ビジネスシーンでよく使われる「タスクフォース」。「プロジェクトチーム」や「ワーキングチーム」などと似たような概念を持ちますが、意味は異なります。ビジネスパーソンであれば意味や目的を押さえておきたい言葉の一つです。
本記事では、タスクフォースの意味や取り入れるメリット・デメリット、またタスクフォースの実行の仕方や成功に向けたポイントなどを紹介します。
なおミイダスでは、採用や人材育成に関するお役立ち資料を無料で配布しております。こちらもあわせて、ぜひご活用ください。
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▼この記事でわかること
タスクフォースとは?意味を簡単に説明タスクフォースとは、企業や官公庁などの組織で迅速に対応するべき課題を解決するため、臨時的に組織するチームのことです。
通常の企業・組織活動とは異なる動きのなかで、課題解決に向けた取り組みを行います。チームには組織内のさまざまな部署から適任者が集められるほか、組織外のメンバーが加わることもあります。
もともとタスクフォースは軍事用語ですが、現在はビジネスの場面でもごく一般的に使われている言葉です。タスクフォースの目的タスクフォースは一般的に、緊急性の高い課題解決を目的に組織されます。
具体例は以下のとおりです。- 事故や不祥事への対応
- 新しい事業の立ち上げ
- 経営危機からの脱却
- 顧客からの急を要する要望への対応
また業務改善や組織改革など、慢性的な課題の解決にもタスクフォースで対応するケースがあります。タスクフォースと似た言葉タスクフォースと定義が似ている言葉は以下のとおりです。- プロジェクトチーム
- ワーキンググループ・ワーキングチーム
- クロスファンクショナルチーム
それぞれの意味や使い方の違いを確認しましょう。プロジェクトチーム
プロジェクトチームはタスクフォースと同じく、ある特定の課題に対処するため臨時的に組織されるチームです。
タスクフォースは、緊急度や重要度が高い課題がある際に結成されるのに対し、プロジェクトチームは実行期間が中長期的になる場合に組まれます。
すべての組織が厳密に使い分けているとは言い切れませんが、プロジェクトチームのほうが比較的頻繁に結成されると言えるでしょう。ワーキンググループ・ワーキングチーム
ワーキンググループやワーキングチームもタスクフォースとほぼ同じ意味合いを持ち、何らかのプロジェクトのために組織されるチームを指します。
企業によっては、ワーキンググループ(チーム)の下にある一組織としてタスクフォースを置くケースも見られます。ワーキンググループという用語は、とくに官公庁で使われており「作業部会」という言葉とほぼ同義です。クロスファンクショナルチーム
クロスファンクショナルチームは、部署や部門を跨いだチームのことです。タスクフォースと同じく課題解決のために一時的に設置されることもありますが、常設の組織として企業などに設けられるケースもあります。
クロスファンクショナルチームは、全社的な課題の解決を行う場合に結成される傾向にあります。タスクフォースを結成するメリットタスクフォースを結成するメリットは以下のとおりです。- 課題解決のためにリソースを注げる
- 組織を横断して活動できる
- 意思決定のスピードが上がる
- 多才なメンバーを集結できる
課題解決のためにリソースを注げる
課題解決には予算や人、情報といったリソースが不可欠です。タスクフォースという形でチームを組織することで、経営陣は特定の課題に限定してリソースを注げます。
結果として、短期間で課題解決につながる可能性が高まります。また予算を集中させることで、無駄の削減も期待できるでしょう。組織を横断して活動できる
タスクフォースのメンバーは、組織内のさまざまな部門から課題解決に適した人材を選び結成します。普段は異なる部署で働く人々を召集することで、全組織を横断した活動が行えるでしょう。
また、各部門から人が集まるため、社内に散在している情報やノウハウを共有でき、課題解決への糸口を探る助けとなります。意思決定のスピードが上がる
タスクフォースは基本的に、緊急性の高い課題に対処するために組織されます。
迅速に対処しなければ多大な損失を生んでしまうため、他部署には通常与えられない権限を付与したり、必要な決裁を優先的に行ったりします。また予算も与えられるため、無駄な停滞が少なく済み、意思決定のスピードが上がるのです。多才なメンバーを集結できる
タスクフォースのメンバーは、組織内だけではなく外部からも集結します。
普段は各部署に散り散りになっている才能あるメンバーを1チームに集結できるため、大きなパワーを生み出せる可能性が高まります。通常では見られないレベルの活発な議論が起こり、課題解決に向けた取り組みが速いスピードで進むことが期待できるでしょう。タスクフォースを結成するデメリットタスクフォースを取り入れると多くのメリットがありますが、デメリットも存在します。- 社内にノウハウが蓄積されない
- 過重労働になりがち
- 成功するとは限らない
社内にノウハウが蓄積されない
タスクフォースは短期間型のプロジェクトであり、一般的に目的達成後は解散されます。しかし実績や手法などのノウハウを蓄積しないまま解散すると、今後社内でほかの課題に対応する際に無駄が生じてしまいます。
タスクフォースを結成する際に記録担当を設定したり、チームを解散する前にノウハウを共有する取り組みを行ったりするなどの工夫をしましょう。過重労働になりがち
タスクフォースに選ばれたメンバーは、通常の業務と並行して対応しなければなりません。そのため、メンバーの負担が大きくなってしまう恐れがあります。
タスクフォースに選出されるようなメンバーは、各部署でトップレベルに入るほど優秀であることが多いため、多少の労働過多は受け入れられてしまいがちです。
管理者はタスクフォースに入るメンバーの業務を分担する、任せる業務量を減らすなど対応する必要があるでしょう。成功するとは限らない
緊急で対応すべき事案のためにタスクフォースを組んだからと言って、必ずしも成功するとは限りません。
もともと成功の見込みが薄い内容だったり、人材や資源が不十分だったりする場合はタスクフォースを組んでも失敗してしまう可能性があります。
またメンバー選出の問題やチーム内のコミュニケーション不足がある場合も失敗のリスクが高まります。これらの対処方法については、のちほど説明します。タスクフォースの結成から活動終了までの流れ企業がタスクフォースを組織して課題に対処する場合、どのようなフローで動けばいいのでしょうか。
