人材育成にはコンピテンシーが効果的と聞いて調べたものの「よくわからない」「導入のハードルが高そう」と諦める人事担当者は少なくありません。
そこで本記事では、コンピテンシーの基本知識、コンピテンシーを人材育成に導入する方法、導入の際の注意点について解説します。人材育成に課題を感じられている人事担当者の方は、ぜひご一読ください。
そこで本記事では、コンピテンシーの基本知識、コンピテンシーを人材育成に導入する方法、導入の際の注意点について解説します。人材育成に課題を感じられている人事担当者の方は、ぜひご一読ください。
なお人事異動や配置についてお悩みの方には、こちらの資料もお役立てください。
【お役立ち資料:適切な人事異動・配置をするための方法とは】
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▼この記事でわかること
コンピテンシーはハイパフォーマーに共通する行動特性コンピテンシーとは、仕事で高い成果をあげるハイパフォーマーの行動特性を指す用語です。- チームワークを大事にし、反対意見も柔軟に取り入れる
- 強いリーダーシップがあり、周りを巻き込んでプロジェクトを進める
など、ハイパフォーマーたちに共通する行動・思考の傾向を可視化したものがコンピテンシーです。
ここで留意すべきは、業種や役職、仕事内容によって「どのような行動特性が成果をあげやすいか」が変化する点。
すべての仕事で成果を上げられる万能のコンピテンシーは存在しません。また同じ業種であっても、各企業の社風や事業内容などによりコンピテンシーは異なります。
したがってコンピテンシーを活用する際は、最初に「自社のその仕事におけるコンピテンシーは何か」を分析する必要があるのです。
コンピテンシーや行動特性の詳細は、こちらの記事をご覧ください。
【関連記事:【簡単に解説】コンピテンシーとは?意味や使い方、活用事例を紹介】
【関連記事:行動特性とは?意味や活用メリット、コンピテンシー診断導入例を解説】
コンピテンシーは後天的に習得可能な要素
コンピテンシーは高い成果を上げる人の行動特性のことですが、行動特性とは、個人が持つ行動パターンや思考の傾向を指す言葉です。行動や思考の傾向というと先天的なものに聞こえますが、コンピテンシーは後天的に習得可能な要素であり、教育できるものです。
たとえば「顧客の話を聞いて共感できる人が成果を上げやすい」という仕事ならば、共感力や傾聴力の強化が成果につながるでしょう。あるいは「積極的に電話やメールで営業をかける姿勢が成功のカギ」ならば、部署全体で積極的な行動を意識すれば成果を上げられる可能性が高まります。
若年期に植え付けられた価値観や生まれ持った性格の矯正は難しいものですが、コンピテンシーなら先天的な要素よりも柔軟に習得できます。
スキルや経験といった従来からある人材育成の内容に、さらにコンピテンシーを加えることで、より企業全体の成果につながる戦略的な人材育成が可能になるのです。コンピテンシー項目の具体例
では、コンピテンシーには具体的にどのような項目があるのでしょうか?実はコンピテンシー項目は事業や業務の分野によって異なり、項目の種類や内容に唯一無二の正解はありません。
たとえば採用ツール「ミイダス」のコンピテンシー診断では、人材活用の観点から次のようなコンピテンシー項目を設定しています(下記は一部です)。 項目 スコアが5以下 スコアが5以上 ヴァイタリティ(活動性、競争性) 落ち着いており、行動がゆっくりしている。人との競争を意識しすぎず、自分のペースで仕事をする。 体力・気力に優れている。強い競争心を持ち、課題を与えられた時に、必ず達成しようと決意する。 人あたり(社会性、面倒み) 自己主張し、自分の思う方向に引っ張っていきたいと考えている。人前でも堂々としており、自己顕示欲の強い傾向がある。 人に対してよい印象を与え、過度の防衛心を相手に抱かせない。思いやりと節度を持った態度を取り、他人の意見を尊重することができる。 チームワーク(社会性、協議性) 他人と必要以上に関わることを好まず、単独で仕事に取り組むことを得意とする。チームとしての考え方に縛られない。 チームにうまく溶け込める。人と摩擦を起こさずに物事を処理することができる。 