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社内のコミュニケーションストレスの原因は?軽減方法を解説

社内でのコミュニケーションは、業務をスムーズに進行させるために欠かせません。しかし、お互いにコミュニケーションの取り方に注意しなければ、ストレスにつながり生産性の低下や離職などにつながる可能性があります。

本記事では、社内のコミュニケーションストレスが起こる原因や主なリスク、企業が取り組める対処法を紹介します。コミュニケーション不足を防ぐためのアイデアも紹介しますので、社内のコミュニケーションストレスを軽減させたい方は、ぜひご覧ください。

なお、以下の資料に従業員のストレスやモチベーションを把握する方法をまとめていますので、ぜひご活用ください。

▼お役立ち資料
【無料ダウンロード可】部下のモチベーションを把握する、その方法とは
【無料ダウンロード可】リモート下で失敗しない既存社員のコンディションを把握する方法

記事を動画で解説

職場におけるコミュニケーションストレスとは?

会議室の椅子と机
コミュニケーションストレスは、職場にどのような影響を与えるのでしょうか。まずは「コミュニケーションストレス」の意味と、企業が従業員のストレス対策が求められている背景を見ていきましょう。

コミュニケーションストレスとは

コミュニケーションストレスとは「コミュニケーションによって生じる心理的なストレス」のことです。職場のコミュニケーションストレスには、例えば「毎回指示が変わるため、先輩の意図が理解できない」「上司が一方的に話すため、意見が伝えられない」など、さまざまな要因でストレスが発生します。

社内におけるコミュニケーションストレスは職場の雰囲気や業務の進行に大きな影響を及ぼし、結果として業績や従業員の定着率低下などにつながります。そのため、コミュニケーションストレスの原因を把握し、適切に対処することが重要です。

従業員が職場で抱えるストレスの内容

業務において適度なストレスは緊張感やパフォーマンスの向上につながるものの、過度なストレスは従業員の心身に悪影響を与えます。


厚生労働省の「令和3年 労働安全衛生調査(実態調査)」の結果によると「仕事や職業生活に関する強い不安やストレスを感じている」と回答した人の割合は「53.3%」となっています。つまり、約半数以上が職場で強いストレスを感じていることがうかがえます。

従業員の強いストレスの理由として、割合が多いのは以下の通りです。

▼仕事や職業生活に関する強いストレスの有無及び内容別労働者割合(一部)

  • 仕事の量:43.2%
  • 仕事の失敗、責任の発生等:33.7%
  • 仕事の質:33.6%
  • 対人関係(セクハラ・パワハラを含む):25.7%
参考:厚生労働省「令和3年 労働安全衛生調査(実態調査)結果の概況」

企業や従業員によって要因は異なりますが、従業員の強いストレスに影響している「仕事の質」や「対人関係」に関係するコミュニケーションストレスへの対策は欠かせないでしょう。

企業には「ストレスチェック」が義務化され、ストレス対策が求められている

従業員のメンタルヘルスを保護するために、従業員が常時50名以上の企業においては2015年12月の労働安全衛生法改正より「ストレスチェック制度」が義務化されています(毎年1回実施)。「ストレスチェック」とは、ストレスに関する質問に従業員が回答し、各質問の点数を集計して従業員のストレス状態を調べる検査を指します。

参考:厚生労働省のホームページ「ストレスチェック等の職場におけるメンタルヘルス対策・過重労働対策等」

ストレスチェック制度の主な目的は、以下の2つです。
  • 従業員が自身のストレスを把握すること
  • 職場のストレスの原因を特定し、メンタルヘルスの不調を防止すること
ストレスチェック制度の詳しい内容や実施方法は、以下の記事をご覧ください。

【関連記事:ストレスチェック制度とは?実施の流れや職場改善につなげる活用法を解説】

このことから、現在企業では、従業員のメンタル不調を防止するためのストレス対策が求められていると言えるでしょう。

なお、メンタル不調防止の観点から注目されるコーピングについては次の記事で解説しています。

【関連記事:コーピングの種類や方法とは?コーピングスキルやストレス耐性を伸ばすコツ】

社内のコミュニケーションストレスにより起こる3つのリスク

オフィスで頭を抱える男性
コミュニケーションストレスは、離職率や事業の発展、従業員満足度などに影響を及ぼす可能性があります。

具体的には、以下の3つのリスクが考えられます。
  • 離職の可能性が高まる
  • 生産性が低下する
  • 従業員の心身の不調につながる

【リスク1】離職の可能性が高まる

従業員同士でのコミュニケーションでストレスが高まると、離職につながるリスクがあります。

2021年に株式会社ビズヒッツが「入社1ヶ月以内に転職した理由」を経験者383名に実施したアンケート調査によると、回答の1位が「人間関係への不満(133名)」です。続いて2位が「求人内容との相違(79名)」、3位は「仕事内容への不満(70名)」です。

