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採用

採用パンフレットは重要?種類や活用シーン、掲載内容などを紹介

就活イベントや会社説明会などで配る採用パンフレット。とくに新卒採用では、就活生に向けて各企業が魅力的なパンフレットを作成・配布しています。

しかし、なかには「採用パンフレットの重要性がよくわからない」という方もいることでしょう。

そこで本記事では、採用パンフレットの重要性や採用パンフレットの種類、掲載内容、活用シーンなどを詳しく解説します。選ばれる採用パンフレットを作るポイントも紹介しますので、ぜひご一読ください。

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採用パンフレットを作る重要性

採用パンフレットを抱えた就活生
採用パンフレットは、採用活動を行っている企業が求職者向けに作る冊子やリーフレットのことです。

採用パンフレットには会社概要、企業理念、事業内容のほか、福利厚生制度や先輩社員のキャリアパスといった「求職者が求めている情報」を掲載します。したがって、営業活動で取引先などに配布する会社案内とは別に作成するのが一般的です。

採用活動、とくに新卒採用において採用パンフレットは非常に重要なツールです。企業の魅力が伝わる採用パンフレットは以下のような効果をもたらします。
  • 受け身な情報収集をしている求職者にも認知拡大と興味喚起ができる
  • 繰り返し読むことで企業への理解が深めてもらえる
  • 企業の雰囲気や社風が視覚的に伝えられる
なかには採用パンフレットを作らず、採用サイトやコーポレートサイト内の求人ページを中心に採用活動を行っている企業もあります。しかし、そのような企業の多くはSNS、オウンドメディア、採用広告、求人情報サイトなどの別ツールから求人サイト・求人ページへの流入経路を作っています。

ネットで求職者との接点づくりが難しい企業は、合同企業説明会のようなリアルイベントで企業の認知拡大を図る必要があるでしょう。その際、採用パンフレットは自社を知ってもらうための重要ツールとなるのです。

【関連記事:採用広報の成功事例7選!成功企業に共通する工夫やトレンドを紹介

採用パンフレットの種類

採用パンフレットを読む人
採用パンフレットの形式に決まりはありませんが、おおよそ以下の4種類にわけられます。
  • 冊子タイプ
  • リーフレットタイプ
  • 変形タイプ
  • デジタルパンフレット

冊子タイプ

冊子タイプは、中綴じの一般的な形式のパンフレットです。A4サイズが主流です。

冊子タイプは掲載できる情報量が多く、会社概要、事業内容、社員インタビューといったさまざまな情報を一冊で伝えられます。したがって、事業内容や募集職種が多岐にわたる大企業や官公庁は、冊子タイプの採用パンフレットを作成する傾向があります。

とはいえ、冊子タイプのパンフレット制作には費用がかかります。ページ数や依頼先の規模などにもよりますが、12ページのA4サイズ中綴じパンフレットをすべて外注で作成しようとすると、少なくとも100万円以上は必要になるでしょう。

よって、採用予定人数が限られる中小企業は、次に紹介するリーフレットタイプを作成するところが多いようです。

リーフレットタイプ

リーフレットタイプとは、両面印刷されたチラシ形式の採用パンフレットです。二つ折りや三つ折りにされた簡易的なパンフレットで、商業施設や遊園地などのパンフレットと同じような形になります。

リーフレットタイプのメリットは、冊子タイプよりも気軽に受け取ってもらいやすい点です。その反面、掲載できる情報量に限りがあるため、パンフレットを読んで興味を持ってくれた求職者に向けて、採用サイトのQRコードを掲載する例が多く見られます。

また、リーフレットタイプの制作費用は、6ページの三つ折りパンフレットで20万〜30万円前後からが相場です。

変形タイプ

変形タイプとは、一般的な長方形とは異なる形状のパンフレットや、開くと仕掛けがあるようなパンフレットを指します。

見かけのユニークさで企業の個性をアピールできる点が変形タイプのメリットです。たとえば合同企業説明会では、一人の求職者が多数の企業のパンフレットを持ち帰ります。そのようなときでも、変形タイプはパンフレットの山のなかに埋もれず、存在を認知してもらいやすくなるのです。

デジタルパンフレット(PDF形式)

