近年、当たり前となりつつあるオンライン会社説明会。とはいえ、メリットやデメリットがわからず、導入していない企業も多いのではないでしょうか。

本記事では、オンライン会社説明会の概要や実施するメリット・デメリット、成功させる方法などを紹介します。

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▼この記事でわかること

オンライン会社説明会とは？
オンライン会社説明会を実施するメリット
オンライン会社説明会を実施するデメリット
オンライン会社説明会を実施する方法
オンライン会社説明会で使用されるツール
オンライン会社説明会を成功させる方法
オンライン会社説明会に参加する人が不安に思うこと
しっかり準備してオンライン会社説明会を成功させよう

オンライン会社説明会とは？

オンライン会社説明会とは、ZoomやGoogle Meetなどのオンラインツールを使用して会社説明会を実施することです。

オンライン開催はパソコンやスマホを持っていれば、全国各地にいる求職者が参加できるため、企業にとっても多くのメリットをもたらします。

オンライン会社説明会の配信形式

オンライン会社説明会の配信形式はおもに「リアルタイム型」「オンデマンド型」の2種類です。それぞれの特徴とメリット・デメリットをまとめました。

配信形式	特徴	メリット	デメリット
リアルタイム型	事前に録画したものを流すのではなく、リアルタイムで配信	参加者とコミュニケーションが取りやすい	予想外のことが起きる可能性がある
オンデマンド型	録画した映像を流す	・時間を気にせずに済む・計画どおりに流せる	・参加者とコミュニケーションが取りにくい・参加者の興味や関心を惹きにくい

初めてオンライン会社説明会を実施する場合は、まずはオンデマンド型を実施して反応を見てから、リアルタイム型を導入するなど適宜形式を変更するのもよいでしょう。

オンライン会社説明会の種類

オンライン会社説明会には「ウェビナー型」「テーブル型」があります。こちらも特徴とメリット・デメリットを簡単にまとめました。

種類	特徴	メリット	デメリット
ウェビナー型	開催者が一方的に話し、参加者は聞くのがメイン	開催者のペースで説明会を行える	・参加者との関わりが薄くなる・質問を引き出しにくい
テーブル型	開催者と参加者で積極的にコミュニケーションを取る。場合によってはグループにわかれ、ディスカッションもできる	オンラインが苦手としているコミュニケーションを積極的に行える	・時間配分が難しい・臨機応変な対応が必要

ウェビナー型は、開催者側にとっては進めやすいというメリットがあるものの、参加者との距離感を縮めにくいというデメリットがあります。参加者についてくわしく知りたい場合や、積極的に参加者にアプローチしたい場合はテーブル型を活用するとよいでしょう。

オンライン会社説明会を実施するメリット

オンライン会社説明会を実施するメリットは以下のとおりです。

全国の求職者と出会える
母集団形成ができる
効率よく採用活動を行える
コストを抑えられる

それぞれのメリットを見ていきましょう。

全国の求職者と出会える

オンライン会社説明会のメリットとして、全国の求職者と出会える点が挙げられます。場所を借りて会社説明会を行う場合、その場所の近くに住んでいる人しか集められません。しかし、オンラインは場所を問わずネット環境があれば参加できるため、全国各地の求職者と出会えるのです。

母集団形成ができる

オンライン会社説明会は、母集団形成の実現が期待できます。あらかじめ自社が来てほしい人材を明確にし、オンライン会社説明会に参加してもらうことで、採用したい人材と効率よく出会えるでしょう。

母集団形成についてくわしく知りたい方は、以下の記事もあわせてご覧ください。

【関連記事：母集団形成とは？採用の質を高める実践8ステップと13の形成手法 】

効率よく採用活動を行える

効率よく採用活動を行えるのもポイントです。たとえば会場を借りて会社説明会を行う場合、移動や設営、片付けなどの時間が発生しますが、オンライン会社説明会であれば、それらの時間は必要ありません。オンデマンド型であれば録画した動画を配信するため、より効率のよい採用活動が行えるでしょう。

コストを抑えられる

コストを抑えられるのもオンライン会社説明会の魅力です。会社説明会を行うには人件費や会場費、パンフレット作成費、場合によっては参加者への交通費などを支給する必要があります。

