メルマガ購読はこちら
「マトリクス組織とは何だろう」
「マトリクス組織を導入するとどのようなメリットがあるのか知りたい」
このように悩んでいる方へ向けて、本記事では以下の内容について解説します。
「マトリクス組織を導入するとどのようなメリットがあるのか知りたい」
このように悩んでいる方へ向けて、本記事では以下の内容について解説します。
- マトリクス組織の概略と種類
- マトリクス組織のメリット、デメリット
- マトリクス組織を円滑に運用するポイント
- マトリクス組織と他の「〇〇組織」との違い
記事を最後まで読むことで、マトリクス組織についての知見が深まるだけでなく、うまく社内で運用するためのコツもわかります。マトリクス組織について詳しく知りたい方は、ぜひ最後までお読みください。
▼この記事でわかること
マトリクス組織とは
近年は「市場環境の変化に対して柔軟に対応できる」「専門性の高い人材を効率的に活用しやすい」といった背景から、マトリクス組織が注目されています。特に、事業の多角化を進める企業やスピード感を持って仕事を進めたい企業にとって、マトリクス組織はおすすめです。マトリクス組織の歴史
マトリクス組織の歴史は、1960年代に行われたNASA（米国航空宇宙局）のアポロ計画までさかのぼります。
アポロ計画では「機能別組織」と「プロジェクトごとのチーム」を掛け合わせた「プロジェクトマネージャー制」を導入しました。それが現代ではマトリクス組織として定着・普及したと言われています。
2013年にはトヨタ自動車が「機能別の組織（開発、調達など）」と「テーマごとのプロジェクト（先進国・途上国・高級車など）」を掛け合わせたマトリクス組織を導入したことでも有名です。マトリクス組織が注目されている背景
近年マトリクス組織が注目を集めている背景には、以下のような社会的な要因があります。- 少子化による人手不足
- 従業員の高齢化
- 人件費の高騰 など
日本では少子高齢化が進行しており、働き手の数が現在進行形で減少しています。中小企業庁*によると、15～64歳から構成される日本の生産年齢人口は、1995年をピークに減少を続けています。そこで、限られた人材を効率的に活用するため、マトリクス組織の導入が注目されているのです。
また人件費の高騰も経営者の頭を悩ませています。人材を安い給料で大量に雇うことが難しくなりつつあるため、有望な少数の若手人材を採用しつつ既存の人材をうまく活用していく、効率的な人材活用が求められています。
そこで注目されているのがマトリクス組織です。なぜなら、部門の壁を越えて人材を配置できるため効率的な人材活用を行いやすいからです。
*参考：2018年版中小企業白書 第2節 日本の人口動態と労働者構成の変化｜中小企業庁マトリクス組織が向いている会社
マトリクス組織は、以下のような企業に向いています。- 人材・金銭などのリソースを十分確保できる、規模が大きい会社
- 海外展開や複数事業を行っている、多角的な企業
マトリクス組織では、複数の部署やプロジェクトを掛け合わせて1つのプロジェクトチームを作るものです。そのため、従業員数が多い企業や多角的に展開している企業ほど、マトリクス組織の導入に向いています。
一方、たとえば地域密着型で単一の事業を行っているような会社では、そもそも人材のリソースに乏しかったり部署やプロジェクトの数が多くなかったりするため、マトリクス組織を導入すべき必要性が高くありません。
自社の事業特性やリソース、今後の成長戦略などを踏まえて、マトリクス組織の導入を検討しましょう。マトリクス組織の種類マトリクス組織には、権限の配分バランスが異なる3つのタイプがあります。1. バランス型
2. ストロング型
3. ウィーク型どのような違いがあるのか、詳しく解説します。バランス型
バランス型のマトリクス組織では、それぞれのプロジェクトチームからリーダーを1人選抜します。プロジェクト全体の動きを見ながら全体の進捗を管理できるため、円滑に仕事を進行できる点がメリットです。
一方、プロジェクトチームのリーダー以外にも部署や事業部など、別のマネージャーも存在します。そのため現場のメンバーが混乱したり、指示を調整したりするのにコストがかかるなど、デメリットも存在します。
プロジェクトの規模が大きい場合は、バランス型のマトリクス組織がおすすめです。ストロング型
ストロング型のマトリクス組織は、プロジェクトチームのリーダー権限が強いところが特徴です。
バランス型ではリーダーがメンバーの仕事を兼任する場合もあるのに対し、ストロング型マトリクス組織のリーダーはマネージャー業務に専念します。他の部署・事業部のマネージャーよりも強い権限を与えられるため、プロジェクトを強く推進できます。
一方、プロジェクト専任リーダーのポジションを作るのは、人材や資金などのリソースが乏しい企業にとって容易ではありません。よほど大きなプロジェクトでない限りはコストの方が高くついてしまうでしょう。