創造的思考力(創造性、概念性) 問題にぶつかった時には、今までの方法で解決していく。自分の意見にこだわらず、人の出したアイデアや考えには素直に従う。 新しいコンセプトを作り出すことを好む。問題にぶつかった時は柔軟に問題をとらえ、色々な角度から発想して解決策を出すのが得意である。 問題解決力(データへの関心、概念性) 難しい問題、複雑な問題はあまり好まず、単純明快な答えを好む。問題解決する時には直感やインスピレーションなどの主観的なアプローチを取る傾向がある。 やさしい問題よりも難しい問題、複雑な問題にぶつかるほど意欲が出る。問題にぶつかった時に、解決に向けて合理的な推論を行う。 状況適応力(社会性、人間への関心) 状況に応じて柔軟に対応するよりも、確立されたやり方、同じスタイルで物事を進めることを好む傾向がある。比較的一貫した行動を取る。 自分が取った行動が客観的に見て適切かどうか、距離を置いて自分を眺めることができる。多様な仕事への適応力を持っている。 プレッシャーへの耐力(余裕、タフさ) ストレスやプレッシャーに対して敏感に反応しがちである。繊細な部分を持っているため、周囲の刺激に対する感度が高い。 感情的にならず、プレッシャーやストレスを強く感じる状況でも平静を保てる。楽観的な人だと言われる一面を持っている。 オーガナイズ能力(先見性、緻密さ) 細かい計画は得意ではないが、その場その場で対応を考えて行動する。些細なことにこだわりすぎない。 仕事を進める上で、計画を立てるのがうまい。問題を予見する能力があり、その問題に対して緻密な対策を用意できる。
各項目の要素について診断対象の傾向を10段階で診断し、各数値の大きさで対象の行動特性を分析します。
項目の内容を見てわかる通り、コンピテンシー項目は「数値が高いから優秀な人材」というわけではありません。あくまで特定の仕事における向き不向きを視覚化するものです。
仮に社内すべての人が同じ行動特性を持っていたら、逆に組織の多様性が損なわれてしまうデメリットがあるともいえるでしょう。コンピテンシーを人材育成に取り入れるメリットここからは、人材育成にコンピテンシーを取り入れるメリットを整理します。強化すべき行動特性が明確になる
コンピテンシーを分析すると、成果を上げるために強化すべき行動特性が明確になります。「育成方針の軸」ができると言い換えてもよいでしょう。
たとえば「問題にぶつかった時に、解決に向けて合理的な推論を行う」という特性が成果に重要であるならば、そのコンピテンシーを強化する研修プログラムを導入するのが効果的です。
また人材育成を目的として社員を挑戦的な仕事にアサインする際も、何を強化して欲しいのかコンピテンシーで伝えることで方向性が明確になります。「経験を積んでほしい」「実務に慣れてほしい」と曖昧な動機づけで済ませるより、社員のモチベーションも上がるはずです。計画的な人材育成ができる
社内にどのようなコンピテンシーを持った人材がいるか把握できれば、計画的な人材育成が可能になります。
「チームワークを大事にできる人材は多いが、リーダーシップを発揮して新規事業を育成できる人材は少ない」といった状況であれば、将来に備えてリーダー人材の育成計画が立てられます。
また採用活動においても、自社に足りていない人材を計画的に採用できるでしょう。
中長期的な視点で人材育成を考える際も、コンピテンシーが可視化されていれば育成方針の迷走を回避しやすくなるのです。社員が自分の強み・弱みを把握できる
自分自身の特性はなかなか把握し難いものです。そこでコンピテンシー診断のような客観的な方法を取り入れれば、社員自身が自分の行動や思考の癖を自覚できます。
自分の強みや弱みが明確になるため、強みをさらに伸ばすきっかけになるでしょう。
また、仕事で重要なコンピテンシーと照らし合わせることで、自分に足りない部分が把握できます。「もう少し積極的に主張しないとだめだな」や「もっと周囲との協調性を大事にしないとだめだな」と、自発的な成長のきっかけになるでしょう。一人ひとりに合わせた人材育成ができる
コンピテンシーを取り入れることで、社員一人ひとりに合わせた人材育成が可能になります。
なぜならば、コンピテンシーの把握によって「相性の悪い上司と組ませていないか」「そもそも合っていない職種に配置していないか」などが見えるためです。