タスクフォースの結成から活動終了までの流れは以下のとおりです。
1.課題やゴール、期限を設定する
2.リーダーとメンバーを選出する
3.権限を与える
4.実行しモニタリングする
5.振り返り、ノウハウや情報の蓄積を行う
それぞれのフローを説明します。
1.課題やゴール、期限を設定する
まずは、解決すべき課題と解決の期限をできるだけ明確に設定しましょう。解決までの道筋を具体的に示せる場合は、この段階で整理しておくと流れがスムーズになります。
「とりあえずタスクフォースを組む」という意識よりも、この時点で経営陣やマネージャーなどがタスクフォースの方向性を決定することが重要です。
また「毎週木曜日に2時間、定例会を行う」など、活動のおおまかなスケジュールを設定しておくと、タスクフォースの規模感がより明確になるでしょう。2.リーダーとメンバーを選出する
課題解決のために、必要な能力を持つメンバーを選出します。ただし、優秀なメンバーを集めただけではうまく行かないケースも考えられます。
メンバーを選出する際はスキルや知識だけではなく、コミュニケーション力や協調性などの能力も考慮することが大切です。また、意見の調整や記録などの分野に長けている人を入れるのもよいでしょう。
リーダーには、マネジメント能力やリーダーシップを持った人を選ぶのがおすすめです。タスクフォースの場合、スピード感が求められるため、機動性が高いかどうかも重視すべきポイントとなるでしょう。
社内で人的リソースが不足している場合は、社外の人を取り入れることも検討します。
リーダーシップについてくわしく知りたい方は、以下の記事もあわせてご覧ください。
【関連記事:リーダーシップとは?マネジメントとの違いや求められる資質、見極めに使えるツールも紹介 】3.権限を与える
タスクフォースは緊急性の高い課題解決が第一目的であるのに加え、その課題は比較的大規模となる可能性があります。そのため、マネージャーやリーダーに決裁権や執行権などのより強い権限を与えておくとスムーズです。
組織としてどこまでの権限を与えられるのかを精査したうえで適切な権限を与え、タスクフォースの動きが後手に回らないようにしましょう。4.実行し、モニタリングする
実行にあたってはタスクフォースのキックオフ時に、リーダーを中心に方向性やルールなどを確認するようにしましょう。普段は別々に働いている人たちが集まるため、仕事の進め方などで思わぬ齟齬が起きてしまう可能性があります。
また課題解決に向けた取り組みを行いながら、モニタリングも随時行い、実施状況をきちんと把握・管理しておきましょう。
タスクフォースは、社内の一大プロジェクトと捉えられる場合が多い傾向にあります。タスクフォースで行われている内容やモニタリングの結果をチーム外の社員にも適宜報告することで組織全体の理解度が深まるでしょう。5.振り返り、ノウハウや情報の蓄積を行う
課題解決などでタスクフォースの取り組みが終了したら、解散する前に振り返りを行うとともに、得られた知見を今後に活かせるように情報の蓄積を行いましょう。
ケースバイケースではありますが、タスクフォースそのものは解散しても、それを発展的に引き継ぐチームをつくるのも有効な方策の一つです。タスクフォースを成功させるためのポイントタスクフォースを効果的に機能させ、成功へ導くために意識すべきポイントは以下のとおりです。- 情報を可視化する
- 柔軟に対応できる組織をつくる
- メンバーの選出は慎重に行う
情報を可視化する
タスクフォースに解決を求められる課題は、企業や組織の「改革」を必要とするレベルであることも珍しくありません。
このような場合、タスクフォースに参加していない社員は突然の変化に対応しきれず、不満の声が上がる可能性もあります。そのため、常に情報を可視化して社員に提示するようにしましょう。
上場企業の場合は、株主や融資元などのステークホルダーへの情報開示も重要となります。
情報を「開示」や「可視化」するだけでなく、社員やステークホルダーに対して積極的に説明を行うほうが、より効果が高まるでしょう。柔軟に対応できる組織をつくる
タスクフォースの成功において「柔軟さ」は「迅速さ」と同じくらい重要です。難しい課題に対処するには、より広い視野をもって、これまでにはなかった方法も検討する必要があるからです。
柔軟さのあるメンバーを選出するのに加え、これまでのやり方に捉われる必要がないことを経営陣からメンバーに伝えるなどの工夫で、組織に柔軟性を持たせるようにしましょう。メンバーの選出は慎重に行う
タスクフォースのメンバーには、社内でも一目置かれているような高い能力を持つ社員が候補に挙がるでしょう。スピード感をもって課題を進めるために、能力が高い人材をメンバーに選ぶのは当然のように思えますが、そのような人ばかりだとチームの動きがうまく行かなくなってしまう可能性があります。
なぜなら能力が高い社員は普段、各部署でトップレベルの働きをしていますが、タスクフォースでは同じような境遇の人が集まるため、全員がそのようには立ち行かないからです。
また、メンバー同士のコミュニケーションが円滑に進まず、タスクフォースの課題解決に向けた動きにも影響を及ぼしてしまうこともあります。
状況や社員の特性などを見極め、コミュニケーションの面も考慮してメンバーを選出するようにしましょう。加えて前述のとおり、調整役や記録役などにも長けているメンバーをチームに入れると効果的です。メンバー選出の際はミイダスのコンピテンシー診断を活用しようタスクフォースを成功させるには、メンバーの選出が非常に重要です。しかし組織が大きければ大きいほど、社員一人一人の秀でた部分や性格などを把握するのが難しくなります。適した人材がいるにもかかわらず、発掘できない可能性も高まります。
適切な人材を発掘したいならば、ミイダスの「コンピテンシー診断」がおすすめです。コンピテンシー診断は、人の行動特性や思考性を分析するツールです。
ミイダスのコンピテンシー診断では、以下の項目をもとに、受検者のパーソナリティやストレス耐性などを客観的な指標で確認できます。◆ヴァイタリティ
◆人あたり
◆チームワーク
◆創造的思考力
◆問題解決力
◆状況適応力
◆プレッシャーへの耐力
◆オーガナイズ能力