指揮命令系統をハッキリとさせて大きなプロジェクトを前に進めていきたい会社にとって、ストロング型のマトリクス組織は魅力的です。ウィーク型
ウィーク型のマトリクス組織は、プロジェクトリーダーを決めずにメンバー個人の裁量で仕事を進めていく点が特徴です。明確なリーダーが存在しないため、個人が判断して仕事を進めやすく、迅速に物事へ対応できます。
ただし情報共有ができておらずプロジェクトの進捗が遅くなってしまったり、仕事のクオリティがメンバー個人の能力任せになってしまったりと、デメリットも少なからずあります。
とにかく素早い判断と行動が必要なプロジェクトに、ウィーク型のマトリクス組織はおすすめです。マトリクス組織のメリット
2. 新規事業へ取りかかりやすい
3. 経営層の負担を軽減できる詳しく解説していきます。業務の効率化が期待できる
マトリクス組織では部門間の壁を越えて人材を配置できるため、業務の効率化が期待できます。
たとえば、あるプロジェクトに必要な専門性を持つ人材が他部門に在籍している場合でも、マトリクス組織なら柔軟に人材を配置できます。これにより、適材適所の人員配置が実現し、業務の効率化につながるのです。
また部門間の情報共有も行いやすいため、社内の風通しが良くなることも期待できます。新規事業へ取りかかりやすい
新規事業へすぐに取りかかりやすい点も、マトリクス組織を導入するメリットとして挙げられます。
たとえば従来型組織の場合、新しい事業へチャレンジするとなった時は既存の部署を再編成したり人事異動を行ったりと、手間と時間がかかります。しかしマトリクス組織なら、既存の部署はそのままに、プロジェクトに合わせた柔軟な人材配置が可能です。
既存の人材を最大限に活用しやすいことが、マトリクス組織のメリットといえます。経営層の負担を軽減できる
経営層のマネジメント負担を軽減できる点も、マトリクス組織を導入するメリットです。
マトリクス組織は、ウィーク型のマトリクス組織を除き、各プロジェクトにリーダーがつきます。そのため経営層が新規プロジェクトの陣頭指揮を執る必要がなくなり、会社全体のマネジメントに専念できます。マトリクス組織のデメリットマトリクス組織にはデメリットも存在します。主な3つのデメリットを説明します。1. マネージャーの意見が食い違うおそれがある
2. リソースの配分が難しく優秀な人に仕事が集中しやすい
3. 人事評価が難しくなるさっそく見てみましょう。マネージャーの意見が食い違うおそれがある
マトリクス組織では、たとえば関東事業部×営業部など、1人の社員が2つの所属先を持つことになります。
この場合、営業部のマネージャーと関東事業部のマネージャーで意見が食い違うことがあります。両者の指示が異なると従業員は混乱してしまうでしょう。
このようにマネージャー同士の連携が不十分だと、かえって業務効率が悪化したり従業員のモチベーション低下につながったりするおそれがあります。リソースの配分が難しく優秀な人に仕事が集中しやすい
人材や資金、設備など会社の持つリソースは有限です。マトリクス組織では、これらのリソースを効率的に活用することが求められます。
しかし「誰が」「どれくらいの仕事を抱えているか」を可視化するのが難しいのです。そのため、マトリクス組織を運用しようとすると、リソース配分にコストがかかりやすくなってしまいます。
また複数の所属先から異なるマネージャーの指示を受けるため、社員の仕事量やプレッシャーが大きくなりがちです。所属先ごとに業務量に差が生まれることも少なくありません。
その結果、仕事ができる人に業務が集中してしまう傾向があります。優秀な人材の負担が重くなり体調の悪化やモチベーションの低下、最悪の場合は離職につながるリスクもあるでしょう。人事評価が難しくなる
マトリクス組織を実践すると従業員の所属先や業務内容が複雑になります。誰がどこに所属し、どのような仕事を行っているのかを把握するのが難しくなるのです。そのため人事評価をとりまとめるのにコストがかかります。また評価基準も複雑になり、公平に評価するのが難しくなるでしょう。
評価が不適切だと、従業員のモチベーションを下げてしまったり転職を考えるきっかけになってしまったりしかねません。マトリクス組織では適切な人事評価を行うよう十分留意する必要があります。マトリクス組織を円滑に運用するポイント
2. 従業員のストレスを把握してフォローする
3. 適材適所の人材配置を行う詳しく見てみましょう。マネージャー同士の連携を促す
マトリクス組織では、部門間の連携が必要不可欠です。特に部署や事業部、プロジェクトなどマネージャー同士の連携が重要になります。
たとえば定期的にマネージャー同士で打ち合わせを行い、情報共有や意見交換を行うことがおすすめです。これによって部門間の方針の違いを調整し、一体感のある組織運営を行いやすくなります。
