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アルムナイとは?採用のメリット・デメリット、導入企業の事例を解説

「アルムナイって何のこと?」
「アルムナイ採用に力を入れて優秀な人材を確保したい」

と思っていませんか?

人材の流動化が加速し、社員が転職するハードルは低くなっています。せっかく社員を採用しても定着せず、自社で活躍する人材の確保に課題を抱えている企業も少なくありません。

このような状況下で注目されているのが、過去に自社を退職した人材「アルムナイ」です。しかし、日本の企業では聞き慣れない言葉のため、戸惑う方もいるのではないでしょうか。

そこで当記事では、アルムナイとは何なのか、アルムナイ採用を実施するメリット・デメリット、すでにアルムナイ制度を導入している企業事例などを解説します。退職者とのつながりを維持する「アルムナイネットワーク」を構築するポイントも紹介しますので、参考にしてみてください。

なお、人材の定着率に課題を抱える企業の方に向けて、無料のお役立ち資料もご用意しています。自社にフィットする人材を採用し、定着率を高めていきたい方は、あわせてご一読ください。

【社風にあった定着人材の採用を成功させる方法】

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アルムナイとは?語源や注目されている背景などを解説

アルムナイとは、「転職・起業・育児・介護などの事情により、自社を退職した人材のこと」です。

ある調査によると、アルムナイ採用を導入している企業は約3割という結果でした。現在の日本では、まだ普及していないものの、今後の採用力を強化する手段として広まる可能性があります。

それでは、アルムナイの基礎知識について詳しく見ていきましょう。ここでは、以下の3つに着目して解説します。
  • アルムナイの語源
  • アルムナイの言葉の使い方
  • アルムナイ採用が注目されている理由
ひとつずつ解説していきます。

アルムナイの語源

アルムナイを英語で表記すると「Alumni」です。もともとはラテン語の「Alumnus」「Alumna」が語源と言われていますが、男女ともに共通して使える「Alumni」が一般的な言葉として使われています。

アルムナイを日本語にすると、以下の意味があります。
  • 卒業生
  • 同窓生
  • OB・OG
このように、学校を卒業した人という意味で使われます。それが転じて、ビジネスの場では「中途退職した人」を表す言葉として広がりました。

一部の大学の卒業生サービスでは、正しい発音に準じて”アラムナイ”と表記されているケースもあるようですが、この記事ではアルムナイに統一して解説していきます。

アルムナイの言葉の使い方

アルムナイは中途退職した人材を指す言葉ですので、定年退職した人は対象に含まれません。現役世代で自社を退職した人が対象になることを覚えておきましょう。

また、アルムナイと似た言葉に「出戻り採用」や「ジョブリターン」もあります。それぞれの違いは以下のとおりです。

出戻り採用
出戻り採用とアルムナイは同じ意味として使われています。「カムバック採用」といった名称で制度化しているところもあります。

ジョブリターン
ジョブリターンとは、結婚・妊娠・出産・育児・介護・配偶者の転勤など、個人的な理由で退職した人を再雇用する制度です。転職や起業が理由で退職した人は、本来ジョブリターンには含まれません。

企業によって制度の名称は異なり、出戻り採用やカムバック採用、ジョブリターン以外のユニークな呼び名で展開している企業もあります。幅広い意味で言葉を使えて、ジェンダーにも配慮している「アルムナイ採用」を使うのもよいかもしれません。

アルムナイ採用が注目されている理由

欧米においては、アルムナイ採用が一般的です。では、なぜ日本でも注目されるようになったのでしょうか。

その理由は、人材の流動化が加速し、自社で活躍できる優秀な人材の確保が難しくなっていることにあります。

以前の日本では終身雇用や年功序列など、一社に長く勤めるのが当たり前でした。しかし、これらの雇用システムは古いものと捉えられるように変化し、転職するハードルも低くなっています。

