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採用

中小企業の採用活動を支援する助成金・補助金9選

「採用コストを抑えたいけれど、中小企業でも利用できる助成金や補助金がわからない」
このようにお悩みではありませんか?

本記事では、中小企業の人事担当者や経営者の方が活用できる助成金・補助金を、目的別に9種類ご紹介します。  採択率を高めるための5つのステップや、よくある失敗例と対策についても解説しますので、最後までご一読ください。

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助成金と補助金の違いとは?

採用における助成金・補助金の活用は、コストを抑える方法の一つです。しかし、2つの違いについてはよく知らない方も多いのではないでしょうか。

ここでは「財源」「難易度」「公募時期」の3つの観点から、助成金と補助金の基本的な違いをわかりやすく整理して説明します。

【財源と目的の違い】お金の出どころと支援の方向性

助成金と補助金では、お金の出どころ(財源)と目的が異なります。

助成金は労働者が納めている雇用保険料が主な財源です。そのため、従業員の採用や労働環境の改善といった「雇用に関する活動」が支援の対象です[注1]

一方、補助金の財源は税金[注2]であり、新しい事業展開やIT導入といった「会社を成長させる取り組み」を後押しする目的があります。

<助成金・補助金の主な財源・目的>
  • 助成金:雇用保険料が財源、従業員の採用・職場環境の改善など、雇用に関する取り組みを支援
  • 補助金:税金が財源、新規事業・設備投資・IT導入など、事業の成長や拡大を支援
制度活用の目的が「雇用」か「事業成長」かで選ぶべき制度が変わります。

[注1]出典:雇用関係助成金パンフレット|厚生労働省
[注2]出典:補助金等に係る予算の執行の適正化に関する法律|e-Gov 法令検索

【受給の難易度の違い】誰でももらえる?それとも審査が必要?

受給の難易度は、制度を選ぶうえで非常に重要です。

助成金は、厚生労働省の定める申請要件をすべてクリアし、手続きを正しく済ませれば原則として受給可能です。保険金のように積み立てたものを受け取る性質が強いため、「必要な準備をきちんと整えれば受給できる」という安心感があります。

対して補助金は予算や件数に上限があるため、審査があるのが特徴です。事業計画書がほかの申請企業よりも優れていると認められる必要があり、積極的な姿勢で取り組むことが求められます。

<助成金・補助金の受給難易度>
  • 助成金:要件を満たせば原則受給可能、申請ミスがなければ比較的受け取りやすい
  • 補助金:申請件数が多く競争的、審査を通過しなければ受給できない

【公募時期の違い】通年募集か、期間限定か

申請のタイミングも、両者の大きな違いです。

助成金は雇用保険が財源のため、多くの制度が通年で申請を受け付けています。企業は採用計画に合わせて柔軟に申請タイミングを選べるのが大きなメリットです。

対して補助金は、国や地方自治体の単年度予算に基づいて行われるため、公募期間が数週間から数ヶ月と限定的です。公募が終了すると次年度まで待つことになります。

補助金にチャレンジする場合は、情報を常にチェックし、公募開始と同時に動けるよう計画的に準備しましょう。

<助成金・補助金の申請/応募タイミング>
  • 助成金:通年で申請可能、自社の採用計画やタイミングに合わせて柔軟に利用できる
  • 補助金:公募期間が限定的、募集時期を逃すと次のチャンスは翌年度以降になる

助成金と補助金の違いをまとめたものが、以下の表です。

■助成金と補助金の違い
比較項目助成金補助金
主な財源雇用保険料税金(一般会計予算)
管轄省庁厚生労働省経済産業省など
主な目的雇用安定、労働環境改善、人材育成産業振興、事業革新、生産性向上
受給の難易度比較的容易(要件を満たせば受給)比較的困難(競争審査で選抜)
公募時期通年募集が多い短期間に集中(予算に上限あり)

