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採用

採用でSNSを活用するメリットは?導入・成功事例や運用ポイントを解説

近年SNSを活用する人口が急増していることから、人目に触れやすいSNSを活用した採用活動も活発化しています。

東海ビジネスサービスの調査によると「SNSを採用活動に活用する企業は約6割」と多いものの、「効果がないと思っている(27.0%)」「活用方法がわからない(21.3%)」といった悩みを抱えている企業もある結果になりました。

引用:PR TIMES「【人事担当者に調査】求める人材が採用できていないと7割以上が回答!成果が出た採用活動とは

本記事では、採用でSNSを活用するメリットやデメリット、導入・成功事例に加えて、SNS運用のポイントを解説します。

なお、ミイダスでは採用に関する無料のお役立ち資料をご用意しています。採用でお悩みの方はぜひご活用ください。

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SNS採用(ソーシャルリクルーティング)とは

スマホを指さして微笑む女性
SNS採用(ソーシャルリクルーティング)とは、企業が自社のSNSアカウントを通して採用活動を行うことを指します。

一口に採用活動といっても、ユーザーとのコミュニケーション・自社の認知拡大やブランディング・応募者獲得・情報発信など、使用目的は多岐にわたります。

また、SNSの種類も多種多様であり、媒体ごとに特徴や取るべき戦略も異なるため、運用にはコツが必要です。

SNS採用(ソーシャルリクルーティング)が注目される3つの理由

ユーザーの反応を確認する女性
企業がSNSによる採用活動に注目する背景には、以下3つの理由が存在します。
  • SNSを日常的に活用する「Z世代」の台頭
  • 労働力人口の減少
  • 情報収集手段の多様化

SNSを日常的に活用する「Z世代」の台頭

Z世代とはITリテラシーの高い世代であり、主に1990年代後半〜2010年代に生まれた人を指しています。令和の時代における新卒やアルバイト採用のメインターゲットがこのZ世代です。

総務省の調査によると、1日のソーシャルメディア利用時間の全世代平均は38.9分に対し、10代の利用時間は「56.0分(平日)、80.3分(土日)」、20代の利用時間は「79.4分(平日)、108.4分(土日)」となっており、日常的にSNSを活用していることがわかります。

引用:総務省「令和5年度情報通信メディアの利用時間と情報行動に関する調査報告書<概要>

こうした背景から、SNSを使った採用活動でZ世代にアプローチしていくのは有効な手段だと言えるのです。Z世代について詳しく知りたい方は、以下の記事もあわせてご覧ください。

【関連記事:Z世代とは?仕事に対する価値観や9つの育成ポイントを解説】

労働力人口の減少

総務省が2023年に実施した調査によると、15~64歳の労働力人口は2023年平均で5,995万人(前年比+20万人)であり、男女別に見ると男性は3,254万人(前年比マイナス 2万人)、女性は2,741万人(前年比プラス23万人)の結果となっています。

前年に比べると、労働力人口が増えたように見えますが、昔に比べて15~64歳の人口は減っており、今後は高齢者がさらに増え、労働者人口も減っていく可能性が高いです。

参考:総務省統計局「令和5年労働力調査|基本集計」

労働力人口が減少すると、求人を出して応募者を増やす手法だけでは、自社が求める人材と出会うのが難しくなります。そのため、企業側から情報発信や候補者にコミュニケーションが取れるSNSでの採用活動に注目が集まっているのです。

情報収集手段の多様化

SNSが普及する前の求職者は、求人を見て応募したり、企業説明会に赴いて情報収集するのが一般的でした。しかし昨今では、就職活動・インターンシップ・企業の口コミなどの情報をSNSで収集するのが一般的になっています。

株式会社マイナビのアンケート調査によると、62.7%の学生が「SNS・ソーシャルメディアでインターンシップ・就活関連の情報収集をしている」と回答しています。

引用:株式会社マイナビ「マイナビ 2023年卒 大学生インターンシップ・就職活動準備実態調査(10月)

つまり、若い人材に積極的にアプローチして採用につなげていくには、もはやSNSの活用が必要不可欠となっているのです。

【関連記事:採用戦略に使えるフレームワーク8選!導入のメリットや戦略の立て方は?