企業としては、社員のキャリアビジョンを実現するための転職も、受け入れざるを得ない状況になっているのです。

とは言うものの、少子高齢化が影響して有効求人倍率が上昇傾向にあることも影響して、優秀な人材を採用する難易度は上がっています。そこで、効率的に優秀な人材を確保するために注目されたのがアルムナイです。

アルムナイなら、自社の社風や価値観、業務内容などを把握しています。一度は退職した人材を貴重な人的資産と捉え、再活用していくことが企業の成長にもつながるのです。

続いて、アルムナイ採用のメリットを見ていきましょう。

アルムナイ採用のメリット4つ

屋外で微笑む女性
アルムナイ採用のメリットは以下の4つです。

1.ミスマッチを防止しながら即戦力を採用できる
2.社内に新しい知識や価値観を取り入れられる
3.採用・教育コストを抑えられる
4.ブランディングやエンゲージメント向上が期待できる

それぞれ解説していきます。

【メリット1】ミスマッチを防止しながら即戦力を採用できる

アルムナイは自社で働いた経験があり、企業理念や社風、業務内容、商品知識などをすでに知っています。そのため、即戦力として働いてくれる可能性が高いです。

また、新卒採用や中途採用では「入社してみたらイメージと違う雰囲気だった」「業務内容が思っていたものではなかった」といったミスマッチを起こしがちです。しかし、アルムナイであれば、入社後に発覚するミスマッチ防止が期待できます。

企業側もアルムナイの人柄や在籍していたときの働きぶりを把握しているため「採用に失敗した」と思うことも少ないでしょう。

【メリット2】社内に新しい知識や価値観を取り入れられる

アルムナイは自社を退職後、何らかの形で活躍してきたはずです。それは転職や起業、フリーランスとしての活動かもしれません。

アルムナイを採用したら、そのときに得た経験や知識、価値観を自社に取り入れることが可能です。これまで自社になかった視点を取り入れることで、既存社員との相乗効果が生まれ、社内の活性化が期待できます。

さまざまな新しい情報が、自社で抱えていた課題の解決につながる可能性もあるでしょう。

【メリット3】採用・教育コストを抑えられる

新たに新卒採用や中途採用をするより、コストを抑えられます。採用試験や面接にかかる業務工数を減らせるため、人事担当者の人件費削減が可能です。自社の退職者を集めた「アルムナイネットワーク」を構築できれば、求職者を探すために必要な求人サイトを利用する費用も抑えられるでしょう。

また、ゼロの状態から教育指導をする必要もありません。不足している部分だけを引継ぎや研修などで補えばよいため、教育コストも抑えることが可能です。

【メリット4】ブランディングやエンゲージメント向上が期待できる

アルムナイは「一度、退職した人材を再雇用する制度を導入している」と社外にアピールできます。企業イメージの向上につながり、自社のブランディングに効果的です。

さらに、求職者へのアピールもできます。「退職後も自社との関係が継続することで、自身のキャリアビジョンや人脈形成が有利になる」といったアピールができるでしょう。柔軟な働き方の選択肢として求職者に伝えることで、自社に入社したい人材を獲得できる可能性が高まります。

また、既存社員のエンゲージメント向上にも効果を発揮します。たとえば、アルムナイから退職後の活躍ぶりや、自社で働いていたときの経験が活かされた体験などを話してもらうのが有効です。

「今の業務経験は無駄にならないんだ」「今後のキャリア形成が有利になりそうだ」といった印象を既存社員に与えられれば、自社で働く価値が高まるでしょう。

ここまで、アルムナイ採用のメリットを4つお伝えしました。アルムナイネットワークを構築し、退職者との関係を保ち続けることで、採用面で大きなメリットが得られます。

しかし、良い面ばかりではありません。アルムナイ採用を導入する際には、デメリットになる部分も知っておきましょう。

アルムナイ採用のデメリット4つ

デメリットと書かれた積み木
アルムナイ採用のデメリットは以下の4点です。

1.再雇用に対して後ろめたい気持ちを持っている可能性がある
2.既存社員が不満を抱く可能性がある
3.既存社員の退職を後押ししてしまう可能性がある
4.アルムナイが必ずしも募集職種にフィットするとは限らない