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中小企業が助成金・補助金を活用すべき3つのメリット

助成金・補助金を活用するメリットは、下記の3点です。
  • 返済の心配なく、採用・経営の資金を確保できる
  • 国や地方自治体の審査を通った企業として社会的信用度がアップする
  • 従業員の定着率向上や労働環境の改善につながる
それぞれ見ていきましょう。

返済の心配なく、採用・経営の資金を確保できる

助成金・補助金の最大の利点は、原則として返済の必要がないことです。融資と違ってキャッシュフローを圧迫せず、会社の財務基盤を安定させられます。

得た資金は採用費のほか、設備投資や人材育成など、これまで手が届かなかった事業成長への投資にも利用可能です。より新しい施策に挑戦できるようになり、企業の競争力向上にもつながるでしょう。

国や地方自治体の審査を通った企業として社会的信用度がアップする

助成金・補助金を受けるには、国や地方自治体による審査を通過すること、あるいは一定の要件を満たす必要があります。そのため、採択[注]されること自体が「国の基準を満たす健全な企業」の証になるのです。
[注]補助金申請における「採択」とは、審査の結果、補助金の受給が決定することを指す

金融機関や取引先への信頼が高まるのはもちろん、採用活動においても応募者に安心感を与えられます。社会的な評価も上がるため、制度の活用により良い循環を生み出せるでしょう。

従業員の定着率向上や労働環境の改善につながる

多くの助成金は、働きやすい職場づくりを支援する目的で設計されています。受給条件には、以下のような「労働環境の向上」に関する取り組みが含まれるケースが少なくありません。
  • 非正規社員の正社員化
  • 賃上げや処遇改善
  • 研修制度やキャリアアップ制度の導入
  • 働き方改革(残業削減や柔軟な勤務体制の導入)など
これらの取り組みは従業員の待遇改善に直結し、満足度を高めます。結果として定着率が上がり、新規採用や教育にかかるコスト削減にもつながるでしょう。

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【目的別】人事担当者が知るべき助成金・補助金9選

採用や人材育成をスムーズに進めたいなら、自社に合った助成金・補助金を活用するのが有効です。人事担当者が特にチェックしておきたい主な制度を見ていきましょう

新しい人材を採用・育成したいとき

人材確保と育成に直結する助成金を活用すれば、採用コストを抑えながら人材育成の基盤を整えられます。

【9選その1】キャリアアップ助成金

非正規社員を正社員へ転換した企業を支援する制度です[注]。重点支援対象者を正社員化した場合は、中小企業で最大80万円が支給されます。それ以外の労働者を正社員化した場合は、最大40万円が支給額となります。処遇改善や賃金規定の改定にも活用可能な制度です。

[注]出典:キャリアアップ助成金|厚生労働省

【9選その2】人材開発支援助成金

社員教育やOJT研修を実施する企業を支援する制度です[注]。訓練にかかる経費や賃金の一部を助成し、人材育成を推進します。

[注]出典:人材開発助成金|厚生労働省

【9選その3】トライアル雇用助成金

未経験者や長期間仕事を離れていた方を試しに雇用する企業を支援する制度です[注]。3ヶ月間の雇用につき、最大で12万円の助成金を受け取れます。

[注]出典:トライアル雇用助成金(一般トライアルコース)

働き方や雇用制度を見直したいとき

柔軟な働き方を実現する制度整備にも助成金が用意されています。次の2つは職場改革を目指す企業に最適です。

【9選その4】働き方改革推進支援助成金

労働時間の短縮や年次有給休暇の取得促進に取り組む中小企業を支援する制度です[注]。制度の導入に必要な機器やコンサルティング費用に使えます。

[注]出典:働き方改革推進支援助成金|厚生労働省

【9選その5】両立支援等助成金

仕事と家庭生活の両立支援を目的とし、育児休業や介護休業が取りやすい雇用環境整備に取り組む事業主をサポートする制度です[注]。「出生時両立支援コース」や「育児休業等支援コース」などがあります。

[注]出典:両立支援等助成金のご案内|厚生労働省

【9選その6】人材確保等支援助成金

評価制度や研修制度を整備し、離職率を改善した企業を支援します[注]。賃金規定や諸手当、人事評価など、雇用管理制度を新しく導入・改善し、離職率の低下に取り組んだ事業主に対して助成されます。