いくら上司や人事担当者が熱心に育成しようとしても、特性に合っていない環境では社員に強いストレスを与えてしまいます。最悪の場合、離職につながるおそれもあるでしょう。
とはいえ、勘や印象で社員の向き不向きを判断するのは簡単ではありません。コンピテンシーを分析すれば、客観的なデータをもとづき、社員にあった環境で人材育成が進められます。ミイダスはお気軽にコンピテンシー診断を活用でき
人材育成にも役立つツールです。
まずは無料トライアルをお試しください。
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コンピテンシーを人材育成に導入する方法コンピテンシーを活用する際は、コンピテンシーモデルと呼ばれる「理想の社員像」の設計が必要です。
コンピテンシーモデルは、「ミイダス」のような診断ツールを活用したり、社内のハイパフォーマーからヒアリングしたりして作成します。詳しい作成方法はこちらの記事で解説していますのでご参照ください。
【関連記事:コンピテンシーモデルとは?5つのモデル化手順と注意点を徹底解説!】
ここでは、コンピテンシーモデルが作成できた前提で、人材育成への導入方法に焦点をあてて解説します。コンピテンシー研修
コンピテンシー研修では、以下のような内容を実施します。- コンピテンシーの概要説明
- コンピテンシーモデルの作成
- 自身のコンピテンシーの把握
- 行動目標の作成
コンピテンシーモデルの作成は、受講する社員がグループワークの形で行う場合と、あらかじめ研修担当者が作成しておく場合があります。
コンピテンシー研修の目的は、社員にコンピテンシーについて学んでもらい、自身の現状と強化すべき方向性を知って成長へつなげること。したがって、研修後に具体的な行動につなげられるよう、最後に行動目標を作成してもらいます。
また、研修後に自身のコンピテンシーの強化に活用できる学習コンテンツを紹介するのも有効です。メンター制度
メンター制度とは、先輩社員(メンター)が自身をお手本として後輩社員(メンティー)にアドバイスやフィードバックを行う人材育成方法です。
業務に必要なスキルや社内ルールを教えるOJTとは異なり、仕事の進め方や業務の相談といったメンタル面のサポートがメンター制度のメインになります。
そのため、後輩社員に必要なコンピテンシーを持っている先輩社員をメンターに配置することで、対話を通じてメンティーのコンピテンシー強化につなげられます。
またメンターとメンティーの組み合わせを考える際にも、コンピテンシーを考慮すれば、相性が悪い組み合わせを作ってしまうミスを防げるでしょう。
メンター制度についてはこちらの記事で詳しく解説していますので、ご参照ください。
【関連記事:メンター制度の導入で得られる効果やデメリット、制度を成功させるポイントを解説】eラーニング
eラーニングとは、インターネットを介した学習形態を指します。デバイスとネット環境があれば、社員に都合のよい場所とタイミングで学習できる点がメリットです。
eラーニングの実施に際して学習プログラムを用意する必要はありますが、従来の集団研修よりも低コストかつ柔軟な学習が可能です。人材育成にコンピテンシーを活用する際の注意点コンピテンシーを活用した人材育成はメリットが多い反面、注意点も存在します。先天的な特性に合っていないと無理が生じる
強化すべきコンピテンシーがわかっていても、個々人の先天的な特性を歪めてまでそのコンピテンシーを強化するのは非効率的であり、限界があります。
先天的な特性とは、たとえば次のようなものがあげられます。- 生まれ持った才能
- 経験や環境により形成された価値観
- 幼少期より培われた性格
たとえば幼少期から競争重視の文化で育ってきた人材に「他人は気にせず、自分のペースで仕事するのが大切」と伝えても、その方向での育成は難しいでしょう。
人材育成にコンピテンシーを導入するならば、社員の先天的な特性も考慮する必要があります。また採用段階においても、候補者の特性が配属先の求めるコンピテンシーにあっているか検討するほうがよいでしょう。コンピテンシーモデルの設計に時間がかかる
コンピテンシーモデルの設計には時間がかかります。