参考:株式会社ビズヒッツ運営メディア「Biz Hits」の「入社後すぐ転職はNG?入社1ヶ月以内に転職した理由ランキング【経験者383人アンケート調査】」

つまり、職場の人間関係及びコミュニケーションストレスは、早期離職に影響すると言えます。例えば「上司とそりが合わない」「意見が伝わらない」などのストレスが発生すると、孤独や不満につながり職場の雰囲気や居心地が悪くなっています。その結果、従業員は新たな職場を求める可能性が高まるのです。

せっかく採用した従業員が早期離職してしまうと、既存社員の負担や採用コストの増加につながり、事業にマイナスの影響を与えます。

人材確保や定着率向上にも、円滑なコミュニケーションのための環境づくりや上司と部下の相性を考慮した人材配置など、コミュニケーションストレスへの対策は重要です。

【関連記事:離職率が高い要因とは?デメリットや対策を解説】

【リスク2】生産性が低下する

コミュニケーションストレスは、従業員の集中力や業務効率を低下させ、生産性を下げる可能性があります。例えば「他部署との連携がうまくいかない」「レスポンスが遅くて、業務が滞る」などが発生すると、納期に間に合わない、認識違いからのミスが発生するなど業務の妨げとなるでしょう。すると、従業員の不満や顧客からのクレームにつながることも考えられます。

内容によっては企業の業績や顧客との信頼関係に悪影響を及ぼすため、円滑なコミュニケーションへの対策は、経営の存続にも関わる重要事項と言えます。

【リスク3】従業員の心身の不調につながる

「同僚と意思疎通がうまくいかず、モチベーションが低下している」「上司と話すとストレスを感じる」などのコミュニケーションストレスが続くと、強いストレスとなり心身の健康を損ないます。従業員の突然の休職や長期の欠勤、離職などの可能性が高まるのです。

すると従業員本人はもちろん、急に従業員が減った職場にもさまざまな業務負担が発生します。

企業は従業員に身体的・心理的な負担が多い環境や要因を把握し、対処することが求められます。

なぜ社内でコミュニケーションストレスが起こる?理由やありがちな言動

コミュニケーションで悩むビジネスパーソン
社内でコミュニケーションストレスが発生する原因とは何でしょうか。ありがちな場面や言動がわかると、お互いに注意でき、コミュニケーションストレスへの対策を考えられます。

ここでは、具体的な理由や言動を4つ紹介します。
  • あいまいな指示や表現で認識のズレが起きている
  • ネガティブなしぐさで緊張感や不快感を与えている
  • 上司と部下の相性が悪く、コミュニケーションがお互いストレスになっている
  • 社内のコミュニケーションが不足している

あいまいな指示や表現で認識のズレが起きている

「なるべく」「できるかぎり」といったあいまいな指示は、コミュニケーションストレスの原因となります。

例えば、上司が部下に「できるだけ早く、この報告書の作成を終わらせてほしい」と指示を出したとしましょう。上司は「明日中にできればOK」という認識でした。しかし部下は「今日中に報告書を作成しなければいけない!」と認識して、その日に残業して報告書を完成させました。上司からすると「残業しろとは言っていない。明日中に完成すればよかったのに」という不満につながり、結果としてお互いにストレスを抱えたり関係に溝が生まれたりしてしまうのです。

この「できるだけ早く」というあいまいな表現は、人によって解釈が違うため、認識のズレを発生させます。部下からすれば、次の日まで報告書のタスクを持ち越せば「まだ終わっていないのか!」と指摘されるかもしれないという緊張感もストレスにつながったはずです。

このようなコミュニケーションストレスを防ぐには「何日の何時までに終わらせてほしい」などと具体的に伝えることが大切です。そうすることで、部下もいつまでに完了すればよいのかを明確に把握して対処できます。

