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KJ法とは?やり方やメリット・デメリット、ビジネスでの活用方法を紹介

KJ法とはアイデアや情報を整理してまとめる手法の1つです。似たような手法にブレインストーミングも挙げられますが、実践方法に違いがあります。

KJ法を活用することで社内の意見をまとめ、新しいアイデアをもとに新規商品・サービスを開発したり、社内の問題点を洗い出したりする効果が期待できるでしょう。本記事を読めば、ビジネスにおけるKJ法の概要や実践する際の手順が分かります。KJ法を社内で実践しようと考えている方は、ぜひ最後までお読みください。

なおKJ法でもブレインストーミングでも、実践するうえで大切なのが「適切な人選を行う」ことです。部署や年齢をバラバラにするだけでなく、お互いの相性も考慮しないと遠慮してアイデアがでてこなかったり偏った意見ばかりでてきたりしやすいでしょう。

そこでご提案したいのが、ミイダスを活用して最適な参加者の組み合わせを見つけることです。ミイダスには適材適所の人材配置を支援する機能があり、KJ法やブレインストーミングの人選でも活用できる可能性があります。

KJ法を実践するときだけでなく、採用や人事業務の効率化にもつながる、汎用性が高いツールです。ミイダスを活用して適材適所の人材配置を実践する方法は、下記からダウンロードできるお役立ち資料をご確認ください。

適切な人事異動・配置をするための方法とは

KJ法とは?簡単に解説

考え事をする女性
KJ法とはアイデアや情報を整理・分析するための手法です。文化人類学者である川喜多二郎氏が自身の著書においてノウハウを紹介したことから、KJ法と名付けられました。

KJ法では情報を1つのカードに記載し、それを並び替えたりグルーピングしたりすることで考えを整理する手法です。これにより情報の整理や問題の分析・特定、新しいアイデアの創出といった効果が期待できます。

KJ法はどんなときに活用できる?

KJ法はプライベートだけでなく、ビジネスシーンでも活用できる手法です。

たとえば新しい商品開発を行う際、アイデアをカードにまとめたり市場の調査データをカードに記載したりすれば、効率的に情報を整理できます。人事業務では、既存の人事制度の課題抽出や解決案の整理といった場面でKJ法を活用できるでしょう。

プライベートでは、家計の見直しや今後のキャリアを考えるときにKJ法が役立ちます。

本記事では、ビジネスシーンにおけるKJ法の活用について解説していきます。

KJ法とブレインストーミングの違い

KJ法と似た手法に「ブレインストーミング」が挙げられます。主な違いを下記にまとめました。
KJ法ブレインストーミング
時には批判的な思考も取り入れる批判は禁止して自由な発想・意見を促す
情報を整理・分析するのが目的量を重視してアイデアを出すのが目的
ブレインストーミングとKJ法はお互いに相互補完的な関係にあります。たとえばブレインストーミングを実施してアイデアをたくさん出した後、KJ法を実践して情報をカード化し整理・分析する、といった流れです。

ブレインストーミングとKJ法をうまく併用することで、効率的に新しいアイデアを創出したり問題点の発見・改善を行いやすくなったりするでしょう。

KJ法の実践手順

STEP1〜5
KJ法は下記の手順で実施します。
  • 1: アイデアの書き出し
  • 2: グルーピング
  • 3: 関係性の可視化
  • 4: 文章化
各段階でどのようなことを実践するのか見ていきましょう。

1: アイデアの書き出し

カードや付箋を用意して、1つの紙に1つのアイデアを書き出していきます。書きだしたアイデアは、テーブルの上に並べていきましょう。できるだけ多くのアイデアを出した方が良いため、大きなテーブルまたはホワイトボードがある会議室で行うのがおすすめです。

アイデアを書き出すときはブレインストーミングの要領で、できるだけ多くの意見を参加者から引き出すことが重要です。この段階ではアイデアへの批判は行わず、できるだけ多くの意見をカードに書き出しましょう。

2: グルーピング

アイデアをカードに書き出したら、次は2〜3枚のアイデア同士をグループに分けましょう。グループ化できたら、各グループのタイトルを付けていきます。

小さなグループ群ができたら、次はそれらをまとめた大きなグループを複数作成しましょう。大きなグループにもそれぞれ名前を付けておくことが重要です。

このとき、グルーピングできないカードが発生しても、無理やりグループにまとめず残しましょう。

3: 関係性の可視化

グルーピングが完了したら、次は各グループの関係性が分かるよう、視覚的に関係性をまとめましょう。グループ同士を、記号を活用して視覚的に関係性が分かる状態にします。

たとえばグループAとグループBが対立関係にある場合は「×」、グループBとグループCに因果関係がある場合は「→」といった具合です。記号はあくまで例なので、それぞれ分かりやすいものを自由に設定してください。