◆統率力チームワークや問題解決力といった行動特性は経営陣の主観で判断してしまうと、活動中にミスマッチが発生する恐れがあります。しかしミイダスを導入することで、客観的な数値で把握できるため、ミスマッチを未然に防ぎ、タスクフォースに適切な人材を探しやすくなるのです。
コンピテンシー診断を試してみる適切なメンバー選出でタスクフォースの強化を図ろう本記事では、タスクフォースの意味やメリット・デメリット、結成から活動終了までの流れ、成功させるためのポイントを解説しました。
タスクフォースを結成する際は、とくにメンバーを適切に選出できるかが鍵となります。
経営陣が主観的に選ぶのではなく、コンピテンシー診断などを使って公平に選出することで結成したあともスムーズに活動できるはずです。
通常の企業・組織活動とは異なる動きのなかで、課題解決に向けた取り組みを行います。チームには組織内のさまざまな部署から適任者が集められるほか、組織外のメンバーが加わることもあります。
もともとタスクフォースは軍事用語ですが、現在はビジネスの場面でもごく一般的に使われている言葉です。
タスクフォースは一般的に、緊急性の高い課題解決を目的に組織されます。
具体例は以下のとおりです。
具体例は以下のとおりです。
- 事故や不祥事への対応
- 新しい事業の立ち上げ
- 経営危機からの脱却
- 顧客からの急を要する要望への対応
また業務改善や組織改革など、慢性的な課題の解決にもタスクフォースで対応するケースがあります。
タスクフォースと似た言葉タスクフォースと定義が似ている言葉は以下のとおりです。- プロジェクトチーム
- ワーキンググループ・ワーキングチーム
- クロスファンクショナルチーム
それぞれの意味や使い方の違いを確認しましょう。プロジェクトチーム
プロジェクトチームはタスクフォースと同じく、ある特定の課題に対処するため臨時的に組織されるチームです。
タスクフォースは、緊急度や重要度が高い課題がある際に結成されるのに対し、プロジェクトチームは実行期間が中長期的になる場合に組まれます。
すべての組織が厳密に使い分けているとは言い切れませんが、プロジェクトチームのほうが比較的頻繁に結成されると言えるでしょう。ワーキンググループ・ワーキングチーム
ワーキンググループやワーキングチームもタスクフォースとほぼ同じ意味合いを持ち、何らかのプロジェクトのために組織されるチームを指します。
企業によっては、ワーキンググループ(チーム)の下にある一組織としてタスクフォースを置くケースも見られます。ワーキンググループという用語は、とくに官公庁で使われており「作業部会」という言葉とほぼ同義です。クロスファンクショナルチーム
クロスファンクショナルチームは、部署や部門を跨いだチームのことです。タスクフォースと同じく課題解決のために一時的に設置されることもありますが、常設の組織として企業などに設けられるケースもあります。
クロスファンクショナルチームは、全社的な課題の解決を行う場合に結成される傾向にあります。タスクフォースを結成するメリットタスクフォースを結成するメリットは以下のとおりです。- 課題解決のためにリソースを注げる
- 組織を横断して活動できる
- 意思決定のスピードが上がる
- 多才なメンバーを集結できる
課題解決のためにリソースを注げる
課題解決には予算や人、情報といったリソースが不可欠です。タスクフォースという形でチームを組織することで、経営陣は特定の課題に限定してリソースを注げます。
結果として、短期間で課題解決につながる可能性が高まります。また予算を集中させることで、無駄の削減も期待できるでしょう。組織を横断して活動できる
タスクフォースのメンバーは、組織内のさまざまな部門から課題解決に適した人材を選び結成します。普段は異なる部署で働く人々を召集することで、全組織を横断した活動が行えるでしょう。
また、各部門から人が集まるため、社内に散在している情報やノウハウを共有でき、課題解決への糸口を探る助けとなります。意思決定のスピードが上がる
タスクフォースは基本的に、緊急性の高い課題に対処するために組織されます。
迅速に対処しなければ多大な損失を生んでしまうため、他部署には通常与えられない権限を付与したり、必要な決裁を優先的に行ったりします。また予算も与えられるため、無駄な停滞が少なく済み、意思決定のスピードが上がるのです。多才なメンバーを集結できる
タスクフォースのメンバーは、組織内だけではなく外部からも集結します。
普段は各部署に散り散りになっている才能あるメンバーを1チームに集結できるため、大きなパワーを生み出せる可能性が高まります。通常では見られないレベルの活発な議論が起こり、課題解決に向けた取り組みが速いスピードで進むことが期待できるでしょう。タスクフォースを結成するデメリットタスクフォースを取り入れると多くのメリットがありますが、デメリットも存在します。- 社内にノウハウが蓄積されない
- 過重労働になりがち
- 成功するとは限らない
社内にノウハウが蓄積されない
タスクフォースは短期間型のプロジェクトであり、一般的に目的達成後は解散されます。しかし実績や手法などのノウハウを蓄積しないまま解散すると、今後社内でほかの課題に対応する際に無駄が生じてしまいます。
タスクフォースを結成する際に記録担当を設定したり、チームを解散する前にノウハウを共有する取り組みを行ったりするなどの工夫をしましょう。過重労働になりがち
タスクフォースに選ばれたメンバーは、通常の業務と並行して対応しなければなりません。そのため、メンバーの負担が大きくなってしまう恐れがあります。
タスクフォースに選出されるようなメンバーは、各部署でトップレベルに入るほど優秀であることが多いため、多少の労働過多は受け入れられてしまいがちです。
管理者はタスクフォースに入るメンバーの業務を分担する、任せる業務量を減らすなど対応する必要があるでしょう。成功するとは限らない
緊急で対応すべき事案のためにタスクフォースを組んだからと言って、必ずしも成功するとは限りません。
もともと成功の見込みが薄い内容だったり、人材や資源が不十分だったりする場合はタスクフォースを組んでも失敗してしまう可能性があります。
またメンバー選出の問題やチーム内のコミュニケーション不足がある場合も失敗のリスクが高まります。これらの対処方法については、のちほど説明します。タスクフォースの結成から活動終了までの流れ企業がタスクフォースを組織して課題に対処する場合、どのようなフローで動けばいいのでしょうか。