採用活動でSNSを活用するメリット7選

企業に注目が集まっている様子
企業がSNSを使って採用活動を行うと、以下のようなメリットがあります。
  • 採用ブランディングにおけるイメージアップが期待できる
  • 低コストで運用できる
  • 拡散力が高く潜在層にもアピールできる
  • 就職希望者と気軽にコミュニケーションが取れる
  • DMから人材獲得が可能
  • 投稿の作成が簡単で、導入ハードルが低い
  • ターゲット層に合わせたアプローチができる
具体的な内容を見ていきましょう。

採用ブランディングにおけるイメージアップが期待できる

SNSは企業のソフト面(職場の雰囲気・社員の趣味や人柄・働きやすい職場実現の取り組み紹介など)をユーザーに届けやすいツールです。企業のハード面(事業内容や決算情報など)のみを紹介する場合とは異なり、企業への愛着が湧きやすくなるのでイメージアップが期待できます。

ほかにも新規プロジェクトの様子や新卒研修レポートなど、社員の声がダイレクトに知れる情報を発信することで企業イメージも湧きやすくなるため、自然とフォロワーが増加しやすくなるでしょう。

低コストで運用できる

多くのSNSは無料で登録・運用ができるので、SNSで人材を採用できれば広告費を大きく削減可能です。

もしSNS採用が自社に合わない時はすぐに辞められます。運用を外部に委託する際も予算に合わせて調整可能です。気軽に取り入れられる点は、SNS採用の大きなメリットと言えるでしょう。

拡散力が高く潜在層にもアピールできる

SNSの最大の特徴は「拡散力」です。日頃からSNSを活用しているものの、特に入社や転職を考えていない学生・社会人などの「潜在層」とも気軽につながれるため、企業に興味を持ってもらいやすくなります。

また、日頃からコミュニケーションを取っていれば、就職や転職のニーズが発生した時に早期のアプローチが可能です。

就職希望者と気軽にコミュニケーションが取れる

SNS採用で最も効果が期待できるのは、Z世代が占める「新卒」の採用です。SNSを当たり前に使用するZ世代は、就職活動の情報収集もSNSを通じて仲間同士で行っています。

そこで、企業も投稿やコミュニケーションが気軽にできるSNSを活用することで、Z世代の求職者と気軽にやり取りができるようになります。

同じ目線でコミュニケーションが取れれば、学生の入社意欲を高めたり、本音を引き出したりできるようになるでしょう。

DMから人材獲得が可能

最近ではビジネス用アカウントを持つユーザーも多く、企業から気になる人材にDMを送って採用に至るケースも増えています。

採用できる人数こそ少ないものの、仕事で関わりがあるフリーランスや副業・複業をしている社会人など、人柄やスキルを把握している人材に声をかけることで、即戦力を確保できるのが大きなメリットです。

他にも転職活動専門のアカウントに対し、気軽にメッセージを送ってみることで、転職希望者とコミュニケーションが取れるようになります。

【関連記事:逆求人とは?メリットや成功させるポイント、おすすめサービスを紹介

投稿の作成が簡単で、導入ハードルが低い

SNS採用では、各プラットフォームのユーザー層に適した情報発信で、効率的にアプローチできます。たとえばFacebookは比較的年齢層が高いため、管理職候補の中途採用に有効です。

一方、InstagramやTikTokは若年層の利用が多く、新卒採用に適しているでしょう。このように、ターゲット層が利用するSNSの特徴を理解し、適切なメッセージを届けることで、効率的な採用活動を実現できます。

ターゲット層に合わせたアプローチができる

SNSは基本的に誰でも無料でアカウントを作成できます。そのため、採用活動においても特別な費用をかけずに導入できる手軽さが魅力です。

また投稿の作成も比較的難しくなく、テキストはもちろんのこと画像や動画、ライブ配信など、あらゆるコンテンツを簡単に発信できます。たとえばInstagramであれば、写真や短い動画を投稿するだけで、企業の雰囲気や働く様子を効果的に伝えられるでしょう。