記号でまとめにくい場合は、「ツリー型」「フロー型」のように図解化するのもおすすめです。

4: 文章化

最後に、グループ同士の関係性を文章でまとめます。このとき、カードに記載した言葉を可能な限り使うことで、関係性を整理しやすくなるでしょう。大グループから順に関係性を文章化しておくとまとめやすくなります。

なお文章化の際には、できるだけ複数人で作業を分担して行いましょう。文章化を行う過程で、新たなひらめきが生まれる可能性が高められます。

KJ法のメリット

メリット
ここからはビジネスシーンでKJ法を活用するメリットについてご紹介します。

社内の意見を可視化できる

KJ法を活用することで、社内の意見を可視化しやすくなり、効率的に意思決定を行いやすくなります。

たとえば社内で共通の課題を把握したり、認識の違いを明らかにしたりする場合にKJ法が役立ちます。KJ法により多様な意見をカードで「見える化」でき、建設的な議論を行いやすくなるでしょう。

現状を整理しやすい

複雑な状況に直面したとき、KJ法を活用することで現状把握しやすくなります。

たとえば「クレームの頻発」「社員の離職」「機械設備の故障」など、複数のトラブルが同時に発生するケースに直面する場合があるはずです。そのときにKJ法を活用すれば、現状を迅速かつ正確に把握できます。

これにより、現状の問題点や改善案を発見しやすくなるのもKJ法を活用するメリットです。

問題点と改善案を洗い出しやすい

現在の問題点とそれを解決するにはどうすれば良いのか、といった意見を洗い出しやすいのもKJ法の魅力です。

たとえば顧客からのクレームが続いている場合、KJ法を活用すればどこで問題が発生しているのか、改善するにはどうすれば良いのか、効率的に社員から意見をまとめて整理・分析できます。

これによりクレームの原因を素早く特定し、解決に向けた行動を取りやすくなるでしょう。

KJ法のデメリット

デメリット
ここからはKJ法のデメリットをご紹介します。「想定よりも費用対効果がでなかった」と後悔する前に、デメリットを把握しておきましょう。

準備とアイデアの整理に手間がかかる

KJ法を実施する前の準備や実施中のアイデア整理に手間がかかります。たとえば実施前の準備だと、適切な参加者を選定してホワイトボードや付箋を用意する必要があります。会議室の予約も必要です。

また場合によっては、アイデアの整理に時間と手間がかかる場合があります。想定していたよりもKJ法を行う時間がかかってしまった、というケースに注意しましょう。KJ法を実践する前の準備項目をリストにまとめておく、KJ法の実施にかける時間を多めに取っておく、といった対策を検討してください。

参加者によって意見が偏る恐れがある

KJ法の成功を左右するのは参加者の質といっても過言ではありません。たとえば下記に当てはまる場合、意見が偏ったりアイデアがでてこなかったりする恐れがあります。
  • 特定の部署の人しか参加していない
  • 参加者の役職が偏っている
  • 参加者のパワーバランスが均等ではない
このような場合、特定の部署や役職の人の意見しか反映できない恐れがあります。その結果、想定よりも問題が解決しないおそれがあります。

参加者を選ぶ際は、できるだけ部署・役職・年齢を均等に分けた方が良いでしょう。

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KJ法をビジネスで活用する方法

パズルのピースがはまりそうなイメージ
どのようなビジネスシーンでKJ法を実践すれば良いのか、主な活用パターンをご紹介します。

新製品やサービスの企画案を出す

新しい試みを行う際にKJ法を活用すれば、より良い企画を出しやすくなります。

たとえば顧客ニーズや市場トレンド、自社技術などをカードに書き出してまとめることで、新しい製品のコンセプトを思いつくことが期待できるでしょう。

既存業務の改善案を出す

KJ法は業務改善を行う際にも役立ちます。
  • 無駄だと思われる業務
  • 重複している工程
  • ボトルネックになっている作業
上記のような要素を洗い出すのにKJ法が役立ちます。同時にどう改善するかといったアイデアがでてくることも期待できるでしょう。