またマネージャー同士が協力してプロジェクトを進められるよう、権限と責任を明確にしておくことも大切です。従業員のストレスを把握してフォローする
マトリクス組織では1人に複数の所属先があるため、従業員の業務負荷が高くなりやすい傾向があります。特に仕事ができる人ほど各チームの上司から仕事を割り振られてしまい、業務過多な状態に陥りやすい点が課題です。これによって、ストレスを感じる従業員が増える可能性があります。
そこで従業員のストレス状況を定期的にチェックし、適切にフォローすることが重要です。たとえば個人面談や1on1を通じて、個人の業務量やメンタル面の問題を把握することが挙げられます。
ストレスが従業員にもたらす悪影響と心の健康状態をチェックする方法については、下記からダウンロードできる無料のお役立ち資料にも掲載されています。気になる方はご一読ください。
【無料ダウンロード】部下の生産性を向上させるストレス分析とは適材適所の人材配置を行う
マトリクス組織では適材適所の人材配置が欠かせません。適切な人材を適切なポジションに配置することで、組織全体のパフォーマンスを最大化できるからです。
たとえばプロジェクトの要件に合わせて必要なスキルを持つメンバーを選抜したり、従業員の能力やキャリアプランを考慮して人材配置を行ったりすることが大切です。また上司と部下、チームメンバー同士の相性なども考慮しましょう。
とはいえ実際にどう適材適所の人材配置を実現すべきか、悩んでいる方もいるのではないでしょうか。そこでおすすめなのが人材アセスメントツール「ミイダス」です。ミイダスを活用すればコンピテンシー診断を活用して適材適所の人材配置を実現できます。詳しくは下記からダウンロードできる、ミイダスのサービス紹介資料をご一読ください。
【無料ダウンロード】ミイダスサービス概要資料マトリクス組織と他の組織の違いマトリクス組織と他の代表的な組織形態の違いについて説明します。- プロジェクト型組織との違い
- 機能型組織との違い
それぞれ詳しく解説します。プロジェクト型組織との違い
プロジェクト型組織とは、あるプロジェクトごとにチームを編成して、プロジェクトが完了したらチームを解散する組織形態のことです。
プロジェクト型組織ではプロジェクトが終了するとメンバーは元の部署に戻るという点が、マトリクス組織との主な違いです。マトリクス組織ではメンバーが複数の部署に属していることを、一時的なものではなく継続的であることを前提としています。機能型組織との違い
機能型組織とは、いわゆる一般的な会社の組織形態です。社長や取締役をトップに、営業部、製造部、経理部、人事部などが存在します。
マトリクス組織との主な違いは、機能型組織では各部門が独立して活動するのに対し、マトリクス組織では部門間の連携や横断を重視する点です。
機能型組織では従業員の専門性が高くなりやすい一方で、部門間の壁が高くなりやすいと言えます。マトリクス組織では、この壁を取り払い、柔軟な人材配置を可能にしています。マトリクス組織を導入して生産性を上げよう
導入してから運用を軌道に乗せるまでが大変ですが、うまく運用すれば業務の負担軽減や新しい取り組みにチャレンジしやすくなるといったメリットもあります。これからマトリクス組織の導入を考えている方は、本記事で紹介した内容を参考にしていただけると幸いです。
なおマトリクス組織を円滑に運用するためのポイントの1つである「適材適所の人材配置」については、人材アセスメントツール「ミイダス」が役立ちます。なぜミイダスを活用すれば適材適所の人材配置を実現できるのか、詳しくは以下のページをご一読ください。
ミイダスを活用して適材適所の人材配置を実現する方法
近年は「市場環境の変化に対して柔軟に対応できる」「専門性の高い人材を効率的に活用しやすい」といった背景から、マトリクス組織が注目されています。特に、事業の多角化を進める企業やスピード感を持って仕事を進めたい企業にとって、マトリクス組織はおすすめです。
アポロ計画では「機能別組織」と「プロジェクトごとのチーム」を掛け合わせた「プロジェクトマネージャー制」を導入しました。それが現代ではマトリクス組織として定着・普及したと言われています。
2013年にはトヨタ自動車が「機能別の組織（開発、調達など）」と「テーマごとのプロジェクト（先進国・途上国・高級車など）」を掛け合わせたマトリクス組織を導入したことでも有名です。
また人件費の高騰も経営者の頭を悩ませています。人材を安い給料で大量に雇うことが難しくなりつつあるため、有望な少数の若手人材を採用しつつ既存の人材をうまく活用していく、効率的な人材活用が求められています。
そこで注目されているのがマトリクス組織です。なぜなら、部門の壁を越えて人材を配置できるため効率的な人材活用を行いやすいからです。
*参考：2018年版中小企業白書 第2節 日本の人口動態と労働者構成の変化｜中小企業庁
