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採用

人事組織のKPI指標例を一覧で紹介!人材配置や育成・採用など

人事組織の目標達成には、適切なKPI(重要業績評価指標)の設定が不可欠です。しかし、人事活動は多岐にわたり、効果を数値化しにくいため、KPI設定に悩む方も多いのではないでしょうか。

本記事では、人事組織のKPIの概要や指標例、よくある質問を紹介します。また、ミイダスでは、採用や人材育成、エンゲージメントに関する資料を無料で提供しています。ぜひこちらもあわせてご活用ください。

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人事組織のKPIとは?

KPI
人事組織におけるKPI(Key Performance Indicator)とは、目標達成度合いを測るための「重要業績評価指標」のことです。KPIを設定することで、目標達成のための方法やプロセス、進行状況を可視化できます。

「業務ごとにKPIを設定し、評価していくのは工数がかかる」と思う方もいるかもしれません。しかし、明確なKPIを定めることは、組織にとってさまざまなメリットをもたらします。
  • 人事担当者の目標が明確になる
  • 部署やチームの目標の達成状況がわかりやすくなる
  • 定量的な数値で客観的な評価ができる
  • 組織の課題が明確になり、改善しやすくなる
KPIを設定することで組織の方向性が明確になり、従業員一人ひとりが取るべき行動が見えてきます。また、「どこに課題を抱えていて改善しなければならないのか」を把握し、スピーディーな意思決定も可能となるのです。

人事組織においてKPIを設定する必要性

近年、人事部門の役割は、定型的な労務管理や採用業務でなく、経営戦略に基づいた人材戦略の立案・実行へと変化しています。そのため、人事活動の成果を客観的に測定し、改善につなげる必要性が高まっています。

しかし、人事活動は効果が数値化しにくいため、KPI設定が難しいと感じる企業も少なくありません。たとえば、採用活動であれば「採用数」や「採用単価」は数値化できますが、入社後の「生産性」や「活躍度合い」といった質的な側面をどのように評価するかは課題となります。

次章では具体的なKPI指標例を詳しく紹介します。

【4業務別】人事組織のKPI指標例

グラフ
人事組織に関連するKPI指標例を6つ紹介します。

1. 人材配置におけるKPIの例

適切な人材配置は、組織全体の生産性向上に不可欠です。

人材配置におけるKPIの例としては、以下のような指標が考えられます。
KPIの例算出方法こんなときにおすすめ
異動後の定着率異動した従業員が新しい部署で一定期間(例:1年)以上勤務している割合組織全体・特定の部署での離職率の高さが課題で、配置転換を実行する場合
配置転換後の生産性向上率配置転換を行った従業員の移動後の業績や生産性の変化率組織全体・特定の部署での生産性の低さが課題で、配置転換を実行する場合
欠員充足までの日数ポジションが欠員してから後任者が決定し配置されるまでの期間配置転換に伴う人員不足が課題となる場合
社内公募の応募率社内公募制度における応募者の割合・従業員のキャリア支援を行いたい場合
・チャレンジする文化を醸成したい場合
タレントプールの活用率将来のリーダー候補など、タレントプールに登録された人材が配置された割合人材育成計画と連動した配置転換を行う場合
【関連記事:人材配置とは?目的や課題、最適化する方法もまとめて紹介

2. 人材育成におけるKPIの例

従業員のスキルアップやキャリア開発を促進し、組織全体のパフォーマンス向上につながる人材育成でも、効果測定が重要です。

人材育成におけるKPIの例として、以下のような指標が挙げられます。
KPIの例算出方法こんなときにおすすめ
研修参加率実施した研修への参加者割合・初めて研修を導入する場合
・研修参加率を高めたい場合
研修満足度研修内容や講師に対する参加者の満足度・初めて研修を導入する場合
・研修へのモチベーションを喚起したい場合
・研修の質の低さを指摘されている場合
スキル習得度研修やOJTを通じて従業員が新たなスキルを習得した度合い・従業員のスキルアップを対外的にアピールしたい場合
・従業員のスキルアップへのモチベーションを高めたい場合
資格取得者数業務に関連する資格を取得した従業員の数・法令要件充足等、経営上資格取得者数が必要な場合
・資格取得者数を対外的にアピールしたい場合
社内昇進・昇格率育成プログラム参加者のうち、一定期間内に昇進・昇格した割合管理職者やスペシャリストの育成が重要と考えられる場合
配置転換後のパフォーマンス育成を経て新たなポジションに配置された従業員の業績や貢献度・従業員のキャリア支援を行いたい場合
・組織全体・特定の部署での生産性の低さが課題で、配置転換を実行する場合
【関連記事:初めての人材育成|担当者に求められるスキルと基礎知識を解説