タスクフォースの結成から活動終了までの流れは以下のとおりです。
1.課題やゴール、期限を設定する
2.リーダーとメンバーを選出する
3.権限を与える
4.実行しモニタリングする
5.振り返り、ノウハウや情報の蓄積を行う
それぞれのフローを説明します。
1.課題やゴール、期限を設定する
まずは、解決すべき課題と解決の期限をできるだけ明確に設定しましょう。解決までの道筋を具体的に示せる場合は、この段階で整理しておくと流れがスムーズになります。
「とりあえずタスクフォースを組む」という意識よりも、この時点で経営陣やマネージャーなどがタスクフォースの方向性を決定することが重要です。
また「毎週木曜日に2時間、定例会を行う」など、活動のおおまかなスケジュールを設定しておくと、タスクフォースの規模感がより明確になるでしょう。2.リーダーとメンバーを選出する
課題解決のために、必要な能力を持つメンバーを選出します。ただし、優秀なメンバーを集めただけではうまく行かないケースも考えられます。
メンバーを選出する際はスキルや知識だけではなく、コミュニケーション力や協調性などの能力も考慮することが大切です。また、意見の調整や記録などの分野に長けている人を入れるのもよいでしょう。
リーダーには、マネジメント能力やリーダーシップを持った人を選ぶのがおすすめです。タスクフォースの場合、スピード感が求められるため、機動性が高いかどうかも重視すべきポイントとなるでしょう。
社内で人的リソースが不足している場合は、社外の人を取り入れることも検討します。
リーダーシップについてくわしく知りたい方は、以下の記事もあわせてご覧ください。
【関連記事:リーダーシップとは?マネジメントとの違いや求められる資質、見極めに使えるツールも紹介 】3.権限を与える
タスクフォースは緊急性の高い課題解決が第一目的であるのに加え、その課題は比較的大規模となる可能性があります。そのため、マネージャーやリーダーに決裁権や執行権などのより強い権限を与えておくとスムーズです。
組織としてどこまでの権限を与えられるのかを精査したうえで適切な権限を与え、タスクフォースの動きが後手に回らないようにしましょう。4.実行し、モニタリングする
実行にあたってはタスクフォースのキックオフ時に、リーダーを中心に方向性やルールなどを確認するようにしましょう。普段は別々に働いている人たちが集まるため、仕事の進め方などで思わぬ齟齬が起きてしまう可能性があります。
また課題解決に向けた取り組みを行いながら、モニタリングも随時行い、実施状況をきちんと把握・管理しておきましょう。
タスクフォースは、社内の一大プロジェクトと捉えられる場合が多い傾向にあります。タスクフォースで行われている内容やモニタリングの結果をチーム外の社員にも適宜報告することで組織全体の理解度が深まるでしょう。5.振り返り、ノウハウや情報の蓄積を行う
課題解決などでタスクフォースの取り組みが終了したら、解散する前に振り返りを行うとともに、得られた知見を今後に活かせるように情報の蓄積を行いましょう。
ケースバイケースではありますが、タスクフォースそのものは解散しても、それを発展的に引き継ぐチームをつくるのも有効な方策の一つです。タスクフォースを成功させるためのポイントタスクフォースを効果的に機能させ、成功へ導くために意識すべきポイントは以下のとおりです。- 情報を可視化する
- 柔軟に対応できる組織をつくる
- メンバーの選出は慎重に行う
情報を可視化する
タスクフォースに解決を求められる課題は、企業や組織の「改革」を必要とするレベルであることも珍しくありません。
このような場合、タスクフォースに参加していない社員は突然の変化に対応しきれず、不満の声が上がる可能性もあります。そのため、常に情報を可視化して社員に提示するようにしましょう。
上場企業の場合は、株主や融資元などのステークホルダーへの情報開示も重要となります。
情報を「開示」や「可視化」するだけでなく、社員やステークホルダーに対して積極的に説明を行うほうが、より効果が高まるでしょう。柔軟に対応できる組織をつくる
タスクフォースの成功において「柔軟さ」は「迅速さ」と同じくらい重要です。難しい課題に対処するには、より広い視野をもって、これまでにはなかった方法も検討する必要があるからです。
柔軟さのあるメンバーを選出するのに加え、これまでのやり方に捉われる必要がないことを経営陣からメンバーに伝えるなどの工夫で、組織に柔軟性を持たせるようにしましょう。メンバーの選出は慎重に行う
タスクフォースのメンバーには、社内でも一目置かれているような高い能力を持つ社員が候補に挙がるでしょう。スピード感をもって課題を進めるために、能力が高い人材をメンバーに選ぶのは当然のように思えますが、そのような人ばかりだとチームの動きがうまく行かなくなってしまう可能性があります。
なぜなら能力が高い社員は普段、各部署でトップレベルの働きをしていますが、タスクフォースでは同じような境遇の人が集まるため、全員がそのようには立ち行かないからです。
また、メンバー同士のコミュニケーションが円滑に進まず、タスクフォースの課題解決に向けた動きにも影響を及ぼしてしまうこともあります。
状況や社員の特性などを見極め、コミュニケーションの面も考慮してメンバーを選出するようにしましょう。加えて前述のとおり、調整役や記録役などにも長けているメンバーをチームに入れると効果的です。メンバー選出の際はミイダスのコンピテンシー診断を活用しようタスクフォースを成功させるには、メンバーの選出が非常に重要です。しかし組織が大きければ大きいほど、社員一人一人の秀でた部分や性格などを把握するのが難しくなります。適した人材がいるにもかかわらず、発掘できない可能性も高まります。
適切な人材を発掘したいならば、ミイダスの「コンピテンシー診断」がおすすめです。コンピテンシー診断は、人の行動特性や思考性を分析するツールです。
ミイダスのコンピテンシー診断では、以下の項目をもとに、受検者のパーソナリティやストレス耐性などを客観的な指標で確認できます。◆ヴァイタリティ
◆人あたり
◆チームワーク
◆創造的思考力
◆問題解決力
◆状況適応力
◆プレッシャーへの耐力
◆オーガナイズ能力
◆統率力チームワークや問題解決力といった行動特性は経営陣の主観で判断してしまうと、活動中にミスマッチが発生する恐れがあります。しかしミイダスを導入することで、客観的な数値で把握できるため、ミスマッチを未然に防ぎ、タスクフォースに適切な人材を探しやすくなるのです。
