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自己顕示欲とは?承認欲求との違いや強い人の徴、接し方を解説

自己顕示欲は強さの度合いこそあれど、誰もが持つ欲求のひとつです。とはいえ、自己顕示欲があまりにも強い人が組織内にいると、業務遂行のうえでさまざまな問題が生じる可能性が高くなります。

そこで今回は、自己顕示欲が強い人の特徴や、そうなるに至った背景、自己顕示欲が強い人との接し方のコツを詳しく解説します。

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自己顕示欲の定義

自己顕示欲の「顕示」は「分かるようにはっきりと示す」ことで、「自己」と結びつくと「自分の存在を明確に示す」という意味になります。

すなわち、自己顕示欲は「自分自身を目立たせ、周囲の注目を集めたり、褒められたりしたい欲求」です。誰もが持ち得る欲求ですが、程度が強すぎるとコミュニケーション面で問題が生じやすくなります。

承認欲求との違い

承認欲求は「自身の存在価値を認められたい」という意味があります。

一見すると自己顕示欲と変わりませんが、自己顕示欲には「他者からの注目さえ集まれば満足できる」という自己中心的な側面があります。

一方、承認欲求には他者中心的な側面を持っています。たとえば優秀な成績を収めたり、プロジェクトに成功したりすることで、他者からの「承認」を求める気持ちが承認欲求です。

【関連記事:承認欲求の診断(評価)方法とは?社員の意欲を高める施策とポイント

自己顕示欲が強い人の特徴8選

自撮りアピールする女性
自己顕示欲が強い人は、注目を集めるために自分本位にふるまう傾向にあります。具体的には以下8つの要素が挙げられます。
  • 否定の言葉が多い
  • 自分の話ばかりしたがる
  • 協調性がない
  • 過度な負けず嫌い
  • 頻繁にSNSを更新する
  • 他者を貶めようとする
  • 虚言癖がある

否定の言葉が多い

自己顕示欲が強い人は、「他社よりも優位に立ちたい」・「自身の発言が正しい」といった心理が働きます。

そのため、相手の発言に対して「それは違う」「そうじゃなくて」と頭ごなしに否定することが多くなります。

自分の話ばかりしたがる

自己顕示欲が強い人は、自分自身の話をしたがる傾向にあります。これは「自分を知ってほしい」という心理の表れです。

たとえば、身の上話や自慢話を積極的にしたり、相手の話題を自身の話題へすり替えたりするなど、話題の中心にいたがるのが特徴です。

協調性がない

自己顕示欲が強いと、「いかに目立つか」が行動の優先順位になるため、周囲に合わせられない傾向にあります。

周囲と協調することで「注目されない」「評価されない」と考えてしまい、協力して作業することに消極的になってしまうと考えられます。

【関連記事:協調性とは?ビジネスで必要な理由やある人の特徴、面接で見抜く方法を解説

過度な負けず嫌い

自身に不足する部分を認め、学ぶ姿勢を持つことは社会人に求められる資質です。しかし、自己顕示欲が強いと「不足している = 誰かに負けている・劣っている」と考えてしまい、負けを認められなくなってしまいます。

場合によっては、他者に危害を加えてでも自分が一番になろうとします。

頻繁にSNSを更新する

SNSそのものが「自己表現・自己発信のツール」なため、自己顕示欲が強い人は頻繁に更新して他者から評価を集めようとします。

フォロワー数やいいねを集めるために、時にはコンプライアンスに引っかかる投稿をおこなう可能性もあるため注意が必要です。

他者を貶めようとする

自己顕示欲が強いと、どんな方法を使ってでも自分が一番になろうとします。たとえば、以下のような方法で他者を貶める可能性があります。
・学歴・外見・年収・人間関係など、さまざまな要素でマウンティングをする
・相手を決して褒めず、貶める発言を繰り返す
・ありもしない噂を吹聴する など
自己の優位性を確立させようと上記の行動を取りますが、かえって周囲との不和を生んでしまいます。

【関連記事:ハラスメントとは?定義と判断基準、発生した場合の対応方法を紹介

虚言癖がある

自己顕示欲は、虚言癖として表れることもあります。

自身をよく見せようとするあまり、事実と異なる言動を取りますが、これも「自身が周囲よりも目立ちたい」という欲求の表れです。

【関連記事:行動特性とは?意味や活用メリット、コンピテンシー診断導入例を解説

自己顕示欲が強くなる4つの原因

周囲と打ち解けられない様子
自己顕示欲は、自己啓発や自己研鑽のきっかけになるため、ある程度は持っておいて良い欲求です。ただし、なかには周囲に迷惑や危険をもたらすほど強い自己顕示欲を持つ人がいます。