ただし、担当者がネットリテラシーについての理解が乏しいと炎上する恐れもあります。きちんと研修したうえで活用すれば、非常に使いやすい採用手法と言えます。

採用活動でSNSを活用するデメリット6選

アカウントの炎上リスク
SNSを実際に採用活動で活用する前に、以下のデメリットを把握しておきましょう。
  • 更新頻度やコンテンツの質を意識しないと効果が出ない
  • ネットリテラシーが低いと炎上リスクが高まる
  • 効果が出るまでに時間がかかる
  • 採用への貢献度がわかりにくい
  • マンパワーが求められる
  • 業務を委託する場合はコストが発生する

更新頻度やコンテンツの質を意識しないと効果が出ない

SNSは多種多様な情報が流れる媒体であるため、情報発信の頻度が少なかったり、発信するコンテンツの質が低かったりすると、ユーザーの興味を引くことはできません。

よって、頻繁に更新するだけの人的・時間的コストや、採用に関連するコンテンツ(会社の取り組み内容・社員へのインタビュー・社内イベントの様子・現場の風景を撮った写真など)がない企業は、SNS採用には向きません。

そのためSNS採用を行う場合は、常日頃から更新頻度やコンテンツの質を考慮する必要があるのです。

ネットリテラシーが低いと炎上リスクが高まる

情報の拡散力があるSNSでは、炎上リスクが常にある点を忘れないようにしましょう。

過激な発言をするのが御法度なのはもちろんですが、たとえ熟考した内容を投稿しても、意図せず炎上する可能性もあります。

一度炎上すると企業のイメージが大きく損なわれる恐れがあるため、これまでに費やした工数が無駄になりかねません。そのため、SNS運営の担当者を教育したり、第三者のチェック体制を整えたりと、炎上対策を事前に実施しましょう。

効果が出るまでに時間がかかる

SNSを通じて自社を認知・興味を持ってもらうには、時間と工数がかかります。即効性がない点は事前に理解しておきましょう。

さらに、定期的な効果測定を行いながら投稿内容を工夫しないと、いたずらに時間だけが経過していきます。ユーザーの反応を常に意識しながら運用していくのがポイントです。

採用への貢献度がわかりにくい

SNSはあくまで広報活動に活用して採用媒体は別で用意する場合、CPA(顧客獲得単価)や応募者数といった数値を計測しにくいため、どの程度採用活動に貢献しているかがわかりにくいのが難点です。

そのため、実際には多くの求職者の興味を引いて応募につなげていても、数値で実績を提示できないので周囲から活動内容を理解されない可能性もあるでしょう。

SNS採用を行うには、まず上司や周囲のメンバーの理解を得ておくのが必須です。

マンパワーが求められる

SNSの閲覧者数を増やすには、投稿するコンテンツの内容を考えたり、定期的な更新を行ったりする専門のスタッフが必要になります。

発信するコンテンツの内容を都度考えたり、採用したいターゲットやトレンドを分析したりして、コンスタントにアイデアを生み出し、施策を実行していく必要があるのです。

そのため、継続的にSNSを運用していくには、マンパワーが必要不可欠であると認識しておきましょう。

業務を委託する場合はコストが発生する

SNSはなるべく毎日投稿する必要があります。また、閲覧数を増やすためには戦略を立てないと難しいでしょう。

会社によっては人手が足りず「SNSを投稿するどころではない……」という採用担当者もいるかもしれません。その場合、動画編集者やマーケティング会社に業務を委託することもあるでしょう。

ただし、この場合には一定のコストが発生することに留意が必要です。発生する費用は、委託内容や業者のスキルレベル、依頼するSNSプラットフォームによって変動します。

自社で運用する場合と比較して、高品質なコンテンツや専門的な知識が得られる一方で、予算管理が重要です。特に中小企業の場合は、費用対効果を慎重に見極めましょう。

SNS別の導入・成功事例5選

SNS採用には時間と工夫、そしてリテラシーが重要であると解説してきました。ここからは、各SNSの特徴、および実際にSNSの導入によって採用を成功させた事例を5つ紹介します。