コンピテンシー診断を試してみる適切なメンバー選出でタスクフォースの強化を図ろう本記事では、タスクフォースの意味やメリット・デメリット、結成から活動終了までの流れ、成功させるためのポイントを解説しました。
タスクフォースを結成する際は、とくにメンバーを適切に選出できるかが鍵となります。
経営陣が主観的に選ぶのではなく、コンピテンシー診断などを使って公平に選出することで結成したあともスムーズに活動できるはずです。
タスクフォースは、緊急度や重要度が高い課題がある際に結成されるのに対し、プロジェクトチームは実行期間が中長期的になる場合に組まれます。
すべての組織が厳密に使い分けているとは言い切れませんが、プロジェクトチームのほうが比較的頻繁に結成されると言えるでしょう。
企業によっては、ワーキンググループ(チーム)の下にある一組織としてタスクフォースを置くケースも見られます。ワーキンググループという用語は、とくに官公庁で使われており「作業部会」という言葉とほぼ同義です。
クロスファンクショナルチームは、全社的な課題の解決を行う場合に結成される傾向にあります。
タスクフォースを結成するメリットは以下のとおりです。
- 課題解決のためにリソースを注げる
- 組織を横断して活動できる
- 意思決定のスピードが上がる
- 多才なメンバーを集結できる
課題解決のためにリソースを注げる
課題解決には予算や人、情報といったリソースが不可欠です。タスクフォースという形でチームを組織することで、経営陣は特定の課題に限定してリソースを注げます。
結果として、短期間で課題解決につながる可能性が高まります。また予算を集中させることで、無駄の削減も期待できるでしょう。
結果として、短期間で課題解決につながる可能性が高まります。また予算を集中させることで、無駄の削減も期待できるでしょう。
組織を横断して活動できる
タスクフォースのメンバーは、組織内のさまざまな部門から課題解決に適した人材を選び結成します。普段は異なる部署で働く人々を召集することで、全組織を横断した活動が行えるでしょう。
また、各部門から人が集まるため、社内に散在している情報やノウハウを共有でき、課題解決への糸口を探る助けとなります。
また、各部門から人が集まるため、社内に散在している情報やノウハウを共有でき、課題解決への糸口を探る助けとなります。
意思決定のスピードが上がる
タスクフォースは基本的に、緊急性の高い課題に対処するために組織されます。
迅速に対処しなければ多大な損失を生んでしまうため、他部署には通常与えられない権限を付与したり、必要な決裁を優先的に行ったりします。また予算も与えられるため、無駄な停滞が少なく済み、意思決定のスピードが上がるのです。
迅速に対処しなければ多大な損失を生んでしまうため、他部署には通常与えられない権限を付与したり、必要な決裁を優先的に行ったりします。また予算も与えられるため、無駄な停滞が少なく済み、意思決定のスピードが上がるのです。
多才なメンバーを集結できる
タスクフォースのメンバーは、組織内だけではなく外部からも集結します。
普段は各部署に散り散りになっている才能あるメンバーを1チームに集結できるため、大きなパワーを生み出せる可能性が高まります。通常では見られないレベルの活発な議論が起こり、課題解決に向けた取り組みが速いスピードで進むことが期待できるでしょう。
普段は各部署に散り散りになっている才能あるメンバーを1チームに集結できるため、大きなパワーを生み出せる可能性が高まります。通常では見られないレベルの活発な議論が起こり、課題解決に向けた取り組みが速いスピードで進むことが期待できるでしょう。
タスクフォースを結成するデメリットタスクフォースを取り入れると多くのメリットがありますが、デメリットも存在します。- 社内にノウハウが蓄積されない
- 過重労働になりがち
- 成功するとは限らない
社内にノウハウが蓄積されない
タスクフォースは短期間型のプロジェクトであり、一般的に目的達成後は解散されます。しかし実績や手法などのノウハウを蓄積しないまま解散すると、今後社内でほかの課題に対応する際に無駄が生じてしまいます。
タスクフォースを結成する際に記録担当を設定したり、チームを解散する前にノウハウを共有する取り組みを行ったりするなどの工夫をしましょう。過重労働になりがち
タスクフォースに選ばれたメンバーは、通常の業務と並行して対応しなければなりません。そのため、メンバーの負担が大きくなってしまう恐れがあります。
タスクフォースに選出されるようなメンバーは、各部署でトップレベルに入るほど優秀であることが多いため、多少の労働過多は受け入れられてしまいがちです。
管理者はタスクフォースに入るメンバーの業務を分担する、任せる業務量を減らすなど対応する必要があるでしょう。成功するとは限らない
緊急で対応すべき事案のためにタスクフォースを組んだからと言って、必ずしも成功するとは限りません。
もともと成功の見込みが薄い内容だったり、人材や資源が不十分だったりする場合はタスクフォースを組んでも失敗してしまう可能性があります。
またメンバー選出の問題やチーム内のコミュニケーション不足がある場合も失敗のリスクが高まります。これらの対処方法については、のちほど説明します。タスクフォースの結成から活動終了までの流れ企業がタスクフォースを組織して課題に対処する場合、どのようなフローで動けばいいのでしょうか。
タスクフォースの結成から活動終了までの流れは以下のとおりです。
1.課題やゴール、期限を設定する
2.リーダーとメンバーを選出する
3.権限を与える
4.実行しモニタリングする
5.振り返り、ノウハウや情報の蓄積を行う
それぞれのフローを説明します。
1.課題やゴール、期限を設定する
まずは、解決すべき課題と解決の期限をできるだけ明確に設定しましょう。解決までの道筋を具体的に示せる場合は、この段階で整理しておくと流れがスムーズになります。
「とりあえずタスクフォースを組む」という意識よりも、この時点で経営陣やマネージャーなどがタスクフォースの方向性を決定することが重要です。
また「毎週木曜日に2時間、定例会を行う」など、活動のおおまかなスケジュールを設定しておくと、タスクフォースの規模感がより明確になるでしょう。2.リーダーとメンバーを選出する
課題解決のために、必要な能力を持つメンバーを選出します。ただし、優秀なメンバーを集めただけではうまく行かないケースも考えられます。