ネガティブなしぐさで緊張感や不快感を与えている

言葉だけでなく、ボディランゲージもコミュニケーションの一部です。「舌打ち」「ため息」「腕を組む」などのネガティブなしぐさは、相手に緊張感や不快感を与え、コミュニケーションストレスを引き起こします。職場ではもちろん、常にそのようなしぐさはまわりに悪影響を与えるため、お互いに注意が必要と言えます。

反対に、ポジティブなボディランゲージをお互いに意識することで、良いコミュニケーションを築くことが可能です。例えば、相手の話を聞くときは目を見る、適度にうなずくなどで、相手の意見を尊重する態度を示せます。その上で、自分の意見や気持ちを言葉にして相手に伝えられれば、お互いに大きなストレスを抱えることなく関われるでしょう。

上司と部下の相性が悪く、コミュニケーションがお互いストレスになっている

上司と部下の相性が悪いと、コミュニケーションがうまくいかず、ストレスを生じさせることがあります。上司と部下の相性について、「ミイダス」「コンピテンシー診断」で把握できる「上下関係適性(相性)」を例に見ていきましょう。

以下は、上司と部下のタイプ別の特徴を表で示したものです。
ミイダスの上司と部下のタイプ別解説表
このように、上司と部下タイプにはそれぞれ5パターンの考え方の傾向や特徴があります。

また、その上司と部下のタイプの組み合わせを示した相性表は以下です。
ミイダスの上司と部下の相性表
例えば、上司のタイプが「権限委譲型」の場合、基本的に部下を信頼して仕事を任せるタイプで、コミュニケーションにおいては明確な指示や計画を示さない傾向にあります。一方で部下のタイプが「素直従順型」の場合、コミュニケーションにおいて上司に明確な手順や指示を求める傾向にあると考えられます。上記の図から、このタイプの組み合わせは相性が悪いのです。

権限委譲型の上司は「自分で考えて仕事を進めてほしい」、素直従順型の部下は「明確な指示がほしい」と仕事のスタンスやコミュニケーションにすれ違いが生じて、ストレスを発生させる可能性があります。

相性の問題は一朝一夕に解決するものではありません。人事は上司と部下の相性を考慮した人材配置や、メンター制度・OJTなどの育成プログラムを実施するなどの対策が効果的でしょう。

メンター制度やOJTの効果や導入の注意点などは以下の記事で解説しています。コミュニケーションストレスを発生させない育成プログラムを作るヒントになるでしょう。

【関連記事:メンターとは?制度の導入で得られる効果やデメリット、成功のポイントを解説】

【関連記事:OJTとは?意味をわかりやすく解説!OFF-JTとの違いや研修の進め方など】

なお、現在ミイダスでは15名まで無料でコンピテンシー診断が試せます。以下より体験可能ですので、上司と部下の相性を把握して人材配置をしたい方は、ぜひお試しください。

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社内のコミュニケーションが不足している

社内のコミュニケーションが不足していると、情報の共有がうまくいかず、誤解や不満などにつながりストレスを生じさせることがあります。

また近年では、コロナウイルス感染症の影響でオンライン化が進み、リモートワークでお互い顔を合わせない機会も増えています。すると「指示の意図がよくわからない」「雑談ができないため近況が見えにくい」など、お互いの様子を把握しにくくストレスにつながるのです。

そのため、定期的なミーティングや業務報告、コミュニケーションの場を設けるなどの対策をして、コミュニケーションストレスの軽減を図ることが重要です。

社内のコミュニケーションでストレスを感じやすい人の特徴

社内のコミュニケーションで悩むビジネスウーマン
人によってコミュニケーションでストレスを感じるポイントは異なりますが、人よりもストレスを感じやすい資質の人もいます。

ここでは、他者とのコミュニケーションでストレスを感じやすい人の特徴を2つ紹介します。事前に把握することで、従業員の資質の理解やコミュニケーションストレスを防ぐためのヒントが得られるでしょう。
  • 神経質な人
  • 感受性が豊かな人
このような特徴を持つ従業員には、ストレスとなる刺激が少ない業務や環境に配置することや、社内でお互いの資質や特徴を理解し、コミュニケーションを工夫するなどの対策が効果的です。

神経質な人

神経質な人は、細かなことに気を取られやすく、小さなミスや他人から言われた注意や意見などを深刻に受け取る傾向にあります。心配性なため、仕事でのコミュニケーションにおいても不安やストレスを感じやすい資質と言えるでしょう。

例えば、上司から「この報告書、もう一度見直して」と言われると「自分の仕事はダメだと思われているのではないか」「報告書の作成は向いていないのかもしれない」と過剰にマイナスに解釈してしまいます。この傾向は、他人とのコミュニケーションでストレスを感じやすい原因となります。