3. 労働生産性におけるKPIの例

労働生産性は、組織全体の効率性を示す重要な指標です。

労働生産性におけるKPIとしては、以下のような指標が考えられます。
KPIの例算出方法こんなときにおすすめ
一人あたり売上高従業員一人あたりが生み出す売上高・全社的な売上を高めたい場合
・特定の部署での売上が下がっている場合
一人あたり経常利益従業員一人あたりが生み出す経常利益全社的な利益率を高めたい場合
労働時間あたりの生産量投入労働時間に対して生産された製品やサービスの量生産性アップのための資源投入を行う場合
残業時間削減率目標とする残業時間に対し、実際に削減できた割合生産性アップのための資源投入を行う場合
有給休暇取得率従業員に付与した有給休暇のうち実際に取得した割合有給休暇取得率改善策を行う場合
【関連記事:労働生産性とは?計算式と判定基準をわかりやすく解説

4. 労務管理におけるKPIの例

労務管理は、従業員の安全や健康を守り、法令遵守をするうえで不可欠な業務です。

労務管理におけるKPIとして、以下のような指標が考えられます。
KPIの例算出方法こんなときにおすすめ
労働災害発生率一定期間における労働災害の発生件数を示す割合労災事故やインシデントの発生防止策を講じる場合
傷病による休業日数従業員が傷病で業務を休んだ合計日数従業員の健康管理策を講じる場合
ストレスチェック受診率従業員がストレスチェックを受けた割合ストレスチェックの受診率向上策を行う場合
法定外福利厚生利用率企業独自の福利厚生制度が利用された割合福利厚生制度を刷新する場合
離職率一定期間に自己都合または会社都合で離職した従業員の割合離職率を減らす施策を行う場合

5. 従業員エンゲージメントにおけるKPIの例

従業員エンゲージメントは、従業員が自社の目標達成に向けて貢献したいという意欲や、会社への愛着の度合いを示すものです。エンゲージメントが高い組織は、生産性や離職率に良い影響が出やすい傾向があります。

従業員エンゲージメントにおけるKPIの例は以下のとおりです。
KPIの例算出方法こんなときにおすすめ
エンゲージメントスコアエンゲージサーベイの結果を数値化したものエンゲージメントサーベイを行う場合
パルスサーベイ回答率短期間で実施する簡易的なサーベイへの回答者の割合パルスサーベイを行う場合
従業員満足度福利厚生、職場環境などに対する従業員の満足度従業員満足度の向上策を実行する場合
社内イベント参加率社内イベントや懇親会などへの参加者の割合従業員エンゲージメント向上策として社内イベントを行う場合
提案制度の活用率業務改善や新規事業に関する従業員からの提案件数や採用率従業員からの提案を喚起したい場合
【関連記事:エンゲージメントとは?ビジネスにおける重要性や高める方法を紹介

6. 採用におけるKPIの例

採用活動の効果を測ることは、人事戦略の成否に直結します。

採用活動におけるKPIとしては、以下のような指標が考えられます。
KPIの例算出方法こんなときにおすすめ
応募者数一定期間内に募集ポジションに応募があった人数採用応募数を増やす施策を行う場合
書類選考通過率応募者全体のうち書類選考を通過した人の割合・書類選考の評価指標を変える場合
・採用応募数を増やす施策を行う場合
面接通過率各選考フェーズにおける通過者の割合・採用選考の評価指標を変える場合
・採用応募数を増やす施策を行う場合
内定承諾率内定を出した候補者のうち、実際に入社を承諾した人の割合内定辞退率の改善策を行う場合
採用単価一人あたりの採用にかかったコストの合計採用コスト削減策を行う場合
採用リードタイム募集開始から内定承諾までの平均的な期間採用にかかる時間を削減する場合
入社後定着率入社した従業員が一定期間(例:半年、1年など)経過後も在籍している割合人材定着策を行う場合
オンボーディング完了率新入従業員が定められたオンボーディングプログラムを完了した割合オンボーディングプログラムを導入する場合
【関連記事:採用単価とは?1人当たりの費用削減には離職防止がポイント