ひとつずつ解説していきます。

【デメリット1】再雇用に対して後ろめたい気持ちを持っている可能性がある

アルムナイは自分で退職を決断した人です。そのため、数年経ってから戻りたいと思っても、後ろめたさが足かせになる可能性があります。

「今になって戻って、どう思われるだろうか」「新しく入ったメンバーと人間関係を築けるだろうか」などの不安を企業側が解消しなくてはなりません。

アルムナイの不安を解消するための面談実施や、ウェルカムな雰囲気で迎え入れられる社内の体制づくりが重要です。

【デメリット2】既存社員が不満を抱く可能性がある

アルムナイだけではなく、ずっと働いている既存社員にも目を向ける必要があります。

アルムナイが在籍していたときに優れた成果を残していたり、退職後の経験値が高かったりする場合は、再雇用の際に役職や給与面などが好待遇になるでしょう。そうしたときに長年勤めている既存社員から「ずっと会社に貢献しているのに、自分は評価されていない」といった不満を抱く可能性があります。

アルムナイを採用するときには、既存社員と不公平な格差が生じないように留意が必要です。再雇用できるアルムナイに一定の条件を設けたり、既存社員の評価制度とバランスを取ったりして、不満が出にくい制度の構築が求められます。

【デメリット3】既存社員の退職を後押ししてしまう可能性がある

社員のキャリアビジョン形成にアルムナイ制度は効果的です。しかし、制度があることによって退職のハードルを下げてしまう可能性があります。

たとえば、既存社員から「制度があるから一度辞めてもすぐに戻って来られる」と安易に捉えられてしまうと、退職者の増加につながりかねません。すると、自社の定着率向上が難しくなってしまいます。

こういった問題を解消するには「アルムナイ制度は簡単に使えるものではない」と周知していくことが重要です。たとえば、将来的にアルムナイ採用で自社に戻ってきたい場合は「在籍期間中に一定の条件をクリアする」といったことを決めておくとよいでしょう。
  • 社内評価基準で一定レベル以上に到達している人
  • 自社への貢献度合いが高い人
  • 専門的な資格や経験を有している人
  • 勤続年数が一定年数以上の人
上記は一例に過ぎませんが、あらかじめ制度内のルールを明確にしておけば、退職を助長することを防げます。

【デメリット4】アルムナイが必ずしも募集職種にフィットするとは限らない

アルムナイが過去に在籍していたときの実績や評価などを確認し、退職後の経験やスキルなども考慮すれば、再雇用後の活躍度合いを評価する材料になります。しかし、自社の社風や価値観などにフィットしやすい人材だとはいえ、そのとき募集している職種に適性があるとは言い切れません。

たとえば「在職中は営業職だったけれど、現在必要としているのはマーケティング職」と在籍時の職種と募集職種が大きく異なることもあるでしょう。そのとき「過去の実績も良い、退職後の経験も十分だ」とアルムナイを評価してマーケティング職で再雇用すると、ミスマッチを起こす可能性があります。

いくら経験や能力の高い人材だったとしても、募集職種との適性が合致するとは言えないからです。

アルムナイの持つ適性や能力を把握し、再雇用時の人材配置で起こりがちなミスマッチを回避するには、ミイダスが提供する「コンピテンシー診断」が効果的です。

コンピテンシー診断とは、人材の行動や指向性を可視化する適性診断で「パーソナリティ」「ストレス要因」「上下関係適性」など計41項目を数値化します。アルムナイが募集職種の適性を持っているか、配属後の部署で活躍できるかなどの把握が可能です。

「アルムナイ採用を成功させたい」とお考えの方は、以下からコンピテンシー診断をお試しください。

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なお、コンピテンシー診断のメリットや導入事例などは、以下の記事にてまとめています。あわせてご一読ください。