一方、オンライン会社説明会であれば、会場費や人件費、交通費などを削減できます。特に、複数回会社説明会を行う企業にとってはオフライン、オンラインを交互に行うといった方法も取り入れることで、効率的に説明会を開催できるでしょう。

オンライン会社説明会を実施するデメリット

オンライン会社説明会を実施するデメリットは以下のとおりです。

会社の雰囲気が伝わりにくい
コミュニケーションが取りにくい
求職者の興味・関心が引き出しにくい

会社の雰囲気が伝わりにくい

オンライン会社説明会は、オフラインに比べて会社の雰囲気が伝わりにくいでしょう。オフラインの会社説明会では、直接会社の人たちと話せたり、会社の人たちがどのようにコミュニケーションを取っているのかを自分の目で確かめたりできます。一方で、オンライン会社説明会は画面のみの対応となるため、雰囲気や空気感が伝わりにくいと考えられます。

コミュニケーションが取りにくい

オンライン会社説明会は、求職者とコミュニケーションが取りにくいというデメリットがあります。オンラインはオフラインとは異なった空気感が生まれます。相槌が取りにくかったり、質問がしにくかったりするでしょう。

求職者の興味・関心を引き出しにくい

求職者の興味や関心を引き出しにくいのも、オンライン会社説明会のデメリットです。オフラインであれば、会社の雰囲気や従業員の人柄を伝えられます。しかしオンライン会社説明会では、画面越しでのコミュニケーションとなるため、各企業の個性が出しにくい状況です。そのため、求職者に興味や関心を持ってもらうには、資料づくりや説明会の内容を工夫する必要があるでしょう。

オンライン会社説明会を実施する方法

オンライン会社説明会を実施する方法は以下のとおりです。

環境や設備を整える
説明会の資料を作成する
日程や場所などの詳細を連絡する

環境や設備を整える

オンライン会社説明会を実施するにあたって、まずはWeb環境を整えましょう。

オンライン会社説明会を成功させるには、以下のようなものを準備します。

パソコン
Webカメラ
マイク付きイヤホン
光回線やWi-Fiの契約
照明
三脚など

参加者にとって、聞き取りやすさや映像の画質のよさは重要です。なるべく観ている側にストレスがかからないよう、配慮するとよいでしょう。

説明会の資料を作成する

説明会の資料を作成しましょう。説明会では会社の企業理念や仕事内容、入社後の待遇などを説明できる貴重な時間です。最大限にアピールできるように何度も練り直しましょう。

日程や場所などの詳細を連絡する

オンライン会社説明会の準備が整ったら、参加者に日程や場所などの詳細を連絡します。服装やルールなど決めている事項があれば、あらかじめその旨も記載しておきましょう。

オンライン会社説明会で使用されるツール

オンライン会社説明会でおもに使用されるツールは以下のとおりです。

Zoom - One Platform to Connect
Google Meet
Microsoft Teams

Zoom - One Platform to Connect（Zoom）

Zoomには無料プラン以外に「プロ」「ビジネス」「エンタープライズ」というプランが用意されています。

Zoomの特徴は以下のとおりです。

無料プランの場合、最大使用制限は40分、プロプラン以上であれば1回あたり30時間まで使用可能。
無料プランとプロプランは100名まで参加でき、ビジネスは300名、エンタープライズは500名まで参加可能。
ブラウザ版、アプリ版両方対応している
接続環境が安定している

Zoomはオンラインツールのなかでも利用者が多いため、使い慣れている人が多い印象です。

Google Meet

Google MeetはGoogle社が提供しているオンラインツールです。

Google Meetの特徴は以下のとおりです。

無料プランでは100人まで、有料プランであれば最大1,000人の参加が可能。
ブラウザ上で利用できる
ほかのGoogleサービスと連携しやすい

アプリをインストールしなくても、ブラウザ上で利用できるため、パソコン操作が苦手な人でも使いやすいツールです。

Microsoft Teams

Microsoft TeamsはMicrosoft社が提供しているオンラインツールです。

無料プランは1回60分、最大100人まで
文字起こし機能が搭載されている
進捗管理が行える
最大1万人が参加できる

上記2つのツールにはない機能が搭載されているのが特徴です。ただし、Microsoft TeamsはMicrosoft社以外の製品と連携が弱く、Google社やApple社などの製品を使っている場合Teamsは使いにくい可能性があります。

