人材アセスメントラボ - いちばん新しくていちばん詳しいHRマガジン

メルマガ購読はこちら
コンピテンシー

組織とは?定義や要素、ビジネスにおける良い組織の作り方を紹介

「組織」という言葉をなんとなく使っているものの、その定義や似たような言葉との違いまで理解している人もいるでしょう。また大人になると「会社という組織のために」「組織全体のために」といった言葉を使ったり聞いたりする機会が増えるはずです。

しかし「そもそも組織とは何だろう」「どのような特徴や種類があるのだろうか」と悩む人もいるのではないでしょうか。そこで本記事では「組織とは」をテーマに定義や構成要素、目的、種類などを解説します。

良い組織にはどのような共通点があるのか、良い組織を作るにはどうすれば良いのかも解説していますので、ビジネスパーソンの方はぜひ最後までお読みください。

なお「良い組織を作る方法を早く知りたい」という方は、下記から「組織サーベイ」の詳細をチェックしてください。ミイダスが提供する組織サーベイを活用すれば、社員のパフォーマンス向上や離職率の低減といった効果が期待できます。
組織サーベイについて詳しく見る

組織とは何か?定義を簡単に解説

多様な人々
組織とは「共通の目的を達成するため、人員ごとに役割や機能を分化・統合させている集団」と辞書では定義されています。何らかの共通の目的のために人が集まり、それぞれの専門性を活かして協力することで組織となるのです。

では組織と似た言葉である「集団」とは何が違うのか、また経済学者であるピーター・ドラッカーが提唱する組織論とは何かを解説します。組織に対する理解を深めるため、ぜひ確認しておきましょう。

組織と集団の違い

組織と似た言葉に「集団」がありますが、どちらも明確に異なる言葉です。組織では共通の目標を達成するために、メンバーが一丸となって行動します。これに対して集団の場合、メンバーはばらばらに行動するものです。

また集団の場合、必ずしも共通の目的のために集まったわけではありません。たとえば駅のホームへ向かっている人の集団の場合、出勤するためなのか夜勤が終わって帰る途中なのか、または遊びに行く途中なのか、人によって目的が異なります。

さらに組織の場合は、たとえば会社の場合は「社長」「部長」「課長」「係長」や「営業部」「人事部」など明確に役割が分かれています。それに対して集団は、明確な役割を持たない場合が少なくありません。

このように「人間が集まっている」という共通点はありますが、組織と集団は明確に性質が異なるものです。

ドラッカーが提唱する組織論とは

ピーター・ドラッカーとは20世紀に活躍した経済学者です。ドラッカーは「マネジメントの父」と呼ばれるほど組織に精通しており、その組織論は現代の企業経営に大きな影響を与えています。

ドラッカーは組織について「3つの役割を果たすべき」と、下記の観点から分析しています。
  • その組織特有の目的と使命を果たす
  • 仕事を生産的なものにし、人に成果をあげさせる
  • 自らが社会に与えるインパクトを処理するとともに、社会的な貢献を行う
たとえば一般的な企業の場合、自社の商品やサービスを通じて顧客の悩みや不満を解決したり、不便をなくしたりします。そのため仕事を通じて社員に成果をあげて能力開発を行います。

さらにビジネスを通じて生まれたインパクト(主に利益)を社員の給与や国への納税、寄付などさまざまな形で社会貢献を行うものだというのがドラッカーの主張です。

組織を構成する3つの要素

3つの円形が重なる場所
経済学者であるチェスター・バーナードは、組織の構成要素について分析していました。その結果、下記3つの要素を満たす必要があると主張しています。
  • 共通目的
  • 協働意思
  • 意思疎通
上記の要素は組織を機能させるうえで必要不可欠なものであるとバーナードは主張しています。上記の各要素について詳しく解説します。

共通目的

共通目的とは、組織全体の目的のことです。企業の場合、経営目標や経営理念などが共通目的として当てはまるでしょう。

共通目的があることで、メンバー一人ひとりが同じ方向を向いて動けます。その結果、個人間での協調や連携が生まれ、より組織として強くなっていくのです。逆に共通目的がなかったり曖昧だったりすると、メンバーがバラバラになってしまい組織として機能しなくなるかもしれません。

協働意思

協働意思とは、組織の目標を達成するために貢献したいと思う気持ちのことです。組織を構成する人が協働意思を持つことで、「この組織(会社)のために頑張ろう」というモチベーションにつながります。

