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タレントマネジメントシステムのデメリットとは?課題解決や導入方法も合わせて解説

近年、人材情報を管理・運用し、企業のパフォーマンスを効率化する「タレントマネジメントシステム」に大きな注目が集まっています。

一方、システムを導入する前に注意すべき点もいくつか存在し、確認を怠るとメリットを十分に活かせない事態に発展する可能性も捨てきれません。

そこで今回は、タレントマネジメントシステムのデメリットを取り上げたうえで、具体的な機能やシステムの正しい選び方について詳しく解説します。

システムの導入で悩んでいる担当者の方は、ぜひご一読ください。

タレントマネジメントシステムのデメリット

タレントマネジメントシステムのデメリット
タレントマネジメントシステムのデメリットは、大きく分けて
  • 導入コスト
  • システムの使い方
  • 社員に対する周知不足
の3つです。

いずれもシステムを導入する前に検討・周知しておくべき事案であり、1つでも不足があれば経営戦略に十分な効果が期待できなくなります。

次項ではデメリットの詳細、および改善方法も併せて解説します。ぜひ参考にしてください。

導入コストが大きい

サービス内容や企業規模にもよりますが、ソフトウェアを自社サーバーにインストールする「オンプレミス型」のシステムでは、数百万〜数千万円の費用がかかります。

クラウド型の製品であれば低コストで準備できるものもありますが、まとまった初期費用が必要だという点は考慮しておきましょう。

【解決方法】

過去の導入事例を参考にする

同業他社、かつ経営状況が似ている企業の導入実績を参考にすると、導入後の運用イメージがしやすくなります。

実際にタレントマネジメントの効果や機能を学ぶだけでなく、システム導入を担っている企業のホームページから似た業種の導入事例をチェックしてみましょう。

ミイダスの導入事例については、以下の記事で紹介しています。ぜひ参考にしてください。

ミイダス:企業導入事例


製品を比較検討し、自社に適したものを導入する

タレントマネジメントを比較検討するには、自社の体質や現状を細部まで把握する必要があります。例えば、「現在導入している人事システムに合うかどうか」あるいは「評価システムだけが欲しいのか」等、現在の状況と解決したい問題を明らかにしておきましょう。

こうした状況分析を怠ると、タレントマネジメント導入後のギャップが大きくなり、多大なコストをかけた意味がなくなります。

自社で導入している人事システムに組み込めるかどうかは、一度タレントマネジメントシステムの導入を手掛ける会社に相談してみると良いでしょう。自社に合うシステムを考える際は、「課題を感じている部分」「改善したい部分」にフォーカスし、的確に問題点を洗い出すことで明らかとなります。

自社の社員だけで結論を出すよりも、プロと相談したうえで導入するのが最も効果的です。

システムを使いこなせない

一口に「システムが使いこなせない」と言っても、その要因はさまざまです。特に企業側でネックとなることの多いパターンを以下にまとめました。
  • 人事戦略が曖昧なまま導入し、システムの効果を活かせない
  • ITに疎い人材が多く、操作方法が分からない
  • 人材情報の収集がはかどらず、不十分なシステム運営になる
  • データ管理だけが目的になり、人材育成につながらない
せっかく導入したシステムも、使いこなせなければ意味がなく、費用をかけても無駄になってしまいます。費用対効果が見込めなくなる事態を避けるには、目的の明確化と正確な情報収集が欠かせません。

【解決方法】

システム導入前に目的を明確化する

タレントマネジメントシステムを導入する前に、導入の目的・改善したい内容・目標をしっかり決めておくのが重要です。「今後の人材戦略でタレントマネジメントシステムをどう活用するか」といった目的を具体的に設定し、システム導入後にギャップが生じないようにしましょう。

もしITに疎い社員が多い企業であれば、システムの使い方をレクチャーしてくれる企業からの購入を検討するのがオススメです。

従業員の情報を適切に収集・管理する

タレントマネジメントシステムの導入により、従業員のスキル・資質・知識といった事細かい情報を正確に収集し、より精密なマネジメントの実現を目指します。企業の人材戦略によって収集すべきデータは異なるため、どういった人材情報を集めるべきか事前に確認してください。