対策としては、本人が自身の特徴や傾向を理解し、他人の言葉の受け取り方を意識することや適切なストレスマネジメントを学ぶことが挙げられます。

感受性が豊かな人

感受性とはその名のごとく「外部からの刺激を受け取る力や感度」のことです。そのため、感受性が豊かな人は、他人の感情や雰囲気を敏感に察知できる傾向にあります。

例えば、上司が席で大きくため息をついているだけで「何か自分がミスしたのではないか」「先日の会議での発言が良くなかったのではないか」などと、勝手に自分のミスや責任を感じてしまうことがあります。

プラスに働けば、相手の意図を汲み取り業務を進行させるなどに活かせますが、相手の感情をマイナスに受け止めすぎると、ストレスを感じやすくなるのです。

感受性が豊かな従業員の対策では、自分の感情と他人の感情を区別することを意識したり、すべてを自分の責任にしたりしないなどの考え方を身につけることが有効です。

社内のコミュニケーションストレス軽減・解消に効果的な考え方

空を見上げるビジネスウーマン
前項では、コミュニケーションストレスを抱えやすい人の特徴を解説しました。このような特徴を持つ人は、どのように対策すべきでしょうか。

ここでは、コミュニケーションストレスを軽減・解消させるために効果的な考え方や方法を3つご紹介します。

従業員にコミュニケーションストレスを感じやすい人がいる場合は、以下の考え方や方法を伝えてみるのもよいでしょう。
  • 自己主張をする(アサーティブ・コミュニケーション)
  • 視点を広げる(リフレーミング)
  • 客観的事実として受け入れる

自己主張をする(アサーティブ・コミュニケーション)

アサーティブ・コミュニケーションとは「自己主張」という意味で、自分の意見や感情を適切に表現するスキルを指します。自分の意見を押し殺したり、一方的に意見を押し通したりするものではなく、相手を尊重しながら自分の気持ちを伝えていくものです。

アサーティブ・コミュニケーションには、主に4つのポイントがあります。
  • 誠実:自分にも相手にも誠実に対応する
  • 率直:主語を自分にして、自分の意見として伝える         
  • 対等:自分と相手もWin-Winな関係で接する
  • 自己責任:行動の責任は自分にあると捉える
この4つのポイントを意識してコミュニケーションを取れば、従業員はお互いに無理せず自分の状況を相手に伝えたり、必要なときは助けを求めたりすることが可能となるでしょう。結果として、コミュニケーションストレスの軽減につながります。

視点を広げる(リフレーミング)

リフレーミングとは、物事の見方・捉え方(フレーム)を変えて、新しい視点でポジティブに解釈するスキルです。

リフレーミングには、有名な例え話として「水が半分入ったコップ」があります。水が半分に入ったコップを見たとき、フレームは「水が半分しか入っていない」という見方ですが、リフレームは「水が半分も入っている」という見方になります。このように視点を変えることで、解釈はネガティブにもポジティブにもなるのです。

リフレーミングには、2つの種類があります。職場でのあらゆる出来事の視野を広げたり、新たな視点で見たりしたいときは、以下の方法でリフレーミングに取り組むとよいでしょう。
  • 状況のリフレーミング:現在置かれている状況(人や出来事、環境など)の捉え方を変える
  • 内面のリフレーミング:内面(性格や経験、物事の内容など)に関する捉え方を変える
例えば、上司から指摘を受けたときに「自分はダメなのだ」ではなく「新たなプロジェクトに挑戦しているから、成功させるために厳しく指摘したのかもしれない」と異なる視点から捉えることが「状況のリフレーミング」です。必要以上に自己否定することもなく、冷静に受け止めて次に自分がすべきことや改善策が見えてくるでしょう。

リフレーミングを活用し、職場の環境や物事への見方を変えて、ポジティブに解釈していけば、コミュニケーションストレスの軽減が期待できます。前向きな思考が生まれて、従業員の感情や行動はポジティブな方向に向くのです。

客観的事実として受け入れる

目の前で起こった出来事を客観的な事実として受け入れることも、コミュニケーションストレスに効果的な考え方です。

例えば、ある従業員が「いつも上司に怒られてばかりいる」と同僚に話したとしましょう。
上司はその従業員に期待しているから怒るのかもしれませんし、もしかしたら注意しているだけかもしれません。