1.Facebookの特徴

FacebookはほかのSNSとは異なり実名登録が原則であり、利用する年齢層も高めなのが特徴です。

 X(旧Twitter)は文字数制限、Instagramには画像や動画が必要といった制約がありますが、Facebookにはないため、文章や画像などを自由に投稿できます。

一方、Facebookの投稿を見るにはアカウント登録をしないといけないため、幅広いユーザーに周知してもらうには不向きな媒体だと言えます。

Facebookの導入・採用事例│ソフトバンク株式会社

ソフトバンク株式会社は、新卒採用中途採用のアカウントを持っており、それぞれターゲットを意識した投稿を行っています。
投稿内容特徴
新卒採用アカウント・新規事業や自社サービスのニュース
・選考およびインターンの情報
・他社にはない取り組みや福利厚生
・短い時間で読めるテキスト量
・更新頻度が高い
中途採用アカウント・中途採用社員へのインタビュー動画
・管理職が登壇したセミナーの動画や紹介
・中途採用者向けイベント情報
・ビジネス重視で充実した内容
・更新頻度が低い
ソフトバンク株式会社の公式ホームページによると、23年度の新卒・中途の採用比率はいずれも73.6%、社員の平均年齢は38.8歳です。

30〜40代が多い会社なら社員や中途のFacebook登録者も多く、これらの投稿を見ようと登録する新卒も多いと考えられるため、とても理にかなったSNSを選択・運用していると言えるでしょう。

参考:ソフトバンク株式会社「ESGデータ

2.X(旧Twitter)の特徴

X(旧Twitter)の大きな特徴は、
  • ユーザーの年齢層が幅広い
  • 広告を利用できる
  • リアルタイムでユーザーの反応がわかる
の3つが挙げられます。(以下Xで統一)

日本で最も利用者数が多いSNSであり、認知度はトップクラスです。特にXが持つ大きなメリットは「リツイートによる拡散力」でしょう。良質なコンテンツは特に多くのユーザーに認知されやすくなるため、企業の認知度向上に効果が期待できます。

しかし、情報拡散が容易になった一方で、投稿内容を誤解釈したユーザーが攻撃的な文章とともにリツイートする可能性もあるため、炎上リスクも高い媒体であると言えます。

X(旧Twitter)の導入・採用事例│株式会社セールスフォース・ジャパン

株式会社セールスフォース・ジャパンは、CRM(顧客管理システム)業界の世界シェアNo.1ですが、世界的に見ても斬新な業務を行っていることもあり、学生にとっては業務内容を理解しきれない面があります。

そこで同社のXアカウントでは、職種ごとに社員インタビューを行い、業務内容をより具体的にイメージしてもらえるような工夫をしています。

また、同社はビジネス業界で注目されているため、さまざまなメディアに取り上げられる機会が多く、これらの記事もアピールして求職者からの注目度を高めているのです。

3.Instagramの特徴

Instagramは大きな画像を中心とした投稿が可能で、一般的に写真は文章と比べて7倍、動画は5000倍の情報伝達能力があると言われています。

自社ホームページよりも簡単に更新ができるので工数削減につながるほか、社内やイベントの様子を写真や動画で投稿して職場の雰囲気をダイレクトに感じてもらえます。

ただし、写真や動画の雰囲気によっては軽薄な印象を与えてしまう可能性もあるため、企業イメージを損なう視覚情報になっていないか注意しなければなりません。

Instagramの導入・採用事例|株式会社Enjin

株式会社EnjinのInstagramアカウントでは、入社式・サークル活動・イベント情報・個性的な福利厚生の内容(有給に社員同士で旅行に手当が出る「OHANA旅制度」など)といった、明るい雰囲気の写真や動画を定期的に投稿しています。