一般的に、自己顕示欲が強い人には以下のような背景があるとされます。
  • 愛情不足になる環境で育った
  • 仕事やプライベートに問題がある
  • 自分に自信がない
  • 理想が大きく現実を受け入れられない

愛情不足になる環境で育った

親や周囲の人から関心を向けられずに育った人間は、自己顕示欲が高まりやすいとされています。

たとえば、親に放置されている子供は、学校などで問題行動を起こしやすくなります。これも愛情不足の裏返しから来る行動です。自己肯定感が低いと自分を大切にできなくなるため、周囲から反感を買う方法で注目を集めようとしてしまいます。

こうした環境に長く身を置くと、自己顕示欲が強いまま大人になります。その結果、本人にとっては日常的に取っている自然な行動でも、コミュニケーションに難があるため周囲は振り回されてしまうのです。

仕事やプライベートに問題がある

養育環境のみならず、仕事やプライベートに問題を抱えていると、反動で自己顕示欲が強くなるケースも少なくありません。

仕事内容や、職場や友人との人間関係といった要因でストレスが大きくなると、反動で「誰かに認められたい」という自己顕示欲が強くなります。

その結果、自分の評価を異様に気にしたり、成功している人を妬み問題行動を取ったりすることがあります。

自分に自信がない

自分に自信がない人は、自身を大切な存在だと認識できません。そのため他者からの承認を得ようと躍起になり、目立つ行動を取りやすくなります。

ただし、「もっと評価されたい」という願望がプラスに働き、自己研鑽を積んで自信をつけていくケースもあります。努力を重ねた人が大きな成功を収める話は、誰もが一度は聞いたことがあるでしょう。

一方で、自己研鑽を嫌う人の場合は、他者を貶めて優位に立とうとする行動が目立つようになってしまいます。

理想が大きく現実を受け入れられない

仕事やプライベートにおいて、誰もが「こうなりたい」と理想を持っているはずです。しかし、この理想が大きすぎると現実との乖離が受け入れられず、自己顕示欲が強くなることがあります。

高すぎる理想のためにさまざまな行動を取るものの、ギャップを埋められず、さらに自信を喪失する要因となります。

自己顕示欲の要素を分析するには「ミイダス」の「バイアス診断ゲーム」

自己顕示欲は、強すぎなければ自己研鑽につながる要素になります。しかし、強すぎると業務で関わるメンバーと軋轢が生じ、プロジェクト全体の進捗に問題が生じるおそれがあるでしょう。
従業員が抱える自己顕示欲の強弱を調べ、改善のヒントを得るには「ミイダス」のアセスメントツール「バイアス診断ゲーム」が役立ちます。

【関連記事:採用面接を補うバイアス診断ゲームとは?面接だけで決めない中途採用が重要に!

バイアス診断ゲームは、下図のようなゲーム感覚の質問に答えるだけで、認知バイアス(思考のクセ)を分析可能です。
バイアス診断ゲーム画面①
バイアス診断ゲーム画面②
具体的な診断項目の一部を以下に紹介します。

【バイアス診断ゲームの診断項目一例】
現状維持未知のものや未体験のものを受け入れたくないと思い、現状維持をしたいか。
現在志向将来の利益よりも目の前の利益に価値を置くか。
衝動制御自分の衝動をコントロールし、集中力を持続させるか。
協力行動集団内で行動する時の利益の考え方。
全体注意多くの情報から必要な情報を選択する時に、俯瞰的に考えて意思決定するか。
否定的感情物事に対するネガティブな感情の抱きやすさ。
たとえば「否定的感情」が非常に高いと診断された場合、さまざまな物事をネガティブに捉えてしまうため、他者に攻撃的な言動を取る可能性がある要素があると判断できます。

このように、自己顕示欲の強さは特定の認知バイアスも強くすることが分かります。バイアス診断ゲームでは、こうした認知バイアスの強弱を診断し、制御するコツも解説してくれるのです。
【バイアス診断ゲームの活用シーン】
・認知バイアスのコントロール方法を研修で実施する
・全従業員の認知バイアスを分析し、組織体制を改善するための参考にする
・部署のメンバーに診断をおこない、思考のクセを把握したうえでマネジメントに活かす
・求職者を診断し、自社での活躍を予測する
既存の従業員だけでなく、求職者にも診断をおこなうことで、適材適所の採用も実現できるようになります。

ミイダスは意思決定を不利にする認知バイアスの有無を診断し、改善の方法をアドバイアスできるアセスメントツールです。

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自己顕示欲が強い人との接し方7選

コミュニケーションが合致している様子
業務を遂行するなかで、自己顕示欲が強い人と接する機会は必ず訪れます。そうした状況でも適切に対応できる方法を7つ紹介します。
  • 傾聴しつつ具体的にほめる
  • 距離を置く
  • 反面教師にする
  • あえて頼りにする
  • 敵視してきたら平常心を保つ
  • 嘘の部分だけ訂正する
  • 話題や注意を逸らす