集めるべきデータが判明すれば、あとは従業員1人1人にタレントマネジメントの必要性を説明し、理解を得てからデータを集めます。

収集・蓄積したデータは随時更新し、常に最新のデータを揃えておけば、適材適所の人材配置やリーダー候補の抜擢が可能です。従業員の情報は、「収集・蓄積・更新・活用」のサイクルを回して管理しましょう。

社員に周知しないと効果が出ない

収集する従業員データには個人情報も多く含まれます。情報収集の理由をあらかじめ周知しないと従業員の不満につながるでしょう。

また、タレントマネジメントシステムの運営は人事部門だけでなく、経営陣から従業員までが一貫して取り組む大掛かりな人事戦略です。

いくら人事部門や従業員が受け入れに積極的でも、経営陣の間にタレントマネジメントシステムの理解や知識が不足していると、形骸化したシステム運営になりかねないことも、大きなポイントです。

【解決方法】

経営陣の理解と協力を得る

なによりも先に、経営陣にタレントマネジメントシステムの導入について説明し、プロジェクトを推進してもらえるように協力を要請します。形式上の稟議を通すだけでなく、業者の説明会を経営陣向けに開く、プロジェクトコアメンバーに経営陣を巻き込むなど、導入と利活用において実質的な協力が得られるように体制を整えましょう。

勉強会やセミナーへの参加で理解を深める

従業員に情報収集の重要性を理解してもらうには、定期的な勉強会やセミナーの開催が効果的です。タレントマネジメントシステムは数十年の期間で運営するため、定期的な周知が必要となります。特に、新入社員や転職者への周知徹底は重要です。

適切な人材配置・育成・評価を徹底する

従業員から受け取った貴重なデータは整理・分析を徹底し、事前に計画した人材戦略に役立てます。不十分なデータの蓄積による運用は効果が期待できず、それにより従業員の不満が募る原因にもなります。

事前に立てた計画に沿うデータを集め、採用や人材配置に活かし、適切な人事評価や目標の見直しを図り、PDCAサイクルの循環を徹底しましょう。

タレントマネジメントシステムを導入する意義

タレントマネジメントシステムを導入する意義
タレントマネジメントを導入し、的確に運営することで得られるメリットは次のとおりです。
  • 適材適所の人材配置
  • 適正評価による人材定着率の向上
  • スピード感のある事業計画の実現
  • 的確な人材採用への貢献
  • 計画的な従業員の育成
タレントマネジメントシステムは従業員の詳細なデータを管理するため、能力を最大限発揮できる配置や、新規事業立ち上げに適したメンバーの選出に役立ちます。

また、人材情報の定期的な更新を図り、能力に見合ったポジションで働く従業員の適正評価に活かすことも可能です。これにより人材の定着率向上を狙えます。

さらに人材育成や配置を効率的に実現できれば、スピード感のある事業計画の実現につながります。従業員の満足度にも貢献できて一石二鳥です。

タレントマネジメントシステムでは、既存の従業員データを洗い出すことで不足する人材の特徴も分析できるため、自社に必要なスキルを持つ人材の採用に役立ちます。その他にも、既存の従業員に足りないスキルが判明すると、的確かつ計画的な人材育成につながります。より早いスパンで人材の成長が見込まれるでしょう。

このように、企業の成長に不可欠な人材の育成・配置・採用を最大効率で実現できるタレントマネジメントシステムは、現代社会での経営戦略になくてはならない存在となっているのです。

これまでの日本企業にとっては、豊富な人材を一斉に確保するメンバーシップ雇用が当たり前でした。しかし、少子高齢化による労働人口の低下により、近年ではより優秀な人材の確保や育成といった「個」を重視する価値観へと変化しつつあります。