【関連記事:コンピテンシー診断とは?導入事例や使用方法も解説】

続いて、アルムナイ制度を導入している企業事例を紹介します。自社で制度化を進める際の参考にご覧ください。

アルムナイ制度を導入している企業事例4選

青空と高層ビル群
アルムナイ制度を導入している企業は複数ありますが、ここでは以下4つの企業に絞って取り組み事例を紹介します。
  • トヨタ自動車株式会社
  • 株式会社明治
  • コクヨ株式会社
  • 株式会社あきんどスシロー
ひとつずつ見ていきましょう。

【事例1】トヨタ自動車株式会社

自動車の製造・販売を行うトヨタ自動車では、2005年から「プロキャリア・カムバック制度」を実施しています。対象となるのは事技専門職以上の社員で、退職時の理由が「配偶者の転勤」「介護」だった場合です。

制度を使うには、退職前に面談を実施し、再雇用申請を登録します。退職後、人材本人から再雇用の申し出があり、会社が認めた場合に復帰できる仕組みです。

同社のプロキャリア・カムバック制度の利用には、以下の条件が定められています。
  • 自動車の製造・販売を行うトヨタ自動車では、2005年から「プロキャリア・カムバック制度」を実施しています。対象となるのは事技専門職以上の社員で、退職時の理由が「配偶者の転勤」「介護」だった場合です。
  • 制度を使うには、退職前に面談を実施し、再雇用申請を登録します。退職後、人材本人から再雇用の申し出があり、会社が認めた場合に復帰できる仕組みです。
  • 同社のプロキャリア・カムバック制度の利用には、以下の条件が定められています。
専門的な経験やスキルを持っている人材が、戻ってきやすい制度と言えます。

参考:『プロキャリア・カムバック制度』導入について

【事例2】株式会社明治

牛乳や乳製品などの製造・販売をする明治では、2020年より「リ・メイジ制度」を開始しました。退職者が新しい風を吹かせて同社で再び活躍し、企業そのものも成長を繰り返していくという思いが、制度の名称に込められています。

リ・メイジ制度を使うには、再就職を希望するアルムナイが、同社の専用ホームページから必要事項を入力します。その後、選考が通過した場合に再雇用が可能です。

再雇用の条件は「正規従業員として3年以上勤務したあとに退職した者」と定められています。

参考:広がるダイバーシティへの取り組み 退職後も再就職可能な「リ・メイジ制度」を導入 2020年4月1日付採用より

【事例3】 コクヨ株式会社

文具の製造販売やオフィス用品の仕入れなどを行うコクヨでは「自己都合退職者再雇用制度」を実施しています。自己都合退職にもさまざまな事情がありますが、同社では幅広い退職理由の人材を再雇用できるように制度化しているところが特徴です。

自己都合退職者再雇用制度を利用できる退職理由は、以下のように定めています。
  • 結婚
  • 出産・育児
  • 介護
  • 配偶者の転勤
  • 留学
  • ボランティア
  • 転職
  • その他、会社が認めた事由
退職後に身に付けた能力や経験を持ち帰り、チームに還元することで、集団としての多様性の広がりが期待されています。

参考:自分らしく働く仕組み

【事例4】株式会社あきんどスシロー

すしレストラン「スシロー」を展開する同社では、OB・OGを対象にした「カムバック採用」を導入しています。社員とアルバイトの経験者も制度の対象です。

社員での復帰を希望する場合は、同社のカムバック採用サイトからエントリーし、書類選考や面接を経て採用となります。ブランクがあっても応募でき、社員で働いていた人がアルバイトとして戻ることも可能です。

「どのような働き方をしたいのか」「どんなキャリアビジョンを描いているのか」なども相談ができるため、同社が実施する他の制度と組み合わせて柔軟な働き方を叶えられます。

参考:スシロー カムバック採用サイト

アルムナイ制度を導入している企業事例を4つ紹介しました。ここまで読んで「退職者との関係性を維持できるアルムナイネットワークを自社で構築していくには、どうしたらいいの?」と思う方もいるのではないでしょうか。