一方、たとえば地域密着型で単一の事業を行っているような会社では、そもそも人材のリソースに乏しかったり部署やプロジェクトの数が多くなかったりするため、マトリクス組織を導入すべき必要性が高くありません。
自社の事業特性やリソース、今後の成長戦略などを踏まえて、マトリクス組織の導入を検討しましょう。
マトリクス組織には、権限の配分バランスが異なる3つのタイプがあります。
1. バランス型
2. ストロング型
3. ウィーク型
2. ストロング型
3. ウィーク型
どのような違いがあるのか、詳しく解説します。
バランス型
バランス型のマトリクス組織では、それぞれのプロジェクトチームからリーダーを1人選抜します。プロジェクト全体の動きを見ながら全体の進捗を管理できるため、円滑に仕事を進行できる点がメリットです。
一方、プロジェクトチームのリーダー以外にも部署や事業部など、別のマネージャーも存在します。そのため現場のメンバーが混乱したり、指示を調整したりするのにコストがかかるなど、デメリットも存在します。
プロジェクトの規模が大きい場合は、バランス型のマトリクス組織がおすすめです。
一方、プロジェクトチームのリーダー以外にも部署や事業部など、別のマネージャーも存在します。そのため現場のメンバーが混乱したり、指示を調整したりするのにコストがかかるなど、デメリットも存在します。
プロジェクトの規模が大きい場合は、バランス型のマトリクス組織がおすすめです。
ストロング型
ストロング型のマトリクス組織は、プロジェクトチームのリーダー権限が強いところが特徴です。
バランス型ではリーダーがメンバーの仕事を兼任する場合もあるのに対し、ストロング型マトリクス組織のリーダーはマネージャー業務に専念します。他の部署・事業部のマネージャーよりも強い権限を与えられるため、プロジェクトを強く推進できます。
一方、プロジェクト専任リーダーのポジションを作るのは、人材や資金などのリソースが乏しい企業にとって容易ではありません。よほど大きなプロジェクトでない限りはコストの方が高くついてしまうでしょう。
指揮命令系統をハッキリとさせて大きなプロジェクトを前に進めていきたい会社にとって、ストロング型のマトリクス組織は魅力的です。
バランス型ではリーダーがメンバーの仕事を兼任する場合もあるのに対し、ストロング型マトリクス組織のリーダーはマネージャー業務に専念します。他の部署・事業部のマネージャーよりも強い権限を与えられるため、プロジェクトを強く推進できます。
一方、プロジェクト専任リーダーのポジションを作るのは、人材や資金などのリソースが乏しい企業にとって容易ではありません。よほど大きなプロジェクトでない限りはコストの方が高くついてしまうでしょう。
指揮命令系統をハッキリとさせて大きなプロジェクトを前に進めていきたい会社にとって、ストロング型のマトリクス組織は魅力的です。
ウィーク型
ウィーク型のマトリクス組織は、プロジェクトリーダーを決めずにメンバー個人の裁量で仕事を進めていく点が特徴です。明確なリーダーが存在しないため、個人が判断して仕事を進めやすく、迅速に物事へ対応できます。
ただし情報共有ができておらずプロジェクトの進捗が遅くなってしまったり、仕事のクオリティがメンバー個人の能力任せになってしまったりと、デメリットも少なからずあります。
とにかく素早い判断と行動が必要なプロジェクトに、ウィーク型のマトリクス組織はおすすめです。
ただし情報共有ができておらずプロジェクトの進捗が遅くなってしまったり、仕事のクオリティがメンバー個人の能力任せになってしまったりと、デメリットも少なからずあります。
とにかく素早い判断と行動が必要なプロジェクトに、ウィーク型のマトリクス組織はおすすめです。
マトリクス組織のメリット
2. 新規事業へ取りかかりやすい
3. 経営層の負担を軽減できる詳しく解説していきます。業務の効率化が期待できる
マトリクス組織では部門間の壁を越えて人材を配置できるため、業務の効率化が期待できます。
たとえば、あるプロジェクトに必要な専門性を持つ人材が他部門に在籍している場合でも、マトリクス組織なら柔軟に人材を配置できます。これにより、適材適所の人員配置が実現し、業務の効率化につながるのです。
また部門間の情報共有も行いやすいため、社内の風通しが良くなることも期待できます。新規事業へ取りかかりやすい
新規事業へすぐに取りかかりやすい点も、マトリクス組織を導入するメリットとして挙げられます。
たとえば従来型組織の場合、新しい事業へチャレンジするとなった時は既存の部署を再編成したり人事異動を行ったりと、手間と時間がかかります。しかしマトリクス組織なら、既存の部署はそのままに、プロジェクトに合わせた柔軟な人材配置が可能です。
既存の人材を最大限に活用しやすいことが、マトリクス組織のメリットといえます。経営層の負担を軽減できる
経営層のマネジメント負担を軽減できる点も、マトリクス組織を導入するメリットです。
