「応募数が少ない」「早期離職が多い」といったさまざまな採用の課題は、採用ブランディングの欠如に起因することが多く、人材戦略上、採用ブランディングは重要な取り組みとして位置づけられるようになっています。
本記事では、採用ブランディングの目的やメリット、具体的な実施の手順などについて解説します。
「会社の魅力や将来性を伝えているが、欲しい人材からの応募が来ない⋯⋯」
「採用に時間もコストもこれ以上かけられない⋯⋯」
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採用ブランディングとは
なぜ採用ブランディングを行うのでしょうか。その目的は「自社が求める人材」を採用することです。
採用ブランディングでは、自社の事業戦略に必要な人物像を設定し、その人物へ向けて、自社の価値観やビジョン、カルチャーなど一貫性のあるメッセージを伝え、共感してくれる人材を募ります。共感を持って入社した人材は定着し、活躍が期待できるのです。
採用広報や採用マーケティングとの違い
<採用ブランディング・採用広報・採用マーケティングの違い>
| 用語 | 概要 |
|---|---|
| 採用ブランディング | 自社の魅力や独自性を認識してもらい、ブランド価値を向上させるための戦略的な取り組み |
| 採用広報 | 自社が求める人材からの応募を促すために行う広報活動 |
| 採用マーケティング | 自社の魅力や独自性を理解してもらうために、マーケティングの手法を活用して行う戦略的な採用活動 |
実務の場では、両者を切り離すのではなく、一貫したメッセージを届けるためのセットとして捉えます。
採用ブランディングが注目を集めている理由
- 人材不足が深刻化しているため
- 就職活動中の情報収集が容易になったため
人材不足が深刻化しているため
2040年には高齢化率も約35%に達すると予測されており、労働力不足は一時的なものではなく、構造的な課題として深刻化していきます[注2]。
それに従って、下図のように人材不足は今後さらに拍車がかかると想定されています。
<高齢化と人手不足[注3]>
-18図-高齢化と人手不足.gif)
採用ブランディングを行えば、母集団の拡大や入社後の定着率アップ、従業員の流出防止などが期待できます。そのため、採用ブランディングに取り組む企業が増えているのです。
[注1][注2]出典:令和6年版 労働経済の分析|厚生労働省
[注3]出典:高齢化と人手不足|令和6年版 労働経済の分析 -人手不足への対応-|厚生労働省
就職活動中の情報収集が容易になったため
企業にとっては予算がなくても、SNSなどで手軽に情報発信ができるのはメリットでしょう。しかし、数ある企業情報のなかで求職者に興味を持たれ、「この会社ではたらきたい」と魅力を感じてもらうためには、発信する内容に工夫が必要です。
また、SNSは「オフィスの雰囲気が悪い」「ノルマがきつい」といったネガティブな口コミが拡散され、求人の応募率を下げてしまうリスクが潜んでいるので、それらへの対策も求められます。
スマートフォンが普及したことで、採用ブランディングはより重要になってきたといえるでしょう。
採用ブランディングを行うメリット
- 採用コストを削減できる
- 自社の認知度を高められる
- 従業員のモチベーションの向上につながる
- ミスマッチを防止できる
- 競合との差別化を図れる
採用コストを削減できる
母集団がしっかりと形成できれば、膨大な広告費を支払ったり、スカウトサービスなどより高額な採用手法を利用したりする必要がなくなります。
また、せっかく入社しても早期離職をしてしまい、再採用や引き継ぎ対応にコストが発生することがありますが、これも採用ブランディングで防げます。採用ブランディングにより、あらかじめ価値観やカルチャーなどに共感した人材が集まりやすいため、入社後の定着率を向上できるのです。
関連記事:採用コストを削減したい人事必見|ムダを省く7つの見直しポイント
自社の認知度を高められる
知名度の高さは、採用市場で強みとなります。なぜなら求職者は、同様の就業条件を示す企業がいくつかあった場合、知名度の高い企業を選ぶ傾向があるためです。
「求人サイトに求人情報を発信しても、掲載企業が多く、情報が埋もれてしまう」という悩みがある場合にも、知名度が高いほど、求職者に注目してもらえるようになるでしょう。
従業員のモチベーションの向上につながる
採用ブランディングでは自社の企業理念や魅力などを再認識する過程が欠かせません。その取り組みを通して、従業員は自社の魅力を再認識できるはずです。また、SNSなどで自社のポジティブな情報が発信されると、周囲の人からも「魅力的な企業に勤めている」とイメージされやすくなるでしょう。
その結果、従業員は自社に誇りを持てるようになり、モチベーションの向上につながります。
ミスマッチを防止できる
採用ブランディングではそれに共感した人が応募してくれる仕組みなので、企業の価値観や文化、社風、仕事のやりがいなどを正直に伝えるのが基本です。