コンピテンシーをきちんと人材育成に活用しようとすると、部署ごと、役職ごとに別々のコンピテンシーモデルが必要になるためです。
各ポジションでハイパフォーマーを選出し、ヒアリングを行ってコンピテンシーを抽出・分析するのは非常に手間がかかります。
現実的には、アセスメントツールを使ってコンピテンシーを診断することになるでしょう。コンピテンシーモデルは定期的なメンテナンスが必要
コンピテンシーモデルは、一度設計すればずっと使えるものではありません。
事業の状況や経営方針の変更、人員や組織の体制によって、求められるコンピテンシーは変化します。その都度、コンピテンシーモデルの見直しや再設定が必要になるのです。
労力をかけてコンピテンシーモデルを設計しても、数年で使えなくなるようでは困ります。コンピテンシーモデルを効率的に作成できる方法を見つけないと、なかなか実用は難しいといえるでしょう。ミイダスなら簡単にコンピテンシーを導入できるコンピテンシーを人材育成に導入したい企業は、ミイダスのコンピテンシー診断をご検討ください。
ミイダスのコンピテンシー診断では下記のような傾向を分析可能です(全41項目)。- その人のパーソナリティ
- 職務適性
- ストレス要因
- 相性の良い上司・部下のタイプ(上下関係適性)
- マネジメント適性
組織で活躍できる人材の傾向や、その組織の体質、社風の特徴などが客観的に把握できます。
またミイダスでは、ご契約中の企業さま限定で無料で学べる研修コンテンツを有しています。
コンピテンシー診断とバイアス診断ゲームが学べるオンライン講座になっており、スキマ時間を活用して効率よく学習を進めることができます。
講座について知りたい方はプレスリリースと講座の内容が1分でわかるダイジェスト動画をご覧ください。
ここで留意すべきは、業種や役職、仕事内容によって「どのような行動特性が成果をあげやすいか」が変化する点。
すべての仕事で成果を上げられる万能のコンピテンシーは存在しません。また同じ業種であっても、各企業の社風や事業内容などによりコンピテンシーは異なります。
したがってコンピテンシーを活用する際は、最初に「自社のその仕事におけるコンピテンシーは何か」を分析する必要があるのです。
コンピテンシーや行動特性の詳細は、こちらの記事をご覧ください。
【関連記事:【簡単に解説】コンピテンシーとは?意味や使い方、活用事例を紹介】
【関連記事:行動特性とは?意味や活用メリット、コンピテンシー診断導入例を解説】
たとえば「顧客の話を聞いて共感できる人が成果を上げやすい」という仕事ならば、共感力や傾聴力の強化が成果につながるでしょう。あるいは「積極的に電話やメールで営業をかける姿勢が成功のカギ」ならば、部署全体で積極的な行動を意識すれば成果を上げられる可能性が高まります。
若年期に植え付けられた価値観や生まれ持った性格の矯正は難しいものですが、コンピテンシーなら先天的な要素よりも柔軟に習得できます。
スキルや経験といった従来からある人材育成の内容に、さらにコンピテンシーを加えることで、より企業全体の成果につながる戦略的な人材育成が可能になるのです。
たとえば採用ツール「ミイダス」のコンピテンシー診断では、人材活用の観点から次のようなコンピテンシー項目を設定しています(下記は一部です)。
項目 | スコアが5以下 | スコアが5以上 |
ヴァイタリティ(活動性、競争性) | 落ち着いており、行動がゆっくりしている。人との競争を意識しすぎず、自分のペースで仕事をする。 | 体力・気力に優れている。強い競争心を持ち、課題を与えられた時に、必ず達成しようと決意する。 |
人あたり(社会性、面倒み) | 自己主張し、自分の思う方向に引っ張っていきたいと考えている。人前でも堂々としており、自己顕示欲の強い傾向がある。 | 人に対してよい印象を与え、過度の防衛心を相手に抱かせない。思いやりと節度を持った態度を取り、他人の意見を尊重することができる。 |
チームワーク(社会性、協議性) | 他人と必要以上に関わることを好まず、単独で仕事に取り組むことを得意とする。チームとしての考え方に縛られない。 | チームにうまく溶け込める。人と摩擦を起こさずに物事を処理することができる。 |