メンバーを選出する際はスキルや知識だけではなく、コミュニケーション力や協調性などの能力も考慮することが大切です。また、意見の調整や記録などの分野に長けている人を入れるのもよいでしょう。
リーダーには、マネジメント能力やリーダーシップを持った人を選ぶのがおすすめです。タスクフォースの場合、スピード感が求められるため、機動性が高いかどうかも重視すべきポイントとなるでしょう。
社内で人的リソースが不足している場合は、社外の人を取り入れることも検討します。
リーダーシップについてくわしく知りたい方は、以下の記事もあわせてご覧ください。
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タスクフォースは緊急性の高い課題解決が第一目的であるのに加え、その課題は比較的大規模となる可能性があります。そのため、マネージャーやリーダーに決裁権や執行権などのより強い権限を与えておくとスムーズです。
組織としてどこまでの権限を与えられるのかを精査したうえで適切な権限を与え、タスクフォースの動きが後手に回らないようにしましょう。4.実行し、モニタリングする
実行にあたってはタスクフォースのキックオフ時に、リーダーを中心に方向性やルールなどを確認するようにしましょう。普段は別々に働いている人たちが集まるため、仕事の進め方などで思わぬ齟齬が起きてしまう可能性があります。
また課題解決に向けた取り組みを行いながら、モニタリングも随時行い、実施状況をきちんと把握・管理しておきましょう。
タスクフォースは、社内の一大プロジェクトと捉えられる場合が多い傾向にあります。タスクフォースで行われている内容やモニタリングの結果をチーム外の社員にも適宜報告することで組織全体の理解度が深まるでしょう。5.振り返り、ノウハウや情報の蓄積を行う
課題解決などでタスクフォースの取り組みが終了したら、解散する前に振り返りを行うとともに、得られた知見を今後に活かせるように情報の蓄積を行いましょう。
ケースバイケースではありますが、タスクフォースそのものは解散しても、それを発展的に引き継ぐチームをつくるのも有効な方策の一つです。タスクフォースを成功させるためのポイントタスクフォースを効果的に機能させ、成功へ導くために意識すべきポイントは以下のとおりです。- 情報を可視化する
- 柔軟に対応できる組織をつくる
- メンバーの選出は慎重に行う
情報を可視化する
タスクフォースに解決を求められる課題は、企業や組織の「改革」を必要とするレベルであることも珍しくありません。
このような場合、タスクフォースに参加していない社員は突然の変化に対応しきれず、不満の声が上がる可能性もあります。そのため、常に情報を可視化して社員に提示するようにしましょう。
上場企業の場合は、株主や融資元などのステークホルダーへの情報開示も重要となります。
情報を「開示」や「可視化」するだけでなく、社員やステークホルダーに対して積極的に説明を行うほうが、より効果が高まるでしょう。柔軟に対応できる組織をつくる
タスクフォースの成功において「柔軟さ」は「迅速さ」と同じくらい重要です。難しい課題に対処するには、より広い視野をもって、これまでにはなかった方法も検討する必要があるからです。
柔軟さのあるメンバーを選出するのに加え、これまでのやり方に捉われる必要がないことを経営陣からメンバーに伝えるなどの工夫で、組織に柔軟性を持たせるようにしましょう。メンバーの選出は慎重に行う
タスクフォースのメンバーには、社内でも一目置かれているような高い能力を持つ社員が候補に挙がるでしょう。スピード感をもって課題を進めるために、能力が高い人材をメンバーに選ぶのは当然のように思えますが、そのような人ばかりだとチームの動きがうまく行かなくなってしまう可能性があります。
なぜなら能力が高い社員は普段、各部署でトップレベルの働きをしていますが、タスクフォースでは同じような境遇の人が集まるため、全員がそのようには立ち行かないからです。
また、メンバー同士のコミュニケーションが円滑に進まず、タスクフォースの課題解決に向けた動きにも影響を及ぼしてしまうこともあります。
状況や社員の特性などを見極め、コミュニケーションの面も考慮してメンバーを選出するようにしましょう。加えて前述のとおり、調整役や記録役などにも長けているメンバーをチームに入れると効果的です。メンバー選出の際はミイダスのコンピテンシー診断を活用しようタスクフォースを成功させるには、メンバーの選出が非常に重要です。しかし組織が大きければ大きいほど、社員一人一人の秀でた部分や性格などを把握するのが難しくなります。適した人材がいるにもかかわらず、発掘できない可能性も高まります。
適切な人材を発掘したいならば、ミイダスの「コンピテンシー診断」がおすすめです。コンピテンシー診断は、人の行動特性や思考性を分析するツールです。
ミイダスのコンピテンシー診断では、以下の項目をもとに、受検者のパーソナリティやストレス耐性などを客観的な指標で確認できます。◆ヴァイタリティ
◆人あたり
◆チームワーク
◆創造的思考力
◆問題解決力
◆状況適応力
◆プレッシャーへの耐力
◆オーガナイズ能力
◆統率力チームワークや問題解決力といった行動特性は経営陣の主観で判断してしまうと、活動中にミスマッチが発生する恐れがあります。しかしミイダスを導入することで、客観的な数値で把握できるため、ミスマッチを未然に防ぎ、タスクフォースに適切な人材を探しやすくなるのです。
コンピテンシー診断を試してみる適切なメンバー選出でタスクフォースの強化を図ろう本記事では、タスクフォースの意味やメリット・デメリット、結成から活動終了までの流れ、成功させるためのポイントを解説しました。
タスクフォースを結成する際は、とくにメンバーを適切に選出できるかが鍵となります。
経営陣が主観的に選ぶのではなく、コンピテンシー診断などを使って公平に選出することで結成したあともスムーズに活動できるはずです。
タスクフォースを結成する際に記録担当を設定したり、チームを解散する前にノウハウを共有する取り組みを行ったりするなどの工夫をしましょう。
タスクフォースに選出されるようなメンバーは、各部署でトップレベルに入るほど優秀であることが多いため、多少の労働過多は受け入れられてしまいがちです。
管理者はタスクフォースに入るメンバーの業務を分担する、任せる業務量を減らすなど対応する必要があるでしょう。
