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コンプライアンスとは?意味や違反事例、遵守する方法をわかりやすく解説

社会人になると、誰もが一度は耳にする「コンプライアンス」という言葉。「法令遵守」とも呼ばれることから、何となく「社内規定や法律を守ればよい」と考えている方も多いのではないでしょうか。

実際は、単に規則や法律を守れば良いものではなく、明確な3つの基準を遵守することが求められるのです。

本記事では、コンプライアンスの意味や違反事例、コンプライアンスを遵守する方法についてわかりやすく解説いたします。

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コンプライアンスの意味とは?基礎知識を解説

OKとNGのボックス
「コンプライアンス」は単に規則や法律を守るだけでなく、社会的な決まりや倫理に背かない、すなわち「広義の常識・規律を遵守する」という意味を持っています。

コンプライアンスは「法令遵守」と訳されるため、本来の言葉だけを考えれば規則や法律の遵守を意味しますが、昨今では上記のように幅広くルールを守ることが求められるのです。

コンプライアンスの遵守は、社内環境の健全化のみならず、ステークホルダーや消費者からの信頼にもつながる重要な要素と言えます。

コンプライアンスの3つの基準

コンプライアンスについて考える際は、以下に挙げる3つの基準に対して問題が起きていないか確認するのがポイントです。

1. 法令

法律や政令など、公的に設けられた決まりを守るのは最低限の常識です。一口に法令といっても、以下のようにさまざまな種類があります。
  • 法律
  • 政令・布令・省令
  • 条例 など
法令を遵守するには、法令で何が定められているかを把握しなければなりません。法令は時代や情勢によって変更されるため、変更点を適宜チェックできる体制を整える必要があります。

2. 社内規程

就業規則・業務マニュアル・人事考課規定・賃金規定といった「社内規程」を遵守することで、企業の健全な運営につながります。

たとえば就業時間に関する規則について、フレックスタイムが導入されていない企業であれば、始業時刻までに準備を整えておくことで「全員が揃った状態で始業時刻を迎えられる」という労働の基礎が確立されるのです。

なお、労働基準法(昭和二十二年法律第四十九号)第八十九条によると、常時10人以上の社員を雇っている雇用主は、就業規則を作成し行政官庁に届け出る必要があります。就業規則を変更した時も所轄の労働基準監督署長に届けなければなりません。

3. 社会規範・企業倫理

社会規範や企業倫理は、企業や社会から求められる公序良俗や倫理観を指しています。いずれも法令で定められたものではありませんが、ステークホルダーや消費者からの信頼を得るうえで必須となります。

情報漏えい(顧客データの販売など)・データ改ざん・不正な金品の授受・ハラスメント・差別・誹謗中傷など、法律の範囲だけではなく「当然に守られるべきこと」を倫理観に従って遵守し、経営していくことが求められます。

コンプライアンスが重要視される3つの背景

日本でコンプライアンスが注目されるようになった背景には、相次いだ企業の不祥事が関係しています。1980年代から2000年代に至るまでに起きたコンプライアンスをめぐる動きについて、以下で解説していきます。

1. 不祥事の増加

1980年代以降、国が設けた規制緩和により民間企業の活躍の場が増加。その結果、市場競争が激化し、成果を優先した企業がリコール隠し・粉飾決算・ハラスメントの横行などの不祥事を起こすようになりました。

不祥事がマスコミに公表された企業のなかには、倒産を余儀なくされる所もありました。しかし、2006年5月に会社法が改正されるまで大きな不祥事は続いていきます。
  • 2000年および2004年:三菱自動車リコール隠し(2度にわたるリコール隠しにより、2002年に2件の死亡事故が発生)
  • 2002年:雪印牛肉偽装事件(偽装発覚後、補助金詐欺の件も浮上。これにより雪印食品株式会社は廃業解散)
  • 2005年:構造計算書偽装事件(通称「姉歯事件」。悪質な耐震偽装が明るみとなった結果、2007年6月20日に建築基準法が改正)
  • 2006年:ライブドア事件(堀江貴文氏が証券取引法違反容疑で逮捕・起訴された事件。本件を受けてライブドアグループはコンプライアンス強化委員会を設置)
事故で民間人が亡くなる悲惨な事例もあるなか、2005年と2015年には企業の社員が犠牲となった次のような例もあります。