事業内容もやりがいが感じられる内容だったり、福利厚生の充実さがうかがえる内容だったりと、企業のことを十二分に知れるアカウントです。

全体的におしゃれでフレンドリーな印象なので、特にトレンドに敏感な新卒採用で効果を発揮しています。

4.TikTokの特徴

TikTokの短尺動画は、InstagramやYouTubeにも類似コンテンツを生み出すほどの影響力を与えました。今後のSNSは動画コンテンツが主流になるとも考えられており、まさに時代の最先端を突いたコンテンツと言えるでしょう。

TikTokを利用するメリットは、以下の機能が扱える点です。
  • 動画の再生時間が15秒〜3分と短いので、短時間で大量のコンテンツを見られる
  • 動画の編集で使える効果素材や音楽素材が豊富にある
  • 「レコメンド」機能により、フォロワー数が少なくても拡散できる
  • ハッシュタグチャレンジなど、ユーザーが参加できる広告性の高いイベントが多い
フォロワー以外にも動画コンテンツがおすすめで上がってくるので拡散力がある反面、常に魅力的なコンテンツを発信しなければならないのが難点です。

TikTokの導入・採用事例|ロート製薬株式会社

老舗製薬企業であるロート製薬株式会社のTikTokアカウントは、ユーザーの悩みに寄り添ったコンテンツを発信し、ついフォローしたくなる親切な運用を行っています。

実は採用アカウントではありませんが、ユーザーからのコメントに丁寧に返信したり、質問を随時受け付けたりと好印象を与える内容なので、自然と入社意欲も高まっていく仕組みになっていると言えるでしょう。

5.LINEの特徴

LINEの月間ユーザー数は9,500万人(2023年6月末時点)であり、すでに国内インフラの中心となっているSNSです。

活用している年齢層も10代〜50代と非常に幅広く、友だち追加してくれたユーザーにメルマガで情報発信したり、採用に関する連絡ツールとして利用したりと、継続的なコミュニケーションを図れるのがメリットです。

ただし友だち登録していないユーザーには情報発信ができないため、候補者と接触するたびに友だち登録をお願いする必要があります。

LINEの導入・採用事例|株式会社ニトリ

株式会社ニトリでは、新卒採用の公式アカウントとしてLINEを活用しています。

トーク画面の下にある表示ボタン「リッチメニュー」には、ほかのSNSアカウントや採用サイトに遷移できるようになっています。

そのため、友だち登録すれば同社の採用情報を網羅できるため、学生にとって非常に親切な設計になっているのです。

こうしたユーザー視点に立った運用は企業への好感度アップにもつながるため、入社意欲が高まる学生も自然と増えていくと予想されます。

SNS運用で採用を成功させるポイント6選

欲しい人材を選ぶ人事担当者
最後に、SNS採用を成功させるポイントを6つ紹介します。
  • 導入前に採用課題を明確にする
  • ペルソナ設計と企業の魅力を深掘りする
  • 企業全体に協力を仰ぐ
  • 継続的な投稿と検証を行う
  • 従来の採用手法と併用する
  • プロモーションやキャンペーンも活用する

導入前に採用課題を明確にする

最初に、自社が抱える採用課題を明確にしましょう。課題によって導入を検討するSNS、および併用するコンテンツが異なります。

たとえば「認知度を向上させたい」意向であれば、ペルソナ設定に沿ったSNSを選択して運用していく方法が考えられます。しかし、「自社に合う人材を採用したい」場合は、記事や採用サイトなどの別コンテンツも用意しなければなりません。

【SNS運用で解決が期待できる課題】
  • 認知度の向上
  • 採用コンテンツへの集客
  • 候補者とのつながり
  • 潜在層へのアプローチ
  • ブランディング力の向上
【SNSと別コンテンツの併用が必要な課題】
  • 人材とのマッチング率向上
  • 入社後のミスマッチ防止
  • 募集ポジションに合った人材の継続的な確保
採用課題がSNSだけで解決できるのか、入念に検討しておきましょう。

【関連記事:意識調査から見えた企業の実態を、「採用学」の服部泰宏先生が解説 採用課題解決の第一歩は、アセスメントを活用すること!