創造的思考力(創造性、概念性) | 問題にぶつかった時には、今までの方法で解決していく。自分の意見にこだわらず、人の出したアイデアや考えには素直に従う。 | 新しいコンセプトを作り出すことを好む。問題にぶつかった時は柔軟に問題をとらえ、色々な角度から発想して解決策を出すのが得意である。 |
問題解決力(データへの関心、概念性) | 難しい問題、複雑な問題はあまり好まず、単純明快な答えを好む。問題解決する時には直感やインスピレーションなどの主観的なアプローチを取る傾向がある。 | やさしい問題よりも難しい問題、複雑な問題にぶつかるほど意欲が出る。問題にぶつかった時に、解決に向けて合理的な推論を行う。 |
状況適応力(社会性、人間への関心) | 状況に応じて柔軟に対応するよりも、確立されたやり方、同じスタイルで物事を進めることを好む傾向がある。比較的一貫した行動を取る。 | 自分が取った行動が客観的に見て適切かどうか、距離を置いて自分を眺めることができる。多様な仕事への適応力を持っている。 |
プレッシャーへの耐力(余裕、タフさ) | ストレスやプレッシャーに対して敏感に反応しがちである。繊細な部分を持っているため、周囲の刺激に対する感度が高い。 | 感情的にならず、プレッシャーやストレスを強く感じる状況でも平静を保てる。楽観的な人だと言われる一面を持っている。 |
オーガナイズ能力(先見性、緻密さ) | 細かい計画は得意ではないが、その場その場で対応を考えて行動する。些細なことにこだわりすぎない。 | 仕事を進める上で、計画を立てるのがうまい。問題を予見する能力があり、その問題に対して緻密な対策を用意できる。 |
項目の内容を見てわかる通り、コンピテンシー項目は「数値が高いから優秀な人材」というわけではありません。あくまで特定の仕事における向き不向きを視覚化するものです。
仮に社内すべての人が同じ行動特性を持っていたら、逆に組織の多様性が損なわれてしまうデメリットがあるともいえるでしょう。
ここからは、人材育成にコンピテンシーを取り入れるメリットを整理します。
強化すべき行動特性が明確になる
コンピテンシーを分析すると、成果を上げるために強化すべき行動特性が明確になります。「育成方針の軸」ができると言い換えてもよいでしょう。
たとえば「問題にぶつかった時に、解決に向けて合理的な推論を行う」という特性が成果に重要であるならば、そのコンピテンシーを強化する研修プログラムを導入するのが効果的です。
また人材育成を目的として社員を挑戦的な仕事にアサインする際も、何を強化して欲しいのかコンピテンシーで伝えることで方向性が明確になります。「経験を積んでほしい」「実務に慣れてほしい」と曖昧な動機づけで済ませるより、社員のモチベーションも上がるはずです。
たとえば「問題にぶつかった時に、解決に向けて合理的な推論を行う」という特性が成果に重要であるならば、そのコンピテンシーを強化する研修プログラムを導入するのが効果的です。
また人材育成を目的として社員を挑戦的な仕事にアサインする際も、何を強化して欲しいのかコンピテンシーで伝えることで方向性が明確になります。「経験を積んでほしい」「実務に慣れてほしい」と曖昧な動機づけで済ませるより、社員のモチベーションも上がるはずです。
計画的な人材育成ができる
社内にどのようなコンピテンシーを持った人材がいるか把握できれば、計画的な人材育成が可能になります。
「チームワークを大事にできる人材は多いが、リーダーシップを発揮して新規事業を育成できる人材は少ない」といった状況であれば、将来に備えてリーダー人材の育成計画が立てられます。
また採用活動においても、自社に足りていない人材を計画的に採用できるでしょう。
中長期的な視点で人材育成を考える際も、コンピテンシーが可視化されていれば育成方針の迷走を回避しやすくなるのです。
「チームワークを大事にできる人材は多いが、リーダーシップを発揮して新規事業を育成できる人材は少ない」といった状況であれば、将来に備えてリーダー人材の育成計画が立てられます。
また採用活動においても、自社に足りていない人材を計画的に採用できるでしょう。
中長期的な視点で人材育成を考える際も、コンピテンシーが可視化されていれば育成方針の迷走を回避しやすくなるのです。
社員が自分の強み・弱みを把握できる