[注]出典:人材確保等支援助成金(雇用管理制度・雇用環境整備助成コース)|厚生労働省

【9選その7】特定求職者雇用開発助成金(特定就職困難者コース)

高年齢者・障害者・母子家庭など就職が難しい人材を採用したい企業のコスト負担を軽くする制度です[注]。ハローワーク等から紹介された方を「一般被保険者として継続雇用」することを条件としています。

[注]出典:特定求職者雇用開発助成金(特定就職困難者コース)|厚生労働省

人事業務の効率化・DX化を推進したいとき

勤怠や人事評価などのDX推進にも補助制度があります。間接コストの削減を目指しましょう。

【9選その8】IT導入補助金

勤怠管理や人事評価システムの導入費用を支援する制度です[注]。補助率は条件により異なり、通常は1/2以内ですが、一定の要件を満たす場合は2/3以内まで引き上げられます。生産性向上を目的としたIT導入に活用可能です。

[注]出典:IT導入補助金制度概要|IT導入補助金2025

【9選その9】テレワーク導入補助金(自治体実施)

国が実施する助成金とは別に、各自治体が独自のテレワーク導入支援の補助金や助成金を設けています[注]。たとえば、東京都ではテレワーク環境整備にかかる経費を助成する制度があります。お住まいの地域によって制度の有無や内容が変わるため、自治体のホームページで確認しましょう。

[注]出典:令和7年度テレワークトータルサポート助成金|公共財団法人 東京しごと財団

助成金・補助金の流れと採択率を上げる5つのポイント

助成金や補助金は、ただ申請すればもらえるわけではありません。

特に補助金は採択率を上げるための工夫が必要です。ここでは、新任の人事担当者でも迷わないよう、申請から受給までの流れと、採択の可能性を高めるための重要な5つのポイントを解説します。

Point1|社内体制を整える

助成金や補助金を申請する前に、まずは社内の体制を整えることが大切です。申請に必要な書類や勤怠データを整えるには、経理・人事・労務の連携が欠かせません。

助成金の申請では、勤務時間や雇用契約の記録をきちんと残す必要があります。たとえば、勤怠管理システムを導入して勤務時間を正確に把握したり、雇用契約書を最新の内容に更新したりするとスムーズです。

申請窓口となる担当者を明確にし、関係部署と情報を共有しながら準備を進めましょう。

Point2|公募要領を正しく読み解く

公募要領を正しく読み解きましょう。公募要領には、対象者や経費、申請期限などの細かい条件が定められています。

たとえば、申請より前に取り組みを始めてしまうと対象外になる制度もあるため、注意が必要です。
公募要領は難しい表現も多いため、不安な点は早めに窓口や専門家に確認し、誤解のない状態で準備を進めましょう。

Point3|事業計画書をブラッシュアップする

補助金の採択率を上げるには、目的と成果を明確にした事業計画書の作成が欠かせません。審査員へ「いかに自社が補助金を必要としているのか」を論理的に訴える必要があります。

計画書では、数値目標を具体的に示し、競合他社にない自社の強みを明確にしましょう。

たとえば、以下のように数値を盛り込むと説得力が高まります。
  • 採用後3年で離職率を20%下げる
  • 勤怠管理のDX化で残業時間を月10時間削減する
審査員は計画の実現性や将来性を見ています。事業の成長イメージを具体的に伝えましょう。一度書いたら終わりにするのでなく、第三者に読んでもらいながら内容を磨き上げましょう。

Point4|スケジュール管理を徹底する

書類準備や確認に時間がかかるため、余裕を持ったスケジュールが必要です。助成金や補助金は申請期間が短く、締切を逃すと再申請できないケースもあります。

特に補助金は数週間しか公募されないこともあるため、早めの情報収集が欠かせません。
申請期限だけでなく、交付決定日や実績報告日などのスケジュールもカレンダーで一元管理しておきましょう。