2. 劣悪な労働環境による死亡事例の多発

2005年に起きたJR福知山線脱線事故。亡くなった運転手は、運転士になった直後の6〜7月に3度のオーバーランを起こした際、「日勤教育」(過去にJR西日本が実施していた懲罰的な内容の研修)の対象になったそうです。

大量のレポート作成や長時間浴びせられる罵声など、技術習得とはかけ離れた研修を受けた運転士は重度のプレッシャーにさらされ、運転に集中できないほどの緊張状態を強いられたのではないかと分析されています。

参考:神戸新聞NEXT「「次ミスしたら辞めさせられる」運転士の焦り、歯車が狂い始めた事故25分前 尼崎JR脱線、報告書で振り返る

また、2015年には電通新入社員自死事件も発生。犠牲となった女性は、試用期間後まもなく月の残業時間が過労死ラインの80時間を大幅に超過し、労基署認定分だけでも約105時間となっていました。

さらに度重なる上司のパワハラ発言や、早朝出社・深夜残業・土日出勤など劣悪な労働環境にさらされていたと言われています。

参考:AERA dot. (アエラドット) 「過酷電通に奪われた命、女性新入社員が過労自殺するまで

このように、過酷な勤務体制やハラスメントによる圧力などを原因とした劣悪な労働環境が招いた一連の事件を受け、全国的にコンプライアンスに関する問題意識が高まっていったのです。

3. インターネットの普及

企業や社員のコンプライアンス意識が高まる一方、急速なインターネットの普及が、コンプライアンス違反につながる言動の発信場所となっています。

倫理観が欠如した発言、特定企業への誹謗中傷など、顔が見えない環境で起こる問題行動は後を絶ちません。

さらにSNSの普及により、本人にとってはただの愚痴のはずが企業情報の漏えいにつながるケースも増加。各企業は情報セキュリティやコンプライアンスの研修を強化するなど、社員全体の意識改革に乗り出しています。

コンプライアンスと各種用語の違い

メガホンを持つ手
コンプライアンスには関連用語がいくつかあります。意味も少し似ているため、それぞれの違いについて押さえておきましょう。
  • コーポレートガバナンス
  • ポリティカル・コレクトネス
  • CSR

コーポレートガバナンスとの違い

コーポレートガバナンス(略してガバナンスとも)は、コンプライアンスとセットで使用されることが多い言葉です。

ガバナンスには「管理」や「統制」といった意味があります。そこに「企業」を意味するコーポレートが合わさると「企業内の不正を予防し、健全かつ効率的な経営を目指す仕組み」となります。

コンプライアンスが社内だけでなく、社会全般のルールに則って行動する意味があるのに対し、ガバナンスは特定の組織に対する取り組みを指しています。

ポリティカル・コレクトネスとの違い

最近では「ポリコレ」とも呼ばれるポリティカル・コレクトネスは、人種や宗教など、多様な価値観を受け入れ配慮するという意味を持っています。

たとえば近年のエンタメ作品では、人種・宗教・性別などの違いによる差別や偏見による差別的表現を避ける動きとして、ポリティカル・コレクトネスの考えが浸透してきています。

個人の持つ背景や思想に配慮するものがポリティカル・コレクトネスなのに対し、それらも含めた広義の社会的ルールの遵守がコンプライアンスです。

【関連記事:ポリコレに企業が取り組む意義やメリットとは?人事が採用で気をつけたい点も解説

CSRとの違い

CSRには「企業の社会的責任」という意味があり、非常に幅広い概念です。企業倫理・内部統制・コーポレートガバナンスなどもCSRに含まれています。

つまり、コンプライアンスの遵守もCSRの一部なのです。

社会的責任の対象は、取引先・社員・株主・地域住民・利害関係者など、経営にかかわるもの全般です。企業がCSRの取り組みとして実施するものには、環境問題・地域貢献・品質管理などさまざまです。