こうした時代の流れを受けて、長期的に企業が存続・発展するための最適な手段として、タレントマネジメントシステムの導入が望まれます。

とはいえ、タレントマネジメントシステムの機能が分からなければ検討も難しいものです。次のステップで詳しく解説しているので、ぜひ参考にしてください。

タレントマネジメントシステムの基本機能

タレントマネジメントシステムの基本機能
タレントマネジメントシステムにはさまざまな機能が搭載されていますが、そのなかでも特に基本的な機能を6つ紹介していきます。
  • 従業員のプロフィール検索機能
  • コンピテンシー管理機能
  • 後継者管理・分析機能
  • 育成計画管理機能
  • 目標管理機能
  • アンケート・サーベイ機能

従業員のプロフィール検索機能

タレントマネジメントシステムの要となるものが、従業員のデータを集約・検索する機能です。もともと「タレント」とは「才能」を意味し、タレントマネジメントシステムでは実績・スキル・適性といった能力面のプロフィールが当てはまります。

具体的には、以下のようなデータを集約・分析します。
・キャリア
・実績
・勤怠状況
・特技
・スキル
・適性
・知識・経験
・資格
・職歴
・異動履歴
・コミュニケーション能力
詳細な登録内容から従業員1人1人のスキルを的確にマッチングし、より最適な人材配置に活かせます。他にも、自社や従業員に不足しているスキルの発見にもつながり、計画的な人材育成や採用活動がしやすくなります。

このように従業員のプロフィール検索機能は、企業の人材戦略をより効率よく運用し、経営戦略への貢献につなげるシステムとなっているのです。
タレントマネジメントシステムによっては、顔写真付きで登録できるインターフェースが導入されていたり、アンケート機能のテンプレートを搭載していたりするケースもあります。

従業員のプロフィール検索機能は、タレントマネジメントシステムの要ともいえる機能です。精度やサービス内容を吟味してから導入しましょう。

コンピテンシー管理機能

コンピテンシーとは、高い業績をあげている社員の行動特性です。こうした情報をデータベースに登録し、スキルアップの基準となる「コンピテンシーモデル」を作成します。

コンピテンシーモデルの作成により、企業が期待する人物像とのギャップを明確にする狙いがあり、組織全体のレベルアップの指標となります。

今日までの人材育成の現場では、優秀な従業員の行動を「見て覚える」「真似する」といった非効率的な手法が多く見られました。しかし、コンピテンシー管理機能の活用により、足りないスキルやそれらを補う方法についても詳細に分析可能となり、より的確な人材育成に役立てられるようになりました。

さらに、コンピテンシー管理機能を用いた「コンピテンシー評価」にも適用できます。これはコンピテンシーに優れた従業員の特性を割り出した人事評価基準です。

コンピテンシー評価のメリットは、高い成果をあげる行動特性を評価基準としているので、従業員自身も足りないスキルが何なのか理解しやすい点です。

このように、タレントマネジメントシステムは、企業の人材育成への貢献と従業員のスキルアップに伴う意欲の向上に役立つシステムとなっています。

コンピテンシーについては、こちらの記事もぜひご覧ください。

【関連記事:コンピテンシー診断とは?導入事例や使用方法も解説

また、今すぐ使えるコンピテンシー分析ツールが必要な方は、ぜひ「ミイダス」をご検討ください。詳しい資料を用意しております。

ミイダスサービス概要資料

後継者管理・分析機能

後継者管理・分析機能とは、後継者に必要な能力やスキルを設定し、それに見合う人材を分析し抽出する機能です。

後継者、およびリーダーの育成は、多くの企業で課題となっています。経営戦略を円滑に遂行するうえで、優秀なリーダーの有無は大きな影響を及ぼします。

こうした後継者やリーダー候補の過不足や育成状況を分析し、最適な人材配置や専門の育成計画の立案を可能とするのが後継者管理・分析機能の特徴です。

また、既存の従業員から後継者を選出するだけでなく、適性を持つ人材のヘッドハンティングにも活用できます。

後継者不足や優秀なリーダーが不在の状況に悩んでいる企業にとっては、人材戦略を推し進める重要な機能であると言えるでしょう。

育成計画管理機能

育成計画管理機能は、一元管理した従業員データから個々の育成状況を管理し、企業全体の人員配置や運用を支援する機能です。

後継者管理・分析機能は後継者候補となる人材を重点的に管理する機能であるのに対し、育成計画管理機能では企業全体の従業員を管理します。

これにより、従業員の人数が多い企業でも1人1人の情報を細かく可視化できるため、育成計画に必要なPDCAサイクルを回しやすくなります。

不足するスキルを補うための研修やセミナーの開催、指導員の配置、個人やチームの課題発掘など、さまざまな人材戦略に役立てられるでしょう。

タレントマネジメントシステムの種類によっては、要員計画や採用計画の管理も可能です。具体的には、人材配置を企業収益や人件費を元に管理するほか、人材獲得における費用対効果の管理を実現します。