マトリクス組織は、ウィーク型のマトリクス組織を除き、各プロジェクトにリーダーがつきます。そのため経営層が新規プロジェクトの陣頭指揮を執る必要がなくなり、会社全体のマネジメントに専念できます。マトリクス組織のデメリットマトリクス組織にはデメリットも存在します。主な3つのデメリットを説明します。1. マネージャーの意見が食い違うおそれがある
2. リソースの配分が難しく優秀な人に仕事が集中しやすい
3. 人事評価が難しくなるさっそく見てみましょう。マネージャーの意見が食い違うおそれがある
マトリクス組織では、たとえば関東事業部×営業部など、1人の社員が2つの所属先を持つことになります。
この場合、営業部のマネージャーと関東事業部のマネージャーで意見が食い違うことがあります。両者の指示が異なると従業員は混乱してしまうでしょう。
このようにマネージャー同士の連携が不十分だと、かえって業務効率が悪化したり従業員のモチベーション低下につながったりするおそれがあります。リソースの配分が難しく優秀な人に仕事が集中しやすい
人材や資金、設備など会社の持つリソースは有限です。マトリクス組織では、これらのリソースを効率的に活用することが求められます。
しかし「誰が」「どれくらいの仕事を抱えているか」を可視化するのが難しいのです。そのため、マトリクス組織を運用しようとすると、リソース配分にコストがかかりやすくなってしまいます。
また複数の所属先から異なるマネージャーの指示を受けるため、社員の仕事量やプレッシャーが大きくなりがちです。所属先ごとに業務量に差が生まれることも少なくありません。
その結果、仕事ができる人に業務が集中してしまう傾向があります。優秀な人材の負担が重くなり体調の悪化やモチベーションの低下、最悪の場合は離職につながるリスクもあるでしょう。人事評価が難しくなる
マトリクス組織を実践すると従業員の所属先や業務内容が複雑になります。誰がどこに所属し、どのような仕事を行っているのかを把握するのが難しくなるのです。そのため人事評価をとりまとめるのにコストがかかります。また評価基準も複雑になり、公平に評価するのが難しくなるでしょう。
評価が不適切だと、従業員のモチベーションを下げてしまったり転職を考えるきっかけになってしまったりしかねません。マトリクス組織では適切な人事評価を行うよう十分留意する必要があります。マトリクス組織を円滑に運用するポイント
2. 従業員のストレスを把握してフォローする
3. 適材適所の人材配置を行う詳しく見てみましょう。マネージャー同士の連携を促す
マトリクス組織では、部門間の連携が必要不可欠です。特に部署や事業部、プロジェクトなどマネージャー同士の連携が重要になります。
たとえば定期的にマネージャー同士で打ち合わせを行い、情報共有や意見交換を行うことがおすすめです。これによって部門間の方針の違いを調整し、一体感のある組織運営を行いやすくなります。
またマネージャー同士が協力してプロジェクトを進められるよう、権限と責任を明確にしておくことも大切です。従業員のストレスを把握してフォローする
マトリクス組織では1人に複数の所属先があるため、従業員の業務負荷が高くなりやすい傾向があります。特に仕事ができる人ほど各チームの上司から仕事を割り振られてしまい、業務過多な状態に陥りやすい点が課題です。これによって、ストレスを感じる従業員が増える可能性があります。
そこで従業員のストレス状況を定期的にチェックし、適切にフォローすることが重要です。たとえば個人面談や1on1を通じて、個人の業務量やメンタル面の問題を把握することが挙げられます。
ストレスが従業員にもたらす悪影響と心の健康状態をチェックする方法については、下記からダウンロードできる無料のお役立ち資料にも掲載されています。気になる方はご一読ください。
【無料ダウンロード】部下の生産性を向上させるストレス分析とは適材適所の人材配置を行う
マトリクス組織では適材適所の人材配置が欠かせません。適切な人材を適切なポジションに配置することで、組織全体のパフォーマンスを最大化できるからです。
たとえばプロジェクトの要件に合わせて必要なスキルを持つメンバーを選抜したり、従業員の能力やキャリアプランを考慮して人材配置を行ったりすることが大切です。また上司と部下、チームメンバー同士の相性なども考慮しましょう。
とはいえ実際にどう適材適所の人材配置を実現すべきか、悩んでいる方もいるのではないでしょうか。そこでおすすめなのが人材アセスメントツール「ミイダス」です。ミイダスを活用すればコンピテンシー診断を活用して適材適所の人材配置を実現できます。詳しくは下記からダウンロードできる、ミイダスのサービス紹介資料をご一読ください。
【無料ダウンロード】ミイダスサービス概要資料マトリクス組織と他の組織の違いマトリクス組織と他の代表的な組織形態の違いについて説明します。- プロジェクト型組織との違い
- 機能型組織との違い