その結果、生産性が高まり組織にとって良い効果が生まれるでしょう。逆に協働意思がない場合、個人がバラバラに行動してしまって組織として機能せず、ただの集団になってしまうおそれもあります。

意思疎通

意思疎通とは、同じ目的を持ったメンバーと情報を共有することです。ビジネスにおいては「報・連・相」が意思疎通に当てはまるでしょう。

意思疎通ができていれば、お互いに不足している情報を補い合って作業を効率化したり、不要な個人間のトラブルを防いだりできます。逆に意思疎通ができていないと、メンバー一人ひとりの生産性が上がらず、組織として弱くなってしまいます。

組織の目的とは

人差し指とゴール
「共通目標」でも触れたとおり、組織として機能するには何らかの目標を設定する必要があります。では組織の目標としてどのようなものが挙げられるか、3つに分けて解説します。
  • 意義目標
  • 成果目標
  • 行動目標
それぞれの具体例を見ていきましょう。

意義目標

意義目標とは「自社のサービスを通じて何を達成したいのか」を明確にしたものです。たとえば採用支援を行っている会社であれば「自社サービスを通じて企業と人材のミスマッチを減らす」「活き活きと生きがいをもって働ける社会をつくる」といったものが意義目標として挙げられます。

意義目標を明確に設定することで、メンバーのモチベーションが向上したり意思決定の一貫性が保たれやすくなったりします。

これにより、メンバーが「何のためにこの会社で働いているのか分からなくなった」といって離職することが減ったり、難しい経営判断を迫られたときに「意義目標ではこうなっているから」と経営の軸がブレることが発生しにくくなったりするでしょう。

成果目標

成果目標とは、具体的な数字として設定された目的のことです。たとえば営業部の場合「1ヶ月間で〇件の契約を獲得する」「売上1,000万円を達成する」、人事部の場合は「新規採用で〇人採用する」「中途採用で〇〇に強い人材を1〜2人採用する」といったものが成果目標です。

成果目標を設定することで「何をすれば評価されるのか」が明確になり、メンバーの意欲向上に役立ちます。また「上手くいった」「ダメだった」かを客観的に判断しやすくなり、メンバー一人ひとりを適切に評価しやすくなるでしょう。

行動目標

行動目標とは、メンバー一人ひとりが独自に「達成したいこと」を定めたものです。たとえば「1人10件は新規営業を行う」「毎日1人は人事面談を行う」といったものが行動目標として挙げられるでしょう。

なお、行動目標はあくまでメンバー自らが設定するものです。これによってメンバーが主体的に行動を起こしやすくなったり、成功体験を積むことでモチベーションが向上したりします。

会社組織における主な種類とは

「TEAM」と書かれた木箱
ここからはビジネスにおける会社組織の種類をご紹介します。会社によっては下記のような組織形態を採用している場合があります。
  • 機能別組織
  • 事業部制組織
  • マトリックス型組織
それぞれの特徴やメリットなどを見ていきましょう。

機能別組織

機能別組織とは、部門ごとに組織を分けることです。たとえば「営業部」「人事部」「経理部」「製造部」といったように部門を分けていきます。多くの会社で採用している組織形態ではないでしょうか。

機能別組織を採用することで、各部門で専門業務の知識やノウハウを蓄積しやすくなる、といったメリットがあります。ただし部門ごとに専門が分かれていった結果、組織全体を俯瞰して見られる人材が少なくなりやすい、といった注意点があります。

定期的に人事異動を行うなど、デメリットを軽減するための工夫が必要です。

事業部制組織

事業部制組織とは、特定の事業ごとに独自の組織を持つ組織形態です。たとえば「A商品事業部」「Bサービス事業部」など、自社プロダクトごとに部門を分けます。このとき、「A商品事業部」のなかには営業や経理など、異なる職種のメンバーが集まります。

事業部制組織を採用することで、自社プロダクトのサービス提供を円滑に行いやすいです。ただし部署間での業務にメンバーが最適化した結果、他の事業部のことを考えられなくなり「自分の部門が良ければそれでいい」といった考えに陥りやすくなるといった注意点もあります。