職場の問題点を洗い出す

把握できていない職場の問題点を洗い出す際にもKJ法が役立ちます。たとえば各メンバーが感じている問題点を、匿名でカード化して出してもらえば発言しにくいところも指摘しやすいです。

そのうえで課題点をグルーピングし、優先順位を付けて対応することで、効率的に問題へのアプローチを行えます。

KJ法を成功させるためのポイント

アイデア同士から新たなひらめきが生まれるイメージ
最後に、KJ法を成功させるために心得ておきたいポイントをいくつかご紹介します。

自由に意見を出す

KJ法を行ううえで重要なのが、各メンバーが自由に意見を出せる雰囲気をつくることです。

「自分が意見を出すと批判される」
「立場的に意見しにくい」

このように感じているメンバーが多いと、KJ法を実践してもアイデアがでてこず、議論が暗礁に乗り上げてしまいかねません。まずはアイデアの質よりも量を重視し、積極的な意見を求めましょう。あわせて、相手の意見を批判・否定しないよう各メンバーへ事前に注意喚起するのもおすすめです。

他人の意見に新たな要素を加える

既にでているアイデアを否定するのではなく、意見に乗っかって新しい意見を出したり、別の観点から新しいアイデアを出したりするようメンバーへ促しましょう。

せっかくアイデアがでても、まとまりがないとグルーピングを行いにくくなります。アイデアがでてこないメンバーに対して「既にあるアイデアの中で気付いた点はあるか」と、意見の付け足しを求めてみてはいかがでしょうか。

既にアイデアがでているため発言しやすく、メンバー全員の積極的な発言を促しやすくなります。

意見の量を重視する

KJ法の成功は、アイデアの量にかかっています。アイデアが正しいかどうかは後から判断すれば良いため、まずは意見の量を重視しましょう。

特に少数派の意見は重要です。会議に参加しているメンバーに偏りがあるなら、少数派の意見を積極的に出すよう促してみるのも良いでしょう。

適切な参加者を選定する

KJ法の質を高めるうえで重要なのが、参加するメンバーの属性です。

たとえば特定の部署からの参加者が多いと、どうしても所属している部署寄りの意見が多くでてしまいます。また平社員ばかり、役職者ばかりといったことも意見の偏りを生んでしまいかねません。

KJ法を実践するときは、メンバーの属性が重複しないよう注意しましょう。たとえばツールを活用して、部署や役職だけでなく、お互いに相性が良さそうな人をメンバーに選出する、といった対処法が挙げられます。

アイデア出しの人選にはツールの活用もおすすめ

ミイダスのサービス概要
KJ法やブレインストーミングを実践するうえで難しいのが、適切な人材を選出することです。セオリーとしては「幅広い部署から人選する」「参加する人の年齢や役職をバラバラにする」といったことが挙げられます。

ただし、相性の悪い人が集まってしまうと自由な発想が生まれにくくなったり発言しにくくなったりしかねません。そこでおすすめなのが、人材アセスメントツール「ミイダス」を活用した人材の選定です。

ミイダスには可能性診断という、社員のコンピテンシー(行動特性)やバイアスを可視化できるツールが備わっています。これらを活用することで、社員同士の相性を客観的に見極められます。

またミイダスは、適材適所の人材配置を実践したり中途採用を支援したりする機能が備わっているなど、汎用性が高いです。ミイダスを活用した適切な人材配置については、下記からダウンロードできるお役立ち資料をぜひご確認ください。

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KJ法を活用してビジネスを成長させよう

社内での打ち合わせ
本記事ではKJ法について解説しました。KJ法はアイデアをまとめて整理するうえで有用な手法です。うまく活用すれば、業務を効率化したり会社として新しいサービスの提供につながったりする可能性があります。

ただし、人選を誤ると意見が偏ったり出なかったりするリスクもあるため、適切な人材をKJ法の実践の場に出すことが大切です。本記事で紹介した内容を参考に、ぜひKJ法を実践して事業活動に役立ててください。

なお適切な人選を実施するなら、人材アセスメントツール「ミイダス」がお役に立てるかもしれません。可能性診断をもとにした社内人材のマッチングを行えば、円滑にKJ法を実践できるでしょう。ミイダスを活用した人材配置の方法は、下記からダウンロードできるお役立ち資料をご確認ください。

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