求人サイトなどで表面的に理解するのとは異なり、より深い理解と共感をもって入社する人が増えるので、採用ミスマッチは着実に減っていくでしょう。
関連記事:採用ミスマッチとは何か?新卒/中途別の原因と防ぐ対策を解説
競合との差別化を図れる
採用ブランディングでは「自社ならではの魅力はどこか」を洗い出して進めるので、競合他社とは差別化された情報を発信できます。
そもそも、採用ブランディングを行うこと自体が競合他社との差別化になります。求人サイトだけでなく、オウンドメディアやSNSなどでも自社の魅力を発信すれば、求職者の記憶に残りやすくなります。採用活動についての企業の熱意も伝わるでしょう。
採用ブランディングを行うデメリット
- 効果が出るまでに時間がかかる
- 企業全体で取り組む必要がある
効果が出るまでに時間がかかる
SNSの公式アカウントで情報発信を始めたものの、更新が長期間滞っていたり、自社サイトの情報が古かったりすると、一度興味を持ってくれた求職者も離れてしまうでしょう。
このように採用ブランディングは時間と手間がかかります。実施するかどうか検討する際には、効果が出るまで2~3年間の体制が整えられるか、採用担当者が変更になる可能性もふまえ、長期的な視点が欠かせません。
企業全体で取り組む必要がある
そのため、採用ブランディングを成功させるには、確かな情報の収集が不可欠です。また、採用ブランディングでどんなメッセージを発信したのかを社内で共有し、全従業員の行動をそれと一致させることが大事です。
採用担当者や人事部、経営層はもちろん、全従業員の協力が必要になるでしょう。この点は、採用ブランディングを開始し運営していくうえでデメリットともいえます。
採用ブランディングを行う際の流れ
STEP2:自社と競合の現状を把握する
STEP3:求める人材像を明確にする
STEP4:採用活動のコンセプトを決める
STEP5:発信する内容と手法を決める
STEP6:取り組みの効果測定・改善を行う
STEP1:目的を明確にする
目的が明確になったら、「認知度を向上させたい」といった数値化できない定性的な目標のほか、「〇人採用したい」「離職率を○%に抑えたい」などと定量的な目標も立てましょう。
最初に目的を明確にすると、採用ブランディングにかかわる担当者間で共通認識を持ちやすくなり、途中で方針が変わるなどの事態も防げます。
STEP2:自社と競合の現状を把握する
その際、競合他社とも比較をしましょう。競合他社のアピール方法が分かると、自社の訴求ポイントを見直すきかっけにもなります。
自社の強みを客観的に整理する際は、KJ法の活用が有効です。これは単にアイデアを出すだけのブレインストーミングとは異なり、収集した断片的な情報をグループ化し、見出しを付けることで、自社の「真の魅力」を構造的に導き出す手法です。また、顧客・自社・競合他社の3点で分析するフレームワーク「3C分析」を利用するのもおすすめです。
関連記事:KJ法とは?やり方やメリット・デメリット、ビジネスでの活用方法を紹介
STEP3:求める人材像を明確にする
ペルソナとは、詳しい人物像のことです。たとえば「30代の男性」を採用ターゲットにした場合、さらにペルソナまで落とし込むと「35歳のAさん、男性、大学卒業、趣味は映画観賞、営業職からエンジニアへ転職したい」などとなります。
ペルソナを定めると採用担当者間で同じ人物像をスムーズに思い描けるようになり、求職者へ伝えるメッセージに統一性を持たせられます。
関連記事:採用戦略とは?意味や求められている理由、立案から実行までの流れを解説
STEP4:採用活動のコンセプトを決める
コンセプトは採用活動の軸となるものなので、チームでアイデアを出し合って十分に検討するのがおすすめです。最終的に「キャッチコピー」のような言葉にして仕上げます。
採用ブランディングは長期にわたります。発信する時期や手法を変えても統一感のある企業イメージを打ち出せるよう、長く活用できる採用コンセプトを設定しましょう。
STEP5:発信する内容と手法を決める
多くの求職者は、企業の採用サイトと、そのほか複数のメディア・ツールで情報にふれます。「どこを見ても同じ企業イメージを持てる」という印象を生み出せるように、コンセプトに沿った統一感のあるメッセージを発信しましょう。
手法やツールは、自社の採用サイトやオウンドメディア、SNS、採用イベント、インターンシップなど各種あります。それぞれ試しながら自社に最適な手法を探すとよいでしょう。
STEP6:取り組みの効果測定・改善を行う
見直すポイントは、「応募数はどうか」といった採用活動の各工程におけるKPIがまずひとつ。さらに、「どのメッセージが企業イメージ向上に効果を発揮したのか」といった求職者とのコミュニケーションについても検証します。
採用市場や求職者の価値観、自社の事業などは移り変わっていくものです。見直しや改善のタイミングをあらかじめ設定して実行し、採用ブランディングに磨きをかけていきましょう。
関連記事:KPIを人材マネジメントに活用!達成の精度を高めるアセスメントツールとは?