【関連記事:
人材定着とは?自社に定着しない理由と定着率を高める施策を紹介

【関連記事:
オンボーディングとは?目的や効果、具体例などをまとめて解説

人事組織がKPIを設定するときに役立つ「SMARTの法則」

人差し指を立てて微笑むビジネスウーマン
人事組織で効果的なKPIを設定するには「SMARTの法則」が役立ちます。SMARTの法則は目標設定のフレームワークで、以下5つの要素の頭文字から成り立っています。
要素(意味)説明
Specific(特定の、具体的な)「離職率を改善する」ではなく「新卒社員の入社1年以内の離職率を〇月末までに〇%削減する」など、具体的に記述する(誰が、何を、いつ、どのように行うか)
Measurable(測定可能な)目標値、現状値、改善度合いなどを定量化する
Achievable(達成可能な)目標は高すぎず、現実に努力すれば達成できるレベルにする
Relevant(関連する)設定したKPIが、組織全体の生産性向上や企業価値向上に貢献するか確認する
Time-bound(期限を決める)「いつまでに」「どの状態を目指すか」を具体的に設定する
SMARTの法則を活用することで、曖昧な目標ではなく、具体的で追跡可能なKPIを設定可能です。結果的に人事活動の成果を正確に評価し、改善につながります。

人事組織のKPI達成を目指すなら「ミイダス」を活用しよう

人事組織で決めたKPIを達成するなら、人材アセスメントツール「ミイダス」の活用をおすすめします。ミイダスは中途採用だけでなく、従業員のエンゲージメントを向上させたり、適材適所の人材配置を実現したりするのに役立つツールです。

たとえば、以下のようなサービスを活用することで、人事組織のKPI達成につながるでしょう。
可能性診断:従業員の行動や指向性の特徴がわかる適性診断「コンピテンシー診断(特性診断)」、自分や組織の持つ認知バイアスの強さを知り、コントロールすることで仕事の質の向上につなげる「バイアス診断ゲーム」の総称

はたらきがいサーベイ:従業員のはたらきがいを「満足度」と「重要度」の両面から可視化できるサービス

組織サーベイ:従業員のコンディションを把握してパフォーマンス向上や離職率改善への有効なアクションがとれるサービス
これらのサービスを活用することで、以下のような効果が期待できます。
  • 従業員のエンゲージメントを向上させられる
  • 適材適所の人材配置を実現できる
  • 従業員が抱えているストレスを定期的に可視化できる
また、ミイダスの可能性診断を活用して「応募者が自社の社風とマッチしているか」を選考前の段階である程度見極めることが可能です。これにより、スキルや経験だけでなく、自社の社風にマッチした人材を採用しやすくなります。

サービスの詳細は、以下から入手できる無料のお役立ち資料をご確認ください。

【無料ダウンロード】ミイダスサービス概要資料

ミイダスを活用して採用KPIを達成した導入事例

握手
ミイダスは採用コストを低減したり、採用にかかる業務の効率化を行ったりするうえで効果的なツールです。実際にミイダスを導入して採用活動のKPI項目達成に貢献できた企業の事例をご紹介します。

KPI「採用単価を抑える」を達成した企業事例

「採用単価を抑える」ことをKPIに設定していた食品関連サービス会社の事例です。同社は事業の成長フェーズを迎えていたことから「優秀な人材を、できるかぎり低コストで採用する」ことが求められていました。
弊社では「百試千改」、つまり百回試して千回改善しよう、という行動指標を掲げています。コロナ禍においても、この姿勢を持ち続けたおかげで会社が生き延びることができました。採用でも同じ姿勢で臨んでおり、ミイダスは1年間定額で利用し放題である点が非常に助かっています。
最初は1名採用が目標でしたが、なんと1年間で4名の採用に成功。採用単価のKPIも上回ることができたそうです。