マトリックス型組織

マトリックス型組織とは、ここまで紹介した「機能別組織」と「事業部制組織」を併用したような組織形態です。

たとえば人事部に所属しているAさんは、人事部の仕事をしつつ、Xプロジェクトの人事担当としても働きます。これにより、機能別組織の特徴である「専門性の高さ」と事業部制組織の特徴である「円滑なサービス提供」を行いやすくなるのです。

ただし2つの指揮系統から指示がくるため「どちらを優先して対応すべきなのか」を判断しにくく、現場が混乱するおそれもあります。マトリックス型組織をうまく行うなら、対応の優先順位をあらかじめ組織として明確にしておくと良いでしょう。

ビジネスにおける「良い組織」の共通点

良い雰囲気の職場
ここからは、ビジネスにおける「良い組織」の共通点を紹介します。下記の特徴を複数満たす場合、良い組織である可能性が高いでしょう。
  • 組織の理念やビジョンが社員と共有できている
  • 部署間の風通しが良い
  • 心理的安全性が高い
  • 社員一人ひとりのビジネススキルが高い
  • 適切な人事評価ができている
  • 適材適所の人材配置ができている
なぜ上記の特徴を満たすと「良い組織」といえるのか、詳しく解説します。

組織の理念やビジョンが社員と共有できている

会社として守りたい理念や達成したいビジョンを社員と共有できている場合、良い組織である可能性があります。「意義目標」でも触れたとおり、会社として達成したいビジョンや理念が明確になっていると社員のモチベーションが上がり、生産性の向上につながる可能性が高まります。

また「同じ目標を持った仲間と一緒に働けている」という一体感も持ちやすくなり、組織としての結束力も高まるでしょう。これは組織を構成する要素の1つである「共通目標」を強く持っているからです。

部署間の風通しが良い

部署を越えて意見を言い合ったり連携したりしやすい、いわゆる「風通しの良い組織」は良い組織である可能性があります。部署間の風通しが良ければ社内で円滑に情報共有を行いやすくなり、問題解決までにかかる時間が短くなったり生産性の向上につながったりします。

社内で分業がすすむと「自分の所属する部署やチームがうまくいっていれば良い」といった考え方に陥りやすいと言えます。対策としては、会社のビジョンや目標を全社員で共有して「本当に達成すべき目標は何か」をあらためて考えてもらうことが挙げられます。それが結果として、組織を構成する要素の1つである「協働意思」を高めることにもつながります。

心理的安全性が高い

心理的安全性が高い職場とは、自分の考えやアイデアを周りに発信しやすい環境です。たとえば「若手の自分が会議で意見を述べると、なぜか怒られてしまう」といった環境では若手社員は萎縮してしまい、意思疎通がうまくできない状態となってしまいます。

そこで重要になるのが心理的安全性です。心理的安全性が高ければ「自分の意見を述べても理不尽に怒られない」「周りから建設的な意見をもらえる」と安心して発信できる職場環境になり、組織が活性化しやすくなるでしょう。

ただし心理的安全性が高い状態は「何を言っても怒られない」といった状態とは異なります。心理的安全性について理解を深めたい方は下記記事をご一読ください。

【関連記事:心理的安全性とは?意味や組織へのメリット・高め方を解説【人事必見】

社員一人ひとりのビジネススキルが高い

社員のビジネススキルが総じて高い場合も「良い組織」である可能性があります。ハイスキル人材が多く所属している会社なら、生産性が高く仕事への熱意も高いため、新しいアイデアが生まれやすくなるからです。

メンバー一人ひとりのスキル向上を行うことで、より良い組織を目指せるでしょう。

適切な人事評価ができている

良い組織では人事評価が適切に行われています。人事評価が適切でないと、頑張っている社員のモチベーションが下がり、生産性の低下や離職者の増加といったリスクが高まるでしょう。

「働いて成果をあげれば、会社は正当に評価してくれる」と社員が認識することで、仕事へのエンゲージメント向上が期待できます。なお社員のエンゲージメントを測り向上させるための方法については、下記からダウンロードできるお役立ち資料をご確認ください。

【無料ダウンロード】従業員のエンゲージメントを向上させるサーベイ実施ガイド

適材適所の人材配置ができている

社員一人ひとりの適性を考慮したうえで人材配置を行えていると、良い組織である可能性が高まります。社員にはそれぞれ個性や向き・不向きがあるため、それを考慮して適切な部署へ配属することが大切です。

適材適所の人材配置を行うことで、社員がパフォーマンスを発揮して仕事で成果をあげやすくなり、生産性の向上や離職率の低下といったメリットがあります。

とはいえ適材適所の人材配置を人間の力だけで見極めるのは非常に難しいものです。具体的にどうすれば適材適所の人材配置を行いやすくなるのか、下記からダウンロードできるお役立ち資料にまとめましたのでご確認ください。

【無料ダウンロード】適切な人事異動・配置をするための方法とは

ビジネスにおける良い組織を作るならミイダス!

