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コンピテンシー

【簡単に解説】コンピテンシーとは?意味や使い方、活用事例を紹介

コンピテンシーとは、仕事で成果を出す人に共通する行動特性です。近年では、生産性向上や採用活動の強化を目的として、コンピテンシーを取り入れる企業が増えています。

本記事では、コンピテンシーの基本概念から実務に導入する流れまでをわかりやすく解説します。実際に採用活動でコンピテンシーを活用した事例や、分析ツールの導入についてはこちらの詳しい記事もあわせてご覧ください。

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コンピテンシーとは「成果を上げる人材の行動特性」のこと

人のイラストに虫眼鏡
コンピテンシー(competency)は、「職務や業務において優れた成果を上げる人材に共通する行動特性」と定義されます。さらに簡単に言い換えると、以下のように表現できます。
  • コンピテンシー:会社の「できる人」に共通する思考や行動の特徴
  • コンピテンシーの活用:会社の「できる人」を分析し、その特徴を一般化して多方面へ展開すること
コンピテンシーは、人材の評価方法の1つです。「一流大学を出た人はおおむね優秀であり、採用後も活躍してくれるだろう」といった根拠の曖昧な判断材料とは異なり、コンピテンシーでは実際に会社で活躍している人材を基準とします。

そのため、自社の社風や方向性にフィットした評価方法を作れるという特徴があります。

従来の評価基準(能力・経験など)との違い

コンピテンシーと混同されやすい言葉に「能力」や「経験」があります。これらは、従来の評価で用いられてきた基準ですが、コンピテンシーとは明確な違いがあります。

■「コンピテンシー」「能力・スキル」「経験」の違い
評価基準意味具体例
コンピテンシー成果につながる行動特性粘り強く交渉する、常に新しい情報を収集するなど
能力・スキル業務を遂行するために必要な知識・技能語学力、プログラミングスキル、コミュニケーション能力など
経験これまでに行ってきた業務内容・実績営業経験5年、プロジェクトマネージャー経験など
能力や経験は、その人が「何を知っているか」「何ができるか」というポテンシャルを示すものです。しかし高い能力や豊富な経験が必ずしも高い成果に結びつくとは限りません。

一方で、コンピテンシーは「成果を出すために、その能力や経験をどのように活用しているか」という具体的な行動に着目します。つまり、能力や経験が「持っているもの」であるのに対し、コンピテンシーは「それをどう使って成果を出すか」という実践的な側面を評価する点で、従来の基準とは大きく異なります。

コンピテンシーが人事領域で注目される背景

コンピテンシーが人事領域で注目される背景には、成果主義人事制度の広がりと、雇用形態の多様化があります。

バブル崩壊後の1990年代、多くの日本企業で年功序列や終身雇用といった従来の日本型雇用システムが見直され、成果主義人事制度が導入されました。年齢や勤続年数ではなく、個人の成果や実績に基づいて評価する仕組みが必要となり、その評価基準としてコンピテンシーが注目されるようになったのです。

コンピテンシーと似た意味の言葉

コンピテンシーを理解するためにも、コンピテンシーと似た意味の言葉を見ていきましょう。

アビリティ

アビリティ(Ability)とは「能力」や「才能」を指し、業務遂行に必要な能力全般を意味します。コンピテンシーが「成果を出すための行動」に焦点を当てるのに対し、アビリティは語学力やプログラミング能力といった能力の有無そのものを示します。アビリティはコンピテンシーを発揮するための土台であり、それをどう活用して成果につなげるかがコンピテンシーと言えるでしょう。

ケイパビリティ

ケイパビリティは、組織全体が持つ能力や強みを指す言葉です。個人の「成果を出す行動特性」であるコンピテンシーとは異なり、ケイパビリティは組織が持つ独自の技術力やマーケティング力などを指します。個々のコンピテンシーを高めることは、組織のケイパビリティ向上につながるため、人材育成では両者の関連性を意識することが重要です。

コア・コンピテンシー

コア・コンピテンシーとは、企業の強みとなる中核的な能力のことです。個人の「成果を出す行動特性」を指すコンピテンシーとは異なり、対象は企業・組織全体となります。他社が真似できない独自の技術力やブランド力などがこれにあたり、企業の競争優位性の源泉となります。