【関連記事:ミイダスで年間4名採用。成功の秘訣は「検索機能」の徹底活用と「訴求ポイント」の分析にあり

KPI「応募者数を増やす」を達成した企業事例

「なかなか募集が集まらず、応募者数を増やしたい」という目的を持ってミイダスを導入していただいた、アプリ開発を行っているIT企業の事例です。

以前は会社から通勤できる範囲でのみ求人を出していたそうですが、応募はハローワーク経由で1件あるのみ、という状況でした。その後、会社としてテレワークを導入したため、募集エリアを全国に広げることになったそうです。
はじめはダイレクトリクルーティング目的でミイダスを活用していました。しかし可能性診断を受けて、そこから浮かび上がった人物像に当てはまる人を対象に、試しにスカウト配信を行いました。その結果、通勤圏内だけでも20〜30件の応募が来るようになり、弊社が求める人材を採用しやすくなったと感じております。
【関連記事:ミイダスで応募者数が20〜30倍に増加、時間がかかっていた応募者とのやりとりもチャットで簡単に漏れなく対応!採用に苦戦する中小企業の味方

人事組織のKPI設定でよくある質問

クエスチョンマーク
人事組織がKPIを設定するときの疑問として以下をピックアップしてみました。
  • KPIを設定する流れは?
  • ずっと同じKPIを使っても良い?
それぞれ解説していきます。

KPIを設定する流れは?

一般的なKPI設定の流れは以下のとおりです。
1. 人事組織の課題を解決する最終目標であるKGI[注]を決定する
2. KGIから逆算して、目標達成に必要なプロセスを洗い出す
3. プロセスを数値化する
4. 行動しやすい業務レベルにまで落とし込んだKPIを設定する
最終目標から行動プロセスを逆算して、従業員が業務を進めやすいKPIの設定が重要です。

また、最終目標は自社の本質的な課題を解決できるものにする必要があります。たとえば「新入社員の定着率を高める」と言っても、それぞれの企業で課題は異なります。
  • 自社にフィットする人材を採用できていない
  • 要件定義が自社に沿うものになっていない
  • 入社後の職場環境が良くない など
何が本質の問題なのか、何を改善すると課題が解決するのかを整理したうえでの目標設定が有効です。
[注] KGI:「Key Goal Indicator」の頭文字を取ったもので「重要目標達成指標」のこと。企業や組織、人事戦略などの最終目標に該当する指標。

ずっと同じKPIを使っても良い?

一度設定したKPIがすべてではありません。経営戦略や人事施策の状況次第で、KPIの指標が現状にそぐわないものになる可能性もあります。

ずっと同じKPIを追い続けると、目標達成までの道のりが遠のくこともあるかもしれません。

KPIは大きな目標を達成するための仮説であり、時間とともに変化するものと捉えて定期的な見直しが必要です。KPIの設定内容を見直しすることで、スピーディーに問題の把握と改善ができる体制の構築が期待できます。

人事組織にもKPIの設定と達成が重要

ガッツポーズをするビジネスパーソンたち
人事組織の概要や業務別の指標例、よくある質問などを解説しました。

人事領域では営業や販売と違って、数値目標を定めた効果測定が難しく、KPIを設定しにくいと言われることもあります。しかし、人事組織にKPIが不要になるわけではありません。

人材配置や社内コミュニケーションなど数値化が難しい項目でも、視点を変えるとKPIとして設定できるものもあります。本記事で紹介した業務別の指標例をヒントにしながら、自社が目指すべき目標やゴールに合わせたKPIを検討してみてください。

なお、アセスメントリクルーティングに強みを持つ「ミイダス」が提供するツールを活用すると、普段は目に見えない従業員や組織の特性を可視化できます。
▼ミイダスで可視化できる項目の例
・従業員の特性や潜在的に持つ能力
・上司・部下としての傾向
・自社にフィットし、活躍できる人材の条件
・組織や部署の特徴
・従業員や組織の認知バイアスの強さ
・従業員満足度やストレスなどのコンディションをリアルタイムで把握
ミイダスが提供するツールには「コンピテンシー診断(特性診断)」「ミイダス人材・カルチャー分析」「バイアス診断ゲーム」「組織サーベイ」などがあります。自社にフィットする人材採用はもちろんのこと、適材適所の人員配置や従業員・組織のコンディションの把握にも役立ちます。

ミイダスで利用できる機能の一覧は、以下のページにて紹介しています。解決できる課題別に、どのツールを使えばよいのか確認できますので、あわせてご覧ください。

ミイダスで解決できる課題別機能一覧をチェックする

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