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採用

活躍要因診断の重要性とは ~すべての施策は組織の見える化 からはじまる~

後手後手にになりがちな組織課題への打ち手

記事を動画で解説

  • 後手後手にになりがちな組織課題への打ち手
  • なぜ活躍要因診断が重要か
  • 組織の生産性を高めるために
  • 組織設計を見越した活躍要因診断導入とは

生産性の高い組織づくりに向けた課題

「メンバーが一人辞めてしまって、仕事の忙しさが増すばかり」
「『働き方改革』と言われても、仕事量が減らせない」
といった声が、現場であがっていることはないでしょうか。

だからといって、人を採用すればいいという話でもありません。
生産性の高い組織になっていないと、新しく人が入ってもうまく生かしきれない可能性があります。
現場としては、コスト削減がテーマなればプロセスを見直し、事故が起きればマニュアルとチェック項目を厳しくし、働き方改革がテーマになれば残業を抑制し・・・と求められるテーマや、起きている現象に対応するだけで、手一杯で後手後手になってしまいます。本質的な課題は何か、まず分析・把握することが必要です。

なぜ活躍要因診断が重要か

社員の特徴を把握する必要性

組織の課題を考える際に欠かせないのは、「現在の組織の現状を知る」ことです。現状を知らないと、本質的な対応の考えようもありません。そのために活用できるのが、活躍要因診断です。

活躍要因診断は、社員の適性や思考性などを分析することで、「この組織にはどういう特徴の人が多いか」そして「この組織で活躍できる人にはどういう特性があるか」という点を明らかにしていくものです。

活躍要因診断のためのアセスメントツールは多く存在しており、それぞれで測る項目は異なりますが、たとえばミイダスのアセスメントでは、パーソナリティ、ストレス要因、上下関係適正を測定しています。
「パーソナリティ」では、ヴァイタリティや問題解決力などの仕事をする上での行動特性を測り、「ストレス要因」では、ハードスケジュールな環境、裁量が無い環境など、どのような環境でストレスを感じるのかを測ります。また上下関係適性では、マネジメントのスタイルや相性の良い上司としてのタイプ、部下としてのタイプが判るようになっています。

間違いのない打ち手をうつ

組織体質を可視化したあとは、課題とそれに対する打ち手を明確にしていきます。

離職による生産性低下についての問題点を考えてみましょう。
仮に、スケジュールが過密な職場だったとしても、その「耐性が強い」組織体質だとわかっていれば、ハードスケジュール自体は根本の原因にはなりません。よくあるのは、「仕事が忙しいから」という社員の声をもとに、それが原因だと思い込んで施策を打ち出すことです。しかし、組織体質を先に把握することで、思い込みを防ぐことができます。

組織体質を把握し、分析を続けていくと、実はハードスケジュールが生産性低下の原因ではなく「目標達成しても評価されないことにストレスを感じている人が多い」ことに根本原因が見えてきたりします。評価されないからモチベーションがあがらない。モチベーションがあがらないから、仕事も手を抜きがち、といった負の循環が起こることで、離職や生産性低下が生じている、というのが実は改善が必要な問題だったのです。

ここまで分析できると、解決策の着手ができるようになります。
今回は「評価」が問題であることが見えてきたので、「評価制度の改定」あるいは「制度運用面での工夫」といった施策を検討することができます。

起きている現象に対する打ち手だけを考えていると、なかなか抜本的な解決にはなりません。活躍要因診断を使うことで、間違いのない打ち手をうつことが可能になるのです。

組織の生産性を高めるために

組織体質と活躍人材を可視化

組織体質を可視化し、本質的な課題をに対処したことで、組織の生産性をぐっと伸ばした例があります。

ある会社の営業チームでは、入社後半年以内の離職者が後を絶たない状況でした。なかなか組織の生産性もあがりません。常に成果を出すメンバーがリードし、他のメンバーは成果にムラがあり、欠員が出たらその分パワーダウンしてしまうような状態でした。

「根本的な原因から変えないと、同じことを繰返してしまう」と考えた部長は、ここで活躍要因診断を取り入れました。そこでわかったことは、
・成果を出すメンバーが「達成意欲と競争心が強く、問題解決力も高い」特性
・他の人は「達成志向と競争心があまりなく、自分のペースで仕事をする」特性
であることでした。つまり、活躍社員とその他のメンバーは対極的な特性だったのです。

可視化情報をもとに、適切な採用・配属施策が可能に

可視化された情報を見て、部長は次のように考えたそうです。
  • これまでは一生懸命、活躍人材と同じ行動を他の人にも求めていたけれど、特性と合わないことを強いていたので、行動変容は起こらなかったのだということを理解した。
  • 既存社員の行動変容に注力するのではなく、むしろ今後の組織づくりにこの情報を生かす。今の活躍人材の特性を持つ人でチームを構成することこそ、組織の生産性を高めることになる。
  • そのため、採用ならびに異動者の判断軸に、活躍人材と同じ特性であることを取り入れよう。既存社員については、より適性が高い職務があれば、配置転換も検討しよう。
実際、この基準を定めた後に採用したメンバーは定着率が高く、目標達成率も相当高かったそうです。特性が違う人をいくら育成しても、同じ成果が出るものではありません。「その仕事で成果を出せる特性」を見極め、チームづくりに反映させていくことが必要です。

組織設計を見越した活躍要因診断導入とは

小規模で実施し、全社に広げる

活躍要因診断は、全社ではなく1チーム単位からでも使うことができます。「離職者の多いチーム」「活躍しきれない社員が多いチーム」などでまず導入してみるとよいでしょう。その組織の体質が可視化され、必要な対象方法を考えやすくなるからです。

導入する場合は、次のようなステップが一般的です。
  • 該当するチームに、活躍要因診断を受けてもらう
  • 「活躍社員」と「活躍しきれない社員」の特性を、分析し明確化する
  • 「活躍社員」「活躍しきれない社員」のギャップを確認する
  • 「活躍社員」に起こり得るリスクがあれば、洗い出して改善する(たとえば離職する可能性があるとしたら、その原因を探り、施策を考える)
  • 「活躍しきれない社員」を指導する場合は、特性にあった行動でベストパフォーマンスを目指す。場合によっては、特性がより生かせる職務への配置転換を検討する。
小規模で実施することで、使い方の検証をすることもできます。可視化された結果もとに、部門長と人事で議論してみるのも有効でしょう。すぐ変えられること、次の異動・配置タイミングで検討することなど、優先順位をわけて取り組むこともできます。組織をよくするための使い方を、ぜひ社内で検討してみてください。

まとめ

  • 間違いのない打ち手のために、現象面だけではなく本質課題を掘り下げることが必要
  • そのために、活躍要因診断を使った組織体質の可視化が欠かせない
  • 示された組織体質から潜在的な問題をあぶり出し、解決策を打ち出す

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