コンピテンシーを活用する流れ

フロー図
コンピテンシーの活用に際して、まずはコンピテンシーモデルの作成が必要です。コンピテンシーモデルには以下の3つの型があります。

■コンピテンシーモデル 3つの型
モデル作成方法
実在型モデル社内に実在する優秀な人材を元にしてモデルを作成する
理想形モデル企業が考える理想の人物像に基づいてモデルを作成する
ハイブリッド型モデル実在型と理想型を合わせてモデルを作成する
実在型モデルは実際の社員をもとにしているため、企業の現状に即したモデルを作成できます。一般的に、コンピテンシーモデルの作成では実在型を使用するケースが多いでしょう。

一方、「企業のビジョンや理念を入れたい」「会社設立直後で、モデルにできそうな社員がまだいない」といった場合は理想型やハイブリッド型モデルを使います。ただし、この方法は企業目線の理想が入るため、達成困難なモデルを作ってしまいがちです。社員が納得できるモデルづくりが大切です。

今回は、実在型モデルでコンピテンシーを導入する流れを紹介します。

1.社内の「できる人」からヒアリング

まず、モデルとしたい部署や役職で高い成果を出す人材(ハイパフォーマー)を選びます。次にインタビュー等で、業務上のさまざまな状況における思考や行動パターンを具体的に聞き出しましょう。「チームワーク」等のコンピテンシー項目を参考に質問すると、行動特性を効率的に整理でき、後のモデル化がスムーズに進みます。

2.コンピテンシーモデルを作成する

ヒアリングで明らかになった思考性や行動特性に基づいて、コンピテンシーモデルを作成します。

モデルは「ヴァイタリティと創造的思考力に優れ、ビジネスライクな社風は苦手な人」のように文章化されます。この際、抽象的な表現にとどまらず、「優れる」や「苦手」の定義を一緒に行うことが重要です。

例えば、次のようなイメージです。
  • 「協議性が高い」広く相談し、他の人に意思決定の参加を求める。自分一人で決定を下すことは少ない
  • 「協議性が低い」人に相談せず決定しようとする。自分一人で決定を下すことを好む
このように定義を明確にしておくと、次の評価基準の作成がブレにくくなります。

3.評価基準を作成する

作成したコンピテーションモデルに基づいて、採用、人材開発、目標設定などで用いる評価基準(尺度、レベル)を作成します。

評価基準は、次のような5段階で設定されることが多いでしょう。

■コンピテンシーモデルに基づいた評価基準の例
レベル内容
1:受動的行動・自発的には動かない
・行動特性として周囲からまったく認識されない
2:通常行動・行動が必要な状況になれば動く
・とくに目立つ特性ではない
3:能動行動・明確な意図をもってその行動をする
・複数の選択肢からその行動を選んだと認識できる
4:創造行動・問題・課題解決を目的として、その行動を行う
5:パラダイム転換行動・その行動によって既成概念を壊し、周囲にとって好ましい状況を作り出せる
一般的には、レベル4以上でその項目の特性が強いと判断されます。

ただし、必ずしもレベルが高い社員が優秀というわけではありません。例えばレベル5の競争性を持っている社員ばかりになれば、サポート的な仕事を好む社員がいなくなり、弊害が発生してしまうでしょう。

あくまで、その行動特性の強さを判断する尺度だと考えてください。

4.実務にコンピテンシーモデルを導入する

採用、人材開発、目標設定などの実務にコンピテンシーモデルを導入します。

採用面接で自社のコンピテンシーモデルと合っているか確認する質問をするなど、実務で使用できる形にコンピテンシーモデルを落とし込みます。

自社の社風や方針に合わせ「どの特性を持った人材が、どのポジションに必要か」を構想することが大切です。

5.コンピテンシーモデルの評価と改善

導入した結果を見て、コンピテンシーモデルを評価します。

例えば、コンピテンシーモデルを基準として採用した人材の定着率が従来よりも上がっているのなら、作成したモデルは適正だと評価できます。逆に、期待した結果に届かなかった場合は、コンピテンシーモデルの改善が必要となるでしょう。