【関連記事:CSRとは?SDGsとの違いや活動の例と人材採用に活かすポイントを解説

コンプライアンス違反が起こる3つの理由

レッドカードを持つ手
コンプライアンス遵守の意識は世間に広まっている一方、主に知識不足や環境が原因でコンプライアンス違反につながるケースも珍しくありません。具体的には、以下3つの要素が挙げられます。
  • 経営層や社員の法律に対する知識不足
  • モラルや規範意識の低下
  • 不正や過失が起こりやすい社内環境
具体的な内容を解説していくので、当てはまるものがないか確認してみてください。

経営層や社員の法律に対する知識不足

経営層や社員が法律に関する知識を持っていないと、当然コンプライアンスを遵守できません。

ハラスメントや労務のみならず、該当する業務に関する法律についても周知しておく必要があるでしょう。

経営者や管理職だけでなく、全社員が事業に関連する法律の知識を身につければ、「法律違反とは知らずにやってしまう」事態を予防できます。

モラルや規範意識の低下

モラルや規範意識の低下も、コンプライアンス違反につながる要素となります。

たとえば外部に顧客情報を持ち出すことになった場合、法律に詳しくなくとも「重要な情報だから流出させたらいけない」と考えるでしょう。

しかし、モラルや規範意識が低い場合、安易に第三者に話したりSNSに投稿したりしてしまい、顧客や企業に大きな損害を与えるリスクがあります。

自社の慣習が、現代のモラルや規範意識とかけ離れている可能性もあるため、第三者からの意見を取り入れ、コンプライアンス研修を強化する対策も必要です。

不正や過失が起こりやすい社内環境

不正や過失が起こりやすい社内環境としては、以下のようなケースが挙げられます。
  • 過剰なノルマによる心理的プレッシャー
  • 情報管理や出納記録の管理が不十分
  • 管理方法やルールなどが不明確
  • 部下が意見できない社内環境 など
心理的プレッシャーがかかる環境では、「期日が迫っていたから」と自分を正当化して不正を行うリスクが発生しやすくなります。

また、情報管理や出納記録の管理が不十分だと、内部情報の不正利用や横領の原因になります。そもそも管理方法や取り扱いのルールが不明確では、思わぬミスや事故を招いてしまうでしょう。

さらに、立場が上の人間がコンプライアンス違反をしていても、それを部下が指摘できない社内環境は不正の温床となり、取り返しのつかないコンプライアンス違反が起こりうるのです。

コンプライアンス・リスクの種類4選

バツを出されるビジネスパーソン
「コンプライアンス・リスク」とは、コンプライアンス違反が原因となり、法的責任の追求や信用失墜につながる危険性を意味しています。

最悪の場合、倒産のリスクもはらんでいるコンプライアンス・リスクを防止するには、経営層がコンプライアンス・リスクについて理解する必要があるのです。

ここからは、以下4つのコンプライアンス・リスクの具体例と対策について紹介します。
  • 労務リスク
  • 法令違反リスク
  • 職業倫理違反リスク
  • 社内規定違反リスク

労務リスク

労務リスクとは「社員」にまつわるリスクを指し、その内容は非常に多様です。下記に労務リスクの一例をまとめました。

【労務リスクの種類】
1. 長時間労働や残業代の未払い
2. 労働災害
3. ハラスメント
4. 解雇・リストラ
5. 情報漏えい
6. 労働契約法や労働基準法の違反(労働契約違反)
労務リスクに対して適切な対応ができなければ、大量離職・企業の信用失墜・行政処分といった重大なペナルティにつながります。

これらのリスクに対処する方法は以下のとおりです。【労務リスクの種類】に割り振られた数字が下記の対処法に対応しています。

【労務リスクの対処法】
1. 36協定や労働基準法の遵守
2. 安全な労働環境の構築
3. 相談窓口の設置と周知・研修の実施・全社員に意識調査の実施
4. 解雇やリストラの理由として十分な事案が発生しているか慎重に検討
5. 改正個人情報保護法の遵守
6. 労働契約法や労働基準法の遵守

法令違反リスク

企業は、自社に適用されている法令を遵守しなければなりません。労務リスクでも触れましたが、企業が守るべき法令はさまざま。重大な法令違反が明るみになれば、企業はその責任を問われることになるのです。