ミイダスのサービス紹介画像
良い組織作りでお悩みの方は、この機会に人材アセスメントツール「ミイダス」の導入を検討してみませんか。ミイダスは人材採用や適材適所の人材配置といった、採用・人事に関する業務を支援するツールです。

ミイダスを導入することで、自社にマッチして活躍してくれる人材を採用しやすくなるだけでなく、社員の人材配置やコンディション把握など、人事業務に役立つ機能も無料で利用できます。

「良い組織を作って会社をさらに成長させていきたい」
「自社に貢献してくれる人材を採用しつつ、既存の社員も育成したい」
このように悩んでいる方はミイダスをご活用ください。ミイダスのサービス詳細をまとめた資料は下記からダウンロードできますので、ぜひチェックしてください。

【無料ダウンロード】ミイダスのサービス紹介資料を入手する

次は、ミイダスを有料契約で利用すると使用できる、良い組織を作るうえで役立つツールをご紹介します。

良い組織を作るうえで役立つ「組織サーベイ」

組織サーベイとは、毎月簡単なアンケートを実施するだけで社員のコンディションを把握できるツールです。社員の変化をモニタリングできるため、心境の変化や離職の兆候を見逃しにくくなります。

良い組織を作っていくためには、社員一人ひとりが積極的に仕事に取り組む姿勢が欠かせません。組織サーベイを活用して社員のコンディション把握を行えば、社員のモチベーションの変化を早期に察知し、フォローを行いやすくなります。

組織サーベイの詳細は下記ページをご確認ください。

組織サーベイについて詳しく見る

社員の変化を早期に察知しやすくなる「はたらきがいサーベイ」

はたらきがいサーベイとは、社員の働きがいだけでなく、会社がはたらきやすい環境をつくれているかどうかも定量的に測定するツールです。

良い組織を作るには、積極的に働きたい・働きやすいと思える職場環境を整備することが重要です。しかし「働きがいがある職場かどうか」を客観的に測定するのは、人力では難しいでしょう。

そこでミイダスが提供する「組織サーベイ」の出番です。定期的なアンケートを社員に行うことで、会社に対して働きがいを感じているかどうか、定量的に評価できます。サービスの詳細は下記ページをご確認ください。

はたらきがいサーベイについて詳しく見る

組織とは何かを理解して良い会社組織を作ろう

良い組織のイメージ
本記事では「組織」について解説しました。共通の目的を持って集まり、メンバーに役割を持たせていれば、辞書的な意味での「組織」の定義を満たしています。またビジネスの場合、「〇〇組織」などさまざまな種類の組織形態があり、それぞれ特徴が異なります。

本記事が「組織」とはどのようなものかを考えるうえでの参考になれば幸いです。なお「より良い組織・チームを作っていきたい」と考えているビジネスパーソンの方は、この機会にミイダスが提供する「組織サーベイ」を利用してみませんか。

定期的に簡単なアンケートを行うだけなので手軽なうえ、社員のモチベーションの変化を早期に発見しやすくなります。そのため社員の生産性向上や離職率の低減など、「良い組織」を作るうえで役立つはずです。組織サーベイの詳細は下記から確認できますので、ぜひチェックしてみてください。

組織サーベイについて詳しく見る

ミイダスは自社にフィットする人材を特定してアプローチできる
「アセスメントリクルーティング」採用ツールです。

まずは無料トライアルをお試しください。

アカウントを登録してフィッティング人材分析機能を利用する

※アカウントの登録及びご登録後のフィッティング人材分析機能のご利用は無料です。

タグから探す

資料ダウンロード

セミナー情報

関連情報

人気記事ランキング

こちらの記事もオススメ

ミイダスなら人材領域の課題をスマートに解決できる機能が充実!

無料でミイダスの機能を
お試しいただけます

人材アセスメントお役立ち資料をダウンロード

お役立ち資料を
ダウンロードしてみる

人材アセスメントを実践したい方必見!
無料