この場合、上司の「期待している」「注意している」という事実ではなく、「怒られた」という従業員の解釈を加えた主観で話していることになります。また「いつも怒られる」というのも、たまたま数回続いただけかもしれません。

つまり、人間には「思考のクセ」があり「思い込み」で物事を捉えがちという事実の把握がストレスを抱えないために重要なのです。

「思い込み」が強いほど客観的な事実と大きくかけ離れ、ストレスを感じさせてしまいます。間違った解釈をしてストレスを増加させないためにも、客観的な事実として捉えるようにしましょう。

社内のコミュニケーションストレスを防止する方法

部下に指導する上司
職場でのコミュニケーションがうまくいかないと、従業員はストレスが生じ、組織全体の生産性や離職率に影響を与える可能性があります。以下では、このようなコミュニケーションストレスを防ぐための方法を4つ紹介します。
  • 上司はわかりやすい指示や伝え方をする
  • 社内のコミュニケーションに関する教育や研修を実施する
  • 社風に合った人材やコミュニケーション能力の高い人材を採用する

上司はわかりやすい指示や伝え方をする

先述した通り、コミュニケーションストレスの原因に「あいまいな指示」があります。具体的な期限や業務の目的などが共有されていないと、従業員は「何を優先して処理すべきなのか?」「この指示の意図なのかわからない」などと混乱し、ストレスを感じることがあります。

そのため、上司が部下に対して明確で理解しやすい指示や伝え方をしましょう。例えば「明日11時の会議で報告書を使いたいので、今日の17時までに作成お願いします」と伝えれば、目的や期限が明確になり、既存タスクの優先順位がつけられます。

このようなコミュニケーションを上司が意識的に行うことで、従業員のストレスが軽減されるでしょう。

社内のコミュニケーションに関する教育や研修を実施する

従業員がコミュニケーション方法を学ぶ研修や教育の機会を設けることも、コミュニケーションストレス対策に効果的です。コミュニケーション能力は、生まれつき持っているものではなく、知識や経験、訓練によって後天的に磨くことが可能です。

そのため、コミュニケーションに関する専門の講師による社内研修の実施や、コミュニケーションに関する講座を従業員に受講してもらうのもよいでしょう。ワークを実施して、専門家によるフィードバックを受けられる形式が、身につきやすいためおすすめです。

また、立場によって求められるコミュニケーションは異なるため、従業員の年齢や役職などで分けて、効果的なアプローチ方法やコミュニケーションのコツを伝えることも重要です。

このような取り組みは社内だけでなく、取引先や顧客に対するコミュニケーションも円滑にすることにつながり、事業にプラスの影響も期待できるでしょう。

社風に合った人材やコミュニケーション能力の高い人材を採用する

人材を採用するときは、社風に合った人材やコミュニケーション能力の高い人材を採用することも重要です。採用選考や面接の段階で、自社の社風や価値観に合っていることや既存社員との相性を考慮して見極めることで、社内のコミュニケーションストレスを減らすことにつながります。

例えば、面接で質問の意図を正しく把握し的確に答えられる方は、入社後のスムーズに上司や同僚とコミュニケーションが取れることが期待できるでしょう。また、会話内容だけでなく、会話中に適度な相づちや笑顔などの非言語コミュニケーションに着目することも重要です。

コミュニケーション能力が高い人材の特徴や見極め方は、以下の記事で解説していますので、あわせてご覧ください。

【関連記事:コミュニケーション能力とは?高い人の特徴・鍛え方と採用時の見極め方】

コミュニケーション不足への対策も重要!社内コミュニケーション活性化のアイデア

会社の交流会で乾杯するビジネスウーマン達
コミュニケーションが希薄すぎる環境も、従業員にストレスを与えるものです。そのため、適度にコミュニケーションを取れる場や交流の機会も設けることも、生産性や従業員の満足度を向上させるために重要です。

ここでは、社内コミュニケーションを活性化させるアイデアを3つ紹介します。
  • コミュニケーションを円滑にするツールを導入
  • 上司と部下で定期的な1on1ミーティングを開催
  • 社内イベントを開催(懇親会や交流会、部署対抗戦イベントなど)

コミュニケーションを円滑にするツールを導入

社内のコミュニケーションを円滑にするためには、コミュニケーションツールの導入も効果的です。例えば、SlackやChatworkのようなチャットツールは、メッセージの送受信やファイルの管理など、一連の業務を円滑に進めるために役立ちます。

