目的や育成方針を理解できない、もしくは忘れて場当たり的に進めてしまうタイプはトレーナーに向きません。

OJTは現場での訓練ではありますが、企業として取り組む重要な人材育成プロジェクトです。人事と連携し、目的意識をもって指導できる人材が理想的といえるでしょう。

OJTの成功には人材アセスメントツール「ミイダス」の活躍ラーニングがおすすめ

本記事では、OJTの基礎知識、効果的な進め方や注意したいポイントなどを幅広く解説しました。これからOJTを導入する場合も、制度としてあまり成果を感じていない場合も、今回紹介した内容をもとに、効率のよい人材育成につなげていただければ幸いです。

OJTを効果的に実施するには、人材育成に役立つツールの活用がおすすめです。

人材アセスメントサービス「ミイダス」なら、独自のオンラインテスト「コンピテンシー診断(特性診断)」を用いて、社員の行動特性(コンピテンシー)計52項目を簡単に可視化できます[※1][※2]。OJTでは、以下のような場面で役立つでしょう。感覚に頼る人材育成ではなく、データに裏付けられたOJTを実現できます。
  1. OJTの目標を定めるとき:すでに自社で活躍している社員の行動特性を知ることで、育成のゴールの目安にできる
  2. トレーナーの選出をするとき:社員の「上司・部下としての傾向」「ストレス要因」がわかるため、適切な人材を選べる

さらにミイダスなら、コンピテンシー診断(特性診断)で得た結果をもとに、社員ごとに適した研修を受けられる「活躍ラーニング」というサービスも受けられます[※1]

新社会人向けの基本的なビジネススキル講座はもちろん、管理職向けの講座やExcel講座など、幅広い研修を受けられるサービスです。詳細は下記からダウンロードできる無料のお役立ち資料をご確認ください。

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OJTに関するよくある質問

Q

OJTとは?

A

OJT(オージェーティー)とは「On-the-Job Training(オン・ザ・ジョブ・トレーニング)」を略した言葉で、「職場内訓練」「実地研修」を意味します。

OJTは、職場で実際に働きながら業務への理解を深め、仕事に必要な知識やスキルを習得させる、新人教育の代表的な手法です。

具体的には、上司や先輩がトレーナーとして新入社員・新規配属の社員につき、計画されたプログラムに沿って指導します。座学では身につけにくい実践的なスキル・知識を習得させられるため、多くの企業が採用している教育手法です。

Q

OJTとOFF-JTの違いとは?

A

OFF-JT(オフジェーティー)とは「Off-the-Job Training(オフ・ザ・ジョブ・トレーニング)」の略で、職場や通常の業務を離れた場所で実施する教育手法です。

OJTでは実践的な知識・ノウハウを学びますが、OFF-JTでは通常業務で習得できない知識や情報のインプットが中心です。

※本記事は掲載時点の情報であり、最新のサービス内容と異なる場合があります。最新の情報は、必ずサービスサイトでご確認ください。

監修者
この記事を書いた人人材アセスメントラボ編集部

ミイダス株式会社

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