自分自身の特性はなかなか把握し難いものです。そこでコンピテンシー診断のような客観的な方法を取り入れれば、社員自身が自分の行動や思考の癖を自覚できます。
自分の強みや弱みが明確になるため、強みをさらに伸ばすきっかけになるでしょう。
また、仕事で重要なコンピテンシーと照らし合わせることで、自分に足りない部分が把握できます。「もう少し積極的に主張しないとだめだな」や「もっと周囲との協調性を大事にしないとだめだな」と、自発的な成長のきっかけになるでしょう。
自分の強みや弱みが明確になるため、強みをさらに伸ばすきっかけになるでしょう。
また、仕事で重要なコンピテンシーと照らし合わせることで、自分に足りない部分が把握できます。「もう少し積極的に主張しないとだめだな」や「もっと周囲との協調性を大事にしないとだめだな」と、自発的な成長のきっかけになるでしょう。
一人ひとりに合わせた人材育成ができる
コンピテンシーを取り入れることで、社員一人ひとりに合わせた人材育成が可能になります。
なぜならば、コンピテンシーの把握によって「相性の悪い上司と組ませていないか」「そもそも合っていない職種に配置していないか」などが見えるためです。
いくら上司や人事担当者が熱心に育成しようとしても、特性に合っていない環境では社員に強いストレスを与えてしまいます。最悪の場合、離職につながるおそれもあるでしょう。
とはいえ、勘や印象で社員の向き不向きを判断するのは簡単ではありません。コンピテンシーを分析すれば、客観的なデータをもとづき、社員にあった環境で人材育成が進められます。
なぜならば、コンピテンシーの把握によって「相性の悪い上司と組ませていないか」「そもそも合っていない職種に配置していないか」などが見えるためです。
いくら上司や人事担当者が熱心に育成しようとしても、特性に合っていない環境では社員に強いストレスを与えてしまいます。最悪の場合、離職につながるおそれもあるでしょう。
とはいえ、勘や印象で社員の向き不向きを判断するのは簡単ではありません。コンピテンシーを分析すれば、客観的なデータをもとづき、社員にあった環境で人材育成が進められます。
ミイダスはお気軽にコンピテンシー診断を活用でき
人材育成にも役立つツールです。
まずは無料トライアルをお試しください。
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コンピテンシーを人材育成に導入する方法コンピテンシーを活用する際は、コンピテンシーモデルと呼ばれる「理想の社員像」の設計が必要です。
コンピテンシーモデルは、「ミイダス」のような診断ツールを活用したり、社内のハイパフォーマーからヒアリングしたりして作成します。詳しい作成方法はこちらの記事で解説していますのでご参照ください。
【関連記事:コンピテンシーモデルとは?5つのモデル化手順と注意点を徹底解説!】
ここでは、コンピテンシーモデルが作成できた前提で、人材育成への導入方法に焦点をあてて解説します。コンピテンシー研修
コンピテンシー研修では、以下のような内容を実施します。- コンピテンシーの概要説明
- コンピテンシーモデルの作成
- 自身のコンピテンシーの把握
- 行動目標の作成
コンピテンシーモデルの作成は、受講する社員がグループワークの形で行う場合と、あらかじめ研修担当者が作成しておく場合があります。
コンピテンシー研修の目的は、社員にコンピテンシーについて学んでもらい、自身の現状と強化すべき方向性を知って成長へつなげること。したがって、研修後に具体的な行動につなげられるよう、最後に行動目標を作成してもらいます。
また、研修後に自身のコンピテンシーの強化に活用できる学習コンテンツを紹介するのも有効です。メンター制度
メンター制度とは、先輩社員(メンター)が自身をお手本として後輩社員(メンティー)にアドバイスやフィードバックを行う人材育成方法です。
業務に必要なスキルや社内ルールを教えるOJTとは異なり、仕事の進め方や業務の相談といったメンタル面のサポートがメンター制度のメインになります。
そのため、後輩社員に必要なコンピテンシーを持っている先輩社員をメンターに配置することで、対話を通じてメンティーのコンピテンシー強化につなげられます。
またメンターとメンティーの組み合わせを考える際にも、コンピテンシーを考慮すれば、相性が悪い組み合わせを作ってしまうミスを防げるでしょう。