それぞれ詳しく解説します。プロジェクト型組織との違い
プロジェクト型組織とは、あるプロジェクトごとにチームを編成して、プロジェクトが完了したらチームを解散する組織形態のことです。
プロジェクト型組織ではプロジェクトが終了するとメンバーは元の部署に戻るという点が、マトリクス組織との主な違いです。マトリクス組織ではメンバーが複数の部署に属していることを、一時的なものではなく継続的であることを前提としています。機能型組織との違い
機能型組織とは、いわゆる一般的な会社の組織形態です。社長や取締役をトップに、営業部、製造部、経理部、人事部などが存在します。
マトリクス組織との主な違いは、機能型組織では各部門が独立して活動するのに対し、マトリクス組織では部門間の連携や横断を重視する点です。
機能型組織では従業員の専門性が高くなりやすい一方で、部門間の壁が高くなりやすいと言えます。マトリクス組織では、この壁を取り払い、柔軟な人材配置を可能にしています。マトリクス組織を導入して生産性を上げよう
導入してから運用を軌道に乗せるまでが大変ですが、うまく運用すれば業務の負担軽減や新しい取り組みにチャレンジしやすくなるといったメリットもあります。これからマトリクス組織の導入を考えている方は、本記事で紹介した内容を参考にしていただけると幸いです。
なおマトリクス組織を円滑に運用するためのポイントの1つである「適材適所の人材配置」については、人材アセスメントツール「ミイダス」が役立ちます。なぜミイダスを活用すれば適材適所の人材配置を実現できるのか、詳しくは以下のページをご一読ください。
ミイダスを活用して適材適所の人材配置を実現する方法
2. 新規事業へ取りかかりやすい
3. 経営層の負担を軽減できる
たとえば、あるプロジェクトに必要な専門性を持つ人材が他部門に在籍している場合でも、マトリクス組織なら柔軟に人材を配置できます。これにより、適材適所の人員配置が実現し、業務の効率化につながるのです。
また部門間の情報共有も行いやすいため、社内の風通しが良くなることも期待できます。
たとえば従来型組織の場合、新しい事業へチャレンジするとなった時は既存の部署を再編成したり人事異動を行ったりと、手間と時間がかかります。しかしマトリクス組織なら、既存の部署はそのままに、プロジェクトに合わせた柔軟な人材配置が可能です。
既存の人材を最大限に活用しやすいことが、マトリクス組織のメリットといえます。
マトリクス組織は、ウィーク型のマトリクス組織を除き、各プロジェクトにリーダーがつきます。そのため経営層が新規プロジェクトの陣頭指揮を執る必要がなくなり、会社全体のマネジメントに専念できます。
マトリクス組織にはデメリットも存在します。主な3つのデメリットを説明します。
1. マネージャーの意見が食い違うおそれがある
2. リソースの配分が難しく優秀な人に仕事が集中しやすい
3. 人事評価が難しくなる
2. リソースの配分が難しく優秀な人に仕事が集中しやすい
3. 人事評価が難しくなる
さっそく見てみましょう。
マネージャーの意見が食い違うおそれがある
マトリクス組織では、たとえば関東事業部×営業部など、1人の社員が2つの所属先を持つことになります。
この場合、営業部のマネージャーと関東事業部のマネージャーで意見が食い違うことがあります。両者の指示が異なると従業員は混乱してしまうでしょう。
このようにマネージャー同士の連携が不十分だと、かえって業務効率が悪化したり従業員のモチベーション低下につながったりするおそれがあります。
この場合、営業部のマネージャーと関東事業部のマネージャーで意見が食い違うことがあります。両者の指示が異なると従業員は混乱してしまうでしょう。
このようにマネージャー同士の連携が不十分だと、かえって業務効率が悪化したり従業員のモチベーション低下につながったりするおそれがあります。
リソースの配分が難しく優秀な人に仕事が集中しやすい
人材や資金、設備など会社の持つリソースは有限です。マトリクス組織では、これらのリソースを効率的に活用することが求められます。
しかし「誰が」「どれくらいの仕事を抱えているか」を可視化するのが難しいのです。そのため、マトリクス組織を運用しようとすると、リソース配分にコストがかかりやすくなってしまいます。
また複数の所属先から異なるマネージャーの指示を受けるため、社員の仕事量やプレッシャーが大きくなりがちです。所属先ごとに業務量に差が生まれることも少なくありません。
その結果、仕事ができる人に業務が集中してしまう傾向があります。優秀な人材の負担が重くなり体調の悪化やモチベーションの低下、最悪の場合は離職につながるリスクもあるでしょう。
しかし「誰が」「どれくらいの仕事を抱えているか」を可視化するのが難しいのです。そのため、マトリクス組織を運用しようとすると、リソース配分にコストがかかりやすくなってしまいます。