【法令違反リスクの種類】
1. 独占禁止法の違反:独占的に価格を決定するなど、市場競争の妨げとなる行為
2. 下請法の違反:発注書面の交付・作成・保存を怠るなどの行為
3. 会社法の違反:不正融資・株式の超過発行・贈収賄などの行為
4. 公益通報者保護法の違反:公益通報者の不当な解雇・降格・減給などの行為
5. 景品表示法の違反:消費者の誤認を招く不当な広告を掲載する行為
6. 労働基準法の違反:労災隠し・不当な長時間労働・賃金の未払いなどの行為
7. その他民法の違反:権利侵害(著作権・特許権など)や障害・損害行為
など
他にも守るべき法令は多岐にわたります。法令違反リスクに対処するには、自社に適用されている法律を熟知する以外にも、以下のような方法が有効です。

(下記は数字の割り振りはありません)

【法令違反リスクの対処法】
・役員・社員間の相互監視の仕組みを整備
・取締役会の権限分散
・社外取締役や監査役の設置
・社内規範の見直し・強化

職業倫理違反リスク

職務遂行のうえで必ず守らなければならない職業倫理に違反し、社会や企業に損害を与えるリスクが職業倫理リスクです。

たとえば、顧客の個人情報を管理する立場の社員が顧客リストを売買したり、食品を扱う社員が悪ふざけの動画を撮影してSNSにアップしたりするなどの行為が当てはまります。

社員一人ひとりの職業倫理を向上させるには、社内規定やマニュアルの整備と周知徹底・コンプライアンス研修・誓約書の発行と署名・評価制度にコンプライアンス項目を設けるなど、違反行為を未然に防ぐ取り組みが必要です。

しかし、職業倫理違反は個人が行うケースが多いため、完全に防ぐのは難しいでしょう。日頃から社内の風通しを意識し、ささいな違反も見逃さない体制作りが求められます。

社内規定違反リスク

企業が独自に定めた社内規定に違反する行為が、社内規定違反リスクに該当します。(就業規則違反リスクとも呼ばれます)

正当な理由のない遅刻や欠勤・社内ルールに違反した副業や兼業・転勤の拒否・不正なリベートの受領など、社内規定に違反する事例は多岐にわたります。

社内規定違反を防止するには、職業倫理違反リスクでも解説した施策が効果的です。もし社内規定に違反した社員がいる場合は、以下に挙げる措置を講じます。
  • 口頭による厳重注意
  • 始末書の提出を求める
  • 懲戒処分
ここで注意したいのは、社内規定違反の程度に合わせた措置を慎重に検討する点です。たとえば、軽い規則違反にもかかわらず重い懲戒処分(減給など)を課すと、違法処分に該当します。

社員に対する措置についてもコンプライアンスを遵守しなければ、反対に訴訟を起こされる可能性もあることを覚えておきましょう。

コンプライアンスを遵守する5つの取り組み

ruleと書かれた紙
ここからはより具体的な取り組み方について解説していきます。
  • 行動規範の作成・周知
  • コンプライアンス研修の実施
  • 専門家に相談できる環境の整備
  • 通報・相談窓口の設置
  • 情報のアップデート

行動規範の作成・周知

コンプライアンス遵守のための行動規範(社内規定・業務フロー・マニュアル・労務管理ルール・罰則規定なども含む)の整備は、企業が最も取り組みやすい施策です。

行動規範作成のポイントは、なるべく分かりやすく具体的な文言で作成することです。社員の良識に頼るのではなく、細かい部分まで言語化して明記しましょう。

行動規範を作成したら、全体に周知する前に専門家から監修してもらうのも重要です。行動規範には法律に関する内容も含まれるため、必ず弁護士の意見も参考にしてください。

作成した行動規範を全社員に周知するには、以下の施策を行ってPDCAサイクルを回していくことが重要です。
1. 持続的な啓発を行う:全社会議での周知・ポスターの掲示・オリエンテーションの実施など
2. 「自分ごと」の意識を促進させる:優秀な成果を出した社員を社内報で紹介し、実践していた行動規範を紹介する
3. 行動規範を評価基準に盛り込む:行動規範が優れている社員を表彰する
4. 行動規範周知の責任者を配置する:部署ごとに必要な行動規範を定め、必要なアクションを選択する責任者を配置する
5. 行動レベルに落とし込む:現状の課題と取るべきアクションを明確化する
6. 周知の度合いを計測する:定期的なアンケートで行動規範の周知度合いを計測する
なお、定期的なアンケート調査には、ミイダスの提供する「組織サーベイ」の活用をおすすめします。アンケートの実施期間や内容を自由に変更でき、社員の変化をリアルタイムで把握可能です。手動で実施するよりもはるかに効率的でしょう。
ミイダス組織サーベイ
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コンプライアンス研修の実施