傾聴しつつ具体的にほめる

自己顕示欲が強い人は、他者から褒められたい・認められたい欲求が強いため、適度なうなずきやオウム返しを使って「あなたの話を聞いています」という態度を示しましょう。

また、会話の合間で具体的にほめるのも効果的です。「〇〇の資格は取るのが難しいのに、すごく頑張っているんだね」といったように、会話の内容に合ったほめ方を心がけましょう。

ただし、毎回真剣に話を聞くと、業務に支障が出ることもあります。業務と関係がなさそうな話題の時は、適度に受け流すのも上手なコミュニケーションのひとつです。

【関連記事:アクティブリスニング(積極的傾聴)とは?すぐ実践できるやり方も紹介

距離を置く

自己顕示欲が強い人と関わるのが大きなストレスになる場合は、必要最低限のとき以外は距離を置き、一定の距離感を保ちましょう。

仮に向こうから積極的に関わってきても、必要以上に関与しなければ「この人は自分の話を聞いてくれない」と判断され、自慢話に付き合わされにくくなります。

反面教師にする

自己顕示欲が強い人の言動を見て、反面教師にするのも有効です。

業務に関係のない自慢話をする相手は、周囲のメンバーにとっても気持ちのいい存在とはいえません。一方で、「自分はこうした行動を取らないようにしよう」と認識していれば、自己顕示欲が強い人とのコミュニケーションは貴重な学習の機会となるでしょう。

あえて頼りにする

自己顕示欲が強い人は他人より優位に立とうとする傾向にあるため、頼りにされると「自分は優れている」と感じ、自尊心が満たされます。

頼りにする場合は、本当にその人に任せられる業務で構いません。「力を借りていいですか?」「教えていただけますか?」という頼み方がより効果的です。

敵視してきたら平常心を保つ

自己顕示欲が強いと、必要以上に負けず嫌いになる傾向にあります。何をきっかけに敵視してくるか分かりません。相手の態度が攻撃的になったとしても、動揺せず平常心を保ちましょう。

攻撃しても響かないと分かれば諦める可能性があります。ただし、執拗な攻撃で疲弊した際は、遠慮せず周囲の人に相談しましょう。

嘘の部分だけ訂正する

明らかに相手が嘘をついており、なおかつ内容が業務に支障をきたす際は、率直に訂正することも大切です。

ただし、伝え方には細心の注意が必要です。攻めるような言い方は逆効果になるため、「その点は事実ではありませんよ」と、あくまで嘘を訂正するだけに留めましょう。

話題や注意を逸らす

自己顕示欲が強い人との会話は、適度に逸らしていくのも効果的です。
【話題のそらし方の例】
話題:「恋人に有名なデートスポットに連れて行ってもらった」
回答:「恋人が連れて行ってくれたんですか!うらやましいです!そういえばその場所に三ツ星のスイーツ店があるらしいですね。確かシュークリームが人気だったと思いますけど、〇〇さんは知ってますか?」

ポイント:自分が知っている話題を提示し、主導権を変える
【注意のそらし方の例】
話題:「奮発して高いスーツを購入した」
回答:「〇〇さんのスーツってそんなに高いんですか!ところで△△さんもすごいお洒落ですけど、このブランドは知ってますか?」

ポイント:話題に入れそうな第三者に共有し、注意を分散させる

自己顕示欲はときに大きなメリットとなる

活き活きと働くビジネスパーソン
ここまで読んで「自分は自己顕示欲が強いタイプかもしれない」と不安になった方もいるでしょう。自己顕示欲は誰もが持つ欲求であり、決して悪いものではありません。自身の欲求に振り回されると問題が生じますが、適切にコントロールすれば、逆に大きな長所になります。

自己顕示欲を長所とするには、まず「ありのままの自分」を受け入れ、自分で自分を評価するクセを身につけましょう。認められることや勝つことにこだわりすぎると、永遠に他者と自分を比較することから逃れられません。

自己顕示欲をコントロールできるようになれば、適切なタイミングで積極的に発言できたり、アドバイスを真摯に受け止められるようになったりします。

そのためには、まず自分自身の行動のクセ(認知バイアス)を把握し、改善のヒントを得るのが効果的です。ミイダスの「バイアス診断ゲーム」を導入し、組織単位で意思決定の質を高めていくと良いでしょう。

なお、ミイダスをご契約いただいた法人様限定で、バイアス診断ゲームの結果を業務に活かすヒントが学べる「活躍ラーニング」を無料でご利用いただけます。まずは以下から具体的なサービス内容をご覧ください。

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