また複数の所属先から異なるマネージャーの指示を受けるため、社員の仕事量やプレッシャーが大きくなりがちです。所属先ごとに業務量に差が生まれることも少なくありません。
その結果、仕事ができる人に業務が集中してしまう傾向があります。優秀な人材の負担が重くなり体調の悪化やモチベーションの低下、最悪の場合は離職につながるリスクもあるでしょう。
人事評価が難しくなる
マトリクス組織を実践すると従業員の所属先や業務内容が複雑になります。誰がどこに所属し、どのような仕事を行っているのかを把握するのが難しくなるのです。そのため人事評価をとりまとめるのにコストがかかります。また評価基準も複雑になり、公平に評価するのが難しくなるでしょう。
評価が不適切だと、従業員のモチベーションを下げてしまったり転職を考えるきっかけになってしまったりしかねません。マトリクス組織では適切な人事評価を行うよう十分留意する必要があります。
評価が不適切だと、従業員のモチベーションを下げてしまったり転職を考えるきっかけになってしまったりしかねません。マトリクス組織では適切な人事評価を行うよう十分留意する必要があります。
マトリクス組織を円滑に運用するポイント
2. 従業員のストレスを把握してフォローする
3. 適材適所の人材配置を行う詳しく見てみましょう。マネージャー同士の連携を促す
マトリクス組織では、部門間の連携が必要不可欠です。特に部署や事業部、プロジェクトなどマネージャー同士の連携が重要になります。
たとえば定期的にマネージャー同士で打ち合わせを行い、情報共有や意見交換を行うことがおすすめです。これによって部門間の方針の違いを調整し、一体感のある組織運営を行いやすくなります。
またマネージャー同士が協力してプロジェクトを進められるよう、権限と責任を明確にしておくことも大切です。従業員のストレスを把握してフォローする
マトリクス組織では1人に複数の所属先があるため、従業員の業務負荷が高くなりやすい傾向があります。特に仕事ができる人ほど各チームの上司から仕事を割り振られてしまい、業務過多な状態に陥りやすい点が課題です。これによって、ストレスを感じる従業員が増える可能性があります。
そこで従業員のストレス状況を定期的にチェックし、適切にフォローすることが重要です。たとえば個人面談や1on1を通じて、個人の業務量やメンタル面の問題を把握することが挙げられます。
ストレスが従業員にもたらす悪影響と心の健康状態をチェックする方法については、下記からダウンロードできる無料のお役立ち資料にも掲載されています。気になる方はご一読ください。
【無料ダウンロード】部下の生産性を向上させるストレス分析とは適材適所の人材配置を行う
マトリクス組織では適材適所の人材配置が欠かせません。適切な人材を適切なポジションに配置することで、組織全体のパフォーマンスを最大化できるからです。
たとえばプロジェクトの要件に合わせて必要なスキルを持つメンバーを選抜したり、従業員の能力やキャリアプランを考慮して人材配置を行ったりすることが大切です。また上司と部下、チームメンバー同士の相性なども考慮しましょう。
とはいえ実際にどう適材適所の人材配置を実現すべきか、悩んでいる方もいるのではないでしょうか。そこでおすすめなのが人材アセスメントツール「ミイダス」です。ミイダスを活用すればコンピテンシー診断を活用して適材適所の人材配置を実現できます。詳しくは下記からダウンロードできる、ミイダスのサービス紹介資料をご一読ください。
【無料ダウンロード】ミイダスサービス概要資料マトリクス組織と他の組織の違いマトリクス組織と他の代表的な組織形態の違いについて説明します。- プロジェクト型組織との違い
- 機能型組織との違い
それぞれ詳しく解説します。プロジェクト型組織との違い
プロジェクト型組織とは、あるプロジェクトごとにチームを編成して、プロジェクトが完了したらチームを解散する組織形態のことです。
プロジェクト型組織ではプロジェクトが終了するとメンバーは元の部署に戻るという点が、マトリクス組織との主な違いです。マトリクス組織ではメンバーが複数の部署に属していることを、一時的なものではなく継続的であることを前提としています。機能型組織との違い
機能型組織とは、いわゆる一般的な会社の組織形態です。社長や取締役をトップに、営業部、製造部、経理部、人事部などが存在します。
マトリクス組織との主な違いは、機能型組織では各部門が独立して活動するのに対し、マトリクス組織では部門間の連携や横断を重視する点です。
機能型組織では従業員の専門性が高くなりやすい一方で、部門間の壁が高くなりやすいと言えます。マトリクス組織では、この壁を取り払い、柔軟な人材配置を可能にしています。マトリクス組織を導入して生産性を上げよう
導入してから運用を軌道に乗せるまでが大変ですが、うまく運用すれば業務の負担軽減や新しい取り組みにチャレンジしやすくなるといったメリットもあります。これからマトリクス組織の導入を考えている方は、本記事で紹介した内容を参考にしていただけると幸いです。