人材育成に必要な時間・労力・コストを最小限にできるこの機能は、タレントマネジメントシステムで最も貢献度の高いものと言えるでしょう。

目標管理機能

メンバーそれぞれの職務やキャリアステップに合わせた目標を設定し、進捗管理を行うのが目標管理機能の役割です。

従来の人材育成では、個々の目標は上司に口頭で伝える、またはExcelで作成した資料に保存するだけで、育成に活かせないケースが多々見受けられました。しかし目標管理機能を導入することで、従業員の目標や進捗管理が容易になるだけでなく、年次・四半期などの期間単位で目標を管理できます。

さらに、進捗や達成度もすべてデータベースで可視化できるため、人事評価が分かりやすくなるメリットも。

他部署や経営陣もデータベースを閲覧できるため、目標達成意識の向上や経営戦略への反映にも大いに役立ちます。

アンケート・サーベイ機能

タレントマネジメントシステムには従業員の本音や、会社に対する思いを把握する機能があります。アンケートやサーベイ機能を活用してスムーズに従業員の意見を収集し、従業員満足度の調査や人事施策に活用できるのです。

アンケートはさまざまな種類のテンプレートが用意されており、ストレスチェックや満足度調査、研修後のアンケートなどのデータを一括管理できます。

ちなみにサーベイとは調査や測定といった意味があり、会社全体の状況を把握するために広く計測を行う行為のことを指します。サーベイの実施により、会社の人間関係やモチベーションといった定量化が難しいデータの収集を行い、離職しやすい傾向にある従業員のフォローが可能です。

タレントマネジメントシステム導入の準備・手順

タレントマネジメントシステムの準備・手順
タレントマネジメントシステムを導入するだけでは、期待する人材育成や戦略の効果が表れません。

導入の前後で必要な準備や施策を行わなければ、大幅なコストダウンや不十分なシステム運営につながる可能性が高くなるでしょう。

ここからは、タレントマネジメントシステムの準備や手順で実施すべき4つのポイントを解説します。

導入目的を明確化する

タレントマネジメントシステムは、導入するだけが目的ではありません。システムを効率的かつ効果的に運用できるよう、事前に目的を明確化しておかなければなりません。

リーダー候補を選出したい・従業員の適性を把握したい・離職率の低下を図りたい、というように、タレントマネジメントシステムを導入する課題を明確にしましょう。

主に企業で問題が指摘されやすい課題には、以下の4つが挙げられます。
  • 人材育成(リーダー発掘・能力向上・公正な評価基準の策定)
  • 人材の調達・選別(ヘッドハンティングの能力基準・不足する人材の洗い出し)
  • 職場環境の整備(適切な人材配置による業務効率化)
  • 従業員エンゲージメントの向上(離職率の低下)
これらの課題は、企業によって複数挙げられる可能性もあります。

導入目的が定まったら、タレントマネジメントを遂行する責任者も決めておきましょう。これは人事だけでなく、経営層の意見も取り入れて決定するのがポイントです。

このように、タレントマネジメントは人事だけが介入するものではなく、経営層をはじめとした多くの人材の協力を得てようやく実現します。

システムの導入目的を組織全体で共有し、従業員1人1人の理解と協力体制を構築して、ようやくシステムの導入に至るのです。

人材データの分析・整備

課題発掘と目的の設定が完了したら、生じているギャップを埋める計画を立てていきます。

まずは自社の従業員データを収集し、可視化できる状態にしておきましょう。そこから事業計画の遂行に必要なスキルを分析したり、タレント要件を満たす人材の数を把握したりします。