ペルソナ設計と企業の魅力を深掘りする

採用課題が明確になったら、次は情報発信する対象のペルソナ設計、および企業の魅力を深掘りします。

ペルソナ設計を詳細に行うことで、「求職者が求める情報」「魅力を感じやすいポイント」が深掘りでき、発信する情報のコンセプト固めに役立ちます。

ちなみに総務省が2020年に行った調査によると、SNSの普及率は年代ごとに異なるため、ペルソナ設定した年代が活用している媒体を選択するのが重要です。

引用:総務省「令和5年度 情報通信メディアの利用時間と情報行動に関する調査報告書(概要)

【関連記事:自社の「採用したい人材」がわからない!デメリットや解決方法を解説

具体的なペルソナ設計のやり方がわからない場合は、アセスメントツールを活用して自社の活躍人材を「コンピテンシーモデル」に設定する方法もあります。

ミイダスの「コンピテンシー診断(特性診断)」では、活躍人材の行動特性(コンピテンシー)を具体的に分析・可視化し、どのような判断や思考で課題解決を図っているかがわかるようになります。

分析結果は採用したい人材の例、つまり「コンピテンシーモデル」として活用し、募集した年齢層が集まるSNSで集客し、求職者にも同診断を受けてもらうことで、コンピテンシーモデルに近い人材であるかが判断できるのです。

コンピテンシー診断(特性診断)は何人でも無料で受験可能ですので、ぜひご活用ください(※受験にはミイダスの法人アカウントが必要です。また利用状況により一定の条件がございます)。

【1分で登録完了】ミイダスでコンピテンシー診断(特性診断)を試してみる

企業全体に協力を仰ぐ

SNSに発信するコンテンツの代表格は「社員インタビュー」などの「人材」にまつわる内容です。よって、企業全体で広報に協力する姿勢がないと、良質なコンテンツは作れません。

SNS採用を始める前は、運用の必要性やメリットをアピールし、協力を仰ぐのが重要です。

継続的な投稿と検証を行う

運用開始後は量を投稿する必要がありますが、必ず各種アナリティクスなども活用して効果検証を行い、改善と運用を繰り返していきましょう。

たとえば、Xで社員がランチの様子をツイートした結果、閲覧数600人を超えているのにフォロワーが増えていない場合、事業と直接関係のない投稿に興味を示すペルソナではない、と考えられるでしょう。

こうした分析に正解はないので、推測と検証を繰り返して試行錯誤していくのが、期待値を出す一番の近道です。

従来の採用手法と併用する

これまで自社ホームページや求人サイトなどを活用していた場合は、ぜひSNSと併用していきましょう。SNS採用は中長期的な運用が必要になるため、従来の採用手法を継続させながら運用していくのが効果的です。

さらに、SNSと連携できる採用管理システムの運用も考慮する必要があります。

プロモーションやキャンペーンも活用する

SNSは単に投稿数を増やせばフォロワーが増える訳ではありません。定期的にプロモーションやキャンペーン(インターネット広告やSNSキャンペーンなど)を企画し、自社を知らない潜在層にも情報が届くように工夫しましょう。

ただし、SNSキャンペーンは媒体の禁止事項に抵触しないよう注意してください。

SNS採用と並行して「ミイダス」のアセスメントツールを活用するのがおすすめ

ミイダス活用マップ
SNSの採用活動で人材を確保できたら、ミイダスのアセスメントツールで自社に適した人材であるかを診断するのがおすすめです。

以下はミイダスでご活用いただけるツールの概要になっています。
コンピテンシー診断(特性診断):人材の適性や資質を可視化する人材アセスメントツール機能
ミイダス人材・カルチャー分析:活躍人材(ハイパフォーマー)に共通して見られる特性を分析・抽出する機能
バイアス診断ゲーム:思い込みや偏見などに代表される認知バイアス(計22項目)の強さを測定する機能
組織サーベイ:5分程度のアンケートで従業員のコンディションを分析し、適切なアクションを起こすタイミングを見定める機能
はたらきがいサーベイ:従業員の「はたらきがい」や「課題」を「満足度」と「重要度」の両面から可視化する機能
助成金・補助金検索サービス:3,000種類以上から自社が申請できる助成金・補助金を一度で検索できる機能
健康経営優良法人認定取得支援サービス:手間がかかる「健康経営優良法人認定制度」の手続きを代行する機能
この中から採用に役立つ「コンピテンシー診断(特性診断)」「ミイダス人材・カルチャー分析」「バイアス診断ゲーム」の3つを紹介します。