メンター制度についてはこちらの記事で詳しく解説していますので、ご参照ください。
【関連記事:メンター制度の導入で得られる効果やデメリット、制度を成功させるポイントを解説】eラーニング
eラーニングとは、インターネットを介した学習形態を指します。デバイスとネット環境があれば、社員に都合のよい場所とタイミングで学習できる点がメリットです。
eラーニングの実施に際して学習プログラムを用意する必要はありますが、従来の集団研修よりも低コストかつ柔軟な学習が可能です。人材育成にコンピテンシーを活用する際の注意点コンピテンシーを活用した人材育成はメリットが多い反面、注意点も存在します。先天的な特性に合っていないと無理が生じる
強化すべきコンピテンシーがわかっていても、個々人の先天的な特性を歪めてまでそのコンピテンシーを強化するのは非効率的であり、限界があります。
先天的な特性とは、たとえば次のようなものがあげられます。- 生まれ持った才能
- 経験や環境により形成された価値観
- 幼少期より培われた性格
たとえば幼少期から競争重視の文化で育ってきた人材に「他人は気にせず、自分のペースで仕事するのが大切」と伝えても、その方向での育成は難しいでしょう。
人材育成にコンピテンシーを導入するならば、社員の先天的な特性も考慮する必要があります。また採用段階においても、候補者の特性が配属先の求めるコンピテンシーにあっているか検討するほうがよいでしょう。コンピテンシーモデルの設計に時間がかかる
コンピテンシーモデルの設計には時間がかかります。
コンピテンシーをきちんと人材育成に活用しようとすると、部署ごと、役職ごとに別々のコンピテンシーモデルが必要になるためです。
各ポジションでハイパフォーマーを選出し、ヒアリングを行ってコンピテンシーを抽出・分析するのは非常に手間がかかります。
現実的には、アセスメントツールを使ってコンピテンシーを診断することになるでしょう。コンピテンシーモデルは定期的なメンテナンスが必要
コンピテンシーモデルは、一度設計すればずっと使えるものではありません。
事業の状況や経営方針の変更、人員や組織の体制によって、求められるコンピテンシーは変化します。その都度、コンピテンシーモデルの見直しや再設定が必要になるのです。
労力をかけてコンピテンシーモデルを設計しても、数年で使えなくなるようでは困ります。コンピテンシーモデルを効率的に作成できる方法を見つけないと、なかなか実用は難しいといえるでしょう。ミイダスなら簡単にコンピテンシーを導入できるコンピテンシーを人材育成に導入したい企業は、ミイダスのコンピテンシー診断をご検討ください。
ミイダスのコンピテンシー診断では下記のような傾向を分析可能です(全41項目)。- その人のパーソナリティ
- 職務適性
- ストレス要因
- 相性の良い上司・部下のタイプ(上下関係適性)
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組織で活躍できる人材の傾向や、その組織の体質、社風の特徴などが客観的に把握できます。
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コンピテンシーモデルは、「ミイダス」のような診断ツールを活用したり、社内のハイパフォーマーからヒアリングしたりして作成します。詳しい作成方法はこちらの記事で解説していますのでご参照ください。
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ここでは、コンピテンシーモデルが作成できた前提で、人材育成への導入方法に焦点をあてて解説します。
コンピテンシー研修の目的は、社員にコンピテンシーについて学んでもらい、自身の現状と強化すべき方向性を知って成長へつなげること。したがって、研修後に具体的な行動につなげられるよう、最後に行動目標を作成してもらいます。
また、研修後に自身のコンピテンシーの強化に活用できる学習コンテンツを紹介するのも有効です。
業務に必要なスキルや社内ルールを教えるOJTとは異なり、仕事の進め方や業務の相談といったメンタル面のサポートがメンター制度のメインになります。