デジタルパンフレットとは、PCやスマホで閲覧・ダウンロードできるPDF形式のパンフレットです。冊子タイプやリーフレットタイプをPDF化するのが一般的でしょう。

デジタルパンフレットは、会社説明会などに参加できない遠方の求職者にも見てもらえる点がメリットです。

ただし、デジタル化する際に追加作業・費用が必要になる場合もあります。印刷費などのコスト削減を目的としたデジタル化は、あまりメリットがないかもしれません。

採用パンフレットの事例

ここでは、採用パンフレットの事例を3つ紹介します。

東京都

東京都の職員採用サイトでは、総合的な採用パンフレットのほか、技術職や専門職向けの採用パンフレット、試験・選考リーフレットなどをデジタル化して公開しています。

公務員の堅いイメージをファーストビューのカラフルさで和らげている点がユニークです。採用サイトと採用パンフレットで統一された色使い・デザインとなっている点も手本にできます。

参考:東京都職員採用|パンフレットダウンロード

株式会社NTTデータ

NTTデータでは、新卒採用サイトにて入社案内のデジタルパンフレットを公開しています。

採用サイトと同じ青と白を基調としたデザインに、事業内容や先輩社員インタビュー、各種制度などがバランスよく配置されています。デザイン全体から社風が伝わってくるパンフレットです。

参考:NTTデータ 新卒採用サイト|入社案内パンフレット

三菱重工業株式会社

三菱重工は新卒採用サイトにて複数のデジタルパンフレットを公開しています。

総合的な採用パンフレットのほか、高専卒向け、特定の部門別、製作所別と切り口を変えて複数のパンフレットを制作・公開。ターゲットによりデザインを変えている点も参考になります。

参考:三菱重工|新卒採用サイト|資料ダウンロード

採用パンフレットの活用シーン

会社説明をする採用担当者
会社説明会で使用されるイメージの強い採用パンフレットですが、実際は以下のように採用活動のさまざまなシーンで活用できます。
  • 会社説明会
  • 合同企業説明会や就職イベント
  • リクルーターの学校訪問
  • 選考過程やインターンシップ
  • 内定者フォロー

会社説明会

企業が求職者へ向けて個別で開催する会社説明会は、採用パンフレットの代表的な活用シーンです。手元資料として使われるほか、持ち帰って家族と検討する際の資料としても有用です。

とくに大企業では、事業内容が幅広いため、冊子タイプの採用パンフレットが説明会の補足資料としてよく活用されます。

また中小企業においても、採用パンフレットに自社の強みや福利厚生制度などをまとめておくことで、説明会でアピールしきれない情報までしっかり伝えられます。

合同企業説明会や就職イベント

複数企業が参加する合同企業説明会や就職イベントも、採用パンフレットの代表的な活用シーンです。

採用活動のライバル企業が多数集まる場では、いかに多くの求職者と接点を持てるかが重要になります。したがって、求職者が手に取りやすく、さらっと読めるリーフレットタイプが多く利用されています。

個性的なリーフレットが求職者の興味をひくきっかけとなり、ブースへの着席や担当者との会話につながることも珍しくありません。

リクルーターの学校訪問

リクルーターが高校や大学へ学校訪問する際も、採用パンフレットを持参するのが一般的です。

採用パンフレットは、リクルーターの説明を聞きに来てくれた生徒や就職担当の先生に企業情報を提供する重要な資料です。

採用パンフレットを何部か渡しておくことで、訪問時に接触できなかった学生にも企業の存在を知ってもらう機会が作れます。

【関連記事:リクルーターとはどういう意味?メリット・デメリットや選ばれる社員を紹介

選考過程やインターンシップ

選考過程やインターンシップでも採用パンフレットを配布することがあります。企業説明会などに参加しないまま応募した求職者に対して配布すると、企業理解をより深めてもらえるでしょう。

とくに内定辞退や選考辞退で悩んでいる企業は、選考過程で人材育成制度や福利厚生について記載した採用パンフレットを渡すことで、求職者の志望度を高められる可能性があります。

内定者フォロー

内定者向けに採用パンフレットを配布し、入社意欲の維持を図る企業もあります。

とくに知名度が低い、または過去に悪評を立ててしまった企業の場合、内定者の家族から入社を反対される可能性があります。そこで、家族を安心させる目的で採用パンフレットを配布することがあるのです。

なかには入社後の生活にフォーカスした内定者向け・保護者向けパンフレットを新しく制作する企業もあります。

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採用パンフレットの掲載内容

「RECRUIT」と書かれたパネル
採用パンフレットでは、求職者の知りたい情報をしっかり伝えることが重要です。
  • 企業情報
  • 職場環境や社風に関する情報
  • 採用情報
以上の3つにわけて採用パンフレットによくある掲載内容を紹介します。