なおマトリクス組織を円滑に運用するためのポイントの1つである「適材適所の人材配置」については、人材アセスメントツール「ミイダス」が役立ちます。なぜミイダスを活用すれば適材適所の人材配置を実現できるのか、詳しくは以下のページをご一読ください。
ミイダスを活用して適材適所の人材配置を実現する方法
2. 従業員のストレスを把握してフォローする
3. 適材適所の人材配置を行う
たとえば定期的にマネージャー同士で打ち合わせを行い、情報共有や意見交換を行うことがおすすめです。これによって部門間の方針の違いを調整し、一体感のある組織運営を行いやすくなります。
またマネージャー同士が協力してプロジェクトを進められるよう、権限と責任を明確にしておくことも大切です。
そこで従業員のストレス状況を定期的にチェックし、適切にフォローすることが重要です。たとえば個人面談や1on1を通じて、個人の業務量やメンタル面の問題を把握することが挙げられます。
ストレスが従業員にもたらす悪影響と心の健康状態をチェックする方法については、下記からダウンロードできる無料のお役立ち資料にも掲載されています。気になる方はご一読ください。
たとえばプロジェクトの要件に合わせて必要なスキルを持つメンバーを選抜したり、従業員の能力やキャリアプランを考慮して人材配置を行ったりすることが大切です。また上司と部下、チームメンバー同士の相性なども考慮しましょう。
とはいえ実際にどう適材適所の人材配置を実現すべきか、悩んでいる方もいるのではないでしょうか。そこでおすすめなのが人材アセスメントツール「ミイダス」です。ミイダスを活用すればコンピテンシー診断を活用して適材適所の人材配置を実現できます。詳しくは下記からダウンロードできる、ミイダスのサービス紹介資料をご一読ください。
マトリクス組織と他の代表的な組織形態の違いについて説明します。
- プロジェクト型組織との違い
- 機能型組織との違い
それぞれ詳しく解説します。
プロジェクト型組織との違い
プロジェクト型組織とは、あるプロジェクトごとにチームを編成して、プロジェクトが完了したらチームを解散する組織形態のことです。
プロジェクト型組織ではプロジェクトが終了するとメンバーは元の部署に戻るという点が、マトリクス組織との主な違いです。マトリクス組織ではメンバーが複数の部署に属していることを、一時的なものではなく継続的であることを前提としています。
プロジェクト型組織ではプロジェクトが終了するとメンバーは元の部署に戻るという点が、マトリクス組織との主な違いです。マトリクス組織ではメンバーが複数の部署に属していることを、一時的なものではなく継続的であることを前提としています。
機能型組織との違い
機能型組織とは、いわゆる一般的な会社の組織形態です。社長や取締役をトップに、営業部、製造部、経理部、人事部などが存在します。
マトリクス組織との主な違いは、機能型組織では各部門が独立して活動するのに対し、マトリクス組織では部門間の連携や横断を重視する点です。
機能型組織では従業員の専門性が高くなりやすい一方で、部門間の壁が高くなりやすいと言えます。マトリクス組織では、この壁を取り払い、柔軟な人材配置を可能にしています。
マトリクス組織との主な違いは、機能型組織では各部門が独立して活動するのに対し、マトリクス組織では部門間の連携や横断を重視する点です。
機能型組織では従業員の専門性が高くなりやすい一方で、部門間の壁が高くなりやすいと言えます。マトリクス組織では、この壁を取り払い、柔軟な人材配置を可能にしています。
マトリクス組織を導入して生産性を上げよう
導入してから運用を軌道に乗せるまでが大変ですが、うまく運用すれば業務の負担軽減や新しい取り組みにチャレンジしやすくなるといったメリットもあります。これからマトリクス組織の導入を考えている方は、本記事で紹介した内容を参考にしていただけると幸いです。
なおマトリクス組織を円滑に運用するためのポイントの1つである「適材適所の人材配置」については、人材アセスメントツール「ミイダス」が役立ちます。なぜミイダスを活用すれば適材適所の人材配置を実現できるのか、詳しくは以下のページをご一読ください。
ミイダスを活用して適材適所の人材配置を実現する方法
導入してから運用を軌道に乗せるまでが大変ですが、うまく運用すれば業務の負担軽減や新しい取り組みにチャレンジしやすくなるといったメリットもあります。これからマトリクス組織の導入を考えている方は、本記事で紹介した内容を参考にしていただけると幸いです。
なおマトリクス組織を円滑に運用するためのポイントの1つである「適材適所の人材配置」については、人材アセスメントツール「ミイダス」が役立ちます。なぜミイダスを活用すれば適材適所の人材配置を実現できるのか、詳しくは以下のページをご一読ください。