電話やメールのみでのやり取りだと、気軽な相談がしにくいものです。チャットツールを活用すれば、返信メッセージにスタンプや絵文字なども気軽に使えるため、感情が見えやすく「コミュニケーションが取りづらい」という点を緩和できるでしょう。

自社に合ったコミュニケーションツールを活用することで、社内のコミュニケーション不足を解消し、働きやすさを向上させることが可能です。

上司と部下で定期的な1on1ミーティングを開催

上司と部下が定期的に1on1ミーティングを開催することで、相互理解や信頼関係の構築につながります。

例えば上司が部下に対して「現在進行中のプロジェクトで何か困っていることはありますか?」「今後のキャリアについて希望はありますか?」といった質問を投げかけることで、業務のことやそれ以外のコミュニケーションを促せるでしょう。また、一対一でほかの従業員に会話を聞かれる心配もないため、業務中では話せない悩みや不安も、共有しやすいと言えます。

お互いの状況や考え方を定期的に共有することは、コミュニケーションストレスを防ぐことにつながります。

なお、1on1ミーティングでよくある失敗を防ぎ、成功させるコツを以下の記事で解説していますので、意義のある1on1ミーティングを開催したい方はぜひご確認ください。

【関連記事:1on1ミーティングは意味ない?失敗する理由と成功させる方法】

社内イベントを開催(懇親会や交流会、部署対抗戦イベントなど)

社内イベントの開催は、社員間のコミュニケーションを活性化させる効果的な手段です。

懇親会や交流会は、社員がリラックスした環境で交流を深めて、普段は関わることの少ない上司や他部署の人を互いに知る機会となります。また、チームや部署対抗戦などの競争イベントは盛り上がり、社員間の親睦を深めることが期待できるでしょう。

例えば、以下のようなイベントが挙げられます。

▼チーム・部署対抗戦のイベント例

  • 社内運動会
  • ボウリング
  • カラオケ
  • 駅伝競走
  • クイズ など
また、近年ではリモートワークも増えているため、対面で直接会う機会がない企業は、以下のようなオンラインで交流できるイベントの開催もよいでしょう。

▼オンラインイベントの例

  • オンライン朝活
  • オンライン飲み会
  • オンラインビンゴ
  • オンラインクイズ大会
  • オンラインでジェスチャーゲーム など
最近では、企業やチームでの交流を目的としたオンラインサービスもあるため、そのようなサービスを利用するのも手間がかからず、おすすめです。例えば、オンラインで開催できる謎解きや脱出ゲームなどがあります。

こうしたイベントは、仕事の枠を超えた人間関係にもつながり、重要なコミュニケーションストレス対策となるでしょう。

ミイダスなら社風に合った人材の採用が可能!コミュニケーションストレスの緩和が見込める

ミイダスのサービス説明資料
本記事では、社内のコミュニケーションストレスが業務に与える影響や軽減させる方法、コミュニケーションを活性化させるアイデアについて解説しました。

社内のコミュニケーションストレスを完全に解消するのは難しいことです。しかし、従業員の抱えるストレスが強い場合、生産性の低下や離職につながるリスクがあるのです。本記事の内容を参考に、ぜひコミュニケーションストレスを緩和させる取り組みを行いましょう。

また、社風にフィットした人材を採用できれば、コミュニケーションによるストレスの緩和が見込めます。

本記事でも紹介した「ミイダス」は、人材の資質や適性を可視化する「コンピテンシー診断」を提供しているため、自社にフィットしたコミュニケーション能力の高い人材を見極めるのに役立ちます。コンピテンシー診断の結果を基に、ミイダスに登録している求職者に対して自動でスカウトを送信することも可能です。

ミイダスをご契約いただいた法人様限定コンテンツとして、コンピテンシー診断を実務で活かす方法を学べる動画コンテンツもあります。1分のダイジェストでご体感ください。
また、従業員のコンディションをグラフで可視化できる「組織サーベイ」も提供しているため、リモートワーク環境でも従業員のモチベーションやストレスの状態を把握できます。従業員の強いストレス発生や突然の離職を防げるでしょう。

このように、ミイダスは人材の見極めや採用を効率化させる機能、さらに定着率を高める機能などが充実しています。

詳しいミイダスの機能は以下をご覧ください。

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なお、現在15名までは無料でコンピテンシー診断を体験できます。まずは、従業員のコンディションやストレスを把握するために、気軽に試してみてはいかがでしょうか。

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