企業情報

企業情報は、企業の自己紹介にあたる部分です。以下のような内容をまとめます。
  • 企業理念
  • 代表メッセージ
  • 沿革
  • 事業内容
  • 業績推移
リーフレットタイプの採用パンフレットは紙面に限りがあるため、企業理念と事業内容を1ページでまとめるケースが多いようです。

職場環境や社風に関する情報

職場環境や社風がわかる情報も重要です。具体的には以下のような項目を掲載します。
  • オフィスや事業所の紹介
  • 社内の様子や仕事風景
  • 先輩社員の職務内容(社員インタビュー)
  • キャリアパスの例
  • 各種制度の利用率
  • 求職者へのメッセージ
これらは入社後の生活に関する情報であり、企業研究で重要視している求職者が多い部分です。

株式会社ガロアが就活生を対象に行った調査によると、就活生が入りたい企業の特徴・条件は1位が「給料や待遇が良い」、2位が「職場環境や社風が合いそう」となっています。3位以降も社員の人柄や職務内容などが続くことから、採用パンフレットは入社後の生活に安心感が持てる情報に紙面を割くべきと言えそうです。

採用情報

募集要項や選考プロセスといった採用情報を掲載するケースもあります。具体的には以下のような項目です。
  • 募集要項
  • 給与・待遇
  • 福利厚生
  • 選考プロセス
とはいえ、採用プロセスは職種や採用枠によって変わる可能性があり、募集要項や給与面については採用サイトにも掲載します。したがって、採用パンフレットではあえて掲載しないケースもあります。

ただし、競合他社との差別化になるような福利厚生制度については、入社後の生活にもつながる部分のため、積極的にアピールすべきです。

選ばれる採用パンフレットを作るポイント

採用チーム
採用パンフレットは、求職者が企業に抱く「働く場所」としてのイメージに直結します。求職者が思わず手に取ってしまうような選ばれる採用パンフレットを作るには、何に注意すれば良いのでしょうか。

ポイントを3つ紹介します。
  • 採用ターゲットと活用シーンを明確にする
  • 採用ブランディングを意識して制作する
  • 採用サイトと連携させる

採用ターゲットと活用シーンを明確にする

まずは採用パンフレットで接触したいターゲット層を明確にしましょう。

たとえば、事例で紹介した三菱重工業では、高専卒をターゲットとした採用パンフレットを全体に向けた採用パンフレットとは別に作成しています。これにより、高専卒予定の就活生は「企業が高専卒の採用に積極的であること」が理解できます。高専の学生に寄せたデザインや情報が掲載されており、応募へのモチベーションも上がるはずです。

また、活用シーンを具体的に想定して作ることも大切です。活用シーンを描いておくことで、合同企業説明会での配布が主ならばリーフレットタイプ、学校訪問での配布が主ならば冊子タイプといったように最適なパンフレットの種類を選べます。

採用ブランディングを意識して制作する

採用ブランディングとは、就職先としての印象を良くする取り組みのことです。求職者に対して自社をブランド化することで、自社の価値観やビジョンにフィットする人材の応募を促します。

たとえば古いイメージのある企業が、あえてポップなデザインで採用パンフレットを作るのは、採用ブランディングに該当します。「そもそも業界イメージが良くない」「何の会社かよくわからないと言われがち」といった企業は、ブランディング戦略を策定してから採用パンフレットを作ると良いでしょう。

ただし、ブランディングとはいえ実態に沿わないイメージを打ち出してしまうと、就職後にリアリティショックを引き起こします。過度な誇張はせず、企業本来の魅力をしっかり出していくことが重要です。

【関連記事:リアリティショックで早期離職?4つの原因や企業ができる予防策を解説

採用サイトと連携させる

近年、多くの企業が採用サイトを制作・公開しています。採用パンフレットと採用サイトはセットで見られるため、デザインはサイトとパンフレットで統一感を持たせることをおすすめします。

また、「採用サイトとパンフレットで情報が矛盾している」となると、就職先としての信頼を損なうおそれがあります。採用パンフレットと採用サイトはしっかり連携させて運用しましょう。

採用パンフレットを効果的に活用しよう

採用面接をする面接官たち
採用パンフレットについて解説しました。

採用パンフレットの制作には費用がかかるため、制作を見送る企業もあります。しかし、合同企業説明会や企業説明会のように求職者と対面でコミュニケーションを取る場において、採用パンフレットは企業を印象付ける重要なツールです。採用パンフレットの効果を理解したうえで、うまく活用することをおすすめします。

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