例えば、経営企画部門の立ち上げを企画した場合、企画ができる人材が不足していれば育成や採用の必要が出てきます。

一方、他社で企画を経験していた人材がいると判明すれば、その人材を責任者とした人材育成が可能です。

具体的な人材戦略の立案には、詳細なデータを得るために各従業員の協力が必須です。なぜタレントマネジメントシステムが必要なのか、その重要性をしっかり従業員に説明しましょう。

従業員の理解を得るには事前説明だけでなく、導入後の研修やセミナーでタレントマネジメントに関する認識をアップで送信し続ける必要があります。

ちなみに人材データの分析・整備により、自社に不要なシステムをあらかじめ省く効果も得られ、システム導入のコスト削減が可能です。

マネジメント計画の立案・実行

前項では、人材データの収集・整備で明らかとなった自社の現状と、人材戦略との照らし合わせによるギャップを把握しました。

次の工程では、より具体的な採用計画や育成計画を策定します。ギャップを埋める方法は、大まかに「採用」と「育成」「配置」の3つに分けられます。

①採用

必要な人材の採用が優先された場合は、採用計画と戦略を立てなければなりません。

中途採用がすぐに必要なのか、新卒を育成する時間があるのか、自社の状況と照らし合わせて考えましょう。

場合によっては、既存の従業員育成を重視する方が、コストや時間の節約につながるケースもあります。

定着人材の採用については、こちらの資料もお役立てください。

【お役立ち資料「社風にあった定着人材の採用を成功させる方法」】
【お役立ち資料「活躍する営業社員の採用を成功させる方法」】

②育成

従業員の育成を優先する場合、長期的な育成計画をもとに「誰に」「どういった」指導を行うか明確にします。

例えば、具体的なスキルを習得させるには研修への参加やメンターの配置、メンタル面の向上を促すには社内制度の刷新や仕組みづくりが必要です。

マネジメント計画は、現場の意見も交えながら企業全体で取り組み、より実践的な計画を検討しましょう。


③配置

事前に収集したデータにより、従業員のモチベーション・技能などが把握できるため、異動やポジションの変更が容易になります。

本人の実力が十分に発揮できているか、成果を出せる人材なのかを総合的に判断し、より最適なポジションへ配置していきます。

ただし、すべての人材を機械的に配置するのは不可能です。優秀な人材を異動させたくない部署や、マネジメントが難しい人材の扱いなどが想定されるため、慎重な行動が求められます。

また、配置した人材が部署の雰囲気と合わない、といったトラブルも想定されます。個人のモチベーションについて常に把握し、常に最適な配置を考えなければなりません。

定期的な効果測定とマネジメントの見直し

タレントマネジメントは短期的に成果が見込める施策ではないため、効果測定によってマネジメントが機能しているか検証しなければなりません。

導入前に想定した施策を実行できているか、経営戦略を達成できているかを確認し、十分な成果が得られていない場合は改善が必要です。

効果測定については、個人成績の分析・メンターによる評価・プロジェクトの成果を元に行われます。こうしたモニタリングは定期的な実施が望まれます。

数年、数十年単位で実践するタレントマネジメントを効果的に循環させるには、この効果測定とマネジメントの見直しが重要です。

ミイダスは活躍する従業員のスキルや特性を可視化し、
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タレントマネジメントシステム導入の成功例

タレントマネジメントシステム導入の成功例
「タレントマネジメントのデメリット」で取り上げた導入コストの改善方法で、過去の導入事例を参考にすると述べました。

ここからは、タレントマネジメントシステムの導入により、人材育成で成果を挙げた2社をご紹介します。

いずれもきめ細かいマネジメント施策によって、従業員満足度の向上や職場環境の改善に成功しています。ぜひ参考にしてください。

サントリーグループ

サントリーが掲げる企業理念に「やってみなはれ」の精神があります。常に新しいことに挑戦する企業であるために、常日頃から「働きがい」と「働きやすさ」の両立を目指しています。