もともと成功の見込みが薄い内容だったり、人材や資源が不十分だったりする場合はタスクフォースを組んでも失敗してしまう可能性があります。
またメンバー選出の問題やチーム内のコミュニケーション不足がある場合も失敗のリスクが高まります。これらの対処方法については、のちほど説明します。
企業がタスクフォースを組織して課題に対処する場合、どのようなフローで動けばいいのでしょうか。
タスクフォースの結成から活動終了までの流れは以下のとおりです。
1.課題やゴール、期限を設定する
2.リーダーとメンバーを選出する
3.権限を与える
4.実行しモニタリングする
5.振り返り、ノウハウや情報の蓄積を行う
それぞれのフローを説明します。
タスクフォースの結成から活動終了までの流れは以下のとおりです。
1.課題やゴール、期限を設定する
2.リーダーとメンバーを選出する
3.権限を与える
4.実行しモニタリングする
5.振り返り、ノウハウや情報の蓄積を行う
それぞれのフローを説明します。
1.課題やゴール、期限を設定する
まずは、解決すべき課題と解決の期限をできるだけ明確に設定しましょう。解決までの道筋を具体的に示せる場合は、この段階で整理しておくと流れがスムーズになります。
「とりあえずタスクフォースを組む」という意識よりも、この時点で経営陣やマネージャーなどがタスクフォースの方向性を決定することが重要です。
また「毎週木曜日に2時間、定例会を行う」など、活動のおおまかなスケジュールを設定しておくと、タスクフォースの規模感がより明確になるでしょう。
「とりあえずタスクフォースを組む」という意識よりも、この時点で経営陣やマネージャーなどがタスクフォースの方向性を決定することが重要です。
また「毎週木曜日に2時間、定例会を行う」など、活動のおおまかなスケジュールを設定しておくと、タスクフォースの規模感がより明確になるでしょう。
2.リーダーとメンバーを選出する
課題解決のために、必要な能力を持つメンバーを選出します。ただし、優秀なメンバーを集めただけではうまく行かないケースも考えられます。
メンバーを選出する際はスキルや知識だけではなく、コミュニケーション力や協調性などの能力も考慮することが大切です。また、意見の調整や記録などの分野に長けている人を入れるのもよいでしょう。
リーダーには、マネジメント能力やリーダーシップを持った人を選ぶのがおすすめです。タスクフォースの場合、スピード感が求められるため、機動性が高いかどうかも重視すべきポイントとなるでしょう。
社内で人的リソースが不足している場合は、社外の人を取り入れることも検討します。
リーダーシップについてくわしく知りたい方は、以下の記事もあわせてご覧ください。
【関連記事:リーダーシップとは?マネジメントとの違いや求められる資質、見極めに使えるツールも紹介 】
メンバーを選出する際はスキルや知識だけではなく、コミュニケーション力や協調性などの能力も考慮することが大切です。また、意見の調整や記録などの分野に長けている人を入れるのもよいでしょう。
リーダーには、マネジメント能力やリーダーシップを持った人を選ぶのがおすすめです。タスクフォースの場合、スピード感が求められるため、機動性が高いかどうかも重視すべきポイントとなるでしょう。
社内で人的リソースが不足している場合は、社外の人を取り入れることも検討します。
リーダーシップについてくわしく知りたい方は、以下の記事もあわせてご覧ください。
【関連記事:リーダーシップとは?マネジメントとの違いや求められる資質、見極めに使えるツールも紹介 】
3.権限を与える
タスクフォースは緊急性の高い課題解決が第一目的であるのに加え、その課題は比較的大規模となる可能性があります。そのため、マネージャーやリーダーに決裁権や執行権などのより強い権限を与えておくとスムーズです。
組織としてどこまでの権限を与えられるのかを精査したうえで適切な権限を与え、タスクフォースの動きが後手に回らないようにしましょう。
組織としてどこまでの権限を与えられるのかを精査したうえで適切な権限を与え、タスクフォースの動きが後手に回らないようにしましょう。
4.実行し、モニタリングする
実行にあたってはタスクフォースのキックオフ時に、リーダーを中心に方向性やルールなどを確認するようにしましょう。普段は別々に働いている人たちが集まるため、仕事の進め方などで思わぬ齟齬が起きてしまう可能性があります。
また課題解決に向けた取り組みを行いながら、モニタリングも随時行い、実施状況をきちんと把握・管理しておきましょう。
タスクフォースは、社内の一大プロジェクトと捉えられる場合が多い傾向にあります。タスクフォースで行われている内容やモニタリングの結果をチーム外の社員にも適宜報告することで組織全体の理解度が深まるでしょう。
また課題解決に向けた取り組みを行いながら、モニタリングも随時行い、実施状況をきちんと把握・管理しておきましょう。
タスクフォースは、社内の一大プロジェクトと捉えられる場合が多い傾向にあります。タスクフォースで行われている内容やモニタリングの結果をチーム外の社員にも適宜報告することで組織全体の理解度が深まるでしょう。
5.振り返り、ノウハウや情報の蓄積を行う
課題解決などでタスクフォースの取り組みが終了したら、解散する前に振り返りを行うとともに、得られた知見を今後に活かせるように情報の蓄積を行いましょう。
ケースバイケースではありますが、タスクフォースそのものは解散しても、それを発展的に引き継ぐチームをつくるのも有効な方策の一つです。
ケースバイケースではありますが、タスクフォースそのものは解散しても、それを発展的に引き継ぐチームをつくるのも有効な方策の一つです。
タスクフォースを成功させるためのポイントタスクフォースを効果的に機能させ、成功へ導くために意識すべきポイントは以下のとおりです。- 情報を可視化する
- 柔軟に対応できる組織をつくる
- メンバーの選出は慎重に行う
情報を可視化する
タスクフォースに解決を求められる課題は、企業や組織の「改革」を必要とするレベルであることも珍しくありません。
このような場合、タスクフォースに参加していない社員は突然の変化に対応しきれず、不満の声が上がる可能性もあります。そのため、常に情報を可視化して社員に提示するようにしましょう。
上場企業の場合は、株主や融資元などのステークホルダーへの情報開示も重要となります。