ミイダスのコンピテンシー診断(特性診断)では、面接では把握しにくいパーソナリティが分析できます。たとえば競争心が高い人材を求めていれば、コンピテンシー診断(特性診断)で活力のレベルが図れるのです。

具体的なコンピテンシー診断(特性診断)項目の例は以下のとおりです。

【コンピテンシー診断(特性診断)の項目一例】
コンピテンシー診断(特性診断)項目コンピテンシー診断(特性診断)定義
(高得点ほど該当項目の傾向が強く、低得点ほど該当項目の傾向が弱い)
活力高:周囲と競いながらエネルギッシュに業務に取り組むほうが得意である。

低:競争は好まず、自分のペースと効率を重視して業務に取り組むほうが得意である。
人あたり高:相手の意見を尊重し、好印象を与えるほうが得意である。

低:相手が受ける印象を気にせず自己主張するほうが得意である。
チームワーク高:チームに溶け込んで、メンバーと一緒に取り組む方が得意である。

低:チームの一員として働くよりも、単独で取り組む方が得意である。
創造性高:これまでの発想や方法にとらわれず考え、行動するほうが得意である。

低:これまで通りの発想や方法にならって行動するほうが得意である。
問題解決力高:自ら問題を見つけ、その解決に向けて取り組むほうが得意である。

低:問題意識をあまり持たず、目の前の業務に取り組むほうが得意である。
対応力高:臨機応変な対応が必要となる業務のほうが得意である。

低:一貫性のある考えや行動を求められる業務のほうが得意である。
プレッシャーへの耐性高:プレッシャーやストレスが多い業務のほうが得意である。

低:プレッシャーやストレスが少ない業務のほうが得意である。
調整力高:周囲との調整が必要となる業務のほうが得意である。

低:周囲との調整が少ない業務のほうが得意である。
リーダーシップ高:自分が先頭に立ってメンバーを牽引するほうが得意である。

低:自分は先頭に立たず、誰かをフォローするほうが得意である。
コンピテンシー診断(特性診断)の結果は「ミイダス人材・カルチャー分析」で活用できます。現在のチームや社風にフィットしやすい人材かを診断結果からさらに分析し、採用・異動・配置転換のミスマッチ回避に役立ちます。

さらに、偏見や思い込みに代表される「認知バイアス(思考のクセ)」を診断できるバイアス診断ゲームも活用すれば、意思決定の質を高め、重要な場面での誤った選択を防ぐ効果が期待できます。バイアス診断ゲームで分析できる項目は以下のとおりです。

【バイアス診断ゲームの診断項目一例】
フレーミング効果表現方法によって判断が変わりにくいか。
現状維持未知のものや未体験のものを受け入れたくないと思い、現状維持をしたいか。
サンクコスト効果一度リソースを投資したものの回収できないとわかった場合に、投資し続けてしまうか。
現在志向将来の利益よりも目の前の利益に価値を置くか。
衝動制御自分の衝動をコントロールし、集中力を持続させるか。
予測態度不確かで見通しの悪い状況でも、冷静に規則性や法則性を判断しようとするか。
リスク許容度リスクを取ることに対する許容度。
協力行動集団内で行動する時の利益の考え方。
全体注意多くの情報から必要な情報を選択する時に、俯瞰的に考えて意思決定するか。
焦点注意多くの情報から必要な情報を選択する時に、全体よりも細部の情報にこだわって意思決定するか。
否定的感情物事に対するネガティブな感情の抱きやすさ。
また、認知バイアスについて1講座15分程度で学べる「バイアス診断ゲーム研修講座」を用意しています。詳細については以下の動画をご覧ください。

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