オンライン会社説明会を成功させる方法

オンライン会社説明会を成功させる方法は、以下のとおりです。

開催日の前にリマインドする
ネットワークが安定しているか確認する
事前にどのようなトラブルが起こるか想定しておく
ありきたりなコンテンツをつくらない
時間配分を計算する
次につながるような導線設計を行う

開催日の前にリマインドする

開催日直前にメールなどでオンライン会社説明会のリマインドをしましょう。早めに申し込みをしていたり、多くの企業説明会の予約を入れていたりすると参加者が忘れてしまっている可能性があります。リマインドを行うことで、参加率を上げることができるのです。

ネットワークが安定しているか確認する

ネット環境が安定しているかも確認しましょう。「いつも使えるから大丈夫だろう」と思って、いざ会社説明会のときに動作が重くなったり、回線が落ちてしまったりする恐れがあります。大人数が参加してもネットワークが不安定にならないか、回線が悪くなる場所ではないか、などを定期的にチェックするようにしましょう。

事前にどのようなトラブルが起こるか想定しておく

事前にどのようなトラブルが起こるか想定しておくことも大切な工程です。オンラインはネット環境が不安定になったり、回線が落ちてしまったりするなど、オフラインでは起きないトラブルが発生するリスクがあります。「まあ大丈夫だろう」と思って入念な準備を怠った場合、当日トラブルが起きた際に対処できません。参加者の貴重な時間をもらっているので、トラブルにもすぐに対応できるように準備しておきましょう。

ありきたりなコンテンツをつくらない

ありきたりなコンテンツでオンライン会社説明会を実施するのはもったいないでしょう。
参加者は他社のオンライン会社説明会にも参加しているはずです。そのため、ありきたりなコンテンツだと印象に残らないと考えられます。オンライン会社説明会は第一印象を決める重要なイベントです。「どうしたら印象に残るだろうか」「どのように見せれば惹き付けられるか」などを何度も話し合うことをおすすめします。

時間配分を計算する

時間配分も非常に重要です。リアルタイム型で実施する場合、会社紹介に時間をかけすぎてしまうと、参加者が最も聞きたいと思う入社後の待遇や業務内容について十分に話す時間が取れなくなってしまう可能性があります。時間どおりに進められるよう、事前にリハーサルを実施しておきましょう。

次につながるような導線設計を行う

オンライン会社説明会に参加してくれた人には、次の行動につながるような導線設計を行いましょう。たとえば「オンライン会社説明会に参加した方は選考を一部省略します」といったように伝えると「面接を受けてみよう」と思う参加者が増えるはずです。

オンライン会社説明会に参加する人が不安に思うこと

オンライン会社説明会の参加者が不安に思うことをまとめました。

マナーやルール

オンライン会社説明会において、マナーやルールがあるのか不安に感じるようです。たとえば、13：00開始と伝えたうえでぴったりに始めたい場合は「オンライン会社説明会の5分前には接続しておいてください」とメールで記載しておくと参加者は安心するでしょう。

服装

参加者にとって服装も悩むポイントです。服装について「特になし」でもよいのですが、参加者側からすると指定してくれたほうが安心して臨めます。「スーツでお願いします」「カジュアルでも可能（デニムOK）」など、なるべく具体的に指示してあげてください。

しっかり準備してオンライン会社説明会を成功させよう

本記事では、オンライン会社説明会の概要や配信形式、実施するメリット・デメリット、実施する際の方法などを詳しく紹介しました。

2020年新型コロナウイルス流行後、オンライン会社説明会は一気に普及しました。流行が収束したあとも採用コストの削減や効率よい採用活動が行えるため、多くの企業では積極的にオンライン会社説明会が実施されています。

もし「採用コストを減らしたい」「母集団形成をしたい」とお悩みならば、オンライン会社説明会の導入をおすすめします。一度導入すると採用の幅が広がり、時間も効率よく使えるため、ぜひご検討ください。