情報を「開示」や「可視化」するだけでなく、社員やステークホルダーに対して積極的に説明を行うほうが、より効果が高まるでしょう。柔軟に対応できる組織をつくる
タスクフォースの成功において「柔軟さ」は「迅速さ」と同じくらい重要です。難しい課題に対処するには、より広い視野をもって、これまでにはなかった方法も検討する必要があるからです。
柔軟さのあるメンバーを選出するのに加え、これまでのやり方に捉われる必要がないことを経営陣からメンバーに伝えるなどの工夫で、組織に柔軟性を持たせるようにしましょう。メンバーの選出は慎重に行う
タスクフォースのメンバーには、社内でも一目置かれているような高い能力を持つ社員が候補に挙がるでしょう。スピード感をもって課題を進めるために、能力が高い人材をメンバーに選ぶのは当然のように思えますが、そのような人ばかりだとチームの動きがうまく行かなくなってしまう可能性があります。
なぜなら能力が高い社員は普段、各部署でトップレベルの働きをしていますが、タスクフォースでは同じような境遇の人が集まるため、全員がそのようには立ち行かないからです。
また、メンバー同士のコミュニケーションが円滑に進まず、タスクフォースの課題解決に向けた動きにも影響を及ぼしてしまうこともあります。
状況や社員の特性などを見極め、コミュニケーションの面も考慮してメンバーを選出するようにしましょう。加えて前述のとおり、調整役や記録役などにも長けているメンバーをチームに入れると効果的です。メンバー選出の際はミイダスのコンピテンシー診断を活用しようタスクフォースを成功させるには、メンバーの選出が非常に重要です。しかし組織が大きければ大きいほど、社員一人一人の秀でた部分や性格などを把握するのが難しくなります。適した人材がいるにもかかわらず、発掘できない可能性も高まります。
適切な人材を発掘したいならば、ミイダスの「コンピテンシー診断」がおすすめです。コンピテンシー診断は、人の行動特性や思考性を分析するツールです。
ミイダスのコンピテンシー診断では、以下の項目をもとに、受検者のパーソナリティやストレス耐性などを客観的な指標で確認できます。◆ヴァイタリティ
◆人あたり
◆チームワーク
◆創造的思考力
◆問題解決力
◆状況適応力
◆プレッシャーへの耐力
◆オーガナイズ能力
◆統率力チームワークや問題解決力といった行動特性は経営陣の主観で判断してしまうと、活動中にミスマッチが発生する恐れがあります。しかしミイダスを導入することで、客観的な数値で把握できるため、ミスマッチを未然に防ぎ、タスクフォースに適切な人材を探しやすくなるのです。
コンピテンシー診断を試してみる適切なメンバー選出でタスクフォースの強化を図ろう本記事では、タスクフォースの意味やメリット・デメリット、結成から活動終了までの流れ、成功させるためのポイントを解説しました。
タスクフォースを結成する際は、とくにメンバーを適切に選出できるかが鍵となります。
経営陣が主観的に選ぶのではなく、コンピテンシー診断などを使って公平に選出することで結成したあともスムーズに活動できるはずです。
このような場合、タスクフォースに参加していない社員は突然の変化に対応しきれず、不満の声が上がる可能性もあります。そのため、常に情報を可視化して社員に提示するようにしましょう。
上場企業の場合は、株主や融資元などのステークホルダーへの情報開示も重要となります。
情報を「開示」や「可視化」するだけでなく、社員やステークホルダーに対して積極的に説明を行うほうが、より効果が高まるでしょう。
柔軟さのあるメンバーを選出するのに加え、これまでのやり方に捉われる必要がないことを経営陣からメンバーに伝えるなどの工夫で、組織に柔軟性を持たせるようにしましょう。
なぜなら能力が高い社員は普段、各部署でトップレベルの働きをしていますが、タスクフォースでは同じような境遇の人が集まるため、全員がそのようには立ち行かないからです。
また、メンバー同士のコミュニケーションが円滑に進まず、タスクフォースの課題解決に向けた動きにも影響を及ぼしてしまうこともあります。
状況や社員の特性などを見極め、コミュニケーションの面も考慮してメンバーを選出するようにしましょう。加えて前述のとおり、調整役や記録役などにも長けているメンバーをチームに入れると効果的です。
タスクフォースを成功させるには、メンバーの選出が非常に重要です。しかし組織が大きければ大きいほど、社員一人一人の秀でた部分や性格などを把握するのが難しくなります。適した人材がいるにもかかわらず、発掘できない可能性も高まります。
適切な人材を発掘したいならば、ミイダスの「コンピテンシー診断」がおすすめです。コンピテンシー診断は、人の行動特性や思考性を分析するツールです。
ミイダスのコンピテンシー診断では、以下の項目をもとに、受検者のパーソナリティやストレス耐性などを客観的な指標で確認できます。
適切な人材を発掘したいならば、ミイダスの「コンピテンシー診断」がおすすめです。コンピテンシー診断は、人の行動特性や思考性を分析するツールです。
ミイダスのコンピテンシー診断では、以下の項目をもとに、受検者のパーソナリティやストレス耐性などを客観的な指標で確認できます。
◆ヴァイタリティ
◆人あたり
◆チームワーク
◆創造的思考力
◆問題解決力
◆状況適応力
◆プレッシャーへの耐力
◆オーガナイズ能力
◆統率力
◆人あたり
◆チームワーク
◆創造的思考力
◆問題解決力
◆状況適応力
◆プレッシャーへの耐力
◆オーガナイズ能力
◆統率力
チームワークや問題解決力といった行動特性は経営陣の主観で判断してしまうと、活動中にミスマッチが発生する恐れがあります。しかしミイダスを導入することで、客観的な数値で把握できるため、ミスマッチを未然に防ぎ、タスクフォースに適切な人材を探しやすくなるのです。
コンピテンシー診断を試してみる適切なメンバー選出でタスクフォースの強化を図ろう本記事では、タスクフォースの意味やメリット・デメリット、結成から活動終了までの流れ、成功させるためのポイントを解説しました。
タスクフォースを結成する際は、とくにメンバーを適切に選出できるかが鍵となります。
経営陣が主観的に選ぶのではなく、コンピテンシー診断などを使って公平に選出することで結成したあともスムーズに活動できるはずです。
タスクフォースを結成する際は、とくにメンバーを適切に選出できるかが鍵となります。
経営陣が主観的に選ぶのではなく、コンピテンシー診断などを使って公平に選出することで結成したあともスムーズに活動できるはずです。