コンプライアンス研修を定期的に実施したり、外部講師のセミナーに参加したりなど、継続してコンプライアンスの啓発を行うのも重要です。

社員のなかには、どのような行動がコンプライアンス違反にあたるのか分からない方も一定数いると思われます。

そのため、分かりやすい事例を交えながら、コンプライアンス・リスクの存在に気づいてもらう機会が必要です。

専門家に相談できる環境の整備

弁護士や社会保険労務士など、法律の専門家に相談できる体制を整備しましょう。

法律の解釈は難しく、プロではない人間では認識に齟齬が出てしまうことも珍しくありません。

行動規範の内容・働き方・労働環境などを客観的に評価し、問題点を専門家の視点で早期発見することで、コンプライアンス違反を未然に防げるようになるのです。

通報・相談窓口の設置

万が一コンプライアンス違反が起きた際、通報や相談ができる専用窓口を設置することも重要です。

こうした通報・相談窓口は、社内外に設置するのがポイントです。社外にも設置することでコンプライアンス違反に対する危機意識の向上が期待できます。

また、コンプライアンス違反、および違反予備軍をいつでも通報・相談できるよう、気軽にコミュニケーションが取れる環境づくりも大切です。窓口担当者は定期的に社員と関係構築を実施し、社内の自浄作用を高めるための土壌づくりに勤めましょう。

情報のアップデート

コンプライアンスの基準は時代に沿って変化していきます。よって、自社にとっては当たり前のことが、世間から見るとコンプライアンス違反になっている、といった認識のズレも起こり得ます。

そのため、法改正や社会的倫理観など、さまざまなコンプライアンスの情報を常にアップデートし、コンプライアンス違反につながる行動を取っていないかチェックする必要があります。

弁護士や社会保険労務士から最新情報を得るのはもちろん、ネット上の動向やニュースなども細かくチェックし、現代に適したコンプライアンスの感覚を養っていきましょう。

社員の意思決定の質を高めるには「ミイダス」のバイアス診断ゲーム

コンプライアンスを遵守する取り組みを行っても、社員一人ひとりの意識を改善するのはなかなか難しいでしょう。そこで、社員の思考のクセを分析し、意思決定の質を高めるのに役立つ「ミイダス」の「バイアス診断ゲーム」がおすすめです。

【関連記事:採用面接を補うバイアス診断ゲームとは?面接だけで決めない中途採用が重要に!

思考のクセとは、個人が培ってきた考え方の傾向であり、先入観・思い込み・価値観・偏見などが当てはまります。こうした思考のクセを「認知バイアス」と呼びます。

認知バイアスを分析すると、業務で問題が起きた時などに、どういった意思決定をしやすいかが分かります。たとえば重大なミスが起きた際、苦手な上司から叱られないようもみ消す行為は、意思決定が不合理になっている状態です。

こうした不合理な意思決定をもたらす認知バイアスの強弱を分析・数値化し、バイアスをコントロールするアドバイスを受け取れるのがバイアス診断ゲームの強みです。

たとえば新しい物事にチャレンジするのをためらう「現状維持」の傾向が強いと診断された場合、「難しい判断を迫られた時に現状維持の理由を探していないか意識してみましょう」といったピンポイントのアドバイスがもらえます。