採用ブランディングに活用できるメディアやツール
- 自社の採用ページやオウンドメディア
- 就活サイト・転職サイト
- 就活・転職に関するイベント
- SNS
- 動画メディア
自社の採用ページやオウンドメディア
自社のメディアであれば、文字数やデザインなどの制限もなく、自社の強みや魅力を自由に発信できます。求める人物像に合う従業員にインタビューし、やりがいや自社の魅力などを語ってもらう記事を紹介することもできるでしょう。
アクセス解析ツールを利用して、コンテンツごとにどれくらい興味を持ってもらえているのか測れるのもメリットです。
就活サイト・転職サイト
ただし、これらのサイトでは大量の求人情報のなかで自社の情報が埋もれるリスクがあります。採用ブランディングの戦略を活かし、工夫をしましょう。
たとえば、採用活動のコンセプトを表現したキャッチコピーを活用したり、社風が伝わる画像を載せたりすると、競合他社との差別化になるかもしれません。動画機能があるなど、自社の魅力が表現やすい機能を設けているサイトを選ぶのもひとつの手です。
就活・転職に関するイベント
さまざまな企業と就活生が集まる「就活・転職イベント」は、自社を知らなかった人にも認知をしてもらえるチャンスです。
「企業説明会」「セミナー」「勉強会」など自社主催によるイベントは、自社に興味を持つ人が集まるので、そうした層へ向けてメッセージが発信できます。入社後のポジティブなイメージを膨らませるために、自社でイキイキとはたらく従業員に登壇してもらうのもよいでしょう。
SNS
最近では、SNSで採用担当者が実名を出し、ユーモアのある発言をすることでファンを増やすケースも増えています。ユーザーが「面白い」「役立つ」と感じれば情報が自然に拡散し、フォロワー数が増え、企業の認知度が高まります。
ただし、SNSは運用に手間がかかることや炎上のリスクに気をつけたいところです。
動画メディア
採用ブランディングに使う動画では、企業理念や価値観、仕事内容、カルチャー、職場の雰囲気などをリアルに紹介できます。ポップな音楽やアニメーション、従業員インタビューを採り入れるなど、各社でさまざまな工夫がなされています。
動画は文章よりも理解しやすく、感情に訴えかける力が強いのも魅力です。求職者に強烈なインパクトを残すことができるでしょう。
採用ブランディングを成功させるためのポイント
場合によってはマネジメントサービスを活用しながら、採用ブランディングの目的である「自社が求める人材」の採用を実現していきましょう。
- PDCAを回す
- 長期的に取り組む
- マネジメントサービスを活用する
ポイント1:PDCAを回す
計画・実行をしたら、必ず評価をします。応募者数や選考通過率、内定承諾率などを測定するほか、入社した従業員からフィードバックを得るのも有効です。
採用市場や求職者の価値観などは常に変化します。「なぜうまくいったのか」「発信した情報は最適だったか」などと評価し、定期的に改善を試みましょう。
関連記事:PDCAサイクルとは?基本知識、古いと言われる理由、成功事例などを解説
ポイント2:長期的に取り組む
そのため、採用ブランディング全体の目標は期限を長めに設定することが肝要です。短期間の目標では達成できず、焦燥感に駆られて途中で断念してしまうかもしれません。そうなると、それまでの努力が無駄になってしまいます。
当初は応募数や応募者の質に変化がなくても、SNSなどメディアでの情報発信を地道に続け、誠実なコミュニケーションを重ねていきましょう。続けるうちに、自社の認知度が少しずつ高まりファンが増えていくはずです。
ポイント3:マネジメントサービスを活用する
たとえば、採用強化ブランディングサービスの「ミイダス」では、独自に開発した「4M2K」フレームワークにより企業価値を高めて、応募の質と量の向上を促し、従業員のエンゲージメントを高められます。
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まとめ
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採用ブランディングに関するよくある質問
- Q
採用ブランディングとは?
- A
採用ブランディングとは、「この会社ではたらきたい」という求職者の意欲を高めていく取り組みのことです。
- Q
採用ブランディングの目的は?
- A
採用ブランディングの目的は、「自社が求める人材」を採用することにあります。そのために、自社の魅力や独自性を戦略的に発信していく取り組みが重要となります。

キャリコンリンク合同会社 代表/転職コンサルタント・心理カウンセラー
国家資格 2級キャリアコンサルティング技能士、産業カウンセラー、心理相談員など多数の資格を持つ。キャリアの専門家として職業訓練校での就職指導、大学講師、ハローワークや公共機関などの相談員を務めてきたほか、心理カウンセラーとして心の問題のケアにも従事。NHK総合の就活ドラマも監修。著書は『オンライン就活は面接が 9 割』(青春出版社)、『2026年度版 本気で内定!面接対策』(新星出版社)など。