また、重視されるコンピテンシーは環境変化やビジネスモデルの変更によって変化するものです。問題のないモデルであっても、定期的に見直しましょう。

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コンピテンシーを活用するメリット

人物にスケール
コンピテンシーの活用は、企業の「採用」「人事評価」「人材育成」という3つの重要な場面で、それぞれ大きなメリットをもたらします。
  • 採用: 自社で活躍できる人材像が明確になり、学歴や職歴だけでは判断できないポテンシャルを見抜ける(ミスマッチ防止)
  • 人事評価: 「成果につながる行動」という客観的で具体的な基準で評価するため、評価の公平性が向上する(モチベーション向上)
  • 人材育成: 社員一人ひとりの強みや課題が明確になるため、個々の特性に合わせた育成計画を立てやすくなる(人材育成の効率化)

コンピテンシーを活用するデメリット

コンピテンシーの活用には、導入と運用に手間と時間がかかるデメリットがあります。

1つ目は、コンピテンシーモデルの作成に労力がかかる点です。成果を出す社員へのヒアリングや行動観察、データ分析などが必要で、担当者の負担は少なくありません。

2つ目は、定期的な見直しが必要な点です。市場環境や事業戦略の変化に応じて、求める人材像は変わります。そのため、一度作成したモデルも1〜3年ごとなど定期的に見直し、改善し続ける必要があります。

採用活動でのコンピテンシー活用事例

ハイタッチする人々
ここからは、採用活動でコンピテンシーを活用した事例を紹介します。

※紹介する内容は、すべて「ミイダス」を使用した事例です。

教職員共済生活協同組合さま

教職員向けに共済事業を展開する教職員共済生活協同組合さまでは、未経験者のポテンシャル採用を重視していました。しかし、履歴書などの形式的なデータだけでは候補者が多く、選考に課題を抱えていました。
そこで、採用ツール「ミイダス」のコンピテンシー診断(特性診断)を導入。導入したことで、自社で活躍する人材の特性(コンピテンシー)が明確になり、学歴や職歴では測れない価値観やポテンシャルを見極められるようになりました。結果として、自社にマッチした人材の採用に成功しています。

中村製作所さま

工作機械部品などを製造する中村製作所さまは、採用ツール「ミイダス」を導入。社内のハイパフォーマー分析で、実際にチャレンジを好む傾向が裏付けられ、診断の有効性を実感されています。Web面接では見えにくい部分を補い、客観的な評価で採用のミスマッチを防げる点も信頼につながっています。

※こちらの内容は2020年取材時のものです。

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ミイダスのコンピテンシー診断(特性診断)の画面
コンピテンシーは、特定の職務や業務において高い成果を出す人材に共通する行動特性を指します。よりよくコンピテンシーを活用するためには「PDCAを速く回す」ことができ、客観的な判断・データ利活用ができるツール「ミイダス」の導入がおすすめです。

約44万社の企業導入実績[注]があるアセスメントリクルーティングサービス「ミイダス」は、現状分析からコンピテンシーモデルの作成、定期的なモニタリングや改善提案を自動化し、採用から人材配置、マネジメント、育成に至るまでワンストップで活用できるツールです。

[注]導入企業数:447,743社(2025年3月現在)

可能性診断」という診断機能では、自社でどのような社員が定着・活躍できるのかについて定量的な分析が可能です。

ミイダスの可能性診断にはコンピテンシー診断(特性診断)が含まれ、脳科学や認知神経科学の専門家と開発したテストを用い、計52項目の行動特性を可視化できます。

コンピテンシーモデルを作成する際の分析の負担を大幅に削減でき、分析者の主観に依存せず客観的なデータが得られることが特徴です。言語化しにくいパーソナリティについてもデータで管理できるため、人事評価の基準や採用要件にも簡単に取り入れられます。

従業員の適性・特性を正しく把握し、マネジメントや採用、人材配置に役立つツールとして、ぜひミイダスをご利用ください。何名でも無料でコンピテンシー診断(特性診断)をお試しいただけます。

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