そのため、後輩社員に必要なコンピテンシーを持っている先輩社員をメンターに配置することで、対話を通じてメンティーのコンピテンシー強化につなげられます。
またメンターとメンティーの組み合わせを考える際にも、コンピテンシーを考慮すれば、相性が悪い組み合わせを作ってしまうミスを防げるでしょう。
メンター制度についてはこちらの記事で詳しく解説していますので、ご参照ください。
【関連記事:メンター制度の導入で得られる効果やデメリット、制度を成功させるポイントを解説】
eラーニングの実施に際して学習プログラムを用意する必要はありますが、従来の集団研修よりも低コストかつ柔軟な学習が可能です。
コンピテンシーを活用した人材育成はメリットが多い反面、注意点も存在します。
先天的な特性に合っていないと無理が生じる
強化すべきコンピテンシーがわかっていても、個々人の先天的な特性を歪めてまでそのコンピテンシーを強化するのは非効率的であり、限界があります。
先天的な特性とは、たとえば次のようなものがあげられます。
先天的な特性とは、たとえば次のようなものがあげられます。
- 生まれ持った才能
- 経験や環境により形成された価値観
- 幼少期より培われた性格
たとえば幼少期から競争重視の文化で育ってきた人材に「他人は気にせず、自分のペースで仕事するのが大切」と伝えても、その方向での育成は難しいでしょう。
人材育成にコンピテンシーを導入するならば、社員の先天的な特性も考慮する必要があります。また採用段階においても、候補者の特性が配属先の求めるコンピテンシーにあっているか検討するほうがよいでしょう。
人材育成にコンピテンシーを導入するならば、社員の先天的な特性も考慮する必要があります。また採用段階においても、候補者の特性が配属先の求めるコンピテンシーにあっているか検討するほうがよいでしょう。
コンピテンシーモデルの設計に時間がかかる
コンピテンシーモデルの設計には時間がかかります。
コンピテンシーをきちんと人材育成に活用しようとすると、部署ごと、役職ごとに別々のコンピテンシーモデルが必要になるためです。
各ポジションでハイパフォーマーを選出し、ヒアリングを行ってコンピテンシーを抽出・分析するのは非常に手間がかかります。
現実的には、アセスメントツールを使ってコンピテンシーを診断することになるでしょう。
コンピテンシーをきちんと人材育成に活用しようとすると、部署ごと、役職ごとに別々のコンピテンシーモデルが必要になるためです。
各ポジションでハイパフォーマーを選出し、ヒアリングを行ってコンピテンシーを抽出・分析するのは非常に手間がかかります。
現実的には、アセスメントツールを使ってコンピテンシーを診断することになるでしょう。
コンピテンシーモデルは定期的なメンテナンスが必要
コンピテンシーモデルは、一度設計すればずっと使えるものではありません。
事業の状況や経営方針の変更、人員や組織の体制によって、求められるコンピテンシーは変化します。その都度、コンピテンシーモデルの見直しや再設定が必要になるのです。
労力をかけてコンピテンシーモデルを設計しても、数年で使えなくなるようでは困ります。コンピテンシーモデルを効率的に作成できる方法を見つけないと、なかなか実用は難しいといえるでしょう。
事業の状況や経営方針の変更、人員や組織の体制によって、求められるコンピテンシーは変化します。その都度、コンピテンシーモデルの見直しや再設定が必要になるのです。
労力をかけてコンピテンシーモデルを設計しても、数年で使えなくなるようでは困ります。コンピテンシーモデルを効率的に作成できる方法を見つけないと、なかなか実用は難しいといえるでしょう。
ミイダスなら簡単にコンピテンシーを導入できるコンピテンシーを人材育成に導入したい企業は、ミイダスのコンピテンシー診断をご検討ください。
ミイダスのコンピテンシー診断では下記のような傾向を分析可能です(全41項目)。- その人のパーソナリティ
- 職務適性
- ストレス要因
- 相性の良い上司・部下のタイプ(上下関係適性)
- マネジメント適性
組織で活躍できる人材の傾向や、その組織の体質、社風の特徴などが客観的に把握できます。
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