そのため、マネジメント内容や取り組みについても具体的であり、世界に称賛される企業にも選出されました。

それでは、サントリーのタレントマネジメントの内容を詳しく見ていきましょう。


【タレントマネジメントの内容】

人事の基本的な考え方・ダイバーシティ経営を意識した取り組みを実施しています。
  • いかなる差別もしない「人物本位の採用」
  • 適材適所の人材配置
  • 実力本位の処遇
さらに社内意識調査を実施し、従業員の意識を継続的にモニタリング。結果を踏まえて経営施策に活かす取り組みを実施。

海外拠点においては基本的に現地で人材を雇用し、役員や上級管理職も同様に現地採用者を登用しています。

【会社独自の取り組み】
  • 「職能資格制度」と「資格・役割制度」の運用
  • 年4回の面接による公正・納得性の高い評価の実施(評価制度は労使協力のもと作成)
  • 失敗をおそれない「考動」を促す「チャレンジ目標」の設置
  • 新しい発想によるチャレンジを行った社員に贈る「有言実行やってみなはれ大賞」の創設
  • 職務状況や異動希望を申告する制度「キャリアビジョン」の運用
  • 2015年に人材育成プログラム「サントリー大学」を設立
上記を見ただけでも、人材データの収集・運用・計画・効果測定のPDCAサイクルが適切に機能しているのが分かります。

【タレントマネジメント運営による外部の評価】

世界で最も賞賛される企業(The World’s Most Admired Companies)に選出
「日経Smart Work大賞」殿堂入り

サントリーグループについて、より詳しく知りたい方は以下のサイトをご覧ください。

サントリーホールディングス株式会社「サントリーグループのサステナビリティ:人事の基本的な考え方」
サントリーホールディングス株式会社「サントリーグループのサステナビリティ:人材育成」

GEヘルスケア・ジャパン

GEヘルスケア・ジャパンは、リーダーシップの高い人材の育成に力を注ぐほか、自社で働くこと自体を楽しめるように工夫しています。

他にも、すべての従業員がフレキシブルに働けるよう、育児・介護・性別にとらわれずにスキルアップできる環境づくりを行っています。

それでは、GEヘルスケア・ジャパンのタレントマネジメントの内容を詳しく見ていきましょう。

【タレントマネジメントの内容】
  • IT・コマーシャル分野のリーダーを育成する「リーダーシップ・プログラム」
  • 年齢・性別・国籍・障害に関係なくチャレンジができる「社内公募制度」
  • 「インクルージョン&ダイバーシティ」の取り組み
3つめの「インクルージョン&ダイバーシティ」とは、多様性(人種・性別・宗教・障害など)を尊重し受容することで、企業文化を形成していく取り組みです。

一般的には、女性活躍推進・外国人雇用・障害者の活躍推進・LGBTへの理解といったものが挙げられます。GEヘルスケア・ジャパンの場合、この「インクルージョン&ダイバーシティ」を従業員と顧客の双方に対して実施し、共に成長できる環境づくりに取り組んでいます。

他にも障害を持つ従業員や、育児との両立を図る従業員の環境改善にも取り組んでいます。

1人1人の多様性を受け入れ、経営戦略に組み込むことにより、優秀な人材の流出防止や従業員の満足度向上につなげているのです。

GEヘルスケア・ジャパンについて、より詳しく知りたい方は以下のサイトをご覧ください。

GEヘルスケア・ジャパン:Why GE?
GEヘルスケア・ジャパン:障害のある社員の座談会
GEヘルスケア・ジャパン:GEヘルスケア・ジャパンで働く育児パパママの座談会

導入のデメリットは対処次第でメリットになる

タレントマネジメントシステムのまとめ
昨今の企業において不可欠となりつつあるタレントマネジメントシステム。活用次第では優秀な人材の育成・発掘に役立ちますが、長期間に渡って計画的に運用しなければ効果は期待できません。

「システムを使いこなせない」「人材育成計画が頓挫した」となれば、莫大なシステム導入費用が水の泡になるだけでなく、経営戦略に多大な影響を及ぼします。

今回ご紹介したシステム導入前後に行う施策を徹底し、自社に適した人材の定着を図りましょう。

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