Point5|専門家のサポートを活用する

助成金や補助金の申請では、専門家に相談すると安心です。助成金・補助金制度は複雑で変更も多いため、専門家の支援を受けることで書類の不備や要件の見落としを防げます。

主な相談先は以下のとおりです。

■相談先となる専門家とサポート内容の例
相談先の専門家サポート内容の例
社会保険労務士雇用関係助成金の申請
中小企業診断士補助金の事業計画書作成
行政書士許認可手続きや関連申請など
事業計画書に具体的な数値目標を盛り込むなど、採択率を高める実践的なアドバイスも得られます。はじめての申請では専門家と連携して、確実な受給を目指しましょう。

【Q&A】申請時によくある失敗と対策

助成金や補助金の申請は、準備不足や理解のずれによって失敗するケースが多くあります。ここでは、はじめて申請に挑戦する人事担当者がつまずきやすい2つのポイントと、対策を紹介します。

Q1:申請対象じゃなかった……を防ぐには?

A1:厚生労働省や経済産業省の公式サイトで、最新の公募要領を必ず確認しましょう。

助成金や補助金は、制度ごとに対象企業や取り組み内容の条件が細かく定められており、内容を正確に把握しておくことが重要です。

条件を確認しないまま進めると、見落としによって不支給となるおそれがあります。

たとえば「正社員転換」を対象とする助成金に、契約社員のまま申請してしまい受給できななかったり、社内ルールや雇用期間などの基本条件を満たしておらず、申請後に不支給と判断されたりするケースもあります。

要件を一つ見落とすだけで支給外となることもあるため、申請前には以下のような専門家へ相談するのも有効です。専門家であれば、自社の状況が制度の要件に適合するかを具体的に確認してもらえます。

Q2:申請書類が通らなかった……その理由は?

A2:申請が通らない原因の多くは、書類の不備や内容の不足にあります。

公募要領で求められている内容をあいまいに記載すると、評価が得にくくなる場合があります。

たとえば「人材育成を強化する」と書くよりも、「1年以内に研修を3回実施し、離職率を10%改善する」など具体的な数値や期間を示すことで、計画の実現性が伝わりやすくなります。

制度によって評価基準は異なりますが、提出前に第三者の目でチェックし、数値・日程・添付資料が要件に沿っているかを再確認することが重要です。小さな修正や確認の積み重ねが、採択率を高めるカギになります。

助成金・補助金を使いこなす企業が成長する

助成金や補助金は、採用や人材育成を支える追い風です。返済不要の支援を賢く取り入れれば、採用コストを抑えつつ組織力を高められます。制度を理解し、自社の課題に合うものを選ぶことが成果への近道です。

さらに、採択率を高めるには、計画性のある準備と正確な書類作成が欠かせません。専門家と連携しながら取り組むことで、安心して制度を活用できるでしょう。助成金・補助金を戦略的に使いこなす企業こそ、持続的な成長を実現します

賢く効率的に助成金・補助金を活用しよう

助成金・補助金を賢く効率的に活用するなら、採用の「質」を高める視点も合わせ持ちましょう。

せっかく制度を利用して採用コストを抑えても、採用した人材が社風に合わず早期離職しては、再び採用や教育にコストと時間がかかってしまいます。

採用のミスマッチは、結果的に助成金のメリットを損なう原因になり得るのです。

採用のミスマッチを防ぎ、客観的なデータに基づいた判断を支援するのが、採用強化ブランディングサービスの「ミイダス」です。ミイダスの「コンピテンシー診断(特性診断)」は、個人の行動や思考の癖を分析し、どのような環境で活躍しやすいかを可視化します。

たとえば、以下のような活用が可能です。
  • 活躍社員の行動特性をデータで分析
  • 客観的な採用基準を簡単に作成
  • 応募者の特性と社風の相性を診断 など
自社にマッチする人材を可視化し、効率的に採用活動をおこないたい人事の方は、ぜひミイダスの採用強化ブランディングツールをお試しください。

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※本記事で紹介した内容は2025年10月時点で人材アセスメントラボ編集部にて調査した情報です。

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