次の項目では、アルムナイネットワークを構築する方法を解説します。

アルムナイネットワークを構築する方法

アルムナイネットワークとは、「人材が退職したあとも自社とのつながりを保てるネットワークのこと」です。アルムナイネットワークがあることによって、退職者との関係性維持が容易になり、「再度入社したい」といった人材を探すのも負担なく行えます。また、アルムナイの現状や職業などを情報収集し、管理していくことも可能です。

アルムナイネットワークを構築する際にポイントとなるのは、以下の5点です。
  • アルムナイ制度について社内周知する
  • 日頃から社員のエンゲージメント向上に努める
  • 退職を決断されたときに快く送り出す
  • アルムナイとコミュニケーションが取れる場を構築する
  • アルムナイの受け入れ体制をつくる
それぞれ見ていきましょう。

アルムナイ制度について社内周知する

アルムナイ制度は、日本ではまだ一般的でない仕組みです。そのため、社員の中にも知らない人がいる可能性があります。

自社で定めたアルムナイ制度を理解してもらえるよう、社内周知を徹底しましょう。研修やeラーニングを通して、制度の目的や重要性などの理解を促します。

社員の中には「一度は退職した人をなぜ再雇用するのか」と良いイメージを持たない人が出る可能性があります。この社員がアルムナイを受け入れる側になる可能性は十分に考えられるため、しっかりと理解を促し、納得してもらうことが重要です。

また、自社のホームページに、アルムナイ制度を使って再入社した社員の体験談を掲載するのも認知度向上に効果的です。

日頃から社員のエンゲージメント向上に努める

アルムナイネットワークの構築を促進させるには、社員の在籍中から良好な人間関係を築く必要があります。「また戻ってきて働きたい」「退職後もつながり続ける価値がある企業だ」と思ってもらえなければ、関係性は維持できません。

嫌な思いをしたり、好きではないと感じたりする企業には、戻りたいと思えないはずです。社員がアルムナイになる可能性も見越して、日頃からエンゲージメント向上に努めましょう。

退職を決断されたときに快く送り出す

アルムナイ採用は、円満退職できていることが前提です。社員が退職の決断をしたときに気持ちを受け入れて快く送り出せなければ、アルムナイネットワークの構築もアルムナイ採用も叶いません。

社員から退職を告げられるときに備えて「イグジットマネジメント」の考えを取り入れるのも有効です。イグジットマネジメントとは、組織の出口管理のことを言います。企業と人材がお互いに納得する形で円満退職へと導くマネジメントです。

▼イグジットマネジメントの一例
  • どの社員にも活躍できる場を用意する
  • 今後のキャリアを示したうえで、社員に選択権を与える
  • 社外でも活躍できるように積極的にサポートする
社内で活躍する方法を提示して一緒に考えるほか、退職後のキャリアについてもサポートするのが特徴的です。採用時と同じように、退職するときも出口を戦略的に設計しておくとよいでしょう。

アルムナイとコミュニケーションが取れる場を構築する

人材の退職後、連絡やコミュニケーションが取れない状態では、再雇用につなげられません。そこで、定期的に自社とコミュニケーションを取ったり、アルムナイ同士で交流できたりする場を構築し、提供します。
  • アルムナイ同士が交流できるプラットフォームをつくり、登録してもらう
  • アルムナイを集めた交流会を実施する
  • アルムナイに特化した採用イベントを実施する
  • SNSのグループ機能などを活用してつながりを保つ
まずは、アルムナイネットワークの存在を認知させ、登録を促すことが重要です。退職手続き時にプラットフォームの案内が書かれた用紙などを配布し、登録してもらいましょう。

プラットフォームに入ってからも気軽に交流を続けられるよう、一定のルールがあると運営しやすくなります。たとえば、登録したら自己紹介をしたり、アンケートで興味関心の高いネタを探して話題をつくったりするのが有効です。