バイアス診断ゲームは、下図のようにゲーム感覚で診断でき、時間も40分程度(20分×2回)と短時間で取り組めるのもメリットです。業務に差し支えなく社員の認知バイアスを診断できます。
バイアス診断ゲームの画面例①
バイアス診断ゲームの画面例②
バイアス診断ゲームを受けた方へ実施したアンケート調査によると、バイアスを理解することで仕事で活かせそうと思った割合が75.3%、認識すれば気をつけることができそうと答えた割合が73.5%との結果になりました。
バイアス診断ゲームのアンケート
ここで、バイアス診断ゲームで分析できる認知バイアスの一部を以下に紹介します。以下のような認知バイアスから社員が該当するものを詳細に分析し、意思決定の質向上をサポートします。
フレーミング効果表現方法によって判断が変わりにくいか。
現状維持未知のものや未体験のものを受け入れたくないと思い、現状維持をしたいか。
サンクコスト効果一度リソースを投資したものの回収できないとわかった場合に、投資し続けてしまうか。
現在志向将来の利益よりも目の前の利益に価値を置くか。
衝動制御自分の衝動をコントロールし、集中力を持続させるか。
予測態度不確かで見通しの悪い状況でも、冷静に規則性や法則性を判断しようとするか。
リスク許容度リスクを取ることに対する許容度。
協力行動集団内で行動するときの利益の考え方。
全体注意多くの情報から必要な情報を選択するときに、俯瞰的に考えて意思決定するか。
焦点注意多くの情報から必要な情報を選択するときに、全体よりも細部の情報にこだわって意思決定するか。
否定的感情物事に対するネガティブな感情の抱きやすさ。
なお、ミイダスをご契約いただいた法人様限定で、バイアス診断ゲームの結果を業務に活かす方法を学べる動画教材を公開しています。以下は、動画教材を丸々一本無料でご覧いただけるサンプルとなっています。ぜひ一度ご覧ください。

ミイダスを活用してコンプライアンス遵守の意識を高める

ミイダスでは「バイアス診断ゲーム」や「組織サーベイ」など、コンプライアンス遵守の取り組みに役立つ機能が搭載されていますが、その他にも「はたらきがいサーベイ」や「健康経営優良法人 認定取得支援サービス」という機能があります。

はたらきがいサーベイ

ミイダスが提供する新機能「はたらきがいサーベイ」では、社員のエンゲージメントをアンケート形式で集計し、「はたらきがい」を正確に分析できるサービスです。また、企業が社員の働きがいを引き出す環境を整えられているかも定量評価できます。

たとえば、人員不足で納期が迫っている部署の社員が、コンプライアンス違反をしてでも間に合わせようとしていれば、はたらきがいのある環境が整っていない証拠です。こうした問題をアンケートで分析し、エンゲージメント向上に役立てられるのが「はたらきがいサーベイ」です。

主な機能は以下の3つです。
  • 社員のはたらきがいを可視化
  • はたらきがいを高い精度で見える化
  • 解決すべき課題の優先順位を明確
はたらきがいサーベイでは、社員が会社や組織に求めるものが分かるため、エンゲージメントの向上に必要な課題を速やかに見つけられます。
ミイダス「はたらきがいサーベイ」について詳しく見る

なお、ミイダスは朝日新聞社と共催で「はたらく人ファーストアワード2023」を開催します。エンゲージメント向上に取り組む企業の事例を紹介し、「はたらく人ファースト」を推進していく企画です。

はたらく人ファーストアワード2023に参加するには、ミイダスの「はたらきがいサーベイ」を実施するだけ。参加形態は「真剣参加」「ちょこっと参加」の2種類です。
はたらく人ファーストアワード2023の広告
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※応募期間は2023年8月2日~11月17日

健康経営優良法人 認定取得支援サービス

ミイダスは他にも、社員の健康管理を経営的な視点で捉え、健康経営に取り組む法人に「健康経営優良法人」の認定取得支援サービスを提供しています。
健康経営優良法人認定を取得するメリットは、生産性・企業イメージ・組織力の向上にあります。健康経営の認定には肉体的な健康だけでなく、メンタルヘルスや組織全体のコミュニケーションも重視されます。

【関連記事:健康経営優良法人認定とは?認定要件や申請方法、メリットについて解説

企業が社員一人ひとりの健康に配慮することでエンゲージメントが向上し、おのずとコンプライアンス遵守の意識も芽生えてくるでしょう。

しかし、健康経営優良法人の認定を受けるにはさまざまな要件をクリアしなければならず、人的・時間的コストがかかるのが難点です。

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