プラットフォームを構築したら終わりではありません。定期的に自社の存在を思い出してもらえるよう、積極的にアクションを起こすことが求められます。

アルムナイの受け入れ体制をつくる

アルムナイを受け入れる社内体制を整えます。

以前の日本には「途中で辞めていった人は裏切り者だ」といった価値観がありました。しかし、現代では働き方も多様化しており、退職もひとつの選択肢として浸透してきています。

もし、そういった考えの既存社員がいた場合は、新しい風土や価値観を受け入れてもらえるように対応が必要です。

アルムナイ自身も新しい経験や価値観を吸収して戻ってきます。そのため、これまで自社になかった考えを持っている可能性もあるでしょう。多様な価値観を受け入れる体制があってこそ、アルムナイ採用が成功したと言えるのではないでしょうか。

また、アルムナイを再雇用するにあたって、雇用形態の見直しも必要です。たとえば「以前は正社員で働いていたけれど、今は事情があってフルタイム勤務は難しい」といった場合もあります。

働き方の多様化にあわせて、
  • 時短勤務
  • パートやアルバイト
  • 業務委託
などの雇用形態を取り入れて採用するのも方法のひとつです。「副業OK」や「リモートワークOK」など、柔軟に働き方を設計することで、自社に戻ってきやすい環境を構築できます。

なお、業務委託とアルバイトの違いについては、以下の記事にて解説しています。あわせてご一読ください。

【関連記事:業務委託とアルバイトの違いとは?企業側におけるメリット・デメリットを紹介】

アルムナイ採用の効果を高めるなら、適材適所の人材配置が重要

アルムナイ採用の成功を実現させるには、適材適所の人材配置が重要になると言っても過言ではありません。なぜなら、過去に在籍していた人材でも、配属先での業務や人間関係がうまくいくとは限らないからです。

「過去の働きぶりが良かった」「退職後の経験が優れている」という理由だけで再雇用後の人材配置をすると、ミスマッチを起こして思うような活躍ができない場合もあります。

再雇用後に起こりがちな人材配置のミスマッチを防止するには、人材の持っている適性や能力を適切に把握するとともに、配属先にフィットするかを確認しなければなりません。

そこで、おすすめしたいのが、アセスメントリクルーティングに強みを持つミイダスが提供する「コンピテンシー診断」です。

コンピテンシー診断の活用で、アルムナイの行動特性や指向性を可視化できます。そして、すでに活躍・定着している社員にもコンピテンシー診断を受けてもらうことで、自社で活躍する人材の条件が可視化できるのです。

ストレスを感じやすい「ストレス要因」や上司と部下の適性を測る「上下関係適性」も明らかにできるため、人材配置の失敗によるミスマッチを防げます。

「自社での活躍が期待できるアルムナイを再雇用して、組織を強化していきたい」とお考えの方は、入社可否や人材配置の判断にコンピテンシー診断を活用してみてください。

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次世代を見据えた採用手段としてアルムナイ制度を導入しよう

アルムナイの基礎知識やアルムナイ採用を実施するメリット・デメリット、実際に制度を導入している企業事例などを解説しました。

転職や育児などの諸事情を理由に退職した人をアルムナイと呼びます。自社にフィットする優秀な人材の確保が難しくなっていることから、採用方法のひとつとしてアルムナイの存在が注目されるようになりました。

即戦力の人材を採用し、採用活動にかかるコストを抑えられるといったメリットがあるため、アルムナイを活用していく動きが広まりつつあるのです。

アルムナイ制度のルールづくりやアルムナイネットワークの構築に注力しがちですが、再雇用時に適切な部署へ人材配置することも重要です。「過去に在籍していた人材だから」と言って適性の把握をおろそかにしてはなりません。

表面的には目に見えにくい人材の適性を可視化するには、ミイダスの「コンピテンシー診断」がおすすめです。これから再雇用するアルムナイのパーソナリティや向いている職種、ストレス要因などがわかります。

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